JP3125071B2 - クランプ保持装置付きバネクランプ - Google Patents

クランプ保持装置付きバネクランプ

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JP3125071B2
JP3125071B2 JP03116792A JP11679291A JP3125071B2 JP 3125071 B2 JP3125071 B2 JP 3125071B2 JP 03116792 A JP03116792 A JP 03116792A JP 11679291 A JP11679291 A JP 11679291A JP 3125071 B2 JP3125071 B2 JP 3125071B2
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富司夫 熊谷
慶多朗 米澤
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Kosmek KK
DMG Mori Co Ltd
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Kosmek KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばマシニングセン
タにおいて、ツールホルダをバネ力によって主軸に固定
する形式のクランプに関し、さらに詳しくいえば、ツー
ルホルダ等の被固定物にバネ力よりも大きいアンクラン
プ力が作用した場合であってもその被固定物をクランプ
状態に保持する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のバネクランプとしては、実開昭
62−150035号公報に記載されたものがある。
【0003】これは、図13に示すように、基本的な構
造が次のようになっている。(a)図に示すように、筒状
ハウジングAにクランプ用の作動部材Bが上下方向へ移
動自在に支持され、その作動部材Bはクランプバネ103
によって上側のクランプ位置Xにクランプ駆動される。
これに対して、(c)図に示すように、その作動部材B
は、アンクランプ用駆動手段Dの押下げ力によって、ク
ランプバネ103に抗して下側のアンクランプ位置Zに下
降される。上記のハウジングAと作動部材Bとにわたっ
て、クランプ保持装置108と切換え装置109とを設ける。
そのクランプ保持装置108は切換え装置109によってロッ
ク状態Rとアンロック状態Uとに切換えられる。(a)図
に示すロック状態Rでは、作動部材Bがクランプ位置X
に保持されるのに対して、(b)図又は(c)図に示すアン
ロック状態Uでは、その保持が解除される。
【0004】上記の基本構造において、従来では、クラ
ンプ保持装置108と切換え装置109の構造が次のようにな
っていた。同上の図13に示すように、クランプ保持装
置108は、ハウジングAの筒壁上部に形成した複数の案
内孔111に鋼製ボール112を筒壁の径方向へ移動自在に挿
入してなる。作動部材Bの上部には、ボール112の受入
れ溝113と受止め部114と押し出用段上り部115とを下か
ら順に形成してある。また、切換え装置109は、復帰バ
ネ116によってハウジングAから上向きに弾圧した切換
え筒117を備え、その切換え筒117の内周面に、ボール11
2の押出し用テーパ面118と退入溝119とを下から順に形
成してなる。
【0005】この従来構造のバネクランプは次のように
作動する。(a)図のクランプ状態では、切換え筒117の
押出し用テーパ面118によってボール112が内側へ押圧さ
れて、そのボール112が受け止め部114を受け止めて、ク
ランプ保持装置108がロック状態Rに切換わっている。
これにより、作動部材Bは、クランプバネ103の弾圧力よ
りも大きい引き下げ力が作用してもクランプ位置Xに保
持される。
【0006】アンクランプ時には、アンクランプ用駆動
