JP3101966U - サーフボードの半加工素材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
幅狭の端面を表面にするように位置させた補強材を中心としてその両側にリサイクル可能でありかつ軽量な浮力発生材である発泡スチロールを平行に設け、軽量性を大きく阻害することなく、重心変更を容易にしうるように、補強材を構成し、その先端部分を湾曲させて、さらにその表面にサーフボードの類型性に見合ったガイドラインを設けたサーフボードの半加工素材である。
【選択図】図1
Description
また、一般にその内部構成は、単一構造若しくは均一構造で構成される。
更に発泡ポリエチレンや発泡ポリウレタンを浮力発生材として使用しそれに水平な方向での配置で補強材(ストリンガー)を用いているものも見受けられる。
一方、確かに発泡体である発泡ポリエチレンや発泡ポリウレタン等を浮力発生材として使用しそれに補強材を用いることは軽量化に関して有用な考察のあるべき一定の方向性は示していた。
しかし、浮力発生材の選定にやはり問題があるといわざるを得ず、十分な軽量化には適切な素材であるとはいいがたく、素材固有の強度不足は否めないものであった。さらにそもそもこのような浮力発生材固有の強度不足を問題とする以前に、外圧に対する脆弱性への配慮それ自体、すなわちサーフボードの強度を確保する考察自体が不十分であり、この問題と密接不可分に関係する軽量化もまた不十分とならざるを得ないものであった。そして、いずれの場合にもサーフボードの旋回性等操作性に重要な影響を及ぼす重量配分は全く問題とされていなかった。
更に忘れてならないのが、サーフボードはバランスをとりながら乗るものであるが、その核心である重心の重要性が芯材の段階から強く認識されていなかった。
サーフボードの重心位置がどこにあるかで、サーフボードの性質は全く異なるが、このような重心の変更性、むしろそれ以前の重心の存在自体が全く問題とされていなかった。
サーフボードのよれ耐性、重量、強度、コスト、加工性、リサイクル性、重心移動性等をバランスよく達成することは考察の対象からは完全に盲点となっていたものである。
また、補強材の割合が増すことは、加工性、重心の分散、リサイクル性の悪化、特に加工性が悪くなってしまうことを見過ごすことはできない問題であった。なぜならば、サーフボード製作技術者(シェイパーと指称される)は、実際サーフボードの素材をサンドペーパーやカッター等を利用して、流体力学、デザインを自由な芸術性を持って削る等加工し商品化している現状があるからである。
ただここで最も問題とするところはやはり、よりよい補強材と連動すべく、よりよい浮力発生材を用いた上で如何にして強度を高めつつ軽量化し、その重心の変更の自由度を高めるのかということであり重量がある補強材はできうるだけ少なく効率よく配置しなければならないということである。
重心位置によってサーフボードの旋回能力、安定性、スピードが大きく変わりうるのであり横に補強材を積み重ねたものでは、このような重心操作は難しい。
まず1、サーフボード半加工素材乃至サーフボードの強度を保ちながら軽量化しつつ明確な重心を備え、加えてそのような条件を満たしながら、その加工に障害とならないようにすること(軽量化は滑走速度を高めるため。強度は激しい状況での使用に耐えうるため。重心の存在は、旋回性等操作性を高めるため、加工の容易性は実質的に手作業で行われているサーフボードの外郭を作り出す作業を容易にしデザインの自由度を高めるため。)。
そして2、サーフボードのリサイクル性を高めること(リサイクル化はサーフボードの価値を直接的に高めるものではないが、近年社会問題となっているレジャーによる環境汚染問題に貢献するため。)
が主な目的である。
そこでは個別的な発想から、強度又は軽量化が問題にされていると見ることができ、ある程度問題点は解決されているとも考えられる。
以上本考案は上記の従来例の課題に鑑みて考案されたものである。
補強材(1)は、強度、軽量化、重心設定の容易性を目的とするため、その中心に基本となる補強材(1)が存在することが好ましいが、それを更に補強する意味で、複数備えられていてもよい。これは均等に配することで、重心を定めやすい効果がある。
尚、補強材(1)の湾曲は両端又は両端以外の部分の両方又はいずれか一方でも構わない。
サーフボードは船底と同様の水抵抗を減衰させる理由で、湾曲させることが必須であるが、半加工素材の状態で所定の範囲での湾曲を形成していれば、実際製作時の加工がより容易になっているとともに、特に負荷がかかるその部分の強度が格段に増すことになる。
又僅かな加工でサーフボードの重心位置を大きくずらすことが出来るようになり、サーフボードはバランスすなわち、その要素の一つである重心の位置が重要であり、それの作成に大きく貢献している。
つまり、補強材(1)は、補強とバランスをもって、リサイクルし易い発砲スチロールに介在していれば、その接合形態や、形状を限定されない。
しかも、補強材(1)は浮力発生材(2)に挟着された状態で、少なくとも表裏面に露出している特徴がある。この形態は、サーフボード内部に木芯があることが視認出来るもので、透明なグラス繊維コーテイングすれば、中に木目が見えて高級感も醸し出せる。
要件:発泡スチロールと同等若しくはそれ以上の浮力を発生させることが可能であり、リサイクル可能であり、削り加工が容易な素材。
ただし、出来るだけ他の素材を混在させないような配慮がリサイクル上要請される。
強度の要請のためには、他素材のメッシュ状フィルムを貼着するなどの構造は可能でも、そのためにリサイクルの際に分離作業が負担になる。
すなわち様々なサーフボードの形があるものの、その形は求められている素材の性質により異なることが多いので、例えば補強材(1)が1本の場合や複数本の場合には、その本数の違い等にあったガイドライン(3)にすることができる。
そのために次のような商品的効果、技術的効果が顕著である。
(1) 浮力発生材(2)との対比で補強材(1)が少なく済むため軽量化を十分な強度を持たせながら達成できる。
(2) このことから、これまで浮力発生材(2)として、コストも安く、非常に軽量ながら、その性質上強度不足を否めなかった素材の特質を十分生かせることができた。更に重心が容易に変更可能になり、サーフボードの制作が、特別な能力を必要とすることからかなりの基礎部分が事前に半加工されるので、熟練性を要する多くの部分が解き放たれた。
(3) 先端部分(S1)が湾曲しているため非常に削りやすいだけでなく、サーフボードの強度が飛躍的に増加し、重心変更が容易になった。
