JP3169985U - ロープロファイルデバイス用の改善された熱放散 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面構造物が空気の乱流を生成する又は熱放散用表面積を広げる又はその両方を達成する電子デバイス用ヒートスプレッダを提供する。
【解決手段】二つの主表面を有しかつ膨張グラファイトの圧縮粒子からなる一以上のシートを含む第一層と、二つの主表面を有しかつ金属薄片を含む第二層と、を有する電子デバイス用のヒートスプレッダにおいて、金属薄片の第一主表面上に表面構造物が設けられ、グラファイト層の第一主表面と金属薄片層の第二主表面とが互いに熱的に接触しており、金属薄片層の主表面上に設けられた表面構造物がグラファイト層の厚さの10倍以上の高さの隆起した構造物を含む。
【選択図】図3

Description

本考案は、プラットパネルディスプレー、ラップトップコンピュータ、携帯電話、個人用携帯情報端末などのロープロファイルデバイスにおける改善された熱放散に関する。より詳細には、特にデバイスのケース内の空間が限られている薄型の携帯用デバイスなどのロープロファイルデバイスからの熱拡散を促進、改善するデバイス及び方法に関する。本明細書における「ロープロファイルデバイス」とは、主表面の表面積(即ち一方の主表面の長さ掛ける幅、平方インチで測定)と平均厚さ(インチ)との比が少なくとも約10:1、より一般的には少なくとも約15:1である電子デバイスを意味する(無論当業者には認知されているが、これは携帯電話又はラップトップコンピュータなどのデバイスにおいては開いた状態且つ使用時の状態で計算され、フラットパネルディスプレーにおいてはスタンドを含まずに計算される)。
フラットパネルディスプレー、並びにラップトップコンピュータ、携帯電話、及び個人用携帯情報端末などの携帯用デバイスなどの電子デバイスは、機能性を維持しながら小型化かつ軽量化されることが求められている。結果として、今までに、ソニーからは一部の厚さがたった3mmのOLED(有機発光ダイオード)11インチ型フラットパネルテレビが、アップル社からは厚さたった1.94cm(閉じた状態)のMacBook Airラップトップコンピュータが、同じくアップル社から厚さたった12.3mmのiPhone3G個人用携帯情報端末が、そしてモトローラ社からは厚さたった13.9mm(閉じた状態)のMotorazrV3携帯電話などのデバイスが販売されている。さらに、太陽光エネルギーで発電する太陽光パネルもまた可能な限り薄く設計されている。
より小型かつより薄いデバイスを製造する上で生じる大きな問題の一つは熱管理に関する問題である。多くのデバイス部品が効果的に最小化されていると一方で、ベーシックな携帯電話であってもゲーム機能やデジカメ機能やインターネットアクセス機能などを備えていることが期待されており、消費者が求める機能を提供するために必要となる所要電力が増大している。このような所要電力及びデバイス内空間の欠如を考慮する上で熱管理がしばしば問題となる。
換言すると、効率的な熱管理がされなければ、デバイス部品はすぐにオーバーヒートして一時的に機能しなくなったり又は壊滅的に故障したりする。丈夫で寿命の長いデバイスを製造するためには、空間を著しく大きくすることなくチップセットなど熱を生じるデバイス部品から熱を放散させる必要がある。
比較的大きな電子デバイスの比較的幅広な領域において、種々の熱管理技法が開発されている。無論、「デスクトップ」コンピュータ、比較的大きなテレビセット、及び一部の比較的大きなラップトップコンピュータには、熱源全体に空気を移動させて熱放散を促進するファンが設けられている。さらに、膨張天然グラファイトフレークの圧縮粒子からなるシートなどのヒートスプレッダを用いることにより、その異方性(指向性を有する熱拡散)を利用して比較的小さなデバイス内でも熱拡散が有利に行われるように構成されている。
例として、Reisらは米国特許第7,365,988号の中で携帯電話などの携帯用デバイスのカメラ用のフラッシュLED光源に用いられる膨張グラファイトの圧縮粒子から形成されるヒートスプレッダを記載している。グラファイトを基礎とするヒートスプレッダによって増大した電力レベルによる動作温度が低下し、これにより照明が改善されるとともに電子部品の動作寿命が改善される。
Smalcらによる米国特許第7,292,441号にはラップトップコンピュータなどの携帯用電子デバイスにおける熱問題に対する解決手段が開示されている。この解決手段は熱源と別の部品又はデバイスの外側ケースとの間に配置されて第二の部品又は外側ケースを熱源で発生した熱から保護しながら熱源からの熱放散を促進する。Smalcらの熱問題に対する解決手段は膨張グラファイトの圧縮粒子を含む。
さらに、Shivesらによる米国特許第7,385,819号、及びCappらによる米国特許第7,306,847号には、膨張グラファイトの圧縮粒子のシートを用いてプラズマディスプレーパネル、液晶ディスプレーパネル、及びその他の種類の今日使用されているディスプレーデバイスなどのディスプレーデバイスの熱放散を改善することが記載されている。
銅又はアルミニウムなどの従来の熱拡散材料が提案されているが、これらの材料を使用することはデバイス重量を大幅に増大させることとなり望ましくない。さらに、銅やアルミニウムなどの材料は等方性を有していることから熱はヒートスプレッダの厚さ方向に素早く伝わりヒートスプレッダ上の熱源と正反対の位置にホットスポットが生じる。これらのホットスポットはデバイスケースの接触温度又は熱の影響を受け易い隣接部品に悪影響を及ぼし得る。
したがって、電子デバイス用のヒートスプレッダとして使用される好適な材料は、膨張グラファイトフレークの圧縮粒子からなる一以上のシートから形成される。
天然グラファイトは、顕微鏡スケールで炭素原子の六角形配列又は網の層平面により構成される。六角形状に配置された炭素原子の層平面は実質的に平らであり、相互に実質的に平行かつ等間隔になるよう配向され又は規則正しく並べられる。実質的に平坦かつ平行かつ等間隔な炭素原子のシート又は層は、一般的にグラフェン層又は基底面と称され、一体的に連結又は接合され、それらのグループは結晶状に配列される。非常に規則正しく並べられたグラファイトはサイズのかなり大きい結晶により構成され、この結晶は相互に高度に整列又は配向され、非常に規則正しく並べられた炭素層を有する。換言すると、非常に規則正しく並べられたグラファイトは、高度の好ましい結晶配向性を有する。なお、グラファイトは異方性構造を有しているので、熱伝導性、導電性、及び流体拡散などの多数の高指向性特性を示す又は有する。
簡単に説明すると、天然グラファイトフレークは、炭素の積層構造、即ち弱いファン・デル・ワールス力により一つに結合された炭素原子の重層又は積層により構成された構造を有することを特徴とする。グラファイト構造を考える場合、通常、二つの軸又は方向即ちc軸(方向)とa軸(方向)とに着目する。簡単のため、c軸(方向)を炭素層に垂直な方向とする。そしてa軸(方向)を炭素層に平行な方向又はc方向に垂直な方向とする。膨張グラファイトの圧縮粒子からなるシートの製造に適したグラファイトは、非常に高度な配向性を持つ。
