JP3164361U - 熱変色性筆記具 - Google Patents
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Abstract
Description
尚、本考案において、前記熱変色性インキは、可逆熱変色性インキが好ましい。前記可逆熱変色性インキは、発色状態から加熱により消色する加熱消色型、発色状態または消色状態を互変的に特定温度域で記憶保持する色彩記憶保持型、または、消色状態から加熱により発色し、発色状態からの冷却により消色状態に復する加熱発色型等、種々のタイプを単独または併用して構成することができる。
本実施の形態の熱変色性筆記具1は、内部に熱変色性インキを収容し且つ一端に前記熱変色インキが吐出可能なペン先21を備えた軸筒2と、前記軸筒2のペン先21側及び尾端部22に着脱可能なキャップ3とからなる。
前記軸筒2のペン先21は、前端に回転可能にボールを抱持するボールペンチップが採用される。尚、前記ペン先21は、これ以外にも、例えば、繊維束の樹脂加工体、繊維束の熱融着加工体、フェルト加工体、パイプ状ペン体、先端にスリットを有する万年筆型板状ペン体、毛筆ペン体、合成樹脂の多孔質気泡体、軸方向のインキ誘導路を有する合成樹脂の押出成形体等が挙げられる。
前記熱変色性インキは、低温側変色点(完全発色温度t1)が−30℃〜−10℃の範囲の任意の温度に設定され、高温側変色点(完全消色温度t4)が60℃〜80℃の範囲の任意の温度に設定され、ヒステリシス幅ΔHが40℃〜60℃の範囲を示す可逆熱変色性インキが採用される。
前記キャップ3の後端には、軸筒2のペン先21側及び軸筒2の尾端部22に装着可能な開口部が形成される。キャップ3の前端には、摩擦体4が出没可能な出没孔31が形成される。前記キャップ3の前端部内には、摩擦体4を保持する摩擦体ホルダー5が前後方向に移動可能に収容される。さらに、前記キャップ3内には、弾発体6が収容され、前記弾発体6によって、摩擦体4を備えた摩擦体ホルダー5が常時後方に付勢される。
前記摩擦体4は、前記熱変色性インキの筆跡を摩擦しその際に生じる摩擦熱で該筆跡を熱変色可能である。前記摩擦体4は、軟質材料(例えば、シリコーン樹脂、SBS樹脂、SEBS樹脂等の弾性を有する合成樹脂)により形成される。前記摩擦体4は、円柱状、角柱状に形成される。
前記摩擦体4の後端部外面は、摩擦体ホルダー5により保持される。前記摩擦体ホルダー5は、前記摩擦体4の後端部外面を保持可能な有底筒状の保持部51を備える。前記有底筒状の保持部51は、前記摩擦体4の後端部外周面が圧入可能な内周面と、摩擦体4の後端面が当接可能な底壁とを有する。前記保持部51の後方には筒状の延長部52が形成され、前記延長部52の外面には鍔状の外側係止部53が一体に形成される。前記筒状の延長部52は、後方に開口され、キャップ3をペン先21側に装着した際、前記筒状の延長部52内にペン先21が挿入される。前記摩擦体ホルダー5は、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネイト樹脂等)からなる硬質材料により形成される。
前記キャップ3は、合成樹脂の成形体からなり、前記キャップ3の内面には、第1の内側係止部32と、その後方に第2の内側係止部33とが一体に形成される。前記第1の内側係止部32は、段形状に形成され、前記第2の内側係止部33は、突起形状に形成される。本考案では、これ以外にも、キャップ3を金属により形成し、前記金属製のキャップ3の内面に、第1の内側係止部32と第2の内側係止部33とが内面に一体に形成された合成樹脂製の筒状体を固着してもよい。
前記弾発体6は、圧縮コイルスプリングからなる。前記弾発体6の前端が、第1の内側係止部32に係止され、前記弾発体6の後端が、外側係止部53の前面に係止され、前記弾発体6により摩擦体ホルダー5が常時後方に付勢される。軸筒2の尾端部22にキャップ3が装着されていないとき、前記摩擦体ホルダー5への弾発体6の後方付勢により、前記外側係止部53の後面が第2の内側係止部33に係止され、摩擦体ホルダー5の後方移動が阻止される。
非筆記使用時、キャップ3を軸筒2のペン先21側に装着する。このとき、摩擦体4を保持する摩擦体ホルダー5が、弾発体6の後方付勢によって後方に移動され、摩擦体4がキャップ3内に没入状態となる。これと同時に、摩擦体ホルダー5の外側係止部53の後面が、キャップ3内面の第2の内側係止部33に係止され、それによって、摩擦体ホルダー5の後方移動が阻止される。
筆記使用時、キャップ3を軸筒2のペン先21側から取り外して軸筒2の尾端部22に装着する。このとき、軸筒2の尾端部22と摩擦体ホルダー5(具体的には摩擦体ホルダー5の後端)とが当接し、弾発体6の後方付勢に抗して軸筒2の尾端部22によって摩擦体ホルダー5が前方に押圧される。それにより、摩擦体4の前端部がキャップ3前端より外部に突出した状態となる。この状態において、ペン先21により熱変色性インキの筆跡が得られるとともに、摩擦体4により熱変色性インキの筆跡を摩擦変色させることができる。
2 軸筒
21 ペン先
22 尾端部
3 キャップ
31 出没孔
32 第1の内側係止部
33 第2の内側係止部
4 摩擦体
5 摩擦体ホルダー
51 保持部
52 延長部
53 外側係止部
6 弾発体
Claims (4)
- 内部に熱変色性インキを収容し且つ一端に前記熱変色インキが吐出可能なペン先を備えた軸筒と、前記軸筒のペン先側に装着可能な開口部を後端に備え、且つ、前記熱変色性インキの筆跡を摩擦しその際に生じる摩擦熱で該筆跡を熱変色可能な摩擦体を前端に備えたキャップとからなる熱変色性筆記具であって、軸筒のペン先側及び尾端部にキャップを装着可能に構成し、キャップの前端部に摩擦体を前後方向に移動可能に収容し、キャップを軸筒の尾端部に装着した状態において、軸筒の尾端部が摩擦体を前方へ押圧することによって摩擦体がキャップの前端から外部に突出し、キャップを軸筒の尾端部から取り外すことによって、前記摩擦体に対する前方への押圧が解除され、摩擦体がキャップ内に没入可能となることを特徴とする熱変色性筆記具。
- キャップ内に、摩擦体を後方に付勢する弾発体を収容し、少なくともキャップを軸筒の尾端部から取り外した状態において、前記弾発体の後方付勢により摩擦体がキャップ内に没入してなる請求項1記載の熱変色性筆記具。
- キャップの内面に、弾発体の前端と当接可能な第1の内側係止部を設け、摩擦体の外面に、弾発体の後端と当接可能な外側係止部を設け、キャップの内面に、前記外側係止部の後面と当接可能な第2の内側係止部を設けた請求項2記載の熱変色性筆記具。
- 摩擦体を軟質材料から形成し、摩擦体の外面を保持する摩擦体ホルダーを硬質材料から形成し、前記摩擦体ホルダーの外面に外側係止部を一体に形成した請求項3記載の熱変色性筆記具。
Priority Applications (1)
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