JP3090513U - ツイストアップ装置 - Google Patents

ツイストアップ装置

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JP3090513U
JP3090513U JP2002003387U JP2002003387U JP3090513U JP 3090513 U JP3090513 U JP 3090513U JP 2002003387 U JP2002003387 U JP 2002003387U JP 2002003387 U JP2002003387 U JP 2002003387U JP 3090513 U JP3090513 U JP 3090513U
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スミスベイカー ジョン
ウィーバー ブレンドン
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鎌倉光機株式会社
ブラントン カンパニー
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 作業中に力が作用してもツイストアップ操作
によって得られた調節位置を確実に維持することがで
き、また製造コストを低く抑えることのできるツイスト
アップ装置を提供すること。 【解決手段】 ツイストアップ調節孔6が多段状に設け
られており、このツイストアップ調節孔が、ツイストア
ップ調節ピン4の、ツイストアップ環が摺動する方向へ
の摺動を可能にする複数のピン移動部7a,7b,7c
と、該ピン移動部に隣接して設けられ、前記ツイストア
ップ調節ピンを係止させて、前記ツイストアップ調節ピ
ンの、ツイストアップ環が摺動する方向への摺動を阻止
することができるように設けられたピン係止部8a,8
b,8cとを有して成るツイストアップ装置。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、ツイストアップ装置に関し、さらに詳しくは、双眼鏡の接眼部等 に対して好適に使用することができ、多段階の調節が容易なツイストアップ装置 に関する。
【0002】
【従来の技術】
双眼鏡等においては、観察者の視力の差に起因して、観察しやすい、接眼レン ズと眼球との距離が相違する。このため双眼鏡等においては、その接眼部(目当 て)に、接眼レンズと眼球との距離を調節するツイストアップ装置が設けられる ことが多い。
【0003】 双眼鏡等に使用されるツイストアップ装置は、基本的にはツイストアップ環と 、分画押え環と呼ばれる支持環とによって形成される。ツイストアップ環は、長 尺のツイストアップ調節孔を有し、支持環は、前記ツイストアップ環内に収容さ れ、前記ツイストアップ調節孔に挿入されるツイストアップ調節ピンを備えてい る。ツイストアップ装置においては、ツイストアップ調節ピンを、ツイストアッ プ調節孔内でその周側に沿わせて移動させながら、ツイストアップ環を支持環に 対して摺動させることによりツイストアップ操作を行う。そうするとツイストア ップ環が移動した距離だけ、接眼レンズと眼球との距離が大きく又は小さくなる 。
【0004】 従来のツイストアップ環におけるツイストアップ調節孔は、ツイストアップ環 の一端開口部から他端開口部に向かって斜め方向に直線状に設けられていた。こ のため従来のツイストアップ装置では、ツイストアップ操作時にツイストアップ 環を支持環に対して摺動させ、適正な位置にツイストアップ環を移動させても、 ツイストアップ環を固定する手段が存在しないので、双眼鏡による観察時に接眼 部を目の周辺に押し当てていると、ツイストアップ環が動いてしまい、ツイスト アップ操作により得た適正な位置を維持することができなかった。その結果従来 のツイストアップ装置を使用した双眼鏡等は、接眼レンズと眼球と間の適正な距 離が確保できず、観察者にとっては使い勝手の悪い双眼鏡等になっていた。
