JP3105521U - 弾み性に富む中実ボール - Google Patents
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Abstract
【課題】スーパーボールとしての特性を生かした新規な装飾と弾み性の面白みとを兼ね備えたスーパーボールの提供を目的とする。
【解決手段】ポリブタジエン樹脂で形成された中実ボール1の表面全体に、略半球状の突起2を多数突設する。成型用金型Qにおける充填孔Q1の位置と、該位置の反対側面とに頂部突起2Aを設ける。成型用金型Qにおける接合部分に接合突起2Bを等間隔に配設する。頂部突起2Aと接合突起2Bとの間に、頂部突起2Aを中心とする放射突起2Cを放射状に設ける。
【選択図】図1
【解決手段】ポリブタジエン樹脂で形成された中実ボール1の表面全体に、略半球状の突起2を多数突設する。成型用金型Qにおける充填孔Q1の位置と、該位置の反対側面とに頂部突起2Aを設ける。成型用金型Qにおける接合部分に接合突起2Bを等間隔に配設する。頂部突起2Aと接合突起2Bとの間に、頂部突起2Aを中心とする放射突起2Cを放射状に設ける。
【選択図】図1
Description
本考案は、弾性材料であるポリブタジエン樹脂等の合成ゴムを素材として形成された、所謂、玩具用のスーパーボールと称される弾み性に富む中実ボールに関する。
従来この種の中実ボール(以下、スーパーボールと称する)は、成形加工上の制約や、製造コスト上の規制から、単色で成型されるものが多い。そこで、この単色のボールに色彩を施す手段として、ボールの表面に色彩模様を塗布する手段や、ボール表面を刻設した凹所に異色のボール材料を充填固化させたりする手段がとられていたが、いずれも、色彩模様の永続性に欠けたり、あるいは、ボール表面の凹凸が不連続になるなどの不都合が生じていた。そこで、当考案者は、先に、特許文献1若しくは特許文献2に記載の弾み性に富む中実ボール及びその製造方法の発明を提案している。これらの発明により、永続性に優れた色彩パターンを創出することが可能になるなど、所謂スーパーボールの既成概念を大きく変えることができた。
当考案者による特許文献1及び特許文献2の発明により、色彩模様が自由になると、更に新しい装飾が期待されるようになった。例えば、スーパーボールの表面に任意の凹凸を形成する方法などが特許文献3に記載されている。この方法は、スーパーボールの一部に凹みを形成し、この凹みに絵柄や色彩を施す方法である。
また、当考案者は、特許文献4に記載の如く、弾み性に富むボールとしての特性を生かした全く新しい装飾ができるスーパーボールを提供している。この特許文献4には、ポリブタジエン樹脂で形成された弾み性に富む中実ボールにおいて、ボールの表面全体に複数条の突条を設けたスーパーボールが記載されている。
特公昭58−13189号公報
特公平5−19429号公報
特開平11−146929号公報
実用新案登録第3082848号公報
ところが、特許文献3の如く、ボールの一部に凹みを形成し、この凹みに絵柄や色彩を施す手段では、製造工程が増加するのでコスト高になる。また、凹凸がボールの一部に形成されていると、ボールの弾性が減少するので弾み性に富むボールとしての面白みが半減する不都合も生じる。
また、特許文献4により、極めて装飾効果に富んだスーパーボールを提供することに成功したことにより、スーパーボールの装飾に新たな可能性が認められるようになった。この結果、更に新規な装飾のみならず、弾み性に面白みを有するスーパーボールの提供が望まれていたものである。
そこで、本考案は上述の課題を解消すべく案出されたもので、弾み性の面白みと新しい装飾とを兼ね備えた弾み性に富む中実ボールの提供を目的とするものである。
上述の目的を達成すべく本考案の第1の手段は、ポリブタジエン樹脂で形成された弾み性に富む中実ボール1において、中実ボール1の表面全体に、略半球状の突起2を多数突設したことにある。
第2の手段における突起2は、成型用金型Qにおける充填孔Q1の位置と、該位置の反対側面とに設けられた一対の頂部突起2Aと、成型用金型Qにおける接合部分に等間隔に配設された複数の接合突起2Bと、これら頂部突起2Aと接合突起2Bとの間に、頂部突起2Aを中心として放射状に配された放射突起2Cとから成る。
第3の手段は、直径18〜80mmの中実ボール1に対して、突起2を3〜12mmの直径に形成する。
第4の手段における中実ボール1は、透明又は半透明のポリブタジエン樹脂で形成されたことを課題解消のための手段とする。
ポリブタジエン樹脂で形成された弾み性に富む中実ボール1において、中実ボール1の表面全体に、略半球状の突起2を多数突設したことにより、この突起2がポリブタジエン樹脂の性質から、透明又は半透明な突条2になる。この透明又は半透明な突起2が光を反射してあたかも宝石のような装飾作用を奏するものである。この結果、これまでのスーパーボールには、全くないタイプの新しい装飾を施すことができた。
この突起2は、成型用金型Qにおける充填孔Q1の位置と、該位置の反対側面とに設けられた一対の頂部突起2Aと、成型用金型Qにおける接合部分に等間隔に配設された複数の接合突起2Bと、これら頂部突起2Aと接合突起2Bとの間に、頂部突起2Aを中心として放射状に配された放射突起2Cとから成るので、多数の突起2を中実ボール1全体にバランス良く配置することができる。
しかも、頂部突起2Aを中心として放射突起2Cを放射状に配することで、各突起2を通過する光を最も効果的に反射せしめることが可能になり、あたかもダイヤモンドの如く光を集めることができる。また、成型用型Qへの加工が容易になり、既成の成型用金型Qを利用して安価な提供も可能になる。
突起2は、直径18〜80mmの中実ボール1に対して3〜12mmの直径に形成されたことで、中実ボール1の直径に比例した突起2を形成可能となる。また、突起2の直径をこの範囲に設定することで、無回転の中実ボール1をある程度まで一定の方向へ弾ませることもできる。また一方で、中実ボール1に与える回転により、意外な動きも現出可能になり、スーパーボールとしての特性を生かした従来にない遊びが可能になる。
