JP3177118U - 偶数台連結回転子を有する単相交流発電機 - Google Patents

偶数台連結回転子を有する単相交流発電機 Download PDF

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Abstract

【課題】駆動負荷を軽減させ、動力装置の燃費を低減させ、かつ、発電量を増加させた単相交流発電機を提供する。
【解決手段】固定子鉄芯の内周面の対向する2箇所に無負荷空間を設けた固定子を、各固定子の無負荷空間が同一位置となるように軸方向に2N台(Nは正の整数)並べて配置する。動力装置の出力軸に接続された回転子側のシャフト軸上に、2極の鉄芯コイルを巻いた電磁石から成る回転子を2N台の固定子内でそれぞれ回転可能なよう2N台並べて配置し、そのうち任意のN台の回転子を同じ向きに取り付け、残りのN台の回転子を任意の回転子に対して軸中心に90°回転させた状態で取り付ける。シャフト軸を回転させることによりこれら2N台の回転子を同時回転させると、任意のN台の回転子の進入行程と残りのN台の回転子の退却行程とが同時に行なわれる。
【選択図】図9

Description

本考案は、エンジン等の動力装置で駆動される単相交流発電機に関し、偶数台の回転子を備え、発電機の駆動負荷の軽減と、エンジン等の燃費の大幅な低減を達成し得るよう構成した単相交流発電機に関するものである。
現在一般的に使用されている小型の単相交流発電機は、固定子内に2極の回転子が1台設けられているだけであるため、必ずしも効率が良くなかった。
これを改善するため、下記特許文献1及び2には回転子の進入行程と退却行程が同時に行なわれる発電機が開示されている。
然しながら、一度に大量の電力出力を必要とする電源車や、高効率での電力発生が必要な風力発電などの分野においては、発電効率の一層の向上が求められていた。
特開平9−37528号公報 特開平9−285082号公報
本考案の目的とするところは、従来公知の単相交流発電機における駆動負荷の一層の軽減と、動力装置の燃費の改善等を達成し、一度に大量の電力出力を必要とする電源車や、高効率での電力発生が必要な風力発電などの分野で好適に利用し得る交流発電機を提供せんとするにある。
上記目的を達成するため、本考案に係る単相交流発電機は、固定子鉄芯の内周面の対向する2箇所に無負荷空間を設けた固定子を、各固定子の前記無負荷空間が同一位置となるように軸方向に2N台(ここで、Nは正の整数)並べて配置すると共に、動力装置の出力軸に接続された回転子側のシャフト軸上に、2極の鉄芯コイルを巻いた電磁石から成る回転子を前記2N台の固定子内でそれぞれ回転可能なよう2N台並べて配置し、そのうち任意のN台の回転子を同じ向きに取り付け、残りのN台の回転子を前記任意の回転子に対して軸中心に90°回転させた状態で取り付け、上記シャフト軸を回転させることによりこれら2N台の回転子を同時回転させると、前記任意のN台の回転子の進入行程と残りのN台の回転子の退却行程とが同時に行なわれるよう構成したことを特徴とする、偶数台連結回転子を有する単相交流発電機として構成される。
例えば、前記N=1とし、2台の固定子と2台の回転子を用いる場合において、1台の固定子とこれに対応する回転子とから成る発電部分を1つのハウジングでカバーして第1発電機とし、もう1台の固定子とこれに対応する回転子とから成る発電部分をもう1つのハウジングでカバーして第2発電機とし、これら2台の発電機の回転子を直列に連結した構成とすることが可能である。
或いはまた、前記N=1とし、2台の固定子と2台の回転子を用いる場合において、各回転子とこれに対応する各固定子とから成る2台の発電部分を1つのハウジングでカバーした構成とすることも可能である。
更にまた、前記N=2とし、4台の固定子と4台の回転子を用いる場合において、各回転子とこれに対応する各固定子とから成る4台の発電部分を1つのハウジングでカバーした構成とすることも可能である。
前記動力装置としては、内燃機関、外燃機関、風車、水車のいずれをも用いることが可能である。