【0005】 そこで前記ツイストアップ調節ピンの代わりに、ばねの作用によりツイストア ップ環に押し当てることのできる係止球を支持環に設け、ツイストアップ環のツ イストアップ調節孔にその係止球が係止することのできる係止部を設けた改良型 のツイストアップ装置が開発された。このツイストアップ装置では、ツイストア ップ操作時にツイストアップ環を支持環に対して摺動させて、係止球が係止部の 設けられた位置に来ると、係止球は、ばねの作用により係止部に係止され、その 結果ツイストアップ環の摺動方向への移動は制限される。このようにしてこのツ イストアップ装置では、前記のような、双眼鏡による観察時におけるツイストア ップ環の移動を防止することができた。
【0006】 しかしこの改良型のツイストアップ装置であっても、前記係止球はばねの力に よって係止されているだけなので、そのばねによる係止力以上の力がツイストア ップ環に作用すると、係止球は係止部から離脱して、ツイストアップ環が動いて しまい、やはりツイストアップ操作により得た適正な位置を維持することができ ないという欠点があった。
【0007】 またこのような改良型のツイストアップ装置では、係止球及びばねなどが必要 であるので、製造に必要な部材の数が多くなり、また前記の係止機能を確保する ための特殊な加工が必要になることから、製造コストが増大する欠点があった。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
この考案は、従来のツイストアップ装置が有する前記欠点を解消することを目 的にする。すなわちこの考案の目的は、作業中に力が作用してもツイストアップ 操作によって得られた調節位置を確実に維持することができ、また製造コストを 低く抑えることのできるツイストアップ装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するためのこの考案は、外周方向に突出するツイストアップ調 節ピンを備えた支持環と、前記ツイストアップ調節ピンを摺動可能となるように 収容するツイストアップ調節孔を備え、該ツイストアップ調節孔内で前記ツイス トアップ調節ピンを摺動させながら、前記支持環の外周面上を摺動することがで きるように設けられたツイストアップ環とを有して成るツイストアップ装置にお いて、前記ツイストアップ調節孔が多段状に設けられていることを特徴とするツ イストアップ装置である。
【0010】 また他の考案は、外周方向に突出するツイストアップ調節ピンを備えた支持環 と、前記ツイストアップ調節ピンを摺動可能となるように収容するツイストアッ プ調節孔を備え、該ツイストアップ調節孔内で前記ツイストアップ調節ピンを摺 動させながら、前記支持環の外周面上を摺動することができるように設けられた ツイストアップ環とを有して成るツイストアップ装置において、前記ツイストア ップ調節孔が、前記ツイストアップ調節ピンの、前記ツイストアップ環が摺動す る方向への摺動を可能にする複数のピン移動部と、該ピン移動部に隣接して設け られ、前記ツイストアップ調節ピンを係止させて、前記ツイストアップ調節ピン の、前記ツイストアップ環が摺動する方向への移動を阻止することができるよう に設けられたピン係止部とを有して成ることを特徴とするツイストアップ装置で ある。
【0011】 また前記ツイストアップ装置の好適な態様として、前記ピン移動部は、前記ツ イストアップ環の第1開口部から第2開口部に向かって斜めに延在するように設 けられ、前記ピン係止部は、前記ピン移動部の第2開口部側の端部から、前記ツ イストアップ環の軸線に直交する円の周方向に、又は前記第1開口部の方向に向 けて設けられ、 前記ツイストアップ調節孔は、第1ピン移動部と、該第1ピン移動部の第2開 口部側の端部から前記第1開口部の方向に向けて設けられた第1ピン係止部と、 該第1ピン係止部の第1開口部側の端部から前記第2開口部の方向に向けて設け られた第2ピン移動部と、該第2ピン移動部の第2開口部側の端部から前記第1 開口部の方向に向けて設けられた第2ピン係止部と、該第2ピン係止部の第1開 口部側の端部から前記第2開口部の方向に向けて設けられた第3ピン移動部と、 該第3ピン移動部の第2開口部側の端部から前記ツイストアップ環の軸線に直交 する円の周方向に設けられた第3ピン係止部とを有して成り、 前記ツイストアップ環は、前記ピン移動部の端部にある前記ツイストアップ調 節ピンに、該端部から該ピン移動部が延在する方向の開口部側から当接すること のできる当接角部を有し、 前記支持環は、前記ツイストアップ環の内周面に当接し、ツイストアップ操作 時におけるツイストアップ環の移動に対して所定の抵抗力を付与する抵抗部材を 備える。
