JP3092019U - 自動乾燥性測定装置 - Google Patents

自動乾燥性測定装置

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JP3092019U
JP3092019U JP2002005033U JP2002005033U JP3092019U JP 3092019 U JP3092019 U JP 3092019U JP 2002005033 U JP2002005033 U JP 2002005033U JP 2002005033 U JP2002005033 U JP 2002005033U JP 3092019 U JP3092019 U JP 3092019U
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幹也 倉本
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財団法人日本化学繊維検査協会
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繊維製品の乾燥性測定の作業を軽減し、試験
を迅速に行い、試験精度が改善される装置を提供する。 【解決手段】 試験片の生地を取り付ける試験片取付ハ
ンガー1、試験片取付ハンガー1を水平に保持するハン
ガーホルダ2、試験片取付ハンガー1の質量を測定する
ための質量測定手段3、ハンガーホルダ2を垂直に保持
しかつ固定架台8に対し水平方向に移動可能な可動台
4、ハンガーホルダ2を上下に移動させるハンガーホル
ダ駆動手段5、可動台4を移動させる駆動手段6、測定
開始信号に基づいて駆動手段を駆動させたのち引き続く
測定開始までの時間を演算する計時手段を含む演算手
段、とから構成されていることを特徴とする自動乾燥性
測定装置。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、繊維製品等の乾燥性試験に用いるのに適した乾燥性測定装置に関す るものである。詳しくは、試験精度が優れた乾燥性試験を自動的に行うための乾 燥性測定装置、特に複数の試料の乾燥性試験を自動的に行うための乾燥性測定装 置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、規格化された繊維製品の乾燥性試験方法は、JIS L 1096(一 般織物試験方法)8.25項の乾燥性A法やB法がある。またJIS L 10 18(ニット生地試験方法)8.35項にも同一の方法が規格化されている。
【0003】 A法は、常法によって調整した試料から、40cm×40cmの試験片3枚を 採取し、次に20℃±2℃の水中に広げて浸漬し、十分に吸水させた後、水中か ら引き上げ、水滴が落ちなくなってから、ひずみ計を備えた乾燥時間測定装置の 懸垂クリップに試験片を取り付け、標準状態の試験室内で自然乾燥するまでの時 間(min)を計り、3回の平均値を算出し、整数位に丸めるものである。
【0004】 またB法は、常法によって調整した試料から、規定形かつ規定寸法の試験片( 202.5cm)2枚を採取し、トーションバランスを備えた天秤の下の懸垂 クリップに取り付けて質量を量り、Wとする。次に20℃±2℃の水中に試験 片を広げて浸漬し、十分に吸水(3時間以上)した後、水中から引き上げて10 分後の試験片の質量(g)を量りW(g)とし、式M=W−Wによって蒸発 性自由水分量M(g/202.5cm)を求め、2枚の平均値を算出し、小 数点以下2けたに丸めるものである。
【0005】 一般に乾燥時間は試料により異なるので、乾燥が終了するまで試験片の質量を 長時間、頻繁に観測する作業を行わなければならないという問題があり、作業を 軽減するための改善が望まれていた。
【0006】 また乾燥時間の測定等は一つの試料につき複数回繰り返し行う必要があるため さらに長時間を要するという問題があり、依頼者への試験結果の報告を迅速に行 うための改善が望まれていた。