上述のように、炭素原子の平行な層を一体的に保持する結合力は弱いファン・デル・ワールス力だけである。天然グラファイトを化学処理することにより、層に垂直な方向即ちc方向に著しく拡大するよう重ね合わされた炭素層又は積層の間の間隔を大きく広げることができ、これにより、炭素層の層状特性が実質的に維持された拡大又は膨張したグラファイト構造が形成される。
化学処理又は熱処理によって膨張した、具体的には最終的な厚さ又は最終的なc方向寸法が元のc方向寸法の約80倍以上になるよう膨張した天然グラファイトフレークは、バインダを使用することなく結合された又は一体化された拡大(膨張)グラファイトからなるシート、例えばウェブ、紙、ストリップ、テープ又は薄片状に形成される。最終的な厚さ又は最終的なc方向寸法が元のc方向寸法の約80倍以上になるよう拡大したグラファイト粒子を、結合材を用いることなく圧縮によって一体化されたフレキシブルなシートに形成することは、体積的に拡大したグラファイト粒子間で達成される機械的なインターロック又は凝集によって可能であると考えられる。
拡大したグラファイト粒子の配向が圧延加工などの圧縮処理により得られたシートの対向する面に実質的に平行であることから、シート材料は、柔軟性に加えて、非常に異方性の高い熱伝導性及び電導性を有していることが分かっている。したがって製造されたシート材料は、柔軟勢に優れ、強度があり、そして非常に高い配向性を有する。
簡単に説明すると、ウェブ、紙、ストリップ、テープ、又は薄片などの柔軟性及び異方性を有する膨張天然グラファイトシート材料の製造方法は、所定の荷重下で、必要に応じてバインダを用いることなく、元の粒子のc方向寸法の約80倍以上であるc方向寸法を有する膨張(拡大)グラファイト粒子を圧縮又は小さくして、実質的に平坦かつ柔軟な、一体化され凝集されたグラファイトシートを形成するステップを含む。一般的に圧縮後は外観が蠕虫状又は虫状となる拡大グラファイト粒子においては、圧縮永久歪み及びシートの対向する主表面の配列が維持される。シートの性質は、コーティングすることにより、及び/又は圧縮前にバインダや添加物を添加することにより変化させることができる。このことについてはShaneらによる米国特許第3,404,061号を参照されたい。シート材料の密度及び厚さは圧縮の度合いを制御することにより変化させることができる。面内強度及び熱伝導率が高いとシートの密度が大きくなることが一般的に分かっている。通常、シート材料の密度は約1.1グラム毎立方センチ(g/cc)〜約1.8g/cc、又は2.0g/cc以上である。
上記のように作成された天然グラファイトシート材料は、通常、顕著な異方性を示し、これはグラファイト粒子の配列がシートの対向する互いに平行な主表面に平行に配列していることに起因する。異方性の度合いはシート材料を圧延して密度を大きくすると増大する。圧延された異方性シート材料において、厚さ、即ち対向する互いに平行なシート表面に垂直な方向はc方向を含み、長さ方向及び幅方向に沿った方向、即ち対向する主表面に平行な又は垂直な方向はa方向を含む。シートのc方向及びa方向の熱的特性は通常桁違いに大きく異なる。
しかしながら、上記のグラファイトシートによって優れた熱放散が達成されるものの、向上した機能及びさらなる機能を有するより小型なより薄いデバイスを開発するためには、熱放散をさらに改善することが必要とされる。したがって、フラットパネルディスプレー、ラップトップコンピュータ、携帯電話、個人用デジタル携帯端末などのロープロファイルデバイスにおける熱管理及び/又は熱放散のためのメカニズムであって、熱放散の向上した膨張グラファイトフレークの圧縮粒子からなるシートのユニークな熱拡散能力を利用するメカニズムが所望される。
本考案は、二つの主表面を有しかつ膨張グラファイトの圧縮粒子からなる一以上のシートを含む第一層と、二つの主表面を有する金属薄片を含む第二層と、を有するヒートスプレッダであって、金属薄片の第一主表面上には表面構造物が設けられ、前記グラファイト層の第一主表面の表面積の約25%以上が前記金属薄片層の第二主表面と熱的に接触(thermal connection)するよう構成され、前記金属薄片層の第一主表面上に設けられた表面構造物の高さが前記ヒートスプレッダの第一層の厚さの約10倍以下となるよう構成され、かつ、前記表面構造物により空気の乱流が増大する又は熱放散表面積が増大する又はそれら両方が達成されるよう構成されていることを特徴とするヒートスプレッダを提供する。
ヒートスプレッダの第一層即ちグラファイト層は、厚さが約0.05mm〜約2.0mmであり、面内熱伝導率が少なくとも約150W/(m・K)であることが有利である。一実施形態においては、ヒートスプレッダの第二層即ち金属薄片層の厚さは約0.025mm〜約1.0mmとされ、また金属薄片はアルミニウム、銅、鋼又はこれらの組み合わせから形成される。
別の実施形態においては、本考案は、ロープロファイル電子デバイスなどの電子デバイスであって、上記のヒートスプレッダを有し、かつ該ヒートスプレッダの第二層の表面構造物全体に空気を流すメカニズムを有していることを特徴とする電子デバイスを含む。
第二層の表面構造物全体に空気を流すメカニズムはファンであることが好ましく、該ファンは、ヒートスプレッダ全体に空気を流すディフューザを設けることにより、ディフューザが設けられていない場合よりも熱放散が向上するよう構成されていることが最も好ましい。
別の実施形態においては、ヒートスプレッダの第一層の第二主表面が熱源の表面と熱的に接触するよう構成されている。事実、第一層の第二主表面の表面積を、該第一層の第二主表面と熱的に接触する熱源の部分の表面積よりも大きく設けることが有利である。
本考案のその他の実施形態、特徴、及び利点は、図面を参照しながら以下の記載を読むことにより当業者に明らかとなる。
本考案のヒートスプレッダの一実施形態を示す側面断面図である。 図1のヒートスプレッダの第二層上の表面構造物の一実施形態を示す斜視図であり、一部分が取り除かれている。 本考案のヒートスプレッダの別の実施形態を示す斜視図であり、第二層上の表面構造物の別の実施形態を示しており、一部分が取り除かれている。 本考案のヒートスプレッダの別の実施形態を示す斜視図であり、第二層上の表面構造物の別の実施形態を示しており、一部分が取り除かれている。 本考案のヒートスプレッダの別の実施形態を示す斜視図であり、第二層上の表面構造物の別の実施形態を示す。 本考案のヒートスプレッダの別の実施形態を示す側面断面図であり、第二層の表面構造物の別の実施形態を示す。 本考案のヒートスプレッダの別の実施形態を示す斜視図であり、第二層上の表面構造物の別の実施形態を示す。 本考案のヒートスプレッダの別の実施形態を示す斜視図であり、第二層上の表面構造物の別の実施形態を示す。 ファンとディフューザが設けられた本考案のヒートスプレッダの一実施形態を示す上面図である。 ファンとディフューザとが設けられた本考案のヒートスプレッダを有する携帯電話の部分側面図である。 本考案のヒートスプレッダが搭載されたFB−DIMMメモリモジュールの部分側面図である。
