JP3146654U - 書画 - Google Patents

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Abstract

【課題】従前までの墨汁を使って作成する伝統的な書画と同じ趣きを醸し出しつつ、多様化された現代生活の一部にも溶け込んでしまって何ら違和感もなく受入れられ、しかも、寧ろそれが意外な美的効果が期待できる極めて新規な構成からなる書画を提供する。
【解決手段】紙の中でも半紙のように比較的吸水性の良い紙3の片面に対し、筆の穂先から腰に掛けての全体または要所要所に、互いに混じり合わない性状の水性絵の具4と油性絵の具5とが、夫々付着および/または含浸させてある毛筆の一筆書きの運筆で、線状、面状、またはそれらの組合せによる所望外観のものとする過程で、その運筆具合により、筆に付着および/または含浸させたそれら水性絵の具と油性絵の具とを偶発的で多様な混在状配置に発現し、定着、硬化させた書画である。
【選択図】図1

Description

この考案は、新規な書画に関するものであり、特に墨汁をはじめとし、水性絵の具や油性の絵具など、毛筆の筆に馴染ませて表現する類いの書画であって、かって試みられたことのないデザインで非常に斬新な印象を構成する書画の提供が容易になるようにするものであり、書画を取り扱う美術やその画材を提供する分野は固よりのこと、専門ではないものの書画を趣味とする人々、あるいは様々な対象物にデザインを提供したり取り入れたりする業種など、書画を取り巻くあらゆる関係関連分野に属すものである。
(着目点)
生活が豊かになって物資が豊富に用意され、それらはインターネットで何処からでも容易に見出すことを保証され、しかも価格破壊が起きて様々な物資が理解を超えた低価格で簡単に入手可能な環境が整備されるようになってしまっている現在、人々の趣向や選択基準は次第に高水準化して通り一遍のものでは飽き足らなくなってきており、その結果、普段の生活の中にも他では手に入り難いものや、品質等も高度化して個性豊かな印象が得られて差別化を楽しめるような物資や、それにまつわる曰く因縁などに興味の大半が注がれることになって、従来からの伝統的な物資や技法を極めるだけでは済ますことができないという非常に多様化した時代を推移している。
例えば、書の世界を垣間みてみると、従来からの詩文を書き連ねるだけの保守・伝統の書道に反抗し、文字を書かない「前衛書道」または「墨象」と呼ばれる書芸術が定着して久しく、それらの流れは、読むことができない草書や行書の詩文や変体仮名よりは、抽象絵画と同じく表現主義的な立場から、自由に書に造形美を求めるべきだとするものであり、このような趣旨に依る前衛書道は、所謂書とは認め難いとする人々も少なくないものの、これまでの保守的な書道に猛省を促してその近代化に大いに役立ってきているだけではなく、現在では前衛書道自体を新しい美の分野として受け入れるようになり、頻繁に個展が開催されて人気を博すと共に、日常生活の中においても、壁面装飾としてやユニホームのバックプリントなどとして確かに定着し始めているのも事実である。
しかし、このように伝統に拘らずに抽象絵画と同じく表現主義的な手法に依るところの前衛書道にあっても、それらの何れもが墨汁の使用からは離れ切れないものであり、無彩色の味わい、意味合いにおいての表現内容を重視している点では伝統的な書道の域を脱していないというべきで、発現対象が抽象化しているだけに止まっているとされても致し方のない状態にあり、書道に馴染みのない現代人の多く、特にパソコンや携帯電話に囲まれ、「書く」ことをしなくて済む若者達にとっては、それが奥の深い意味合いを内包していてその筋の人々にとっては蘊蓄のある書であるにしても、文字としてあくまで勝手に出てくるパソコンや携帯電話の類いにしか過ぎず、芸術的な価値として必ずしも理解が得られず、逆に芸術としてならば何か物足りなささへ与えてしまい兼ねず、結果として書から遠のかせてしまうことになり、仏教伝来と共にもたらされたという古から、我が国独自の書道として育まれてきた伝統的な芸術の伝承が、極一握りの特殊な伝承者に限られる特異な芸術に化し、国民の生活から乖離してしまうような時代の到来を懸念しない訳にはいかないのである。
