JP3140359U - 能面用3軸計測装置 - Google Patents

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田中 孝麿
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Abstract

【課題】能面の彫刻及びその評価の定量化に必要な数値情報を取得することを目的とした可搬型の3軸計測装置を提供する。
【解決手段】可搬型の能面用3軸計測装置は、能面を装着したステージとそのステージを挿入する本体から構成され、本体に挿入されたステージ自体の前後1方向(Y軸)の移動と、本体が持つプローブの上下(Z軸)−左右(X軸)2方向の移動の計3軸に対する支持値から、能面の部位の座標値(X,Y,Z)を迅速且つ正確に取得できる構造とする。
【選択図】図1

Description

本考案は、能面の彫刻及びその評価の定量化に必要な数値情報を取得することを目的 とした可搬型の3軸計測装置に関するものである。
能面は能舞台で使われる現役の能面と、伝統工芸品の扱いを受ける能面がある。現役の能面も工芸品としての能面もそれらのほとんどは、室町時代の能面師によって制作された能面(古面といわれる−以下能面固有の用語又はその読み方を括弧内に示す)の複製品であり模作品(写し)である。現在流布している能面のほとんどは複製品の写しを手本として、写しに写しを重ねたものである〔非特許文献1〕。能面彫刻のこうした背景には能面が演能に不可欠であり、能楽を継承発展させるために能面の写しを制作することが公認されてきた事情がある。古面のほとんどは重要美術品の認定を受けており、さらに優れたものは重要文化財に指定されている。そうした最高位にある能面は能面彫刻の手本として期待される存在であり、それらの複製も等しく承認されている。しかし古面はその性格上、直接拝見することは不可能であり、それらの構造に関する情報はごく限られたものである。この状況下にあって宝生宗家の能面は、専属能面師鈴木慶雲の著書のなかに設計図(面型)と写真が公表されている〔非特許文献2〕〔非特許文献3〕。
このように重要文化財指定の能面であっても複製が公認され、限られた情報ではあるが能面の構造に関するデータが公開されているなかで、残念ながら能面彫刻の技術が高度化の方向で継承されてきたとは必ずしも言えない。その主な原因として型紙による能面彫刻(面打ち)の技法が流布したことで、型紙がもつ2次元の形状を用材に写すことに専念するあまり、顔面各部位の3次元的な位置関係を正確に確保することへの配慮が希薄化し、似て非なる能面が氾濫する結果を招いたものと考えられる。
さらに不幸なことは、能面写真集等として公表されている「写し」と称する能面で、その価値ある手本を特定できる情報が明記されているものはなく、その写しの完成度を客観的に評価することができない状況が今も続いている。能面の完成度を評価する公開の場も技術的な方法も確立していない現状である。評価はプロの能面師の作品であれば能面を使用する立場の能楽師の判断に依拠し、アマチュアの写しであれば能面教室の先生の主観的判断にまかされている。さらには古美術商の鑑定が錯綜し、ときには複製が古面として流通するといった不幸な事例〔非特許文献4〕さえ報告されている。伝統工芸の正しい発展から考えると憂慮すべき事態である。
中村保雄編著「能面」駸々堂1980年 鈴木慶雲著「能の面」わんや書店1960年 鈴木慶雲著「続・能の面」わんや書店1970 金春信高・増田正造・北沢三次郎著「能面入門」平凡社1984年
型紙に頼る能面制作の不都合を解決し、彫刻技量の向上を保証しつつ、手本とする能面の情報を正しく用材に移し込む定量的な技法と、さらに複製の客観的な評価法の開発が緊急の課題である。
工業界ではすでに金型の製作等に3次元計測・加工装置が使用されている。これら装置の機能は能面の計測・彫刻にも、またすでに制作された写し能面の定量的な評価にも活用できる可能性がある。ただ市販装置の精度は、能面彫刻にとっては過剰であり無駄である。しかしこれら装置の構造と機能は能面計測装置の開発に重要な示唆を与えるものである。能面計測用としての簡略化によって、能面の形状に関する正確な数値情報を提供する手段として、さらに能面の有力な鑑定手段の一つとして、開発が切望されてきた課題である。