図面を参照すると(簡単のため全ての構成要素に参照符号を付してはいない)、本考案は、参照符号10で示される複合型ヒートスプレッダを用いることによってフラットパネルディスプレー、並びにラップトップコンピュータ、携帯電話、及び個人用携帯情報端末などの携帯用電子デバイスなどのロープロファイル電子デバイス、又は太陽光パネルの熱的操作が実質的に改善するという研究結果に基づいている。この複合型ヒートスプレッダ10は、膨張グラファイトの圧縮粒子からなる一以上のシートに対応する第一層20と、金属薄片に対応する第二層30と、により形成されている。前記第二層30上には表面構造物32が設けられ、該表面構造物32により表面積が増えて熱放散が達成される、及び/又は空気の乱流が増大する。参照符号100で示す電子デバイスは実質的に増大した電力レベルで動作するので機能性が向上し、また大幅に低下した動作温度で動作する。
本考案を用いて従来の材料を改善する方法について記載する前に、天然グラファイトに関する概要、及びグラファイトを柔軟性のあるシートに形成する方法について記載する。前記シートはヒートスプレッダ10の第一層20として本考案の製品を形成するために用いられる。
天然グラファイトは、原子が平坦層状に共有結合しかつ面同士が弱く結合した結晶形態の炭素である。天然グラファイトフレークを、例えば硫酸及び硝酸の溶液からなるインターカラント(挿入物質)を用いて処理することにより、グラファイトの結晶構造が反応してグラファイトとインターカラントとの化合物が形成される。処理されたグラファイト粒子を、以下「インターカレート処理されたグラファイト粒子」と称する。高温にさらすと、グラファイト内のインターカラントが分解・揮発して、インターカレート処理されたグラファイト粒子がc軸方向即ちグラファイトの結晶面に垂直な方向に、もとの容積の約80倍以上の寸法に膨張する。膨張グラファイト粒子は外観が蠕虫状であることから一般的にワームと称されている。ワームを圧縮すると柔軟性のあるシートを形成することができ、元来のグラファイトフレークとは異なり種々の形状に形成及び切断できる。
本考案における使用に適切な天然グラファイト出発材料としては、有機酸及び無機酸、並びにハロゲンをインターカレート(挿入)し、その後熱することにより膨張する高度にグラファイト化した炭素質材料がある。これらの高度にグラファイト化した炭素質材料のグラファイト化度は約1.0であることが最も好ましい。本明細書における用語「グラファイト化度」は、下式
Figure 0003169985
で定義される値gである。式中、d(002)は結晶構造における炭素のグラファイト層間の間隔であって単位はオングストロームで測定される。グラファイト層間の間隔dは標準X線回折法により測定される。ミラー指数(002)、(004)及び(006)に対応する回折ピークの位置を測定して標準最小二乗法を用いて全ピークについて合計誤差を最小にする間隔を導き出す。グラファイト化度が高い炭素質材料として例えば種々の原料から得られる天然グラファイトがある。
本考案に用いられる天然グラファイト出発材料は、必要とされるグラファイト化度が維持されかつこれらが膨張可能である限り、非グラファイト成分を含んでも良い。一般的に、結晶構造が必要とされるグラファイト化度を有しかつ膨張するような、任意の炭素含有原料が本考案における使用に適する。そのようなグラファイトの純度は好ましくは少なくとも約80重量%である。より好ましくは、本考案に用いられるグラファイトの純度は少なくとも約94%である。最も好ましい実施形態においては、用いられるグラファイトの純度は少なくとも約98%である。
天然グラファイトシートの一般的な製造方法はShaneらによる米国特許第3,404,061号に記載されており、その開示内容は引用することにより本明細書に盛り込まれている。Shaneらによる方法の典型的な実施において、例えば硝酸と硫酸の混合物溶液に、有利にはグラファイトフレーク100重量部(pph)当たりインターカラント溶液約20〜約300重量部程度となるよう、天然グラファイトフレークを分散させることにより、天然グラファイトをインターカレートする。好ましい一実施形態において、インターカレーション溶液は、当該分野で周知の酸化剤及びその他のインターカレート剤を含有する。例として、酸化剤及び酸化性混合物を含有するもの、例えば硝酸、塩素酸カリウム、クロム酸、過マンガン酸カリウム、クロム酸カリウム、二クロム酸カリウム、過塩素酸を含有する溶液、又は例えばトリフルオロ酢酸などの有機強酸と有機酸に溶解する強酸化剤との混合物が挙げられる。あるいは電位を使用してグラファイトを酸化してもよい。電解酸化を用いてグラファイト結晶に導入することができる化学種には硫酸及びその他の酸が挙げられる。
好ましい実施態様においては、インターカレート剤は、硫酸と、又は硫酸とリン酸と、酸化剤即ち硝酸、過塩素酸、クロム酸、過マンガン酸カリウム、過酸化水素、ヨウ素酸又は過ヨウ素酸との混合物の溶液である。これらの溶液よりは好ましくないが、インターカレーション溶液は、塩化鉄などのハロゲン化金属、及び塩化鉄と硫酸との混合物、又は例えば臭素と硫酸の溶液としての臭素若しくは有機溶媒に溶解した臭素などのハロゲン化合物であってもよい。
インターカレーション溶液の量は、約20〜約350pphであってもよく、より典型的には約40〜約160pphである。フレークがインターカレートされた後、余分な溶液がフレークから取り除かれてフレークが水で洗われる。あるいは、インターカレーション溶液の量を約10〜約40pphの間に制限してもよく、これにより水で洗う工程が省略され、このことは米国特許第4,895,713号に記載されておりこの記載内容は引用することにより本明細書に盛り込まれる。
任意的に、インターカレーション溶液を用いて処理されたグラファイトフレークの粒子を、例えば25℃〜125℃の温度で酸化性インターカレーション溶液の表面膜と反応するアルコール類、糖類、アルデヒド類及びエステル類から選択される有機還元剤と、混合することによって接触させてもよい。好ましい具体的な有機剤としては、ヘキサデカノール、オクタデカノール、1−オクタノール、2−オクタノール、デシルアルコール、1,10−デカンジオール、デシルアルデヒド、1−プロパノール、1,3−プロパンジオール、エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、デキストロース、フルクトース、ラクトース、スクロース、ジャガイモデンプン、エチレングリコールモノステアレート、ジエチレングリコールジベンゾエート、プロピレングリコールモノステアレート、グリセロールモノステアレート、ジメチルオキシレート、ジエチルオキシレート、メチルホルメート、エチルホルメート、アスコルビン酸、及びリグノ硫酸ナトリウムなどのリグニン由来化合物が挙げられる。有機還元剤の量はグラファイトフレーク粒子に対して約0.5〜4重量%であることが好ましい。
