JP3092240B2 - 対反応装甲用成形炸薬弾頭 - Google Patents
対反応装甲用成形炸薬弾頭Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、戦車等における主装
甲と該主装甲の表面に装着される反応装甲とを炸薬の起
爆によりライナーから生成されるジェットで侵徹するた
めの対反応装甲用成形炸薬弾頭に関する。
甲と該主装甲の表面に装着される反応装甲とを炸薬の起
爆によりライナーから生成されるジェットで侵徹するた
めの対反応装甲用成形炸薬弾頭に関する。
【0002】
【従来の技術】対戦車用等の砲弾の弾頭として、弾殻内
に炸薬をライナーにより封閉して充填し、この炸薬の起
爆によりライナーを崩壊して前方に向かう高温高圧のジ
ェットを生成させ、このジェットにより戦車等の装甲を
侵徹させるようにしたいわゆる成形炸薬弾頭がある。
に炸薬をライナーにより封閉して充填し、この炸薬の起
爆によりライナーを崩壊して前方に向かう高温高圧のジ
ェットを生成させ、このジェットにより戦車等の装甲を
侵徹させるようにしたいわゆる成形炸薬弾頭がある。
【0003】この成形炸薬弾頭におけるライナーは、ジ
ェットの生成時に百万気圧以上でかつ約3000°C以
上の状態下におかれ、このとき、流体的粘性が重要な要
素として要求されることから、従来、例えば銅やタング
ステン等の金属素材で構成されている。
ェットの生成時に百万気圧以上でかつ約3000°C以
上の状態下におかれ、このとき、流体的粘性が重要な要
素として要求されることから、従来、例えば銅やタング
ステン等の金属素材で構成されている。
【0004】ところで、このような成形炸薬弾頭の侵徹
威力の低下を図る目的で、反応装甲と呼ばれるものが知
られている。図7に示すように、この反応装甲(62)
は、本来の装甲を主装甲(61)として、その表面の適
宜箇所に配置されるもので、上下のプレート(64),
(64)間に爆薬(63)を装填してなり、主装甲(6
1)に対して装着固定される。そして、これは、図8
(a)に示す如く、上記成形炸薬弾頭からジェット
(J)が噴出してプレート(64)を穿孔すると、図8
(b)に示すように、このジェット(J)によりプレー
ト(64),(64)間の爆薬(63)が反応して起爆
し、両プレート(64),(64)を上下に吹き飛ばす
ことで、その後のプレート(64)に対するジェット
(J)の侵徹接点を変え、その侵徹力を低下させるよう
になっている。従って、この反応装甲に対し、上記の成
形炸薬弾頭では侵徹威力が大幅に低下するのは避けられ
得ない。
威力の低下を図る目的で、反応装甲と呼ばれるものが知
られている。図7に示すように、この反応装甲(62)
は、本来の装甲を主装甲(61)として、その表面の適
宜箇所に配置されるもので、上下のプレート(64),
(64)間に爆薬(63)を装填してなり、主装甲(6
1)に対して装着固定される。そして、これは、図8
(a)に示す如く、上記成形炸薬弾頭からジェット
(J)が噴出してプレート(64)を穿孔すると、図8
(b)に示すように、このジェット(J)によりプレー
ト(64),(64)間の爆薬(63)が反応して起爆
し、両プレート(64),(64)を上下に吹き飛ばす
ことで、その後のプレート(64)に対するジェット
(J)の侵徹接点を変え、その侵徹力を低下させるよう
になっている。従って、この反応装甲に対し、上記の成
形炸薬弾頭では侵徹威力が大幅に低下するのは避けられ
得ない。
【0005】そこで、この反応装甲に対する侵徹力を確
保するために、従来、複合成形炸薬弾頭が提案されてい
る。この弾頭は、各々炸薬を有する先駆弾頭及び主弾頭
からなり、図9(a)に示すように、先ず、先駆弾頭の
ジェット(Jp)により反応装甲(62)の爆薬(6
3)を起爆させてプレート(64),(64)を吹き飛
ばし、次いで、図9(b)に示す如く、起爆遅れをもっ
た主弾頭のジェット(Jm )で主装甲(61)を穿孔さ
せることにより、反応装甲(62)を無力化するように
なっている。
保するために、従来、複合成形炸薬弾頭が提案されてい
る。この弾頭は、各々炸薬を有する先駆弾頭及び主弾頭
からなり、図9(a)に示すように、先ず、先駆弾頭の
ジェット(Jp)により反応装甲(62)の爆薬(6
3)を起爆させてプレート(64),(64)を吹き飛
ばし、次いで、図9(b)に示す如く、起爆遅れをもっ
た主弾頭のジェット(Jm )で主装甲(61)を穿孔さ
せることにより、反応装甲(62)を無力化するように
なっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この複合成
形炸薬弾頭でも完全とは言えず、以下の問題がある。す
なわち、まず、先駆弾頭と主弾頭との起爆時間差の最適
値は、図10に示すように、反応装甲に対するジェット
の撃角及び位置によって変化するので、この最適値の設
定が難しい。
形炸薬弾頭でも完全とは言えず、以下の問題がある。す
なわち、まず、先駆弾頭と主弾頭との起爆時間差の最適
値は、図10に示すように、反応装甲に対するジェット
の撃角及び位置によって変化するので、この最適値の設
定が難しい。
【0007】また、上記起爆時間差の設定は、弾頭の速
度及び構造により限界があり、通常1000m/s 以上の
速度をもつ戦車砲用榴弾には適用が困難である。
度及び構造により限界があり、通常1000m/s 以上の
速度をもつ戦車砲用榴弾には適用が困難である。
【0008】さらに、反応装甲が複数段に装着されてい
る多重の反応装甲に対し、起爆時間差の設定のみでは効
果が期待できない。つまり、図11(a)に示すよう
に、例えば標的が主装甲(61)表面に2段の反応装甲
(62),(62)を装着している場合、先駆弾頭のジ
ェットが1段目(外側)の反応装甲(62)を起爆させ
て除去するが、その後、図11(b)に示す如く、主弾
頭のジェット(Jm )は2段目(内側)の反応装甲(6
2)により侵徹接点が変えられるために主装甲(61)
を侵徹しなくなる。
る多重の反応装甲に対し、起爆時間差の設定のみでは効
果が期待できない。つまり、図11(a)に示すよう
に、例えば標的が主装甲(61)表面に2段の反応装甲
(62),(62)を装着している場合、先駆弾頭のジ
ェットが1段目(外側)の反応装甲(62)を起爆させ
て除去するが、その後、図11(b)に示す如く、主弾
頭のジェット(Jm )は2段目(内側)の反応装甲(6
2)により侵徹接点が変えられるために主装甲(61)
を侵徹しなくなる。
【0009】この発明の目的は、成形炸薬弾頭における
ライナー材料を変えることで、ジェットの衝撃圧力を下
げて反応装甲の爆薬を起爆させないようにし、ジェット
で主装甲を確実に侵徹させるようにすることにある。
ライナー材料を変えることで、ジェットの衝撃圧力を下
げて反応装甲の爆薬を起爆させないようにし、ジェット
で主装甲を確実に侵徹させるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的の達成のため、
この発明では、弾頭におけるジェット生成のためのライ
ナーをグラファイト等の炭素系材料やアルミニウム材料
で構成する。
この発明では、弾頭におけるジェット生成のためのライ
ナーをグラファイト等の炭素系材料やアルミニウム材料
で構成する。
【0011】すなわち、一般に、炸薬(反応装甲の爆
薬)の起爆に関する条件には、与えるエネルギー、圧力
及び温度に対して炸薬毎の閾値が存在する。そして、成
形炸薬弾頭のジェットによる反応装甲の起爆の有無は、
衝撃エネルギーEc 、衝撃圧力P及び衝撃力Fの支配を
強く受けると考えられ、これらの要素は以下の式で与え
られる。まず、衝撃エネルギーEc は、衝撃パルス(圧
力)の時間をt、炸薬密度をρE 、炸薬の音速をCE と
して、 Ec =t・P2 /ρE ・CE … で表される。また、衝撃圧力Pは、成形炸薬弾頭のジェ
ット速度をV、密度をρ、音速をCとして、 P=V・{(ρ・C)j ・(ρ・C)T }/{(ρ・C)j +(ρ・C)T } … (添字j はジェットを、またT は標的をそれぞれ示す)
で表され、衝撃力Fは、ジェットの断面積をSとして、 F=P・S … で表される。
薬)の起爆に関する条件には、与えるエネルギー、圧力
及び温度に対して炸薬毎の閾値が存在する。そして、成
形炸薬弾頭のジェットによる反応装甲の起爆の有無は、
衝撃エネルギーEc 、衝撃圧力P及び衝撃力Fの支配を
強く受けると考えられ、これらの要素は以下の式で与え
られる。まず、衝撃エネルギーEc は、衝撃パルス(圧
力)の時間をt、炸薬密度をρE 、炸薬の音速をCE と
して、 Ec =t・P2 /ρE ・CE … で表される。また、衝撃圧力Pは、成形炸薬弾頭のジェ
ット速度をV、密度をρ、音速をCとして、 P=V・{(ρ・C)j ・(ρ・C)T }/{(ρ・C)j +(ρ・C)T } … (添字j はジェットを、またT は標的をそれぞれ示す)
で表され、衝撃力Fは、ジェットの断面積をSとして、 F=P・S … で表される。
【0012】これらの式によると、衝撃圧力Pを下げる
ことで、衝撃力F及び衝撃エネルギーEc のいずれをも
低下させることができる。衝撃圧力Pを下げるために、
ライナーとして音響インピーダンスρ・Cの低い素材を
選択すればよいが、音速Cについては、コリメート(収
束)したジェットを生成するために3000m/s 以上が
必要であるので、これを下げることはできず、密度ρを
下げる必要がある。この低密度化のために、軽金属のベ
リリウム(Be )が考えられるが、毒性が強く、環境汚
染の点で問題がある。そこで、本発明では、低密度素材
として、炭素系又はアルミニウム系の材料を特定したも
のである。
ことで、衝撃力F及び衝撃エネルギーEc のいずれをも
低下させることができる。衝撃圧力Pを下げるために、
ライナーとして音響インピーダンスρ・Cの低い素材を
選択すればよいが、音速Cについては、コリメート(収
束)したジェットを生成するために3000m/s 以上が
必要であるので、これを下げることはできず、密度ρを