尚、前記Nの数値としては、現実的にはN=4程度まで、即ち、2N=8台程度までの回転子を連結するのが通常であるが、必ずしもこれに限定されるものではない。
前記構成を有する本考案に係る偶数台連結回転子を有する単相交流発電機においては、回転子側のシャフト軸上に例えば4台の回転子を直列に並べて配置し、そのうち任意の2台の回転子に対して残りの2台の回転子を軸中心に90度回転させた状態で取り付け、固定子側の2極間の無負荷空間を利用して、前記任意の2台の回転子の進入行程と残りの2台の回転子の退却行程とが同時に行なわれるように構成したことによって、回転子の回転時の起電力負荷トルクを軽減させ、動力装置であるエンジン等の燃費を節減させることが可能となった。即ち、4台の回転子を用いた場合、従来の発電機に比べて、発電量で4倍の発電が可能であり、エンジン駆動の燃料や馬力も1/4に節減でき、エンジン動力源は、例えば4連結でも2連結の場合とほぼ同じ動力源で済むものである。
本考案に係る2連結回転子を有する単相交流発電機に動力装置としてのエンジンを取り付けて成る発電装置本体を示す説明図である。 図1中のA−A線に沿った拡大断面図(進入行程)である。 図1中のB−B線に沿った拡大断面図(退却行程)である。 本考案に係る単相交流発電機の回路構成の一例を示す説明図である。 本考案に係る2連結回転子を有する単相交流発電機の他の実施例を、そのハウジングを縦方向に破断し、側面方向から見た固定子と、固定子内部から取り出した回転子を側面方向から見た状態を示しており、(C)図はそのハウジング内に2台の固定子が連結された状態を示し、(D)図はシャフト軸上に2台の回転子が連結された状態を示す説明図である。 本考案に係る4連結回転子を有する単相交流発電機に動力装置としてのエンジンを取り付けて成る発電装置本体を示す説明図である。 図5に示した発電装置本体の単相交流発電機部分の断面図であり、(E)図は図5におけるE−E線に沿った拡大断面図(退却行程)、(F)図は図5におけるF−F線に沿った拡大断面図(退却行程)である。 図5に示した発電装置本体の単相交流発電機部分の断面図であり、(G)図は図5におけるG−G線に沿った拡大断面図(進入行程)、(H)図は図5におけるH−H線に沿った拡大断面図(進入行程)である。 図5に示した発電装置本体の単相交流発電機において、そのハウジングを縦方向に破断し、側面方向から見た固定子と、固定子内部から取り出した回転子を側面方向から見た状態を示しており、(I)図はそのハウジング内に4台の固定子が連結された状態を示し、(J)図はシャフト軸上に4台の回転子が連結された状態を示す説明図である。 4台の回転子のその他の取付け実施例を示す説明図である。 4台の回転子の更に別の取付け実施例を示す説明図である。
以下、本考案に係る偶数台連結回転子を有する単相交流発電機の好ましい実施例を図面に基いて説明するが、本考案はこの実施例に限らず、本考案の技術的範囲内で、さまざまな設計変更を行うことが可能である。
先ず、図1に示した実施例について説明する。この実施例は、前記N=1とし、2台の固定子と2台の回転子を用いる場合(「2連結回転子」という。)に該当する。
この図1に示した発電装置本体1は、取付けフレーム2に、第1発電機5Aと第2発電機5Bとを直列に連結した単相交流発電機5と、動力装置4とを取り付け、動力装置4を駆動して単相交流の発電を行うように構成したものである。動力装置4としては、図示した例では、燃料タンク3に入れたガソリンにより駆動されるガソリンエンジン等の内燃機関が用いられているが、大型の発電機の場合には、蒸気タービンやガスタービン等の外燃機関を用いたり、水力発電や風力発電の場合には水車や風車を用いることも可能である。
前記第1発電機5Aは、図2に示す如く、1台の固定子505Aとこれに対応する回転子602Aとから成る発電部分を1つの円筒状のハウジング502Aでカバーして成り、また前記第2発電機5Bは、図3に示す如く、1台の固定子505Bとこれに対応する回転子602Bとから成る発電部分を1つの円筒状のハウジング502Bでカバーして成るものであり、これら2台の発電機の回転子を直列に連結して単相交流発電機5を構成し、これを動力装置4により駆動するようにしたものである。
