JP3146406U - 履物 - Google Patents
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Abstract
【課題】安全かつ利便性に富み、確実、且つ耐久性のある消臭性能を備えた履物を提供する。
【解決手段】サンダル1の足裏102に対向するインソール12を、TPR材と、全重量に対する混合率が25〜40%の茶粉末とで構成した消臭性合成樹脂で構成した。そして、インソール12に足100を乗せた際に、インソール本体12aとの間に隙間が生じるように、インソール12の表面に押圧凸部13を備えた。
【選択図】図3
【解決手段】サンダル1の足裏102に対向するインソール12を、TPR材と、全重量に対する混合率が25〜40%の茶粉末とで構成した消臭性合成樹脂で構成した。そして、インソール12に足100を乗せた際に、インソール本体12aとの間に隙間が生じるように、インソール12の表面に押圧凸部13を備えた。
【選択図】図3
Description
この考案は、消臭機能を備えたサンダル等の履物に関する。
従来から、脱いだ後の靴やサンダル等の履物、そして足自体の不快臭についてはいろいろな工夫が提案され、実施されている。
そもそも、上記不快臭は、足の汗や皮膚等の汚れを栄養として繁殖した雑菌によるものであることが判明している。
そもそも、上記不快臭は、足の汗や皮膚等の汚れを栄養として繁殖した雑菌によるものであることが判明している。
そこで、この不快臭の消臭を目的として、粉状の茶を生分解性樹脂で固化した茶入り固形物を封入した靴の中敷きが提案されている(特許文献1参照)。
また、同様に、茶葉の粉末と活性炭とをポリエチレン樹脂に混合した合成樹脂で形成した靴の中敷きが提案されている(特許文献2参照)。
また、同様に、茶葉の粉末と活性炭とをポリエチレン樹脂に混合した合成樹脂で形成した靴の中敷きが提案されている(特許文献2参照)。
これらの靴の中敷きは、含有する茶のカテキン、フラボノイド等の有効成分による抗菌作用によって、靴内部に発生する不快臭を消臭することができる。
しかし、これらの中敷きの場合、利用者は自分の靴にこの中敷きをセットする必要があった。また、この中敷きは靴内部でセットされただけで、固定されていないため、例えば、中敷きをセットした靴で踏ん張った場合に靴に対して中敷きがずれたり、靴を脱ぐ際に外れたり、利用者にとって安全性かつ利便性に高いものではなかった。
しかし、これらの中敷きの場合、利用者は自分の靴にこの中敷きをセットする必要があった。また、この中敷きは靴内部でセットされただけで、固定されていないため、例えば、中敷きをセットした靴で踏ん張った場合に靴に対して中敷きがずれたり、靴を脱ぐ際に外れたり、利用者にとって安全性かつ利便性に高いものではなかった。
また、靴内部にセットする中敷きの場合、靴内部の底面と足裏との両面で擦れるが生じるため、樹脂は両表面から強度が低下し、耐久性のある中敷きを構成することは困難であった。
特開平6−30979号公報
特開平11−19197号公報
この考案は、安全かつ利便性に富み、確実、且つ耐久性のある消臭性能を備えた履物の提供を目的とする。
この考案は、熱可塑性樹脂と植物性消臭物とを混合した消臭性合成樹脂で構成した履物であることを特徴とする。
上記植物性消臭物は、フラボノイド、カテキン等の抗菌成分や消臭成分を含有する植物を由来とするものを含む。
上記消臭性合成樹脂で構成した履物は、健康サンダル、ビーチサンダル、ミュール、突っ掛け、下駄、草履、靴、ブーツ、あるいはスリッパ等のさまざまな形態の履物であり、消臭性合成樹脂で一部または全部を構成した履物であることを含む。
上記植物性消臭物は、フラボノイド、カテキン等の抗菌成分や消臭成分を含有する植物を由来とするものを含む。
上記消臭性合成樹脂で構成した履物は、健康サンダル、ビーチサンダル、ミュール、突っ掛け、下駄、草履、靴、ブーツ、あるいはスリッパ等のさまざまな形態の履物であり、消臭性合成樹脂で一部または全部を構成した履物であることを含む。
これにより、利用者は、確実、且つ耐久性のある消臭効果のある履物を得ることができる。詳しくは、履物自体の全部や一部を消臭性合成樹脂で構成しているため、例えば、中敷き等の別部品をセットすることもなく、植物性消臭物による消臭効果のある履物を得ることができる。