下げる必要がある。この低密度化のために、軽金属のベ
リリウム(Be )が考えられるが、毒性が強く、環境汚
染の点で問題がある。そこで、本発明では、低密度素材
として、炭素系又はアルミニウム系の材料を特定したも
のである。
【0013】具体的には、請求項1の発明では、図1及
び図2に示すように、主装甲(61)と、該主装甲(6
1)の表面に装着され、上下のプレート(64),(6
4)間に爆薬(63)を装填してなる反応装甲(62)
とをジェット(Jp ),(Jm )により侵徹するための
対反応装甲用成形炸薬弾頭として、前部がライナー
(6)により封閉された空所内に炸薬(8)を有し、該
炸薬(8)の起爆により上記ライナー(6)を崩壊して
反応装甲(62)を穿孔するための前方に噴出するジェ
ット(Jp )を生成する先駆弾頭(1)と、この先駆弾
頭(1)の後部に一体に結合され、前部がライナー(2
3)により封閉された空所内に炸薬(26)を有し、該
炸薬(26)の起爆によりライナー(23)を崩壊して
上記主装甲(61)を穿孔するための前方に噴出するジ
ェット(Jm )を生成する主弾頭(21)とからなる複
合成形炸薬弾頭を前提とし、この弾頭における先駆弾頭
(1)のライナー(6)を、そのジェット(Jp )によ
る反応装甲(62)の爆薬(63)に対する衝撃圧力が
所定以下になるよう炭素系又はアルミニウム系の材料で
構成する。
び図2に示すように、主装甲(61)と、該主装甲(6
1)の表面に装着され、上下のプレート(64),(6
4)間に爆薬(63)を装填してなる反応装甲(62)
とをジェット(Jp ),(Jm )により侵徹するための
対反応装甲用成形炸薬弾頭として、前部がライナー
(6)により封閉された空所内に炸薬(8)を有し、該
炸薬(8)の起爆により上記ライナー(6)を崩壊して
反応装甲(62)を穿孔するための前方に噴出するジェ
ット(Jp )を生成する先駆弾頭(1)と、この先駆弾
頭(1)の後部に一体に結合され、前部がライナー(2
3)により封閉された空所内に炸薬(26)を有し、該
炸薬(26)の起爆によりライナー(23)を崩壊して
上記主装甲(61)を穿孔するための前方に噴出するジ
ェット(Jm )を生成する主弾頭(21)とからなる複
合成形炸薬弾頭を前提とし、この弾頭における先駆弾頭
(1)のライナー(6)を、そのジェット(Jp )によ
る反応装甲(62)の爆薬(63)に対する衝撃圧力が
所定以下になるよう炭素系又はアルミニウム系の材料で
構成する。
【0014】一方、請求項2の発明では、先駆弾頭が主
弾頭の後側に配置されている複合成形炸薬弾頭に対し、
その先駆弾頭のライナーを同材料で構成する。すなわ
ち、この発明では、図3及び図2に示すように、中心部
に貫通孔(36)を有し、かつ前部がライナー(23)
により封閉された空所内に炸薬(26)を有し、該炸薬
(26)の起爆により上記ライナー(23)を崩壊して
主装甲(61)を穿孔するための前方に噴出するジェッ
ト(Jm )を生成する主弾頭(21′)と、この主弾頭
(21′)の後部に一体に結合され、前部がライナー
(6)により封閉された空所内に炸薬(8)を有し、該
炸薬(8)の起爆によりライナー(6)を崩壊して、主
弾頭(21′)の中心孔(36)を貫通して前方に噴出
し反応装甲(62)を穿孔するためのジェット(Jp )
を生成する先駆弾頭(1)とからなる複合成形炸薬弾頭
において、上記先駆弾頭(1)のライナー(6)を、そ
のジェット(Jp )による反応装甲(62)の爆薬(6
3)に対する衝撃圧力が所定以下になるよう炭素系又は
アルミニウム系の材料で構成したことを特徴とする。
弾頭の後側に配置されている複合成形炸薬弾頭に対し、
その先駆弾頭のライナーを同材料で構成する。すなわ
ち、この発明では、図3及び図2に示すように、中心部
に貫通孔(36)を有し、かつ前部がライナー(23)
により封閉された空所内に炸薬(26)を有し、該炸薬
(26)の起爆により上記ライナー(23)を崩壊して
主装甲(61)を穿孔するための前方に噴出するジェッ
ト(Jm )を生成する主弾頭(21′)と、この主弾頭
(21′)の後部に一体に結合され、前部がライナー
(6)により封閉された空所内に炸薬(8)を有し、該
炸薬(8)の起爆によりライナー(6)を崩壊して、主
弾頭(21′)の中心孔(36)を貫通して前方に噴出
し反応装甲(62)を穿孔するためのジェット(Jp )
を生成する先駆弾頭(1)とからなる複合成形炸薬弾頭
において、上記先駆弾頭(1)のライナー(6)を、そ
のジェット(Jp )による反応装甲(62)の爆薬(6
3)に対する衝撃圧力が所定以下になるよう炭素系又は
アルミニウム系の材料で構成したことを特徴とする。
【0015】また、請求項3の発明では、単頭成形炸薬
弾頭において、反応装甲の侵徹に寄与する部分のライナ
ーを同材料で構成する。
弾頭において、反応装甲の侵徹に寄与する部分のライナ
ーを同材料で構成する。
【0016】すなわち、この発明では、図4〜図6及び
図2に示す如く、前部がライナー(52)により封閉さ
れた空所内に充填され、起爆によりライナー(52)を
崩壊して、上記反応装甲(62)及び主装甲(61)を
穿孔するための前方に噴出するジェット(Jp ),(J
m )を生成する炸薬(53)を有する単頭成形炸薬弾頭
において、上記ライナー(52)のうち、炸薬(53)
の起爆によりライナー(52)から初期に生成されるジ
ェット(Jp )に関与する部分を、該ジェット(Jp )
による反応装甲(62)の爆薬(63)に対する衝撃圧
力が所定以下になるよう炭素系又はアルミニウム系の材
料で構成したことを特徴とする。
図2に示す如く、前部がライナー(52)により封閉さ
れた空所内に充填され、起爆によりライナー(52)を
崩壊して、上記反応装甲(62)及び主装甲(61)を
穿孔するための前方に噴出するジェット(Jp ),(J
m )を生成する炸薬(53)を有する単頭成形炸薬弾頭
において、上記ライナー(52)のうち、炸薬(53)
の起爆によりライナー(52)から初期に生成されるジ
ェット(Jp )に関与する部分を、該ジェット(Jp )
による反応装甲(62)の爆薬(63)に対する衝撃圧
力が所定以下になるよう炭素系又はアルミニウム系の材
料で構成したことを特徴とする。
【0017】上記請求項3の発明の単頭成形炸薬弾頭に
おける具体的構成を以下のようにする。すなわち、請求
項4の発明では、ライナー(52)を、主装甲(61)
を侵徹するジェット(Jm )を生成する主ライナー(5
2a)と、該主ライナー(52a)の前面でかつ炸薬
(53)の起爆により初期にジェットが生成される部分
に一体に接合され、主ライナー(52a)のジェット
(Jm)と同一軸線上にジェット(Jp )を生成する炭
素系又はアルミニウム系の材料で構成される1つの副ラ
イナー(52b)とからなす。
おける具体的構成を以下のようにする。すなわち、請求
項4の発明では、ライナー(52)を、主装甲(61)
を侵徹するジェット(Jm )を生成する主ライナー(5
2a)と、該主ライナー(52a)の前面でかつ炸薬
(53)の起爆により初期にジェットが生成される部分
に一体に接合され、主ライナー(52a)のジェット
(Jm)と同一軸線上にジェット(Jp )を生成する炭
素系又はアルミニウム系の材料で構成される1つの副ラ
イナー(52b)とからなす。
【0018】また、請求項5の発明では、ライナー(5
2)を、主装甲(61)を侵徹するジェット(Jm )を
生成する主ライナー(52a)と、該主ライナー(52
a)の前面でかつ炸薬(53)の起爆により初期にジェ
ットが生成される部分に一体に接合され、主ライナー
(52a)のジェット(Jm )と同一軸線上にジェット
(Jp )を生成する炭素系又はアルミニウム系の材料で
構成される2つ以上の副ライナー(52b),(52
c)とからなし、これら複数の副ライナー(52b),
(52c)を、隣り合う副ライナー(52b),(52
c)で密度の異なる異種材料となるように重ねて接合す
る。
2)を、主装甲(61)を侵徹するジェット(Jm )を
生成する主ライナー(52a)と、該主ライナー(52
a)の前面でかつ炸薬(53)の起爆により初期にジェ
ットが生成される部分に一体に接合され、主ライナー
(52a)のジェット(Jm )と同一軸線上にジェット
(Jp )を生成する炭素系又はアルミニウム系の材料で
構成される2つ以上の副ライナー(52b),(52
c)とからなし、これら複数の副ライナー(52b),
(52c)を、隣り合う副ライナー(52b),(52
c)で密度の異なる異種材料となるように重ねて接合す
る。
【0019】さらに、請求項6の発明では、ライナー
(52)を、主装甲(61)を侵徹するジェット(Jm
)を生成しかつ炸薬(53)の起爆により初期にジェ
ット(J)を生成する部分に開口部(52a′)を有す
る主ライナー(52a)と、該主ライナー(52a)の
開口部(52a′)に該開口部(52a′)を閉塞する
よう一体に嵌合され、主ライナー(52a)のジェット
(Jm)と同一軸線上にジェット(Jp )を生成する炭
素系又はアルミニウム系の材料で構成される1つの副ラ
イナー(52b)とからなす。
(52)を、主装甲(61)を侵徹するジェット(Jm
)を生成しかつ炸薬(53)の起爆により初期にジェ
ット(J)を生成する部分に開口部(52a′)を有す
る主ライナー(52a)と、該主ライナー(52a)の
開口部(52a′)に該開口部(52a′)を閉塞する
よう一体に嵌合され、主ライナー(52a)のジェット
(Jm)と同一軸線上にジェット(Jp )を生成する炭
素系又はアルミニウム系の材料で構成される1つの副ラ
イナー(52b)とからなす。
【0020】また、請求項7の発明では、ライナー(5
2)を、主装甲(61)を侵徹するジェット(Jm )を
生成しかつ炸薬(53)の起爆により初期にジェット
(J)を生成する部分に開口部(52a′)を有する主
ライナー(52a)と、該主ライナー(52a)の開口
部(52a′)に該開口部(52a′)を閉塞するよう
前後に直列に並んで一体に嵌合され、主ライナー(52
