JP3180806U - 粘着テープ包装袋 - Google Patents
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Abstract
【課題】開封が容易であり、粘着テープを貼付部位に容易に貼付することができる粘着テープ包装袋を提供する。
【解決手段】粘着テープ包装袋10は、支持体と、支持体の一方の面に設けられた粘着剤層とを有する粘着テープ14を収容する粘着テープ包装袋10であって、粘着テープの粘着剤層が剥離可能に付着される剥離シート16からなる粘着テープ包装袋であり、開封を容易にする切欠き部62と凸状部64とからなる開封手段60と、貼付の際にガイドとして機能する多数の突起部80とを有するものである。
【選択図】図1
【解決手段】粘着テープ包装袋10は、支持体と、支持体の一方の面に設けられた粘着剤層とを有する粘着テープ14を収容する粘着テープ包装袋10であって、粘着テープの粘着剤層が剥離可能に付着される剥離シート16からなる粘着テープ包装袋であり、開封を容易にする切欠き部62と凸状部64とからなる開封手段60と、貼付の際にガイドとして機能する多数の突起部80とを有するものである。
【選択図】図1
Description
本考案は、支持体に粘着剤層を有する粘着テープを包装する包装袋に関する。
従来、種々の形態からなる粘着テープが知られ、ラベル、医療用、化粧用、装飾用、マスキング用、工業用、その他種々の用途に使用されている。医療用で使用される粘着テープとしては、パップ剤、プラスター剤、絆創膏、サージカルテープ、テープ剤等の貼付剤の形態で、通常皮膚、粘膜等に貼付されるものがある。
このような粘着テープは、通常、支持体と、その支持体の一方の面に設けられた粘着剤層とからなり、更に、粘着剤層に剥離シートが剥離可能に付着されている。粘着テープは製造された後、適度な大きさに裁断され、衛生的かつ物理的に保護するため個別に包装袋に入れられた状態で流通し、販売される場合がある。この場合に、使用の際は、包装袋を破り、粘着テープを取り出し、剥離シートを剥がして粘着剤層を露出させて、貼付部位に貼付する。
使用の際に時として問題となるのは、剥離シートの剥がしにくさである。すなわち、剥離シートは一般に薄くて柔軟であるため取扱いにくく、剥がすのに時間を要することがある。また、粘着テープを使用する際、剥離シート及び包装袋がゴミとして発生する。
そこで、従来においては、下記の特許文献1に記載されているような粘着テープ包装袋が提案されている。この包装袋は、粘着剤層が外側に向くように粘着テープを2つに折り曲げ、この二つ折りの粘着テープを間に挟むようにして剥離シートで覆い、剥離シートの周囲をシールしたものである。この構成においては、剥離シートが包装袋として機能するため、従来必要であった包装袋を省略することができる。
また、包装袋を開封すべく剥離シートの表側の部分を裏側の部分から引き離した際に、粘着剤層の半分のみが露出するようにするために、二つ折りにされた粘着テープの表側に位置する半分を剥離シートの裏側部分に仮止めする手段が設けられている。これにより、開封した際、粘着テープは二つ折りの状態で剥離シートの表側の部分にて保持され、粘着剤層の表側の半分は露出するため、貼付部位への貼付が容易となる。
特許文献1に記載の粘着テープ包装袋は優れたものであるが、使用面での更なる改善が求められている。特に、開封のし易さや、粘着テープの貼付部位への貼付のし易さ等において改善が求められている。本考案の目的はかかる要請に応えることのできる粘着テープ包装袋を提供することにある。
上記目的を達成するために、本考案による粘着テープ包装袋は、
支持体と、前記支持体の一方の面に設けられた粘着剤層とを有する粘着テープを収容する粘着テープ包装袋であって、
前記粘着剤層に剥離可能に付着される剥離シートからなる第1部分及び第2部分を重ね合わせ、その周辺をシールして構成されており、
前記粘着テープは、前記粘着剤層が外側に向くように第1部分と第2部分とに折り曲げられた状態で、且つ、前記粘着テープの前記第1部分が前記剥離シートの前記第1部分に付着する状態で、当該粘着テープ包装袋に収容されており、