【0007】 また乾燥時間等の測定を行う試験室の環境温度および湿度は、標準状態にかな り厳密に制御されているとはいえ、多少の変動を生じることがあり、そのため乾 燥時間に多少の変動を生じるという問題が生じる場合があり、特に複数の試料間 の乾燥時間の差を比較する場合には、試験室の環境変動の影響を減少させ測定精 度を向上させるための改善が望まれていた。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
本考案の目的は、繊維製品等の乾燥性測定の作業を軽減し、試験を迅速に行い 、改善された試験精度をもたらす自動乾燥性測定装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案は第1に、試験片の生地を取り付ける試験片取付ハンガー1、試験片取 付ハンガー1を水平に保持するハンガーホルダ2、試験片取付ハンガー1の質量 を測定するための質量測定手段3、ハンガーホルダ2を垂直に保持しかつ固定架 台8に対し水平方向に移動可能な可動台4、ハンガーホルダ2を上下に移動させ るハンガーホルダ駆動手段5、可動台4を移動させる駆動手段6、測定開始信号 に基づいて駆動手段を駆動させたのち引き続く測定開始までの時間を演算する計 時手段を含む演算手段、とから構成されていることを特徴とする自動乾燥性測定 装置である。
【0010】 本考案は第2に、試験片取付ハンガー1およびハンガーホルダ2をそれぞれ複 数個備えたことを特徴とする上記の自動乾燥性測定装置である。
【0011】 本考案は第3に、試験片取付ハンガー1が、試験片取付具9を備えていること を特徴とする上記の自動乾燥性測定装置である。
【0012】 本考案は第4に、ハンガーホルダ2が、可動台4に垂直に固定された支柱10 に摺動可能に取り付けられていることを特徴とする上記の自動乾燥性測定装置で ある。
【0013】 本考案は第5に、可動台4が、固定架台8により摺動可能に支持されているこ とを特徴とする上記の自動乾燥性測定装置である。
【0014】 本考案は第6に、演算手段が、予め入力した時間間隔を演算し、可動台4とハ ンガーホルダ2とを移動させて試験片取付ハンガー1を質量測定手段3に取り付 けられた床下フック7に懸架し質量測定ののち原点復帰させるように駆動手段5 および6を駆動させる演算を行う機能を有することを特徴とする上記の自動乾燥 性測定装置である。
【0015】 本考案は第7に、演算手段が、測定の種類の信号および測定開始信号に基づい て駆動手段を駆動させたのち引き続く測定開始までの時間を演算することを特徴 とする上記の自動乾燥性測定装置である。
【0016】 本考案は第8に、演算手段が、測定開始から各測定までの演算した時間、およ び各測定質量から空の試験片取付ハンガー1の質量を減じて試験片の質量を求め る演算を行った結果を適宜のメモリに記憶し、表示手段に表示する機能を有する ものであることを特徴とする上記の自動乾燥性測定装置である。
【0017】 本考案は第9に、演算手段が、駆動手段の駆動量を制御する機能を有するもの であることを特徴とする上記の自動乾燥性測定装置である。
【0018】 本考案は第10に、演算手段が、試験片の絶乾質量を入力することにより各測 定時間毎のハンガー質量測定結果に基づき水分率または含水率を演算する機能を 有するものであることを特徴とする上記の自動乾燥性測定装置である。
【0019】 本考案は第11に、演算手段が、試験片の第1回目のハンガー質量測定結果で 各測定時間毎のハンガー質量測定結果を除することにより拡散性自由水分率を演 算する機能を有するものであることを特徴とする上記の自動乾燥性測定装置であ る。
【0020】 本考案は第12に、演算手段が、吸水後の試験片の質量の測定結果から吸水前 の試験片の質量測定結果を減じることにより蒸発性自由水分量を演算する機能を 有するものであることを特徴とする上記の自動乾燥性測定装置である。
【0021】
【考案の実施の形態】
