JP3097143U - 祈願念珠 - Google Patents

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坂本 尚光
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株式会社宗家日本印相協会
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Abstract

【課題】念珠の原理原則に基づき、高い宗教性を維持しつつ、更に、新たな付加価値を見出すことができる念珠であり、日常的に装着でき使用価値の高い祈願念珠を提供すること。
【解決手段】複数個の主玉3と、この主玉3より大きい親玉2と、主玉3より小さい小玉5を有する環状の祈願念珠において、4個の小玉5を主玉3の間に所定の間隔で配設し、各小玉5に方位を表す文字8を施し、念ずる願いが叶えられるように構成した祈願念珠である。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、複数個の玉を環状につなぎあわせた祈願念珠であって、念珠の原理原則に基づき、守護繁栄の象徴として尊重されている本象牙を使用し、最高の吉運を呼び込み東西南北の守護神四天王を配置し、災厄から身を守り、願いが叶うように入魂祈願された祈願念珠に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、念珠(数珠)は、親玉や主玉と呼ばれる大きさの異なる玉を組合せて環状に設けられる。親玉は、釈迦如来、又は阿弥陀如来などの数珠の中心の意味を持ち、比較的大径の玉からなり、一方、主玉は、煩悩などを意味するものであって、親玉より小径に設けられる。更に、主玉の間には小玉と呼ばれる玉が設けられる場合があり、小玉を主玉の間に4個設けた場合には、特にこれらの小玉は四天と呼ばれ、四天王又は四菩薩を意味するものとされている。この場合、小玉は、主玉より小径に設けられることによって主玉と区別されるのが通常となっている。
【0003】
この種の念珠としては、例えば、多数の主玉と1個の親玉を環状に連結した数珠の表面に、種子と呼ばれる仏陀、菩薩などを象徴的に表した文字を印刷や刻印などによって表示したものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、少なくとも108個の数珠玉の各々に仏教的意味を有する同一の文字又は文字列を付した念珠がある(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
念珠は、通常仏様や菩薩を念ずる際に用いることを用途としているため、宗教的価値をより高めることが大きな目的となっており、その手段として上記の示したように念珠の玉に特殊な文字を記すようにする場合がある。念珠は、仏教の信者又は仏の道を信仰する者などが手にしつつ念ずることで煩悩を消滅し、功徳などを得ることができるなどと信じられており、法具、仏具として主に法事などに用いられている。
【0006】
【特許文献1】
登録実用新案第3075325号公報
【特許文献2】
登録実用新案第3046339号公報
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のように念珠は、法具や仏具として用いることが主な用途になっているため、一般的には、日常的に身体に装着されることは少ない。特に、特許文献1及び2のように、玉の表面に種子や経文などの文字を表示させると、これらの文字は日常的に用いられることが少ない文字であるため、宗教的な意味合いだけが高まることになってしまい、特に信仰深い者以外にとってはこれらの文字が記された念珠を日頃から装着することは更に敬遠される傾向にある。このように念珠は、法具や仏具としてのみ用いられることが多く、宗教的な価値以外の付加価値を見出すことは難しい。
【0008】
更に、いずれの念珠においても、装飾品としてのデザイン性にも劣っているため、日常生活において使用しようとした場合に更に装着し難いものとなっている。
【0009】
本考案は、前記の実情に鑑みて開発したものであり、その目的とするところは念珠の原理原則に基づき、高い宗教性を維持しつつ、更に、新たな付加価値を見出すことができる念珠であり、持つ人、1人1人の姓名の画数と生年月日を基に、その人の念ずる願いが叶えられるように作成にあたって鑑定したものであり、使用価値の高い念珠を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1に係る考案は、複数個の主玉と、この主玉より大きい親玉と、主玉より小さい小玉を有する環状の祈願数珠において、4個の小玉を主玉の間に所定の間隔で配設し、各小玉に方位を表す文字を施し、念ずる願いが叶えられるように構成した祈願念珠である。
【0011】
請求項2に係る考案は、請求項1の祈願念珠において、親玉と主玉を象牙等の非透明材料で形成し、小玉を水晶、紫水晶、茶水晶、虎目石等の透明又は半透明或は不透明の材料で形成した祈願念珠である。
【0012】
請求項3に係る考案は、27個の象牙製の主玉と、この主玉より大きい1個の象牙製の親玉と、主玉より小さい4個の水晶又は紫水晶、茶水晶、虎目石の何れか1つを材料とする小玉を有する環状の祈願念珠であって、主玉の間に4個の小玉を所定の間隔で配設し、この4方の小玉の表面に東、西、南、北の文字を表示して、4つの方位の守り神である東の神である持国天、西の神である広目天、南の神である増長天、北の神である多聞天からなる四天王を表した祈願念珠である。
【0013】
【考案の実施の形態】
本考案における祈願念珠の一実施形態を図面に従って詳述する。
図1は、本考案における念珠の平面図である。図において、1は数珠本体であり、この数珠本体1において、3は複数個からなる主玉、2はこの主玉3より大きい親玉、5は主玉より小さい小玉である。親玉2の内部には、図示しないT字状の孔が穿孔され、一方、主玉3、小玉5には貫通孔3a、5aがそれぞれ穿孔されており、各孔に中通し紐4を通すようにして各玉を連結し、数珠本体1を環状に設けている。
