JP3146396U - 衝撃吸収材を備えたゴルフクラブヘッド - Google Patents

Abstract

【課題】優れた衝撃吸収効果を持ったゴルフクラブヘッドを提供する。
【解決手段】本体１０と、衝撃吸収材２０と、プラグ組立体４０とを備え、該本体は、複数の面と、内部室１０１と、注入基部１１と、少なくとも１つの放出孔１２とを有する。該注入基部は、前面以外の該複数の面の１つに形成され、該内部室に連通する注入孔１４が貫通して画成されている。該衝撃吸収材は、中空であり、該内部室内に装着され、該内部室の内面及び打撃板１６に密接する。該プラグ組立体は、該注入基部にしっかりと装入され、気密膨張パッド３０と、プラグ基部４１とを有する。気密膨張パッドは、該注入孔に装入され、該注入孔と該内部室の間の通路１３を封止する。プラグ基部は、該注入孔に装入され、該気密膨張パッドに当接する。
【選択図】図１

Description

本考案は、ゴルフクラブヘッド、特に、衝撃吸収材を備えたゴルフクラブヘッドとその製造方法に関する。

衝撃吸収効果を向上させるために、従来のゴルフクラブヘッドは、ゴルフボールを打つ時に発生する衝撃がゴルファーに伝わるのを防ぐための衝撃吸収材がヘッド内に設けられている。
例えば、特許文献１は１つ以上のガスクッションから成る衝撃吸収材を備えた従来のゴルフクラブを開示する。

衝撃吸収材をゴルフクラブヘッド内に装着するために、ある圧力レベルの圧縮空気が入った空気セルをゴルフクラブヘッド本体の開口から内部の空洞に押し込む。次に、本体にボードを溶接又はプレス処理によりしっかりと取付けてこの開口を閉じる。該空気セル内の圧力によって衝撃吸収効果が提供される。

しかし、該空気セルは、ゴム又はプラスチック材料でできているので、溶接処理中に容易に壊れ、壊れた空気セルから空気が放出される。
また、空気セルはゴルフクラブヘッドの打撃板に完全に密接することができないので、従来のゴルフクラブヘッドの衝撃吸収効果が減少し、完全に消失することさえある。

前記ボードがプレス処理により本体に取付けられた場合、空気セル内の圧力による反発力により該ボードは本体の開口から容易に外れる。従来のゴルフクラブヘッドは耐久性がない。

この欠点を解消するために、本考案は、上記の問題を緩和または解決するゴルフクラブヘッドを提供するものである。
米国特許第７，２８１，９８９号明細書

本考案の主な目的は、優れた衝撃吸収効果を持ち、製造コストを削減することができるゴルフクラブヘッドを提供することである。

本考案に係るゴルフクラブヘッドは、本体と、衝撃吸収材と、プラグ組立体とを備える。該本体は中空であり、複数の面と、内部室と、注入基部と、少なくとも１つの放出孔とを有する。該複数の面は、打撃板が設けられた前面を含む。該内部室は、該中空の本体内に画成され、内面を有する。該注入基部は、該前面以外の該複数の面の１つに形成され、該内部室に連通する注入孔が貫通して画成されている。該少なくとも１つの放出孔は、該前面以外の該複数の面の１つに貫通して画成され、該内部室に連通する。該衝撃吸収材は、中空であり、該内部室内に装着され、該内部室の内面及び該打撃板に密接する。該プラグ組立体は、該注入基部にしっかりと装入され、気密膨張パッドと、プラグ基部とを有する。気密膨張パッドは、該注入基部の該注入孔に装入され、該注入孔と該内部室の間の通路を封止する。プラグ基部は、該注入基部の該注入孔に装入され、該気密膨張パッドに当接する。

本考案の他の目的、利点、及び新規な特徴は、以下に詳述する詳細な説明と添付した図面からより明らかとなるであろう。

図１を参照すると、本考案のゴルフクラブヘッドは、本体（１０）と、衝撃吸収材（２０）と、プラグ組立体（４０）とを備える。

本体（１０）は中空で、複数の面と、内部室（１０１）と、注入基部（１１）と、少なくとも１つの放出孔（１２）とを有する。
該複数の面は打撃板（１６）が設けられた前面と、該前面と反対側の後面と、上面と、下面とを含む。内部室（１０１）は中空の本体（１０）内に画成され、内面を有する。
注入基部（１１）は前面以外の該複数の面の１つ、好ましくは、図示のように本体（１０）の後面に形成されている。注入基部（１１）は、注入基部（１１）を貫通して画成され内部室（１０１）に連通する注入孔（１４）を有する。
注入孔（１４）はねじが切られ、その底を貫通して注入孔（１４）と内部室（１０１）の間の通路（１３）が画成されている。

