JP3179660U - 掛け留め式花活け具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 壁等に花活け具を利用して草花を活ける場合であっても、花頭部と壁面との接触が回避され、自然な姿で花の美しさを発現できる掛け留め式花活け具を提案するものである。
【解決手段】 本考案の掛け留め式花活け具1は、被装飾部に掛け留めされる支持基材2と、この支持基材2前方に具えられる花活け容器3とを具えて成り、この花活け容器3に支持される草花5は、浮き支持構造25により上方において、被装飾部に対し、干渉しないように支持されることを特徴として成るものである。
【選択図】図1

Description

本考案は、室内の壁面、柱等に活け花等の装飾を施すことができるようにした掛け留め式花活け具に関するものである。
古くから、いわゆる一輪挿し等の形で、屋内外の壁、柱等に掛け留めする花活け具が用いられている。これらを簡易化したり、他の支持部材と組み合わせて改良した花活け具についても、従来例えば特開2006−198288号、実用新案登録番号第3043997号、実用新案登録番号第3163078号などに開示されている。ところでこのような従来手法は、いずれも活けられた草花を安定して活けておくように種々の工夫がされている。
しかしながら、いずれも活ける草花は、その上方の花の部位にボリュームがあるにもかかわらず、その点についての対策が採られていない。即ち実際に花を活けた場合、花頭部が壁面等に押し付けられる状態となってその装飾効果を損なってしまうという問題があった。
特開2006−198288号公報 実用新案登録番号第3043997号公報 実用新案登録番号第3163078号公報
本考案は、このような背景を考慮してなされたものであって、壁等に対し花活け具を利用して草花を活ける場合であっても、花頭部と壁面との接触が回避され、自然な姿で花の美しさを発現できる掛け留め式花活け具を提案するものである。
請求項1記載の掛け留め式花活け具は、被装飾部に掛け留めされる支持基材と、この支持基材前方に具えられる花活け容器とを具えて成り、この花活け容器に支持される草花は、浮き支持構造により上方において、被装飾部に対し、干渉しないように支持されることを特徴として成るものである。
請求項2記載の掛け留め式花活け具は、前記請求項1記載の要件に加え、前記支持基材と花活け容器とは、一体に形成されていることを特徴として成るものである。
請求項3記載の掛け留め式花活け具は、前記請求項1記載の要件に加え、前記支持基材と花活け容器とは、別体構成であることを特徴として成るものである。
請求項4記載の掛け留め式花活け具は、前記請求項1、2または3記載の要件に加え、前記浮き支持構造については、支持基材上方における花活け容器の保持位置を被装飾部から隔たせて構成することを特徴として成るものである。
請求項5記載の掛け留め式花活け具は、前記請求項3記載の要件に加え、前記支持基材上方における花活け容器の保持位置を被装飾部から隔たるようにした浮き支持構造については、平板状の保持基材の上方を側面視で階段状に屈曲させた段差屈曲部により構成したものであることを特徴として成るものである。
請求項6記載の掛け留め式花活け具は、前記請求項3、4または5記載の要件に加え、前記別体とした花活け容器については、樹脂フィルム製容器を主要部材として構成されていることを特徴として成るものである。
請求項7記載の掛け留め式花活け具は、前記請求項3、4、5または6記載の要件に加え、前記別体とした花活け容器については、支持基材に対し着脱自在に構成されておりは、この着脱自在の構成は、花活け容器の両側縁に形成した係合補強部と、支持基材における対応する係合嵌込部との組み合わせであることを特徴として成るものである。
請求項8記載の掛け留め式花活け具は、前記請求項1、2、3、4、5、6または7記載の要件に加え、前記花活け容器の正面には、訴求表示が設けられていることを特徴として成るものである。