【0012】
【考案の実施の形態】
図1は、この考案に係るツイストアップ装置の一具体例であるツイストアップ 装置1の正面図である。ツイストアップ装置1は、ツイストアップ環2と、支持 環3と、ツイストアップ調節ピン4と、抵抗部材5とを有してなる。ツイストア ップ装置1は、これらを一体に組み合わせることにより形成されている。 図2は、ツイストアップ環2、支持環3、ツイストアップ調節ピン4及び抵抗 部材5を組み合わせる前の状態におけるそれぞれの斜視図である。
【0013】 ツイストアップ環2は、ツイストアップ操作時に支持環3に対して摺動する部 材である。ツイストアップ環2は、その両端に開口部9及び開口部10を有し、 その周面に等間隔に設けられたツイストアップ調節孔6を3個有する。
【0014】 ツイストアップ調節孔6は、ツイストアップ調節ピン4を収容し、ツイストア ップ操作時にツイストアップ調節ピン4の動きを規制することにより、ツイスト アップ環2の指示環3に対する動き方を決定する機能を有する。 ツイストアップ調節孔6は、図1及び図2に示すように、多段式の形状を有す る。ツイストアップ調節孔6は、ピン移動部7とピン係止部8とを有して成る。 ピン移動部7とピン係止部8とは、交互に設けられることによりツイストアップ 調節孔6を形成している。
【0015】 ピン移動部7は、ツイストアップ調節孔6に挿入されたツイストアップ調節ピ ン4の摺動方向、つまりツイストアップ環2の開口部9又は開口部10側への移 動を可能にする部分である。ピン移動部7は、ピン係止部8を挟んで3個設けら れている。すなわちピン移動部7は、開口部9側からピン移動部7a、ピン移動 部7b及びピン移動部7cを有して成る。各ピン移動部7は、ツイストアップ環 2の開口部9側から開口部10側に向かって斜め方向に直線状に同じ傾きをもっ て設けられている。ここで「直線状」とは、ツイストアップ環2に軸線方向につ いて直線状という意味である。
【0016】 ピン係止部8は、ツイストアップ調節ピン4を係止させて、前記ツイストアッ プ調節ピンの摺動方向、つまりツイストアップ環2の開口部9又は開口部10側 への移動を阻止するように設けられている。
【0017】 ピン係止部8は、各ピン移動部7の開口部10側端部に設けられている。ピン 係止部8は、3個設けられている。すなわちピン係止部8は、ピン移動部7aの 開口部10側端部とピン移動部7bの開口部9側端部とを結ぶように設けられた ピン係止部8a、ピン移動部7bの開口部10側端部とピン移動部7cの開口部 9側端部とを結ぶように設けられたピン係止部8b、及びピン移動部7cの開口 部10側端部に設けられたピン係止部8cとを有して成る。ピン係止部8aは、 ピン移動部7aの開口部10側端部から、開口部9側へのわずかな傾きを有して 設けられている。ピン係止部8bも、ピン移動部7bの開口部10側端部から、 開口部9側へのわずかな傾きを有して設けられている。ピン係止部8cは、ピン 移動部7cの開口部10側端部から、開口部9及び開口部10に平行に、つまり ツイストアップ環2の軸線に直交する円の周方向に向けて設けられている。
【0018】 ツイストアップ調節孔6がこのように設けられていることにより、ツイストア ップ環2は、図1に示されるようにピン係止部8aを形成する下係止部18a及 び上係止部19a、ピン係止部8bを形成する下係止部18b及び上係止部19 b、並びにピン係止部8cを形成する下係止部18c及び上係止部19cを有す る。
【0019】 またツイストアップ環2は、ピン移動部7aの開口部10側端部にあるツイス トアップ調節ピン4に、その端部からそのピン移動部が延在する方向の開口部側 、すなわち開口部9側から当接することのできる当接上角部21aを有し、ピン 移動部7bの開口部10側端部にあるツイストアップ調節ピン4に、開口部9側 から当接することのできる当接上角部21bを有し、ピン移動部7bの開口部9 側端部にあるツイストアップ調節ピン4に、開口部10側から当接することので きる当接下角部20aを有し、ピン移動部7cの開口部9側端部にあるツイスト アップ調節ピン4に、開口部10側から当接することのできる当接下角部20b を有する。