前記第1発電機5Aと前記第2発電機5Bは、共に同一の構成を有し、図2及び図3に示す如く、それらの固定台501A、501B上に円筒状のハウジング502A、502Bが取り付けられ、その内部に固定子505A、505Bが取り付けられるようになっている。また、これらの発電機の回転子602A、602Bは、鉄芯コイルを巻いた2極の電磁石から成り、前記動力装置4の出力軸に接続されたシャフト軸600上に取り付けられ、各回転子602A、602Bが前記固定子505A、505B内でそれぞれ回転可能なように軸支されている。
更に具体的には、第1及び第2発電機5A、5Bの各固定子505A、505Bは、固定子鉄芯506A、506Bの鉄芯歯形509A、509Bに固定子側鉄芯コイル510A、510Bを巻き付けて成るものである。本考案の単相交流発電機5の固定子505A、505Bにおいては、各固定子鉄芯506A、506Bの内周面の対向する2箇所に無負荷空間507A、507B、並びに、508A、508Bが形成されており、第1及び第2発電機5A、5Bを連結するときは、各固定子の前記無負荷空間507Aと507B、並びに、508Aと508Bがそれぞれ同一位置となるように設置するものである。図示した実施例においては、一方の無負荷空間507A、507Bが上側となり、他方の無負荷空間508A、508Bが下側となるように取り付けられている。但し、これに限定されるものではなく、前記無負荷空間が例えば左右に配置されるように構成してもよい。
また、本考案に係る単相交流発電機5のシャフト軸600上に取り付けられる前記第1及び第2発電機5A、5Bの回転子602A、602Bは共に、図示する如く、互いに反対位置に設けられるN極603A、603BとS極604A、604Bとの2極の電磁石から構成される。磁極には、N極鉄芯コイル605A、605BとS極鉄芯コイル606A、606Bが巻かれると共に、回転子の先端部には前記N極及びS極鉄芯コイル605A、605B、606A、606Bに着磁用電流を供給するための励磁コイル607A−1、607A−2、607B−1、607B−2が巻かれている。611A、611Bは、放電キャッチセンサーや後述の整流器等を収容するケーシングである。
即ち、図示した実施例の発電機5A、5Bは、ブラシレスの自励式単相交流発電機であり、電磁石から成る回転子602A、602Bの電磁石を着磁するために前記N極鉄芯コイル605A、605BとS極鉄芯コイル606A、606Bに供給すべき電流は、回転子上に別途巻かれた前記励磁コイル607A−1、607A−2、607B−1、607B−2に生じる誘導電流を整流して得られる直流電流を用いるようにしてある。その具体的構成を図4を併せて参照しつつ説明する。
図4には、本考案に係るブラシレス方式の単相交流発電機の回路構成の一例が示されている。前記第1発電機5Aと第2発電機5Bとは、後述する如く、シャフト軸600上における回転子の取付け角度が異なる点を除いて同一の構成を有するものであるので、図4中では第1発電機5Aのみを示してある。また、図1〜図3で示したものと同一の構成要素については、同一の指示記号を付してある。
図4に示す如く、前記第1発電機5Aは、前記固定子側鉄芯コイル510A(図2参照)を構成する誘導コイル510A−1(母線)と界磁コイル510A−2とを有する。また、前記回転子602A上には、N極鉄芯コイル605A、S極鉄芯コイル606A、励磁コイル607A、608A、整流器609A、610Aが取り付けられる。
更に、図4中、401はこの発電機を駆動するエンジンのクランク軸に取り付けられたプラグ点火用永久磁石式小型発電機、402はバッテリー、403は発電装置の前記フレーム2に取り付けたパネル箱、404はシリコン整流器、405は遮断器、406は交流電圧計、407及び408は発電された電力を取り出すためのコンセント、409はエンジンオイルの有無を表示する発光ダイオード、410はエンジンストップスイッチである。