また、履物自体の全部や一部を消臭性合成樹脂で構成しているため、踏ん張った場合にずれが生じたり、脱ぐ際に外れたりすることのない、確実な消臭効果のある履物を得ることができる。したがって、利用者にとっての安全性かつ利便性を向上することができる。
さらにまた、履物自体の全部や一部を構成する消臭性合成樹脂は、当該履物を履いた足との対向面において多少は擦れるものの、靴の中にセットした中敷きのように両面が擦れる場合と比較して、消臭効果を得ることのできる履物の耐久性を向上することができる。
この発明の態様として、消臭性合成樹脂を、全重量に対する該植物性消臭物の混合率を25〜40%に設定することができる。
これにより、確実に、消臭効果を得ることができるとともに、耐久性のある履物を構成することができる。
これにより、確実に、消臭効果を得ることができるとともに、耐久性のある履物を構成することができる。
詳しくは、全重量に対する該植物性消臭物の混合率が25%以下の場合、十分な消臭効果を得ることができず、全重量に対する該植物性消臭物の混合率を40%以上とした場合、樹脂としての強度を確保できない。したがって、全重量に対する該植物性消臭物の混合率を25〜40%に設定したことによって、確実に、消臭効果を得ることができるとともに、耐久性のある履物を構成することができる。
また、この発明の態様として、前記植物性消臭物を、茶粉末、コーヒー粉末、あるいは炭粉末のいずれか、もしくはそれらの組み合わせで構成することができる。
上記茶粉末は、玉露等の緑茶、ウーロン茶等の青茶、紅茶、プーアル茶等の黒茶、白茶、あるいは黄茶等の茶葉や茎を粉末状にしたものであることを含み、一番茶、二番茶のみならず三番茶や四番茶を粉末状にしたものを含む。なお、有効成分を多く含む、一番茶であることがより望ましい。また、粉末度が高い茶粉末の方が消臭効果が高く、また、消臭性合成樹脂の肌触りが良いため、より好ましい。
上記茶粉末は、玉露等の緑茶、ウーロン茶等の青茶、紅茶、プーアル茶等の黒茶、白茶、あるいは黄茶等の茶葉や茎を粉末状にしたものであることを含み、一番茶、二番茶のみならず三番茶や四番茶を粉末状にしたものを含む。なお、有効成分を多く含む、一番茶であることがより望ましい。また、粉末度が高い茶粉末の方が消臭効果が高く、また、消臭性合成樹脂の肌触りが良いため、より好ましい。
上記コーヒー粉末は、焙煎したコーヒー豆を粉末状にしたものや、コーヒーを抽出した後のコーヒーガラを乾燥させたものであることを含む。
上記炭粉末は、竹炭や、備長炭等の木炭を粉末状にしたものであることを含む。
上記炭粉末は、竹炭や、備長炭等の木炭を粉末状にしたものであることを含む。
これにより、前記植物性消臭物が茶粉末自体や、茶粉末を含む場合、茶粉末が含有するカテキン成分やフラボノイド成分による抗菌作用や消臭作用により、足の汚れや汗による雑菌の繁殖を抑制し、上記不快臭の発生を防止するとともに、発生した不快臭を消臭することができる。
また、前記植物性消臭物がコーヒー粉末や炭粉末自体、あるいはそれらを含む場合、コーヒー粉末、あるいは炭粉末に形成される微細孔による臭い成分の吸着作用により、上記不快臭の臭い成分を吸着して消臭することができる。
また、この発明の態様として、前記熱可塑性樹脂が、熱可塑性ゴム(TPR)あるいはポリ塩化ビニル(PVC)であることを特徴とすることができる。
上記熱可塑性ゴム(TPR)は、別名、サーモプラスチックラバーといい、すなわち熱可塑性エラストマーであり、加硫または架橋せずに、使用温度においては加硫ゴムと類似の特性を有し、加工温度においてはこれらの特性が消失して容易に加工ができる可塑性樹脂であることをいう。
上記熱可塑性ゴム(TPR)は、別名、サーモプラスチックラバーといい、すなわち熱可塑性エラストマーであり、加硫または架橋せずに、使用温度においては加硫ゴムと類似の特性を有し、加工温度においてはこれらの特性が消失して容易に加工ができる可塑性樹脂であることをいう。
これにより、確実な消臭効果を有し、加工性の高い履物を構成することができる。詳しくは、例えば、加工温度が高温である樹脂を用いた場合、樹脂の加工温度によって、植物性消臭物の消臭成分が消失する可能性がある。しかし、前記熱可塑性樹脂が、TPR、あるいはPVCで構成したことにより、加工温度を130度程度に設定でき、加工温度による消臭成分の消失を防ぐことができる。