【0020】 ピン移動部7及びピン係止部8の幅、すなわちツイストアップ調節孔6の幅は 、ツイストアップ調節ピン4がツイストアップ調節孔6内を摺動することができ る大きさに決定される。特に当接下角部20aと当接上角部21aとの間隔、及 び当接下角部20bと当接上角部21bとの間隔は、ツイストアップ環2にある 程度強い力を付与して初めて、ツイストアップ調節ピン4がその間を通過するこ とができるような大きさに設定されている。
【0021】 ピン移動部7の長さは、ツイストアップ操作において効果的な調節を行うこと ができる大きさに決定される。ピン係止部8の長さは、ツイストアップ調節ピン 4を係止させて、その摺動方向への移動を阻止することができ、またツイストア ップ操作に支障を生じない大きさに決定される。
【0022】 ツイストアップ環2の材料としては、前記機能が発揮されれば特に制限はなく 、例えば金属及び合成樹脂を挙げることができる。
【0023】 支持環3は、双眼鏡の接眼部等に固定され、ツイストアップ環2を支持する部 材であり、その外周面上においてツイストアップ環2を摺動させる部材である。 支持環3は、ツイストアップ装置1において1においてツイストアップ環2の内 部に収容されるように設けられている。
【0024】 支持環3は、その外周部に3個のピン挿入孔11と3個の抵抗部材装着孔12 とを有する。ピン挿入孔11は、ツイストアップ調節ピン4と螺合することによ って、ツイストアップ調節ピン11を固定する孔である。3個のピン挿入孔11 は、そのピン挿入孔11に挿入されたツイストアップ調節ピン4が、それぞれ異 なったツイストアップ調節孔6に挿入されるような位置に設けられている。抵抗 部材装着孔12は、抵抗部材5と嵌合することによって、抵抗部材5を固定する 孔である。抵抗部材装着孔12は、ピン挿入孔11に固定されたツイストアップ 調節ピン4がそれぞれ異なったツイストアップ調節孔6に挿入されたときに、ツ イストアップ調節孔6から臨むことのできないような位置に設けられている。
【0025】 支持環3は、その内周部に螺合部13を有する。螺合部13は、双眼鏡の接眼 部等に螺合することにより、ツイストアップ装置1を固定するために使用される 。
【0026】 支持環3は、図2に示されるように、開口16及び開口17を有し、前記のよ うにツイストアップ環2に装着された状態で、ツイストアップ調節孔6の開口部 9側端部にツイストアップ調節ピン4があるときに、支持環3の開口16の面が ツイストアップ環2の開口部9の面と同一の面を形成する。
【0027】 支持環3の材料としては、前記機能が発揮されれば特に制限はなく、例えば金 属及び合成樹脂を挙げることができる。
【0028】 ツイストアップ調節ピン4は、ツイストアップ操作時に、ツイストアップ調節 孔6に挿入され、ツイストアップ調節孔6内を動くことによって、ツイストアッ プ環2の支持環3に対する動きを規制する部材である。
【0029】 ツイストアップ調節ピン4は、図2に示されるように、頭部14と脚部15と を有して成り、頭部14がツイストアップ調節孔6内に収容された状態で、脚部 15がピン挿入孔11に螺合されることにより、支持環3に固定されている。頭 部14は、このように支持環3に固定された状態で、ツイストアップ環2の外周 面から突出することがなく、ツイストアップ調節孔6内を摺動することができる 大きさを有する。
【0030】 ツイストアップ調整ピン4の材料としては、前記機能が発揮されれば特に制限 はなく、例えば金属を挙げることができる。
【0031】 抵抗部材5は、ツイストアップ操作時に、支持環3に対するツイストアップ環 2の摺動に対して所定の抵抗力を付与する部材である。抵抗部材5は、支持環3 の抵抗部材装着孔12に嵌合され、その外周部がわずかに支持環3の外周面から 突出している。したがってこのように抵抗部材5を支持環3に装着した状態で、 支持環3をツイストアップ環2内に挿入すると、抵抗部材5の、支持環3の外周 面から突出している外周部が、ツイストアップ環2の内周面に当接する。その結 果、ツイストアップ操作時に、ツイストアップ環2の摺動に対して所定の抵抗力 が付与される。