インターカレーション前、インターカレーション中、又はインターカレーション直後に膨張助剤を使用することにより改善することもできる。これらの改善には、膨張温度の低下、及び膨張体積(「ワーム体積」とも称される)の増加などがある。本明細書の膨張助剤は、有利には、インターカレーション溶液に充分溶解して膨張を改善する有機材料である。より詳細には、この種の有機材料のうち、炭素、水素、及び酸素を含有するものを、好ましくは単独で用いてもよい。上記有機材料としてカルボン酸がとりわけ有効であることがわかっている。膨張助剤として有用な適切なカルボン酸は、炭素数が少なくとも1個、好ましくは炭素数が最大約15個である、芳香族、脂肪族又はシクロ脂肪族、直鎖又は分岐鎖、飽和及び不飽和のモノカルボン酸類、ジカルボン酸類並びに多カルボン酸類から選択されてもよく、膨張において一以上の改善を達成するのに有効な量のインターカレーション溶液に溶解可能でなければならない。適切な有機溶媒を用いてインターカレーション溶液内の有機膨張剤の溶解度を改善することができる。
代表的な飽和脂肪族カルボン酸類は、H(CH2nCOOH、nは0〜約5の数である、で表される酸類、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ペンタン酸、ヘキサン酸などである。カルボン酸類の代わりに無水物又はアルキルエステルなどの反応性カルボン酸誘導体を用いてもよい。代表的なアルキルエステル類はギ酸メチル及びギ酸エチルである。硫酸、硝酸、及び他の公知の水性インターカラントはギ酸を分解して最終的に水と二酸化炭素とすることができる。このため、ギ酸及び他の高感度の膨張助剤を、グラファイトフレークを水性のインターカラントに浸漬する前にグラファイトフレークと接触させるのが有利である。代表的なジカルボン酸は、炭素数が2〜12個である脂肪族ジカルボン酸、特にシュウ酸、フマル酸、マロン酸、マレイン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、1,5−ペンタンジカルボン酸、1,6−ヘキサンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸及び芳香族ジカルボン酸、例えば、フタル酸又はテレフタル酸である。代表的なアルキルエステルはジメチルオキシレート及びジエチルオキシレートである。代表的なシクロ脂肪族酸はシクロヘキサンカルボン酸であり、代表的な芳香族カルボン酸は、安息香酸、ナフトエ酸、アンスラニル酸、p−アミノ安息香酸、サリチル酸、o−、m−及びp−トリル酸、メトキシ及びエトキシ安息香酸、アセトアセタミド安息香酸類及びアセタミド安息香酸類、フェニル酢酸並びにナフトエ酸類である。代表的なヒドロキシ芳香族酸は、ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、4−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、5−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、5−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、及び7−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸である。多カルボン酸中で代表的なものはクエン酸である。
インターカレーション溶液は水性であることが有利であり、膨張助剤を約1〜10%含有するのが好ましく、これは膨張の促進に有効な量である。膨張助剤をインターカレーション水溶液に浸漬する前又は後にグラファイトフレークと接触させる実施形態においては、Vブレンダーなどの手段を用いて膨張助剤とグラファイトとを混合することができ、混合する膨張剤の量は典型的にはグラファイトフレークに対して約0.2重量%〜約10重量%である。
グラファイトフレークにインターカレートした後、続いてインターカラントでコーティングされたインターカレート処理されたグラファイトフレークと有機還元剤とを混合し、その混合物を25℃〜125℃の温度にさらして還元剤とインターカラントのコーティングとの反応を促進する。加熱期間は最大約20時間であり、上記温度範囲のうち比較的高い温度については加熱時間を比較的短くしてもよく、例えば少なくとも約10分間短くしてもよい。より高い温度においては30分間以下、例えば10〜25分間でもよい。
上記のように処理されたグラファイト粒子は「インターカレート処理されたグラファイト粒子」と称される。例えば約160℃以上、特に約700℃〜1000℃以上の高温で加熱した後、インターカレート処理されたグラファイト粒子は、アコーディオン状にかつc方向即ち構成するグラファイト粒子の結晶面に垂直方向に、元の体積の約80倍〜1000倍以上に膨張する。拡大した、即ち膨張したグラファイト粒子は外観が蠕虫であるので一般的にワームと称される。ワームは圧縮されて柔軟なシート(本明細書中で膨張グラファイトの圧縮粒子からなるシートと称される)を形成し、元来のグラファイトフレークとは違い種々の形状に形成及び切断可能である。
本考案において使用するために、グラファイトからなるシートは位相がそろっており、ハンドリング強度に優れ、圧延などにより適切に圧縮されて厚さが約0.05mm〜2.0mm、典型的な密度が約1.1〜1.8g/cc又は最大2.0g/cc以上となる。米国特許第5,902,762号(引用することにより本明細書に盛り込まれる)に記載されるように約1.5〜30重量%のセラミック添加物をインターカレート処理されたグラファイトに混合してもよく、これにより、樹脂含浸が必要とされる場合、最終的な柔軟なグラファイト製品への樹脂の含浸が促進される。
上記のグラファイトフレークをインターカレート処理する方法及び膨張させる方法、及び膨張グラファイトフレークの圧縮粒子からなるシートを形成する方法は、黒鉛化温度、即ち約3000℃以上の温度でグラファイトフレークを前処理すること、及びインターカラント溶液に滑性添加剤を含有させることにより促進され、このことは国際出願番号PCT/US02/39749に記載されておりこの文献の内容は引用することにより本明細書に盛り込まれる。
グラファイトフレークの上記のように前処理する又はアニーリングすることにより、グラファイトフレークをその後にインターカレート処理及び膨張させたときに膨張が顕著に増大する(即ち膨張体積は最大300%以上増大する)。実際には、膨張の増大は、アニーリングしない場合と比較して少なくとも約50%であることが望ましい。100℃の温度低下であっても膨張が実質的に減少してしまうので、アニーリングに用いられる温度は3000℃を大幅に下回るべきではない。
