JP3134221B2 - 液面検出子 - Google Patents
液面検出子Info
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Description
体の有無を光学的に検出する検出子に関し、例えば、石
油スト−ブの燃料タンクに設置し燃料である液体の多少
を検出し、運転停止の処置等を行なうために用いられる
液面検出子に関する。
20号公報によって公開されている従来の光学的液面検
出子の一例を示すもので、図11はこの液面検出子の斜
視図、図12は同液面検出子のプリズム部を横断した断
面図である。これら図11、図12で示すように、断面
形状が長方形の透明柱1を有し、この透明柱1の長手方
向の中程には、透明柱1の軸線0、0´に対して45°
の平行な臨界面2、3を有する液体通孔4が貫通してお
り、また透明柱1の一端には発光素子5を、その他端に
は受光素子6を各々収容した有底の孔部7、10が透明
柱1の軸線方向に形成してある。なお、プリズム部で形
成される臨界面2、3は透明柱1と空気との境界面であ
る。
発光させる。この発光光の光線8は、透明柱1と同じ屈
折率の液体が上記液体通孔4内に充満しているとき、臨
界面2、3によって反射、屈折、減衰が生じることなく
直進して受光素子6に入射し光電流が流れる。
るとき、光線8は臨界面2で反射し受光素子6に入射し
ないが、光線8と異なる方向の光線9はこの臨界面2、
3で透過屈折し受光素子6に入射する。なお、この光線
9は液体通孔4に液体が充満しているときは直進し受光
素子6に入射しない。
6に入射する光路の長さに比べて長く、更に、光線9は
臨界面2、3で透過屈折する等のため、受光素子6に入
射する受光量は、液体通孔4に液体が充満しているとき
の受光量に比べて少なく、従って光電流も少なくなる。
大きいときは液体通孔4に液体が充満し、その光量が少
ないときは液体通孔4に液体がないことになるから、受
光素子6に入射する光量の大小に応じて出力する受光素
子6の光電流を適宜処理することにより、液体通孔4に
液体が充満しているか否かの検出信号を得ることができ
る。
液体検出部は、透明柱1に設けたプリズム状の平行な臨
界面2、3である。この臨界面2、3が空気と接してい
るとき、光線8が、臨界面2で反射し、受光素子6には
入射しないが、光線9は臨界面2、3を透過、屈折して
受光素子6に入射する。すなわち、光線9のような臨界
面2に対する入射角が臨界角以下の光線は空気中に射出
される。
2を通った一部の光線は臨界面2と3が平行でなくても
臨界面3を透過、屈折して受光素子6に入射する。した
がって、平行な臨界面2、3を有する液体通孔4の液体
の有無に対応する検出信号は、受光素子6の光電流の大
小であり、謂わゆるS/N比の低いものとなる。本発明
は、液面検出子が空気中にあるとき、受光素子への光の
入射を無くしS/N比の高い良質な検出信号の得られる
液面検出子を提供することを第1の目的とする。
光素子とを結ぶ線の付近に液面があるとき、この液面が
ゆらぐと検出信号も変化したものとなり、安定した検出
信号を得ることができない。本発明は、ゆらいでいる液
面でも安定した検出信号の得られる液面検出子を提供す
ることを第2の目的とする。
は、所定間隔で配設した発光素子と受光素子を透明材よ
り形成したパッケ−ジの内部に埋設し、このパッケ−ジ
を上記発光素子と受光素子の中間に空間部を設けた形状
とし、受光素子方向となる発光素子側パッケ−ジの断面
曲線を、発光素子と上記断面曲線との長さをr、発光素
子の光線の方向をθ、定数をaとしてr=EXPaθと
したことを特徴とする液面検出子として構成してある。
このように構成した液面検出子は小形と量産化に適する
ものとなる。
が、発光素子が埋設してある透明材の屈折率をn、空気
その他の媒体の屈折率をn0として
検出子はS/N比の高い良好な検出信号が得られる。
方向となる上記発光素子側パッケ−ジの境界面を上記断
面曲線からなる柱状曲面とし、発光素子から見た受光素
子の方向をθLとしてθL>θ>(θL−π/2)の範
囲に上記柱状曲面に連続する凹溝を設ける構成とするこ
とができる。このように構成した液面検出子は、液面が
ゆらいでも検出信号が変化することなく、安定した信号
出力が得られる。
図面に沿って説明する。図1は液面検出子の構成を示す
正面図、図2は図1上のA−A線断面図である。これ等
の図において、LED等の発光素子5とフォトダイオ−
ド等の受光素子6は所定の間隔で配設され、発光素子5
は透明材で形成したパッケ−ジ11の一方脚11aに埋
設されており、受光素子6はそのパッケ−ジ11の他方
脚11bに埋設されている。
空間部12を設けるようにして各脚11a、11bを連