【0032】 抵抗部材5の大きさは、ツイストアップ環2の摺動時に付与する抵抗力の大き さによって決定される。すなわち前記抵抗力を大きくするときには、支持環3の 外周面から突出する部分を大きくして、ツイストアップ環2の内周面に強く当接 させるために、抵抗部材5を大きくする。前記抵抗力を小さくするときには、支 持環3の外周面から突出する部分を小さくして、ツイストアップ環2の内周面に 弱く当接させるために、抵抗部材5を小さくする。
【0033】 抵抗部材5の材料は、前記機能が確保されれば特に制限はなく、各種の弾性体 が好適に使用される。
【0034】 ツイストアップ装置1は、以上の構成を有することにより、次のように作用す る。 図3〜7は、ツイストアップ調節孔6とツイストアップ調節ピン4との位置関 係を示すツイストアップ装置1の正面説明図である。なお図3〜7においては、 1つのツイストアップ調節孔6のみを記載している。図3〜7においては、ツイ ストアップ調節孔6のピン移動部7aの開口部9側端部を位置A、ツイストアッ プ調節孔7aの開口部10側端部(ピン係止部8aの右側端部)を位置B、ツ イストアップ調節孔7bの開口部9側端部(ピン係止部8aの左側端部)を位置 B、ツイストアップ調節孔7bの開口部10側端部(ピン係止部8bの右側端 部)を位置C、ツイストアップ調節孔7cの開口部9側端部(ピン係止部8b の左側端部)を位置C、ツイストアップ調節孔7cの開口部10側端部(ピン 係止部8cの右側端部)を位置D、及びピン係止部8cの左側端部を位置D としている。
【0035】 以下、ツイストアップ装置1の支持環3の螺合部13が双眼鏡の接眼部に螺合 して、ツイストアップ装置1が双眼鏡の接眼部に固定されている場合を例にして 説明する。したがって支持環3の開口17側に接眼レンズが固定されているとす る。
【0036】 まず図3に示されるように、ツイストアップ調節ピン4がツイストアップ調節 孔6の位置Aにある場合を考える。この状態では、支持環3がツイストアップ環 2に対して最も上部に位置する。相対的にツイストアップ環2は、支持環3に対 して最も下部に位置している。つまりこの状態が、ツイストアップ2の開口部9 と接眼レンズとの距離が最も小さい状態である。
【0037】 図3に示した状態において、ツイストアップ環2に、ピン移動部7aに沿って 上向きの力を付与すると、ツイストアップ環2は支持環3に対して上方に摺動す る。このときツイストアップ調節ピン4は、ツイストアップ調節孔6を、位置A から位置Bに向かって移動する。位置Aから位置Bに至るまでは、ツイストア ップ調節ピン4の移動を阻止する手段はないので、ツイストアップ調節ピン4が 位置Aから位置Bに到達するまで、すなわちツイストアップ調節ピン4がピン 移動部7a内を動くことができる範囲においては、ツイストアップ環2は、支持 環3に対して上方向、つまり摺動方向にスムースに移動することができる。した がってこの区間においてはツイストアップ環2の開口部9と接眼レンズとの距離 は変動可能であり、ツイストアップ調節ピン4が位置Aから位置Bに移動する ことによって、ツイストアップ環2の開口部9と接眼レンズとの距離は大きくな る。
【0038】 図4に示されるように、ツイストアップ調節ピン4が位置Bに到達すると、 ツイストアップ調節ピン4は、下当接部18aに当接するので、ツイストアップ 調節ピン4の移動は阻止され、その結果ツイストアップ環2の、支持環3に対し て上方向への移動も阻止される。またツイストアップ調節ピン4が位置Bにあ るときには、ツイストアップ調節ピン4は、当接上角部21aにも当接するので 、ツイストアップ環2に軸線方向下向への力が付与されても、ツイストアップ環 2の移動は阻止される。したがってツイストアップ調節ピン4が位置Bにある ときには、ツイストアップ環2は、ピン移動部7aに沿う方向又はピン係止部8 aに沿う方向に力が付与されない限り移動しない。また当接下角部20aと当接 上角部21aと間は、ツイストアップ環2にある程度強い力を付与しないと、ツ イストアップ調節ピン4が通過することができない距離に設定されているので、 意識的にツイストアップ環2に、ピン係止部8aに沿う方向に強い力を付与しな い限り、ツイストアップ調節ピン4が位置Bに移行することはない。このよう にツイストアップ調節ピン4が位置Bにあるときには、ツイストアップ環2の 開口部9の、支持環3に対する位置は、一定に維持されるので、ツイストアップ 環2の開口部9と接眼レンズとの距離を一定に維持することが可能である。
