JP3146145U - 浄水器 - Google Patents
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Abstract
【課題】水道水の浄化を効率よく行うことができる浄水器を提供する。
【解決手段】ケーシング2と、ケーシング2内に配置され紫外線を照射する複数の光源3と、紫外線を透過可能な材料により形成され水道水が流通可能な流路4とを備える浄水器1であって、複数の光源3は、それぞれ所定間隔をあけて上下方向に並んで配置されており、流路4は、複数の光源3の周囲を8字状に取り囲むように水道水が流通する導水部41を備えており、導水部41の内表面には、紫外線の照射により水道水の浄化を行う光触媒層が形成されている浄水器1。
【選択図】図1
【解決手段】ケーシング2と、ケーシング2内に配置され紫外線を照射する複数の光源3と、紫外線を透過可能な材料により形成され水道水が流通可能な流路4とを備える浄水器1であって、複数の光源3は、それぞれ所定間隔をあけて上下方向に並んで配置されており、流路4は、複数の光源3の周囲を8字状に取り囲むように水道水が流通する導水部41を備えており、導水部41の内表面には、紫外線の照射により水道水の浄化を行う光触媒層が形成されている浄水器1。
【選択図】図1
Description
本考案は、浄水器に関する。
従来から水道水には殺菌用の塩素添加が義務づけられており、これにより水道水が雑菌により汚染される懸念は少ないが、カルキ臭により水の味は損なわれていた。また、この塩素と水道水中に含まれるフミン質などの有機物質とが反応することにより、発ガン性を有するトリハロメタンが水道水中に生成することも確認されている。更に、近年の河川、湖沼の汚染等により、これらを原水とする水道水中には、カビ臭原因物質が微量成分として含まれていることも確認されている。そこで、これらの水の味を損ねる物質や有害物質を除去するために、浄水器が広く使用されている。
このような浄水器としては、例えば、水道水を収容可能な透明材料からなる有底筒状の収容部の内表面に二酸化チタン等からなる光触媒層を全面コーティングし、当該収容部の外部から紫外線を照射することにより、水道水と接触する光触媒層の光酸化作用によって水道水の浄化を行うものが知られている(例えば、特許文献1など参照)。
実開平5−7394号公報
しかしながら、上述した浄水器を用いて水道水等の浄化を行う場合、浄水器の内部を流通する水道水は、大きくかつ均等な紫外線量の照射を受けることが困難であり、効率よく細菌やウイルスの不活性化を行うことが難しく、また、光触媒層も大きな紫外線量の照射を受けることが困難であり、有害物質等の分解を効率よく行うことが難しいという問題があった。
本考案は、このような問題を解決するためになされたものであって、水道水の浄化を効率よく行うことができる浄水器を提供することを目的とする。
本考案の上記目的は、ケーシングと、前記ケーシング内に配置され紫外線を照射する光源と、紫外線を透過可能な材料により形成され水道水が流通可能な流路とを備える浄水器であって、前記流路は、前記光源の周囲を巻回するように水道水が流通する導水部を備えており、前記導水部の内表面には、紫外線の照射により水道水の浄化を行う光触媒層が形成されている浄水器により達成される。
また、本考案の上記目的は、ケーシングと、前記ケーシング内に配置され紫外線を照射する複数の光源と、紫外線を透過可能な材料により形成され水道水が流通可能な流路とを備える浄水器であって、前記複数の光源は、それぞれ所定間隔をあけて上下方向に並んで配置されており、前記流路は、前記複数の光源の周囲を8字状に取り囲むように水道水が流通する導水部を備えており、前記導水部の内表面には、紫外線の照射により水道水の浄化を行う光触媒層が形成されている浄水器により達成される。
本考案によれば、水道水の浄化を効率よく行うことができる浄水器を提供することができる。
以下、本考案の浄水器について添付図面を参照して説明する。図1は、本考案の一実施形態に係る浄水器の側面視における概略構成図である。図1に示すように、浄水器1は、直方体状のケーシング2と、ケーシング2の内部に配置される複数の紫外線照射ランプ3と、ケーシング2の内部に配置される流路4と、吐水管5とを備えている。