グラファイトフレークのアニーリングは、フレークの膨張の度合いがインターカレーション及びそれに続く膨張によって促進されるよう充分な時間行われる。通常必要とされる時間は1時間以上、好ましくは1〜3時間であり不活性環境下で行われるのが最も有利である。最良の結果を得るには、アニールされたグラファイトフレークを、膨張の度合いを高めるために、当該分野において公知の他の工程、例えば有機還元剤、有機酸などのインターカレーション補助剤の存在下でのインターカレーション、及びインターカレーション後の界面活性剤による洗浄の工程を用い処理してもよい。さらに最良の結果を得るためにインターカレーション工程を繰り返してもよい。
アニーリング工程は、誘導炉又はグラファイト化処理の分野で周知のその他の装置を用いて実施されてもよい。その際用いられる3000℃程度の温度は、グラファイト化処理で使用される温度範囲の中でも高い温度である。
グラファイトのインターカレーションアニーリング前処理を実施すると、得られたワームが「塊」となり面積重量の均一性に悪影響を及ぼすことがわかっている。そのため、「自由流動」ワームの形成を助ける添加剤を用いることが非常に望ましい。滑性添加剤をインターカレーション溶液に添加することにより、従来グラファイトワームを圧縮(あるいは「カレンダー加工」)して柔軟性のあるグラファイトシートを形成するのに用いられる圧縮装置の床(例えばカレンダー加工ステーションの床)全体にワームをより均一に分布させやすくなる。したがって、得られたシートは面積重量の均一性が比較的高くかつ引張り強度が比較的大きいものとなる。滑性添加剤は好ましくは長鎖炭化水素であり、より好ましくは少なくとも約10個の炭素原子を有する炭素水素である。その他の長鎖炭化水素基を有する有機化合物もまた、他の官能基が存在していても、用いることもできる。
より好ましくは滑性添加剤は油であり、特に鉱油であることが最も好ましく、これはとりわけ鉱油が不快な匂いを生じにくいからであり、このことは長期間保存を考慮すると重要である。上で詳細に述べた膨張助剤のうちのいくつかも滑性添加剤として機能するものがある。これらの材料を膨張助剤として使用するときにはインターカラント中に別個の滑性添加剤を含有させなくてもよい場合がある。
インターカラント中に存在する滑性添加剤は少なくとも約1.4pph、より好ましくは少なくとも約1.8pphである。滑性添加剤含有量の上限は下限ほど重要ではないものの、約4pphを超える程度の滑性添加剤を添加しても格別な追加利益は得られない。
本考案の天然グラファイトからなるシートは、必要に応じてそのまま膨張したワームよりもむしろ再粉砕されたグラファイト粒子からなるシートを利用してもよく、このことはReynoldsらによる米国特許第6,673,289号に記載されておりこの記載は引用することにより本明細書に盛り込まれる。シートは新たに形成されたシート材、リサイクルされたシート材、スクラップシート材、又はその他の適切な資源であってもよい。
本考案の方法において未加工材料とリサイクル材料との混合物を用いてもよい。
圧縮天然グラファイト材料を連続的に形成するための装置の一例が、Mercuriらによる米国特許第6,706,400号に開示されており、その開示内容は引用することにより本明細書に盛り込まれる。
一実施例においては、膨張グラファイトの圧縮粒子からなるシートを樹脂含浸してその後圧縮(カレンダー加工など)し、含浸された材料をプレス機内に配置して高温及び高圧力下で樹脂を硬化する。さらに、天然グラファイトシートを積層して使用してもよく、これは個別のグラファイトシートをプレス機で積み重ねることで得られる。
プレスに用いられる温度はグラファイト構造が硬化圧力で確実に高密度化すると同時に構造の熱的性質に悪影響を与えないのに十分な温度とされるべきであり、通常、これは約90℃以上であり一般的には最大約200℃である。約150℃〜200℃の温度で硬化が行われることが最も好ましい。硬化に用いられる圧力は使用温度の関数であるが、構造の熱的性質に悪影響を及ぼすことなくグラファイト構造を確実に高密度化するために十分な圧力であるべきである。通常、製造時の利便性を考えれば、要求される度合いにまで構造を高密度化するために最低限必要とされる圧力が利用される。そのような圧力は通常少なくとも約7メガパスカル(Mpa、約1000ポンド毎平方インチに等しい)であり、約35Mpa(約5000psi)以上である必要はなく、より一般的には約7〜約21Mpa(1000〜3000psi)である。硬化時間は樹脂系並びに使用温度及び圧力によって変えることができるが、通常は約0.5時間〜2時間である。硬化完了後、材料の密度は少なくとも約1.8g/ccであり、一般的には約1.8g/cc〜2.0g/ccである。
有利なことに、天然グラファイトシートそのものが積層されている場合、含浸シート中に存在する樹脂が積層における接着材として機能する。しかしながら、本考案の別の実施形態によると、カレンダー加工されかつ含浸された天然グラファイトシートは、重ねられ硬化される前に接着材でコーティングされる。適切な接着材としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、及びフェノール樹脂がある。本考案の実施において特に有用であることが分かっているフェノール樹脂には、レゾール樹脂及びノボラックフェノール樹脂を含むフェノール樹脂系がある。
本考案の実施に有用とされる最も一般的なグラファイト材料形成方法は、カレンダー加工又は鋳造によりシートを形成する方法であるが、その他の形成方法を用いてもよい。
図面を参照すると、上記したように本考案に係るヒートスプレッダは参照符号10で示される。ヒートスプレッダ10は、膨張グラファイトの圧縮粒子からなる一以上のシートを有する第一層20と、金属薄片を有する第二層30と、を有している。本考案に係るヒートスプレッダ10として使用するためには、グラファイトシートは、ある条件下でアルミニウム又は銅と同等又はそれ以上の面内熱伝導性を、何分の一かの重量において有している。より詳細には、膨張グラファイトの圧縮粒子からなるシートの面内熱伝導率は約150W/(m・k)以上であり、より好ましくは220W/(m・k)であり、最も好ましくは390W/(m・k)であり、面の中を通り抜ける方向の熱伝導率は約15W/(m・k)よりも小さく、より好ましくは約10W/(m・k)よりも小さい。
さらに、議論したように、本考案のヒートスプレッダの第一層20として用いられるシート又は複数のシート又は膨張グラファイトの圧縮粒子の密度は、有利には約0.05g/cc〜約2.0g/ccの間で様々であり、より好ましくはシートの密度は約1.4g/cc〜約1.8g/ccである。グラファイトシート(複数のシート)の厚さは約0.05mm〜約2.0mmであるべきである。好ましい実施形態においては、膨張グラファイトの圧縮粒子からなる一以上のシートの厚さは約0.25mm〜約1.0mmである。