結部11cで一体形成したものを示しているが、各脚部
11a、11bは別体形成し連結部11eで一体化する
こともできる。ここで、発光素子5と受光素子6への導
電手段はリ−ドフレ−ム等による公知の手段が用いられ
る。
面検出子が液中にあるとき、すなわち、上記空間部12
が液体で満たされているとき、発光素子5の光は、パッ
ケ−ジ11の一方脚11aと空間部12の境界面13
と、パッケ−ジ11の他方脚11bと空間部12の境界
面14の形状に関係なく受光素子6に入射し光電流が流
れる。
射する光の光路は、空間部12を満たす液体の屈折率
と、パッケ−ジ11の一方脚11aと他方脚11bを形
成している透明材の屈折率とが同じときは、発光素子5
と受光素子6を結ぶ直線路となる。また、この液体の屈
折率と、パッケ−ジ11の屈折率とが近似している場合
は、境界面13、14で僅かに屈折した光路で光が受光
素子6に入射する。
発光素子5から境界面13に向かった光は全て境界面1
3で反射する。そのため受光素子6に入射する光は無く
光電流が流れない。
するための説明図で、図2に示す液面検出子の部分拡大
断面図である。ここで、パッケ−ジ11の一方脚11a
は屈折率nの透明材で発光素子5が埋設してある。発光
素子5の光の照射方向、即ち、受光素子6の方向に境界
面13がある。曲線15は境界面13の断面曲線であ
る。
光軸から所定角だけ離れた光線と曲線15の交点をAと
し、発光素子5とA間の距離をr0とし、発光素子5を
中心としたAの方向角度をθ0としてAの極座標をr0=
EXPaθ0とする。なお、自然対数の底eのaθ0乗を
EXPaθ0と表わす。
11aの屈折率nと空気の屈折率1とによって定まる臨
界角、即ち、光の全反射が生じ始める入射角度のtan
(正接)の値、或いはそれより大きい値である。即ち、
aは、
の存在を検出していたが、この空気は液体と異なる屈折
率の種々の媒体であってもよい。この場合、媒体の屈折
率をn1とすれば、上式は、
検出子の構造設計で定まる値である。従って、Aの方向
角度θ0は上式よりθ0={Ln(r0)}/aである。
なお、Lnは自然対数を表わす。
発光素子5間の距離をrとし、上記交点Aと、点Pとの
角度をθ1とする。また、θ=θ0+θ1として点Pの極
座標、即ち、曲線15を r=EXPaθ ・・・・・・・・(1) とする。上記(1)式のように設定した曲線15は、ど
の点に於いても発光素子5からの光線の入射角i´が一
定になる。
きる。上記(1)式をθで微分する。 dr/dθ=aEXPaθ=ar 両辺をrで除して dr/(r・dθ)=a ・・・・・・・・(2)
15は図3に示した曲線15と同じ曲線である。Lは発
光素子5の位置である。曲線15に点Pを取る。線分P
Lの長さをrとする。PLより微小角dθ離れた曲線1
5上の点をP´とする。Lよりr離れた線分P´L上の
位置をDとする。線分P´Dはdrである。また、角P
´PDをiとする。
線分PDはrdθであり、また、角PDP´はπ/2
(rad)である。従って式(2)は dr/(r・dθ)=tani=a ・・・・・・・・(3) となる。
´を共有する線は、曲線15のP点における接線tであ
り、角DPLもπ/2(rad)と見做すことができる
から、曲線15のP点における法線と線分PLとの交角
i´はiとなる。即ち、i´=iである。
線でもあるから、曲線15に対する発光素子5の光の入
射角はi´となる。従って入射角i´を臨界角以上に設
定することによって発光素子5から曲線15に向かう光
は全て全反射することになる。入射角i´は、またiで
もあるから上式(3)をtani´=aとすることによ
って曲線15の関数式である上式(1)の定数aを定め
ることができる。
3の断面を曲線15である柱状曲面とすれば、発光素子
5から曲線15に向かう光以外の光の入射角は、曲線1
5に向かう光の入射角より大きくなる。そのため発光素
子5の光は全て全反射して、境界面13、14を透過す
る光が無くなり、受光素子6に入射する光が無い。
を中心にして曲線15を回転して得られる回転境界面で
は、この回転境界面に入射する発光素子5の光の入射角
は全て同じであり、上記と同様に受光素子6に入射する
光が無く光電流も流れない。
を備えた液面検出子は、図1、図2に示す空間部12に
液体が充満しているとき、即ち、液面検出子が液中にあ
るとき光電流が流れ、空間部12に液体がないとき、即
ち、液面検出子が空気中にあるとき光電流が流れない。
したがって、この光電流を処理することによって高いS
/N比の検出信号を得ることができる。
子5からの光の入射角が臨界角となるようなプリズム状
の境界面16の一例を示したものであるが、このような
境界面16の場合、点Aより矢印で示す時計回りの領域