ケーシング2は、ステンレス鋼やアルミニウム等の金属若しくは合成樹脂等により形成されており、紫外線照射ランプ3や流路4等を内部に収容できるように構成されている。このケーシング2の下部には、水道水を供給する給水管(図示せず)が接続する給水ポート21が設けられており、ケーシング2の上部には、吐水管5が接続する吐水ポート22が設けられている。なお、給水管の途中には、別途、設けられる図示しない操作部の操作により駆動する電磁弁(図示せず)が配設されている。
紫外線照射ランプ3は、紫外線を照射する光源であり、上述のようにケーシング2の内部に複数配置されている。この紫外線照射ランプ3は、所定間隔をあけて上下方向に並んでケーシング2内に配置されている。紫外線照射ランプ3は、図1の紙面に垂直な方向に延びる筒状の形状を有しており、その周面から紫外線を放射状に照射できるように構成されている。紫外線照射ランプ3として、例えば、紫外線照射発光ダイオードや紫外線発光管等を使用することができる。紫外線照射ランプ3は、図示しない電源に接続されており、別途設けられる操作部を操作することにより、紫外線を照射可能に構成されている。なお、電源の形態としては、家庭用電源、充電器等種々のものを使用することができる。充電器は、家庭用電源を使用して電力を蓄積するタイプや、ソーラー発電により得られた電力を蓄積するタイプ等を使用することができる。また、補助的な電源として、例えばリチウムイオン電池により電力を供給する補助電源を上記電源と併用するようにしてもよい。
ケーシング2内に配置される流路4は、ケーシング2の給水ポート21に導かれた水道水を吐水ポート22に導く為の通路であり、図1に示すように、側面視において、複数の紫外線照射ランプ3の周囲を8字状に取り囲むように水道水が流通する8字状導水部41を備えている。この8字状導水部41は、例えば、図2に示すような長尺の板状体411を組み立てることにより構成されている。板状体411は、紫外線が透過可能な透明なアクリル樹脂等の熱可塑性樹脂により形成されており、その内部には、図3(a)及び図3(b)の断面図に示すように、水道水が流通可能な空間412が形成されている。なお、図3(a)は、図2のA−A断面図であり、図3(b)は図2のB−B断面図である。この空間412は、板状体411の両端部間を連通するように形成されている。また、板状体411は、その長手方向に沿って所定間隔を空けて形成される切れ目部413〜418を両側縁部411a,411bに複数備えている。板状体411の両側縁部411a,411bに形成される切れ目部413〜418は、板状体411の長手方向に沿って左右交互に形成されている。
このような構造の板状体411を加熱することにより変形可能な状態にし、例えば、板状体411を捻りながら、切れ目部415と切れ目部416とが噛み合うように組み立て、次に、切れ目部414と切れ目部417とが噛み合うように、更に、切れ目部413と切れ目部418とが噛み合うように、板状体411をはめ込みながら組み立てることにより、8字状導水部41を形成する。なお、板状体411の短手方向長さは、筒状の紫外線照射ランプ3の軸方向長さ(図1の紙面に垂直な方向の長さ)に対応するように形成されている。
また、8字状導水部41の内表面であって、紫外線照射ランプ3に対して遠位の流路内表面419には、紫外線の照射により水道水の浄化を行う光触媒層が形成されている。8字状導水部41の内表面に設けられる光触媒層は、二酸化チタン(TiO2)や酸化亜鉛(ZnO)等の光触媒物質をコーティングすることにより形成されている。光触媒層は、例えば、低温溶射法により形成することができる。低温溶射法とは、ガス燃焼炎を使用し、粉末状の光触媒物質を約2900℃の高温で瞬間的に溶融し、基材上に被膜を大気中でバインダー等の介在なしで直接形成する手法をいう。この方法によれば、熱容量の小さい合成樹脂材料に対し、光触媒物質を溶射することが可能になる。また、低温溶射法の他に、例えば、光触媒層を形成する方法として一般的なゾルゲル法によって形成することもできる。8字状導水部41の内表面に形成される光触媒層は、紫外線の照射を受けることにより電子を放出し、この電子が、光触媒層の表面に接触する水道水と反応して活性酸素を生成する。この活性酸素は強い酸化力を示し、水中の有機物や雑菌類等を分解して、被処理水を浄化することができる。
吐水管5は、ケーシング2の上部に設けられる吐水ポート22に接続され、紫外線照射ランプ3から照射された紫外線と8字状導水部41の内表面に形成される光触媒層との作用により浄化された水道水を外部に排出する配管である。