図示したブラシレス方式の単相交流発電機において、発電機の起動時には、前記動力装置4としてのエンジンに附属のプラグ点火用の永久磁石式小型発電機401(図4)で得られる交流を整流器404で直流に変換し、この直流電流を固定子505Aの鉄芯コイル510A(図2)の一部をなす前記界磁コイル510A−2(図4)に例えば2秒間程度通電(放電)する。これによって、固定子505Aの内部空間に磁界が生じ、その中で回転子602Aが動力装置4によって回転せしめられることにより、回転子上の励磁コイル607A、608A内に無接触(ブラシレス)で交流が誘導、励起されるので、これを回転子上(前記ケーシング611A内)に設けた前記整流器609A、610Aにより整流し、得られた直流を回転子の前記N極及びS極鉄芯コイル605A、606Aに電磁石着磁用の電流として供給する。これにより、電磁石となった回転子602A(図2)が固定子内で回転することにより、固定子505Aの鉄芯コイル510Aの一部をなす前記誘導コイル510A−1(図4)に交流を発生させ、これを発電機の出力として前記コンセント407、408から取り出すものである。尚、前記整流器404が故障等した場合には、バッテリー402から起動用の直流電流を前記界磁コイル510A−2に供給するようにする。
回転子602Aの回転数が所定値に達した時点で、もしくは、固定子の前記誘導コイル510A−1に得られる発電電力が所定値に達した時点で、固定子505Aの前記界磁コイル510A−2への供給電流を、前記エンジン附属の永久磁石式小型発電機401等からではなく、例えば、固定子505Aの前記誘導コイル510A−1で得られる出力交流の一部をシリコン整流器等(図では省略)で整流した直流に切り換えて、定常運転に移行する。即ち、当該直流を固定子505Aの前記界磁コイル510A−2へ供給することにより固定子の内部空間に定常磁界を形成し、その定常磁界内で動力装置4により回転子の前記励磁コイル607A、608Aを回転させ続けることによって、当該励磁コイル607A、608Aに生じる誘導電流を回転子上に取り付けた前記整流器609A、610Aで整流し、その直流電流を回転子の前記N極及びS極鉄芯コイル605A、606Aに供給して回転子を継続的に電磁石とすることにより、連続発電を維持するものである。
尚、本考案の単相交流発電機は、上記の如きブラシレスの自励式のものに限定されず、シャフト軸600に取り付けたスリップリングとこれに接触するブラシを介して回転子602Aの前記N極及びS極鉄芯コイル605A、606Aに着磁用電流を直接的に供給して電磁石を形成するように構成してもよい。その場合には、励磁コイル607A、608Aは不要となる。
本考案において、これら第1及び第2発電機5A、5Bの回転子602A、602Bのシャフト軸600上への取り付けは、図2と図3に対比して示すように、第1発電機5Aの回転子602Aに対して、第2発電機5Bの回転子602Bを軸中心に90°回転させた状態で取り付けるようにする。
上記の如く構成された単相交流発電機5において、エンジン等の動力装置4に接続されたシャフト軸600を回転させ、前記第1及び第2発電機5A、5Bの回転子602A、602Bを同時に回転させると、2台の固定子505A、505Bの鉄芯コイル510A、510Bに誘導起電力が発生し、単相の交流出力が得られるものである。
このとき、上記実施例においては、前記の如く、回転子602Aと回転子602Bとを、軸中心に90°回転させた状態でシャフト軸600に取り付けてあるため、これら2台の回転子を同時回転させると、図2に示すような回転子602Aの進入行程(または退却行程)と、図3に示すような回転子602Bの退却行程(または進入行程)とが同時に行なわれることになり、これによって、無負荷での回転稼働が行なわれることにより、駆動負荷トルクを軽減させ、動力装置4の燃費などを節減させることが可能となるものである。
即ち、進入行程と退却行程の2行程を同時に行なうように構成すると、固定子側と回転子側の発電磁界を形成する磁場に、吸引力磁場(吸着力)や反発力磁場(反動力)が作用していても、作用と反作用の現象で互いの磁界作用を打ち消し合うことによって、回転負荷を低減させることができるものである。