6は親玉2と房(紐房)7との間に介在させるボサ玉であり、親玉2の内部を通した中通し紐4をこのボサ玉6内の図示しない孔に通して数珠本体1を環状に設けている。房7は中通し紐4の端部側に設け、中通し紐4が玉から抜けないようにして、この数珠本体1の環状を維持している。
【0014】
本実施形態における数珠本体1の玉数は27個であり、この玉数は、一般には主玉3の個数を示したものとなっている。なお、主玉3は27個以外であってもよく、例えば、他に基本的な数と言われている108個や、或は、1080、54、18個などにしてもよく、性別などに応じて適宜の数に設ければよい。また、本実施形態における親玉は1個であるが、2個(この場合、一つが親玉、残りが中玉と呼ばれる玉となる)であってもよく、これ以外にも、宗派によって形態の異なる、片手用、二輪用、法華用、浄土用などの念珠であってもよい。
【0015】
小玉5は4個からなり、各小玉5は主玉3の間に所定の間隔で4方に配設されている。各小玉5の表面には、4つの方位の守り神を表す東、西、南、北の文字8を施して念ずる願いが叶えられるように構成し、東の神である持国天、西の神である広目天、南の神である増長天、北の神である多聞天からなる四天王を表している。文字8は、彫刻、印刷、型成形、或はその他一般に用いられている加工手段によって小玉5に形成することができ、小玉5の材質などに応じて適宜の加工手段にて設けることが可能であり、また、小玉5を形成する材料の色などに応じて所望の色に施すことができる。
更に、文字8は、小玉5の内部に設けるようにしてもよく、また、図示しないが、小玉5の裏面側に守護神を直接表すために神という漢字や、或はそれ以外の漢字、又は図形、数字などを表示してもよい。
また、この文字8は小玉5のみに表示するようにしているが、必要に応じて親玉2や主玉3に表示するようにしてもよい。この場合、方位を表す表示以外であってもよく、各種の表示を設けることができる。
【0016】
各玉の材料としては、親玉2と主玉3を象牙を材料として形成し、また、小玉5を、例えば、水晶、紫水晶、茶水晶、或は虎目石の何れか1つを材料として形成している。このように、親玉2と主玉3を非透明材料によって形成し、小玉5を透明又は半透明或は不透明の材料で形成している。
なお、小玉5は象牙によって形成してもよく、この場合には、親玉2や主玉3と同一材料にすることで数珠本体1として一体感が得られる。
【0017】
次に、上記の念珠の実施形態の作用を説明する。
本例の念珠は、4個の小玉5を主玉3の間に所定の間隔で4方に配設し、各小玉5の表面側に東、南、西、北の方位を表す文字8をそれぞれ表示し、この小玉5を東の神である持国天、西の神である広目天、南の神である増長天、北の神である多聞天からなる四天王として配設したので、守護となる四天王が文字8によって表示された新たな付加価値を見出すことができる念珠であり、法具や仏具としてだけでなく、例えば、お守りとして使用でき、日常的に身体に装着することができる。更には、小玉5の裏面に守護神を示す神という文字を表示したり、或は、親玉2、主玉3に適宜の宗教的な表示を施すようにすることによって、宗教性を一層高めることもできる。
【0018】
また、親玉2と主玉3を非透明材料である本象牙によって形成しているので、独特の光沢と優れた質感によって高級感を持たせることができ、一方、小玉5を水晶、紫水晶、茶水晶、或は虎目石等の透明又は半透明或は不透明の材料で形成しているので、材料の有する装飾性を数珠本体1に持たせることができる。従って、より荘厳性を高めることができるばかりでなく、色彩性に優れ、従来にない優れたデザイン性を発揮することができ、装飾品としても日常的に使用できる。この小玉5は透明性を有していることから、文字8を内部側に形成するようにすれば、文字8を浮き出させるようにして一層装飾性を高めることもできる。
このように、数珠本体1は、念珠として法事等に使用する宗教的な用途以外にも、装飾品として身体に装着することもでき、汎用的に使用することができる。
【0019】
【考案の効果】
以上のことから明らかなように、請求項1及び2に係る考案によると、小玉に方位を表す文字を表示することによって、高い宗教性を維持した法具、仏具として使用できることはもとより、日常生活においても装着することのできる新たな付加価値を見出すことのできる念珠であり、お守りとして使用できる念珠である。特に、本考案における祈願念珠は、念珠の原理原則に基づき、守護繁栄の象徴として尊重されている本象牙を使用し、最高の吉運を呼び込み東西南北の守護神四天王を配置し、災厄から身を守り、願いが叶うように入魂祈願された祈願念珠であり、本件出願人オリジナルの価値の高い祈願念珠を提案できた。
【0020】
請求項3に係る考案によると、優れたデザイン性を発揮することのできる念珠であり、念珠やお守りとしての用途以外にも、装飾品として装着することができる祈願念珠であり、その使用価値は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案における祈願念珠の平面図である。
【図2】図1の一部拡大図である。
【符号の説明】
1 数珠本体
2 親玉
3 主玉
5 小玉
8 文字

Claims (3)

  1. 複数個の主玉と、この主玉より大きい親玉と、主玉より小さい小玉を有する環状の祈願念珠において、4個の小玉を主玉の間に所定の間隔で配設し、各小玉に方位を表す文字を施し、念ずる願いが叶えられるように構成したことを特徴とする祈願念珠。
  2. 請求項1の祈願念珠において、親玉と主玉を象牙等の非透明材料で形成し、小玉を水晶、紫水晶、茶水晶、虎目石等の透明又は半透明或は不透明の材料で形成したことを特徴とする祈願念珠。
  3. 27個の象牙製の主玉と、この主玉より大きい1個の象牙製の親玉と、主玉より小さい4個の水晶又は紫水晶、茶水晶、虎目石の何れか1つを材料とする小玉を有する環状の祈願念珠であって、主玉の間に4個の小玉を所定の間隔で配設し、この4方の小玉の表面に東、西、南、北の文字を表示して、4つの方位の守り神である東の神である持国天、西の神である広目天、南の神である増長天、北の神である多聞天からなる四天王を表したことを特徴とする祈願念珠。
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