JP3184277U - 発電システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 発電装置が風力等の自然エネルギーを利用して発電を行う場合に、発電装置の故障を予防するのに適した発電システムを提供する。
【解決手段】 発電システム1の発電装置3は、自然エネルギーを利用して発電を行うものである。シミュレーション装置7は、発電装置3の所定の部位に到達する自然エネルギーを予測する。発電部制御部19は、シミュレーション装置7が予測した所定の部位に到達する自然エネルギーが、発電装置の所定の部位が対応可能な範囲を超過することが十分に予測される場合に、発電装置3による発電量を抑制し、又は、発電装置3による発電を停止させる。
【選択図】 図1
【解決手段】 発電システム1の発電装置3は、自然エネルギーを利用して発電を行うものである。シミュレーション装置7は、発電装置3の所定の部位に到達する自然エネルギーを予測する。発電部制御部19は、シミュレーション装置7が予測した所定の部位に到達する自然エネルギーが、発電装置の所定の部位が対応可能な範囲を超過することが十分に予測される場合に、発電装置3による発電量を抑制し、又は、発電装置3による発電を停止させる。
【選択図】 図1
Description
本願考案は、発電システムに関し、特に、自然エネルギーを利用して発電を行う発電システム等に関するものである。
特許文献1には、太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーを利用した発電において、発電量に関する情報を収集して、その統計情報に基づき部品の姿勢制御を行うことによって効率よく発電することが記載されている。
特許文献2には、風力発電において、一定の風速以上になれば、ブレードを所定のポジションとすることにより、部品へのダメージを避けることが記載されている。
自然エネルギーを利用した発電では、大きなエネルギーであればあるほど、発電には有利である。他方、故障のリスクも高まる。これまで、管理の容易性から、理想的な環境で予め制御手法を定めておき、複数台あれば、統一した制御を実現するのが通常であった。しかしながら、このような制御手法では、発電効率を高めることはできない。さらに、例えば複数台あれば、ある装置に吹く風は、風上に別の発電装置があるか否かだけでも変わるように、その設置場所による特異な環境等に対応することは困難である。
特許文献1に記載されているように、自然エネルギーを利用した発電において、発電に利用した自然エネルギーに関する情報が、通常、収集されている。しかしながら、自然エネルギーは、予測困難に変化し得るものである。さらに、収集された情報は、膨大なものとなり、有意な情報とそうでない情報との区別も困難となる。そのため、計測して得られた膨大な情報は、例えば、部品が故障した場合に、その原因を探求するため等に活用するように、過去に計測されたデータとして活用され、将来予測への具体的な活用は困難であった。
特許文献1には、姿勢制御手段が、収集された「発電量に関する情報」を、統計情報として姿勢制御に活用することが記載されている。しかしながら、どのように活用すればよいのか、実質的には開示されていない。収集された情報が膨大なものとなり、自然エネルギーが予測困難に変化することに鑑みれば、過去の膨大な計測情報を、いかに将来に活用するかについて、実用化できる程度に十分な開示がなされているとは認められない。このように、従来の将来予測は、限定的なものにとどまっていた。
故障予防という観点からは、例えば、特許文献2に記載されたものは、現状の状態によって判断するものである。例えば、風力発電において、平均風速が小さい場合には、通常、風車のブレードのピッチ角を制御して、大きな風力が発生するようにして、発電効率を高める。風車が故障する可能性が高いのは、このような状態で、ブレードに損傷を及ぼすほどの大きな風力が加わるような気流変化が生じる場合である。すなわち、このような場合に、風速が急激に大きく変化して、ピッチ角が追従できず、ブレードに損傷が生じる可能性がある。実際、そのような状況で、風車のブレードが破損する事故が多く発生している。また、風向変化に追従できずヨーモーターやヨーギアが故障するケースも極めて多い。そのため、単に、現状の風の状況から制御を行っても、安全制御という観点からは足りない。
このような故障予防に関する課題は、風力に限らず、例えば潮力発電等、他の自然エネルギーを利用した発電についても同様に存在する。
