JP3092920U - 乳幼児用カバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】例えばチャイルドシートやベビーカー、椅子等
の乳幼児載乗用品に乗せた乳幼児に対して、ひざ掛けな
どとして使用できるような乳幼児用カバーにおいて、着
脱操作が容易である上に、体裁の良い装着状態が得られ
るようにすること。 【解決手段】乳幼児載乗用品に乗せた乳幼児の体を覆う
べくシート状をなす本体シート４の一部に、上記乳幼児
載乗用品に対して着脱可能に固定するための止め具７を
有した乳幼児用カバー１であって、上記本体シート４の
上端部に、表面側に適宜幅折り返す折り返し部５を形成
すべく折り返し辺６を形成し、該折り返し辺７の裏面側
に、上記止め具７を設けた乳幼児用カバー１。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、例えばチャイルドシートやベビーカー、椅子等の乳幼児載乗用品 に乗せた乳幼児に対して、ひざ掛けなどとして使用できるような乳幼児用カバー に関する。

【０００２】

【従来の技術】

上述のような膝掛けとしては、周囲にスライドファスナを設けて開閉可能な袋 状に形成したものがある。これは、乳幼児の胴体から下をすっぽりと覆ってしま うものである（例えば特許文献１参照）。

【０００３】 しかし、このような膝掛けでは乳幼児への着脱に際して乳幼児をいちいち乳幼 児載乗用品から下ろさなければならず、面倒である。かといって、生地だけで構 成したのでは、自ら掛けられない上に、膝掛けがずれてもそれを直したりするこ とができない乳幼児に対しては、掛けた状態を維持できない。

【０００４】 乳幼児用ではなく、大人用の、しかも和装用の膝掛けではあるが、シート状の 生地の上端縁に一組の紐を、装着（固定）のために設けたものがある（特許文献 ２参照）。

【０００５】 しかしこの構成では、紐を用いて装着したときには、生地における紐取り付け 位置が引っ張られるので、シートの形が大きく変形し、装着時の体裁が良くない 。特に乳幼児に対して使用する場合には、上述のように乳幼児が自ら生地のずれ を直すようなことができないので、より体裁の良い状態で装着でき、それを維持 できるようにすることが大事である。

【０００６】

【特許文献１】 登録実用新案第３０８３５７８号公報

【特許文献２】 実開平４−２５８１２号公報。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

そこでこの考案は、着脱操作が容易である上に、体裁の良い装着状態が得られ 、さらにその装着状態を維持できるようにすることを主たる課題とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

そのための手段は、乳幼児載乗用品に乗せた乳幼児の体を覆うべくシート状を なす本体シートの一部に、上記乳幼児載乗用品に対して着脱可能に固定するため の止め具を有した乳幼児用カバーであって、上記止め具を、上記本体シートの上 端縁から適宜距離を隔てた位置の裏面に設けた乳幼児用カバーであることを特徴 とする。

【０００９】 乳幼児載乗用品とは、乳幼児を座らせたり寝せたりするために使用するもので 、チャイルドシート、籠状のキャリー、椅子、ベビーカー、籠状のキャリーなど がある。

【００１０】 使用に際しては、本体シートを乳幼児の体の必要部分に被せ、止め具を用いて 乳幼児載乗用品に固定する。このとき、本体シートにおける止め具より上端側の 部分を表側に折り返して二重にする。二重にすることによって腰ができ、張りの ある状態が得られる。

【００１１】 別の手段は、乳幼児載乗用品に乗せた乳幼児の体を覆うべくシート状をなす本 体シートの一部に、上記乳幼児載乗用品に対して着脱可能に固定するための止め 具を有した乳幼児用カバーであって、上記本体シートの上端部に、表面側に適宜 幅折り返す折り返し部を形成すべく折り返し辺を形成し、該折り返し辺の裏面側 に、上記止め具を設けた乳幼児用カバーであることを特徴とする。

【００１２】 使用に際しては、折り返し辺で折って上端部に折り返し部を有した二重構造に して、乳幼児の体の必要部分に被せ、止め具を用いて乳幼児載乗用品に固定する 。本体シートの上端部は、折り返し部が存在し二重になっているので、腰ができ 、張りのある状態となる。

【００１３】 前記止め具は、本体シートの幅方向の中間部に左右一対設けるとよい。形成に 際しては、乳幼児載乗用品における例えばフレームやハンドルなどの取り付け位 置の間隔に対応させておく。

【００１４】 一対の止め具は、本体シートの幅方向の中間部に設けているので、例えばベビ ーかに乗った乳幼児に装着した場合であってもベビーカーの側面も覆える。

【００１５】 前記止め具は、紐等で適宜構成すればよいが、好ましくは、帯状体からなり、 相互に係脱する係止手段を先端に有した開閉可能なループ状に構成するとよい。

【００１６】 開閉可能なループ状であるので、無端状態の棒状部分であっても容易に取り付 けることができる。係止手段には、面ファスナ、スナップ、ボタン等が採用でき る。

