JP3103119U - ランニングマシン用走行支持板 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンドレスベルトとの間の潤滑性を長時間にわたって保持することができるランニングマシン用走行支持板を提供する。
【解決手段】ランニングマシンの機台110に横方向に設けられ、かつ上面を走行者の走行面とするエンドレスベルト120の上側ベルトを下から支持する走行支持板200であって、本体層と、孔が上面側に開口する多孔材の前記孔内に減摩材を充填して成る減摩材含有層20とを備え、前記減摩材含有層は前記本体層の上に敷設されたことを特徴とするランニングマシン用走行支持板。
【選択図】図3

Description

本考案は、ランニングマシン用走行支持板に関する。
通常のランニングマシンは、図1に示すように、機台1と、機台1上に横たわるほぼ長方形の走行支持板2と、それぞれ走行支持板2の長手方向の両端部に軸支されている左右2の軸棒3,3と、軸棒3,3間に掛け渡され、上側ベルトが走行支持板2で下から支持され、上側ベルトの上面42を走行者の走行面とするエンドレスベルト4と、走行支持板2の軸棒3,3の同一方向への回転を駆動するモーター5とを備えている。
走行支持板2の従来の構成は、図2に示すように、上下両面を有する本体層201と、本体層201の前記上面に敷設されている耐摩耗層202とからなりていて、耐摩耗層202の上面に潤滑剤層203を塗布形成して使用される。
耐摩耗層202は、走行支持板2の摩耗を防止するためのものであり、一般的には、メラミン樹脂の塗布やメラミン樹脂板の貼付、ペイントの塗布、焼付け塗装などの方法で成形されてなる。
潤滑剤層203は、走行支持板2とエンドレスベルト4との間の摩擦力を低減させるためのものであり、一般的に、シリコーン油や潤滑油、潤滑液、グリース、ろうなどが使用されて形成されてなる。
しかしながら、潤滑剤層203は、走行支持板2の耐摩耗層202の上面だけに塗布成形されているため、ランニングマシンの稼動によって流失し、時間経過と共に潤滑剤が徐々に少なくなって塗布膜が消失する虞れがあるので、頻繁に潤滑剤を補足しなければ、使用中に摩擦力が不意に増大し、モーター5は負担が大きくなって焼損される可能性が大である。
また、頻繁に潤滑剤を補足しようとしても、走行支持板2とエンドレスベルト4との間の隙間がかなり小であるため、それらを分解しなければ、走行支持板2の全面に渡って潤滑剤を均一に添加することができず、保守点検が面倒になるという問題があった。
上記に鑑みて、本考案の目的は、エンドレスベルトとの間の潤滑性を長時間に保持することができるランニングマシン用走行支持板を提供しようとすることにある。
前記目的を達成するために、考案者は、ランニングマシンの機台に横方向に設けられ、かつ上面を走行者の走行面とするエンドレスベルトの上側ベルトを下から支持する走行支持板であって、本体層と、孔が上面側に開口する多孔材の前記孔内に減摩材を充填して成る減摩材含有層とを備え、前記減摩材含有層は前記本体層の上に敷設されたことをことを特徴とするランニングマシン用走行支持板を提供する。
この構成によるランニングマシン用走行支持板は、その前記エンドレスベルトと接触する減摩材含有層が、従来のランニングマシン用走行支持板の耐摩耗層と異なり、減摩材が内蔵されている多孔材からなっているため、前記エンドレスベルトの運転時に前記減摩材が表面の開口から出て走行支持板の表面に供給補足し、走行支持板とエンドレスベルトとの間の摩擦力を低減させ、特に、前記減摩材として潤滑油やグリース、ワックスなど流動性が多少あるものが使用されると、前記エンドレスベルトの運転に伴って生成した熱により、前記多孔材の孔内に貯蔵されている前記減摩材が膨張されて前記孔内から染み出て、走行支持板の表面に供給補足し、走行支持板とエンドレスベルトとの間の摩擦力を低減させる。他方、前記運転が止まると、前記多孔材内の温度の低下がもたらす減圧及び表面張力により過多の減摩材が前記多孔材内に再び吸込まれて自己回収性が発揮され、頻繁に潤滑油などの減摩材を補足したりする必要がなくなる。この結果、エンドレスベルトとの間の潤滑性を長時間に保持することができ、ランニングマシンの保守点検が容易になる。