【0039】 ツイストアップ調節ピン4が位置Bにあるときに、ツイストアップ環2に、 ピン係止部8aに沿う方向に力を付与すると、図5に示されるように、ツイスト アップ調節ピン4が位置Bから位置Bに移動する。前述のように、当接下角 部20aと当接上角部21aと間は、ツイストアップ環2にある程度強い力を付 与して初めて、ツイストアップ調節ピン4が通過することができる距離に設定さ れているので、ツイストアップ装置1においては、ツイストアップ調節ピン4の 位置Bから位置Bへの移動時に、「カチッ」というクリック感を出すことが できる。
【0040】 ツイストアップ調節ピン4が位置Bにある状態から位置Dにある状態に移 動する段階における作用は、ツイストアップ調節ピン4が位置Aにある状態から 位置Bにある状態に至る前記作用と同様である。すなわちツイストアップ調節 ピン4が位置Bから位置Cに移行するとき、及び位置Cから位置Dに移 行するときに、ツイストアップ環2の開口部9と接眼レンズとの距離は大きくな り、またツイストアップ調節ピン4が位置C及び位置Dにあるときには、ツ イストアップ環2の開口部9と接眼レンズとの距離を一定に維持することができ る。
【0041】 図6に示されるように、ツイストアップ調節ピン4が位置Dにあるときには 、ツイストアップ環2に反時計回り方向に力を付与して、ツイストアップ環を 回転させることにより、ツイストアップ調節ピン4は、図7に示されるように、 位置Dに容易に移動する。ツイストアップ調節ピン4が位置D又はDにあ る状態が、ツイストアップ2の開口部9と接眼レンズとの距離が最も大きい状態 である。
【0042】 ツイストアップ調節ピン4が位置Dにある状態においては、ツイストアップ 調節ピン4は、下当接部18c及び上当接部19cに当接するので、ツイストア ップ環2は、軸線にそって上方向及び下方向に移動することはない。したがって ツイストアップ調節ピン4が位置Dにあるときには、ツイストアップ環2の開 口部9と接眼レンズとの距離は一定に維持することができる。
【0043】 ツイストアップ調節ピン4が位置Dにある状態からツイストアップ操作をす る場合には、ツイストアップ環2に時計回り方向に力を付与して、ツイストアッ プ環2を回転させて、ツイストアップ調節ピン4を位置Dに移動させ、以後、 ツイストアップ環2に、ツイストアップ調節ピン4がピン移動部7cを動くよう に力を付与して、ツイストアップ調節ピン4を位置Cに移動させる。このよう にしてツイストアップ2の開口部9と接眼レンズとの距離が小さくなる。またツ イストアップ調節ピン4は、位置Cにあるときには、軸線上方向においては上 当接部19bに当接し、軸線下方向においては当接下角部20bに当接している ので、ツイストアップ環2に軸線方向への力が付与されても、ツイストアップ環 2は移動しない。したがってツイストアップ調節ピン4が位置Cにあるときに は、ツイストアップ環2の開口部9と接眼レンズとの距離を一定に維持すること ができる。
【0044】 それ以降、ツイストアップ調節ピン4が順次移動し、位置Aに至るまでは、前 述と同様に作用する。
【0045】 以上のようにツイストアップ装置1は、ツイストアップ環2が支持環3に対し て4つの位置、すなわちツイストアップ調節ピン4が位置A、位置B又はB 、位置C又はC、及び位置D又はDにある場合に対応した位置を採るこ とができる。そしてその4つの位置においては、ツイストアップ環2は、軸線方 向への力が付与されても移動しない。
【0046】 またツイストアップ装置1は、抵抗部材5を有しているので、ツイストアップ 操作時のツイストアップ環2の移動に適度の抵抗感を有している。すなわちツイ ストアップ装置1においては、ツイストアップ管の操作を軽すぎることも、重す ぎることもないようにすることができるので、ツイストアップ操作がしやすく、 またツイストアップ操作時の感触が良好である。