(従来の技術)
書道における美の追求としての前衛書道の出現とは別に、やはり新しい美を求める傾向を反映し、例えば、下記に例示している特許文献1(1)「彩色文字構成及びその形成方法」発明に提案のあるような、直筆形態の文字部分に彩色模様部分がのぞくようにした彩色文字構成からなるものや、特許文献1(2)「水彩画並びにその制作方法」の発明に見られるような、別々の絵を水彩絵具で描いてある複数枚のカンパスを重ねて額装することにより、従来の水彩画の表現を越えた遠近感や立体感、光沢等を現出できるようにしたもの、あるいは特許文献1(3)「自然な色彩を施した紙又は布を用いた色彩装飾具」発明のように、視覚によって受ける色が精神的、健康状態に様々な影響を及ぼすという知見に基づき、色を重ねて暗くしてしまわないで、光の三原色で示されるような加法混色をもたらすようにしたものなど、その他が散見される。
しかし、これら果敢な意欲の下に提案される従前までの技法に依るもので、最初に取り上げたものや二番目のものでは、何れも色を重ねるために付属の器具類を何種類も必要とするものであり、誰でもが簡単に実現できるとするにはあまりに手間暇が掛かり過ぎるものとなっていて、実用上の点で課題を残すと言わざるを得ないものであり、最後のものは、言わば印象派のような彩色法による描写を手軽に実現できるようするため、筆に含ませておいた着色材を、そのまま網の目に触れさせた状態で擦り付けて滑らし、粒状にして飛ばして所定の紙又は布の表面に定着させるもので、これによって所望の書画を描くには相当の修練が必要であり、これまた、誰にでも通用する技法とする訳にはいかないものとしなければならない。
(1)特開平10−297199 (2)特開2005−178332 (3)特開2004−76193
(問題意識)
このように極めて伝統色の濃い書道の世界でも、更なる美を追求する動きとして前衛書道が台頭し、それなりの影響を及ぼしているのは叙述するとおりであるものの、それが必ずしも一般大衆の多くに認容されて親近感を抱かせるところにまで達しているという訳にはいかず、その因って来る原因の一つに、現代の他の分野における美の追求手段のように多様な色彩に頼る手段を採らず、書道では、あくまで墨汁という無彩色という限られた表現手段を踏襲し続けており、そのこと自体は書道の書道たる所以に相違はなく、その本質までを変更するまではないとしても、多様な現代の生活様式に融合仕切れていないでいるのも事実ではないのかとの思いに駆られ、この毛筆で表す書画においてでも、無彩色の中に一部有彩色を取り入れてみる創意がなされてみてもいいのではないのか、そうすることによって、現代人の生活の中にもそれら書画が馴染みある生活用具にへと新たな変貌を期待でき、我が国独自の文化として日常生活の中に受入れ易くなるのではないのかと考えるに至った。
(考案の目的)
そこで、この考案は、上記のとおりの問題意識の上に立脚し、一筆に依る運筆過程において、墨汁等(黒色の水性絵の具や油性絵具も含む。以下、同様とする。)の無彩色の中に有彩色部分を、あるいはその反対に任意の有彩色の中に墨汁等の無彩色部分を同時並行的に(即ち、伝統的な所謂書道の運筆と全く同じに)表現可能となるような手段で実現できるものにしてしまい、それが従前までの墨汁を使って作成する伝統的な書画と同じ趣きを醸し出しつつ、多様化された現代生活の一部にも溶け込んでしまって何ら違和感もないことから自然に受入れられ、しかも、寧ろそれが意外な美的効果が期待できるものとして高い評価がなされるであろう極めて新規な構成からなる書画を提供しようとするものである。
(考案の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この考案の防雪柵は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、紙の中でも半紙のように比較的吸水性の良い紙の片面に対し、筆の穂先から腰に掛けての全体または要所要所に、色の種類や量、およびその流動性を適宜選択、調整してある互いに混じり合わない性状の水性絵の具と油性絵の具とが、夫々付着および/または含浸させてある毛筆の一筆書きの運筆で、線状、面状、またはそれらの組合せによる所望外観のものとする過程で、その運筆具合により、筆に付着および/または含浸させたそれら水性絵の具と油性絵の具とを偶発的で多様な混在状配置に発現し、定着、硬化させてなるものとした構成を要旨とする書画である。