a)のジェット(Jm )と同一軸線上にジェット(Jp
)を生成する炭素系又はアルミニウム系の材料で構成
される2つ以上の副ライナー(52b),(52c)と
からなし、上記複数の副ライナー(52b),(52
c)を、隣り合う副ライナー(52b),(52c)で
密度の異なる異種材料となるように並べて嵌合する。
2)を、主装甲(61)を侵徹するジェット(Jm )を
生成しかつ炸薬(53)の起爆により初期にジェット
(J)を生成する部分に開口部(52a′)を有する主
ライナー(52a)と、該主ライナー(52a)の開口
部(52a′)に該開口部(52a′)を閉塞するよう
前後に直列に並んで一体に嵌合され、主ライナー(52
a)のジェット(Jm )と同一軸線上にジェット(Jp
)を生成する炭素系又はアルミニウム系の材料で構成
される2つ以上の副ライナー(52b),(52c)と
からなし、上記複数の副ライナー(52b),(52
c)を、隣り合う副ライナー(52b),(52c)で
密度の異なる異種材料となるように並べて嵌合する。
【0021】
【作用】上記の構成により、請求項1、2、3、4、
5、6又は7の発明では、複合成形炸薬弾頭において反
応装甲(62)を侵徹するための先駆弾頭(1)のライ
ナー(6)、又は単頭成形炸薬弾頭において初期のジェ
ットを生成するライナー(52)の一部が炭素系又はア
ルミニウム系の材料で構成されているので、反応装甲
(62)の侵徹に寄与するジェット(Jp )の衝撃圧力
P(式参照)が大幅に低くなり、例えば従来の一般的
な銅製のライナーに比べて理論上、約1/7になる。従
って、ジェット(Jp )により反応装甲(62)の爆薬
(63)が起爆しなくなり、それを起爆することなく穿
孔することができる。その結果、標的における主装甲
(61)の表面に多重の反応装甲(62),(62)が
あっても、その各々のプレート(64),(64)をジ
ェット(Jp)により穿孔し、同時に、そのプレート
(64),(64)侵徹時の圧力により反応装甲(6
2)の爆薬(63)を侵徹接点から周辺に押し退けるこ
とができ、引き続いてのジェット、つまり複合成形炸薬
弾頭では主弾頭(21)で生成されるジェット(Jm
)、単頭成形炸薬弾頭では炸薬(53)の起爆により
後期に生成されるジェットで主装甲(61)を確実に侵
徹することができる。
5、6又は7の発明では、複合成形炸薬弾頭において反
応装甲(62)を侵徹するための先駆弾頭(1)のライ
ナー(6)、又は単頭成形炸薬弾頭において初期のジェ
ットを生成するライナー(52)の一部が炭素系又はア
ルミニウム系の材料で構成されているので、反応装甲
(62)の侵徹に寄与するジェット(Jp )の衝撃圧力
P(式参照)が大幅に低くなり、例えば従来の一般的
な銅製のライナーに比べて理論上、約1/7になる。従
って、ジェット(Jp )により反応装甲(62)の爆薬
(63)が起爆しなくなり、それを起爆することなく穿
孔することができる。その結果、標的における主装甲
(61)の表面に多重の反応装甲(62),(62)が
あっても、その各々のプレート(64),(64)をジ
ェット(Jp)により穿孔し、同時に、そのプレート
(64),(64)侵徹時の圧力により反応装甲(6
2)の爆薬(63)を侵徹接点から周辺に押し退けるこ
とができ、引き続いてのジェット、つまり複合成形炸薬
弾頭では主弾頭(21)で生成されるジェット(Jm
)、単頭成形炸薬弾頭では炸薬(53)の起爆により
後期に生成されるジェットで主装甲(61)を確実に侵
徹することができる。
【0022】特に、請求項5の発明では、主装甲(6
1)を侵徹するジェット(Jm )を生成する主ライナー
(52a)の前面でかつ炸薬(53)の起爆により初期
にジェットが生成される部分に、炭素系又はアルミニウ
ム系の材料で構成される2つ以上の副ライナー(52
b),(52c)が接合され、この隣り合う副ライナー
(52b),(52c)が密度の異なる異種材料である
ので、主装甲(61)の表面に複数の反応装甲(6
2),(62),…が多段に重ねられ、その各々の反応
感度(爆薬の発火感度)が異なる場合であっても、上記
複数の副ライナー(52b),(52c)の材料を各々
のジェット(Jp )がそれぞれ反応装甲(62),(6
2),…の反応感度以下になるように選定することで、
反応装甲(62),(62),…をそれに対応する副ラ
イナー(52b),(52c)によるジェット(Jp )
で爆発させることなく侵徹して、多段の反応装甲(6
2),(62),…を全て無力化でき、その後の主ライ
ナー(52a)のジェット(Jm )で主装甲(61)を
確実に侵徹できる。
1)を侵徹するジェット(Jm )を生成する主ライナー
(52a)の前面でかつ炸薬(53)の起爆により初期
にジェットが生成される部分に、炭素系又はアルミニウ
ム系の材料で構成される2つ以上の副ライナー(52
b),(52c)が接合され、この隣り合う副ライナー
(52b),(52c)が密度の異なる異種材料である
ので、主装甲(61)の表面に複数の反応装甲(6
2),(62),…が多段に重ねられ、その各々の反応
感度(爆薬の発火感度)が異なる場合であっても、上記
複数の副ライナー(52b),(52c)の材料を各々
のジェット(Jp )がそれぞれ反応装甲(62),(6
2),…の反応感度以下になるように選定することで、
反応装甲(62),(62),…をそれに対応する副ラ
イナー(52b),(52c)によるジェット(Jp )
で爆発させることなく侵徹して、多段の反応装甲(6
2),(62),…を全て無力化でき、その後の主ライ
ナー(52a)のジェット(Jm )で主装甲(61)を
確実に侵徹できる。
【0023】また、請求項7の発明においても、上記と
同様にして、反応感度の異なる多段の反応装甲(6
2),(62),…であってもそれらを確実に侵徹で
き、主装甲(61)の侵徹が可能となる。
同様にして、反応感度の異なる多段の反応装甲(6
2),(62),…であってもそれらを確実に侵徹で
き、主装甲(61)の侵徹が可能となる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
する。
【0025】(実施例1)図1は本発明の実施例1に係
る複合成形炸薬弾頭を示し、この弾頭は対戦車用の誘導
砲弾の弾頭として使用される。すなわち、図示しない
が、この弾頭の前部には標的探索用のシーカ部等が、ま
た弾頭の後部には例えば誘導砲弾の飛翔安定及び方向制
御のための翼等を備えた弾体がそれぞれ結合され、これ
らと弾頭との組合せにより誘導砲弾が構成されている。
る複合成形炸薬弾頭を示し、この弾頭は対戦車用の誘導
砲弾の弾頭として使用される。すなわち、図示しない
が、この弾頭の前部には標的探索用のシーカ部等が、ま
た弾頭の後部には例えば誘導砲弾の飛翔安定及び方向制
御のための翼等を備えた弾体がそれぞれ結合され、これ
らと弾頭との組合せにより誘導砲弾が構成されている。
【0026】弾頭は、図2に示すように、標的(例えば
敵の戦車)における主装甲(61)表面に装着された例
えば2段の反応装甲(62),(62)をジェット(J
p )により侵徹するための先駆弾頭(1)と、その後部
に一体に結合され、ジェット(Jm )により主装甲(6
1)を侵徹するための主弾頭(21)とを備えてなる。
敵の戦車)における主装甲(61)表面に装着された例
えば2段の反応装甲(62),(62)をジェット(J
p )により侵徹するための先駆弾頭(1)と、その後部
に一体に結合され、ジェット(Jm )により主装甲(6
1)を侵徹するための主弾頭(21)とを備えてなる。
【0027】上記先駆弾頭(1)は円筒状の外筒(2)
を有し、この外筒(2)の前端(図で右端)開口は中心
孔(3a)周りにフランジ(3b)を有するサポート
(3)により、また後端開口は前方に向かって凸のカッ
プ状の防圧プレート(4)によりそれぞれ閉鎖されてい
る。上記外筒(2)の内部には円筒状の弾殻(5)が収
容され、この弾殻(5)の前端は上記サポート(3)の
フランジ(3b)に嵌合されて結合されている。弾殻
(5)の前端開口は後方に向かって中心側に収束する円
錐状の銅や銅タングステン系材料からなるライナー
(6)により閉塞され、弾殻(5)の後部は後方に向か
って中心側にテーパ状に絞られ、その後端開口は伝爆薬
ホルダ(7)により閉塞されており、弾殻(5)内にお
いてライナー(6)及び伝爆薬ホルダ(7)で閉塞され
る空所(炸薬室)に炸薬(8)が充填されている。ま
た、上記伝爆薬ホルダ(7)内には炸薬室に臨む空所が
形成され、この空所には伝爆薬(9)が充填されてい
る。伝爆薬ホルダ(7)の後部には導爆線押え(10)
が取り付けられ、この導爆線押え(10)は電気雷管
(12)を保持している。この電気雷管(12)の一端
は伝爆薬ホルダ(7)の伝爆薬(9)に接触し、リード
線(11)から通電することで、電気雷管(12)を起
爆し、そして伝爆薬(9)を爆轟させて炸薬(8)を後
端(弾底)から起爆させ、これによりライナー(6)を
崩壊させて前方に噴出するコリメートしたジェット(J
p )を生成するようになされている。
を有し、この外筒(2)の前端(図で右端)開口は中心
孔(3a)周りにフランジ(3b)を有するサポート
(3)により、また後端開口は前方に向かって凸のカッ
プ状の防圧プレート(4)によりそれぞれ閉鎖されてい
る。上記外筒(2)の内部には円筒状の弾殻(5)が収
容され、この弾殻(5)の前端は上記サポート(3)の
フランジ(3b)に嵌合されて結合されている。弾殻
(5)の前端開口は後方に向かって中心側に収束する円
錐状の銅や銅タングステン系材料からなるライナー
(6)により閉塞され、弾殻(5)の後部は後方に向か
って中心側にテーパ状に絞られ、その後端開口は伝爆薬
ホルダ(7)により閉塞されており、弾殻(5)内にお
いてライナー(6)及び伝爆薬ホルダ(7)で閉塞され
る空所(炸薬室)に炸薬(8)が充填されている。ま
た、上記伝爆薬ホルダ(7)内には炸薬室に臨む空所が
形成され、この空所には伝爆薬(9)が充填されてい