該少なくとも１つの放出孔（１２）は、前面以外の該複数の面の１つ、好ましくは、後面に画成され、内部室（１０１）に連通する。

衝撃吸収材（２０）は中空で、内部室（１０１）内に装着され、内部室（１０１）の内面及び打撃板（１６）に密接する。衝撃吸収材（２０）はある圧力レベルの圧縮空気を収容し衝撃吸収効果を生成する。

プラグ組立体（４０）は注入基部（１１）にしっかりと装入され、気密膨張パッド（３０）と、プラグ基部（４１）と、座金（４２）と、ボルト（４３）と、化粧パネル（４４）とを備える。

気密膨張パッド（３０）は弾力性があり、注入基部（１１）の注入孔（１４）に装入され、通路（１３）を封止する。

プラグ基部（４１）は注入基部（１１）の注入孔（１４）に装入され、気密膨張パッド（３０）に当接する。
プラグ基部（４１）は外側にねじ山を有し、ねじが切られた注入孔（１４）と螺合する。
プラグ基部（４１）はその軸方向に貫通した、ねじが切られた孔を更に有する。
座金（４２）はプラグ基部（４１）と気密膨張パッド（３０）との間に装着される。ボルト（４３）はプラグ基部（４１）の該ねじが切られた孔に装入され螺合する。
化粧パネル（４４）は注入基部（１１）の注入孔（１４）にしっかりと装着され、その外面が本体（１０）の注入基部（１１）が形成された面と面一になる。

また、本考案のゴルフクラブヘッドは、図１に示すような金属クラブヘッド、又は図９に示すような中空の衝撃吸収材（６０）を備えた木製クラブヘッド（５０）であってよい。多様な使用が可能である。

図２〜図８を参照しながら、ゴルフクラブヘッドの製造方法について説明すると、図２に示すように内部室（１０１）を備えた中空の本体（１０）と、注入孔（１４）を備えた注入基部（１１）と、少なくとも１つの放出孔（１２）とが形成される。

次に、図３に示すように、衝撃吸収材料（２０Ａ）が本体（１０）の内部室（１０１）に、注入基部（１１）の注入孔（１４）と通路（１３）とを介して注入される。

図４、図５に示すように、注入孔（１４）を通して空気を吹き込み、衝撃吸収材料（２０Ａ）を膨張させ、内部室（１０１）の形に一致し、内部室（１０１）の内面及び打撃板（１６）に密着する中空の衝撃吸収材（２０）を形成する。内部室（１０１）内の空気は、放出孔（１２）から放出され、衝撃吸収材（２０）を内部室（１０１）の内面及び打撃板（１６）に完全に密接させる。

衝撃吸収材料（２０Ａ）を注入し膨張させる前に、内部室（１０１）の内面をサンドブラスト処理等により粗い面にして、内部室（１０１）と衝撃吸収材（２０）との接触面積を増加させてもよい。また、衝撃吸収材料（２０Ａ）は、内部室（１０１）の内面及び打撃板（１６）との結合強度を増加させる接着剤を含んでもよい。

中空の衝撃吸収材（２０）内の圧力はあるレベルに所定の期間保持され、この期間終了後に、中空の衝撃吸収材（２０）内の圧力は注入孔（１４）を介して解放される。

次に、図６に示すように、気密膨張パッド（３０）とプラグ基部（４１）とが注入基部（１１）の注入孔（１４）内に取付けられ、注入孔（１４）と内部室（１０１）の間の通路（１３）を封止する。

空気を衝撃吸収材（２０）内に所定の圧力レベルで膨張用針を備えた気密膨張パッド（３０）を介してポンプで送り込む。

図７、図８に示すように、注入基部（１１）の注入孔（１４）は閉じられる。注入基部（１１）の注入孔（１４）を閉じるために、ボルト（４３）がプラグ基部（４１）内に螺合され、次に化粧パネル（４４）が注入孔（１４）に接着剤で取付けられる。

このような構成により、衝撃吸収材（２０）が本体（１０）の内部室（１０１）の内面に密接しているので、ゴルフクラブがボールを打った時に発生する衝撃を、衝撃吸収材（２０）内の圧力により効率的に吸収し消失させることができる。
衝撃がゴルファーに伝わるのを防ぐことができ、このゴルフクラブを使用するのが快適となる。
また、衝撃吸収材（２０）は、衝撃吸収材料（２０Ａ）を空気で膨張させる処理によって形成され、衝撃吸収材（２０）の厚みを減らすことができ、衝撃吸収材（２０）の材料の量が減少する。
このため、従来のゴルフクラブの場合のような溶接又はプレス処理は不要であり、ゴルフクラブの製造コストが削減される。
従来のゴルフクラブの場合のような溶接処理がないので、衝撃吸収材（２０）は製造工程において容易には壊れない。衝撃吸収材（２０）内の圧力は長期間保持され、衝撃吸収材（２０）の衝撃吸収効果が向上する。