前記粘着テープの前記第1部分が、前記粘着テープの前記第2部分よりも大きく、該第2部分からはみ出すはみ出し部分を有しており、
前記はみ出し部分が、前記剥離シートの前記第1部分との間で仮止め部により仮止めされており、
前記剥離シートの前記第1部分と前記第2部分との間に、使用者が指で把持するための摘み代部が形成されており、
前記摘み代部が位置する前記剥離シートの前記第1部分と前記第2部分とには、開封を開始するための位置に、開封手段として切欠き部若しくは凸状部又はその両方が設けられている、
ことを特徴としている。
支持体と、前記支持体の一方の面に設けられた粘着剤層とを有する粘着テープを収容する粘着テープ包装袋であって、
前記粘着剤層に剥離可能に付着される剥離シートからなる第1部分及び第2部分を重ね合わせ、その周辺をシールして構成されており、
前記粘着テープは、前記粘着剤層が外側に向くように第1部分と第2部分とに折り曲げられた状態で、且つ、前記粘着テープの前記第1部分が前記剥離シートの前記第1部分に付着する状態で、当該粘着テープ包装袋に収容されており、
前記粘着テープの前記第1部分が、前記粘着テープの前記第2部分よりも大きく、該第2部分からはみ出すはみ出し部分を有しており、
前記はみ出し部分が、前記剥離シートの前記第1部分との間で仮止め部により仮止めされており、
前記剥離シートの前記第1部分と前記第2部分との間に、使用者が指で把持するための摘み代部が形成されており、
前記摘み代部が位置する前記剥離シートの前記第1部分と前記第2部分とには、開封を開始するための位置に、開封手段として切欠き部若しくは凸状部又はその両方が設けられている、
ことを特徴としている。
かかる構成においては、開封手段から開封を開始することで理想的な開封状態を得ることができる。
また、開封手段以外の箇所からの開封を抑制するため開封抑制手段を設けることが有効である。開封抑制手段としては、剥離シートの第1部分と第2部分とを前記摘み代部の位置で結合する複数の点結合部が考えられる。
更に、剥離シートの第1部分の摘み代部には多数の突起部を形成することが好ましい。使用者は、この突起部をガイドにして剥離シートを粘着テープから剥離する際に把持することができ、剥離方向も感覚的に認識することができる。また、この突起部が滑り止めの機能を有するため、粘着テープからの剥離シートの剥離をより一層容易とする。
上述したように、本考案によれば、開封手段により開封が容易化される。また、開封抑制手段により、想定していない開封状態となることが防止され、所期の方法で開封、貼付が行われることになる。また、多数の突起部により、貼付の際に使用者が把持する場所や剥離方向等を間違えることがなくなる。これにより、粘着テープが人体に貼付することができる貼付剤、すなわちプラスター剤、パップ剤や絆創膏、サージカルテープ、貼るタイプのカイロなどの場合、貼付部位が一人では貼付しにくい背中等であっても、手を汚さず片手で容易に、シワを発生させることなく、貼付することが可能となる。
以下、図面を参照しながら本考案の好適な実施形態について説明する。なお、全図を通して同一又は相当部分には同一符号を付し、その重複した説明は省略する。
図1は、本考案による粘着テープ包装袋の六面図であり、図2は、図1の粘着テープ包装袋を示す正面側斜視図、図3は、図1の粘着テープ包装袋を示す背面側斜視図、図4は、図1の粘着テープ包装袋の簡単な作り方を示す斜視図、図5は、図1の(a)におけるA−A線に沿っての概略断面図である。
図示の粘着テープ包装袋10は、片方の面に粘着剤層12を有する粘着テープ14と、この粘着テープ14を二つ折りにした状態で封ずる剥離シート16とから構成されている。粘着テープ14及び剥離シート16は共に長方形である。図1及び図4の(c)から理解されるように、粘着テープ包装袋10はいわゆる三方シール包装型であり、1枚の剥離シート16を折り曲げ、折り曲げた辺を除く3辺がシールされたものである。
なお、この粘着テープ包装袋10は、ラベル、医療用、化粧用、装飾用、マスキング用、工業用、その他種々の用途に使用される。特に、医療用、化粧用等で使用される粘着テープ包装袋は、パップ剤、プラスター剤、絆創膏、サージカルテープ、化粧用パック剤、テープ剤、貼るタイプのカイロなど通常皮膚、粘膜等に貼付される貼付剤の包装袋として用いることが可能である。
