JP3146143B2 - 画像処理による視界の測定方法およびその装置 - Google Patents

画像処理による視界の測定方法およびその装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理による視
界の測定に関し、特に、自動絞りの撮影環境の変化によ
る影響を除去する視界の測定方法およびその装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】道路交通において、視界を定量的に示す
視程(大気の混濁の程度を距離で表したもの)は、ドラ
イバの安全運転確保のための重要な情報の1つである。
視程を低下させる媒体には、霧、雪、雨、ばい煙などが
ある。一般的にそれらは、定常性がなく濃度分布が一様
でないという問題点がある。
【0003】それゆえ、現在用いられている視程測定装
置のような局所的なセンサで得られる視程は、ドライバ
の安全運転確保の視程として満足できるものとはいえな
い。ドライバのニーズである「安全、円滑、快適な道路
利用」に応えるためには、従来のような局所的なエリア
でなく、面的、空間的なエリアで情報を捉える必要があ
る。そのようなニーズには、画像処理を用いた計測シス
テムが適している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】画像センサは、TVカ
メラで得られた画像データに処理を施すことにより、情
報を得るセンサであり、空間的な広がりをもつセンサと
いえる。しかし、TVカメラはダイナミックレンジが小
さく、光量の大きく変化する屋外で使用する場合には、
十分なダイナミックレンジが得られない。このような環
境でTVカメラを使用する場合には、自動絞りを用いる
必要がある。
【0005】しかし、この自動絞りは、コントラストが
広範囲にわたって変わるような被写体条件下において適
切な画像が得られるように絞りを調節する装置であるた
め、自動絞りを用いて撮影された複数の画像においては
絞りが一定でなく、撮影装置への入射光束量に対応する
画像データが得られないため、画像間の濃度値を単純に
比較することができず、定量評価が行えない、自動絞り
を用いて撮影した画像より0m付近のコントラストCo
と大気中における光の減衰係数σを求めた結果の一例が
図3(a) に示されており、光の減衰媒体の濃度や周囲の
明るさに依存せず本来一定である0m付近のコントラス
トが大きく変化してしまっている。
【0006】本発明は前記した問題点を解決せんとする
もので、その目的とするところは、自動絞りを用いて撮
影された画像の濃度値における自動絞りの影響を一次関
数で仮定し、自動絞りの影響を除去した濃度値を算出
し、指標のコントラスト、光の減衰係数、視程などの視
界に関する値を測定する測定方法およびその装置を提供
せんとするにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の画像処理による
視界の測定方法は前記した目的を達成せんとするもの
で、その手段は、自動絞りを用いて撮影された画像の濃
度値に対する自動絞りの影響を一次関数で仮定して濃度
値を変換することにより画像の正規化を行い、自動絞り
の影響を除去するようにした方法であり、また、自動絞
りの影響を除去した濃度値から求めたコントラストおよ
び減衰係数により視程を求める方法である。
【0008】また、画像処理による視界の測定装置は、
TVカメラよりの自動絞りを用いて撮影された画像をデ
ジタル信号に変換して記憶する画像メモリと、該画像メ
モリよりのフレーム画像における指標部と、その指標の
近傍における背景部の平均濃度値を求める指標・背景部
濃度値算出部と、該算出部で求めた指標部とその背景部
とのコントラストを求めるコントラスト算出部と、該コ
ントラスト算出部で求められた複数のコントラストを基
にコントラストの距離特性を求める距離特性算出部と、
該距離特性算出部で算出したコントラスト・減衰係数に
自動絞りの影響を一次関数と仮定してフレーム画像の濃
度値を変換する正規化処理のパラメータを算出する正規
化パラメータ算出部と、該正規化パラメータ算出部で算
出した2つのパラメータを用いて画像の濃度値を変換
し、画像を正規化する正規化処理部とを具備したもので
ある。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像処理によ
る視界の測定方法およびその装置の実施の形態を図面と
共に説明する。図1において、1はTVカメラからのビ
デオ信号をデジタル信号に変換するAD変換器、2は該