本考案は、上記したような技術構成を採用しているので、試験片を試験片取付 ハンガー1に取り付け、このハンガー1を水平に把持するハンガーホルダ2に保 持させたのち、測定開始の信号を入力することにより、測定が自動的に実施され る。この測定は複数の試験片につき同時に進行させることができる。すなわちま ず試験片を取り付けたハンガー1を把持したハンガーホルダ2を垂直に保持した 可動台4が固定架台8に対し水平方向に移動したのち、ハンガーホルダ2が上方 に移動し、可動台4が再度水平の逆方法に移動し、次いでハンガーホルダ2が下 方に移動し、ハンガーが質量測定手段の下方に設けられた床下フックに把持され てその質量が測定される。その後、逆の同様の自動的移動操作により、ハンガー 等は元の位置に復帰する。複数の試験片につき同時に測定する場合には、可動台 4がさらに移動し、別のハンガーにつき同様の操作が自動的に行われる。その後 は演算手段に予め入力した時間間隔で、同様の測定が正確に自動的に行われる。 複数の試験片についても順を追って同時に測定できるので、標準状態の測定室の 雰囲気の温度湿度が変動した場合においても、乾燥時間を相互に正確に比較する ことができるものである。
【0022】 本考案において、試験の対象とする試料は、主に織物、編物等の繊維製品であ るが、このほか不織布、シート状物、フィルム、紙、わた等、さらには粉粒体等 にも利用が可能である。本考案において、試験片とは、試料より採取し調整した 、試験用の断片のことをいう。
【0023】 本考案においては、通常織物等の試験片が直接試験片取付ハンガー1に取り付 けられるが、粉粒体等の場合はこれを受皿等に配して受皿を試験片取付ハンガー 1に取り付けるという間接取り付けを行ってもよく、このような態様も本考案に 包含される。
【0024】 本考案はまた、試験片を水中で十分に吸水させた後に測定する試験のみではな く、試験片に約0.2〜0.5mLの少量の水を滴下し、濡れている面積の拡大 に伴う質量変化を経時的に測定し、吸水速乾性の一つの指標とするいわゆる拡散 性残留水分率の測定にも利用が可能である。
【0025】 本考案はまた、乾燥性試験のみでなく、質量測定手段の感度を1mg以下(前 記JISでは感度10mg〜20mg)とすれば、平衡水分率の測定や、乾燥( 例えば絶乾)した試験片を吸湿させる際の吸湿試験にも利用が可能である。
【0026】 本考案はまた、水分の乾燥性のみでなく、例えば塗装皮膜中の揮発性液体の蒸 発性の測定等にも利用が可能である。
【0027】
【実施例】
以下に、本考案に係わる自動乾燥性測定装置の具体例を図面を参照しながら詳 細に説明する。
【0028】 すなわち、図1は本考案に係わる自動乾燥性測定装置の構造の一例を示す正面 の概略図、図2はその側面の概略図、図3は本考案に係わる自動乾燥性測定装置 における制御手段の一構成例を示すブロックダイアグラムである。
【0029】 図中、試験片取付ハンガー1には、試験片取付具9を備える。試験片取付ハン ガー1は1個でもよいが、複数個、たとえば2〜5個、用いることが望ましい。
【0030】 試験片取付具9はフック、針、ピン、クランプ、クリップその他の手段が含ま れる。試験片(図示せず)は試験片取付具9に直接か、またはさらにクリップ等 の試験片取付補助具を介して、試験片取付ハンガー1に取り付ける。試験片取付 具9は、試験片を垂直に広げて取り付けるために、一つの試験片取付ハンガーに 複数個、たとえば2〜5個、設けることが望ましい(図2参照)。
【0031】 試験片を取り付けた試験片取付ハンガー1は、ハンガーホルダ2の上に水平に 把持させる。このため、ハンガーホルダ2は、電子天秤等の質量測定手段3の下 方でかつ後述の可動台4の移動方向と直角に向けたハンガー把持用の床下フック 7の長手方向と平行に配置することが望ましい。そのため、後述の可動台4に複 数個設けた支柱10の上方に、ハンガー把持具25を設け、測定前の試験片取付 ハンガー1をハンガーホルダ2の上に水平に把持させる補助をさせても良い(図 2参照)。またハンガーホルダ2は必要に応じその把持部を複数個設けても良い 。
【0032】 可動台4の水平位置を調節するために、固定架台8の下部にネジ等の水平位置 調整手段24を設けることが望ましい。
【0033】 ハンガー1の測定開始前の位置(原点位置)は、電子天秤等の質量測定手段3 の下方に設けたハンガー把持用の床下フック7の直下とすることが望ましい。
【0034】 ハンガーホルダ2は垂直方向に上下移動させるために、可動台4に垂直に設け た支柱10に摺動可能に取り付けることが望ましい。図では、中空の支柱にハン ガーホルダを挿入した場合を示した。ハンガーホルダ2の上下方向への移動は、 ハンガーホルダ駆動手段5によりハンガーホルダ2の下部を上下に移動させるこ とにより行われる(図2参照)ことが望ましい。