更に、ボール1を、透明又は半透明のポリブタジエン樹脂で形成することで、ボール1全体を利用した透明感のある反射効果を奏するものになり、宝石のような装飾効果を強調することができる。
このように本考案によると、弾み性に富むボールとしての特性を生かした全く新しい装飾や遊びが可能になるなどといった種々の効果を奏するものである。
本考案の最良の形態は、透明又は半透明のポリブタジエン樹脂で中実ボール1を形成し、この中実ボール1の表面全体に、略半球状の突起2を多数突設する。成型用金型Qにおける充填孔Q1の位置と、該位置の反対側面とに一対の頂部突起2Aを設ける。成型用金型Qにおける接合部分に複数の接合突起2Bを等間隔に配設する。これら頂部突起2Aと接合突起2Bとの間に、頂部突起2Aを中心として放射突起2Cを放射状に配することにより、当初の目的を達成するものである。
本考案ボールは、ポリブタジエン樹脂で形成された弾み性に富む中実ボール1である(図1参照)。ポリブタジエン樹脂は、主に透明用、半透明用の樹脂を用いるが、着色用の樹脂を使用してもよい。成型方法は、従来通り、一対の成型用金型Qを接合し、充填孔Q1からポリブタジエン樹脂を圧入して硬化させるものである(図4参照)。
このように、成型した中実ボール1の表面全体に多数の突起2を設けてある。この突起2は、頂部突起2A、接合突起2B、放射突起2Cから成る(図1、図4参照)。
頂部突起2Aは、成型用金型Qにおける充填孔Q1の位置と反対の位置とに設けた一対の突起2で、この頂部突起2Aの一方の頂部に充填孔Q1を設置してポリブタジエン樹脂を圧入する(図4参照)。
接合突起2Bは、成型用金型Qにおける接合部分に等間隔に配設された複数の突起である。この接合突起2Bは、成型用金型Qの接合部分において二分される(図4参照)。このため、接合突起2Bは、他の突起2に比べて若干、反射効率が落ちるおそれがある。そこで、前記頂部突起2Aの周囲に放射突起2Cを設けている(図1参照)。
この放射突起2Cは、頂部突起2Aと接合突起2Bとの間に、頂部突起2Aを中心として、頂部突起2Aを囲むように放射状に配された突起である。このように放射突起2Cを設けることで、頂部突起2Aを配した両面に、最も効果的な反射効果が生じ、接合突起2Bで生じる若干の反射効率減少を補うことができる。図示例では、各頂部突起2Aに対して二重の放射突起2Cを設けているが、中実ボール1のサイズにより、何重に設けてもよい。
本考案の中実ボール1は、直径18〜80mm程度のものを使用する。そして、この中実ボール1に対して突起2の直径は3〜12mm程度に形成する。突起2の直径が3mm以下になると、中実ボール1に対する突起2が小さくなり、有効な反射が少なくなる。一方、突起2の直径が12mmを超えると、突起2の数が少なくなると共に、大きくなった突起2が妨げになり、中実ボール1が無回転でも一定の方向へ弾ませることは困難になる。この結果、中実ボール1の弾み方向があまりにも不確定になり過ぎる不都合が生じる。
中実ボール1を透明又は半透明のポリブタジエン樹脂で成形した場合、突起2も透明樹脂又は半透明になり、前記突起2の直径は最も効果的に反射するものである。
尚、本考案の実施例は図示例に限られるものではなく、本考案の要旨を変更しない範囲でのデザインの変更などは任意に行えるものである。
Q 成型用金型 Q1 充填孔
1 中実ボール
2 突起 2A 頂部突起
2B 接合突起
2C 放射突起
1 中実ボール
2 突起 2A 頂部突起
2B 接合突起
2C 放射突起
Claims (4)
- ポリブタジエン樹脂で形成された弾み性に富む中実ボールにおいて、中実ボールの表面全体に、略半球状の突起を多数突設したことを特徴とする弾み性に富む中実ボール。
- 前記突起は、成型用金型における充填孔の位置と、該位置の反対側面とに設けられた一対の頂部突起と、成型用金型における接合部分に等間隔に配設された複数の接合突起と、これら頂部突起と接合突起との間に、頂部突起を中心として放射状に配された放射突起とから成る請求項1記載の弾み性に富む中実ボール。
- 前記突起は、直径18〜80mmの中実ボールに対して3〜12mmの直径に形成された請求項1又は2記載の弾み性に富む中実ボール。
- 前記中実ボールは、透明又は半透明のポリブタジエン樹脂で形成された請求項1乃至3いずれか記載の弾み性に富む中実ボール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004002979U JP3105521U (ja) | 2004-05-27 | 2004-05-27 | 弾み性に富む中実ボール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004002979U JP3105521U (ja) | 2004-05-27 | 2004-05-27 | 弾み性に富む中実ボール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3105521U true JP3105521U (ja) | 2004-11-18 |
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ID=43258881
Family Applications (1)
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JP2004002979U Expired - Fee Related JP3105521U (ja) | 2004-05-27 | 2004-05-27 | 弾み性に富む中実ボール |
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JP (1) | JP3105521U (ja) |
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2004
- 2004-05-27 JP JP2004002979U patent/JP3105521U/ja not_active Expired - Fee Related
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