また、TPR、あるいはPVCで構成したことにより、従来の射出成型で、所望の形状の履物を形成できるため、新たな成型設備等を必要とせず、容易に所望の形状を形成することができる。
また、この発明の態様として、前記履物の形状をサンダル形状で形成し、少なくとも装着する足の裏に対向する足裏対向部を、前記消臭性合成樹脂で構成することができる。
上記足裏対向部は、サンダル形状の本体部分の上面、すなわちインソールと呼ばれる踏み面であることを含む。
上記足裏対向部は、サンダル形状の本体部分の上面、すなわちインソールと呼ばれる踏み面であることを含む。
これにより、汗腺が多いことで汗をかきやすく、また、汚れが付きやすいため雑菌の繁殖の可能性の高い足裏対向部における、雑菌の繁殖を抑制したり、雑菌の繁殖によって発生した不快臭を効率よく消臭することができる。
また、この発明の態様として、前記足裏対向部に、凹凸を設けることができる。
これにより、足裏対向部と足裏との間に隙間ができるため、不快臭が隙間を漂うことができ、隙間を漂う不快臭を効率よく消臭することができる。
これにより、足裏対向部と足裏との間に隙間ができるため、不快臭が隙間を漂うことができ、隙間を漂う不快臭を効率よく消臭することができる。
また、この発明は、パウダー状の熱可塑性ゴム(TPR)あるいはポリ塩化ビニル(PVC)と、全重量に対する混合率が25〜40%となる茶粉末とを混ぜ合わせた消臭性合成樹脂を射出成型した足裏対向部を備えた履物であることを特徴とする。
これにより、確実に消臭性を有し、耐久性のある履物を構成することができる。詳しくは、パウダー状のTPR、あるいはPVCと、全重量に対する混合率が25〜40%となる茶粉末とを混ぜ合わせて消臭性合成樹脂を構成したことにより、混ぜムラ等が生じがたく、均一な消臭機能を備えた消臭性合成樹脂を構成することができる。
また、茶粉末の全重量に対する混合率を25〜40%に設定したことにより、上述したような確実な消臭機能と、耐久性を備えた消臭性合成樹脂を構成することができる。
さらにまた、消臭性合成樹脂を射出成型して足裏対向部を形成したことにより、既存の成型設備を利用し、容易に所望の形状の足裏対向部を形成することができる。
さらにまた、消臭性合成樹脂を射出成型して足裏対向部を形成したことにより、既存の成型設備を利用し、容易に所望の形状の足裏対向部を形成することができる。
また、履物の一部である足裏対向部自体を消臭性合成樹脂で構成したことにより、履物本体と消臭性合成樹脂との間で擦れが生じず、また、利用者が自分の履物に消臭性合成樹脂をセットすることもなく、確実な消臭性と耐久性のある履物を得ることができ、利用者の利便性及び満足度を向上することができる。
本考案によって、安全かつ利便性に富み、確実、且つ耐久性のある消臭性能を備えた履物の提供することができる。
この考案の一実施形態を、以下図面を用いて説明する。
サンダル1の斜視図を示す図1と、一部を透過した左用サンダル1aの平面図による説明図を示す図2と、左用サンダル1aの幅方向中央付近の縦断面図による説明図を示す図3とともに、サンダル1について説明する。
サンダル1の斜視図を示す図1と、一部を透過した左用サンダル1aの平面図による説明図を示す図2と、左用サンダル1aの幅方向中央付近の縦断面図による説明図を示す図3とともに、サンダル1について説明する。
サンダル1は、左右対称に構成された左用サンダル1aと右用サンダル1bとの1組で構成されている。なお、左用サンダル1aと右用サンダル1bとは、上述したように、左右対称に構成されているため、以下の説明においては、左用サンダル1aについて詳述し、左用サンダル1aに対して左右対称に構成された右用サンダル1bの構成については説明を省略する。
左用サンダル1aは、人の足100(図3参照)より平面サイズが一回り大きく形成された足のせ台を構成する底部10と、該底部10に乗せた足100の甲103を正面視アーチ状に覆うストラップバンド20とで構成している。
ストラップバンド20は、適宜の強度を有する不織布で構成され、つま先101の側より足の甲103の側の径が大きくなる前傾アーチ形状で形成されている。