【0035】 なお、ハンガーホルダ駆動手段5は、例えばモータとカム機構や、モータとク ランク機構等によりハンガーホルダ2を上下方向に一定長移動させるように適宜 構成する。
【0036】 次に前記測定方法別にさらに詳細に説明する。 実施例1 JIS A法試験 まず測定の種類(A法またはB法)選択手段によりA法試験の選択信号を入力 する(図3参照)。次に測定終了手段により測定の終了方法(質量変化がある範 囲に入れば乾燥したとみなして測定を終了する方法または指定時間が経過すれば 測定を終了する方法)の選択信号を入力する。次いで試験片を取り付けた試験片 取付ハンガー1をハンガーホルダ2の上に水平に把持させたのち、測定開始の信 号を入力する。測定開始の信号を入力すると、ROM20等のメモリに予め記憶 させたプログラムにより、固定架台8に固定されたモータ等(図示せず)が作動 開始し、それにより回転運動等を行う可動台駆動手段6が可動台4に設けた摩擦 レール22等を駆動し、固定架台8に設けた摩擦抵抗の小さな可動台受け23に 支持された可動台4を図中例えば左方に移動させ、ハンガーホルダ2をハンガー ホルダ駆動手段5の上方で停止させる。
【0037】 次いでROM20等のメモリに予め記憶させたプログラムによりハンガーホル ダ駆動手段5を作動開始させ、ハンガーホルダ2を上方に移動させる。同様に次 いでハンガーホルダ2が上方に移動した状態で、可動台駆動手段6を作動させ、 可動台4を右方の原点に移動させる。次いでハンガーホルダ駆動手段5を再び作 動させ、ハンガーホルダ2を下方に移動させ、電子天秤等の質量測定手段3の下 方に設けたハンガー把持用の床下フック7に把持させ、試験片を取り付けた試験 片取付ハンガー1の質量を測定させ、RAM19等のメモリに測定結果および測 定時刻等必要データを記録させる。
【0038】 次いでROM20等のメモリに予め記憶させたプログラムによりハンガーホル ダ駆動手段5を作動させ、ハンガーホルダ2を上方に移動させ、電子天秤等の質 量測定手段3の下方に設けたハンガー把持用の床下フック7より試験片を取り付 けた試験片取付ハンガー1を取り外し、可動台駆動手段6を作動させ、可動台4 を左方に移動させる。次いでハンガーホルダ駆動手段5を作動させ、ハンガーホ ルダ2を下方に移動させ、次いで可動台駆動手段6を作動させ、可動台4を右方 に移動させ、原点位置に復帰させる。このようにして第1の試験片についての質 量測定の第1回目を完了させる。これらの自動的操作は通常10秒程度で完了す る。
【0039】 また複数の試料を同時に測定する場合は、例えばさらにROM20等のメモリ に予め記憶させたプログラムにより可動台駆動手段6を作動させて可動台4を右 方に移動させ、図の左方のハンガーホルダをハンガーホルダ駆動手段5の上方で 停止させたのち、上記と同様の操作を自動的に行わせ、そののち可動台駆動手段 6を作動させて可動台4を左方に移動させ、左方のハンガーホルダを元の位置に 復帰させ、左方のハンガーホルダに取り付けた第2の試験片についての質量測定 の第1回目を完了させる。図の右方のハンガーホルダに取り付けた第3の試験片 についての質量測定の第1回目も、可動台の移動方向は異なるが、同様にして行 う。
【0040】 上記の測定を開始した時点から一定の時間、例えば5分間を演算計時させ、そ の時間に到達時点で上記と同様の操作を自動的に繰り返すことにより、試験片の 質量測定結果を試験片毎に記録する。
【0041】 計時手段としては、例えばタイマーを使用することができる。これによって上 記の各駆動機構の駆動タイミングの演算等が開始される。
【0042】 上記の測定終了を自動的に行う場合は、測定終了時の質量変化の範囲、例えば 100mgを入力し、ある時点での試験片の質量測定結果と、その次の時点での 試験片の質量測定結果との差を演算手段12で演算させ、その差が入力値、例え ば100mg以下になった時点で測定を自動的に終了させるように制御させる。
【0043】 また測定終了を時間指定で行う場合は、測定終了時間、例えば6時間を入力し 、計時手段で計時させ、演算手段12によりその時間を経過した時点で測定を終 了させる。