図5に示すように、粘着テープ14は、支持体18と、その一方の面に積層された粘着剤層12とを備えている。粘着テープ14の支持体18の構成材料は、粘着剤層12を支持し得るものであればよく、通常、織布、不織布、プラスチック等からなるフィルム、金属箔等が用いられる。更に支持体は、単層構造でも積層構造であってもよく、例えば異なる材料からなる複数の織布又は不織布を積層した構造であってもよく、プラスチックフィルム、金属箔等と織布又は不織布を積層した構造であってもよい。
また、本実施形態の粘着テープ14で用いる織布又は不織布は、特に限定はされず、繊維状の素材を布状に加工したものであって、粘着テープ14の支持体18に使用できるものであればよく、例えば編み目を丸編み、経て編み、緯(よこ)編み等により集合させて布状に加工した編布も含まれる。
織布又は不織布の好ましい例としては、ポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂からなる群より選ばれる樹脂繊維の少なくとも一種からなる織布又は不織布が挙げられ、中でも粘着剤層に含有される成分との相互作用が少ないポリエステル系のポリエチレンテレフタレートからなる織布が好ましい。
プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ナイロンなどのポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、可塑化ポリ塩化ビニル、可塑化酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸セルロース、エチルセルロース、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリウレタン、アイオノマー樹脂を用いて形成されたものが挙げられる。また、粘着テープ14を医療用、化粧用の貼付剤として用いる場合は、支持体18には、貼付剤としての十分な伸縮性又は非伸縮性を有する材料を用いることが好ましく、特に、ポリエチレンテレフタレートのメリヤス編みの織布(編み布)が好ましい。
支持体18としての編み布は、その目付け(単位当たりの質量)が50〜500g/m2であることが好ましい。また、支持体18は、JIS L1018の方法に従って測定した場合、縦方向(長軸方向)モジュラスが2〜12N/5cm、横方向(短軸方向)モジュラスも2〜12N/5cmであることが好ましい。なお、ここでいう縦方向とは、編み布を製造する工程における流れ方向のことを指し、横方向とは、縦方向と直交する方向、すなわち幅方向のことを指す。縦方向又は横方向が2N/5cmより低いモジュラスである場合、貼付部分にしわを伸ばしながら貼付することが困難な傾向がみられ、また、縦方向又は横方向が12N/5cmより高いモジュラスである場合は、逆に貼付の際に粘着テープが伸びすぎ、しわが生じやすくなる傾向がある。なお、モジュラスは室温(25℃)、50%伸長時の応力の値である。
上記の支持体18を用いることにより、後述の仮止め部50,52,54の形成が容易となり、また、仮止め部50,52,54から取り外した後の支持体18の形状、構造に殆ど変化がない。すなわち、例えば毛羽立ち等が生じない。また、粘着テープ包装袋10内の二つ折りが容易で、かつ、嵩張らない。更に、貼付の際は二つ折りにしていた部分に、いわゆる“くせ”が付きにくく、きれいに貼ることができる。
粘着剤層12の構成材料である粘着成分としては、粘着性を有し貼付部位に貼着することができれば特に限定はされないが、粘着基剤としてアクリル系粘着成分、ゴム系粘着成分、シリコン系粘着成分などが好ましく用いられ、中でも粘着物性の観点から、ゴム系粘着成分が特に好ましく用いられる。