AD変換器1よりの画像を記憶する画像メモリ、3はス
イッチ、4は該スイッチ3を介して入力される前記画像
メモリ2からのフレーム画像における指標部とその近傍
における背景部の平均濃度値を求める指標・背景部濃度
値算出部、5は該指標・背景部濃度値算出部からの平均
濃度値から各指標におけるコントラストを求めるコント
ラスト算出部である。
【0010】また、6は前記コントラスト算出部5で求
めた複数の指標のコントラストに基づいて距離特性を求
める距離特性算出部、7,8はスイッチ、9は前記算出
したコントラスト・減衰係数に自動絞りの影響を一次関
数と仮定してフレーム画像の濃度値を変換する正規化処
理のパラメータを算出する正規化パラメータ算出部、1
0は前記したスイッチ3,7,8の切換えを制御するス
イッチコントロール部、11は前記正規化処理パラメー
タ算出部で算出した値を用いて画像の濃度値を変換して
画像を正規化する正規化処理部である。
【0011】次に、前記した図1のブロック図に基づい
て動作を図2のフローチャート図と共に説明する。な
お、前記図1の画像メモリ2以降の動作はホストコンピ
ュータにおけるソフトウェア処理によって実現するもの
とする。
【0012】また、本発明は、観測地点からの距離が既
知である複数の指標あるいはそれに代わる対象物が撮影
されている画像を使用することを前提条件とする。な
お、具体的には、観測地点からの距離が15m、25
m、35m、45mの地点に四角形の黒ずんだ指標を約
76秒おきに撮影した97枚の画像をサンプル画像とし
て用いた説明を行う。
【0013】先ず、TVカメラよりの画像信号は、AD
変換器1によってデジタル信号に変換された後、画像メ
モリ2に記憶される。ここで、スイッチコントロール部
10によってスイッチ3の可動接点が図示の位置に切換
えられると、画像メモリ2に格納されているフレーム画
像信号が指標・背景部濃度値算出部4に入力され(ステ
ップS1)、各指標部とその近傍における背景部の平均
濃度値が求められる(ステップS2)。以下、指標部の
平均濃度値をLt 、背景部の平均濃度値をLbと表記す
る。
【0014】このステップS2において求められた各平
均濃度値をLt ,Lb を用いて、指標部とその背景部と
のコントラストCをコントラスト算出部5で求める。こ
の際、指標が背景に比べて十分小さいことを考慮して、
算出には式(1) を用いる(ステップS3)。
【数1】
【0015】前記ステップS3で求めた複数のコントラ
ストを基に、距離特性を距離特性算出部6で求める。撮
影領域における光の減衰媒体の濃度分布が一様だと仮定
すると、観測地点から距離dの地点におけるコントラス
トCは式(2) で与えられる(ステップS4)。
【0016】
【数2】 そこで、複数の指標におけるコントラストを基に、最小
二乗法でC0 ,σの最確値を求める。
【0017】初めに、最小二乗法によりC0 ,σを求め
る方法について説明する。x,yとの間に次の関係があ
るとすると、 y=px+q (3) そこで、x,yの測定値からp,qの最確値を決定す
る。つまり、(3) 式の直線を求める。n組の2つの測定
値x,yが与えられたとき、測定誤差のためにyi
(p i +q)≠0となる。そこで、評価関数Sを次の
ように定義する。
【数3】
【0018】(4) 式におけるSを最小にするようなp,
qを求めることにより、p,qの最確値が得られる。よ
って、(4) 式のSをp,qそれぞれで偏微分し、それら
が共に0になるように、つまり、ΔS/Δp=0および
ΔS/Δq=0を同時に満たすp,qを求めればよい。
実際にΔS/Δp=0およびΔS/Δq=0を計算する
と(4) 式より(5) 式のようになる。
【数4】
【0019】(5) 式をp,qについて解くと下記のよう
な結果となる。
【数5】 次に、 (2) 式におけるC0 ,σを最小二乗法を用いて
求める方法を説明する。(2) 式を一次関数で表現する必
要があるため、この(2) 式の両辺の自然対数をとり(7)
式とする。 lnC=−σd+lnC0 (7)
【0020】つまり、コントラストCの対数と観測距離
dとの関係が一次関数で表される。式(7) における−σ
とC0 の対数は、(3) 式におけるp,qに相当する。σ
とC0 の対数を複数指標におけるコントラストを基に最
小二乗法で求めると、
【数6】 故にC0 は、下記のようになる。
【数7】
【0021】自動絞りを用いて撮影された画像より算出
されたC0 は、自動絞りの影響を受けて大きく変化す
る。そこで、スイッチコントロール部10よりの指令に