【0044】 これらの処理操作は、例えば演算手段12内に設けられた適宜のメモリである ROM20等に格納されているプログラムに基づいて、演算手段が所定の制御信 号を出力することにより実行されるものであるのが良い。
【0045】 測定結果は、ハンガー質量または試験片質量の時間変化としてグラフ化したり 、一覧表として表示することができる。
【0046】 本考案に係わる自動乾燥性測定装置の制御回路ブロック図の例を図3に示す。
【0047】 図3に示されるように、メインスイッチ11がONすると、演算手段12を中 心とする各回路部に電源が供給され、測定の種類選択手段13からの信号および 測定終了手段14からの信号を入力したのち、測定開始手段15からの信号を入 力すると、可動台位置調整機構16およびハンガーホルダ位置調整機構17に所 定の信号を供給して、可動台4およびハンガーホルダ2を予め定められた所定の 位置に逐次移動させると同時に、計時手段18からの時刻情報が演算手段12内 に取り込まれ、演算手段で測定開始信号が入力された時点からの経過時間がカウ ントされる。ハンガーに取り付けた試験片の質量が質量測定手段3により測定さ れると、その信号は演算手段に入力され、演算された経過時間が演算され、とも に適宜のメモリ、例えばRAM19に格納される。
【0048】 一方予め測定終了手段14から入力した信号にもとづき、測定終了時間が演算 手段により演算され、可動台4およびハンガーホルダは可動台位置調整機構16 およびハンガーホルダ位置調整機構17により元の位置にもどして、一連の試験 手順が終了する。
【0049】 その後RAM19に格納されている測定データを適宜の表示手段21を介して 表示、報知することができる。
【0050】 つまり、本考案に係わる自動乾燥性測定装置における演算手段12は、測定開 始時点で計時手段18を作動させ、それに引き続く各測定時点までの経過時間を それぞれについて演算するものである。
【0051】 また演算手段12は、演算した経過時間を適宜のメモリ、例えばRAM19に 記憶し、表示手段21に表示する機能を有するものである。
【0052】 また演算手段12は、各測定した試験片取付ハンガーの質量から空のハンガー の質量を減じて、各測定時点での試験片の質量を演算し、演算した各測定時点で の試験片の質量を適宜のメモリ、例えばRAM19に記憶し、表示手段21に表 示する機能を有するものである。
【0053】 また演算手段12は、各測定した試験片取付ハンガーの質量から空のハンガー の質量を減じて、各測定時点での試験片の質量を演算し、演算した各測定時点で の試験片の質量を適宜のメモリ、例えばRAM19に記憶し、さらに乾燥した試 験片の質量入力値で除し、水分率を演算する機能を有するものである。
【0054】 また演算手段12は、演算した試験片の質量と予め入力した測定終了信号とを 対比させて測定終了の行う機能を有するものである。
【0055】 また演算手段12は、試験片に少量の水を滴下し、濡れている面積の拡大に伴 う質量変化を経時的に測定演算した試験片の質量から、吸水速乾性の一つの指標 とするいわゆる拡散性残留水分率を演算する機能を有するものである。
【0056】 以下に本考案に係わる図1から図3に示すような構成からなる、3つの試験片 の乾燥性を同時に自動的に測定できる自動乾燥性測定装置を利用して、乾燥性測 定を行った一例を説明する。
【0057】 本試験に使用した試料は市販の綿編地で、目付259g/mと目付226g /mの厚手および薄手の2種類とした。測定の精度および再現性をみるために 厚手の綿編地から2つの試験片(試験片1と2)を作製した。また生地の厚さの 効果を見るために薄手の生地から1つの試験片(試験片3)を作製した。手順は 、JIS L 1091に規定される試料の調整方法にしたがって調整したのち 、JIS L 1096に規定されるように40cm×40cmの試験片3枚を 採取し、次に20℃の水中に広げて浸漬し、十分に吸水させた後、水中から引き 上げ、水滴が落ちなくなってから、20℃、65%RHの測定室内で、試験片取 付ハンガーに2個のクリップを介して取り付けた。ハンガーは3本の支柱に摺動 可能に挿入したハンガーホルダに把持させてから測定を開始した。測定間隔は5 分間、測定は18時間連続して行った。