【0047】 ツイストアップ装置1を双眼鏡の接眼部に使用した場合には、ツイストアップ 環2の前記4つの位置に対応して、ツイストアップ環2の開口部9と接眼レンズ との距離を4段階に調節することができ、各段階において、前述のようにツイス トアップ環2に軸線方向への力が付与されてもその距離を維持することができる 。
【0048】 ツイストアップ装置1を接眼部に用いた双眼鏡の使用者は、ツイストアップ環 2を動かして、眼球と接眼レンズとの距離を調節して、前記4つの位置のうち最 も観察がしやすい位置にツイストアップ環2を合わせる。このときツイストアッ プ環2に軸線方向への力が付与されても、前述のようにツイストアップ環2は動 かないので、観察中にツイストアップ環2に軸線方向への力が付与されることが あっても、観察がしやすい眼球と接眼レンズとの距離は維持される。したがって ツイストアップ装置1を接眼部に用いた双眼鏡を使用すれば、たいへん観察がし やすい。
【0049】 この考案に係るツイストアップ装置は、ツイストアップ装置1に制限されるこ とはなく、前記機能が確保される限り、様々な態様を採ることができる。例えば ツイストアップ調節孔の数は、1個でも、また3個以上であってもよいツイスト アップ調節ピンの調節段数は、何段であってもよく、その段数に応じたツイスト アップ調節孔の形状を適宜決定することができる。
【0050】
【考案の効果】
この考案に係るツイストアップ装置は、多段状のツイストアップ調節孔を有す るので、多段階にツイストアップ調節を行うことができ、またツイストアップ調 節孔はツイストアップ調節ピンを係止することのできる構造を有するので、ツイ ストアップ操作により得た調節位置を確実に維持することができる。
【0051】 この考案に係るツイストアップ装置は、ばね等の部材を必要とせず、従来のツ イストアップ調節孔の形状に簡単な変更を加えるだけで製造することができるの で、製造コストを低く抑えることができる。
【0052】 この考案に係るツイストアップ装置は、抵抗部材を用いることにより、ツイス トアップ操作に適度の重さを付与することができる。
【0053】 この考案に係るツイストアップ装置は、ピン係止部の幅を適当な大きさにする ことにより、ツイストアップ調節ピンの移動時に好適なクリック感を出すことが できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この考案に係るツイストアップ装置の
一具体例であるツイストアップ装置1の正面図である。
【図2】図2は、ツイストアップ環2、支持環3、ツイ
ストアップ調節ピン4及び抵抗部材5を組み合わせる前
の状態におけるそれぞれの斜視図である。
【図3】図3は、ツイストアップ調節ピン4がツイスト
アップ調節孔6の位置Aにある場合のツイストアップ装
置1の正面説明図である。
【図4】図4は、ツイストアップ調節ピン4がツイスト
アップ調節孔6の位置Bにある場合のツイストアップ
装置1の正面説明図である。
【図5】図5は、ツイストアップ調節ピン4がツイスト
アップ調節孔6の位置Bにある場合のツイストアップ
装置1の正面説明図である。
【図6】図6は、ツイストアップ調節ピン4がツイスト
アップ調節孔6の位置Dにある場合のツイストアップ
装置1の正面説明図である。
【図7】図7は、ツイストアップ調節ピン4がツイスト
アップ調節孔6の位置Dにある場合のツイストアップ
装置1の正面説明図である。
【符号の説明】
1・・ツイストアップ装置、2・・ツイストアップ環、
3・・支持環、4・・ツイストアップ調節ピン、5・・
抵抗部材、6・・ツイストアップ調節孔、7・・ピン移
動部、7a・・ピン移動部、7b・・ピン移動部、7c
・・ピン移動部、8・・ピン係止部、8a・・ピン係止
部、8b・・ピン係止部、8c・・ピン係止部、9・・
開口部、10・・開口部、11・・ピン挿入孔、12・
・抵抗部材装着孔、13・・螺合部、14・・頭部、1
5・・脚部、16・・開口、17・・開口、18a・・
下係止部、18b・・下係止部、18c・・下係止部、
19a・・上係止部、19b・・上係止部、19c・・
上係止部、20a・・当接下角部、20b・・当接下角
部、21a・・当接上角部、21b・・当接上角部、A
・・位置、B・・位置、B・・位置、C・・位
置、C・・位置、D・・位置、D・・位置
