JP3089400U - 電動式縦型震伝治療機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】誰にでも容易に扱うことができ且つ効果的な刺
激を与えることができる保持性に優れた形状の震伝治療
機を提供することを目的とする。 【解決手段】震伝治療機１のケース２を柱状すなわち縦
長にして、そのケース２の長手方向の一端からケース２
内の往復運動出力手段に接続された軸３を突出させ、そ
の軸３に身体のツボを押圧可能な押圧片４を取り付け
る。これにより、震伝治療機１を使用する者はケース２
を手で握ったり、また、ペンシルを持つ形態で使用する
ことできるので、誰にでも容易に震伝治療機１を扱うこ
とができる。従って、患者自身による自己治療において
も、押圧片４を疾患部やツボまたその周辺部分に適確に
当接することができ、効果的な刺激を与えることができ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、身体のツボまた患部を押圧する押圧治療用の電動式震伝治療機に関 するものである。

【０００２】

【従来技術と問題点】

従来、指圧治療は一般的に知られ、多くの者がその治療を受けている。その指 圧治療の中でも、震伝治療による方法は慢性的な疾患に効果があるとして注目さ れており、この治療を望む者が年と共に増加しているのである。 震伝治療とは、患者の疾患部やツボまたその周辺部分を施療師が手腕や指によ り押圧また摩擦することによって刺激を与えて治療する方法である。 すなわち、骨格臓器の病気、ケガ、主に後遺症および慢性疾患に対して、手足 部（手のひら・足裏）の反射点を炎症の五大疾候（発赤・発熱・腫張・疼痛・治 癒）を活用刺激して各種疾患を改善することができるのである。

【０００３】 この震伝治療は刺激により治療する方法であることから、押圧力や摩擦力の強 弱加減は重要であり、従って、手腕や指に相当な力を入れなければならないため 、施療師でなければ効果的な刺激を与えることはできないのであった。 しかして、患者数は年々増加して施療師に掛かる身体的負担は増すばかりであ り、また、患者自身においても通院時の治療待ち時間が長いことから自己判断で 完治前に治療を止めてしまう者もいたのである。このため、本出願人によって、 施療師と共に患者自身も操作でき、且つ、効果的な刺激を与えることができる電 動式震伝治療機が開発され効果を上げている。

【０００４】 しかし、この電動式震伝治療機は電動ジグソー工具を利用しているため大きく 重たく、そして、電動ジグソー工具の使用形態からケース上部に治療機の手持ち 用のハンドルが設けられ、また、ケース下部に押圧治療用の押圧片が突出状に設 けられている。このことから、治療機の使用に際し、治療機を下げ持つようにし て治療用の押圧片を上方から患部に押し当てる形態が基本の形になっていた。 このため、患者が治療機を用いて自己治療する際、患部によっては治療用の押 圧片を横に向けなければならない場合もあり、特に高齢の者にとっては大きく重 い治療機の保持は容易ではなく、使い難いものであった。

【０００５】

【目的】

本考案は上述した問題点に鑑みてなされたもので、誰にでも容易に扱うことが でき且つ効果的な刺激を与えることができる保持性に優れた形状の震伝治療機を 提供することを目的とするものである。

【０００６】

【問題を解決するための手段】

本考案の要旨とするところは、ケースの一端からケース内の往復運動出力手段 に接続された軸が突出し、該軸に身体のツボを押圧可能な押圧片が固定または着 脱自在に設けられている震伝治療機であって、前記ケースは、少なくとも人の手 で握り持てる部位を有し且つ前記軸方向に適宜に延ばされている柱状のケースで あることを特徴とする電動式縦型震伝治療機である。

【０００７】 本考案の電動式縦型震伝治療機を更に詳しく説明すると、震伝治療機とは、身 体の疾患部やツボまたその周辺部分に刺激を加える機械であり、この刺激によっ て身体の自己治療作用をうながすのである。 その治療機は、治療機の本体となるケースの一端からケース内の往復運動出力 手段に接続された軸が突出しており、その軸に身体のツボを押圧可能な押圧片が 適宜に設けられている。