ストラップバンド20は、適宜の強度を有する不織布で構成され、つま先101の側より足の甲103の側の径が大きくなる前傾アーチ形状で形成されている。
底部10は、底面に滑り止めのトレッド(図示省略する)が形成され、適宜の厚みで形成されたソール11と、該ソール11の上面に接着剤で貼り付けられたインソール12とで構成し、インソール12の周縁部はソール11の上端周縁部と跨いで固定する保護バンド14で覆われている。
なお、ソール11は、適宜の弾力性と、耐久性を兼ね備えた発泡性樹脂で構成している。
インソール12は、TRP材に、全体重量に対する重量比が25%となる茶粉末を混入した消臭性合成樹脂材で、ソール11と略同一の平面形状で形成されている。詳しくは、750gのTRP材と、250gの茶粉末とを混合して消臭性合成樹脂材を構成している。
インソール12は、TRP材に、全体重量に対する重量比が25%となる茶粉末を混入した消臭性合成樹脂材で、ソール11と略同一の平面形状で形成されている。詳しくは、750gのTRP材と、250gの茶粉末とを混合して消臭性合成樹脂材を構成している。
また、インソール12の表面には、足裏のつぼを刺激する複数の押圧凸部13が複数形成されている。なお、押圧凸部13は、土踏まず部分が大きく形成されると共に、インソール12のインソール本体12aと一体成型されている。
このように構成されたサンダル1の製造方法について、製造方法のフロー図を示す図4とともに、以下に説明する。
上述したように、TRP材に、全体重量に対する重量比が25%となる茶粉末を混入した消臭性合成樹脂材で構成されたインソール12は、まず、パウダー状のTPRパウダー750gと、250gの茶粉末とを混ぜ合わせて粉末状の混合樹脂を構成し(ステップs1)、いったん流動性が確保できる程度の温度まで混合樹脂を加熱する(ステップs2)。
この加熱によって流動化した混合樹脂を、射出圧を加えて金型に押込んで充填して、消臭性合成樹脂をインソール12の形状に成形する(ステップs3)。
上述したように、TRP材に、全体重量に対する重量比が25%となる茶粉末を混入した消臭性合成樹脂材で構成されたインソール12は、まず、パウダー状のTPRパウダー750gと、250gの茶粉末とを混ぜ合わせて粉末状の混合樹脂を構成し(ステップs1)、いったん流動性が確保できる程度の温度まで混合樹脂を加熱する(ステップs2)。
この加熱によって流動化した混合樹脂を、射出圧を加えて金型に押込んで充填して、消臭性合成樹脂をインソール12の形状に成形する(ステップs3)。
なお、パウダー状のTPRパウダーと、所定量の茶粉末とを混ぜ合わせて粉末状の混合樹脂を構成してから、加熱により流動化した混合樹脂を、射出圧を加えて金型に押込んで充填して、消臭性合成樹脂を構成することにより、TPR材と茶粉末との混ぜムラ等が生じがたく、均一な消臭機能を備えた消臭性合成樹脂を構成することができる。
また、茶粉末の粉末度を高くすること、すなわち粒径を小さく形成することによって、茶粉末の表面積が増大するため、消臭効果を向上することができるとともに、消臭性合成樹脂の表面の肌触りを向上することができる。
このようにして、射出成型によって所望の形状に形成された消臭性合成樹脂製のインソール12を、適宜の弾力性と、耐久性を兼ね備えた発泡性樹脂により上記形状で形成されたソール11の上面に接着剤で貼り付け(ステップs4)、ストラップバンド20を所定位置に縫着し、インソール12の周縁部とソール11の上端周縁部とをまたぐような態様で保護バンド14を縫着し(ステップs5)、サンダル1を完成させる。
このような構成、及び上述の製造方法で製造されたサンダル1は、図3に示すように、ストラップバンド20内側につま先101から足100を挿入し、底部10に足100を乗せて履くことができる。
このとき、インソール12の押圧凸部13が、足100の足裏102と接することとなる。
このとき、インソール12の押圧凸部13が、足100の足裏102と接することとなる。
これにより、インソール12に含有する茶粉末のカテキン、フラボノイド等の有効成分による抗菌作用によって足裏102の汗や皮膚等の汚れを栄養とする雑菌の繁殖を抑制し、不快臭の発生を防止できるとともに、発生した不快臭を消臭することができる。