以上のとおり、この考案の書画は、従前までの伝統的な書道、即ち毛筆の筆部穂先から腹に掛けて含ませた墨汁を一呼吸で一気に運筆し、所望する文字などを半紙に書き込んで表現する処方と何ら変わらない所作で、所望する文字などを一筆書きして完成することができるものであることから、少なくとも義務教育過程で一度は必ず毛筆の体験をしてくる日本人ならば言うに及ばず、その心得のない外国人であっても筆記のできる人である限り、その実施を可能にしてしまい、しかも、その結果で得られる書画が、ある程度の教養、知識を伴わなければ良さを引き出せない伝統的な手法に依る書画と違い、表現されているものの基本は仮令同じく伝統的な文字などを表現したものであったとしても、表現された線状、面状、またはそれらの組合せによる所望外観の中には、偶発的で多様な混在状配置で無彩色部分と彩色部分とが入り混ざった、言わば絵画的要素も加わり、表現したものによっては正に絵画か貼り絵、版画、将又押し花などといった、極一般的な家庭における日常生活の中で部屋や廊下などにさり気なく飾り置かれ、無意識の中に精神的な潤いを与えてくれる身の回り調度品としての雰囲気を兼ね備えるものになるという大きな利点が得られるものとなる。
その結果、この考案に依る書画が一般大衆に広く受入れられ易くなることから、普段の生活の中に取り入れられて多くの人の目に触れることになり、それは一呼吸で一気に運筆して表現するようにした文字などであることに全く相違のないものであり、したがってそれは正に伝統的な書画と基を一にして表現されたそのものであり、墨汁だけの伝統的な書画であれば馴染み難かったり、飾り置く箇所がないなどして接する機会が制約されてしまっていた垣根を確実に取っ払ってしまう効果が期待でき、それが、特殊で高尚な世界と思われがちな傾向を払拭する切っ掛け作りに繋がることから、我が国の重要な文化の一つである書画を、絶やすことなく後世に繋いで行く上で大いに役立つものになるものと予想される。
これらの作用効果は、この考案が、伝統的な所作などは殆ど変えないで、扱う絵の具の種類を墨汁を含む水性絵の具と油性絵の具とに限定した上、その用い方を、それら水性絵の具と油性絵の具とが互いに混じり合わないという性質の新規な利用に依るものとしたことに起因するものであり、その結果、我が国の伝統的な文字などで一筆書きの要領で表された線状、面状、またはそれらの組合せによるものの中に、水性絵の具と油性絵の具とが夫々最初から備えていた色相、明度、彩度など属性を変えないか、自然に変わったとしても僅かなものに止まるようし、意図したとしても中々そのようにはいかないで、正しく偶発的で多様な混在状配置になって予想外の美的効果までを期待できる外観の文字などに定着、硬化させるようにした新規な構成によって確実にもたらされるようにしたものである。
上記したとおりの構成からなるこの考案による書画の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について順次説明を加えることにする。
絵の具は、書画という表現対象物における発現手段としてその表現内容を具現化して表現、定着する機能するものであり、その中、この考案で予定をする絵の具は、互いに混じり合わない(厳密な意味合いにおいて全く混じり合わない、つまり溶融状態を呈してしまわないというものではなく、本来の属性が大凡維持できて損なわれる程度が少ない関係の)もの同士であれば、どのような組合せに依るものでも差し支えはなく、そのような関係を実現し得る水性絵の具と油性絵の具とであれば夫々の絵の具の種類を特定するものではなく、表現目的に応じてその都度適宜組合せのものとすれば足り、それも、夫々の種類は必ずしも1:1の関係になるとは限らず、限定されていない種類のもの、つまり複数の水彩絵の具または油性絵の具を混ぜ合わせ、あるいは混ぜ合わせないで重ね合わせただけのものとし、それらを何れか片方の水彩絵の具、これに対する他方は、これまた複数の水彩絵の具または油性絵の具を混ぜ合わせ、あるいは混ぜ合わせないで重ね合わせただけのものとして組み合わせることも可能となる。