【0058】 その結果、連続する2回(5分間)の試験片の質量変化が10mg以下になる 時点を乾燥完了とすると、 厚手試験片1の乾燥時間は745分 厚手試験片2の乾燥時間は755分 薄手試験片3の乾燥時間は600分 であった。
【0059】 この結果より、厚手試験片の乾燥時間の平均は750分で、標準偏差は9分、 変動率は1%と精度および再現性に優れることが判った。
【0060】 また薄手試験片と厚手試験片との目付の比は0.87であるのに、乾燥時間の 比は0.80であり、薄手試験片の乾燥時間は目付より推定されるよりも早く乾 燥することが判った。
【0061】 測定は自動的に行われたので、測定作業の負担は大幅に軽減されるとともに、 1台の装置で3つの試験片を同時に測定できるので測定完了までの時間を1/3 に短縮することができた。 実施例2 JIS B法試験 次にB法の試験を行った。試料は綿、ポリエステル、ウールの各添付白布とし た。まずB法試験の選択信号を入力し、2つの吸水前の試験片を2つの試験片取 付ハンガーに取り付け、ハンガーホルダに把持させたのち測定を開始させ、それ ぞれの吸水前試験片質量を測定させた。
【0062】 次いで20℃の水中に各試験片を広げて浸漬し、十分に吸水(3時間)させた 後、水中から引き上げて10分後の各試験片を各試験片取付ハンガーに取り付け 、各ハンガーホルダに把持させたのち測定を開始させ、吸水後試験片質量を測定 させた。
【0063】 これらの測定結果より蒸発性自由水分量を各試験片につき演算させ、平均値も 演算させ、質量測定結果とともにこれらの演算結果を表示させた。
【0064】 その結果、 綿添付白布の蒸発性自由水分量は2.91g/202.5cm、 ポリエステル添付白布の蒸発性自由水分量は0.02g/202.5cm 、 ウール添付白布の蒸発性自由水分量は1.77g/202.5cm であった。この結果より、繊維試料間の蒸発性自由水分量の差を明確にすること ができることが判った。 実施例3 拡散性残留水分率の測定 本実施例は、雨滴等が衣料に付着したり、微量の汗が衣服に付着した場合に、 その水分を衣服平面方向に拡散させ、乾燥を早める能力を測定する一つの方法と いわれている。実施例1とは、試験片を水中に浸漬するのではなく、少量の水滴 を試験片に滴下し、水滴の水分を試験片の平面方向に拡散させつつ乾燥させる点 が異なる。本考案ではこの測定を拡散性残留水分率の測定と称する。
【0065】 試料は市販品の、綿織物(試験片1)、厚手の吸水速乾織物(試験片2)、薄 手の吸水速乾織物(試験片3)とした。試験片取付ハンガーに取り付けた各試験 片に0.3gの水滴をマイクロピペットで滴下し、直ちに質量の測定を開始した 。実施例1と同様、連続する2回(5分間)の試験片の質量変化が10mg以下 になる時点を乾燥完了とした。
【0066】 その結果、 試験片1の乾燥時間は155分、 試験片2の乾燥時間は45分、 試験片3の乾燥時間は35分 であり、市販の吸水速乾試料は乾燥時間が短く、好ましい繊維材料であると考え られた。
【0067】
【考案の効果】
本考案は、上記の通りの構成を有しているので、繊維製品の乾燥性測定の作業 を軽減し、試験を迅速に行い、試験精度が改善される効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係わる自動乾燥性測定装置の一構成例
を示す正面の概略図
【図2】本考案に係わる自動乾燥性測定装置の一構成例
を示す側面の概略図
【図3】本考案に係わる自動乾燥性測定装置の制御手段
の一構成例を示すブロックダイヤグラム
【符号の説明】
1 試験片取付ハンガー 2 ハンガーホルダ 3 質量測定手段 4 可動台 5 ハンガーホルダ駆動手段 6 可動台駆動手段 7 床下フック 8 固定架台 9 試験片取付具 10 支柱 11 メインスイッチ 12 演算手段 13 測定の種類選択手段 14 測定終了手段 15 測定開始手段 16 可動台位置調整機構 17 ハンガーホルダ位置調整機構 18 計時手段 19 メモリ(RAM) 20 メモリ(ROM) 21 表示手段 22 摩擦レール 23 可動台受け 24 水平位置調整手段

Claims (12)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試験片を取り付ける試験片取付ハンガー