そこで、本願考案は、発電装置が風力等の自然エネルギーを利用して発電を行う場合に、発電装置の故障を予防するのに適した発電システムを提供することを目的とする。
本願考案の第1の観点は、自然エネルギーを利用して発電を行う発電システムであって、前記自然エネルギーを利用して発電を行う発電装置と、前記発電装置の所定の部位に到達する前記自然エネルギーを予測するシミュレーション装置と、前記シミュレーション装置が予測した前記所定の部位に到達する自然エネルギーが、前記発電装置の所定の部位が対応可能な範囲を超過する場合に、前記発電部による発電量を抑制し、又は、前記発電部による発電を停止させる発電部制御手段を有する発電部制御装置を備えるものである。
本願考案の第2の観点は、第1の観点の発電システムであって、前記自然エネルギーは、風力であり、前記発電装置は、風力発電を行うものであり、前記発電部制御装置は、前記発電部に到達した風を計測する計測手段と、前記計測手段が既に計測した前記風の一つ又は複数の特性と、前記計測手段が前記特性を計測した後に、前記発電部が対応可能な範囲を超過する風が前記発電部に到達する確率である制御用超過確率との対応関係を記憶する制御用超過確率記憶手段をさらに備え、前記発電部制御手段は、前記計測手段が、前記制御用超過確率記憶手段において、所定の値以上である前記制御用超過確率に対応する風の一つ又は複数の特性を計測した場合に、前記発電部による発電量を抑制し、又は、前記発電部による発電を停止させるものである。
本願考案の各観点によれば、シミュレーション手段の数値計算により、発電装置の具体的な部位に到達する自然エネルギーを予測し、その予測結果を考慮して安全制御を実現することが可能となる。そのため、個々の部位に対する自然エネルギーの突然の変化なども具体的に予測して、故障を防ぐことが可能になる。
さらに、本願考案の第2の観点によれば、計測手段が実際に計測した風力等の風の特性に関する観測値に基づき、計測手段が計測した風の特性と故障を生じさせるような風が到来する確率との対応関係を求めておき、一定の確率に対応する特徴が観測されれば、発電部の発電量を抑制・停止することにより、風の特性を利用した予防が可能となり、その設置場所に応じた具体的な制御を実現しつつ、安全運転を実現可能にする。
以下、図面を参照して本願考案の実施例について説明する。なお、本願考案は、以下の実施例に限定されるものではない。
図1は、本願考案の実施の形態に係る発電システムの一例を示すブロック図である。発電システム1は、発電装置3(本願請求項の「発電装置」の一例)と、制御装置5と、シミュレーション装置7(本願請求項の「シミュレーション装置」の一例)を備える。
発電装置3は、自然エネルギーを利用して発電を行うものである。本実施例では、風力発電を行うものを想定している。発電装置3は、例えば風車であり、タワー(支柱)の上にナセル(発電機等を収納する部分)が設けられ、その回転軸とブレード(羽根・プロペラ)とは、ハブにより接続されているものである。
制御装置5は、発電装置3を制御する。例えば、ナセルの方位角を調整して回転軸を風向に合わせるようにしたり、ブレードのピッチ角を制御して風速に合わせるようにしたり、発電装置3の発電量を抑制したり、発電装置3を停止したりする。
シミュレーション装置7は、数値計算により、発電装置3に吹く風を予測する。さらに、シミュレーション装置7は、必要に応じて、解像度を上げて、発電装置3の所定の部位に吹く風を予測する。
シミュレーション装置7の構成及び動作の一例について説明する。シミュレーション装置7は、メソ気象情報作成部21と、シミュレーション演算部23と、シミュレーションデータ記憶部25を備える。メソ気象情報作成部21は、気象モデルと、最も狭い領域のみに流体工学モデルとを用いて、日本周辺をカバーするメソ気象情報を作り出す。シミュレーション演算部23は、順次計算領域を接続しながら、制御対象となるウィンドファーム周辺の気流性状を、風車の安全運転制御に必要な解像度で予測・再現する。シミュレーション演算部23は、履歴記憶部13に記憶された、気流性状の測定値も併用する。シミュレーションデータ記憶部25は、シミュレーション演算部23により予測再現された気流性状を記憶する。なお、発電システム1では、制御変数として風速を使用しているが、シミュレーションにより得られた値は、観測値に代えて、又は、観測値と共に使用すればよく、具体的な制御方法は、同様に実現することができる。また、本願の各請求項に係る考案においては、風速以外のものを使用してもよい。