以下、その作動原理について説明する。
図2及び図3に示す如く、2極間に前記無負荷空間を設けた2台の固定子505A及び505B内で、シャフト軸600上に互いに90°の回転位置関係で取り付けた2台の回転子602A及び602Bを同時に回転させるように構成した2連結回転子による2行程発電機の場合においては、シャフト軸600が回転すると図2に示す回転子602A側の電磁石N極とS極については、回転方向に固定子鉄芯506Aに磁力線が流れ込み、このとき磁力線は萎縮して縮む特質があり、両極間に吸引力が作用する状態で進入行程が行なわれる。この時、他方の回転子602Bは、図3に示すような退却行程にある。次いで、前記一方の回転子602Aが中央から退却行程に移行して吸着状態に入ろうとする時には、もう一方の回転子602BのN極とS極は同じように鉄芯に引かれて進入行程を開始し、2台の回転子の退却行程と進入行程が同時に行なわれるため、片方の吸着力と、もう片方の吸引力とが同時に作用することになる。この場合に、退却行程終了直後に磁力線が切り離されて切断されると、これをつなぎとめ修復しようとする特質があり、磁力線では間に合わないため、最も速い急激な電気力線の起電力が鉄芯コイル間に発生し、固定側の鉄芯コイルに誘導電流が誘起される。したがって、退却行程は両方の回転子で連続し、同時に進入行程も連続して行なわれ、無負荷に近い状態のまま動力装置4による回転が続行するものである。
尚、図1〜図3に示した実施例においては、固定子と回転子から成る2台の発電機の発電部分をそれぞれ個別のハウジング502Aと502Bとでカバーしたものを示したが、発電機の構成はこれに限定されず、例えば図5に示すように、固定子と回転子から成る2つの発電部分を単独のハウジング502Cでカバーするようにしてもよい。即ち、図5は、本考案に係る2連結回転子を有する単相交流発電機の他の実施例を、そのハウジングを縦方向に破断し、側面方向から見た固定子と、固定子内部から取り出した回転子を側面方向から見た状態を示しており、(C)図はそのハウジング内に2台の固定子が連結された状態を示し、(D)図はシャフト軸上に2台の回転子が連結された状態を示している。
図示する如く、図5の実施例における単相交流発電機5Cは、円筒部5021とその両端に取り付けたベアリングフランジ5022、5023とから成る単独のハウジング502C内に、2台の固定子505C及び505Dを取り付け、これらの固定子の内部で、2台の回転子602C及び602Dがそれぞれ回転可能に保持されるようになっている。この場合においても、回転子602Cと602Dとを、共通のシャフト軸600上に互いに軸中心に90°回転させた状態で取り付けるようにする。
次に、本考案に係る単相交流発電機において、4連結回転子を有する実施例について図6〜図9を参照しつつ説明する。
図6に示すように、本考案に係る4連結回転子を有する単相交流発電機を用いた発電装置本体11は、取付けフレーム12に、4連結回転子を有する単相交流発電機5Dと、動力装置14とを、それらの回転軸を直列に連結して取り付けることにより構成され、前記動力装置14を駆動して単相交流発電機5Dにより発電を行うようになっている。動力装置14としては、図1の実施例の場合と同様に、例えば燃料タンク13に入れたガソリン等により駆動されるエンジン等の内燃機関が用いられるが、大型の発電機の場合には、蒸気タービンやガスタービン等の外燃機関を用いたり、水力発電や風力発電の場合には水車や風車を用いることも可能である。
この実施例における単相交流発電機5Dは、図7〜図9に示すように、固定台501にハウジング503が取り付けられ、その内部に4台の第1〜第4固定子505E〜505Hが軸方向に等間隔に配列して取り付けられている。また、前記動力装置14の出力軸に接続された回転子側のシャフト軸600上には、2極の鉄芯コイルを巻いた電磁石から成る4台の第1〜第4回転子602E〜602Hが、前記4台の固定子505E〜505H内でそれぞれ回転可能なように等間隔に並べて配置され、4台の回転子から成る回転子列601(図9)が構成されるようになっている。