手段Dによって切換え筒117を下降駆動する。すると、
まず(b)図に示すように、切換え筒117がロック解除用
ストロークTだけ下降するのに伴って、ボール112が退
入溝119に対面する。これにより、(c)図に示すよう
に、そのボール112は、押出し用段上り部115によって外
側へ押圧され、クランプ保持装置108がアンロック状態
Uに切換え可能とされる。この状態で駆動手段Dがクラ
ンプバネ103に抗して作動部材Bをアンクランプ用スト
ロークSだけ下降させて、作動部材Bをアンクランプ位
置Zへ切換えるのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術は次の
問題がある。上記ボール112は、受け止め部114を点接触
で支持するため、許容受け止め力が小さい値にならざる
を得ない。このため、クランプ保持装置108のクランプ
保持能力が小さい。
【0008】また、ボール112は、点接触による高い面
圧で塑性変形を起こしやすいので、案内孔111内での円
滑な進退移動が早期に阻害される。このため、クランプ
保持装置108は寿命が短い。
【0009】さらに、ロック解除用ストロークTは、ボ
ール112のほぼ直径に相当する大きな寸法が要求される
ので、アンクランプ用駆動手段Dのストロークが長くな
る。その結果、アンクランプ時の操作時間が長い。
【0010】本発明は、クランプ保持装置のクランプ保
持能力を高めること、クランプ保持装置の寿命を長くす
ること、及びアンクランプ時の操作時間を短くすること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、クランプ保持装置と切換装置とを次のよ
うに構成したことを特徴としている。例えば、図1と図
3から図7、又は図2若しくは図8にそれぞれ示すよう
に、クランプ保持装置8を、上下方向へ延びるシリンダ
10と、そのシリンダ10に液密摺動自在に挿入したピ
ストン11と、そのピストン11の下側に形成した液封
室12とで構成する。そのピストン11をクランプ用の
作動部材Bに連結する。切換え装置9を、上記の液封室
12に連通される液給排室13と、これら両室12・1
3間に設けた液封弁15と、その液封弁15を開閉する
操作手段19とで構成する。そして、その操作手段19
が液封弁15を閉じて液封室12に液体Lを密封するこ
とによってクランプ保持装置8をロック状態Rへ切換
え、同上の操作手段19が液封弁15を開いて液封室1
2を液給排室13に連通することによってクランプ保持
装置8をアンロック状態Uへ切換えるのである。
【0012】
【作用】本発明は、主として図1及び図6と図7に示す
ように、次のように作用する。図1のクランプ状態で
は、アンクランプ用駆動手段Dの出力部35が上昇復帰
して、作動部材Bがクランプバネ3(図4参照)によって
クランプ位置Xに上昇弾圧され、液封室12が液封弁1
5によって密封されて、クランプ保持装置8がロック状
態Rに切換えられている。このクランプ状態で、作動部
材Bにクランプバネ3の弾圧力よりも大きい引き下げ力
が働くと、作動部材B及びピストン11が引き下げられ
ようとする。すると、液封室12内の液体Lの圧力が上
昇してピストン11の引き下げを強力に阻止し、作動部
材Bをクランプ位置Xに保持する。
【0013】アンクランプ時には、上記の図1のクラン
プ状態から図6の切換え過渡状態を経て図7のアンクラ
ンプ状態に切換わる。即ち、上記の図1のクランプ状態
において、アンクランプ用駆動手段Dの出力部35を下
降駆動すると、まず、液封弁15が開弁されて液封室1
2を液給排室13に連通させ、図6に示すように、クラ
ンプ保持装置8をアンロック状態Uに切換える。引き続
いて、図7に示すように、アンクランプ用駆動手段Dの
下降駆動力によってクランプバネに抗して作動部材Bを
アンクランプ用ストロークSだけ下降させ、作動部材B
をアンクランプ位置Zに切換えるのである。なお、図7
のアンクランプ状態から図1のクランプ状態への切換え