水彩絵の具としては、これまで常用されてきている最も一般的な透明水彩絵具、ガッシュやポスターカラーといった不透明水彩絵具の外、テンペラ、水性アクリル絵具、膠絵具(デトランプ)など、そして、油性絵の具としては、所謂ところの油絵具の外、溶剤型アクリル絵具、彩漆(いろうるし)などがあり、それらを上記のとおりの処方によって組合せ、使用するものであり、それら組合せ対象となるもの夫々が、表現意図に応じて最適と思われる色の種類や量、およびその流動性を適宜選択、調整して採用されるようにするものである。
紙は、書画という表現対象物における発現手段としての上記絵具の表現内容を定着、固化する上で媒体として機能するものであり、比較的吸水性の良い紙とすべきであり、その最も相応しいものの代表例として半紙が上げられ、日常的に広く採用されている所謂コピー用紙は、油性絵の具の載りが悪いだけではなく、水性絵の具の水分が貯まってしまうことから、折角一筆書きして表現した線状、面状、またはそれらの組合せによるものの外観が崩れてしまい、伝統的な書道のような一筆書きによる外観の固定に支障を来してしまう虞れが強くなり、この考案に依る技術的思想を反映し難くなることから、一般的は採用が難しいといえるが、逆にその載りの悪さを利用して表現の面白さを狙ったり、水分を少なめに調整した水性絵の具とするなど用いる絵の具の方に工夫をすれば足りる場合も想定できることから、この考案における紙から全く除外してしまう必要などはないと言え、適宜性状、種類の紙材から表現目的などに応じて最適なものを選択すれば足り、また、我が国伝統の表装、表具に一般的に採用されてきた周知の素材のものも除外する理由はないと言える。
これらによってこの考案の書画を実現する際に必要とする具材に欠かせないのが、毛筆である。
毛筆は、上記したとおりの一筆書きの運筆過程によって表現される線状、面状、またはそれらの組合せによるものの外観の中に、偶発的で多様な混在状配置になって予想外の美的効果を具現化するための筆記具として機能するものであり、対象となる題材に依ったり、作者の好みなどによって選択されれば良いが、一般的に竹その他素材からなる筆管の先に、馬やイタチ、狸など動物の毛や人工毛などを束ねて筆先として植設してなる形態の平筆や隅取筆、附立筆、面相筆といったものから、表現対象によってはそれら数本を束ねて一本化したような連筆と呼ばれる特殊な筆まで、所謂書道に使用されてきたあらゆるタイプの毛筆の使用が可能である。
上記したとおりの互いに混じり合わない性状の適宜絵具として、表現対象に相応しいと思える最適な種類の水性絵の具と油性絵の具とを、夫々色の種類や量、およびその流動性を適宜選択、調整して個別に用意した上、この毛筆の筆の穂先から腰に掛けての全体または要所要所に別々に含浸させるか、付着状とするかした状態としてしまう。
この状態の実現は、一筆書きに依る運筆過程や筆返し、止め、継ぎ足しなどを考慮して表れる位置を想定しながら慎重且つ計画的に行われなければならず、この状態の巧拙が表現される書画の出来映えに大きく影響したり、意外性のある結果に結び付いたりすることから、それなりの結果を期待するためには極めて重要な過程であって習熟を必要とするが、その後は、これまでの書道と同様に一気に一筆書きすることにより、この考案に依る書画が実現することとなる。
以下では、図面に示すこの考案を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
図1のこの考案の書画の平面図、図2の当該書画の実現に必須の毛筆に絵具を載せた状態を示す斜視図に示す事例は、絵具の中、水性絵の具として、伝統的な書画で使われる墨汁、したがって黒色の絵の具を採用し、他方のそれに混じり合わないものとしての油性絵の具には、通常に市販されるチューブ入りの黄色の油絵具を採用した最も基本的な構造の書画である。
