JP3183581U - 置物 - Google Patents

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俊彦 河野
吉宏 河野
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Abstract

【課題】内部に故人の遺骨等の遺品を収納出来る置物であって、台座に対する装飾部材の向きの設定自由度が高く、装飾部材の安定性が良い置物を提供する。
【解決手段】上面11側に容器収納凹部10を備えた台座1と、容器収納凹部10に収納される容器2であり、少なくとも、容器収納凹部10の内周形状と適合する外周形状を有すると共に、容器収納凹部10の深さを越える高さに形成された容器2と、容器2に嵌合させて台座1に設置される装飾部材3であり、下面側に容器2に対して、周方向において複数の方向で嵌合するように形成された嵌合凹部30を有する装飾部材3とを備えた。
【選択図】図2

Description

本考案は、故人やペットに関連する物品、遺髪、遺骨、遺灰等の遺品を収納できる機能を有する置物に関する。
故人やペットに関連する物品、遺髪、遺骨、遺灰等の遺品を収納できる機能を有する置物は、例えば、次の特許文献1がある。
特許文献1に記載の置物は、上面に開口部を有し、内部に遺品を収納する空間に上蓋を有する容器(納骨容器本体)を内蔵する台座と、台座上に載置される装飾部材(彫像部)とからなり、台座の上面の開口部と装飾部材の底蓋部の形状が互いに特定の方向(正面方向)になったとき、開口部と底蓋部が相互に嵌合可能となるよう構成されている。
また、容器の上蓋に突起を設け、この凸起が装飾部材の底蓋部に設けられた凹部に嵌入するよう構成されている。
実用新案登録第3149580号公報
特許文献1に記載の従来技術によると、装飾部材と台座とがそれぞれ正確に正面を向いたときのみ底蓋部と開口部とが嵌合可能とすることで、装飾部材と台座とを常に正確に組立てることができる。また、このようにすることで、装飾部材と台座との嵌合を確実にし、装飾部材が台座から外れないようにすることができる。更に、容器の上蓋の突起を装飾部材の底蓋部に設けられた凹部に嵌入させることで、容器の位置を安定させることができる。
しかしながら、特許文献1に記載の従来技術では、装飾部材と台座とを夫々正確な正面の一方向に向けたときにのみ、底蓋部と開口部とが嵌合するものであるため、台座に対して装飾部材の方向を自由に変更できないという問題があった。
また、装飾部材と台座とを夫々正確な正面の一方向に向けたときにのみ、底蓋部と開口部とを嵌合させるには、この底蓋部の外形状と開口部の内形状とを同形状とする必要があるため、開口部の内形状と同形状の底蓋部を備えた専用の装飾部材以外は、使用できず、これにより、使用できる装飾部材が限られてしまうという問題もあった。
この特許文献1に記載の従来技術では、底蓋部と開口部との嵌合によって、台座上の装飾部材の安定性を確保し、この装飾部材のずれや転倒の防止を図っているが、台座上の装飾部材の安定性を確実にするには、底蓋部と開口部との嵌合深さをある程度確保する必要がある。そして、台座上の装飾部材の安定性を確実にする嵌合深さを確保するためには、容器を収納する空間のスペースを小さくするか、或いは台座を大型化することで達成できる。
しかしながら、前者の場合、底蓋部と開口部との嵌合深さに比例して空間が狭くなってしまい、容器に収納する遺品の個数が少なくなってしまうという問題があり、後者の場合、台座が無駄に大きくなってしまい、装飾部材とのバランスが取れなくなってしまうという問題があった。
本考案は、このような問題に対処することを課題とするものである。すなわち、台座に対する装飾部材の向き設定の自由度を高くできること、使用できる装飾部材の選択の幅を拡げることができること、容器を収納する空間や台座の大きさを変更せずに、台座に設置される装飾部材の安定性を確保できること、等が本考案の目的である。
前記目的を達成するため、本考案に係る置物は、次の構成を少なくとも具備する。
上面側に容器収納凹部を備えた台座と、前記容器収納凹部に収納される容器であり、少なくとも、前記容器収納凹部の内周形状と適合する外周形状を有すると共に、該容器収納凹部の深さを越える高さに形成された容器と、前記容器に嵌合させて前記台座に設置される装飾部材であり、下面側に前記容器に対して、周方向において複数の方向で嵌合するように形成された嵌合凹部を有する装飾部材と、を備えた置物である。
前記嵌合凹部の内周形状が前記容器の外周形状に対して適合するように形成されている請求項1記載の置物である。
前記容器が円柱形状に形成されている請求項1又は2記載の置物である。
このような特徴を有することで本考案は、以下の効果を奏する。すなわち、容器収納凹部に対して、適合すると共に、台座の上面から突出するように嵌合された容器に、この容器に対して、周方向において複数の方向で嵌合する内周形状を有する嵌合凹部を嵌合させることで装飾部材が台座に設置されるものであるので、台座に対する装飾部材の向きの設定の自由度を高くできると共に、使用できる装飾部材の選択の幅を拡げることができ、且つ容器を収納する空間や台座の大きさを変更せずに、台座に設置される装飾部材の安定性を確保できる。
本考案に係る実施形態の置物の一例を示す斜視図である。 図1の(2)−(2)線断面図である。 図2の(3)−(3)線断面図である。 図2の(4)−(4)線断面図である。 図2の分解図である。
嵌合凹部の内周形状は、前記容器の外周形状に対して適合する形状であることが好ましい。
容器は、円柱形状であることが好ましい。
以下、本考案に係る実施形態の置物Aを図1〜図5に基づいて説明する。尚、以下で説明する実施形態は、本考案を限定するものではない。