次に、このように構成された浄水器1の作動について図1を用いて説明する。まず、図示しない操作部を操作して、図示しない電磁弁を開くことにより、給水管を介して、ケーシング2内に配置される流路に水道水を導く。また、操作部を操作して、紫外線照射ランプ3から紫外線を照射する。
ケーシング2内部の8字状導水部41に導かれた水道水は、図1の矢印で示すように、複数の紫外線照射ランプ3の周りを8字状に流れ、ケーシング2上部に設けられる吐水ポート22に導かれることになる。また、紫外線照射ランプ3から照射された紫外線は、透明な流路壁面を透過して流路内に進入し、水道水と接触する光触媒層の表面を照射することになる。
流路内に進入した紫外線は、水道水中の細菌やウイルス等を不活性化(殺菌)する。また、紫外線が照射された光触媒層は強力な光酸化作用を示し、光触媒層と接触する水道水中の細菌やウイルス等を不活性化(殺菌)し、そして、有機物や残留塩素あるいはトリハロメタンなどの有機塩素化合物等を分解する。
本実施形態に係る浄水器1は、複数の紫外線照射ランプ3を備えており、8字状導水部41が、これらの紫外線照射ランプ3の周囲を8字状に取り囲むように形成されているので、紫外線照射ランプ3から照射される紫外線と、8字状導水部41の内部を流通する水道水とのコンタクト時間を長くとることができる。この結果、紫外線による細菌やウイルス等の不活性化の効果を高めることができる。また、同時に、水道水と光触媒層との接触時間も長くとることができるので、光触媒効果(酸化作用)も高めることができ、給水管から導かれた水道水の浄化を極めて効率よく行うことが可能になる。
また、水道水が流通する8字状導水部41は複数の紫外線照射ランプ3の周囲を8字状に取り囲み、水道水が、紫外線照射ランプ3の周囲を流れるように構成しているので、各紫外線照射ランプ3から8字状導水部41を流通する水道水までの距離を略一定に維持することができる。この結果、8字状導水部41内を流通する水道水に対して照射される紫外線の強度を、8字状導水部41の全域において均等な状態に維持することができるので、紫外線による細菌等の不活性化効果を8字状導水部41の全域に亘って均一にすることができる。また、同様に、光触媒層による光触媒効果(酸化作用)も8字状導水部41の全域に亘って均一にすることができる。
なお、8字状導水部41と紫外線照射ランプ3との距離を可能な限り近づけて両者を配置することにより、8字状導水部41内を流通する水道水に大きな紫外線量を照射することができるので、紫外線による細菌等の不活性化効果や、光触媒層による光触媒効果(酸化作用)を高めることができる。
このようにして浄化された水道水は、ケーシング2の上部に設けられた吐水ポート22を介して吐水管5に導かれ、吐出される。
以上、本考案に係る浄水器1の一実施形態について説明したが、本考案の具体的な態様は上記実施形態に限定されない。図1に示す本実施形態に係る浄水器1は、紫外線照射ランプ3をケーシング2内において上下方向にだけ複数配置し、これらの紫外線照射ランプ3の周りを水道水が8字状に流通する構造を備えるように構成しているが、例えば、図4に示すように、上下方向に複数配置された紫外線照射ランプ3の一群を水平方向に複数並べて配置し、これらの紫外線照射ランプ3の周りを流路4が8字状に取り囲むように浄水器1を構成してもよい。
また、図5に示すように、ケーシング内部に単一の紫外線照射ランプ3を配置し、この紫外線照射ランプ3の周囲を巻回するように水道水が流通する導水部41aを設け、この導水部41aの内表面であって、紫外線照射ランプ3に対して遠位の流路内表面419に紫外線の照射により水道水の浄化を行う光触媒層を形成するように浄水器1を構成してもよい。このような構成であっても、紫外線照射ランプ3から照射される紫外線と、導水部41aの内部を流通する水道水とのコンタクト時間を長くとることができ、さらに、導水部41a内の水道水に紫外線を均一に照射することができるので、紫外線による細菌やウイルス等の不活性化の効果や、光触媒層による光触媒効果を高い状態で維持することができる。なお、図5に示す導水部41aを上下方向或いは左右方向、更には上下左右方向に複数配置して、これらを互いに連結すると共に、導水部41aで囲まれる各空間に紫外線照射ランプ3を配置して浄水器1を形成してもよい。
また、図6に示すように、ケーシング2の内部に中空糸膜層6を設け、流路4を通過した水道水が中空糸膜層6に導かれるように構成してもよい。このような構成により、水道水中の鉄錆及び雑菌等の細かい汚れが濾過されるので、より効率よく水道水の浄化を行うことができる。なお、中空糸膜層6を構成する中空糸膜体は、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリスルホン等の素材からなる多数の中空糸束をその各端部においてボッティング樹脂により一体的に固定して形成されている。