よりスイッチ7,8を切換えて、前記算出したコントラ
スト・減衰係数に自動絞りの影響が含まれないように濃
度値を変換する画像の正規化処理のパラメータを正規化
パラメータ算出部9において算出する(ステップS
5)。
【0022】この処理は、任意のフレーム画像より求め
た0m付近のコントラストC0 が、,基準とする0m付
近のコントラストC0bに近い値になるように画像の濃度
値を線形変換するパラメータ(次の(10)式におけるa,
bに相当する)を求める処理である。
【0023】画像の濃度値における自動絞りの影響を一
次関数で仮定すると、その逆変換も一次関数で表され
る。自動絞りの影響を受けた画像中の任意の画素の濃度
値をL、影響を除去した濃度値をL′とすると、Lと
L′との関係は数式(10)で表すことができる。 L′=aL+b (a,b:const.) (10)
【0024】任意のフレーム画像におけるC0 を基準の
0m付近のコントラストと定め、以下それをC0bと表記
する。そして、(10)式を用いて変換した濃度値より求め
たコントラストから算出する0m付近のコントラストか
ら求めたC0bの差を最小にするパラメータa,bを(11)
式を用いて求める。(11)式におけるMはサンプル画像に
おける指標の数である。
【数8】
【0025】正規化パラメータ算出処理の具体例につい
ては後述する。ステップS6ではステップS5で算出し
たパラメータa,bを用いて画像の濃度値を変換し、画
像を正規化する。ステップS7〜S9では、前記ステッ
プS2〜S4と同様な処理を行う。最後に求めた減衰係
数σの逆数1/σから限界コントラストCt を先に求め
た距離特性を用い、式(12)によって計算することにより
視程Vを求める。 V=1/σ・ln(Co /Ct ) (12)
【0026】次に、正規化パラメータ算出処理の1つの
具体例として、イタレイションによる算出手法について
図4のフローチャートに基づいて説明する。イタレイシ
ョンとは、パラメータをある範囲で、ある刻みをもって
順次変化させて評価関数(11)式を最小にする最適なパラ
メータを求める手法である。
【0027】パラメータaは(10)式に示すように濃度値
に対して乗算のファクターであり、負の値はとらない。
また、表1に示すように、例えば、パラメータaの初期
値を1とし、刻みを0.5 でリニアスケールにおいて等間
隔に変化させた場合、表1に示すように1.0 から2.0 、
2.0 から4.0 、4.0 から8.0 の間の刻みの個数は、同じ
倍率にも関わらず2,4,8といったように等しくなら
ない。
【0028】
【表1】 そこで、新たなパラメータαを設けa=2のα乗とし、
αをリニアスケールにおいて等間隔に変化させる。これ
により、等倍率における刻みの個数を一定にすることが
できる。表1に示すαをリニアスケールにおいて等間隔
で変化させる場合、1.0 から2.0 、2.0 から4.0 、4.0
から8.0 の間の刻みの個数は2個となっている。そのた
め、イタレイションを行う際、パラメータaは対数スケ
ールにおいて等間隔にパラメータbはリニアスケールに
おいて等間隔にイタレイションを行う。
【0029】本発明においては、パラメータαを導入し
てパラメータaをa=2のα乗と定義し、αをリニアス
ケールにおいて等間隔でイタレイションすることによ
り、aのイタレイションを実現している。底数2を大き
くすることにより、広い範囲を粗く、小さくすることに
より狭い範囲を細かくイタレイションをすることが可能
である。このようにαを変化させることにより、aを対
数スケールにおいて等間隔にイタレイションを行うこと
と等価となる。
【0030】本発明においては、以下にしめすように符
号を反転する係数sign1,sign2を設け、パラメータ
α,bを初期値0を中心にしてプラスマイナスにイタレ
イションを行うようになっているが、イタレイションは
それぞれのパラメータα,bの範囲内のとり得る値全て
で評価を行うため、初期値には依存しない。
【0031】正規化処理のパラメータの範囲および変化
の刻みは(9) 式より算出した0m付近のコントラストC
0 のバラツキより設定する。今回、用いたサンプル画像
に対しては、表2のように設定を行った。
【表2】
【0032】ステップe1では、正規化パラメータを初
期化する。初期値としてパラメータaには1、パラメー
タbには0を代入する。さらに、基準のフレーム画像よ
り求めた0m付近のコントラストC 0b と濃度値を変換し
た任意のフレーム画像より求めた0m付近のコントラス
トC 0 との二乗誤差の最小値を格納するemin には初期