置物Aは、台座1と、容器2と、装飾部材3とから構成されており、分解・組立て可能なものである(図5参照)。
台座1は、石材を立方体となるように加工してなるものであり、上面11側に容器2を嵌合支持する容器収納凹部10が形成されている。
尚、台座1は、容器2や装飾部材3を安定して支持できる面積、且つ重量のものであればよく、例示した立方体の石材に限るものではない。
容器収納凹部10は、底部10Aが平坦で、且つ内周形状を円形とする円筒状になるように凹設されており、台座1の上面11の中央部よりもやや後方に配置されている。
容器2は、金属材からなるものであり、遺品を収納する容器本体20と、容器本体20の上部開口部20Aを開閉する開閉蓋21とから構成されている。容器本体20の凹状の内部は、遺品を収納する空間Sとして確保され、上部開口部20Aを開閉蓋21で塞ぐことによって、空間Sを密閉空間とすることができるようになっている。
開閉蓋21は、下面側に雄側螺合部40Aを備え、この雄側螺合部40Aを上部開口部20Aの内周面に設けられた雌側螺合部40Bに螺合することで、上部開口部20Aを塞ぎ、雌側螺合部40Bに対する雄側螺合部40Aの螺合を解除することで、上部開口部20Aを開口するようにされている。
尚、開閉蓋21の開閉構造は、例示した螺合構造に限らず、上部開口部20Aを確実に塞ぎ、容器2が落下した衝撃程度では外れないようにできるものであればよい。
この開閉蓋21の上面には、コインやドライバー等(図示せず)を挿し込める溝部21Aが設けられており、この溝部21Aに挿し込んだコインやドライバー等で開閉蓋21を回転させることによって、螺合・螺合解除を行えるようになっている。
この容器2は、容器本体20と開閉蓋21との周面を同面とし、外周形状が容器収納凹部10の内周形状と適合する円形で、且つ底部20Bが平坦な円筒状に形成されており、容器収納凹部10に対して、がたつきなく嵌合させることができると共に、上下方向に嵌脱自在に収納できるようにされている。
また、容器2は、容器収納凹部10の深さを越える高さに形成されており、容器収納凹部10に収納した状態において上面11から容器2の一部が突出するようになっている。容器2が上面11から突出した部分は、装飾部材3を嵌合支持する支持凸部20Cとして使用できるようにされている。
尚、容器2は、例示した金属材のものに限らず、容器2が落下した衝撃程度では、破損しない強度を有するものであればよい。
装飾部材3は、金属材からなるものであり、下面31に内周形状を支持凸部20Cの外周形状と適合する円形とする円筒状の嵌合凹部30が形成されており、この嵌合凹部30を支持凸部20Cに嵌合させることによって、台座1に設置することができるようにされている。
また、嵌合凹部30の内周形状を支持凸部20Cの外周形状と適合するようにしたため、支持凸部20Cを軸として装飾部材3を360°回転させることができる(図3参照)。これによって、装飾部材3の向きを周方向に自由に変更することができる。
装飾部材3の形態としては、故人の趣味や好みを現したもの、宗教的なもの、故人や宗教的なものとは全く異なる普通のオブジェとしたもの等、どのようなものでもよい。
以上のような構成の置物Aによると、台座1に対して容器2をがたつきなく収納することができるので、装飾部材3で抑えるような構成を設けることなく、台座1に設置される容器2の安定性を確保できる。
しかも、容器2の一部を、装飾部材3を支持する支持凸部20Cとして使用することができるので、台座1や容器2に、装飾部材3を支持するための特別な構成を設けることなく、装飾部材3を安定よく台座1に設置できる。
また、支持凸部20Cを軸として装飾部材3を360°回転させることができるので、台座1に対する装飾部材3の方向設定の自由度を高くすることができる。
更に、支持凸部20Cに対して装飾部材3が周方向に回転できるように嵌合する嵌合凹部30を有する装飾部材3であれば、嵌合凹部30の内周形状が支持凸部20Cの外周形状と適合する嵌合凹部30を有する装飾部材3以外のものも使用することができるので、使用できる装飾部材3の選択の幅を拡げることができる。
容器2の外周形状、容器収納凹部10及び嵌合凹部30の内周形状は、例示した円形に限らず、多角形状としてもよく、このような容器2、容器収納凹部10、嵌合凹部30においても、容器2をがたつきなく収納できると共に、収納された容器2による支持凸部20Cによって装飾部材3をがたつきなく設置することができ、且つ支持凸部20Cを軸として、装飾部材3の向きを周方向に変更することができる(図示せず)。
嵌合凹部30の内周形状は、その内径が支持凸部20Cの外周形状の外径よりも大径であってもよいし、支持凸部20Cの外周形状と適合しないものであってもよく、支持凸部20Cに嵌合できると共に、装飾部材3の向きを周方向に自由に変更することができるものであればよい(図示せず)。
A:置物
1:台座
2:容器
3:装飾部材
10:容器収納凹部
11:上面
30:嵌合凹部
31:下面

Claims (3)

  1. 上面側に容器収納凹部を備えた台座と、
    前記容器収納凹部に収納される容器であり、少なくとも、前記容器収納凹部の内周形状と適合する外周形状を有すると共に、該容器収納凹部の深さを越える高さに形成された容器と、
    前記容器に嵌合させて前記台座に設置される装飾部材であり、下面側に前記容器に対して、周方向において複数の方向で嵌合するように形成された嵌合凹部を有する装飾部材と、を備えた置物。
  2. 前記嵌合凹部の内周形状が前記容器の外周形状に対して適合する形状に形成されている請求項1記載の置物。
  3. 前記容器が円柱形状に形成されている請求項1又は2記載の置物。
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