なお、インソール12を備えるサンダル1の場合、例えば、中敷き等の別部材をセットせずとも、消臭効果を得ることができるため、利用者の利便性を向上することができる。
さらに、ソール11の上面に対して、インソール12を接着剤で固定しているため、サンダル1で踏ん張った場合にずれたり、脱ぐ際に外れたりすることなく、別の固定しない中敷きの場合に比べて、利用者にとっての安全性及び利便性を向上することができる。
さらにまた、ソール11の上面に対して、インソール12は接着剤で固定されているため、インソール12は、上面側のみが足裏102との間で擦れが生じるため、固定しないことによって両面で擦れが生じる中敷き等に比べて、擦れによる強度低下を抑制し、耐久性を向上することができる。
また、消臭性合成樹脂で構成したインソール12の表面に押圧凸部13を備えたことにより、図3に示すように、足裏102とインソール本体12aとの間に押圧凸部13による隙間が生じ、発生した不快臭が上記隙間を漂うことができ、隙間を漂う不快臭を効率よく消臭することができる。
また、インソール12を構成する消臭性合成樹脂を、TRP材に、全体重量に対する重量比が25%となる茶粉末を混入して構成したことにより、消臭効果を得ることができるとともに、耐久性を向上している。
詳しくは、全重量に対する茶粉末の混合率を40%以上とした場合、樹脂としての強度を確保できず、成型したインソール12がもろくなり使用できない。
詳しくは、全重量に対する茶粉末の混合率を40%以上とした場合、樹脂としての強度を確保できず、成型したインソール12がもろくなり使用できない。
これに対し、750gのTRP材に、全体重量に対する重量比が25%となる250gの茶粉末を混入して構成した消臭性合成樹脂の抗菌作用について、JIS Z 2801試験法による抗菌性試験で試験した結果、以下の表1に示すような抗菌作用を確認することができた。
上記表1において、消臭性合成樹脂の生菌数「<10」は生菌を検出しないことを示し、「抗菌活性値」は、無加工試験片の24時間培養後菌数を消臭性合成樹脂の24時間培養後菌数で除した数の対数値を示している。なお、「抗菌活性値」が2.0以上の場合に抗菌作用があるとされる。
そして、この試験結果から、「抗菌活性値」が4.9を示す消臭性合成樹脂の抗菌作用が十分にあることが確認できた。
そして、この試験結果から、「抗菌活性値」が4.9を示す消臭性合成樹脂の抗菌作用が十分にあることが確認できた。
したがって、インソール12を構成する消臭性合成樹脂を、TRP材に、全体重量に対する重量比が25%となる茶粉末を混入して構成したことにより、確実に、消臭効果を得ることができるとともに、耐久性のあるインソール12を構成できる。
なお、本実施例において、消臭性合成樹脂を、TRP材と茶粉末とを混ぜ合わせて構成したが、茶粉末の代わりに、コーヒー粉末や、竹炭や木炭等の炭粉末を混ぜ合わせて構成してもよく、さらには、茶粉末、コーヒー粉末及び炭粉末を組み合わせたものをTRP材と混ぜ合わせ、消臭性合成樹脂を構成しても、TRP材と茶粉末とを混ぜ合わせて構成した消臭性合成樹脂と同様の効果を得ることができる。
詳しくは、コーヒー粉末や炭粉末の場合、それらに形成される微細孔による臭い成分の吸着作用により、上記不快臭の臭い成分を吸着して消臭することができる。
また、本実施例において、インソール12を構成する消臭性合成樹脂を、TRP材と茶粉末とを混ぜ合わせて構成したが、TRP材の代わりに、ポリ塩化ビニル(PVC)を用いてもよい。これにより、上述のJIS Z 2801試験法による抗菌性試験の試験結果の表2に示すように、TRP材と茶粉末とを混ぜ合わせて構成した消臭性合成樹脂と同様に、十分な抗菌作用があることが確認できる。
なお、インソール12を構成する消臭性合成樹脂を、上述したように、茶粉末と、TRP材やPVC材と混ぜ合わせて構成したことによって、従来の射出成型で、所望の形状のインソール12を形成できるため、新たな成型設備等を必要とせず、容易に所望の形状を形成することができる。
また、TRP材やPVC材の加工温度が130度程度であり、茶粉末のカテキンやフラボノイド等の消臭成分を消失する温度より、すなわち茶粉末が焼けて変性してしまう温度より低いため、十分な消臭効果を得ることができる。