は、上記とは逆の手順でなされる。
【0014】
【発明の効果】本発明は、上記のように構成され作用す
ることから次の効果を奏する。クランプ保持装置は、液
封室内の液体圧力によってピストンを介して作動部材の
引き下げ力を受け止めるので、均等かつ大きな圧力支持
面積を確保でき、クランプ保持能力が大きい。
【0015】また、クランプ保持装置は、上記の引き下
げ力を液体で受け持つことから、塑性変形を起こさず、
寿命が長い。
【0016】さらに、クランプ保持装置は、ロック状態
からアンロック状態に切換えるにあたり、切換え装置に
よって液封弁を開かせるだけなので、ロック解除用スト
ロークが短くてすむか、又はストローク無しですむ。そ
の結果、アンクランプ用駆動手段のストロークが短くな
り、アンクランプ時の作動時間を短縮できる。
【0017】
【実施例】まず、図2の系統図によって、バネクランプ
の概要を説明する。バネクランプ1のハウジングAは固
定台2に固定されており、そのハウジングAにロッド状
の作動部材Bが上下方向へ摺動自在に内嵌される。作動
部材Bは、ハウジングAに対してクランプバネ3の弾圧
力によって上側のクランプ位置Xにクランプ駆動される
ことにより、ハウジングAの下部に被固定物4を押圧固
定する。これに対して、作動部材Bは、別の固定台5に
固定した油圧シリンダ6(アンクランプ用駆動手段D)の
油圧ピストン7の押下げ力によってクランプバネ3に抗
して下側のアンクランプ位置に駆動されることにより、
被固定物4の固定状態を解除する。
【0018】クランプ保持装置8は、ハウジングAの上
部に固定したシリンダ10内にピストン11を上下方向
へ液密摺動自在に挿入してなる。そのピストン11の下
側に高圧発生用の液封室12を形成するとともに、その
ピストン11を作動部材Bに固定してある。また、切換
え装置9は、ピストン11の上側に形成した低圧の液給
排室13と、この液給排室13を上記の液封室12に連
通する連通路14と、その連通路14に介装した液封弁
15(ここでは電磁開閉式に構成してある)とからなる。
【0019】上記バネクランプ1は、次のように作動す
る。被固定物4のクランプ時には、油圧シリンダ6の油
圧作動室6a内の圧油を圧油給排弁17から排出させ
て、油圧ピストン7を復帰バネ18によって上昇させ
る。すると、作動部材Bがクランプバネ3によってクラ
ンプ位置Xに弾圧されて被固定物4を押圧固定する。
【0020】このクランプ状態では、操作手段19(こ
こでは電気制御式に構成してある)によって液封弁15
を閉弁して、液封室12内に液体Lを密封してある。こ
のクランプ保持装置8のロック状態Rでは、クランプバ
ネ3の弾圧力よりも大きい引き下げ力が被固定物4に作
用しても、液封室12内の液体Lの圧力が上昇して、ピ
ストン11及び作動部材Bの下降を阻止する。これによ
り、作動部材Bがクランプ位置Xに保持され、被固定物
4をクランプ状態に保持する。なお、温度上昇などによ
って液封室12が異常圧になった場合には、リリーフ弁
20が安全作動するようになっている。
【0021】一方、被固定物4のアンクランプ時には、
まず、操作手段19によって液封弁15を開弁させて、
液封室12を液給排室13に連通させ、クランプ保持装
置8をアンロック状態に切換える。この状態において、
圧油給排弁17から油圧シリンダ6の油圧作動室6aに
圧油を供給して油圧ピストン7を下降させ、前記ピスト
ン11及び作動部材Bをクランプバネ3に抗して下降駆
動させるのである。
【0022】なお、液給排室13は、シリンダ10の外
部空間に配置することも可能である。そのシリンダ10
は、ハウジングAに固定することに代えて、固定台2に
固定してもよい。さらに、作動部材Bは、ハウジングA
に内嵌することに代えて、ハウジングAの外周側に配置
してもよい。また、液封室12と液給排室13内に入れ
る液体Lは、オイルが好ましいが、グリセリン等の他の
流動性液体であってもよい。
【0023】(第1実施例)図1と図3から図7は、第1