にある光線の入射角は、境界面16に対し臨界角以上と
なり、光は全て全反射することになる。
子5と受光素子6との距離を長く構成しなければならな
い。このようなプリズム状の境界面16に対し本発明の
境界面13を用いた液面検出子は、境界面13に対する
入射角が一定となるので、発光素子5と受光素子6との
距離を短くでき小形に構成することができる。
の液面検出子が空気中にあるとき、プリズム部の臨界面
2で反射し、また、それが液中にあるときは受光素子6
に入射する光となる。したがって、S/N比を高めるに
は光線8のみを利用することが望ましく、そのために
は、光線8以外の光線を遮光するための遮光板、あるい
は、ビ−ム状の光とする光学素子等が必要となる。さら
にまた、上記したように光線8のみを利用するようにし
た液面検出子は、検出する液体の屈折率が予め設定した
値以外では、光線8が受光素子6に入射しないことが起
こり得るため汎用性の狭いものとなる。
3を用いた液面検出子は、遮光板、ビ−ム状の光にする
ための光学素子等が不要であるので量産に適したものと
なり、また、コストも低減する。汎用性に於いても、広
い範囲の光線が利用できるため、検出する液体の屈折率
が予め設定した値以外のときでも受光素子6に入射する
光線が存在するため、汎用性の広いものとなる。
た液面検出子の検出信号S/N比をさらに高める手段を
示したもので、図2と同様の断面図であり、同一部材及
び部所には同一符号が付してある。この液面検出子には
受光素子6の前面に凹面の空気レンズ17が設けられて
いる。この液面検出子が空気中にあるとき、即ち境界面
13が空気と接しているときは図1、図2に示した液面
検出子と同様に発光素子5の光は境界面13で全て反射
する。
ち空間部12に液体が充満しているときは、発光素子5
から放射された光は空気レンズ17によって集光され受
光素子6に入射する。集光されて受光素子6に入射する
光の光量は、空気レンズ17が無い場合に比べて多くな
り、光電流も多く流れる。このため、より良いS/N比
が得られる。
出信号に、液面の高低に対してヒステリシス特性を持た
せた液面検出子の断面形状を示すものである。ここで、
5は発光素子、6は受光素子、11aはパッケ−ジ11
の一方脚、11bはその他方脚、11cは発光素子側の
一方脚11aと受光素子側の他方脚11bを空間部12
を設けるようにして一体化させている連結部であり、こ
れ等構成は図1、図2に示すものと同様である。
端部に壁面13a、13b、13cで構成される凹溝1
8が設けてある。この凹溝18の開放部は受光素子6の
方向となっている。また、凹溝18は、発光素子5から
見た受光素子6の方向をθLとした場合、(θL−π/
2)からθLまでの方向の中に設けられている。
クに、液面検出子を装備したときの液面検出子と液面の
関係を鉛直面で示したもので、連結部11cを上方にし
て設置される。図7に示した凹溝18を備えた液面検出
子は、液面19aが上昇して、19bで示す発光素子5
の近傍の液面になると、凹溝18の中に表面張力によつ
て上昇していた液体の上部が連結部11cの下面11d
に接するようになり、下面11dによる表面張力が加わ
り凹溝18の中の液量が増加する。
態と、発光素子5から凹溝18に向かう光線22の光路
とを示した図7の液面検出子の一部拡大断面図である。
この図において、20は表面張力により凹溝18中を上
昇した液体で、21は液体と空気との境界面である。
で屈折して受光素子6に入射し、光電流が流れる。図8
に示した液面19bがさらに上昇して発光素子5、受光
素子6を越えた位置19cになると、発光素子5の光が
受光素子6に直接入射して光電流が流れる。したがっ
て、液面が液面19bより上位にある場合、受光素子6
に光電流が流れる。
結部11cの下面11dに接触している液体の表面張力
と、凹溝18中の液体重量との平衡が崩れ液体が下に落
ちて凹溝18中の液体量が少なくなる。そのため、図9
に示す光線22の屈折方向が変化し受光素子6に入射し
なくなり、光電流が流れなくなる。したがって、液面が
液面19bより下位にある場合、受光素子6に光電流が
流れなくなる。
0に示す。液面が上昇した後下降するまでの光電流の変
化は、ヒステリシス特性となっている。このヒステリシ
スが生じる液面の変化範囲は、各種要件によって異なる
が、一例として、実験結果について述べると、液体を灯
油とし、図7に示す凹溝18の壁面13bの巾を1.3
mmとし、壁面13cの巾を1.5mmとして、さら
に、発光素子5、或いは、受光素子6から図8に示した
連結部11cの下面11dまでの距離を1.2mmとし
たとき、0.5mmのヒステリシスを得ることができ
た。したがって、液面がゆらいでも、その波高値が0.