(4) 発泡スチロールを用いることで、加工しやすく、軽量化が達成できる。不要になったり破損した場合には、その部分はリサイクル施設では再生ペレット等として容易にリサイクルが可であり、資源としても認識できる。
(5) 補強材(1)として杉板又はレッドウッド板又はカーボンファイバー板などを用いることにより、重心変更を含め、切削やそのほかの加工が容易になり、強度が増した。
(6) 補強材(1)は複数本同時に用いることができる。そして、それぞれ必ずしも均等に平行に位置するわけではなく、強度、重心、削りやすさを非常に柔軟にできる。
(7)半加工素材(S)の表面(S2)には、切削する際の概略のガイドライン(3)を補助的に表示したので、切削者がより簡便に切削でき、工場段階で切削の補助をすることを可能にした。ガイドラインの形状は、設計デザインのメール打ち合わせなどで、かなり詳細に工場段階でプリントすることも可能である。
(8)サーフボードは、棒切れに乗った印象ではなく、十分な浮力で乗ったときにほんの少したわんだ印象が好ましいとされ、そのほうが、スピードが出るし、かつ運動性が高いが、本考案の半加工素材は、この要請に十分に答えるものである。
実施例では、全体の大きさを、長さ2〜3m、幅52〜65cmの範囲で,数種の形状のものを作成した。
浮力発生材(2)として、発泡スチロールの板が用いられている。
杉板は、反りや変形がないように十分に乾燥させており、浮力発生材(2)としての発砲スチロールとは接着剤でしっかり接合できる。
杉板をもちいるときは、板目を読んで切削しやすく、ささくれないような配置向きにしている。
強度が強く要請されるときは、製作者はFRP層を厚く形成したり、塗料層を工夫するなど様々な対応をして個性的なサーフボードを作成してゆく。
空気抜き孔やフィンの取付け孔など所定の加工をして商品となる。
本考案は、このような技術の内部芯材であり、どのような表層加工をも妨げるものではない。
S1 先端部分
S2 表面
1 補強材
2 浮力発生材
3 ガイドライン
Claims (6)
- 幅狭の端面(11)を表面にするように位置させた補強材(1)を中心としてその両側に浮力発生材(2)を平行に設けたことを特徴とするサーフボードの半加工素材。
- 前記半加工素材本体(S)の先端部分(S1)が湾曲していることを特徴とする請求項1に記載のサーフボードの半加工素材。
- 前記浮力発生材(2)は発泡スチロールであることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載のサーフボードの半加工素材。
- 前記補強材(1)は杉板又はレッドウッド板又はカーボンファイバー板を用いたことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3のいずれかに記載のサーフボードの半加工素材。
- 前記補強材(1)は浮力発生材(2)の中に複数枚設けられたことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4のいずれかに記載のサーフボードの半加工素材。
- 前記半加工素材本体(S)の表面(S2)には、切削する際の概略のガイドライン(3)を表示したことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4又は請求項5のいずれかに記載のサーフボードの半加工素材。
Priority Applications (1)
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JP2003272773U JP3101966U (ja) | 2003-11-28 | 2003-11-28 | サーフボードの半加工素材 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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JP3101966U true JP3101966U (ja) | 2004-06-24 |
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ID=43255523
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JP2003272773U Expired - Lifetime JP3101966U (ja) | 2003-11-28 | 2003-11-28 | サーフボードの半加工素材 |
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JP (1) | JP3101966U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020152150A (ja) * | 2019-03-18 | 2020-09-24 | 大地 宇田 | サーフボード 並びにその加工用ブランク素材 |
JP2021514893A (ja) * | 2018-02-27 | 2021-06-17 | カヤゴ テック ゲーエムベーハーCayago Tec Gmbh | 浮揚性材料から成るスイムボード、ならびにモータ付き水中スクーターおよびこのようなスイムボードを含むウォータースポーツ用具 |
-
2003
- 2003-11-28 JP JP2003272773U patent/JP3101966U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
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JP2021514893A (ja) * | 2018-02-27 | 2021-06-17 | カヤゴ テック ゲーエムベーハーCayago Tec Gmbh | 浮揚性材料から成るスイムボード、ならびにモータ付き水中スクーターおよびこのようなスイムボードを含むウォータースポーツ用具 |
JP7295125B2 (ja) | 2018-02-27 | 2023-06-20 | カヤゴ テック ゲーエムベーハー | 浮揚性材料から成るスイムボード、ならびにモータ付き水中スクーターおよびこのようなスイムボードを含むウォータースポーツ用具 |
JP2020152150A (ja) * | 2019-03-18 | 2020-09-24 | 大地 宇田 | サーフボード 並びにその加工用ブランク素材 |
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