値としてa,bを用いて(11)式より計算した二乗誤差を
格納する。
【0033】ステップe2以降では、イタレイションを
行うパラメータをそれぞれa′,b′とし、イタレイシ
ョンにより得られる最適のパラメータをa,bと表記す
る。ステップe2では、a′の変化が対数スケールにお
いて等間隔になるように与えたパラメータαに初期値0
を代入し、αの符号を反転するための係数sign1の値を
代入する。係数sign1の値が1あるいは−1に変化する
ことにより、αの符号をプラスマイナスに変化する。
【0034】ステップe3では、αと係数sign1を乗算
してa′に代入する。次いで、ステップe4では、b′
に初期値0、b′の符号を反転するための係数sign2に
1を代入する。ステップe5では、b′と係数sign2を
乗算してb′に代入し、ステップe6において、a′と
b′を用いて(11)式より二乗誤差を求めe ( a′,
b′) に代入する。それを用い、ステップe7では、e
min とe ( a′,b′) より値が大きければステップe
8へ進む。大きくなればステップe9へ進む。
【0035】ステップe8では、aにa′、bにb′の
値を代入し、さらにemin にe ( a′,b′) の値を代
入することにより、a,b,emin を更新する。ステッ
プe9では、係数sign2に−1を乗算し符号を反転さ
せ、bの符号が反転するようにする。ステップe10で
は、係数sign2が−1に等しければステップe5へ進
む。係数sign2が−1に等しくない、つまり、1であれ
ば次のステップe11に進む。
【0036】ステップe11では、b′の値が予め設定
した範囲内であるかどうかを判別する。もし、範囲内で
あればステップe12に進み、b′に予め設定したパラ
メータbに対するイタレイションの増加分Δbを加算
し、ステップe5へ戻り、再び上記した処理を実行す
る。
【0037】ステップe13では、係数sign1に−1を
乗算し符号を反転させ、αの符号が逆転するようにす
る。ステップe14では、係数sign1が−1に等しけれ
ばステップe2へ進む。係数sign1が−1に等しくな
い、つまり、1であれば次のステップe15に進む。
【0038】ステップe15では、αの値が予め設定し
た範囲内であるかどうかを判別する。もし、範囲内であ
ればステップe16に進み、αに予め設定したパラメー
タαに対するイタレイションの増加分Δαを加算し、ス
テップe2へ戻り処理を実行する。もし、範囲外であれ
ばイタレイションを終了し、a,bの値を正規化パラメ
ータとして出力する。
【0039】図7は正規化処理前後の画像の変化の一例
として、今回用いたサンプル画像の2つ(表2における
frame no.006 とframe no.034)を図7に示す。サンプ
ル画像の下部には、イタレイションで算出したパラメー
タa,bが記載されている。
【0040】
【実施例】次に、サンプル画像より求めた各指標におけ
るコントラストの減衰係数の関係について述べる。撮影
領域における光の減衰媒体の濃度分布が一様であると仮
定すると、コントラストと減衰係数の関係は(2) 式と同
様に指数関数で表される。よって、その特性を対数変換
することにより一次関数で表し、コントラストの対数と
減衰係数との2変数からなる標本値の直線傾向を定量的
に表す相関係数を算出する。算出した相関係数は、コン
トラストが減衰係数に対してどの程度指数的に低下する
かを定量的に示す。
【0041】横軸に減衰係数σ、縦軸にコントラストC
をとり、各指標におけるコントラストの減衰係数の関係
を示す曲線を求めた結果が図5、図6である。この図5
において、(1) 、(2) は順に15m,25m地点の指標におけ
る特性であり、また、図6において、(3) 、(4) は順に
35m,45m地点の指標における特性であり、(a) は正規化
処理前、(b) は正規化処理後での結果である。
【0042】
【数9】 は相関関数の絶対値であり、コントラストが減衰係数に
対してどの程度指数的関係にあるかを定量的に表した量
である。つまり、この値が1に近いほど、よりコントラ
ストが指数的に低下することを意味する。
【0043】図5、図6のように、正規化処理前におい
て特性曲線に対するコントラストのバラツキの原因は、
自動絞りの影響と光の減衰媒体の濃度分布が一様でない
ことである。正規化処理後では、濃度分布を一様だと仮
定した理想的な場合の特性曲線上に各点が略乗ってお
り、相関係数も略1に改善されている。
【0044】本発明の測定装置にあっては、正規化処理
はフレーム画像の濃度値に一定の変調をかける処理であ