【００１７】 より好ましくは、上記帯状体からなる止め具を伸縮可能に構成するとよい。取 り付け部位の太さが太くても細くても対応できる上に、取り付け部位の間隔の違 いにも対応できる。

【００１８】

【考案の効果】

以上のようにこの考案によれば、本体シートの上端部が二重になって、腰がで き、張りのある状態となる。このため、装着したときに、一部分のみが極端に引 っ張られたりする変形が起こりにくく、きれいで体裁のよい装着状体を得られる 。

【００１９】 しかも、本体シートの上端部が張りのある状態であるので、乳幼児が触ったり 風が当たったりして多少の外力を受けても、容易にはずれずに、体裁の良い装着 状態を維持できる。

【００２０】 そのうえ乳幼児用カバーの着脱は、乳幼児を乳幼児載乗用品に座らせたり寝か せたりした状態のままでよいので、作業が簡単に行えるとともに、寝ている乳幼 児を起こさずに済む利点も有する。

【００２１】 また、前記止め具を、本体シートの幅方向の中間部に左右一対設けると、本体 シートにおける止め具間部分が乳幼児の体を覆っている時に、本体シートにおけ る止め具よりも外側の部分が、乳幼児載乗用品の側面部分を覆うことができる。 すなわち、乳幼児載乗用品がベビーカーである場合に、その側面の風の通る隙間 を有した部分を覆って、乳幼児を寒さ等から守ることができる。

【００２２】 さらに前記止め具を、帯状体からなる開閉可能なループ状に構成すると、無端 状態の棒状部分など、ほとんどの部位に取り付けが可能である。

【００２３】 そして特に、その止め具を伸縮可能に構成すると、取り付け部位の太さが太く ても細くても対応できる上に、取り付け部位の間隔の違いにも対応でき、汎用性 をより一層広めることができる。

【００２４】

【考案の実施の形態】

この考案の一実施の形態を、以下図面を用いて説明する。 図１は、乳幼児用カバー１（以下、カバーという）の表面図であり、このカバ ー１は、図３、図４に示したように乳幼児載乗用品２に乗せた乳幼児３の体を覆 える大きさの本体シート４で構成している。この本体シート４は、毛布状の適宜 の生地で形成し、掛けたときに暖かくできるようにして、膝掛け等として使用で きるようにしている。

【００２５】 この他、例えば防水性を有するシート材で形成して濡れ防止のカバー１として 使用できるようにするも、防汚性を有するシート材で形成して汚れ防止のカバー として使用できるようにするもよい。また、遮光性、通風性を有するシート材で 形成すれば、乳幼児を日差しや暑さから守ることができる。

【００２６】 本体シート４は方形状に形成し、上端部を適宜幅表面側に折り返して折り返し 部５を形成したときに、乳幼児載乗用品２に乗せた乳幼児３の体を覆うのに必要 な大きさに設定している。

【００２７】 そして折り返し部５を形成する折り返し辺６上に、乳幼児載乗用品２に対して の装着（固定）を行う止め具７を設けている。

【００２８】 図２は、広げた状態の本体シート４の裏面側からの斜視図であり、この図にも 示すように、折り返し辺６の裏面側に止め具７を設ける。止め具７は、幅方向の 中間部に左右一対設ける。

【００２９】 止め具７の構造は、一本の伸縮可能な帯状体からなり、両端部に、係止手段と して相互に係脱可能な面ファスナ７ａ，７ｂを有したものである。固定は、帯状 体の中間点を本体シート４に縫着して行う。本体シート４の素材によっては溶着 等の他の方法で行うもよい。

【００３０】 また本体シート４の表面の上端部、すなわち折り返し部５における折り返した 時に表に出る面には、装飾、宣伝等のための図柄やマークなどの表示部８を形成 している。

【００３１】 このように構成したカバー４では、乳幼児３を乳幼児載乗用品２に乗せた状態 で、着脱を行う。すなわち寒くなったときなど必要なときに、本体シート４を乳 幼児３の必要か所に掛けて、止め具７を乳幼児載乗用品２の適宜箇所に固定する 。図３の例では、チャイルドシート、キャリー、ベッドとして兼用できる乳幼児 載乗用品２に取り付けた例を示し、この場合には、傾倒自在なハンドル２ａの基 端側部分に止め具７を取り付けている。本体シート４の裾は、乳幼児３の脚を包 むように下に折り込んでおくとよい。図４の例は、乳幼児載乗用品２としてのベ ビーカーに取り付けた例を示し、この場合には、ベビーカーを構成するフレーム ２ｂに止め具７を固定する。