実施例を示し、上記バネクランプ1をマシニングセンタ
のツールロック装置に適用したものを例示してある。な
お、この第1実施例では、上記の図2と同じ構成の部材
には同一の符号を付けてある。
【0024】図3から図5において、立形マシニングセ
ンタ21の主軸頭22に固定したケーシング23内に、
ハウジングAである主軸24が、複数のベアリング25
で回転自在に支承されるとともにモータ26によって高
速度で回転駆動される。その主軸24には、作動部材B
であるドローバー28が上下摺動自在に内嵌され、その
ドローバー28の下部にコレット29を連結してある。
【0025】主軸24にツールホルダ30をクランプす
る時には、主軸24に対してドローバー28を複数の皿
バネ31(クランプバネ3)によって上側へ弾圧するとと
もにコレット29を縮径上昇させ、プルボルト32を介
してツールホルダ30を主軸24のホルダ受け面24a
に押圧固定する。なお、符号33はツールである。これ
に対して、ツールホルダ30のアンクランプ時には、ア
ンクランプ用駆動手段Dである空油圧ブースタ34の出
力部35の押し下げ力によってドローバー28を皿バネ
31に抗して下降駆動するとともにコレット29を拡径
下降させて、ツールホルダ30の抜き取りを許容させる
のである。
【0026】クランプ保持装置8のシリンダ10は主軸
24の上部にネジ止め固定され、切換え装置9はシリン
ダ10の内部空間に設けられている。なお、空油圧ブー
スタ34において、符号36は圧縮空気供給ノズルであ
る。また、ドローバー28内にはエアーブロー用流路3
9が貫通形成されており、その流路39の上端部がブー
スタ34の出力部35内のエアー供給孔40に連通可能
になっている。
【0027】図1と図6及び図7において、上記のクラ
ンプ保持装置8と切換え装置9とを具体的に説明する。
クランプ保持装置8は、筒状ピストン11と筒状ピスト
ンロッド43とを、それぞれ上下のシール部材45・4
6と47・48とによって、シリンダ10内に液密摺動
自在に挿入してなる。ピストン11とピストンロッド4
3は、筒状の押圧具49・ワッシャ50・ナット51を
順に介してドローバー28に固定される。ピストン11
の下側に液封室12が形成され、ピストン11の上側に
液給排室13が形成される。
【0028】両室12・13には、シリンダ10の上壁
10aに設けた給油孔53から液体(ここではオイル)L
が供給されている。給油孔53及びそのプラグ54は、
ピストン11の軸心対称に複数箇所設けて、回転バラン
スがとれるようにしてある。上記ピストン11及びピス
トンロッド43のシール部材のうちで、液封室12に近
い側の第1シール部材46・47は、中・高速回転用の
シール部材として機能し、液封室12から遠い側の第2
シール部材45・48は、低速回転用または回転停止中
用のシール部材として機能するように構成してある。
【0029】切換え装置9は、ピストン11内に形成さ
れて上下の両室12・13を連通する連通路14と、こ
の連通路14に介装した逆止弁56(液封弁15)を備え
てなる。即ち、ピストン11の軸心回りに形成した環状
の連通路14に環状の逆止弁室57と逆止弁座58とが
下から順に形成される。逆止弁座58は、押圧具49の
途中高さ部に下向きに配置されている。逆止弁室57に
上下方向へ液密摺動に挿入した逆止弁体59が逆止バネ
60によって逆止弁座58に閉弁弾圧される。
【0030】また、押圧具49の上部に、筒状のアンク
ランプ用入力部材63が、シリンダ10の上壁10aを
貫通して上下方向へ液密摺動自在に外嵌される。その入
力部材63は、復帰バネ67によってワッシャ50へ弾
圧されて、前記のブースタ出力部35に対面させてあ
る。さらに、その入力部材63の下部に、操作手段19
を構成する逆止弁体用開弁具66が固定される。その開
弁具66は、ブースタ出力部35の押し下げ力によって
復帰バネ67に抗して下降駆動されて、逆止弁体59を