尚、図9中における矢符E〜Hは、図6中のE−E線〜H−H線に対応する位置を示している。
より具体的には、図9に示す如く、ハウジング503は、円筒部5031と、その両端に取り付けられたベアリングフランジ5032及び5033とから成り、前記シャフト軸600の両端がベアリング(図では省略)を介して回転自在に軸支されるようになっている。
円筒部5031の内周面には、3個のリング状スペーサー504A〜504Cを介在させて第1〜第4の固定子鉄芯506E〜506Hを等間隔に4台固定する。
各固定子505E〜505Hは、図7及び図8に示す如く、固定子鉄芯506E〜506Hの鉄芯歯形509E〜509Hに固定子側鉄芯コイル510E〜510Hをそれぞれ巻き付けて成るものである。本考案の単相交流発電機5Dの固定子505E〜505Hにおいては、各固定子鉄芯506E〜506Hの内周面の対向する2箇所にそれぞれ無負荷空間507E〜507H及び508E〜508Hが形成されており、これら4台の固定子を前記ハウジング503内に取り付けるときは、各固定子の前記無負荷空間507E〜507H及び508E〜508Hが同一位置となるように軸方向に4台並べて配置するものである。図示した実施例においては、一方の無負荷空間507E〜507Hが上側となり、他方の無負荷空間508E〜508Hが下側となるように取り付けられているが、これに限定されるものではなく、これらの無負荷空間が左右に配置されるようにしてもよい。
また、単相交流発電機5Dのシャフト軸600上に取り付けられる第1〜第4の回転子602E〜602Hは共に、図7、図8に図示する如く、互いに反対位置に設けられるN極603E〜603HとS極604E〜604Hとの2極の電磁石から構成される。磁極には、N極鉄芯コイル605E〜605HとS極鉄芯コイル606E〜606Hが巻かれると共に、各回転子の先端部には起動時の立上げ着磁を行うための励磁コイル607E〜607Hが巻かれている。
上記の如く構成した本考案に係る単相交流発電機5Dにおいて、動力装置14に接続されたシャフト軸600を回転させ、4台の回転子602E〜602Hを同時に回転させると、4台の固定子505E〜505Hの鉄芯コイル510E〜510Hに誘導起電力が発生し、単相の交流出力が得られるものである。
このとき、上記実施例においては、第1及び第2の回転子602E、602Fと、第3及び第4の回転子602G、602Hとを、軸中心に90°回転させた状態でシャフト軸600に取り付けてあるため、これら4台の回転子を同時回転させると、図7に示すような前記第1及び第2の回転子602E、602Fの退却行程(または進入行程)と、図8に示すような第3及び第4の回転子602G、602Hの進入行程(または退却行程)とが同時に行なわれることになり、これによって、無負荷での回転稼働が行なわれることにより、駆動負荷トルクを軽減させ、動力装置の燃費などを節減させることが可能となるものである。
このような4連結回転子を有する単相交流発電機5Dの作動原理も前記の2連結回転子を有するもののそれと同様であり、固定子側の2極間の無負荷空間を利用して、回転子のシャフト軸上に進入行程の回転子(ローター)と退却行程の回転子(ローター)とを、軸中心に90°回転した位置関係で取り付け、両回転子を同時に回転させ、進入行程と退却行程が同時に行なわれるように構成することにより、起電力負荷トルクを軽減させ、動力装置の燃費などを節減させ得るものである。
2連結式の基本原理は、前記の如く、2個の回転子を同軸上に互いに90°交差させた位置に固定し、固定子側の上下2箇所の無負荷空間を利用して、進入と退却の行程を同時に行なうものであったが、4連結式の場合も、2連結式の回転子の一方と位置角度を同じにした2台の回転子と、2連結式の回転子のもう一方と位置角度を同じにした更に2台の回転子との計4台の回転子を同軸上に近接させて増設固定し、進入と退却の行程を4台の回転子を同時駆動することにより実行するものである。従って、4連結式の駆動原理は、2連結式2行程の原理と全く同様であり、2台づつの回転子がそれぞれ2倍の磁力で進入と退却の行程を同時行程として行なうことによって、2連結式の場合と比べて、2倍の進入力に対して2倍の退却力で駆動するものである。