まず請求項1記載の考案によれば、壁面や柱等の被装飾部に草花が活けられるにあたり、花頭部が壁面等に過剰に押し付けられるような状態を回避することができ、自然な状態で草花を活けることができる。この結果、草花による装飾効果をより発揮することができる。
また請求項2記載の考案によれば、支持基材と花活け容器とが一体構成されており、簡易な使い捨てタイプの厚紙製容器で構成したり、恒久的な重量感のある樹脂製あるいは陶器製の容器等で一体構成とすることができ、用途に応じた種々の形態が提供し得る。
また請求項3記載の考案によれば、支持基材と花活け容器とが別体構成されているから、双方の形状や意匠的な工夫等により種々のバリエーションを創出でき、活けられる草花との調和、活ける場所における装飾効果を発揮することができる。
また請求項4記載の考案によれば、前記浮き支持構造を構成するにあたり、上方側を手前に配したことにより、ここに活けられた草花は手間側にやや傾斜した状態に活けられるようになるものであり、視覚的にボリューム感を高めることができる。
また請求項5記載の考案によれば、前記浮き支持構造は支持基材の上方部を段差状に屈曲させて構成し得るものであり、支持基材を金属板により形成した場合に、合理的な形態が得られる。
また請求項6記載の考案によれば、支持基材と花活け容器とが別体構成されている場合において、花活け容器を樹脂フィルム製の袋として構成したものであり、低コストで製造し得、結果的に廉価で市場に提供できる。
また請求項7記載の考案によれば、樹脂フィルム製の花活け容器を適用する場合において、花活け容器の側面に芯状の係合補強部が構成され、支持基材とスライド係合するものであり、比較的剛性の低い薄い金属板等で支持基材を構成した場合であっても、両者の組み合わせにより全体強度の向上が図り得る。
また請求項8記載の考案によれば、花活け容器の正面には種々の訴求表示を設けることができ、例えば生花を贈答用に用いる場合に「祝合格」等の祝辞を記載したり、あるいは活ける草花の状況に応じ、屋外の自然背景様の表示をすることができ、花活け具全体としてのバリエーションを更に向上させることができる。
本考案の掛け留め式花活け具の使用状態を拡大図と併せ示す説明図である。 本考案の掛け留め式花活け具を拡大図と併せ示す分解斜視図である。 同上水平断面図である。 同上他の実施例を示す斜視図である。 同上実施例における使用手法の一例を示す斜視図である。 同上更に他の実施例を示す斜視図である。 同上更に他の実施例を示す側面図である。 同上掛け留め式花活け具における花活け容器の他の実施例を示す斜視図である。 同上更に他の実施例を示す分解斜視図である。 同上更に他の実施例を示す斜視図である。 同上他の利用方法を示す正面図である。
本考案を実施するための形態は、以下述べる実施例をその一つとするものであるとともに、この技術思想に基づく種々の改良した実施例をも含むものである。
以下、本考案を図示の実施例に基づいて具体的に説明する。
図中符号1は花活け具であって、このものは例えばオフィス空間、適宜の宿泊施設、個々の家庭等において用いられるものである。図1に示す一例は、オフィス、宿泊施設等のロビー近くのエレベーターホール等に適用したものを示すものであり、適宜の壁面を利用して花活け具1を利用した装飾が可能となる。なおこのような屋内の設備を、室内Rと示すとともに、花活け具1が設けられる室内Rの壁面、柱等の構造部を被装飾部Wとして表示する。
この花活け具1は、図4、5に示すように支持基材2と花活け容器3とが一体に構成されたものと、図1、2、3等に示す支持基材2と花活け容器3とが別体に構成されたものとの両タイプが存在する。まず図1、2、3に示す支持基材2と花活け容器3とが別体に構成されているタイプのものについて説明する。
この支持基材2は、例えばステンレス板、あるいは合成樹脂を板状となるよう射出形成した適宜のタイプのもの等が用いられる。一例として最もシンプルな例としては、支持基材2の基本面部となる保持面部21が手前側(被装飾部Wと反対側)に向って上方が傾斜するような形に形成し、この保持面部21の下方に容器支承部22を手前側に張り出すように延長形成する。