具体的なゴム系粘着成分としては、天然ゴム、合成ゴムのいずれも使用することができ、合成ゴムとしては、例えば、スチレン系ブロックコポリマーやポリイソブチレンが挙げられる。更に、スチレン系ブロックコポリマーとしては、スチレン−ブチレン−スチレンブロックコポリマー(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー(SIS)、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックコポリマー(SEBS)、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレンブロックコポリマー(SEPS)が挙げられる。スチレン系ブロックコポリマーの具体例としては、クレイトンD−1112、D−1111、D−1107(商品名、クレイトンポリマー(株)製)、JSR5000又はJSR5002(商品名、日本合成ゴム(株)製)、クインタック3530、3421又は3570C(商品名、日本ゼオン(株)製)、クレイトンD−KX401CS又はD−1107CU(商品名、クレイトンポリマー(株)製)等のリニアトリブロックコポリマーや、クレイトンD−1124(商品名、クレイトンポリマー(株)製)、ソルプレン418(商品名、フィリップペトロリアム(株)製)等の分岐ブロックコポリマー等が挙げられる。
ポリイソブチレンとしては、例えば高分子から低分子のものが用いられ、例えば、オパノールB10、B12、B12SF、B15、B15SF、B30SF、B50、B50SF、B80、B100、B120、B150、B200(商品名、BASF(株)製)、ビスタネックスLM−MS、LM−MH、LM−H、MM L−80、MM L−100、MM L−120、MM L−140(商品名、エクソン化学(株)製)等が挙げられる。
また、アクリル系高分子としては、モノマー単位として、例えば、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル等に代表される(メタ)アクリル酸エステルを少なくとも一種含有する重合体又は共重合体等が用いられ、例えば、アクリル酸・アクリル酸オクチルエステル共重合体、アクリル酸−2−エチルヘキシル・N−ビニル−2−ピロリドン・ジメタクリル酸−1,6−ヘキサングリコール共重合体、アクリル酸−2−エチルヘキシル・酢酸ビニル共重合体、アクリル酸−2−エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸共重合体、アクリル酸−2−エチルヘキシル・メタクリル酸−2−エチルヘキシル・メタクリル酸ドデシル共重合体、アクリル酸メチル・アクリル酸−2−エチルヘキシル共重合樹脂エマルジョン、アクリル樹脂アルカノールアミン液に含有するアクリル系高分子等の粘着剤、Duro−Takアクリル粘着剤シリーズ(ヘンケル社製)、GELVAアクリル粘着剤シリーズ(モンサント社製)、SKダインマトリダーム(綜研化学)、オイドラギットシリーズ(樋口商会)等が使用できる。
上記ゴム系、アクリル系、シリコン系などの粘着基剤は、一種又は二種以上を混合して用いることも可能である。
更に、粘着テープ14を医療用のパップ剤、プラスター剤、化粧用のパック剤として用いる場合には、粘着剤層12として水溶性高分子も用いることができ、このような水溶性高分子としては、ゼラチン、寒天、アルギン酸、マンナン、カルボキシメチルセルロース又はその塩、ヒドロキシプロピルセルロース又はその塩、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸又はその塩等、あるいは、これらのうちの少なくとも一種を有機又は無機の架橋剤により架橋したものが好ましく用いられる。
上記の粘着基剤の他、粘着剤層12には適宜、粘着付与剤、軟化剤、溶解剤、水、増粘剤、湿潤剤、充填剤、架橋剤、重合剤、溶解補助剤、吸収促進剤、安定化剤、抗酸化剤、乳化剤、界面活性剤、pH調整剤、薬物、紫外線吸収剤等が添加される。
粘着テープ14を医療用、化粧用の貼付剤として用いる場合の薬物としては、経皮的に体内に吸収されて薬理効果を発揮するものであれば特に限定されることはなく、例えば、抗炎症剤、鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、局所麻酔剤、血行促進剤、麻酔剤、精神安定剤、抗高血圧剤、抗菌剤、血管拡張剤等が挙げられる。