即ち、図6〜図9に示す4連結回転子式の発電機においては、4台の回転子を2台づつ2組の回転子群に分け、一方の2台の回転子ともう一方の2台の回転子とを前記の如く90°回転した位置関係でシャフト軸上に取り付け、前記無負荷空間を設けた2極の固定子の内部で同時に回転させることにより、一方の2台の回転子の進入行程ともう一方の2台の回転子の退却行程が同時に進行するため無負荷磁界に近づいて、動力源のエンジン駆動で4台の回転子を低トルクで同時回転させ得るものである。このように、回転子を4台連結した場合においては、2台連結の場合と位置、角度が同じ回転子をそれぞれ2台づつ接続したことにより、2台連結の場合に比べて、退却行程に伴う2倍の吸着力に対して進入行程に伴う2倍の吸引力が作用する状態で駆動することになり、4連結でも2連結と同じ駆動行程が実行され、回転数、馬力、燃費等が2連結で用いるものと同等の動力装置によって、発電稼働がなされ得るものである。
従って、前記図7〜図9に示す実施例の如く、第1回転子602E及び第2回転子602Fと、第3回転子602G及び第4回転子602Hとを、軸中心に90°回転させた状態でシャフト軸600に取り付けることにより、シャフト軸600を回転させ、これら4台の回転子602E〜602Hを同時に回転させると、第1及び第2回転子602E、602Fが図7の(E)図及び(F)図に示すような退却行程にあるときに、第3及び第4回転子602G、602Hは、図8の(G)図及び(H)図に示すような進入行程にあることとなり、無負荷での回転稼働が行なわれることにより、駆動負荷トルクを軽減させ、動力装置の燃費などを節減させることが可能となるものである。
尚、図6〜図9に示した4連結回転子を有する実施例も、図1〜3に示した実施例と同様に、回転子側磁極の先端の励磁コイル607E〜607Hにより得られる電流を整流して回転子の前記N極及びS極鉄芯コイル605E〜605H、606E〜606Hに供給し、回転子の電磁石を形成するブラシレスの自励式発電機として構成されているが、本考案はこれに限らず、シャフト軸600に取り付けたスリップリングとこれに接触するブラシを介して回転子602E〜602Hの前記N極及びS極鉄芯コイルに着磁用電流を直接的に供給して電磁石を形成するように構成してもよい。その場合には、励磁コイル607E〜607Hは不要となる。
尚、4台の回転子の配列は任意であり、前記図9の(J)図に記載の実施例においては、前記シャフト軸600上で、前記動力装置に接続された軸端側から1番目の第1回転子602Eと2番目の第2回転子602Fを同じ向きで取り付け、これに対して軸中心に90°回転させた状態で、残りの3番目の第3回転子602Gと4番目の第4回転子602Hとを取り付けたが、これを、図10に示す如く、第1回転子602Eと第3回転子602Gを同じ向きで取り付け、これに対して軸中心に90°回転させた状態で、残りの第2回転子602Fと第4回転子602Hとを取り付けるようにしてもよい。
或いはまた、図11に示す如く、第2回転子602Fと第3回転子602Gを同じ向きで取り付け、これに対して軸中心に90°回転させた状態で、残りの第1回転子602Eと第4回転子602Hとを取り付けるようにしてもよい。
以上の如く、本考案においては、一般的に偶数台(2N台。Nは正の整数。)の回転子を設け、それらをN台づつの2グループに分け、一方のN台の回転子をシャフト軸上に同じ向きに取り付け、残りのもう一方のN台の回転子を前記一方の回転子に対して軸中心に90°回転させた状態で取り付けるものである。これにより、上記シャフト軸を回転させると、これら2N台の回転子が同時回転し、前記一方のN台の回転子の進入行程と残りのもう一方のN台の回転子の退却行程とが同時に行なわれるものである。
前記Nの数値は特に限定されないが、現実的にはN=4程度まで、即ち、2N=8台程度までの回転子を連結するのが通常である。