る。伝爆薬ホルダ(7)の後部には導爆線押え(10)
が取り付けられ、この導爆線押え(10)は電気雷管
(12)を保持している。この電気雷管(12)の一端
は伝爆薬ホルダ(7)の伝爆薬(9)に接触し、リード
線(11)から通電することで、電気雷管(12)を起
爆し、そして伝爆薬(9)を爆轟させて炸薬(8)を後
端(弾底)から起爆させ、これによりライナー(6)を
崩壊させて前方に噴出するコリメートしたジェット(J
p )を生成するようになされている。
【0028】一方、上記主弾頭(21)は、先駆弾頭
(1)の弾殻(5)と同径の円筒状弾殻(22)を有
し、この弾殻(22)は、先駆弾頭(1)の弾殻(5)
後端に対し両弾殻(5),(22)と同径の円筒状弾殻
(19)を介して一体的に結合されている。この主弾頭
(21)の弾殻(22)の前端(図で右端)開口は後方
に向かって中心側に収束するトランペット形状のライナ
ー(23)により閉塞され、このライナー(23)はラ
イナー止めリング(24)により弾殻(22)前端内周
に固定されている。一方、弾殻(22)の後端開口は雷
管ホルダ(25)により閉塞されている。そして、弾殻
(22)内にライナー(23)及び雷管ホルダ(25)
で閉塞される空所(炸薬室)に炸薬(26)が充填され
ている。また、上記雷管ホルダ(25)の前方には、弾
殻(22)の内径よりも小径の円板状スペーサ(27)
が雷管ホルダ(25)と所定間隙をあけて同心状に配置
され、このスペーサ(27)外周と弾殻(22)内周と
の間の円環状空所には上記炸薬(26)と接する伝爆薬
(28)が、またスペーサ(27)後面と雷管ホルダ
(25)前面との間の間隙には上記伝爆薬(28)に接
する導爆薬(29)がそれぞれ充填されている。雷管ホ
ルダ(25)の中心には貫通孔(25a)が形成され、
この貫通孔(25a)には前端を上記導爆薬(29)に
接した電気雷管(30)が挿通され、この雷管(30)
は中心孔(25a)の後端に嵌装した雷管押え(31)
により支持されて外部に導出されており、雷管(30)
に通電することで、導爆薬(29)及び伝爆薬(28)
を爆轟させて炸薬(26)を爆轟させ、ライナー(2
3)を崩壊して前方に噴出するジェット(Jm )を生成
するようにしている。
(1)の弾殻(5)と同径の円筒状弾殻(22)を有
し、この弾殻(22)は、先駆弾頭(1)の弾殻(5)
後端に対し両弾殻(5),(22)と同径の円筒状弾殻
(19)を介して一体的に結合されている。この主弾頭
(21)の弾殻(22)の前端(図で右端)開口は後方
に向かって中心側に収束するトランペット形状のライナ
ー(23)により閉塞され、このライナー(23)はラ
イナー止めリング(24)により弾殻(22)前端内周
に固定されている。一方、弾殻(22)の後端開口は雷
管ホルダ(25)により閉塞されている。そして、弾殻
(22)内にライナー(23)及び雷管ホルダ(25)
で閉塞される空所(炸薬室)に炸薬(26)が充填され
ている。また、上記雷管ホルダ(25)の前方には、弾
殻(22)の内径よりも小径の円板状スペーサ(27)
が雷管ホルダ(25)と所定間隙をあけて同心状に配置
され、このスペーサ(27)外周と弾殻(22)内周と
の間の円環状空所には上記炸薬(26)と接する伝爆薬
(28)が、またスペーサ(27)後面と雷管ホルダ
(25)前面との間の間隙には上記伝爆薬(28)に接
する導爆薬(29)がそれぞれ充填されている。雷管ホ
ルダ(25)の中心には貫通孔(25a)が形成され、
この貫通孔(25a)には前端を上記導爆薬(29)に
接した電気雷管(30)が挿通され、この雷管(30)
は中心孔(25a)の後端に嵌装した雷管押え(31)
により支持されて外部に導出されており、雷管(30)
に通電することで、導爆薬(29)及び伝爆薬(28)
を爆轟させて炸薬(26)を爆轟させ、ライナー(2
3)を崩壊して前方に噴出するジェット(Jm )を生成
するようにしている。
【0029】そして、この発明の特徴として、上記先駆
弾頭(1)におけるライナー(6)は、そのジェット
(Jp )による反応装甲(62),(62)の爆薬(6
3)に対する衝撃圧力が所定以下に低下するよう、炭素
系材料としてのグラファイトで構成されている。
弾頭(1)におけるライナー(6)は、そのジェット
(Jp )による反応装甲(62),(62)の爆薬(6
3)に対する衝撃圧力が所定以下に低下するよう、炭素
系材料としてのグラファイトで構成されている。
【0030】したがって、この実施例においては、図2
に示すように、発射された誘導砲弾が、主装甲(61)
の表面に例えば2段の反応装甲(62),(62)を装
着した敵の戦車の所定距離以内に接近し又は着弾する
と、先ず、先駆弾頭(1)の雷管(12)への通電によ
り伝爆薬(9)が爆轟し、この伝爆薬(9)の爆轟によ
り炸薬(8)が起爆する。これに伴いライナー(6)が
崩壊して、前方にコリメートして噴出するジェット(J
p )が生成され、このジェット(Jp )で反応装甲(6
2),(62)を侵徹する。
に示すように、発射された誘導砲弾が、主装甲(61)
の表面に例えば2段の反応装甲(62),(62)を装
着した敵の戦車の所定距離以内に接近し又は着弾する
と、先ず、先駆弾頭(1)の雷管(12)への通電によ
り伝爆薬(9)が爆轟し、この伝爆薬(9)の爆轟によ
り炸薬(8)が起爆する。これに伴いライナー(6)が
崩壊して、前方にコリメートして噴出するジェット(J
p )が生成され、このジェット(Jp )で反応装甲(6
2),(62)を侵徹する。
【0031】このとき、上記先駆弾頭(1)のライナー
(6)は炭素系材料としてのグラファイトで構成されて
いるので、上記生成されるジェット(Jp )の衝撃圧力
は銅製ライナーに比べて大幅に低い。このようにジェッ
ト(Jp)の衝撃圧力が低いため、図2(a)に示すよ
うに、ジェット(Jp )により各反応装甲(62)の爆
薬(63)が起爆しなくなり、反応装甲(62),(6
2)を起爆することなく各々のプレート(64),(6
4),…を穿孔することができる。
(6)は炭素系材料としてのグラファイトで構成されて
いるので、上記生成されるジェット(Jp )の衝撃圧力
は銅製ライナーに比べて大幅に低い。このようにジェッ
ト(Jp)の衝撃圧力が低いため、図2(a)に示すよ
うに、ジェット(Jp )により各反応装甲(62)の爆
薬(63)が起爆しなくなり、反応装甲(62),(6
2)を起爆することなく各々のプレート(64),(6
4),…を穿孔することができる。
【0032】また、このように各反応装甲(62)の爆
薬(63)が起爆しないので、ジェット(Jp )により
反応装甲(62),(62)のプレート(64),(6
4),…が穿孔されると、そのプレート(64)侵徹時
の圧力により反応装甲(62),(62)の爆薬(6
3)は弾頭(1)の侵徹接点から周辺に押し退けられ
る。
薬(63)が起爆しないので、ジェット(Jp )により
反応装甲(62),(62)のプレート(64),(6
4),…が穿孔されると、そのプレート(64)侵徹時
の圧力により反応装甲(62),(62)の爆薬(6
3)は弾頭(1)の侵徹接点から周辺に押し退けられ
る。
【0033】この先駆弾頭(1)のジェット(Jp )の
後、引続き、所定の時間遅れをもって主弾頭(21)の
雷管(30)が通電され、この通電により導爆薬(2
9)、次いで伝爆薬(28)が爆轟し、この伝爆薬(2
8)の爆轟により炸薬(26)が起爆する。これに伴っ
てライナー(23)が崩壊して、上記と同様にジェット
(Jm )が生成され、このジェット(Jm )は先駆弾頭
(1)及び弾殻(19)を吹き飛ばして前方にコリメー
トして噴出する。
後、引続き、所定の時間遅れをもって主弾頭(21)の
雷管(30)が通電され、この通電により導爆薬(2
9)、次いで伝爆薬(28)が爆轟し、この伝爆薬(2
8)の爆轟により炸薬(26)が起爆する。これに伴っ
てライナー(23)が崩壊して、上記と同様にジェット
(Jm )が生成され、このジェット(Jm )は先駆弾頭
(1)及び弾殻(19)を吹き飛ばして前方にコリメー
トして噴出する。
【0034】その際、上記反応装甲(62),(62)
の爆薬(63)は先駆弾頭(1)のジェット(Jp )に
より弾頭の侵徹接点から周辺に押しやられているので、
主弾頭(21)のジェット(Jm )の衝撃圧力が高くて
も、それに反応する爆薬(63)はない。その結果、図
2(b)に示すように、主弾頭(21)のジェット(J
m )は、反応装甲(62),(62)による阻害を受け
ることなく、その各々のプレート(64),(64),
…に貫通形成された穿孔を通して主装甲(61)に届く
こととなり、このジェット(Jm )により主装甲(6
1)が侵徹される。このようにして、多段の反応装甲
(62),(62)を装着した戦車であっても、その反
応装甲(62),(62)を無力化して主装甲(61)
を確実に侵徹することができる。
の爆薬(63)は先駆弾頭(1)のジェット(Jp )に
より弾頭の侵徹接点から周辺に押しやられているので、
主弾頭(21)のジェット(Jm )の衝撃圧力が高くて
も、それに反応する爆薬(63)はない。その結果、図
2(b)に示すように、主弾頭(21)のジェット(J
m )は、反応装甲(62),(62)による阻害を受け
ることなく、その各々のプレート(64),(64),
…に貫通形成された穿孔を通して主装甲(61)に届く
こととなり、このジェット(Jm )により主装甲(6
1)が侵徹される。このようにして、多段の反応装甲
(62),(62)を装着した戦車であっても、その反
応装甲(62),(62)を無力化して主装甲(61)
を確実に侵徹することができる。
【0035】(実施例2)図3は実施例2を示し(尚、
図1と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な
説明は省略する)、先駆弾頭(1)を主弾頭(21′)
の後側に配置したものである。
図1と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な