    1、試験片取付ハンガー1を水平に把持するハンガーホ
    ルダ2、試験片取付ハンガー1の質量を測定するための
    質量測定手段3、ハンガーホルダ2を垂直に保持しかつ
    固定架台8に対し水平方向に移動可能な可動台4、ハン
    ガーホルダ2を上下に移動させるハンガーホルダ駆動手
    段5、可動台4を移動させる駆動手段6、測定開始信号
    に基づいて駆動手段を駆動させたのち引き続く測定開始
    までの時間を演算する計時手段を含む演算手段、とから
    構成されていることを特徴とする自動乾燥性測定装置。
  2. 【請求項2】 試験片取付ハンガー1およびハンガーホ
    ルダ2をそれぞれ複数個備えていることを特徴とする請
    求項1記載の自動乾燥性測定装置。
  3. 【請求項3】 試験片取付ハンガー1が、試験片取付具
    9を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の
    自動乾燥性測定装置。
  4. 【請求項4】 ハンガーホルダ2が、可動台4に垂直に
    固定された支柱10に摺動可能に取り付けられているこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の自動
    乾燥性測定装置。
  5. 【請求項5】 可動台4が、固定架台8により摺動可能
    に支持されていることを特徴とする請求項1〜4のいず
    れか1項記載の自動乾燥性測定装置。
  6. 【請求項6】 演算手段が、予め入力した時間間隔を演
    算し、可動台4とハンガーホルダ2とを移動させて試験
    片取付ハンガー1を質量測定手段3に取り付けられた床
    下フック7に懸架し質量測定ののち原点復帰させるよう
    に駆動手段5および6を駆動させる演算を行う機能を有
    することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載
    の自動乾燥性測定装置。
  7. 【請求項7】 演算手段が、測定の種類の信号および測
    定開始信号に基づいて駆動手段を駆動させたのち引き続
    く測定開始までの時間を演算することを特徴とする請求
    項1〜6のいずれか1項記載の自動乾燥性測定装置。
  8. 【請求項8】 演算手段が、測定開始から各測定までの
    演算した時間、および各測定質量から空の試験片取付ハ
    ンガー1の質量を減じて試験片の質量を求める演算を行
    った結果を適宜のメモリに記憶し、表示手段に表示する
    機能を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか
    1項記載の自動乾燥性測定装置。
  9. 【請求項9】 演算手段が、駆動手段の駆動量を制御す
    る機能を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれ
    か1項記載の自動乾燥性測定装置。
  10. 【請求項10】 演算手段が、試験片の絶乾質量を入力
    することにより各測定時間毎のハンガー質量測定結果に
    基づき水分率または含水率を演算する機能を有すること
    を特徴とする請求項1〜9のいずれか1項記載の自動乾
    燥性測定装置。
  11. 【請求項11】 演算手段が、試験片の第1回目のハン
    ガー質量測定結果で各測定時間毎のハンガー質量測定結
    果を除することにより拡散性自由水分率を演算する機能
    を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1
    項記載の自動乾燥性測定装置。
  12. 【請求項12】 演算手段が、吸水後の試験片の質量の
    測定結果から吸水前の試験片の質量測定結果を減じるこ
    とにより蒸発性自由水分量を演算する機能を有すること
    を特徴とする請求項1〜11のいずれか1項記載の自動
    乾燥性測定装置。
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