る。算出する各コントラストに含まれる濃度分布に関す
る情報には、正規化処理は何ら影響を与えていない。す
なわち、正規化処理前のコントラストの特性曲線に対す
るバラツキの原因は、自動絞りによる影響が大部分であ
り正規化処理を行うことにより、その影響を除去し、光
の減衰媒体の濃度分布の不均一性による僅かな影響だけ
にすることができる。
【0045】
【発明の効果】本発明は前記したように、画像の濃度値
に対する自動絞りの影響を一次関数で仮定し濃度値を変
換することにより、自動絞りの影響を除外したコントラ
ストおよび大気中における光の減衰係数の算出を可能と
したので、光量の大きく変化する屋外での自動絞りを用
いて撮影した画像において定量評価を行うことが可能と
なり、画像センサにおけるダイナミックレンジを向上す
ることができ、また、自動絞りを用いて撮影された画像
より視認性を定量評価することも可能である等の効果を
有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像処理による視界の測定装置の
ブロック図である。
【図2】同上のブロック図による動作を示すフローチャ
ート図である。
【図3】サンプル画像より求めた0m付近のコントラス
トと減衰係数の時間変化を示す特性図である。
【図4】イタレイションによる算出方法を示すフローチ
ャート図である。
【図5】サンプル画像より求めた15m,25m 付近のコント
ラストと減衰係数特性を示す特性図である。
【図6】サンプル画像より求めた35m,45m 付近のコント
ラストと減衰係数特性を示す特性図である。
【図7】正規化処理前後の画像の変化をディスプレー上
に表示した画像である。
【符号の説明】
1 AD変換器 2 画像メモリ 4 指標・背景部濃度値算出部 5 コントラスト算出部 6 距離特性算出部 9 正規化パラメータ算出部 11 正規化処理部
フロントページの続き (72)発明者 上田 浩次 愛知県海部郡美和町大字篠田字面徳29− 1 名古屋電機工業株式会社 美和工場 内 (56)参考文献 特開 平4−38444(JP,A) 特開 平2−296185(JP,A) 特開 平8−219784(JP,A) 長屋、堀場、池谷「視程障害発生時に おけるコントラスト低減率測定のための 基礎実験」電気学会道路交通研究会資料 Vol.RTA−92,No.7−14、 P.1−10 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/222 - 5/257

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動絞りを用いて撮影された画像の濃度
    値に対する自動絞りの影響を一次関数で仮定し濃度値を
    変換することにより画像の正規化を行い、自動絞りの影
    響を除去するようにしたことを特徴とする画像処理によ
    る視界の測定方法。
  2. 【請求項2】 自動絞りの影響を除去した濃度値から求
    めたコントラストおよび減衰係数により視程を求めるこ
    とを特徴とする請求項1記載の画像処理による視界の測
    定方法。
  3. 【請求項3】 TVカメラよりの自動絞りを用いて撮影
    された画像をデジタル信号に変換して記憶する画像メモ
    リと、 該画像メモリよりのフレーム画像における指標部と、そ
    の指標の近傍における背景部の平均濃度値を求める指標
    ・背景部濃度値算出部と、 該算出部で求めた指標部とその背景部とのコントラスト
    を求めるコントラスト算出部と、 該コントラスト算出部で求められた複数のコントラスト
    を基にコントラストの距離特性を求める距離特性算出部
    と、 該距離特性算出部で算出したコントラスト・減衰係数に
    自動絞りの影響を一次関数と仮定してフレーム画像の濃
    度値を変換する正規化処理のパラメータを算出する正規
    化パラメータ算出部と、 該正規化パラメータ算出部で算出した2つのパラメータ
    を用いて画像の濃度値を変換し、画像を正規化する正規
    化処理部と、 を具備したことを特徴とする画像処理による視界の測定
    装置。
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長屋、堀場、池谷「視程障害発生時におけるコントラスト低減率測定のための基礎実験」電気学会道路交通研究会資料 Vol.RTA−92,No.7−14、P.1−10

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