説明は省略する)、先駆弾頭(1)を主弾頭(21′)
の後側に配置したものである。
【0036】この実施例では、先駆弾頭(1)は実施例
1と同様であり、主弾頭(21′)が部分的に異なって
いる。すなわち、先駆弾頭(1)の前端に弾殻(1
9′)を介して主弾頭(21′)の弾殻(22)が同心
一体的に接合されている。上記弾殻(19′)は、実施
例1における雷管ホルダ(25)の役割をしており、そ
の長さ方向中央には隔壁としての止めリング(42)が
形成されている。この止めリング(42)の前側の空所
にはクッション(33)を介して導爆薬(29)が充填
され、この導爆薬(29)は電気雷管(30)で起爆さ
れる。導爆薬(29)の前側にはスペーサ(27)が配
置され、該スペーサ(27)前側の空所には炸薬(2
6)が充填されている。スペーサ(27)外周と弾殻
(22)内周との間の円環状の空所には導爆薬(29)
の爆轟を炸薬(26)に伝える伝爆薬(28)が充填さ
れている。
1と同様であり、主弾頭(21′)が部分的に異なって
いる。すなわち、先駆弾頭(1)の前端に弾殻(1
9′)を介して主弾頭(21′)の弾殻(22)が同心
一体的に接合されている。上記弾殻(19′)は、実施
例1における雷管ホルダ(25)の役割をしており、そ
の長さ方向中央には隔壁としての止めリング(42)が
形成されている。この止めリング(42)の前側の空所
にはクッション(33)を介して導爆薬(29)が充填
され、この導爆薬(29)は電気雷管(30)で起爆さ
れる。導爆薬(29)の前側にはスペーサ(27)が配
置され、該スペーサ(27)前側の空所には炸薬(2
6)が充填されている。スペーサ(27)外周と弾殻
(22)内周との間の円環状の空所には導爆薬(29)
の爆轟を炸薬(26)に伝える伝爆薬(28)が充填さ
れている。
【0037】また、上記弾殻(41′)の止めリンク
(42)後方には先駆弾頭(1)との間にプロテクタ
(34)が組み込まれている。このプロテクタ(34)
及び止めリング(42)の各々には中心孔(34a),
(42a)が貫通形成されている。止めリング(42)
の中心孔(42a)には円筒からなるライナー(35)
の後端が連通し、このライナー(35)の前端は、炸薬
室前壁を構成するライナー(23)の後端に貫通形成し
た孔(23a)に嵌め込まれて、両ライナー(23),
(35)が一体的に結合されている。そして、上記プロ
テクタ(34)の中心孔(34a)、止めリング(4
2)の中心孔(42a)、ライナー(35)内及びライ
ナー(23)の孔(23a)により、主弾頭(21′)
を前後に貫通する貫通孔(36)が構成されており、先
駆弾頭(1)で生成したジェット(Jp)を上記貫通孔
(36)を通して主弾頭(21′)の前方へ噴出させる
ようにしている。
(42)後方には先駆弾頭(1)との間にプロテクタ
(34)が組み込まれている。このプロテクタ(34)
及び止めリング(42)の各々には中心孔(34a),
(42a)が貫通形成されている。止めリング(42)
の中心孔(42a)には円筒からなるライナー(35)
の後端が連通し、このライナー(35)の前端は、炸薬
室前壁を構成するライナー(23)の後端に貫通形成し
た孔(23a)に嵌め込まれて、両ライナー(23),
(35)が一体的に結合されている。そして、上記プロ
テクタ(34)の中心孔(34a)、止めリング(4
2)の中心孔(42a)、ライナー(35)内及びライ
ナー(23)の孔(23a)により、主弾頭(21′)
を前後に貫通する貫通孔(36)が構成されており、先
駆弾頭(1)で生成したジェット(Jp)を上記貫通孔
(36)を通して主弾頭(21′)の前方へ噴出させる
ようにしている。
【0038】したがって、この実施例の場合、図2に示
す如く、先駆弾頭(1)の炸薬(8)が起爆されると、
それに伴って生成したジェット(Jp )は貫通孔(3
6)、つまりプロテクタ(34)の中心孔(34a)、
止めリング(42)の中心孔(42a)、ライナー(3
5)内及びライナー(23)の孔(23a)を通して主
弾頭(21′)の前方へ噴出し、このジェット(Jp )
により上記実施例1と同様に反応装甲(62),(6
2)が無力化される。この後、主弾頭(21′)の炸薬
(26)が起爆して上記ライナー(23),(35)の
崩壊によりジェット(Jm )が生成され、このジェット
(Jm )により反応装甲(62),(62)に阻害され
ることなく主装甲(61)を確実に侵徹することがで
き、よって実施例1と同様の効果が得られる。
す如く、先駆弾頭(1)の炸薬(8)が起爆されると、
それに伴って生成したジェット(Jp )は貫通孔(3
6)、つまりプロテクタ(34)の中心孔(34a)、
止めリング(42)の中心孔(42a)、ライナー(3
5)内及びライナー(23)の孔(23a)を通して主
弾頭(21′)の前方へ噴出し、このジェット(Jp )
により上記実施例1と同様に反応装甲(62),(6
2)が無力化される。この後、主弾頭(21′)の炸薬
(26)が起爆して上記ライナー(23),(35)の
崩壊によりジェット(Jm )が生成され、このジェット
(Jm )により反応装甲(62),(62)に阻害され
ることなく主装甲(61)を確実に侵徹することがで
き、よって実施例1と同様の効果が得られる。
【0039】(実施例3)図4は本発明の実施例3を示
し、単頭成形炸薬弾頭に適用したものである。この実施
例では、有底円筒状の弾殻(51)内にライナー(5
2)で閉塞された空所が形成され、この空所に炸薬(5
3)が充填されている。上記空所の後側にはスペーサ
(58)が配置され、このスペーサ(58)外周と弾殻
(51)内周との間の空所には伝爆薬(54)が充填さ
れている。スペーサ(58)後面と弾殻(51)底壁前
面との間の間隙には導爆薬(55)が充填され、この導
爆薬(55)は弾殻(51)底壁の中心を貫通する雷管
(56)に接し、この雷管(56)は雷管押え(57)
により保持されている。
し、単頭成形炸薬弾頭に適用したものである。この実施
例では、有底円筒状の弾殻(51)内にライナー(5
2)で閉塞された空所が形成され、この空所に炸薬(5
3)が充填されている。上記空所の後側にはスペーサ
(58)が配置され、このスペーサ(58)外周と弾殻
(51)内周との間の空所には伝爆薬(54)が充填さ
れている。スペーサ(58)後面と弾殻(51)底壁前
面との間の間隙には導爆薬(55)が充填され、この導
爆薬(55)は弾殻(51)底壁の中心を貫通する雷管
(56)に接し、この雷管(56)は雷管押え(57)
により保持されている。
【0040】そして、上記ライナー(52)は、炸薬
(53)の起爆により主装甲(61)を侵徹するジェッ
ト(Jm )を生成する銅からなるコーン状の主ライナー
(52a)と、その中心部前面側、つまり炸薬(53)
の起爆により初期に生成されるジェット(Jp )に関与
する部分に一体的に張り付けられ、主ライナー(52
a)のジェット(Jm )と同一軸線上にジェット(Jp
)を生成するコーン状の1つのグラファイト製の副ラ
イナー(52b)とからなっている。
(53)の起爆により主装甲(61)を侵徹するジェッ
ト(Jm )を生成する銅からなるコーン状の主ライナー
(52a)と、その中心部前面側、つまり炸薬(53)
の起爆により初期に生成されるジェット(Jp )に関与
する部分に一体的に張り付けられ、主ライナー(52
a)のジェット(Jm )と同一軸線上にジェット(Jp
)を生成するコーン状の1つのグラファイト製の副ラ
イナー(52b)とからなっている。
【0041】この実施例においては、雷管(56)の通
電により導爆薬(55)及び伝爆薬(54)が爆轟して
炸薬(53)が起爆し、図2に示すように、この炸薬
(53)の起爆に伴う主ライナー(52a)の崩壊によ
りジェット(Jm)が噴出するが、主ライナー(52
a)の中心部にはグラファイト製の副ライナー(52
b)が接合されているので、上記ジェット(Jm )の噴
出に先立ち、このグラファイト製副ライナー(52b)
により反応装甲(62),(62)の侵徹に寄与する衝
撃圧力の低下したジェット(Jp )(図2(a)参照)
が生成され、そのジェット(Jp )により反応装甲(6
2),(62)を起爆することなく穿孔することができ
る。このため、標的に反応装甲(62),(62)があ
っても、そのプレートをジェット(Jp )により穿孔す
るとともに、そのプレート侵徹時の圧力により反応装甲
(62),(62)の爆薬(63)を侵徹接点から周辺
に押し退け、引き続いて生成される主ライナー(52
a)によるジェット(J)(図2(b)参照)で主装甲
(61)を確実に侵徹できる。
電により導爆薬(55)及び伝爆薬(54)が爆轟して
炸薬(53)が起爆し、図2に示すように、この炸薬
(53)の起爆に伴う主ライナー(52a)の崩壊によ
りジェット(Jm)が噴出するが、主ライナー(52
a)の中心部にはグラファイト製の副ライナー(52
b)が接合されているので、上記ジェット(Jm )の噴
出に先立ち、このグラファイト製副ライナー(52b)
により反応装甲(62),(62)の侵徹に寄与する衝
撃圧力の低下したジェット(Jp )(図2(a)参照)
が生成され、そのジェット(Jp )により反応装甲(6
2),(62)を起爆することなく穿孔することができ
る。このため、標的に反応装甲(62),(62)があ
っても、そのプレートをジェット(Jp )により穿孔す
るとともに、そのプレート侵徹時の圧力により反応装甲
(62),(62)の爆薬(63)を侵徹接点から周辺
に押し退け、引き続いて生成される主ライナー(52
a)によるジェット(J)(図2(b)参照)で主装甲
(61)を確実に侵徹できる。
【0042】(実施例4)図5は実施例4を示し(尚、
図4と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な
説明は省略する)、上記実施例3の単頭成形炸薬弾頭に
おいて、副ライナーの数を増やしたものである。この実
施例では、ライナー(52)は、主装甲(61)を侵徹