5mm以内であれば検出信号が変化することが無く、安
定した信号出力が得られる。
受光素子に光電流が流れたとき、液面検出子が液中にあ
るとして、その検出信号を出力する方式である。この液
面検出子の使用例として石油ファンヒ−タ−について述
べれば、燃料タンク内に設けた液面検出子で燃料量の多
少を検出し、所定量以上に燃料があるとき燃焼装置、燃
料供給装置等を運転させ、燃料が所定量以下のときは、
これら装置等の運転を停止させて、異常燃焼や空運転を
防止するように制御する制御信号の出力検出子として使
用される。
場合、液面検出子に備えた光源が万一不点灯になったと
き、この液面検出子が液中にあるか否かに関わらず受光
素子に光電流が流れない。そのため、光源の不点灯時の
検出信号は燃料量不足の検出信号と同じ信号となり、燃
焼装置、燃料供給装置等の運転を停止させる。この例の
ような、液面検出子の検出信号の出力方法は、石油ファ
ンヒ−タ−の動作を安定な状態に保障するフェイルセ−
フ(fail-safe)となっている。
が、その他に本発明を実施するに当って発光素子5とし
て赤外発光素子、紫外発光素子を用いるときは、その発
光波長に対しての透明な材料でパッケ−ジを形成する。
さらに、発光素子5の光が受光素子6に入射する光路は
上記した直線路に限らず、金属反射鏡等によって、光路
を曲げたものであってもよい。
図である。
の説明図である。
すための説明図である。
めの説明図である。
す断面図である。
出子の実施形態を示す断面図である。
し、この液面検出子と液面との関係を示した説明図であ
る。
説明するための説明図である。
光電流の特性図である。
ある。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 所定間隔で配設した発光素子と受光素子
を透明材より形成したパッケ−ジの内部に埋設し、この
パッケ−ジを上記発光素子と受光素子の中間に空間部を
設けた形状とし、受光素子方向となる発光素子側パッケ
−ジの断面曲線を、発光素子と上記断面曲線との長さを
r、発光素子の光線の方向をθ、定数をaとしてr=E
XPaθとしたことを特徴とする液面検出子。 - 【請求項2】 上記定数aは、発光素子が埋設してある
透明材の屈折率をn、空気その他の媒体の屈折率をn0
として 【数1】 としたことを特徴とする請求項(1)に記載した液面検
出子。 - 【請求項3】 受光素子方向となる上記発光素子側パッ
ケ−ジの境界面を上記断面曲線からなる柱状曲面とし、
発光素子から見た受光素子の方向をθLとしてθL>θ
>(θL−π/2)の範囲に上記柱状曲面に連続する凹
溝を設けることを特徴とする請求項(1)に記載した液
面検出子。
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JP16791897A JP3134221B2 (ja) | 1997-06-11 | 1997-06-11 | 液面検出子 |
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JPH112554A JPH112554A (ja) | 1999-01-06 |
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JP16791897A Expired - Fee Related JP3134221B2 (ja) | 1997-06-11 | 1997-06-11 | 液面検出子 |
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1997
- 1997-06-11 JP JP16791897A patent/JP3134221B2/ja not_active Expired - Fee Related
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