フロントページの続き (72)考案者 ジョン スミスベイカー アメリカ合衆国,ワイオミング州 52501, リバートン,イースト モンローアベニュ ー 620 ブラントン カンパニー内 (72)考案者 ブレンドン ウィーバー アメリカ合衆国,ワイオミング州 52501, リバートン,イースト モンローアベニュ ー 620 ブラントン カンパニー内

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周方向に突出するツイストアップ調節
    ピンを備えた支持環と、前記ツイストアップ調節ピンを
    摺動可能となるように収容するツイストアップ調節孔を
    備え、該ツイストアップ調節孔内で前記ツイストアップ
    調節ピンを摺動させながら、前記支持環の外周面上を摺
    動することができるように設けられたツイストアップ環
    とを有して成るツイストアップ装置において、前記ツイ
    ストアップ調節孔が多段状に設けられていることを特徴
    とするツイストアップ装置。
  2. 【請求項2】 外周方向に突出するツイストアップ調節
    ピンを備えた支持環と、前記ツイストアップ調節ピンを
    摺動可能となるように収容するツイストアップ調節孔を
    備え、該ツイストアップ調節孔内で前記ツイストアップ
    調節ピンを摺動させながら、前記支持環の外周面上を摺
    動することができるように設けられたツイストアップ環
    とを有して成るツイストアップ装置において、前記ツイ
    ストアップ調節孔が、前記ツイストアップ調節ピンの、
    前記ツイストアップ環が摺動する方向への摺動を可能に
    する複数のピン移動部と、該ピン移動部に隣接して設け
    られ、前記ツイストアップ調節ピンを係止させて、前記
    ツイストアップ調節ピンの、前記ツイストアップ環が摺
    動する方向への摺動を阻止することができるように設け
    られたピン係止部とを有して成ることを特徴とするツイ
    ストアップ装置。
  3. 【請求項3】 前記ピン移動部は、前記ツイストアップ
    環の第1開口部から第2開口部に向かって斜めに延在す
    るように設けられ、前記ピン係止部は、前記ピン移動部
    の第2開口部側の端部から、前記ツイストアップ環の軸
    線に直交する円の周方向に、又は前記第1開口部の方向
    に向けて設けられている請求項2に記載のツイストアッ
    プ装置。
  4. 【請求項4】 前記ツイストアップ調節孔は、第1ピン
    移動部と、該第1ピン移動部の第2開口部側の端部から
    前記第1開口部の方向に向けて設けられた第1ピン係止
    部と、該第1ピン係止部の第1開口部側の端部から前記
    第2開口部の方向に向けて設けられた第2ピン移動部
    と、該第2ピン移動部の第2開口部側の端部から前記第
    1開口部の方向に向けて設けられた第2ピン係止部と、
    該第2ピン係止部の第1開口部側の端部から前記第2開
    口部の方向に向けて設けられた第3ピン移動部と、該第
    3ピン移動部の第2開口部側の端部から前記ツイストア
    ップ環の軸線に直交する円の周方向に設けられた第3ピ
    ン係止部とを有して成る請求項3に記載のツイストアッ
    プ装置。
  5. 【請求項5】 前記ツイストアップ環は、前記ピン移動
    部の端部にある前記ツイストアップ調節ピンに、該端部
    から該ピン移動部が延在する方向の開口部側から当接す
    ることのできる当接角部を有する請求項3又は4に記載
    のツイストアップ装置。
  6. 【請求項6】 前記支持環は、前記ツイストアップ環の
    内周面に当接し、ツイストアップ操作時におけるツイス
    トアップ環の移動に対して所定の抵抗力を付与する抵抗
    部材を備える請求項1〜5のいずれか1項に記載のツイ
    ストアップ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN1667444B (zh) * 2004-03-09 2012-04-18 株式会社尼康美景 目镜装置和双目镜

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