逆止弁座58から離間させる。そして、上記の押圧具4
9の途中高さ部に設けたアンクランプ用入力部69と上
記の入力部材63との間の接当隙間であるアンクランプ
開始用ストロークMは、開弁具66と逆止弁体59との
間の接当隙間である開弁開始用ストロークNよりも大き
い値に設定してある。
【0031】また、液給排室13のオイル貯溜用横断面
積は、ストレートに形成したシリンダ10内に押圧具4
9や入力部材63を装着してあるため、液封室12の横
断面積よりも小さくなっているが、シリンダ上壁10a
に液逃し室71を形成することにより、横断面積の不足
分を補っている。この液逃がし室71も、ピストン11の
軸心対称に複数箇所設けてある。さらに、前記の開弁具
66からシリンダ内周面10bへ向けて、気液混合防止
用の円盤状仕切り壁73が突設される。
【0032】上記のバネクランプは、次のように作動す
る。図1のクランプ状態では、ブースタ出力部35が上
昇復帰して、ドローバー28が図外の皿バネ31(図4参
照)によってクランプ位置Xに上昇弾圧され、アンクラ
ンプ用入力部材63及び開弁具66が復帰バネ67によ
って上昇位置に弾圧されている。これにより、逆止弁体
59が逆止バネ60によって逆止弁座58に閉弁接当
し、液封室12にオイルLが密封されて、クランプ保持
装置8がロック状態Rになっている。
【0033】上記クランプ状態で主軸24が高速度で回
転駆動され、ワークに機械加工がなされる。ここで、ツ
ール33(ここでは図示せず)の送り速度・回転数・切り
込み量等の加工条件とワークの材質とが合わなかった場
合や、ポケット加工時等の切粉のからまりによってツー
ルの切削性能が悪化した場合には、ツール33に皿バネ
31の弾圧力よりも大きい引き下げ力が働いて、ドロー
バー28及びピストン11を引き下げようとする。する
と、液封室12の内圧が上昇してピストン11の引き下
げを阻止し、ドローバー28をクランプ位置Xに保持す
る。これにより、ツールホルダ30が主軸24のホルダ受
け面24aから脱落することを強力に防止するのであ
る。
【0034】そして、主軸24の回転中には、図1中の
二点鎖線図Kで示すように、液給排室13内のオイルが
遠心力によってシリンダ10の周壁に押圧される。しか
し、逆止弁体59の上側空間が気相部(エアー部)と連通
するのを前記の仕切り壁73が阻止することにより、液
給排室13内のエアーが液封室12内のオイルLに混入
することを防止する。これにより、液封室12内のオイ
ルLの非圧縮性が損なわれることを防止でき、クランプ
保持の機能を良好に保てる。
【0035】ツールの交換時には、上記の図1のクラン
プ状態で主軸24の回転を止めた後、図6の切換え過渡
状態を経て、図7のアンクランプ状態に切り換える。即
ち、図1のクランプ状態において、図外のブースタ34
を駆動してブースタ出力部35を下降駆動することによ
り、その出力部35が入力部材63を下降駆動し始め
る。
【0036】すると、その入力部材63は、まず、接当
隙間Nだけ下降して逆止弁体59に接当し、次いで、逆
止弁体59を押し下げて逆止弁座58から離間させ、液
封室12の密封を解除してクランプ保持装置8をアンロ
ック状態Uに切換えながらさらに距離(M−N)だけ下降
して入力部69に接当し、図6の切換え過渡状態に切換
わる。
【0037】引き続いて、ブースタ出力部35によって
入力部材63が下降駆動されることにより、図7のアン
クランプ状態に示すように、液封室12内のオイルLが
連通路14を通って液給排室13へ逃がされてピストン
11の下降が許容され、ドローバー28がアンクランプ
用ストロークSだけ下降してアンクランプ位置Zに切換
わる。なお、図7のアンクランプ状態から図1のクラン
プ状態への切換えは、上記とは逆の手順でなされる。
【0038】上記の構成によれば、液給排室13をピス
トン11の上側空間に形成し、連通路14をピストン1
1内に形成したので、切換え装置9をコンパクトに造れ
る。また、アンクランプ用入力部材63の下部に逆止弁