するジェット(Jm )を生成する銅からなる主ライナー
(52a)を備え、その中心部前面側にはコーン状の第
1及び第2の2つの副ライナー(52b),(52c)
が、各々ジェット(Jp )を主ライナー(52a)のジ
ェット(Jm )と同一軸線上に生成するように一体的に
張り付けられている。そして、上記2つの副ライナー
(52b),(52c)のうち、主ライナー(52a)
に近い後側の第2の副ライナー(52c)はアルミニウ
ム系材料で、またこの第2副ライナー(52c)の前側
に隣接する第1の副ライナー(52b)は第2の副ライ
ナー(52c)とは密度の異なるグラファイトでそれぞ
れ構成されている。
図4と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な
説明は省略する)、上記実施例3の単頭成形炸薬弾頭に
おいて、副ライナーの数を増やしたものである。この実
施例では、ライナー(52)は、主装甲(61)を侵徹
するジェット(Jm )を生成する銅からなる主ライナー
(52a)を備え、その中心部前面側にはコーン状の第
1及び第2の2つの副ライナー(52b),(52c)
が、各々ジェット(Jp )を主ライナー(52a)のジ
ェット(Jm )と同一軸線上に生成するように一体的に
張り付けられている。そして、上記2つの副ライナー
(52b),(52c)のうち、主ライナー(52a)
に近い後側の第2の副ライナー(52c)はアルミニウ
ム系材料で、またこの第2副ライナー(52c)の前側
に隣接する第1の副ライナー(52b)は第2の副ライ
ナー(52c)とは密度の異なるグラファイトでそれぞ
れ構成されている。
【0043】したがって、この実施例では、銅からなる
主ライナー(52a)の中心部前面側に2つの副ライナ
ー(52b),(52c)が前後方向に重なって一体的
に張り付けられているので、炸薬(53)が起爆する
と、まず、前側の第1の副ライナー(52b)により、
次いで後側の第2の副ライナー(52c)によりそれぞ
れジェット(Jp ),(Jp )が生成され、最後に主ラ
イナー(52a)のジェット(Jm )が生成される。そ
して、上記後側の第2の副ライナー(52c)はアルミ
ニウム系材料で、また前側の第1の副ライナー(52
b)はグラファイトでそれぞれ構成されているので、上
記第1の副ライナー(52b)によるジェット(Jp )
の衝撃圧力は低く、第2の副ライナー(52c)から主
ライナー(52a)になるに連れて次第にジェット(J
p ),(Jm )の衝撃圧力が大きくなる。このため、主
装甲(61)の表面に複数(3つ以上)の反応装甲(6
2),(62),…が多段に重ねられて装着され、その
各々の反応感度(爆薬の発火感度)が主装甲(61)側
ほど敏感になるように異なっている場合であっても、上
記2つの副ライナー(52b),(52c)の各々のジ
ェット(Jp )がそれぞれ各反応装甲(62)の反応感
度以下になるので、反応装甲(62),(62),…を
それに対応する副ライナー(52b),(52c)によ
るジェット(Jp)で爆発させることなく侵徹すること
ができる。その結果、多段の反応装甲(62),(6
2),…を全て無力化でき、その後の主ライナー(52
a)のジェット(Jm )で主装甲(61)を確実に侵徹
できる。
主ライナー(52a)の中心部前面側に2つの副ライナ
ー(52b),(52c)が前後方向に重なって一体的
に張り付けられているので、炸薬(53)が起爆する
と、まず、前側の第1の副ライナー(52b)により、
次いで後側の第2の副ライナー(52c)によりそれぞ
れジェット(Jp ),(Jp )が生成され、最後に主ラ
イナー(52a)のジェット(Jm )が生成される。そ
して、上記後側の第2の副ライナー(52c)はアルミ
ニウム系材料で、また前側の第1の副ライナー(52
b)はグラファイトでそれぞれ構成されているので、上
記第1の副ライナー(52b)によるジェット(Jp )
の衝撃圧力は低く、第2の副ライナー(52c)から主
ライナー(52a)になるに連れて次第にジェット(J
p ),(Jm )の衝撃圧力が大きくなる。このため、主
装甲(61)の表面に複数(3つ以上)の反応装甲(6
2),(62),…が多段に重ねられて装着され、その
各々の反応感度(爆薬の発火感度)が主装甲(61)側
ほど敏感になるように異なっている場合であっても、上
記2つの副ライナー(52b),(52c)の各々のジ
ェット(Jp )がそれぞれ各反応装甲(62)の反応感
度以下になるので、反応装甲(62),(62),…を
それに対応する副ライナー(52b),(52c)によ
るジェット(Jp)で爆発させることなく侵徹すること
ができる。その結果、多段の反応装甲(62),(6
2),…を全て無力化でき、その後の主ライナー(52
a)のジェット(Jm )で主装甲(61)を確実に侵徹
できる。
【0044】尚、この場合、反応装甲(62),(6
2),…の反応感度が上記のように主装甲(61)側ほ
ど敏感になる順番となっておらず、それとは異なると予
想されるときには、それに対応して第1及び第2の副ラ
イナー(52b),(52c)の材料を代えればよい。
2),…の反応感度が上記のように主装甲(61)側ほ
ど敏感になる順番となっておらず、それとは異なると予
想されるときには、それに対応して第1及び第2の副ラ
イナー(52b),(52c)の材料を代えればよい。
【0045】また、副ライナーの数は上記実施例のよう
に2つと限定されず、反応装甲(62)の段数に応じて
3つ以上に増やすことも可能である。
に2つと限定されず、反応装甲(62)の段数に応じて
3つ以上に増やすことも可能である。
【0046】(実施例5)図6は実施例5を示し(図4
と同じ部分については同じ符号を付す)、上記単頭成形
炸薬弾頭において、副ライナー(52b),(52c)
の装着構造を変えたものである。すなわち、銅からなる
主ライナー(52a)の中心部、つまり炸薬(53)の
起爆により初期に生成されるジェットに関与する部分に
開口部(52a′)が形成されている。また、第2の副
ライナー(52c)は後方に向かって主ライナー(52
a)と同じテーパ角度で収束するテーパ筒形状とされ、
かつその大径側の径は主ライナー(52a)の開口部
(52a′)と同径であり、その大径部は開口部(52
a′)に略気密状に係合している。さらに、第1の副ラ
イナー(52b)は後方に向かって主ライナー(52
a)と同じテーパ角度で収束するコーン状とされ、かつ
その開口側の径は第2の副ライナー(52c)の小径部
と同径であり、その開口側端部は第2の副ライナー(5
2c)の小径部に略気密状に係合している。そして、2
つの副ライナー(52b),(52c)は、各々ジェッ
ト(Jp ),(Jp )を主ライナー(52a)のジェッ
ト(Jm )と同一軸線上に生成しかつ主ライナー(52
a)の開口部(52a′)を閉塞するよう前後に直列に
並んで一体に嵌合されている。前側の第2の副ライナー
(52c)はアルミニウム系材料で、またこの第2副ラ
イナー(52c)に隣接する後側の第1の副ライナー
(52b)は第2の副ライナー(52c)とは密度の異
なるグラファイトでそれぞれ構成されている。
と同じ部分については同じ符号を付す)、上記単頭成形
炸薬弾頭において、副ライナー(52b),(52c)
の装着構造を変えたものである。すなわち、銅からなる
主ライナー(52a)の中心部、つまり炸薬(53)の
起爆により初期に生成されるジェットに関与する部分に
開口部(52a′)が形成されている。また、第2の副
ライナー(52c)は後方に向かって主ライナー(52
a)と同じテーパ角度で収束するテーパ筒形状とされ、
かつその大径側の径は主ライナー(52a)の開口部
(52a′)と同径であり、その大径部は開口部(52
a′)に略気密状に係合している。さらに、第1の副ラ
イナー(52b)は後方に向かって主ライナー(52
a)と同じテーパ角度で収束するコーン状とされ、かつ
その開口側の径は第2の副ライナー(52c)の小径部
と同径であり、その開口側端部は第2の副ライナー(5
2c)の小径部に略気密状に係合している。そして、2
つの副ライナー(52b),(52c)は、各々ジェッ
ト(Jp ),(Jp )を主ライナー(52a)のジェッ
ト(Jm )と同一軸線上に生成しかつ主ライナー(52
a)の開口部(52a′)を閉塞するよう前後に直列に
並んで一体に嵌合されている。前側の第2の副ライナー
(52c)はアルミニウム系材料で、またこの第2副ラ
イナー(52c)に隣接する後側の第1の副ライナー
(52b)は第2の副ライナー(52c)とは密度の異
なるグラファイトでそれぞれ構成されている。
【0047】この実施例では、銅からなる主ライナー
(52a)の中心開口部(52a′)に2つの副ライナ
ー(52b),(52c)が一体的に嵌合されているの
で、上記実施例4とは異なり、炸薬(53)の起爆によ
り、まず、後側の第1の副ライナー(52b)により、
次いで前側の第2の副ライナー(52c)によりそれぞ
れジェット(Jp ),(Jp )が生成され、最後に主ラ
イナー(52a)の順でジェット(Jm )が生成され
る。上記後側の第1の副ライナー(52b)はグラファ
イトで、また前側の第2の副ライナー(52c)はアル
ミニウム系材料でそれぞれ構成されているので、上記第
1の副ライナー(52b)によるジェット(Jp )の衝
撃圧力は低く、第2の副ライナー(52c)から主ライ
ナー(52a)になるに連れて(Jp ),(Jm )の衝
撃圧力が大きくなる。このため、上記実施例4と同様
に、主装甲(61)の表面に複数の反応装甲(62),
(62),…が多段に重ねられて装着され、その各々の
反応感度(爆薬の発火感度)が主装甲(61)側ほど敏
感になるように異なっている場合であっても、それら多
段の反応装甲(62),(62),…を全て無力化し
て、主ライナー(52a)のジェット(Jm )で主装甲
(61)を確実に侵徹できる。
(52a)の中心開口部(52a′)に2つの副ライナ
ー(52b),(52c)が一体的に嵌合されているの