本考案の多数の特徴と利点とを本考案の構造及び機能の細部とともに上記において説明したが、本開示は例示であり、細部、特に部品の形、サイズ、及び配置の点において、変更がなされてもよい。これらの変更は、添付の請求項を記述するのに使用された用語の広義の意味によって定義される本考案の範囲内に入る。

本考案に係るゴルフクラブヘッドの展開側断面図である。 図１のゴルフクラブヘッドの本体の側断面図である。 図１のゴルフクラブヘッドの本体の製造時の側断面図であり、材料が本体に注入基部を介して注入されるのを示す。 図１のゴルフクラブヘッドの本体の製造時の側断面図であり、材料に空気を吹き込むのを示す。 図１のゴルフクラブヘッドの本体の製造時の側断面図であり、材料を本体の内部室の形に一致した形に膨張させるのを示す。 図１のゴルフクラブヘッドの本体の製造時の側断面図であり、衝撃吸収材に空気をポンプで送り込むのを示す。 図１のゴルフクラブヘッドの本体の製造時の側断面図であり、注入基部をボルトで閉じるのを示す。 図１のゴルフクラブヘッドの本体の製造時の側断面図であり、注入基部を化粧パネルで閉じるのを示す。 本考案に係るゴルフクラブヘッドの第２の実施形態の側断面図である。

符号の説明

１０ 本体
１１ 注入基部
１２ 放出孔
１３ 通路
１４ 注入孔
１６ 打撃板
２０ 衝撃吸収材
３０ 気密膨張パッド
４０ プラグ組立体
４１ プラグ基部
４２ 座金
４３ ボルト
４４ 化粧パネル
１０１ 内部室

Claims (7)

1. 中空の本体であって、
   打撃板が設けられた前面を含む複数の面と、
   該中空の本体内に画成され、内面を有する内部室と、
   該前面以外の該複数の面の１つに形成され、該内部室に連通する注入孔が貫通して画成された注入基部と、
   該前面以外の該複数の面の１つに貫通して画成され、該内部室に連通する少なくとも１つの放出孔と、
   を有する中空の本体と、
   該内部室内に装着され、該内部室の内面及び該打撃板に密接する中空の衝撃吸収材と、
   該注入基部にしっかりと装入されるプラグ組立体であって、
   該注入基部の該注入孔に装入され、該注入孔と該内部室の間の通路を封止する気密膨張パッドと、
   該注入基部の該注入孔に装入され、該気密膨張パッドに当接するプラグ基部と、
   を有するプラグ組立体と、
   を備えるゴルフクラブヘッド。
2. 前記本体の前記複数の面は、前記前面と反対側の後面を含み、
   前記注入基部と前記少なくとも１つの放出孔は、該後面に形成されている請求項１に記載のゴルフクラブヘッド。
3. 前記注入基部の前記注入孔は、ねじが切られ、前記通路が貫通する底を有し、前記プラグ基部は、ねじが切られた該注入孔に螺合する請求項２に記載のゴルフクラブヘッド。
4. 前記プラグ基部は、その軸方向に貫通した、ねじが切られた孔を更に有し、
   前記プラグ組立体は、
   該プラグ基部と前記気密膨張パッドとの間に装着された座金と、
   該プラグ基部の該ねじが切られた孔に装入され螺合するボルトと、
   前記注入基部の前記注入孔にしっかりと装着され、前記本体の前記後面と面一の外面を有する化粧パネルと
   を更に有する請求項３に記載のゴルフクラブヘッド。
5. 前記注入基部の前記注入孔は、ねじが切られ、前記通路が貫通する底を有し、前記プラグ基部は、ねじが切られた該注入孔に螺合する請求項１に記載のゴルフクラブヘッド。
6. 前記プラグ基部は、その軸方向に貫通した、ねじが切られた孔を更に有し、
   前記プラグ組立体は、
   該プラグ基部と前記気密膨張パッドとの間に装着された座金と、
   該プラグ基部の該ねじが切られた孔に装入され螺合するボルトと、
   前記注入基部の前記注入孔にしっかりと装着され、該注入基部が形成された前記本体の面と面一の外面を有する化粧パネルと
   を更に有する請求項５に記載のゴルフクラブヘッド。
7. 前記プラグ基部は、その軸方向に貫通した、ねじが切られた孔を更に有し、
   前記プラグ組立体は、
   該プラグ基部と前記気密膨張パッドとの間に装着された座金と、
   該プラグ基部の該ねじが切られた孔に装入され螺合するボルトと、
   前記注入基部の前記注入孔にしっかりと装着され、該注入基部が形成された前記本体の面と面一の外面を有する化粧パネルと
   を更に有する請求項１に記載のゴルフクラブヘッド。

Images