一方保持面部21の両側部には、例えば金属素材の場合、一部の断面をほぼC字状にカール形成するようにして、嵌め込み部23を形成する。一方保持面部21の上方には、浮き支持構造25を設ける。一例としてこの浮き支持構造25は、支持基材2の素材を保持面部21から連続させて段差屈曲部25Aとすることにより構成されている。即ち支持基材2は、側面視で段差屈曲部25Aにより保持面部21が前傾したような形状を採る。
そして段差屈曲部25Aの更に上端側には、上方に向う当たり縁26を延長形成し、この当たり縁26にフック孔27が設けられる。このフック孔27が被装飾部Wに設けられたフックHに掛けられ、支持基材2を掛け留めできるようにしている。
一方直接草花5を活ける花活け容器3は、最も簡便なタイプとしては樹脂フィルムを用いた平袋状のものを用いる。即ち花活け容器3の容器本体31は、平袋状とした水密容器の左右両側縁に係合補強部32を具えるとともに、上部を開口させて上部開口33を形成する。
この上部開口33近くには、例えばラインファスナを適用したシール体34を設ける。そして支持基材2と花活け容器3との組み合わせは、前記花活け容器3における係合補強部32を、支持基材2に設けられた嵌め込み部23へ上から嵌め込むように取り付ける構造とする。このとき花活け容器3の容器本体底部は、支持基材2の容器支承部22に当接して下端部において支持がされる。
このような形態の花活け具1に対し草花5を活けるには、前記花活け容器3に適宜養液を入れ、草花5を上部開口33から差し込む。このとき容器本体31は、係合補強部32によって支持基材2に対し保持されており、例えコシがない樹脂フィルムの平袋であっても一定の保形性を確保している。そして活けた草花5の配置を維持させておくには、適宜ラインファスナ等のシール体34を部分的に係合させ、草花5の茎の保持位置を狭めるようにして安定的な花活けができるようにする。なお花活け容器3自体を流通させるにあたり、その内部に活け花活性剤を同梱したり、粉粒状のもので適宜封入しておいてもよい。
次に支持基材2と花活け容器3とが別部材とされない一体型タイプの花活け具1について説明する。
図4、5に示すように、この花活け具1は、いわば使い捨て状に使用できる紙製パックのような簡易な形態のものであるが、かなりの意匠的装飾を施した樹脂製や陶器製のものであってもよい。
一例として簡易なタイプについて説明する。図4、5に示すものは、全体として例えば内側に熱可塑性樹脂等をラミネートさせた水密状態を確保できる容器である。即ち、支持基材2の平面部材として保持面部21を花活け容器3の一部として利用して、その手前側に容器本体31が張り出すように形成させるものである。
この花活け容器3を実質的に構成する容器本体31の本体上面31aには、上部開口33を設けるものであり、この上部開口33は、本体上面31aの手前側に寄った位置にスリット状の穴として構成される。この上部開口33は、予め完全に開口状態であってもよいし、例えばその部位をアルミ蒸着フィルム等のシールフィルム34Aで覆ってもよい。このように構成するときは、流通時に容器本体31内に養液を充填した形態で供給することもできる。またこの場合、活けられる草花5の位置を確実にするために図5に示すように草花5の茎の根元側でシールフィルム34Aを突き破るようにして活ければ、草花5を安定的に保持することが可能となる。またこのような構成のときには、草花5の茎をシールフィルム34Aが密に囲むようになり取り扱い時における養液の不意の飛散を防ぐことができる。
〔他の実施の形態〕
本考案の花活け具1は、以上述べたような形態を基本的な構成とするものであるが、更に種々の改変が可能である。
まず支持基材2と花活け容器3とが分離されているタイプにおいて、支持基材2の最もシンプルな形態は、いわば金属素材を曲成した形の実施の形態を説明したが、図6に示すように全体として樹脂製の箱型タイプの形態としてももとより差し支えない。
また浮き支持構造25としては、支持基材2上方を前方に傾かせて、花活け容器3の上方を前方に傾かせた形として草花5の花頂部を被装飾部Wに接触させない形態としたが、要は浮き支持構造25は、このような傾斜した形に限られることなく、図7に示すように被装飾部Wから一定の間隔平行に離れた状態で草花5を活けられるようにしてもよい。