剥離シート16は、粘着テープ14の包装袋として一般的に使用されているものであれば用いることができる。また、剥離シート16は、単層又は積層のいずれでもよく、また、構成する材料も、最内層(包装袋の内側となる層)が本考案の製造方法、特にヒートシールや熱的な仮止めが可能であれば、特に限定されない。例えば、剥離シート16の基材としては、紙、不織布、アルミニウム、セロハン、ナイロン、高密度又は低密度のポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート、ポリスチレン、エチレンビニルアルコール共重合体等から適宜選択することが可能であり、このうち加熱により溶融することができない材料が基材とされる場合には、包装袋の内側となる層として熱可塑性材料が積層されたものが好適である。特に、ポリエチレン、アルミニウム、ポリエチレンを順次積層したシートが好ましく、更にまた最外層(包装袋の外側になる層)にセロハンを積層したものが好ましく用いられる。
更に最外層に印刷インキ若しくは接着剤などを塗布したもの、又は蒸着若しくはスパッタリングなどの方法で薄膜を設けたものであってもよい。薄膜としては、アルミニウムなどの金属の他、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムなどのガスバリヤ性と透明性の高い薄膜が好適である。
これらの剥離シート16は、粘着テープ14を封入する際に折り曲げるため、柔軟性を有するものが好ましい。従って、剥離シート16の厚みとしては、折り曲げることができれば特に限定はされないが10〜500μmの範囲であることが好ましく、15〜300μmの範囲であれば更に好ましい。
ここで図4の(a)を参照すると、剥離シート16上に、粘着テープ14が粘着剤層12を下にして、剥離可能に付着されている状態が示されているが、この状態では、粘着テープ14の、その短手方向と平行な中心線と、剥離シート16の、その短手方向と平行な中心線とが、ずれた状態となるように両者が付着されている。そして、剥離シート16を粘着テープ14と共に折り曲げると、図4の(b)に示すように、粘着テープ14は二つ折りされた状態で、二つ折りされた剥離シート16の間に挟まれた状態となる。
今、折り曲げられた剥離シート16の半分を第1部分22、残りの半分を第2部分24と称し、剥離シート16と共に折り曲げられた粘着テープ14の半分を第1部分26、残りの半分を第2部分28と称することとする。剥離シート16を折り曲げた状態では、剥離シート16の第1部分22と第2部分24は、概ね同形かつ同寸法となるが、粘着テープ14の第1部分26は第2部分28よりも大きく、第1部分26は、第2部分28からはみ出すはみ出し部分30を有する状態となる。この状態で、剥離シート16の第1部分22と第2部分24との重ね合わされた部分のうち、粘着テープ14を囲む3辺をヒートシールすることで、図1〜図3、図4の(c)及び図5に示す粘着テープ包装袋10となる。
このような粘着テープ包装袋10において、剥離シート16の第1部分22を第2部分24から引き離して開封すると、二つ折りされた粘着テープ14の粘着剤層12は外側に向いているため、粘着テープ14の第1部分26の粘着剤層12は外部に露出することになる。
しかし、粘着テープ14の第1部分26が剥離シート16の第1部分22と一緒に移動し、粘着テープ14の第2部分28の粘着剤層12が露出したのでは、表裏どちらの側で粘着剤層12が露出するのか分からず、不便である。すなわち、開封時には粘着テープ14の第1部分26を剥離シート16の第2部分24に一次的に保持させ、粘着テープ14の第1部分26の粘着剤層12を露出させることが重要である。そこで、粘着テープ14の第1部分26に形成されたはみ出し部分30は、符号50,52,54で示す箇所で、剥離シート16の第2部分24に仮止めされる。
仮止めの手段としては、熱接合が有効である。すなわち、剥離シート16の外面側から熱を加えると、剥離シート16の最内層を構成する熱可塑性材料が溶融し、粘着テープ14の支持体18上に付着し、それがやがて固化するので、粘着テープ14のはみ出し部分30が剥離シート16の第2部分24に対して仮止めされることになる。特に、粘着テープ14の支持体18が織布又は編布からなる場合は、溶融した熱可塑性材料が浸透し、より仮止め効果が向上する。