なお、従来、高精度のシミュレーションは、高性能なシミュレーション装置を使用すれば実現することができるものであった。出願人・考案者らによるシミュレーション技術の研究開発により、例えば風車の所定の部位のような高精度のシミュレーションを高性能なシミュレーション装置を使用せずに容易に実現することが可能となった。発電システム1は、出願人・発明者らが発展させたシミュレーション技術を用いて、メソ気象モデル、流体工学モデル、及び、観測データを有機的に結び付け、これに基づいてウィンドファーム周辺の将来の気流性状を予測して、風車の効率的な安全制御を実現することができる。
制御装置5は、計測部11(本願請求項の「計測手段」の一例)と、履歴記憶部13と、履歴演算部15と、制御用超過確率記憶部17(本願請求項の「制御用超過確率記憶手段」の一例)と、発電部制御部19(本願請求項の「発電部制御手段」の一例)を備える。
計測部11は、発電装置3のナセルに取り付けられた風向・風速計により、発電装置3に到達した風を計測する。これは、ウィンドファーム内に設置された観測装置による実測値である。履歴記憶部13は、計測部11が計測した計測データを記憶する。
履歴演算部15は、履歴記憶部13に記憶された計測データから、一定の時間(以下、「計測時間」という。)における風の特性(本願請求項の「自然エネルギーの一つ又は複数の特性」の一例)(例えば、風速など)と、当該計測時間に続く一定の時間(以下、「予測時間」という。)において、発電装置3を故障させる可能性のある風が吹くか否かを判断して、故障させる可能性があり、発電装置3の制御が必要な風が吹く確率(以下、「制御用超過確率」という。)を演算する。
制御用超過確率記憶部17は、履歴演算部15により求められた、風の特性と制御用超過確率との対応関係を記憶する。
図2は、履歴演算部15の動作の一例を示すフロー図である。図2を参照して、履歴演算部15の動作の一例について、具体的に説明する。
履歴演算部15は、履歴記憶部13に記憶された計測データについて、計測時間にわたり、例えば風速などの風の特徴を分析する(ステップSTL1)。そして、当該計測時間に続く予測時間において、発電装置3を故障させる可能性のある風が到来するか否かを判断する(ステップSTL2)。故障させるか否かは、例えば、風速の変化によりブレードのピッチ角の追従ができるか、風向変化に追従できるか、などによって判断する。
履歴演算部15は、履歴記憶部13に記憶された計測データについて、判断対象とすべきすべての計測時間に対して判断を行ったか否かを判断する(ステップSTL3)。判断を行っていないものがあれば、ステップSTL1に戻る。判断を行ったのであれば、ステップSTL4に進む。例えば、一定時間ごと(例えば1カ月等)に分析をするのであれば、以前に分析したものを利用して、新たに分析が必要なものに対して判断を行い、既に分析したものについては、その判断結果を利用するようにしてもよい。
履歴演算部15は、ステップSTL1で分析した風の特徴に応じて、ステップSTL2で故障させる可能性があり、発電装置3の制御が必要であると判断された風が到達する確率(制御用超過確率)を演算する(ステップSTL4)。なお、少なくとも風の特徴によって対応関係を演算していればよく、他の考慮要素によって、対応関係を細分化してもよい。例えば、1年の一定の時期における風の特徴によって、さらに分類することなどである。
履歴演算部15は、制御用超過確率記憶部17に、ステップSTL4における風の特徴と制御用超過確率との対応関係を記憶させる(ステップSTL5)。履歴演算部15は、以上のようにして、履歴演算処理を行う。
一般的に、風力発電等における制御は、開発時の理想的な環境(例えば平地等)における制御手法を基本とする。複数台の風力発電では、制御の画一性を指向して、統一した制御を行いがちである。しかしながら、風力発電は、特に高低差のある地形では、地形の影響を受けやすく、また、複数台の風車があれば、風上にあるものと風下にあるものでは、異なる制御が適切である。履歴演算部15は、実際に発電装置3が発電する現場での観測値に基づき演算するものであり、さらに、膨大な計測データから、風の特性に着目して、故障させる可能性のある風の有無を抽出するという具体的なデータ処理を行うものであり、従来技術とは異なるものである。