そして、前記多孔材内に散在している孔は、互いに連通しているのが好ましい。前記多孔材は、プラスチック発泡体、樹脂発泡体、合成ゴム発泡体、ガラス繊維布、不織布、金属粉末の結合体、セラミック材のいずれか又はこれらの2以上の複合体であることが好ましい。前記減摩材は、前記従来に使用される潤滑剤、例えばシリコーン油や潤滑油、潤滑液、グリース、ろうの外、場合によっては、黒鉛粉、滑石粉などを選んでも良く、もちろんそれらの2以上の混合物を使用しても良い。
前記本体層は、木質材料、プラスチック材料、金属材料のいずれかの成形体であることが好ましい。
本考案のランニングマシン用走行支持板は、減摩材を自動的に放出することができる減摩材含有層を備えているので、エンドレスベルトとの間の潤滑性を長時間保持することができる。また、減摩材は自己回収性を有するので、特に減摩材として流動性が多少あるものを使用すれば、潤滑性を更に長時間に保持することができる。
以下、本考案のランニングマシン用走行支持板の好ましい実施形態を詳しく説明する。
本考案のランニングマシン用走行支持板200は、図3に示すように、ランニングマシン100の機台110上に横たわるように設けられ、かつ上面を走行者の走行面とするエンドレスベルト120の上側ベルト120Aを下から支持するものである。なお、図中の符号130はエンドレスベルト120の内周面を示し、140はエンドレスベルト120の外周面を示す。
この走行支持板200は、図3及び図4に示すように、上下両面12,11を有する長方形の平板状の本体層10と、孔21が緻密に散在し、かつこれらの孔21が上面側に開口する多孔材20Aの孔21内に、減摩材22を充填して成る減摩材含有層20とを備え、減摩材含有層20は本体層10の上に敷設されて構成されている。
図中に示されていないが、多孔材20A内に散在している複数の孔21は、互いに連通している。
本体層10は、木質材料、プラスチック材料、金属材料のいずれかの成形体である。
多孔材20Aは、プラスチック発泡体、樹脂発泡体、合成ゴム発泡体、ガラス繊維布、不織布、金属粉末の結合体、セラミック材のいずれか又はこれらのうちの2以上の複合体である。
減摩材22は、シリコーン油、潤滑油、潤滑液、グリース、ろう、黒鉛粉、滑石粉のいずれか又はこれらのうちの2以上の複合体である。
それにより、走行支持板200がその減摩材含有層20でエンドレスベルト120と接触するようにランニングマシン100の機台110上に設けられた時、エンドレスベルト120の運転に従って減摩材22が表面の開口から出て走行支持板200の表面に供給補足され、走行支持板200とエンドレスベルト120との間の摩擦力を低減させることができ、且つ、ランニングマシンの稼動中だけ減摩材22が減摩材含有層20の表面に減摩材22の補足に必要な僅かな量で徐々に染み出るので、それとエンドレスベルト120との間の潤滑性を長時間に保持することができ、頻繁に潤滑油などの減摩材22を補足する必要がない。特に、減摩材22としてシリコーン油や潤滑油、潤滑液、グリース、ろうなどが使用されれば、エンドレスベルト120の運転に伴って生成した熱により多孔材20Aの孔21内に貯蔵されている減摩材22が膨張して孔21内から染み出て、走行支持板200の表面に供給補足し、走行支持板200とエンドレスベルト120との間の摩擦力を低減させ、また前記運転が止まると、多孔材20A内の温度低下がもたらす減圧及び表面張力により過多の減摩材22が多孔材20A内に再び吸込まれるので、減摩材含有層20自体が自己回収性を発揮して潤滑性の保持能力が向上し、ランニングマシンの保守点検を頻繁に行う必要がなくなり、長時間にわたって稼動することができる。
すなわち、この構成によるランニングマシン用走行支持板200は、そのエンドレスベルト120と接触する減摩材含有層20が、従来のランニングマシン用走行支持板の耐摩耗層とは異なり、減摩材22が内蔵されている多孔材20Aからなるため、減摩材22を自動的に放出し、延いては吸込により回収することができる機能も有するので、エンドレスベルト120との間の潤滑性を長時間にわたって保持することができる。
なお、減摩材22が内蔵してある多孔材20Aは、いろいろな方法で容易に製造されることができる。
例えば、多孔材20Aとしてガラス繊維布を使用するときには、前記ガラス繊維布に減摩材22としてグリースを加熱溶融して含浸させて乾燥することにより、孔内にグリースが内蔵されたガラス繊維布を製造することができ、また。前記ガラス繊維布の製造過程において減摩材22として黒鉛粉を混入することにより、孔内に黒鉛粉が含有するガラス繊維布を製造することもできる。このようなガラス繊維布を本体層10の上面12に貼り付ることにより、減摩材含有層20を形成することができる。