体用開弁具66を固定したので、両者63・66を個別
に設けるものに比べて、液封構造が簡素化するうえ、両
者63・66をシーケンシャルに昇降作動させる構造も
簡素化する。さらに、連通路14および逆止弁56を環
状に形成したので、クランプ保持装置8は、オイル給排
用の流路断面積が大きくなって切換え速度が速くなるう
え、回転バランスも良好になる。
【0039】さらに、上記のように、バネクランプ1を
マシニングセンタ21のツールロック装置に適用して、
ハウジングAを主軸24で構成するとともに作動部材B
をドローバー28で構成した場合には、次の長所が得ら
れる。即ち、クランプ保持能力を高めるにあたり、ドロ
ーバー28をクランプ保持装置8のピストン11に連結
するだけですみ、マシニングセンタ21の主軸24・ク
ランプバネ3・アンクランプ用駆動手段Dを改造しなく
てすむ。このため、既設のマシニングセンタ21にクラ
ンプ保持装置8を新設したり、従来構造のクランプ保持
装置を本発明のクランプ保持装置8に変更したりするこ
とが容易である。なお、本発明は、マシニングセンタだ
けでなく、他の工作機械にも適用できることはもちろん
である。
【0040】(第2実施例)図8は、第2実施例であっ
て、比較的に大型のマシニングセンタに使用されるクラ
ンプ保持装置8を示している。主軸24の上フランジ7
4にシリンダ10の下部を複数のボルト75によって固
定してある。また、ピストン11とピストンロッド43
とにわたって筒状ボルト96が挿通される。そのボルト
96の下部をドローバー28の上部にネジ止めすること
により、ピストン11及びピストンロッド43を筒状の
押圧具49とドローバー28との間に狭持固定してあ
る。
【0041】上記の筒状ボルト96の上部に、切削液供
給用の回転継手97のロータ97aを固定してある。マ
シニングセンタの加工運転時には、上記の回転継手97
に圧送されてきた切削液は、実線矢印に示すように、ボ
ルト96の上部内に設けた分配金具81内とセンターパ
イプ82の外側の環状液路83とを順に流れて、前記ツ
ール33(図3参照)に供給される。これにより、深穴加
工や重切削加工する場合にツール33を強力に冷却でき
る。
【0042】また、アンクランプ駆動時には、ブースタ
出力部35がアンクランプ用入力部材63に接当した
後、その出力部35のエアー供給口35aへ圧送されて
きた圧縮空気が、破線矢印で示すように、入力部材63
の受入れ孔63aから上記の分配金具81とパイプ82
内のエアーブロー用流路39を順に下向きに流れて、前
記ホルダー受け面24a(図4参照)を清掃する。なお、
逆止弁56の逆止弁体59とピストン11との嵌合隙間
は、Xリング98によって封止してある。また、上記の
逆止弁体59用の逆止バネ60は、押圧具49に外嵌す
る1本のバネで構成してある。
【0043】(第3実施例)図9と図10は、第3実施例
を示している。図9に示すように、連通路14内の逆止
弁56の上側空間に環状のリリーフ弁76が直列状に設
けられる。即ち、逆止弁室57の上側にリリーフ弁室7
7を直列状に配置し、そのリリーフ弁室77内に挿入し
たリリーフ弁体79の下部に逆止弁座58を形成すると
共に、リリーフ弁座78を逆止弁体59に設けてある。
上記リリーフ弁体79を、復帰バネ67を兼ねるリリー
フバネ80によってリリーフ弁座78に閉弁弾圧してあ
る。
【0044】そして、主軸24からの受熱などによって
シリンダ10が加熱されて液封室12の内圧が過度に上昇
した場合には、その異常圧によって、図10に示すよう
に、リリーフ弁体79がリリーフバネ80に抗して逆止
弁体59から離間し、液封室12内の異常圧を液給排室
13へ逃がすようになっている。
【0045】(第4実施例)図11は、第4実施例を示し
ている。ピストン11内にはその軸心対称に複数の連通
路84が貫通形成される。各連通路84には、逆止弁室
85と逆止弁座86が下から順に形成される。逆止弁室
85内の逆止弁体87は、逆止バネ88によって逆止弁