発電部制御部19は、シミュレーション装置7の数値計算による予測及び計測部11による観測に基づき、ウィンドファーム周辺の将来の気流性状を予測し、風車の発電効率を最大化するように最適化された安全制御を行う。すなわち、発電部制御部19は、制御用超過確率記憶部17に記憶された制御用超過確率を用いて、発電装置3の発電量を抑制したり、発電装置3を停止したりして、安全運転を実現する。さらに、発電部制御部19は、シミュレーション装置7が予測した、発電装置3の所定の部位に到達する風の状態にも基づき、発電装置3の発電量を抑制したり、発電装置3を停止したりして、安全運転を実現する。さらに、発電部制御部19は、シミュレーション装置7が予測した、発電装置3に到達する風の状態に基づき、発電装置3を、最も効果的な発電を行うように最適化して動作させる。
発電部制御部19による、制御用超過確率を利用した制御の一例について、図3〜図11を参照して説明する。具体的には、図3〜図5を参照して、ある風車の故障の分析について説明する。続いて、図6〜図8を参照して、発電部制御部19による制御の一例について説明する。
まず、図3及び図4を参照して、強風が発生した際の風車のブレード損傷事故について、過去の観測記録を用いて気流性状を明らかにする。
この風車は、ある山の尾根上にあるウィンドファームの端に位置する。これらの風車のナセル上に取り付けられた風向風速計により観測された風向風速記録を用いて、気流性状の解析を行った。図3は、この風車の風向と風速の観測記録の例である。
風車について、ブレード損傷事故が発生するときの気流性状の特徴を、当該風車の風速計の出力より検討する。
ブレードに損傷が発生する風速の限界値を安全限界風速Vbfと表す。この限界値Vbfを超過するような風速が発生すると、風車を故障させる可能性が発生する。
図4は、事故が発生した時間帯の当該風車における風速計の記録から得られた、風向及び風速の変化を示す図である。事故発生時間帯に入ると、風速が増加し、最初にタワー振動警報が発生した16時ごろには、風速は、ブレードの安全限界風速Vbfを超えるようになる。
風車の安全運転制御を風速で行うのであれば、事故当時使用されていたブレードに対しては、V<Vbfの条件で運転制御を行うことが最低限必要である。
ナセル上の風速計の出力を参照して風車の安全運転を行う場合、運転中に受ける風速を予測し、事前にブレードのピッチ角やナセルの方位角を制御する必要がある。特に、風速の発現予測は、ブレードやタワーの損傷を防ぐために重要である。以下では、ブレードの損傷防止を目標に、ブレードの安全限界風速以上の風速を予測し、事前に安全制御をかけるために必要となる特性を抽出する方法を述べる。
ブレードに安全限界風速以上の風速をあてないためには、風速の発現特性を把握し、将来の風速を予測することが必要になる。図5は、観測値をもとに、直前の10分間(本願請求項の「計測時間」の一例)における風速V0と、次(将来)の10分間(本願請求項の「予測時間」の一例)における風速V1との関係を示す図である。
風車における観測値を用い、直前の10分間における風速がV0である場合に、次の10分間における風速がV1以上となる確率を求め、図6は、これをグラフ化したものである。これより、あるV0に対して次の10分においてV1以上の風速が発生する確率が求められる。
続いて、発電部制御部19による、具体的な安全運転制御の一例について説明する。この例では、ブレードの安全限界風速は風車タワーの設計風速よりも小さい。そのため、風車の安全運転制御は、ブレードの安全限界風速を基準に行う。
風車を安全に運転するために、風速がVbfを超過する確率を求め、その確率がある値(制御用超過確率)以上になった場合に,風車の安全制御を行う。
風車の安全制御は、ブレードのピッチ角を制御して行う。すなわち、ブレードのピッチ角を変化させて、ブレードが受ける風力を減少させ、損傷が発生する安全限界風速Vbfを高めることにより、風速がVbfを超過する確率を下げて、ブレードに損傷が発生する確率を下げる。
ブレードのピッチ角を制御して、ブレードに損傷が発生する安全限界風速Vbfを高めると、ブレードが受ける風力が減少し、風車の発電量も低下する。このため、ブレードのピッチ角の制御は、通常風車の発電量を指標として行われる。
前記風車の安全制御は、発電効率ができるだけ高くなるように行いたい。そのためには、細かな制御を行う必要があり、風車の発電量の制限は多段階で行う。以下では、風車の発電量の制限を、安全限界風速Vbf以下の風速でブレードに損傷が発生せずに運転する場合の最大発電出力を100%としたときの、60%と0%(停止)の2段階で行う例を示す。
風速が増加し安全限界風速Vbfに近づく場合には、風車は最大発電出力となっている。したがって、次の10分における風速が、安全限界風速Vbf以上になる確率がある値を超えた場合に第1段の制御を行い、発電出力を60%に減らす。
第1段の制御風速は、風車の発電出力が最大発電出力の60%となるようにブレードのピッチ角の制御を行った際に、ブレードの損傷がある確率以下となるような制御風速V1upとする。