また、本考案に係る浄水器1が備える吐水管5の途中に、抗菌活性炭及び中空糸膜を濾過材として使用する他の浄水器を接続するようにしてもよい。このような構造を採用することにより、本考案に係る浄水器1を他の浄水器のプレフィルターとして使用することができる。この結果、定期的な交換が必要な他の浄水器における濾過材の使用期間を伸長させることが可能となる。また、水質面でもより良質でおいしい水を供給することができる。
また、上記実施形態においては、8字状導水部41を、図2に示すような長尺の板状体411を加熱すると共に捻りながら所定形状に組み立てることにより形成しているが、例えば、長尺の板状体411を複数のパーツに分け、これらのパーツを接着剤等で接合することにより順次組み立てて8字状導水部41を形成してもよい。
1 浄水器
2 ケーシング
21 給水ポート
22 吐水ポート
3 紫外線照射ランプ(光源)
4 流路
41 8字状導水部
41a 導水部
411 板状体
411a、411b 板状体の側縁部
412 空間
413〜418 切れ目部
419 遠位の流路内表面
5 吐水管
6 中空糸膜層
2 ケーシング
21 給水ポート
22 吐水ポート
3 紫外線照射ランプ(光源)
4 流路
41 8字状導水部
41a 導水部
411 板状体
411a、411b 板状体の側縁部
412 空間
413〜418 切れ目部
419 遠位の流路内表面
5 吐水管
6 中空糸膜層
Claims (2)
- ケーシングと、前記ケーシング内に配置され紫外線を照射する複数の光源と、紫外線を透過可能な材料により形成され水道水が流通可能な流路とを備える浄水器であって、
前記複数の光源は、それぞれ所定間隔をあけて上下方向に並んで配置されており、
前記流路は、前記複数の光源の周囲を8字状に取り囲むように水道水が流通する導水部を備えており、
前記導水部の内表面には、紫外線の照射により水道水の浄化を行う光触媒層が形成されている浄水器。 - ケーシングと、前記ケーシング内に配置され紫外線を照射する光源と、紫外線を透過可能な材料により形成され水道水が流通可能な流路とを備える浄水器であって、
前記流路は、前記光源の周囲を巻回するように水道水が流通する導水部を備えており、
前記導水部の内表面には、紫外線の照射により水道水の浄化を行う光触媒層が形成されている浄水器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008005933U JP3146145U (ja) | 2008-08-25 | 2008-08-25 | 浄水器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008005933U JP3146145U (ja) | 2008-08-25 | 2008-08-25 | 浄水器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3146145U true JP3146145U (ja) | 2008-11-06 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008005933U Expired - Fee Related JP3146145U (ja) | 2008-08-25 | 2008-08-25 | 浄水器 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3146145U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012525975A (ja) * | 2009-05-11 | 2012-10-25 | トロジャン・テクノロジーズ | 流体処理システム |
JP2015054194A (ja) * | 2013-09-13 | 2015-03-23 | 株式会社東芝 | 洗濯機 |
-
2008
- 2008-08-25 JP JP2008005933U patent/JP3146145U/ja not_active Expired - Fee Related
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