そして、多孔材20Aとしてメラミン樹脂発泡体を使用するときには、例えば、前記メラミン樹脂発泡体の多孔構造内に減摩材22として黒鉛粉を含有させたり潤滑油を吸い付けたりすることで、黒鉛粉を含有したり潤滑油が吸い付けられたメラミン樹脂発泡体を製造することができる。前記黒鉛粉を含有したメラミン樹脂発泡体は、メラミン樹脂と発泡剤と黒鉛粉とを混合して加熱硬化させると共に発泡成形させる方法で製造することができる。
そして、多孔材20Aとして合成ゴム発泡体を使用するときには、例えば、前記合成ゴム発泡体の多孔構造内に減摩材22としてグリースを含浸させたり潤滑油を吸い付けたりすることで、グリースを含浸させたり潤滑油を吸い付けたりした合成ゴム発泡体を製造することができる。
そして、多孔材20Aとして金属粉末の結合体を使用するときには、前記金属粉末の結合体に減摩材22として黒鉛粉を含有させ、または前記金属粉末の結合体の多孔構造内に減摩材22として潤滑油を吸付けることで、黒鉛粉を含有したり潤滑油が吸付けられた金属粉末の結合体を製造することができる。前記黒鉛粉を含有する金属粉末の結合体は、金属粉末と黒鉛粉とを混合して加圧し、または加圧焼結する方法で製造することができる。
また、金属粉末とグリースとを混合して室温下で加圧する、またはプラスチック樹脂と潤滑油とを混合して本体層10の上面12に塗布し、自然に硬化させるなどの方法で減摩材含有層20を形成することもできる。
本考案のランニングマシン用走行支持板は、エンドレスベルトとの間の潤滑性を長時間にわたって保持することができるので、ランニングマシンの使用寿命を延ばすことができる。
以上説明した実施の形態は、あくまでも本考案の技術的内容を明らかにする意図のものにおいてなされたものであり、本考案はそうした具体例に限定して狭義に解釈されるものではなく、本考案の精神とクレームに述べられた範囲で、いろいろと変更して実施できるものである。
一般のランニングマシンを示す断面図 前記ランニングマシンにおける走行支持板の従来の構成を示す拡大断面図 本考案のランニングマシン用走行支持板の好ましい実施形態を取付けたランニングマシンを示す斜視図 図3における4−4線の断面図、本考案のランニングマシン用走行支持板の好ましい実施形態を説明する図
符号の説明
100 ランニングマシン
110 機台
120 エンドレスベルト
120A 上側ベルト
200 走行支持板
10 本体層
12,11 上下両面
20 減摩材含有層
20A 多孔材
21 孔
22 減摩材

Claims (8)

  1. ランニングマシンの機台に横方向に設けられ、かつ上面を走行者の走行面とするエンドレスベルトの上側ベルトを下から支持する走行支持板であって、
    本体層と、
    孔が上面側に開口する多孔材の前記孔内に減摩材を充填して成る減摩材含有層とを備え、
    前記減摩材含有層は前記本体層の上に敷設されたことを特徴とするランニングマシン用走行支持板。
  2. 前記多孔材は、プラスチック発泡体、樹脂発泡体、合成ゴム発泡体、ガラス繊維布、不織布、金属粉末の結合体、セラミック材のいずれか又はこれらの2以上の複合体であることを特徴とする請求項1に記載のランニングマシン用走行支持板。
  3. 前記減摩材は、潤滑液、潤滑油、グリース、ワックス、黒鉛粉、滑石粉のいずれか又はこれらの2以上の混合物であることを特徴とする請求項1に記載のランニングマシン用走行支持板。
  4. 前記多孔材としてガラス繊維布を使用し、前記ガラス繊維布に前記減摩材としてグリースを含浸させてなることを特徴とする請求項1に記載のランニングマシン用走行支持板。
  5. 前記多孔材としてガラス繊維布を使用し、前記ガラス繊維布に前記減摩材として黒鉛粉を含有させてなることを特徴とする請求項1に記載のランニングマシン用走行支持板。
  6. 前記多孔材としてメラミン樹脂発泡体を使用し、前記メラミン樹脂発泡体の多孔構造内に前記減摩材として黒鉛粉を含有させてなることを特徴とする請求項1に記載のランニングマシン用走行支持板。
  7. 前記多孔材として合成ゴム発泡体を使用し、前記合成ゴム発泡体の多孔構造内に前記減摩材としてグリースを含浸させてなることを特徴とする請求項1に記載のランニングマシン用走行支持板。
  8. 前記本体層は、木質材料、プラスチック材料、金属材料のいずれかの成形体であることを特徴とする請求項1に記載のランニングマシン用走行支持板。
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