座86に閉弁弾圧されるとともに、逆止弁体87の突出
上部をアンクランプ用入力部材63に対面させてある。
リリーフ弁90は、ピストン11内の別の連通路91に
ピストン軸心を対称にして複数個設けてある。
【0046】(第5実施例)図12は、第5実施例を示し
ている。逆止弁室92内で環状の連通路14の内周面に
逆止弁体94が上下摺動自在に支持される。また、逆止
弁座93はピストン11に一体に形成してある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のバネクランプのクランプ状態を示
す縦断面図であって、図4の要部拡大図である。
【図2】上記バネクランプの概念を示す系統図である。
【図3】上記バネクランプを設けたマシニングセンタの
正面図である。
【図4】図3のIV−IV線矢視断面図である。
【図5】図4に相当する模式図である。
【図6】上記バネクランプの切換え過渡状態を示す縦断
面図である。
【図7】上記バネクランプのアンクランプ状態を示す縦
断面図である。
【図8】第2実施例を示し、図1に相当する図である。
【図9】第3実施例を示し、図1に相当する図である。
【図10】第3実施例のリリーフ状態を示す部分図であ
る。
【図11】第4実施例を示し、図1に相当する図であ
る。
【図12】第5実施例を示し、図1に相当する図であ
る。
【図13】従来例を示し、(a)図と(b)図と(c)図は、
それぞれ、図1と図6と図7に相当する図である。
【符号の説明】
1…バネクランプ、3(31)…クランプバネ、8…クラ
ンプ保持装置、9…切換え装置、10…シリンダ、10
a…上壁、10b…内周面、11…ピストン、12…液
封室、13…液給排室、14…連通路、15…液封弁、
19…操作手段、24…工作機械の主軸、28…ドロー
バー、56…逆止弁、57…逆止弁室、58…逆止弁
座、59…逆止弁体、60…逆止バネ、63…アンクラ
ンプ用入力部材、66…逆止弁体用開弁具、67…復帰
バネ、71…液逃がし室、73…仕切り壁、76…リリ
ーフ弁、77…リリーフ弁室、78…リリーフ弁座、79
…リリーフ弁体、80…リリーフバネ、A…ハウジン
グ、B…作動部材、D…アンクランプ用駆動手段、M・
N…接当隙間、X…クランプ位置、Z…アンクランプ位
置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23B 31/117

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バネクランプ(1)を縦向き姿勢にした状
    態で見て、ハウジング(A)にクランプ用の作動部材(B)
    を上下方向へ移動自在に支持し、その作動部材(B)を上
    側のクランプ位置(X)へ駆動するクランプバネ(3)を設
    けるとともに、同上の作動部材(B)を上記クランプバネ
    (3)に抗して下側のアンクランプ位置(Z)へ駆動するア
    ンクランプ用駆動手段(D)を設け、上記の作動部材(B)
    を上記クランプ位置(X)に保持するクランプ保持装置
    (8)を、上下方向へ延びるシリンダ(10)と、そのシリ
    ンダ(10)に液密摺動自在に挿入したピストン(11)
    と、そのピストン(11)の下側に形成した液封室(12)
    とで構成して、上記ピストン(11)を前記の作動部材
    (B)に連結し、上記クランプ保持装置(8)を切換え操作
    する切換え装置(9)を、上記の液封室(12)に連通され
    た液給排室(13)と、これら両室(12)(13)の間に設
    けた液封弁(15)と、その液封弁(15)を開閉操作する
    操作手段(19)とで構成した、ことを特徴とする、クラ
    ンプ保持装置付きバネクランプ。
  2. 【請求項2】 請求項1のバネクランプにおいて、前記
    の液給排室(13)を、前記シリンダ(10)内で前記ピス
    トン(11)の上側に形成したもの。
