JP3141331B2 - イオンビーム発生装置 - Google Patents

イオンビーム発生装置

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JP3141331B2
JP3141331B2 JP03223615A JP22361591A JP3141331B2 JP 3141331 B2 JP3141331 B2 JP 3141331B2 JP 03223615 A JP03223615 A JP 03223615A JP 22361591 A JP22361591 A JP 22361591A JP 3141331 B2 JP3141331 B2 JP 3141331B2
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ion beam
extraction electrode
shield
slit
electrode
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忠素 玉井
慶二 岡田
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住友イートンノバ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアーク放電により発生し
たイオンをイオンビーム状にして引き出すイオンビーム
発生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】イオンビーム発生装置ではフリーマン
型、バルナス型などのイオンソースが使用されている。
これらのイオンソースでは、図3に示すように、ソース
物質をイオン化するために外部から磁場を印加するが、
これがアーク発生室1の外部に漏れ磁場Xを形成する。
【0003】ところで、アーク発生室1に形成されたス
リット3を通してイオンビームの引出し電極5によって
引き出されたイオンビームBは、漏れ磁場Xによって曲
げられるため、図4に示すように引出し電極6をスリッ
ト3に対して横方向にずらしてイオンビームBの引出し
方向を矯正していた。なお、図3、図4において、7は
接地電極、8はソースマグネット、9はフィラメント、
11はソースオーブン、13はヒ一タ、14はイオンビ
ームディファイニングアパーチヤーである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法によ
ると図5に示すように細長いスリットを有するアーク発
生室のスリット3と細長いスリットを有する引出し電極
5が相対的にずれているため、イオンビームBの一部が
電極近くを通り、場合によっては引出し電極5と衝突
し、引出し電極5、接地電極7を通り抜けるイオンビー
ム電流を減少させるという不都合がある。
【0005】また、このようにイオンビームBが引出し
電極5に衝突すると、アウトガスが発生し、これがスリ
ット3と引出し電極5間の放電を引き起こし、安定した
イオンビームBの引出しが行なえないという事態が発生
する。特に低エネルギーの引出しにおいては、スリット
3と引出し電極5との間の間隔が狭くなるので、この問
題は深刻なものとなる。
【0006】そこで、上記したような漏れ磁場を減少さ
せるために、図6に示すように、イオンソースを囲むソ
ースシールド15に鉄片17を加えるなどの対策を実施
したが、これでも漏れ磁場を減少することができなかっ
た。
【0007】本発明はこのような問題に鑑みて提案され
たもので、可能な限り漏れ磁場を取り除き、引出しイオ
ンビームの曲げを小さくし、安定したイオンビームの引
出しを行なうことのできるイオンビーム発生装置を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、イオンソース
のアーク発生室に外部から磁場を印加してイオンビーム
を発生させる形式のイオンビーム発生装置において、ア
ーク発生室の細長いスリットの近傍にイオンビームの引
出し電極の細長いスリットを配置し、イオンビームの引
出し電極を通過したイオンビームの通路におけるイオン
ビームの引出し電極の後方に設置された細長いスリット
を有する接地電極の下流側の位置には、該イオンビーム
の通路を囲繞するようにシールドを接地電極に接する
ように設け、イオンビームの引出し電極および接地電極
の各スリットの細長いスリット形状と略相似する形状で
イオンビームを囲繞するよう該シールドの形状を構成
し、該シールドを磁性体材料にて構成したことを特徴と
する。
【0009】
【作用】本発明によれば、イオンビームの引出し電極を
通過したイオンビームの通路におけるイオンビームの引
出し電極近傍の部分を磁性体からなるシールドで囲繞し
たことにより、引出しイオンビームが受ける漏れ磁場
(イオン源からの漏れ磁場)の影響が大きく減少し、
れ磁場によるイオンビームの曲がりは少なくなり、イオ
ンビームの曲がりを補正するために引出し電極をスリッ
トに対して相対的にずらす必要をなくすことができる。
アーク発生室のスリットの近傍に引出し電極のスリット
を配置して、更に、引出し電極の後方にシールドを接地
電極に接続するように設けたから、アーク発生室にでき
る限り接近した位置を磁気シールドすることができて、
アーク発生室のスリットから出たイオンビームをできる
だけ初期の段階でその拡大や発散を適確に防ぐことがで
きる。シールドを接地電極に接続したから、電気的に接
地電位であり、安定度が高い。また、シールドを細長い
イオンビーム引出し電極と接地電極のスリットの形状と
略相似する形状としたから、細長いイオンビーム引出し
電極から引き出される細長いイオンビームの側部に密接
して磁気シールド作用とイオンビームのガイド作用を得
ることができて、引出し電極をスリットに対してずらす
必要がない。このため、イオンビームの一部が引出し電
極に衝突するといった事態の発生もなくなり、イオンビ
ームの衝突により発生する二次電子の発生を押さえ
れ、引出し電極を通り抜けるイオンビーム電流が減少す
るのを防止することができる。さらに、イオンビームの
一部が引出し電極に衝突することが防止されれば、アウ
トガスの発生もそれだけ抑制されることになり、放電が
減少し、安定したイオンビームの引出しが行なえる。
【0010】
【実施例】図1に示すように、アーク発生室1内ではソ
ースマグネット(図示せず)による外部磁場の下で高温
に熱せられたフィラメント(図示せず)から飛び出す熱
電子でガスをイオン化する。イオン化されたガスはアー
ク発生室1のスリット3を通してその下流側に設けられ
たイオンビームの引出し電極5によって引き出された
後、接地電極7を通過する。接地電極7の下流側にはイ