能面彫刻において従来から使用されてきた型紙を使う方法では、型紙の操作に任意性があり、手本に忠実な複製の制作は困難であった。この型紙に代わって対象の部位の座標に関する数値情報の授受を可能にした装置が本考案である。本考案は2つの要素から構成される。一つは能面を安全且つ迅速に着脱できるステージであり、他の一つはすでに能面を装着したステージを挿入して能面の部位の座標を計測するための本体である。本体は上下−左右の2方向に移動するプローブを持ち、挿入したステージの前後の移動方向とあわせて直交する3軸を持つ。ステージと本体の3軸が持つスケールの指示値から部位の座標値を迅速且つ正確に取得できる構造を特徴とする可搬型の能面用3軸計測装置。
能面に関する設計図(面型あるいは型紙を含む)が公開されている場合は、形状を決定づけるポイント(当り)の座標値を読み取り、その値を本考案の3軸計測装置を活用して用材に正確に移し込み、彫刻を進めることが可能になる。さらに本考案の装置によって設計図の当りに該当する写し能面上のポイントを計測し、設計図の値と比較することで、制作された能面の完成度を定量的に評価できる。
既にある型紙は本考案の装置を用いてその形状を正確に読み取ることで、型紙を採取した手本能面の各部位の座標値を割り出すことが可能になる。その結果、すでにある型紙を、能面彫刻の数値情報として有効に役立てることができる。
図1は本考案装置の俯瞰図であって、能面の着脱を容易にするための能面ステージ図2を挿入した状態を示す。ステージプレート1の表面に能面の平面図を貼り付け、能面の下敷きとする。平面図に能面を正確に合わせてから4個の装着ストッパー4a,4b,4c,4dで能面を固定する。プローブ7を最上部に移動させた後、能面を装着した1をステージガイド5にスライドさせながら挿入する。ステージのフレーム2を兼ねたステージハンドル3を持って計測の対象部位を7の直下にまで移動させる。次にプローブホールダー6を対象部位の直上にまで移動させ、7を対象の表面に軽く接触させる。そのとき3軸のスケール8、9、10の値を読み取り記録する。以上の操作で対象部位の座標値(x,y,z)が求められる。計測の必要な部位についてこの操作を繰り返す。
本考案装置による計測を重要文化財指定能面獅子口(重文彫3142)の複製に使用し、能面の安全な着脱とその迅速性、および計測精度0.5mmの維持が実現されることを確認した。最も重要な成果は能面彫刻の手直しの根拠として客観的な数値データが得られたことである。その結果、次の〔非特許文献5〕〔非特許文献6〕に示す通り、複製能面は手直しごとに段階的に手本とした能面獅子口に漸近することが確認された。
田中孝麿 田中豊顕 共著「重要文化財指定能面−獅子口(重文彫3142)−の複製とその検証」日本顔学会誌 2006年 田中孝麿 田中豊顕 共著「能面−獅子口(重文彫3142)の複製の現状」日本顔学会誌2007年
能面教室をはじめ教育現場に持込、型紙に頼らない真の能面彫刻の技量向上に資する。能面の形状計測に活用して能面の鑑定に役立てる。型紙を測定して数値化情報とする。
能面用3軸計測装置本体の俯瞰図 能面ステージの傾斜正面図
符号の説明
1.ステージプレート
2.ステージフレーム
3.ステージハンドル
4.装着ストッパー(a,b,c,d)計4箇所
5.ステージガイド
6.プローブホールダー
7.プローブ
8.X軸スケール
9.Y軸スケール
10.Z軸スケール

Claims (1)

  1. 能面彫刻において従来から使用されてきた型紙を使う方法では、型紙の操作に任意性があり、手本に忠実な複製の制作は困難であった。この型紙に代わって対象の部位の座標に関する数値情報の授受を可能にした装置が本考案である。本考案は2つの要素から構成される。一つは能面を安全且つ迅速に着脱できるステージであり、他の一つはすでに能面を装着したステージを挿入して能面の部位の座標を計測するための本体である。本体は上下−左右の2方向に移動するプローブを持ち、挿入したステージの前後の移動方向とあわせて直交する3軸を持つ。ステージと本体の3軸が持つスケールの指示値から部位の座標値を迅速且つ正確に取得できる構造を特徴とする可搬型の能面用3軸計測装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102798337A (zh) * 2011-05-23 2012-11-28 上海第二工业大学 便携式半自动轮廓测量装置

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