  3. 【請求項3】 請求項2のバネクランプにおいて、上記
    の液給排室(13)の横断面積を前記の液封室(12)の横
    断面積よりも小さく形成するとともに、上記シリンダ
    (10)の上壁(10a)に液逃がし室(71)を形成したも
    の。
  4. 【請求項4】 請求項2のバネクランプにおいて、前記
    の液封弁(15)を逆止弁(56)で構成し、前記の液封室
    (12)と前記の液給排室(13)とを連通する連通路(1
    4)を前記ピストン(11)内に設け、その連通路(14)
    に逆止弁室(57)と逆止弁座(58)とを下側から順に形
    成し、その逆止弁室(57)に挿入した逆止弁体(59)を
    逆止弁座(58)に弾圧する逆止バネ(60)を設け、前記
    の操作手段(19)を、上記の逆止弁体(59)に上側から
    対面する逆止弁体用開弁具(66)と、その開弁具(66)
    を上側へ弾圧する開弁具用復帰バネ(67)とで構成し、
    上記の開弁具(66)に対して前記アンクランプ用駆動手
    段(D)を上側から対面させたもの。
  5. 【請求項5】 請求項4のバネクランプにおいて、前記
    の連通路(14)及び逆止弁室(57)を前記ピストン(1
    1)の軸心回りに環状に配置して構成したもの。
  6. 【請求項6】 請求項4のバネクランプにおいて、前記
    アンクランプ用駆動手段(D)によって駆動される環状の
    アンクランプ用入力部材(63)を、前記の作動部材(B)
    の上端部と前記シリンダ(10)の上壁(10a)との間
    に、液密摺動自在に設け、その入力部材(63)の下端部
    に前記の逆止弁体用開弁具(66)を固定し、上記の作動
    部材(B)のアンクランプ用入力部(69)と上記の入力部
    材(63)との間の接当隙間(M)を、上記の開弁具(66)
    と前記の逆止弁体(59)との間の接当隙間(N)よりも大
    きい値に設定したもの。
  7. 【請求項7】 請求項4から6のいずれかのバネクラン
    プにおいて、前記の液封室(12)と前記の液給排室(1
    3)との間の連通路(14)にリリーフ弁(76)を設け、
    そのリリーフ弁(76)は、リリーフ弁座(78)とリリー
    フ弁室(77)を下側から順に形成してなり、そのリリー
    フ弁室(77)に挿入したリリーフ弁体(79)をリリーフ
    弁座(78)に弾圧するリリーフバネ(80)を設けたも
    の。
  8. 【請求項8】 請求項7のバネクランプにおいて、上記
    の連通路(14)及びリリーフ弁室(77)を前記ピストン
    (11)の軸心回りに環状に配置して構成したもの。
  9. 【請求項9】 請求項8のバネクランプにおいて、前記
    の逆止弁室(57)の上側に上記リリーフ弁室(77)を直
    列状に配置し、上記のリリーフ弁体(79)の下端部に前
    記の逆止弁座(58)を設けたもの。
  10. 【請求項10】 請求項4から9のいずれかのバネクラン
    プにおいて、前記ハウジング(A)を軸心回りに高速回転
    可能に構成したもの。
  11. 【請求項11】 請求項10のバネクランプにおいて、前記
    の逆止弁体用開弁具(66)から前記のシリンダ(10)の
    内周面(10b)へ向けて、気液混合防止用の仕切り壁
    (73)を突設したもの。
  12. 【請求項12】 請求項10又は11のバネクランプにおい
    て、上記ハウジング(A)を工作機械の主軸(24)で構成
    し、前記の作動部材(B)を、上記の主軸(24)に内嵌し
    たドローバー(28)で構成したもの。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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