本考案のヒートスプレッダ10の第一層20、即ち膨張グラファイトの圧縮粒子からなる一以上のシートを有する層は、二つの主表面20a及び20bを有する。第二層30は金属薄片を有し(したがって第二層も二つの主表面30a及び30bを有する)、金属薄片はアルミニウム、銅、鋼、又はそれらの組み合わせから形成されるものが好ましい。
第一層20の一方の主表面20aが第二層30の一方の主表面30aと熱的に接触していることが有利である。「熱的に接触している」とは、この場合層20及び30の熱的に接触している物質間で効果的な熱移動が生じていることを意味し、即ち一方の物質(層)に与えられた大きな熱量が他方の物質(層)に移動することを意味する。事実、好ましい実施形態においては、第一層20に与えられる熱エネルギーの30%以上が第二層30に移動する。
第一層20の一方の主表面20aの表面積の約25%以上、より好ましくは約50%以上が第二層30の一方の主表面30aと接着又は付着又は接触していることが有利である。最も一般的には、図5に示す接着材25により第一層20が第二層30に接着又は取り付けられており、接着材は第一層20と第二層30との間に挟まれている。接着材を用いない場合には第一層の主表面20aと第二層30の主表面30aとが直接接触していることが好ましい。
第一層20と第二層30とを互いに接着させそれらを互いに熱的に接触させてヒートスプレッダ10を形成するための適切な接着材として、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、及びフェノール樹脂がある。また、一実施形態においては、接着材は、層間の熱伝導性を向上させるために導電性粒子が充填されたシリコン接着材である。別の好ましい実施形態においては、レゾール樹脂やノボラックフェノール樹脂などのフェノール樹脂を用いてもよく、フェノール樹脂の比較的薄い膜は第一層20と第二層30とを互いに接着することができ、これにより層間の熱的な接触が最大化される。
第二層30は厚さが約0.025mm〜約1.0mmであってもよい。第二層30の厚さは約0.05mm〜約0.25mmであることが有利である。金属薄片は熱的等方性を有しており、アルミニウム及び銅の熱伝導率は比較的一定である。
第一層20と第二層30との複合体として形成されたヒートスプレッダ10を使用することによる利点の一つは、第二層30が不連続となる(即ち第二層30に間隙又は孔が形成される)よう第二層30上に表面構造物32を設けることにより第一層20の連続性が保たれ、したがって表面構造物32の数及び性質に関係なくヒートスプレッダ10の連続性を保つことができる点である。さらに、0.05mm〜2.0mmの厚さを有しかつ膨張グラファイトの圧縮粒子からなる一以上のシートを有する第一層20と、0.025mm〜1.0mmの厚さを有しかつ金属薄片を有する第二層30と、を有するヒートスプレッダ10は、金属薄片のみで形成された同等のヒートスプレッダよりも格段に軽量である。さらに、金属のみで構成されるヒートスプレッダに比べて、本明細書に開示されるヒートスプレッダ10では、グラファイトシートの高い面内熱伝導性、グラファイト層20の異方性、熱拡散、及びホットスポットの回避が格段に改善される。
さらに、第二層30上には表面構造物32が設けられている。具体的には、第二層30の一方の主表面30aが第一層20と熱的に接触させ、かつ第二層の第二主表面30b上に表面構造物32を設けることにより、熱放散のためのヒートスプレッダ10の表面積を増大させて、又はヒートスプレッダ10の熱放散表面12の周囲の空気の乱流を増大させて、又はこれらの両方を達成することにより、熱放散を改善する。
これらの表面構造物32は、問題となる具体的な熱放散によって特に図2〜4に示されるように異なる形状であってもよい。一実施形態において、表面構造物32は、第二層30に切り込みを入れてフラップ(複数のフラップ)を折って隆起させることにより形成される一以上のフラップを有していてもよい(これは第一層20に第二層30を合わせる前に行われることが望ましい)。これらのフラップは、求められる熱放散に応じて、ヒートスプレッダ10の長手方向に沿った(図2)又は幅方向に沿った(図示せず)又は対角線上に沿った(図示せず)個別の領域にのみ配列される。さらに、フラップは、図5に示すようにヒートスプレッダ10の縁に沿って配列されてもよく、これによりヒートスプレッダ10に沿う空気の流れの通り道が形成される。
あるいは、表面構造物32は複数のフィン(図3及び4参照)を有していてもよく、フィンは第二層30を貫通して穴あけなどを施すことにより形成される(やはり第一層20に第二層30を合わせる前に行われることが望ましい)。これらのフィンは直線上に配列されてもよく(図3)、又は共通のパンチ穴の周りにグループで設けられてもよい(図4)。図4に示す一実施形態において、これらのフィンはチーズおろし器のように描写されている。別の実施形態においては、第二層30が所謂折りフィン構造のように形成されてもよく、図6に示すように第二層30を形成する金属薄片が波形パターンに折られており、隆起した部分が表面構造物32である。表面構造物32は、別の実施形態において、図7に示すように第二層30の第二主表面30bに設けられた単なるくぼみ又は図8に示す隆起した円錐であってもよい。
表面構造物32の高さ、数、形状、方向及びグループ分けは、熱源の配置、空気流、所望される熱放散などの要因に応じて当業者が容易に決定することができる。有利には、表面構造物32の高さは第一層20の厚さの約10倍以下であり、より好ましくは5倍以下であり、最も好ましくは3倍以下である。たいていの実施形態においては、表面構造物32の高さは約10mm以下であり、好ましくは約0.1mm〜10mmである。
表面構造物32は、ヒートスプレッダ10の熱放散表面積を増大させる及び/又は空気の乱流を向上させるだけでなく、グラファイトに対応する第一層20の一部を露出させることにより熱放散を高める。また、表面構造物32を熱源に対応する位置に配列することにより熱放散を促進させることができる。
極めて好ましい実施形態においては、ロープロファイル電子デバイス100内にヒートスプレッダ10を配置してデバイス100の熱発生部品からの熱放散を促進させる。上記のように、デバイス100は液晶ディスプレー(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレー、電界放出ディスプレー(FED)、表面伝導型電子放出素子ディスプレー(SED)、又は発光ダイオード(LED)ディスプレーなどのフラットパネルディスプレーである。LCDディスプレーはLED、OLED,冷陰極蛍光ランプ(CCFL)、又は平板蛍光ランプ(FFL)などをバックライト用に用いてもよい。本考案に係るヒートスプレッダ10の使用が特に有用なその他のロープロファイルデバイスには、ラップトップコンピュータ、携帯電話、又は個人用デジタル情報端末などの携帯用又はハンドヘルドデバイス、及び太陽光パネルがある。