で、上記実施例4とは異なり、炸薬(53)の起爆によ
り、まず、後側の第1の副ライナー(52b)により、
次いで前側の第2の副ライナー(52c)によりそれぞ
れジェット(Jp ),(Jp )が生成され、最後に主ラ
イナー(52a)の順でジェット(Jm )が生成され
る。上記後側の第1の副ライナー(52b)はグラファ
イトで、また前側の第2の副ライナー(52c)はアル
ミニウム系材料でそれぞれ構成されているので、上記第
1の副ライナー(52b)によるジェット(Jp )の衝
撃圧力は低く、第2の副ライナー(52c)から主ライ
ナー(52a)になるに連れて(Jp ),(Jm )の衝
撃圧力が大きくなる。このため、上記実施例4と同様
に、主装甲(61)の表面に複数の反応装甲(62),
(62),…が多段に重ねられて装着され、その各々の
反応感度(爆薬の発火感度)が主装甲(61)側ほど敏
感になるように異なっている場合であっても、それら多
段の反応装甲(62),(62),…を全て無力化し
て、主ライナー(52a)のジェット(Jm )で主装甲
(61)を確実に侵徹できる。
【0048】この場合においても、反応装甲(62),
(62),…の反応感度が主装甲(61)側ほど敏感に
なる順番と異なると予想されるときには、それに対応し
て第1及び第2の副ライナー(52b),(52c)の
材料を代えればよい。また、副ライナーの数は2つ以外
に、反応装甲(62)の段数に応じて1つ又は3つ以上
に増減してもよい。
(62),…の反応感度が主装甲(61)側ほど敏感に
なる順番と異なると予想されるときには、それに対応し
て第1及び第2の副ライナー(52b),(52c)の
材料を代えればよい。また、副ライナーの数は2つ以外
に、反応装甲(62)の段数に応じて1つ又は3つ以上
に増減してもよい。
【0049】尚、上記各実施例では、ジェット(Jp )
の衝撃圧力を下げるためのライナー(6),(52b)
をグラファイトで構成したが、この他、例えばポリカー
ボネート、ナイロン、弗素系樹脂等の有機高分子化合物
を含む炭素系化合物に変更することができる。また、炭
素を他の元素と混合して、グラファイトと同等の性能が
得られるようにしてもよい。さらには、炭素系材料に代
えてアルミニウム系の材料で構成してもよい。要は、ジ
ェットの生成の際に、融点が高く、かつ音速も速くて、
コリメートしたジェットが得られ、ジェット(Jp)に
よる反応装甲(62),(62)の爆薬(63)に対す
る衝撃圧力を所定以下に低下させることができる材料で
あればよい。
の衝撃圧力を下げるためのライナー(6),(52b)
をグラファイトで構成したが、この他、例えばポリカー
ボネート、ナイロン、弗素系樹脂等の有機高分子化合物
を含む炭素系化合物に変更することができる。また、炭
素を他の元素と混合して、グラファイトと同等の性能が
得られるようにしてもよい。さらには、炭素系材料に代
えてアルミニウム系の材料で構成してもよい。要は、ジ
ェットの生成の際に、融点が高く、かつ音速も速くて、
コリメートしたジェットが得られ、ジェット(Jp)に
よる反応装甲(62),(62)の爆薬(63)に対す
る衝撃圧力を所定以下に低下させることができる材料で
あればよい。
【0050】また、上記各実施例では、ライナー
(6),(52b),(52c)を傾斜角度が一定のテ
ーパ形状のものとしているが、必ずしもそれに限定され
ない。すなわち、本発明は、生成しようとするジェット
に応じて、ライナーが前後方向の途中で傾斜角度の変化
する形状、一例として例えば図1のライナー(23)の
ようにトランペット形状である例をも包含する。また、
その場合、実施例5における主ライナー(52a)及び
副ライナー(52b),(52c)のテーパ角度を互い
に異ならせることで、各ライナー(52a),(52
b),(52c)同士の係合部で傾斜角度を変えるよう
にすることもできる。
(6),(52b),(52c)を傾斜角度が一定のテ
ーパ形状のものとしているが、必ずしもそれに限定され
ない。すなわち、本発明は、生成しようとするジェット
に応じて、ライナーが前後方向の途中で傾斜角度の変化
する形状、一例として例えば図1のライナー(23)の
ようにトランペット形状である例をも包含する。また、
その場合、実施例5における主ライナー(52a)及び
副ライナー(52b),(52c)のテーパ角度を互い
に異ならせることで、各ライナー(52a),(52
b),(52c)同士の係合部で傾斜角度を変えるよう
にすることもできる。
【0051】さらに、本発明は、対戦車用の誘導砲弾以
外の弾頭としても適用できるのは勿論のことである。
外の弾頭としても適用できるのは勿論のことである。
【0052】因みに、本発明者が上記各実施例の構成の
弾頭について試験を行ったところ、以下のことが確認で
きた。
弾頭について試験を行ったところ、以下のことが確認で
きた。
【0053】1.グラファイト製ライナーでは、金属製
ライナーと同様に十分にコリメートしたジェットが得ら
れる。
ライナーと同様に十分にコリメートしたジェットが得ら
れる。
【0054】2.下記種類の弾頭では、反応装甲を起爆
させずに穿孔できる。
させずに穿孔できる。
【0055】炸薬径(mm) 25 35 40 50 試験数量 2 6 2 2 3.炸薬径35mmの先駆弾頭にグラファイト製ライナー
を装着した複合成形炸薬弾頭を、反応装甲に対し静爆試
験した結果、主弾頭のジェットは、先駆弾頭により穿孔
された孔を通り、侵徹長の低下はない。
を装着した複合成形炸薬弾頭を、反応装甲に対し静爆試
験した結果、主弾頭のジェットは、先駆弾頭により穿孔
された孔を通り、侵徹長の低下はない。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1又は2の
発明では、複合成形炸薬弾頭において反応装甲を侵徹す
るための先駆弾頭のライナーを、その崩壊に伴い生成さ
れるジェットによる反応装甲の爆薬に対する衝撃圧力が
所定以下に低下するよう炭素系又はアルミニウム系の材
料で構成した。また、請求項3、4、5、6又は7の発
明では、単頭成形炸薬弾頭において反応装甲の侵徹に寄
与するジェットを生成する部分のライナーを同様の炭素
系又はアルミニウム系の材料で構成した。従って、これ
らの発明によれば、反応装甲の侵徹に寄与するジェット
の衝撃圧力を大幅に下げて、そのジェットにより反応装
甲が起爆するのを防ぐことができる。よって、標的にお
ける主装甲の表面に多重の反応装甲があっても、そのプ
レートをジェットにより穿孔し、かつそのプレート侵徹
時の圧力により反応装甲の爆薬を侵徹接点から周辺に押
し退け、引き続いてのジェットで主装甲を確実に侵徹す
ることができる。
発明では、複合成形炸薬弾頭において反応装甲を侵徹す
るための先駆弾頭のライナーを、その崩壊に伴い生成さ
れるジェットによる反応装甲の爆薬に対する衝撃圧力が
所定以下に低下するよう炭素系又はアルミニウム系の材
料で構成した。また、請求項3、4、5、6又は7の発
明では、単頭成形炸薬弾頭において反応装甲の侵徹に寄
与するジェットを生成する部分のライナーを同様の炭素
系又はアルミニウム系の材料で構成した。従って、これ
らの発明によれば、反応装甲の侵徹に寄与するジェット
の衝撃圧力を大幅に下げて、そのジェットにより反応装
甲が起爆するのを防ぐことができる。よって、標的にお
ける主装甲の表面に多重の反応装甲があっても、そのプ
レートをジェットにより穿孔し、かつそのプレート侵徹
時の圧力により反応装甲の爆薬を侵徹接点から周辺に押
し退け、引き続いてのジェットで主装甲を確実に侵徹す
ることができる。
【0057】特に、請求項5の発明では、主装甲を侵徹
するジェットを生成する主ライナーの前面でかつ炸薬の
起爆により初期にジェットを生成する部分に、炭素系又
はアルミニウム系の材料で構成される2つ以上の副ライ
ナーを接合して、この隣り合う副ライナーを密度の異な
る異種材料で構成した、また、請求項7の発明では、主
ライナーにおいて、炸薬の起爆により初期にジェットを
生成する部分の開口部に、炭素系又はアルミニウム系の
材料で構成される2つ以上の副ライナーを閉塞するよう
前後に直列に並んで一体に嵌合し、この隣り合う副ライ
ナーを密度の異なる異種材料で構成した。従って、これ
らの発明によれば、主装甲の表面に反応感度(爆薬の発
火感度)が異なる複数の反応装甲が重ねられた多段の反
応装甲であっても、上記複数の副ライナーの材料を各々
のジェットがそれぞれ各反応装甲の反応感度以下になる
ように選定することにより、各反応装甲をそれに対応す
る副ライナーによるジェットで爆発させることなく侵徹
して、多段の反応装甲を無力化でき、その後の主ライナ
ーのジェットで主装甲を確実に侵徹できる。
するジェットを生成する主ライナーの前面でかつ炸薬の
起爆により初期にジェットを生成する部分に、炭素系又
はアルミニウム系の材料で構成される2つ以上の副ライ
ナーを接合して、この隣り合う副ライナーを密度の異な
る異種材料で構成した、また、請求項7の発明では、主
ライナーにおいて、炸薬の起爆により初期にジェットを
生成する部分の開口部に、炭素系又はアルミニウム系の
材料で構成される2つ以上の副ライナーを閉塞するよう
前後に直列に並んで一体に嵌合し、この隣り合う副ライ
ナーを密度の異なる異種材料で構成した。従って、これ
らの発明によれば、主装甲の表面に反応感度(爆薬の発
火感度)が異なる複数の反応装甲が重ねられた多段の反
応装甲であっても、上記複数の副ライナーの材料を各々
のジェットがそれぞれ各反応装甲の反応感度以下になる
ように選定することにより、各反応装甲をそれに対応す
る副ライナーによるジェットで爆発させることなく侵徹
して、多段の反応装甲を無力化でき、その後の主ライナ
ーのジェットで主装甲を確実に侵徹できる。
【図1】実施例1の複合成形炸薬弾頭の断面図である。
【図2】実施例1〜5の成形炸薬弾頭の2段反応装甲に
対する侵徹状態を示す説明図である。
対する侵徹状態を示す説明図である。
【図3】実施例2の複合成形炸薬弾頭の断面図である。