また、仮止め部50,52,54を配置する位置であるが、図1の(a)示すように、第1のシール部38に沿う線上だけではなく、第2のシール部40及び第3のシール部42に沿う線上にも仮止め部52,54を形成することが好適である。これにより、剥離シート16の第1部分22と第2部分24とを横方向から引き離した場合でも、仮止めの効果を担保することができる。
ところで、この仮止め部50,52,54により付着力が過度に大きすぎると、貼付部位への貼付の際に剥離シート16から粘着テープ14が離れにくくなるという不具合が生じるおそれがある。そこで、剥離シート16に対する粘着テープ14のはみ出し部分30の付着力は、剥離シート16に対する粘着剤層12の付着力(粘着力)よりも高くなるようにすることが好ましい。すなわち、仮止め部50,52,54を介しての、剥離シート16に対する支持体18の付着力、貼付部位に対する粘着テープ14の粘着剤層12の付着力(粘着力)、及び、剥離シート16に対する粘着テープ14の粘着剤層12の付着力は、以下のような関係になる。
貼付部位に対する粘着剤層12の付着力
>仮止め部50,52,54を介しての、剥離シート16に対する支持体18の付着力
>剥離シート16に対する粘着剤層12の付着力
なお、仮止め部50,52,54を連続した帯状とした場合には、剥離シート16における熱可塑性材料の、粘着テープ14の支持体18の織布への含浸量が多くなり過ぎることが考えられ、上記関係を得ることが困難となることが考えられる。そこで、本考案では、図1及び図2において符号50,52,54で示すように、仮止め部50,52,54を不連続に形成し、仮止め部50,52,54の数やその大きさを調整することで、仮止め部50,52,54の付着力を容易に調整できるようにしている。例えば、各仮止め部50,52,54の幅(短手方向の長さ)は2〜3mmが好ましく、より好ましくは2mmである。また、仮止め部50,52,54間のピッチは4〜6mmが好ましく、より好ましくは6mmである。このような寸法とすることで、開封時には粘着テープ14が剥離シート16にしっかりと付いていながら、貼付部位(例えば皮膚)に貼って剥がす際には抵抗なく剥がすことが可能となる。
>仮止め部50,52,54を介しての、剥離シート16に対する支持体18の付着力
>剥離シート16に対する粘着剤層12の付着力
なお、仮止め部50,52,54を連続した帯状とした場合には、剥離シート16における熱可塑性材料の、粘着テープ14の支持体18の織布への含浸量が多くなり過ぎることが考えられ、上記関係を得ることが困難となることが考えられる。そこで、本考案では、図1及び図2において符号50,52,54で示すように、仮止め部50,52,54を不連続に形成し、仮止め部50,52,54の数やその大きさを調整することで、仮止め部50,52,54の付着力を容易に調整できるようにしている。例えば、各仮止め部50,52,54の幅(短手方向の長さ)は2〜3mmが好ましく、より好ましくは2mmである。また、仮止め部50,52,54間のピッチは4〜6mmが好ましく、より好ましくは6mmである。このような寸法とすることで、開封時には粘着テープ14が剥離シート16にしっかりと付いていながら、貼付部位(例えば皮膚)に貼って剥がす際には抵抗なく剥がすことが可能となる。
更に、剥離シート16は、粘着テープ14の粘着剤層12と剥離シート16との付着力を抑制する付着力抑制手段55を有することが好ましい。この付着力抑制手段55としては、剥離シート16の最内層に剥離処理を施したものが考えられる。剥離処理として、剥離剤を用いる方法の他、エンボス加工、サンドマット加工等の物理的に剥離を行ないやすくする方法も含まれる。剥離剤としては、シリコン系剥離剤、アルキルペンダント系剥離剤、縮合ワックス系剥離剤等のいずれも用いることができ、この中でもシリコン系剥離剤を用いたいわゆるシリコン処理が好ましい。シリコン処理は、比較的容易かつ安価に行うことができるという利点があるからである。シリコン処理を施すことにより、粘着テープ包装袋10の使用に際して剥離シート16を開いたときに、前記の仮止め部50,52,54と協働して、簡単に粘着剤層12が剥離シート16から離れて粘着剤層12が露出することになり、貼付部位への貼付が更に容易となる。なお、上述したように付着力抑制手段55は粘着テープ14の粘着剤層12の全体に対して設けてもよいが、粘着テープ14の第1部分26の粘着剤層12のみをカバーする形で設けられるようにしてもよい。