なお、本実施例のサンダル1においては、足裏102に対向するインソール12を消臭性合成樹脂で構成したため、汗腺が多いことで汗をかきやすく、また、汚れが付きやすいため雑菌の繁殖の可能性の高い足裏102における、雑菌の繁殖を抑制したり、雑菌の繁殖によって発生した不快臭を効率よく消臭することができるが、例えば、ストラップバンド20や、サンダル1の全体を消臭性合成樹脂で構成してもよい。これにより、より消臭効果を向上することができる。
なお、本実施例においては、消臭性合成樹脂でインソール12を構成し、該インソール12をソール11の上面に接着剤で固定して構成したが、ソール11とインソール12とを一体的に消臭性合成樹脂で構成してもよい。
また、サンダル1を底部10にストラップバンド20を備えたサンダル形状で形成したが、ストラップバンド20が紐状であるミュールであったり、ソール11が木製の突っ掛けや下駄であってもよく、さらには、全体が消臭性合成樹脂で構成された靴形状であっても、本実施例におけるサンダル1と同様の消臭効果を得ることができる。
この考案の構成と、上述の実施形態との対応において、
この考案の履物は、サンダル1,左用サンダル1a,右用サンダル1bに対応し、
以下同様に、
足裏対向部は、インソール12に対応し、
凹凸は、押圧凸部13に対応するも
この考案は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
この考案の履物は、サンダル1,左用サンダル1a,右用サンダル1bに対応し、
以下同様に、
足裏対向部は、インソール12に対応し、
凹凸は、押圧凸部13に対応するも
この考案は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
1…サンダル
1a…左用サンダル
1b…右用サンダル
12…インソール
13…押圧凸部
1a…左用サンダル
1b…右用サンダル
12…インソール
13…押圧凸部
Claims (7)
- 熱可塑性樹脂と植物性消臭物とを混合した消臭性合成樹脂で構成した
履物。 - 消臭性合成樹脂を、
全重量に対する該植物性消臭物の混合率を25〜40%に設定した
請求項1に記載の履物。 - 前記植物性消臭物が、
茶粉末、コーヒー粉末、あるいは炭粉末のいずれか、もしくはそれらの組み合わせであることを特徴とする
請求項1または2に記載の履物。 - 前記熱可塑性樹脂が、
熱可塑性ゴム(TPR)あるいはポリ塩化ビニル(PVC)であることを
特徴とする
請求項1、2または3に記載の履物。 - 前記履物の形状をサンダル形状で形成し、
少なくとも装着する足の裏に対向する足裏対向部を、前記消臭性合成樹脂で構成した
請求項1から請求項4のうちいずれかに記載の履物。 - 前記足裏対向部に、凹凸を設けた
請求項1から請求項5のうちいずれかに記載の履物。 - パウダー状の熱可塑性ゴム(TPR)あるいはポリ塩化ビニル(PVC)と、全重量に対する混合率が25〜40%となる茶粉末とを混ぜ合わせた消臭性合成樹脂を射出成型した足裏対向部を備えた
履物。
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JP2008006205U JP3146406U (ja) | 2008-09-03 | 2008-09-03 | 履物 |
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---|---|---|---|---|
WO2022107917A1 (ko) * | 2020-11-19 | 2022-05-27 | (주)오투랩 | 친환경 업사이클링 가능한 신발용 부재의 제조방법, 이로부터 제조되는 신발용 부재 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2022107917A1 (ko) * | 2020-11-19 | 2022-05-27 | (주)오투랩 | 친환경 업사이클링 가능한 신발용 부재의 제조방법, 이로부터 제조되는 신발용 부재 |
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