毛筆1の筆先2に対して、図示しない適宜容器に貯め、水を少し加えて薄めに調整してある市販の墨汁を、書画の対象とする文字「生」を一筆書きする上で必要な分量で、適度のかすれ状態となる程度に穂先から腹に含ませた上で、これも既に用意しておいた、先の墨汁との濃度を考慮し、一つの文字の中に混在状なったときに、黒い墨汁濃度に対して美的効果を出すのに有効な彩度や明度具合となる濃度を考慮した程度に薄めてある黄色の
油絵具を、これも図示にはしていない耳掻き状の細棒の先に載せ、先の墨汁を含んだ筆先の、主に腹の部分に付着状として毛筆の準備を完了する。
この状態に態勢を整えた毛筆を使い、後は、通常市販されている半紙3の表面に一気に習字をする如く一筆書き状に運筆して、この書画の対象に決めた「生」の文字を書き進めることにより、図1に示す事例ではモノトーンであって明確には見て取れないものの、その濃淡でそれなりに判別し得るとおり、普通の墨汁を主体とする線状の軌跡4の中に、一部黄色の油絵具が混じり合わずに重ね塗りされた同じ流れの線状部分5となって所々に見え隠れに入り交じった外観を呈するものとなり、「生」の書画でありながら、見た目で洒落たデザイン文字様で、通常の書道に依るものという古めかしさや堅さを感じさせない、この考案の狙いどおりの書画を完成するものである。
(実施例の作用効果)
以上のとおりの構成からなるこの考案の書画は、図1に見られるように、この所望する「生」という文字からなる書画が、それを表現する手段として恰好の毛筆を選択し、所定の如くに相互に混じり合うことのない絵の具を、先ず主体とする墨汁からなる水性絵の具として含ませ、その要所要所に黄色の油性絵の具の適量を付着する準備さえ済ませることができれば、後は、その状態のままで通常の書道の要領で運筆しさえすれば、この考案よるところの書画が完成されるもので、誰にでも簡便且つ確実に、しかも美的効果において現代の日常生活に極めて馴染み易い書画を実現できるものとなるという効果が得られるものとなる。
(結 び)
叙述の如く、この考案の書画は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易であって比較的簡便に完成することができ、書に自信がなくても彩りがそれを補って美的効果を演出し、十二分に観賞に耐え得る書画を実現し得ることから、やや敷居の高いと敬遠される嫌いのある伝統的な書画を、多くの人々が馴染める日常生活における身の回り品の域までに引き込み、その現象で、ひいては伝統的な書道への理解が深まることとなって後世への文化の伝承にも役立つことになるものと期待され、関係各方面からも高く評価されることとなって広範に亘って利用、普及していくものになると予想される。
この考案の書画の平面図である。 この考案の書画実現に用いる毛筆であって、その使用状態を示す斜視図である。
符号の説明
1 毛筆
2 筆先
3 紙(半紙)
4 墨汁部分(水性絵の具)
5 黄色部分(油性絵の具)

Claims (3)

  1. 紙の中でも半紙のように比較的吸水性の良い紙の片面に対し、筆の穂先から腰に掛けての全体または要所要所に、色の種類や量、およびその流動性を適宜選択、調整してある互いに混じり合わない性状の水性絵の具と油性絵の具とが、夫々付着および/または含浸させてある毛筆の一筆書きの運筆で、線状、面状、またはそれらの組合せによる所望外観のものとする過程で、その運筆具合により、筆に付着および/または含浸させたそれら水性絵の具と油性絵の具とを偶発的で多様な混在状配置に発現し、定着、硬化させてなるものとしたことを特徴とする書画。
  2. 水性絵の具は、墨汁、水彩絵具、テンペラ、水性アクリル絵具、膠絵具の何れかか、またはそれらを適宜組み合わせてなる絵具かによるものとした、請求項1記載の書画。
  3. 油性絵の具は、油絵具、溶剤型油絵具、彩漆(いろうるし)の何れかか、またはそれらを適宜組み合わせてなる絵具かによるものとした、請求項1記載の書画。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104442143A (zh) * 2014-10-29 2015-03-25 北京工业大学 一种基于水影画技法的薄木装饰制备方法

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