チップセットやハードドライブなどのデバイス100の特定の部品は動作中に熱を発生させる。そのような部品は本明細書中でそれぞれ熱源110として示す。デバイス100を要求どおりに機能させるために、(複数の)熱源110から熱を放散させてオーバーヒートを防止することが重要となる。さらに、(複数の)熱源110から生じた熱が、バッテリ、ディスプレー、デバイスの外側ケース、及びキーパッドなどの他のデバイス100の部品に悪影響を与えないようにすることが重要であり、これらは(複数の)熱源110に生じる熱により悪影響を受ける可能性があり、又はデバイスのユーザが悪影響を受ける可能性がある。
そのために、第一層20の第二主表面20bが少なくとも一つの熱源110の表面と熱的に接触しており、別の実施形態においては、ヒートスプレッダ10の第一層20の第二主表面20bがデバイス100の複数の熱源110それぞれの表面と熱的に接触している。さらに別の実施形態において、第二層30の第二主表面30bが(複数の)熱源110と接触している。それぞれの実施例において、(複数の)熱源110からの熱はヒートスプレッダ10に伝わり放散する。好ましくは、ヒートスプレッダ10の第一層20の第二主表面20bの表面積は、ヒートスプレッダ10の第一層20の第二主表面20bと熱的に接触する(複数の)熱源110のその部分の表面積よりも大きく、これにより熱源110の有効表面積が増大して熱放散が達成される。
別の有利な実施形態において、ヒートスプレッダ10がロープロファイル電子デバイスのメモリモジュールに搭載される。例えば、図11に示すように、クリップ210などを搭載することによりヒートスプレッダ10がFB−DIMMモジュール200に搭載され、これによりFB−DIMMモジュール200に生じた熱がヒートスプレッダ10により拡散され放散される。
本考案の別の実施形態において、ヒートスプレッダ10の第一層20に保護コーティング(図6に参照符号27で示す)を設けてもよく、該保護コーティングは、第二層30と接触していない第一層の表面の一部又は全てに設けられてもよく、これによりグラファイトに対応する第一層20からグラファイト粒子が剥離してしまうことを未然に防ぐことができ、さもなければグラファイト粒子は第一層から剥がれてしまう。さらに有利なことに保護コーティングは第一層20を効果的に絶縁し、電子デバイス100内の導電性材料(グラファイト)を含むことに起因する電気的干渉を防ぐ。保護コーティングは、グラファイト材料の剥離の防止及び/又はグラファイトの絶縁を十分達成する任意の適切な材料を含んでもよく、そのような材料としては、ポリエチレン、ポリエステルもしくはポリイミドのような熱可塑性材料、ワックス、及び/又はワニスが挙げられる。実際、電気的な絶縁に対してアースが必要とされる場合には、保護コーティングはアルミニウムなどの金属を含んでもよい。
好ましい実施形態において、図9を参照すると、デバイス100は、ヒートスプレッダ10全体、最も好ましくは表面構造体32が配置される第二層30の表面30b全体に空気を流すメカニズムをさらに有していてもよく、これにより熱放散が改善される。該メカニズムは、ファン、送風機、圧電ファン、Nuventixから販売されるSynJetなどのダイヤフラムのような種々の装置のうちの任意の装置であってもよい。最も一般的には、ヒートスプレッダ10全体に空気を流すメカニズムはファン40を含む。
好ましくは、ファン40は所謂「ロープロファイル」又は「ミニチュア」ファンであり、ラップトップコンピュータ、携帯電話、個人用デジタル情報端末などの携帯用電子デバイス100内の利用可能空間内で使用することができる。ロープロファイル又はミニチュアファンの構成は様々に定義されるものの、本考案の目的を達成するために、ファン40は、設置面積即ち縦横表面積が約450mm2以下、より好ましくは約300mm2とされ、高さ(プロファイル)が約22mm以下、より好ましくは約15mm以下とされる。ファン40として有用なメカニズムは、設置面積が100mm2でプロファイルが5mmであるMicronel U16LM−9である。このファンの公称速度は6000rpmであることが製造者により評価されている。比較的大きなデバイスにおいては、ファン40の設置面積及びプロファイルも対応して大きくなる。
ファン40を使用することにより、ヒートスプレッダ10の周り、特にヒートスプレッダ10の第二層30の主表面30bに沿って空気流が生じて放熱が促進される。ヒートスプレッダ10の熱放散に係る表面積を増大させかつ空気の乱流を増大させる表面構造物32と組み合わせてファン40の使用は、ヒートスプレッダ10と併せて用いると、デバイス100の(複数の)熱源110からの熱を放散する上で大きな利点がある。
さらに、デバイス100の(複数の)熱源110からの熱を最も効率的に放散するよう、ファン40から出る空気流をヒートスプレッダ10上に流すことが非常に望ましい。空気流を方向付けて流すための最も効率的な構成は当業者の能力の範囲内であり容易に決定される。しかしながら、電子デバイス100の空間的寸法及びヒートスプレッダ10の第二層30b上に設けられた表面構造物32の配置によっては、最も好ましい実施形態は、ファン40からの空気流がヒートスプレッダ10の長手方向に平行となるよう流されるように構成したものである。表面構造物32が直線上(複数の直線上)に配列される場合、ファン40からの空気流が表面構造物32と平行な方向に沿ってヒートスプレッダ10に流れるよう構成することが最も好ましい。
ファン40からの空気流を所望の方向に流すために、図9に示すように、場合により導管と称されるディフューザ50がファン40とヒートスプレッダ10との間に接続される。ディフューザ50は、ファン40からの空気流の出口角度とヒートスプレッダ10の配列、特にヒートスプレッダ10上の表面構造物32の配列を整合させる。ファン40からの空気流がヒートスプレッダ10と接する際に該空気流を「真っすぐに」することにより、該空気流を最大限効率的に使用してデバイス100から熱を逃がすことができる。事実、ディフューザ50を用いることにより、ファン40を比較的遅い速度で運転させた場合(即ち電力を節減してバッテリの寿命をのばす)にも同等の熱放散が達成される、及び/又はディフューザ50を使用せずにファン40を同じ速度で運転させた場合に比べて熱放散が向上することがわかっている。
図10に示す実施形態を参照すると、ヒートスプレッダ10は、ファン40及びディフューザ50とともに携帯電話などの携帯用電子デバイス100内に配置され、ヒートスプレッダ10の第一層20がチップセットなどの熱源110と熱的に接触するよう設けられている。さらに、ヒートスプレッダ10は熱源110と携帯電話のバッテリ又は外側ケースの一部などの第二部品120との間に配置され、これにより第二部品120が熱源110から生じる熱から遮断されている。ファン40によって発生した空気流はディフューザ50により方向付けされてヒートスプレッダ10の第二層30の表面構造物32全体に流され、これにより熱源110からヒートスプレッダ10に移動した熱が放散する。