本考案は上記の如く構成したので、本考案によるときは、従来公知の単相交流発電機における駆動負荷の一層の軽減と、動力装置の燃費の改善等を達成し、一度に大量の電力出力を必要とする電源車や、高効率での電力発生が必要な風力発電などの分野で好適に利用し得る単相交流発電機を提供できるものである。例えば4台連結回転子式発電機の場合、従来の発電機に比べて、発電量で4倍の発電が可能であり、エンジン駆動の燃料や馬力も1/4に節減でき、エンジン動力源は2連結の場合とほぼ同じ出力の動力源で済むものである。
1、11 発電装置本体
2、12 取付けフレーム
3、13 燃料タンク
4、14 動力装置
401 エンジン附属の永久磁石式小型発電機
402 バッテリー
403 パネル箱
404 シリコン整流器
405 遮断器
406 交流電圧計
407、408 コンセント
409 発光ダイオード
410 エンジンストップスイッチ
5、5C、5D 偶数台連結回転子を有する単相交流発電機
501、501A、501B 固定台
502A〜502C、503 ハウジング
5021、5031 円筒部
5022、5023、5032、5033 ベアリングフランジ
504A〜504C リング状スペーサー
505A〜505H 固定子
506A〜506H 固定子鉄芯
507A〜507H 上側の無負荷空間
508A〜508H 下側の無負荷空間
509A〜509H 鉄芯歯形
510A〜510H 固定子側鉄芯コイル
510A−1 誘導コイル
510A−2 界磁コイル
600 シャフト軸
601 回転子列
602A〜602H 回転子
603A〜603H 回転子側電磁石N極
604A〜604H 回転子側電磁石S極
605A〜605H N極鉄芯コイル
606A〜606H S極鉄芯コイル
607A〜607H、608A〜608H 励磁コイル
609A、610A 整流器

Claims (5)

  1. 固定子鉄芯の内周面の対向する2箇所に無負荷空間を設けた固定子を、各固定子の前記無負荷空間が同一位置となるように軸方向に2N台(ここで、Nは正の整数)並べて配置すると共に、動力装置の出力軸に接続された回転子側のシャフト軸上に、2極の鉄芯コイルを巻いた電磁石から成る回転子を前記2N台の固定子内でそれぞれ回転可能なよう2N台並べて配置し、そのうち任意のN台の回転子を同じ向きに取り付け、残りのN台の回転子を前記任意の回転子に対して軸中心に90°回転させた状態で取り付け、上記シャフト軸を回転させることによりこれら2N台の回転子を同時回転させると、前記任意のN台の回転子の進入行程と残りのN台の回転子の退却行程とが同時に行なわれるよう構成したことを特徴とする、偶数台連結回転子を有する単相交流発電機。
  2. 前記N=1とし、2台の固定子と2台の回転子を用いる場合において、1台の固定子とこれに対応する回転子とから成る発電部分を1つのハウジングでカバーして第1発電機とし、もう1台の固定子とこれに対応する回転子とから成る発電部分をもう1つのハウジングでカバーして第2発電機とし、これら2台の発電機の回転子を直列に連結したことを特徴とする、請求項1に記載の偶数台連結回転子を有する単相交流発電機。
  3. 前記N=1とし、2台の固定子と2台の回転子を用いる場合において、各回転子とこれに対応する各固定子とから成る2台の発電部分を1つのハウジングでカバーしたことを特徴とする、請求項1に記載の偶数台連結回転子を有する単相交流発電機。
  4. 前記N=2とし、4台の固定子と4台の回転子を用いる場合において、各回転子とこれに対応する各固定子とから成る4台の発電部分を1つのハウジングでカバーしたことを特徴とする、請求項1に記載の偶数台連結回転子を有する単相交流発電機。
  5. 前記動力装置として内燃機関、外燃機関、風車、水車のうちから選ばれたいずれか一種を用いることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の偶数台連結回転子を有する単相交流発電機。
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