JP3132959U - アスベスト等の有害ごみ収納処分袋 - Google Patents

Abstract

【課題】除去したアスベスト等の有害ごみを収納処分袋内より流出しないように構成した収納及び処分に適した袋の提供。
【解決手段】肉厚が０．１５ｍｍ以上あるポリエチレンシートで形成され、開口部１−１に離型紙の付いた両面粘着テープ４を貼った中袋に廃棄用アスベストを収納して、ナイロン系の素材をラミネート加工したポリエチレンシートで形成され、開口部２−１を折り返して筒状２−２にしてストッパー装置を有する留め具７と吊り金具８を装着したロープ６を通して口元を密閉する外袋２へ入れ、外袋の開口部にキャップ用袋３を被せて完全密閉する構成。
【選択図】図１

Description

本考案は、除去したアスベスト等の有害ごみを収納処分袋内より流出しないように構成した収納及び処分に適した袋に関している。

アスベストの発がん性が問題になり、建造物に使用したアスベストを除去する作業が行われている。除去されたアスベストは袋に密閉され、移送、保管されている。アスベストは細いガラス繊維であり、粉末となって飛散することのないように細心の注意を払う必要がある。現在は、厚手の合成樹脂のアスベスト収納処分袋を利用しているが、開口部の閉鎖は、口元を幅５０ミリメートル程度の粘着テープでぐるぐる巻きにしているだけであるため、開口部の閉鎖が不十分であり口元よりアスベスト粉塵が漏れる恐れがある。アスベスト等の有害ごみにおいては開口部をいかに密閉するかが重要になる。また、紫外線に対する耐久性や強度も問題があり、移送時の取扱も不十分である。

現在提供されているアスベスト用収納処分袋はポリプロピレンやポリエチレン等の素材としているものが多く、紫外線に対する耐久性が劣る問題点があり、開口部の密閉性が不十分である。

本考案ではアスベスト等の有害ごみ収納処分袋を中袋と外袋の二重構造とし、開口部にキャップになる袋を被せる構成になっている。
中袋の素材には、肉厚が０．１５ｍｍ以上あるポリエチレンシートを使用し、開口部に離型紙の付いた両面粘着テープを貼り、中袋に除去したアスベストを収納した後、離型紙を剥がして袋の内面を接着して密閉する。
中袋を収納する外袋の素材には、ナイロン系の素材をラミネート加工したポリエチレンシートを使用して完全防水対策を行っている。開口部を折り返して筒状にしてロープを通し、ロープにストッパー装置を有する留め具を装着することで簡単に袋の口元を締めることができるようにしている。袋の口元を締めたロープで更に口元を巻いて縛ることで外袋を密閉することができる。
アスベスト粉は細かい目からでも飛散しやすい。本考案で提供する中袋と外袋はミシン目のない、完全密閉の袋であるが、開口部からの飛散は避けられない。そこで、外袋の開口部にキャップ用袋を被せて完全密閉を完成する。

クレーン作業や運搬作業に耐えるアスベスト等の有害ごみ収納処分袋とするためには外袋を持ちやすくする必要がある。本考案では、外袋の開口部を閉じるロープに吊り金具を装着してクレーンの先端のフックに掛けやすくしているため、アスベスト等の有害ごみ収納処分袋を移動する際に作業効率が上がり、アスベスト等の有害ごみ収納処分袋に傷が付くのを避けることができる。

本考案の効果は下記の通りである。
［イ］アスベストや他の有害ごみを収納袋へ完全封入することができる。
［ロ］外袋の開口部にキャップ用袋を被せることで外袋の開口部からの噴き出しを防禦している。
［ハ］紫外線や浸水に対して耐久性がある。
［ニ］外袋のロープで外袋の口元を緊縛した後で緩まない。
［ホ］外袋に吊り金具が装着されているので収納処分袋を移動する際の作業性が向上する。

以下、本考案の実施の形態について説明する。

本考案のアスベスト等の有害ごみ収納処分袋はほとんどの有害ごみに適応できるが、主として除去したアスベストの収納に最適である。
図１に示すように、アスベスト等の有害ごみ収納処分袋は中袋（１）、外袋（２）及びキャップ用袋（３）で構成されている。
中袋（１）は肉厚が０．１５ｍｍ以上あるポリエチレンシートを高周波シールして袋状にしたものであり、開口部（１−１）には両面粘着テープ（４）が貼ってあり、除去したアスベスト（１１）を中袋（１）に収納した後、開口部（１−１）の両面粘着テープ（４）の離型紙（５）を剥がして、中袋（１）の開口部（１−１）を接着して密閉する（図２参照）。

中袋（１）の上部の両角を折り返して外袋（２）に収納する。
外袋（２）は、ナイロン系の素材をラミネート加工したポリエチレンシートを高周波シールで袋状にしたものであり、開口部（２−１）をロープ（６）で縛れるように開口部（２−１）の上端を折り返して筒状（２−２）にしている。
ロープ（６）にストッパー装置を有する留め具（７）を装着することで簡単に外袋（２）の口元を締めることができ（図３参照）、外袋（２）の口元を締めたロープで更に口元を巻いて縛ることで外袋（２）を密閉することができる。

ロープ（６）の端末に吊り金具（８）を装着しているので（図３参照）クレーン作業が容易になり、アスベスト等の有害ごみ収納処分袋を傷つけたり、破損させる危険を避けることができる。

アスベスト粉は細かい目からでも飛散しやすい。中袋（１）と外袋（２）をミシン目のない高周波シールで作成しているが口元からの飛散は避けられない。そこで、外袋（２）の口元にキャップ用袋（３）を被せて完全密閉を完成する。
キャップ用袋（３）は風船のように軟質合成ゴムを素材とし、口元は弾力性のあるように硬めにしてあるので口元を広げて外袋（２）の口元に被せる方法である（図４参照）。

外袋（２）の色は、保管場所が露天であり、長期保管を考慮して黒色や黄士色が適当であり、保管場所の状況により緑黄色や草色とすることもできる。
従来のアスベスト収納袋は縫製で仕上げているためミシン孔が残っているが、本考案になるアスベスト等の有害ごみ収納処分袋は高周波シール加工で仕上げているため、作業中や移動中に粉塵がミシン孔より吹き出すことのないように配慮している。

本考案のアスベスト等の有害ごみ収納処分袋は廃棄アスベストの収納に使用される。その他の有害ごみの収納にも利用可能であり、有害ごみに限らず液体、粉末体、固体等各種の製品の収納、運搬、保管に使用できる。

本考案になるアスベスト等の有害ごみ収納処分袋の説明図である。 中袋の説明図である。 外袋の斜視図である。 キャップ用袋の正面図である。

符号の説明

１ 中袋
２ 外袋
３ キャップ用袋
４ 両面粘着テープ
５ 離型紙
６ ロープ
７ 留め具
８ 吊り金具
９ ストッパー
１１ アスベスト
１−１ 開口部
２−１ 開口部
２−２ 筒状

Claims (1)

1. 肉厚が０．１５ｍｍ以上あるポリエチレンシートで形成され、開口部に離型紙の付いた両面粘着テープを貼った中袋と、
   ナイロン系の素材をラミネート加工したポリエチレンシートで形成され、開口部を折り返して筒状してストッパー装置を有する留め具と吊り金具を装着したロープを通して口元を密閉する外袋と、
   外袋の開口部に被せるキャップ用袋で構成されたことを特徴とするアスベスト等の有害ごみ収納処分袋

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