また花活け容器3を樹脂フィルム製の平袋で構成したが、図8に示すようにいわゆるマチ付きのガゼット袋などの他の形態のものであってもよい。
更に図9に示すように花活け容器3自体を支持基材2と別体とするものの、一定の剛性を有する樹脂製容器で構成してもよい。この場合、支持基材2に対して、上下のスライド嵌め込みに限らず、例えば支持基材2から突出した係合ピン28に対して係止させる係合孔36を具えたような形態であってももとより差し支えない。
また浮き支持構造25については、花活け具1を一つのユニットとして実施例を説明したが、例えば図10に示すように被装飾部Wである壁面に対して、2面ないし3面を構成するようにして、花頂部が被装飾部Wに干渉しないように取り付けることもできる。支持基材2あるいは花活け容器3における浮き支持構造25は、このような構造も含むものである。
更にこのような花活け具1は、花卉類の流通促進をも図るため、手軽に消費されることも一つの狙いであり、例えばいわゆる慶事における贈答用としても商品構成ができる。
このためには、例えば図11、図1に示すように花活け容器3の手前側の面に、訴求表示35を設けることが好ましい。即ち図11に示すように訴求表示35としては、「祝合格」等の文字表現による表示がある。
また訴求表示35はこのような文意のある表示のほか、図1に示すように例えば草花5が自然な育成環境にあることを想起させるような、花壇の柵を模した表示であってももとより差し支えない。
R 室内
W 被装飾部
H フック
1 花活け具
2 支持基材
21 保持面部
22 容器支承部
23 嵌め込み部
25 浮き支持構造
25A 段差屈曲部
26 当たり縁
27 フック孔
28 係合ピン
3 花活け容器
31 容器本体
31a 本体上面
32 係合補強部
33 上部開口
34 シール体
34A シールフィルム
35 訴求表示
36 係合孔
5 草花

Claims (8)

  1. 被装飾部に掛け留めされる支持基材と、この支持基材前方に具えられる花活け容器とを具えて成り、この花活け容器に支持される草花は、浮き支持構造により上方において、被装飾部に対し、干渉しないように支持されることを特徴とする掛け留め式花活け具。
  2. 前記支持基材と花活け容器とは、一体に形成されていることを特徴とする前記請求項1記載の掛け留め式花活け具。
  3. 前記支持基材と花活け容器とは、別体構成であることを特徴とする請求項1記載の掛け留め式花活け具。
  4. 前記浮き支持構造は、支持基材上方における花活け容器の保持位置を被装飾部から隔たせて構成することを特徴とする前記請求項1、2または3記載の掛け留め式花活け具。
  5. 前記支持基材上方における花活け容器の保持位置を被装飾部から隔たるようにした浮き支持構造は、平板状の保持基材の上方を側面視で階段状に屈曲させた段差屈曲部により構成したものであることを特徴とする前記請求項3記載の掛け留め式花活け具。
  6. 前記別体とした花活け容器は、樹脂フィルム製容器を主要部材として構成されていることを特徴とする前記請求項3、4または5記載の掛け留め式花活け具。
  7. 前記別体とした花活け容器は、支持基材に対し着脱自在に構成されており、この着脱自在の構成は花活け容器の両側縁に形成した係合補強部と、支持基材における対応する係合嵌込部との組み合わせであることを特徴とする前記請求項3、4、5または6記載の掛け留め式花活け具。
  8. 前記花活け容器の正面には、訴求表示が設けられていることを特徴とする前記請求項1、2、3、4、5、6または7記載の掛け留め式花活け具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20170009662A (ko) * 2015-07-17 2017-01-25 조현미 납골당용 꽃보관함

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