第2段の制御は、風車に加わる風力が最小となるようにブレードのピッチ角の制御を行い、風車を停止した際に、ブレードの損傷がある確率以下となるような制御風速V2upとする。
制御風速V2upは、風車に加わる風力が最小ブレードのピッチ角の制御を行った際の風速であるから、制御風速V1upよりも大きい。
第2段の制御で用いる制御風速V2upは、制御を行う時刻の次の10分における風速V1が安全限界風速Vbf以上になる確率が例えば1%となるような風速とする。このとき、図6を参照して説明した方法により、制御を行う時刻の風車V0として制御風速V2upを求めることができる。
次に風速が減少し、風車の運転を安全に再開させる制御風速について考える。上述の条件で、風速が大きくなって発電出力を最大発電出力の60%に制御、あるいは停止させた後、風速が減少して発電を再開させようとする場合の制御風速は、風速が増加しているときよりもそれぞれ小さくする。この制御風速で再起動あるいは発電出力を上げた場合に、次の10分における風速が前述の風速増加期間の制御風速V1upおよびV2upをすぐに超えてしまうと、頻繁に出力制御がかかって都合が悪いので、すぐには制御風速V1upおよびV2upを超えないようにする。
表1は、上記をまとめた、風車に対する安全運転制御の例を示す。図7は、それを具体的に示すフロー図である。すなわち、出力抑制制御風速(V1up)が検出されると(ステップST1)、発電量を60%に下げる(ステップST2)。ここで、出力抑制解除風速(V1dw)が検出されると(ステップST3)、60%に下げていた発電量を100%に上げ(ステップST4)、ステップST1の処理に戻る。出力抑制解除風速が検出されず、出力停止制御風速(V2up)が検出されると(ステップST5)、発電を停止する(ステップST6)。停止後、出力停止解除風速(V2dw)が検出されると(ステップST7)、発電量を60%に戻し(ステップST8)、ステップST3に戻る。図8は、図3の風車において、図7に示す安全運転制御をかけた場合の発電効率の変化を示す図である。
なお、本願考案の発電装置は、例えば、潮流発電等、他の自然エネルギーを利用するものであってもよい。また、発電システム1は、風速以外に、例えば、水流や波などを利用するものであってもよい。
本願考案は、例えば風力発電であれば、風車メーカー、風力発電事業者、電力会社等が利用でき、他の自然エネルギーでも、装置メーカー、発電事業者、及び、発電された電力を供給する電力会社等が利用できる。
1 発電システム、3 発電装置、5 制御装置、7 シミュレーション装置、11 計測部、13 履歴記憶部、15 履歴演算部、17 超過確率記憶部、19 発電部制御部、21 メソ気象情報作成部、23 シミュレーション演算部、25 シミュレーションデータ記憶部
Claims (2)
- 自然エネルギーを利用して発電を行う発電システムであって、
前記自然エネルギーを利用して発電を行う発電装置と、
前記発電装置の所定の部位に到達する前記自然エネルギーを予測するシミュレーション装置と、
前記シミュレーション装置が予測した前記所定の部位に到達する自然エネルギーが、前記発電装置の所定の部位が対応可能な範囲を超過する場合に、前記発電部による発電量を抑制し、又は、前記発電部による発電を停止させる発電部制御手段を有する発電部制御装置を備える発電システム。 - 前記自然エネルギーは、風力であり、
前記発電装置は、風力発電を行うものであり、
前記発電部制御装置は、
前記発電部に到達した風を計測する計測手段と、
前記計測手段が既に計測した前記風の一つ又は複数の特性と、前記計測手段が前記特性を計測した後に、前記発電部が対応可能な範囲を超過する風が前記発電部に到達する確率である制御用超過確率との対応関係を記憶する制御用超過確率記憶手段をさらに備え、
前記発電部制御手段は、前記計測手段が、前記制御用超過確率記憶手段において、所定の値以上である前記制御用超過確率に対応する風の一つ又は複数の特性を計測した場合に、前記発電部による発電量を抑制し、又は、前記発電部による発電を停止させる、請求項1記載の発電システム。
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JP2013002016U JP3184277U (ja) | 2013-04-09 | 2013-04-09 | 発電システム |
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