したがって、二つの主表面20a及び20bを有しかつ膨張グラファイトの圧縮粒子からなる一以上のシートを含む第一層20と、二つの主表面30a及び30bを有しかつ金属薄片を含む第二層30と、を有するヒートスプレッダ10であって、前記金属薄片層30の一方の主表面30b上に表面構造物32が設けられ、前記グラファイト層20の第一主表面20aと前記金属薄片層30の第二主表面30aとが互いに熱的に接触しており、前記金属薄片層30の主表面30b上に設けられた表面構造物32が、特にファン40及びディフューザ50と組み合わせて用いられた時に空気の乱流を生成する又は熱放散用表面積を増大させる又はその両方を達成する隆起したフィンを有することを特徴とする前記ヒートスプレッダ10を使用することにより、ロープロファイル電子デバイス100内の(複数の)熱源110からの熱を従来よりもより効率的に放散させることができる。
本出願に引用される全ての特許及び発行物の記載の全てが本明細書に参照することで盛り込まれる。
本明細書の記載は、当業者が本考案を実施することを可能とするものである。当業者にとって本明細書から明確となる可能なバリエーション及び変更の詳細を記載することは意図していない。しかしながら、そのようなバリエーション及び変更は全て特許請求の範囲の項に記載される本考案の範囲内に含まれる。特許請求の範囲の項の記載は、特に記載の無い限り、本考案の目的を達成するために有効な任意の配置又は順番における構成要素及び工程をカバーすることを意図している。

Claims (20)

  1. 二つの主表面を有しかつ膨張グラファイトの圧縮粒子からなる一以上のシートを含む第一層と、二つの主表面を有しかつ金属薄片を含む第二層と、を有するヒートスプレッダにおいて、
    前記金属薄片の第一主表面上には表面構造物が設けられ、
    前記第一層の第一主表面の表面積の25%以上が前記第二層の第二主表面と接着又は付着又は接触するよう構成され、
    前記第二層の第一主表面上に設けられた前記表面構造物が、前記第一層の厚さの10倍以下の高さの隆起した構造物を含み、
    前記隆起した構造物が空気の乱流を増大させる又は熱放散用表面積を広げる又はその両方を達成するよう構成されている
    ことを特徴とするヒートスプレッダ。
  2. 前記第一層の厚さが0.05mm〜2.0mmとされることを特徴とする請求項1に記載のヒートスプレッダ。
  3. 前記第一層の面内熱伝導率が150W/m・Kとされることを特徴とする請求項1に記載のヒートスプレッダ。
  4. 前記第二層の厚さが0.025mm〜1.0mmとされることを特徴とする請求項1に記載のヒートスプレッダ。
  5. 前記金属薄片がアルミニウム、銅、鋼又はそれらの組み合わせからなることを特徴とする請求項4に記載のヒートスプレッダ。
  6. ヒートスプレッダと、該ヒートスプレッダの第二層に設けられた表面構造物全体に空気を流すメカニズムと、を有する電子デバイスであって、
    前記ヒートスプレッダは、二つの主表面を有しかつ膨張グラファイトの圧縮粒子からなる一以上のシートを含む第一層と、二つの主表面を有しかつ金属薄片を含む第二層と、を有し、
    前記第二層の第一主表面上には表面構造物が設けられ、
    前記第一層の第一主表面の表面積の25%以上が前記第二層の第二主表面と接着又は付着又は接触するよう構成され、
    前記第二層の第一主表面上に設けられた前記表面構造物の高さが前記第一層の厚さの10倍以下とされ、かつ、
    前記表面構造物が空気の乱流を増大させる又は熱放散用表面積を広げる又はその両方を達成するよう構成されている
    ことを特徴とする電子デバイス。
  7. 前記ヒートスプレッダの第一層の厚さが0.05mm〜2.0mmとされることを特徴とする請求項6に記載の電子デバイス。
  8. 前記ヒートスプレッダの第一層の面内熱伝導率が150W/m・Kとされることを特徴とする請求項6に記載の電子デバイス。
  9. 前記ヒートスプレッダの第二層の厚さが0.025mm〜1.0mmとされることを特徴とする請求項6に記載の電子デバイス。
  10. 前記ヒートスプレッダの金属薄片がアルミニウム、銅、鋼又はこれらの組み合わせからなることを特徴とする請求項9に記載の電子デバイス。
  11. 前記ヒートスプレッダの第二層の前記表面構造物全体に空気を流す前記メカニズムがファンを有していることを特徴とする請求項6に記載の電子デバイス。
  12. 前記ファンが、前記ヒートスプレッダ全体に空気流を流すディフューザを有し、これにより前記ファンに前記ディフューザが設けられていない場合よりも熱放散が向上するよう構成されていることを特徴とする請求項11に記載の電子デバイス。
  13. 前記ヒートスプレッダの前記第一層の第二主表面が熱源の表面に熱的に接触していることを特徴とする請求項6に記載の電子デバイス。
  14. 前記ヒートスプレッダの前記第一層の前記第二主表面の表面積が、前記ヒートスプレッダの前記第一層の第二主表面と熱的に接触している前記熱源の表面積よりも大きいことを特徴とする請求項13に記載の電子デバイス。
  15. ロープロファイル電子デバイスであることを特徴とする請求項6に記載の電子デバイス。
  16. ヒートスプレッダを有する太陽光パネルであって、
    前記ヒートスプレッダは、二つの主表面を有しかつ膨張グラファイトの圧縮粒子からなる一以上のシートを含む第一層と、二つの主表面を有しかつ金属薄片を含む第二層と、を有し、
    前記第二層の第一主表面上には表面構造物が設けられ、
    前記第一層の第一主表面の表面積の25%以上が前記第二層の第二主表面と接着又は付着又は接触するよう構成され、
    前記第二層の第一主表面上に設けられた前記表面構造物の高さが前記第一層の厚さの10倍以下とされ、かつ、
    前記表面構造物が空気の乱流を増大させる又は熱放散用表面積を広げる又はその両方を達成するよう構成されている
    ことを特徴とする太陽光パネル。
  17. 前記ヒートスプレッダの前記第二層の前記表面構造物全体に空気を流すメカニズムをさらに有することを特徴とする請求項16に記載の太陽光パネル。
  18. 前記ヒートスプレッダの前記第一層の厚さが0.05mm〜2.0mmとされることを特徴とする請求項16に記載の太陽光パネル。
  19. 前記ヒートスプレッダの前記第二層の厚さが0.025mm〜1.0mmとされることを特徴とする請求項16に記載の太陽光パネル。
  20. 前記ヒートスプレッダの前記第二層の前記表面構造物全体に空気流を流すメカニズムがディフューザを有し、該ディフューザは前記ヒートスプレッダ全体に空気流を流すことにより該ディフューザが用いられない場合よりも熱放散が向上するよう構成されていることを特徴とする請求項17に記載の太陽光パネル。
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