オンビームBの通路を覆うようにシールド30が設けら
れており、イオンビームBはこのシールド30で囲繞さ
れた空間内を通過する。シールド30は、図1から明ら
かなように接地電極7に接するように設けられている。
【0011】通常、イオンビームの通路に設けられるシ
ールドは、SUS等の金属材料から構成される。これ
は、引出しイオンビームB中に混在する電子の散逸を阻
止し、イオンビームの正電荷を中和し、イオンビームが
急速に拡がるのを防止するためである。
【0012】これに対し本発明においては、シールド3
0を非磁性体のSUSではなく、鉄などの磁性体で構成
する。これにより、図2に示すように、シールド30に
囲繞されたイオンビーム通路内に漏れ磁場Xが侵入しな
いようにし、図4で示したようなイオンビームBの曲が
りが生じることを防止できる。
【0013】なお、本発明においては、電極サポート2
1内に冷却管23を配設し、直接シールド30を冷却
し、イオンビーム引出し時の加熱により鉄材の磁気変態
点であるキュリー温度を越えないようにしている。
【0014】本発明におけるシールド30は、囲繞部が
連続し一体的に構成されたものであっても、また、図
2に示すように左右に分割されたものであっても良い。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、イオンビームの引出し
電極を通過したイオンビームの通路におけるイオンビー
引出し電極近傍の部分を磁性体からなるシールドで囲
繞したことにより、引出しイオンビームが受ける漏れ磁
(イオン源からの漏れ磁場)の影響が大きく減少し、
漏れ磁場によるイオンビームの曲がりは少なくなり、イ
オンビ一ムの曲がりを補正するために引出し電極をスリ
ットに対して相対的にずらす必要をなくすことができ
る。アーク発生室のスリットの近傍に引出し電極のスリ
ットを配置して、さらに、引出し電極の後方にシールド
を接地電極に接続するように設けたから、アーク発生室
にできる限り接近した位置を磁気シールドすることがで
きて、アーク発生室のスリットから出たイオンビームを
できるだけ初期の段階でその拡大や発散を適確に防ぐこ
とができる。シールドを接地電極に接続したから、電気
的にも接地電位であり、安定度が高い。また、シールド
細長いイオンビーム引出し電極と接地電極のスリット
の形状と略相似する形状としたから、細長いイオンビー
ム引出し電極から引き出される細長いイオンビームの側
部に密接して磁気シールド作用とイオンビームのガイド
作用を得ることができて、引出し電極をスリットに対し
てずらす必要がない。このため、イオンビームの一部が
引出し電極に衝突するといった事態の発生もなくなり、
二次電子の発生を押さえられ、引出し電極を通り抜ける
イオンビーム電流の減少を防止することができる。
【0016】また、上記したように、イオンビームの一
部が引出し電極に衝突することが防止されれば、アウト
ガスの発生もそれだけ抑制されることになり、放電が減
少し、安定したイオンビームの引出しが行なえる。
【0017】したがって、本イオンビーム発生装置を各
種イオンビーム応用装置にて使用する場合、イオンビー
ムの乱れが無く発散少ない安定した理想的イオンビー
ムが得られるすぐれた特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のイオンビーム発生装置の基本的構成を
示した図。
【図2】図1のイオンビーム発生装置を矢印方向から見
た図。
【図3】図1のイオンビーム発生装置の原理を説明する
ための図。
【図4】従来のイオンビーム発生装置の作用を説明する
ための図。
【図5】従来のイオンビーム発生装置の作用を説明する
ための図。
【図6】従来のイオンビーム発生装置の作用を説明する
ための図。
【符号の説明】
1 アーク発生室 3 スリット 5 引出し電極 7 接地電極 9 フィラメント 13 ヒータ 15 ソースシールド 17 鉄片 21 電極サポート 23 冷却管 30 シールド(磁性体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−294331(JP,A) 特開 昭55−46418(JP,A) 特開 昭57−132652(JP,A) 実開 平2−113256(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 27/00 - 27/26 H01J 37/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオンソースのアーク発生室に外部から
    磁場を印加してイオンビームを発生させる形式のイオン
    ビーム発生装置において、 アーク発生室の細長いスリットの近傍にイオンビームの
    引出し電極の細長いスリットを配置し、 イオンビームの引出し電極を通過したイオンビームの通
    路におけるイオンビームの引出し電極の後方に設置され
    た細長いスリットを有する接地電極の下流側の位置に
    は、該イオンビームの通路を囲繞するようにシールドを
    接地電極に接するように設け、 イオンビームの引出し電極および接地電極の各スリット
    の細長いスリット形状と略相似する形状でイオンビーム
    を囲繞するよう該シールドの形状を構成し、 該シールドを磁性体材料にて構成したことを特徴とする
    イオンビーム発生装置。
JP03223615A 1991-08-09 1991-08-09 イオンビーム発生装置 Expired - Lifetime JP3141331B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9281160B2 (en) 2013-05-31 2016-03-08 Sumitomo Heavy Industries Ion Technology Co., Ltd. Insulation structure and insulation method

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9281160B2 (en) 2013-05-31 2016-03-08 Sumitomo Heavy Industries Ion Technology Co., Ltd. Insulation structure and insulation method

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JPH0547309A (ja) 1993-02-26

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