【００３２】 止め具７は、本体シート４の幅方向の中間部に左右一対設けているので、本体 シート４における止め具７間部分が乳幼児３の体を覆っている時に、本体シート ４における止め具７よりも外側の部分が、乳幼児載乗用品２の側面部分を覆うこ とができる。このため、図４に示したように乳幼児載乗用品２がベビーカーであ っても、その側面の風の通る隙間部分を覆って、乳幼児を寒さ等から守ることが できる。

【００３３】 また止め具７を、帯状体からなる開閉可能なループ状に構成しているので、無 端状態の棒状部分など、ほとんどの部位に取り付けが可能であって、様々な乳幼 児載乗用品２に取り付けることができる。この効果は、止め具７を伸縮可能に構 成したことによって、さらに高まる。つまり、取り付け部位の太さが太くても細 くても対応できる上に、取り付け部位の間隔の違いにも対応でき、汎用性をより 一層広めることができる。

【００３４】 しかも、カバー１の着脱は、乳幼児３を乳幼児載乗用品２から下ろしたりせず に行えるので、作業は簡単であり、乳幼児３が寝ている場合には起こさずに済む 。

【００３５】 そして装着状態においては、カバー１の上端部に折り返し部５が存在するので 、カバー１の上端部には腰ができ、張りのある状態となる。このため、装着時に 止め具７部分のみが極端に引っ張られたりする変形が起こりにくく、きれいで体 裁のよい装着状態を得られる。

【００３６】 その上カバー１の上端部は乳幼児３の手が位置する部分ではあるが、二重にな っているため形態安定性が良く、乳幼児３が触ったり風に吹かれたりしただけで は容易にはずれにくい、体裁のよい装着状態を維持できるという、顕著な効果を 達成する。

【００３７】 また、カバー１の上端部に折り返し部５を有しているので、例えば図５に示し たように、折り返し部５の下に所望の性状のシート材９を挟み込むことで、カバ ー１の表面に所望の性状を付与できる。例えば、防水性のシート材９を挟み込め ば、カバー１が濡れるのを防ぐことができ、防汚性のシート９を挟み込めば、カ バー１が汚れるこのを防ぐことができる。また、適宜の装飾を施して装飾性を有 したシート材９を挟み込めば、カバー１の印象を変える装飾ができるとともに汚 れ防止にもなる。通常であればシート材を別途に固定しなければならないことに なるが、カバー１の折り返し部５がシート材９の固定手段になるので、便利であ るとともに、着脱作業も容易である。

【００３８】 さらに表示部８は折り返し部５に形成しているが、この折り返し部５はカバー １上で目立つために表示部８の表示効果は高い。

【図面の簡単な説明】

【図１】 乳幼児用カバーの表面図。

【図２】 乳幼児用カバーの裏面側の斜視図。

【図３】 乳幼児用カバーの使用状態の斜視図。

【図４】 乳幼児用カバーの使用状態の斜視図。

【図５】 乳幼児用カバーの使用状態の表面図。

【符号の説明】

１…乳幼児用カバー ２…乳幼児載乗用品 ３…乳幼児 ４…本体シート ５…折り返し部 ６…折り返し辺 ７…止め具 ７ａ，７ｂ…面ファスナ

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】乳幼児載乗用品に乗せた乳幼児の体を覆う
   べくシート状をなす本体シートの一部に、上記乳幼児載
   乗用品に対して着脱可能に固定するための止め具を有し
   た乳幼児用カバーであって、上記止め具を、上記本体シ
   ートの上端縁から適宜距離を隔てた位置の裏面に設けた
   乳幼児用カバー。
2. 【請求項２】乳幼児載乗用品に乗せた乳幼児の体を覆う
   べくシート状をなす本体シートの一部に、上記乳幼児載
   乗用品に対して着脱可能に固定するための止め具を有し
   た乳幼児用カバーであって、上記本体シートの上端部
   に、表面側に適宜幅折り返す折り返し部を形成すべく折
   り返し辺を形成し、該折り返し辺の裏面側に、上記止め
   具を設けた乳幼児用カバー。
3. 【請求項３】前記止め具を、本体シートの幅方向の中間
   部に左右一対設けた請求項１または請求項２に記載の乳
   幼児用カバー。
4. 【請求項４】前記止め具が、帯状体からなり、相互に係
   脱する係止手段を先端に有した開閉可能なループ状であ
   る請求項１から請求項３のうちのいずれか一項に記載の
   乳幼児用カバー。
5. 【請求項５】前記止め具が、伸縮可能である請求項４に
   記載の乳幼児用カバー。