【図4】実施例3の単頭成形炸薬弾頭の断面図である。
【図5】実施例4の単頭成形炸薬弾頭の断面図である。
【図6】実施例5の単頭成形炸薬弾頭の断面図である。
【図7】反応装甲の装着状態を例示する要部断面図であ
る。
る。
【図8】従来の単頭成形炸薬弾頭に対する反応装甲の作
動を示す説明図である。
動を示す説明図である。
【図9】従来の複合成形炸薬弾頭の反応装甲に対する侵
徹状態を示す説明図である。
徹状態を示す説明図である。
【図10】反応装甲に対するジェットの撃角と侵徹長と
の関係を示す図である。
の関係を示す図である。
【図11】従来の複合成形炸薬弾頭の2段反応装甲に対
する侵徹不能状態を示す説明図である。
する侵徹不能状態を示す説明図である。
(1)…先駆弾頭 (6)…ライナー (8)…炸薬 (Jp )…ジェット (21),(21′)…主弾頭 (23)…ライナー (26)…炸薬 (36)…貫通孔 (Jm )…ジェット (52)…ライナー (52a)…主ライナー (52a′)…開口部 (52b),(52c)…副ライナー (53)…炸薬 (61)…主装甲 (62)…反応装甲 (63)…爆薬 (64)…プレート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−198696(JP,A) 特開 平4−48199(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F42B 1/032 F42B 12/04 - 12/32 F41H 5/007
Claims (7)
- 【請求項1】 主装甲(61)と、該主装甲(61)の
表面に装着され、上下のプレート(64),(64)間
に爆薬(63)を装填してなる反応装甲(62)とをジ
ェット(Jp ),(Jm )により侵徹するための対反応
装甲用成形炸薬弾頭であって、前部がライナー(6)に
より封閉された空所内に炸薬(8)を有し、該炸薬
(8)の起爆により上記ライナー(6)を崩壊して上記
反応装甲(62)を穿孔するための前方に噴出するジェ
ット(Jp )を生成する先駆弾頭(1)と、上記先駆弾
頭(1)の後部に一体に結合され、前部がライナー(2
3)により封閉された空所内に炸薬(26)を有し、該
炸薬(26)の起爆により上記ライナー(23)を崩壊
して上記主装甲(61)を穿孔するための前方に噴出す
るジェット(Jm )を生成する主弾頭(21)とからな
り、上記先駆弾頭(1)のライナー(6)は、そのジェ
ット(Jp )による反応装甲(62)の爆薬(63)に
対する衝撃圧力が所定以下になるよう炭素系又はアルミ
ニウムの材料で構成されていることを特徴とする対反応
装甲用成形炸薬弾頭。 - 【請求項2】 主装甲(61)と、該主装甲(61)の
表面に装着され、上下のプレート(64),(64)間
に爆薬(63)を装填してなる反応装甲(62)とをジ
ェット(Jp ),(Jm )により侵徹するための対反応
装甲用成形炸薬弾頭であって、中心部に貫通孔(36)
を有し、かつ前部がライナー(23)により封閉された
空所内に炸薬(26)を有し、該炸薬(26)の起爆に
より上記ライナー(23)を崩壊して主装甲(61)を
穿孔するための前方に噴出するジェット(Jm)を生成
する主弾頭(21′)と、上記主弾頭(21′)の後部
に一体に結合され、前部がライナー(6)により封閉さ
れた空所内に炸薬(8)を有し、該炸薬(8)の起爆に
より上記ライナー(6)を崩壊して、主弾頭(21′)
の中心孔(36)を貫通して前方に噴出し反応装甲(6
2)を穿孔するためのジェット(Jp )を生成する先駆
弾頭(1)とからなり、上記先駆弾頭(1)のライナー
(6)は、そのジェット(Jp )による反応装甲(6
2)の爆薬(63)に対する衝撃圧力が所定以下になる
よう炭素系又はアルミニウムの材料で構成されているこ
とを特徴とする対反応装甲用成形炸薬弾頭。 - 【請求項3】 主装甲(61)と、該主装甲(61)の
表面に装着され、上下のプレート(64),(64)間
に爆薬(63)を装填してなる反応装甲(62)とをジ
ェット(Jp ),(Jm )により侵徹するための対反応
装甲用成形炸薬弾頭であって、前部がライナー(52)
により封閉された空所内に充填され、起爆により上記ラ
イナー(52)を崩壊して、上記反応装甲(62)及び
主装甲(61)を穿孔するための前方に噴出するジェッ
ト(Jp ),(Jm )を生成する炸薬(53)を有し、
上記ライナー(52)において、炸薬(53)の起爆に
より初期にジェット(Jp )が生成される部分は、該ジ
ェット(Jp )による反応装甲(62)の爆薬(63)
に対する衝撃圧力が所定以下になるよう炭素系又はアル
ミニウム系の材料で構成されていることを特徴とする対
反応装甲用成形炸薬弾頭。 - 【請求項4】 請求項3記載の対反応装甲用成形炸薬弾
頭において、ライナー(52)は、主装甲(61)を侵
徹するジェット(Jm )を生成する主ライナー(52
a)と、該主ライナー(52a)の前面でかつ炸薬(5
3)の起爆により初期にジェットが生成される部分に一
体に接合され、主ライナー(52a)のジェット(Jm
)と同一軸線上にジェット(Jp )を生成する炭素系
又はアルミニウム系の材料で構成される1つの副ライナ
ー(52b)とからなることを特徴とする対反応装甲用
成形炸薬弾頭。 - 【請求項5】 請求項3記載の対反応装甲用成形炸薬弾
頭において、ライナー(52)は、主装甲(61)を侵
徹するジェット(Jm )を生成する主ライナー(52
a)と、該主ライナー(52a)の前面でかつ炸薬(5
3)の起爆により初期にジェットが生成される部分に一
体に接合され、主ライナー(52a)のジェット(Jm
)と同一軸線上にジェット(Jp )を生成する炭素系
又はアルミニウム系の材料で構成される2つ以上の副ラ
イナー(52b),(52c)とからなり、上記複数の
副ライナー(52b),(52c)は、隣り合う副ライ
ナー(52b),(52c)で密度の異なる異種材料と
なるように重ねられて接合されていること特徴とする対
反応装甲用成形炸薬弾頭。 - 【請求項6】 請求項3記載の対反応装甲用成形炸薬弾
頭において、ライナー(52)は、主装甲(61)を侵
徹するジェット(Jm )を生成しかつ炸薬(53)の起
爆により初期にジェットを生成する部分に開口部(52
a′)を有する主ライナー(52a)と、該主ライナー
(52a)の開口部(52a′)に該開口部(52
a′)を閉塞するよう一体に嵌合され、主ライナー(5
2a)のジェット(Jm )と同一軸線上にジェット(J
p )を生成する炭素系又はアルミニウム系の材料で構成
される1つの副ライナー(52b)とからなることを特
徴とする対反応装甲用成形炸薬弾頭。 - 【請求項7】 請求項3記載の対反応装甲用成形炸薬弾
頭において、ライナー(52)は、主装甲(61)を侵
徹するジェット(Jm )を生成しかつ炸薬(53)の起
爆により初期にジェット(J)を生成する部分に開口部
(52a′)を有する主ライナー(52a)と、該主ラ
イナー(52a)の開口部(52a′)に該開口部(5
2a′)を閉塞するよう前後に直列に並んで一体に嵌合
され、主ライナー(52a)のジェット(Jm )と同一
軸線上にジェット(Jp )を生成する炭素系又はアルミ
ニウム系の材料で構成される2つ以上の副ライナー(5
2b),(52c)とからなり、上記複数の副ライナー
(52b),(52c)は、隣り合う副ライナー(52
b),(52c)で密度の異なる異種材料となるように
並んで嵌合されていること特徴とする対反応装甲用成形
炸薬弾頭。
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JPH04363600A JPH04363600A (ja) | 1992-12-16 |
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ID=26537497
Family Applications (1)
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JP03245962A Expired - Fee Related JP3092240B2 (ja) | 1990-12-25 | 1991-09-25 | 対反応装甲用成形炸薬弾頭 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03111722U (ja) * | 1990-02-28 | 1991-11-15 | ||
KR102465010B1 (ko) * | 2022-05-20 | 2022-11-09 | 국방과학연구소 | 폭발반응장갑 미기폭식 선구탄두를 갖는 이중탄두 |
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JP7164712B2 (ja) * | 2018-09-26 | 2022-11-01 | ベーアーエー・システムズ・ボフォース・アクチエボラグ | 方向性弾頭のための手順及びその弾頭 |
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1991
- 1991-09-25 JP JP03245962A patent/JP3092240B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH03111722U (ja) * | 1990-02-28 | 1991-11-15 | ||
KR102465010B1 (ko) * | 2022-05-20 | 2022-11-09 | 국방과학연구소 | 폭발반응장갑 미기폭식 선구탄두를 갖는 이중탄두 |
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---|---|
JPH04363600A (ja) | 1992-12-16 |
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