また、本実施形態に係る粘着テープ包装袋10は、開封を容易にするために、剥離シート16の第1部分22と第2部分24との間に形成された摘み代部44(第1の辺縁20と第1のシール部38との間の未接合部分)の開封開始箇所に開封手段60が形成されている。開封開始箇所は摘み代部44の一方の端部であり、図1の(a)においては右上の端部となる。図示実施形態において、開封手段60は、剥離シート16の第2部分24に設けられた切欠き部62から構成されている。この切欠き部62により形成される段差によって、使用者は剥離シート16の第1部分22の角部のみを摘むことが可能となり、その部分を拠り所にして開封作業を開始することが可能となる。この箇所から開封を開始した場合、力は、横のシール部40と縦のシール部38との角部46に集中し、シール部38,40の破断が容易に開始されることになる。
なお、図1及び図2に示すように、切欠き部62に対向する剥離シート16の第1部分22の箇所に凸状部64を形成し、第1部分22をより一層摘み易くすることが好適である。
また、この開封手段60とは別の箇所からの開封は、余計な力がかかる等、本実施形態に係る粘着テープ包装袋10が想定する理想的な開封状態とならない可能性があるため、本実施形態では、剥離シート16の辺縁20に沿う位置に、開封抑制手段として、剥離シート16の第1部分22と第2部分24とを結合する複数個の点結合部70が形成されている。この点結合部70は熱接合や接着剤により形成される。また、開封手段60からの開封を妨げるためのものではないため、各点結合部70は小さく、また、点結合部70間のピッチを広めに設定することが好ましい。
なお、点結合部70は、図6に示すような形状とすることで、矢印方向に力をかけた際には点結合部70は容易に破断するが、矢印方向とは反対の方向に力をかけた際には破断しにくくなり、これによっても開封手段60とは反対側の端部からの開封を防止することができる。
更に、剥離シート16の第1部分22であって、摘み代部44の位置には、表側に突出する多数の突起部80が形成されている。これらの突起部80はエンボス加工等により形成されることが好適である。突起部80は、以下で説明するが、粘着テープ14を皮膚等の貼付部位に貼付する際に剥離シート16を把持すべき箇所を示すガイドとして機能すると共に、滑り止めの機能も有するものである。したがって、突起部80の先端は可能な範囲で鋭いことが好ましく、また、一つ一つを小さくして密集させて配置することが好ましい。更にまた、目の不自由な人のために、突起部80を点字となるように配置してもよい。
次に、図7及び図8を参照して本実施形態に係る粘着テープ包装袋10の使用方法について説明する。
図7の(a)は、本実施形態についての粘着テープ包装袋10の斜視図を示している。この状態から使用者は、まず、開封手段60の切欠き部62を通して剥離シート16の第1部分22の角部(凸状部64が形成されている場合は凸状部64)を把持すると共に、切欠き部62に沿う第2部分24の角部を把持し、矢印Bの方向に剥離シート16の第1部分22と第2部分24とを引き離し始める。この際、点結合部70の存在により、他の箇所からの開封は抑制される。このようにして粘着テープ包装袋10が開封を開始すると、力は、横のシール部38と縦のシール部40との角部46に集中し、シール部38,40の破断が容易に開始されることになる。シール部38,40において破断が一度始まると、更に大きな力を加えなくとも、この破断開始点を起点として他の部分に破断が伝播していき、シール部38,40,42全体が破断し、粘着テープ包装袋10は図7の(b)の状態となる。前述したように、仮止め部50,52,54の存在により、粘着テープ14の第1部分26は剥離シート16の第2部分24側に一次的に保持されるため、粘着テープ14の第1部分26の粘着剤層12が露出することになる。
図8の(a)〜(d)は、一例として、本考案の粘着テープが特に医療用などの貼付剤として背中に用いられる場合の態様を示している。まず、開封した粘着テープ包装袋10を、図8の(a)及び(b)に示すように貼付部位に当てる。これにより粘着テープ14の粘着剤層12が貼付部位に付着するが、この時点では剥離シート16は粘着テープ14に付着した状態で貼付部位上にある。次に、剥離シート16の第1部分22を持ち、図8の(c)に示すように、剥離シート16をその長手方向かつ粘着テープ14から遠ざかる向きに、皮膚に沿うように引っ張る。この作業においては、使用者は、剥離シート16の第1部分22に形成された多数の突起部80をガイドとしてそこを把持し、剥離シート16を引っ張ればよい。すなわち、使用者が剥離シート16の剥離方向を間違えることがなくなる。また、多数の突起部80は滑り止めとしても機能するため、剥離シート16を確実に把持して粘着テープ14から引き離すことが可能となる。剥離シート16が引っ張られると、粘着テープ14の第2部分28が剥離シート16から剥がれると同時に貼付部位に貼付される。特に剥離シート16を引っ張りながら貼付するため、粘着テープ14にしわがよらずに、これを貼付することができる。図8の(d)は粘着テープ14の全体を貼付部位に貼付し終えた様子を示す。
図9の(a)〜(d)は、本考案の粘着テープが化粧用パックとして顔に用いられる場合の態様を示しているが、この図から図8に示す手順と同様にして容易に化粧パックを貼付できることが理解されるであろう。
以上、本考案の好適な実施形態について詳細に説明したが、本考案は上記の実施形態に限定されない。
例えば、突起部や点結合部の形状や配置については図示のものに限られず、適宜変更可能である。
また、上記実施形態では開封手段として切欠き部と凸状部との組み合わせを示したが、開封手段は、切欠き部がなく凸状部だけの形態や、凸状部がなく切欠き部だけの形態でもよい。
更に、上記実施形態では、開封抑制手段として複数の点結合部を直線状に配列したものを示したが、開封抑制手段は連続した結合ライン等、種々の手段が考えられる。
10…粘着テープ包装袋、12…粘着剤層、14…粘着テープ、16…剥離シート、18…支持体、38,40,42…シール部、44…摘み代部、50,52,54…仮止め部、55…付着力抑制手段、60…開封手段、62…切欠き部、64…凸状部、70…点結合部、80…突起部。
Claims (3)
- 支持体と、前記支持体の一方の面に設けられた粘着剤層とを有する粘着テープを収容する粘着テープ包装袋であって、
前記粘着剤層に剥離可能に付着される剥離シートからなる第1部分及び第2部分を重ね合わせ、その周辺をシールして構成されており、
前記粘着テープは、前記粘着剤層が外側に向くように第1部分と第2部分とに折り曲げられた状態で、且つ、前記粘着テープの前記第1部分が前記剥離シートの前記第1部分に付着する状態で、当該粘着テープ包装袋に収容されており、
前記粘着テープの前記第1部分が、前記粘着テープの前記第2部分よりも大きく、該第2部分からはみ出すはみ出し部分を有しており、
前記はみ出し部分が、前記剥離シートの前記第1部分との間で仮止め部により仮止めされており、
前記剥離シートの前記第1部分と前記第2部分との間に、使用者が指で把持するための摘み代部が形成されており、
前記摘み代部が位置する前記剥離シートの前記第1部分と前記第2部分とには、開封を開始するための位置に、開封手段として切欠き部若しくは凸状部又はその両方が設けられている、粘着テープ包装袋。 - 前記剥離シートの前記第1部分の前記摘み代部には多数の突起部が形成されている、請求項1に記載の粘着テープ包装袋。
- 前記開封手段以外の箇所からの開封を抑制するため開封抑制手段が設けられている、請求項1又は2に記載の粘着テープ包装袋。
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