【０００８】 ケースは、適当な素材で形成すればよく特に限定するものではない。例えば、 プラスチック系やゴム系の樹脂素材また適宜金属素材等を用いて適宜形成しても よく、所望の素材を用いて形成すればよい。 そのケースは、少なくとも人の手で握り持てる部位を設けると共に、前記軸方 向に適宜に延ばした形態にするのがよい。具体的には、ペンシル形やトウモロコ シ形等の直線や曲線からなる柱状のケースにする。所謂、縦長のケースである。 また、ケースはその全体または一部を適宜に湾曲させてもよい。

【０００９】 また、ケースの断面形状は円形や楕円形また適宜な角形（４角、６角、８角等 の多角形）にしてもよい。 そして、前述のケースに少なくとも人の手で握り持てる部位、すなわち、ケー スの適宜部位が人の手で握れる程度の太さになっていれば、その他の部位はそれ より太くてもまた細くても特に構わない。 さらには、ケースの形成に際し人間工学を活用して、握り易さや持ち易さに優 れた形状にするのがよい。

【００１０】 そして、往復運動出力手段の起動スイッチは、ケースの適当な部位に外部操作 可能に適宜設ければよい。 ケース内に適宜配置される往復運動出力手段の構造また方法等も特に限定する ものではなく、その往復運動出力手段に接続された軸が往復運動すなわち進退動 作をすることができるものであればよい。 その進退ストロークも特に限定するものではないが、１０ｍｍ〜３０ｍｍ程度 のストロークがよい。

【００１１】 また、治療機の駆動用電源も特に限定するものではなく家庭用のＡＣ１００Ｖ を使用すればよい。あるいは、ＡＣ−ＤＣアダプタ等を用いて交流を直流に変換 し、１２Ｖ程度の電圧で駆動できるようにしてもよい。 さらに、適宜電圧の角型バッテリーや一般的な乾電池さらにはニッカド等の充 電可能なバッテリーを内蔵することで治療機を携帯できるようにして、その携帯 先で自由に使用できるようにしてもよい。 そして、前記充電可能なバッテリーの充電器は、本治療機に内臓したりまたは 別体で設ければよい。

【００１２】 前記往復運動出力手段の具体的な構造としては、モーターとクランクシャフト 等を用いて回転運動を往復運動に変換して軸に進退動作をさせるようにしたり、 また、磁気を所定の周期で反転させて往復運動を作り出す所謂リニア駆動によっ て軸を直接的に進退動作をさせるようにしてもよい。その進退動作のスピードを 可変できるようにしてもよい。 そして、往復運動出力手段に接続された軸の先端に設けられている押圧片の軸 への取り付けも特に限定するものではなく、固定的にまたは着脱自在に公知の構 造また方法等によって設ければよい。

【００１３】 また、押圧片においても適当な樹脂素材や木材また金属素材等の好適素材で形 成すればよく、さらには、それらの素材を適宜組み合わせて形成してもよい。 そして、樹脂素材や木材から形成された押圧片の先端に金属素材からなる球状 体を設けてもよく、また、その球状体に磁化されたものを用いてもよい。勿論、 磁石片を設けてもよい。押圧片の形状や寸法等も特に限定するものではなく、治 療に好適な形状また寸法とすればよい。具体的には、略半球・三角錐・角錐・円 錐等の先が細くなる形状のものが望ましい。 そして、前記押圧片にタオル地やフェルト等の柔軟素材からなる被覆材を固定 的にまたは着脱自在に設けてもよい。その被覆材の厚さも特に限定するものでは ないが、治療に支障が出ない程度の厚さでなければならない。

【００１４】 上述する震伝治療機の本体に電動彫刻刃工具を用いて、その電動彫刻刃工具の 出力軸に既設の彫刻刃に代えて、身体のツボを押圧可能な押圧片を固定または着 脱自在に設けてもよい。 この電動彫刻刃工具は、本体ケースの一端から彫刻刃を固定するための固定部 材が突出しており、その固定部材に所望の彫刻刃を固定して使用される。また、 ケースの適宜部位に起動スイッチが設けられている。 電動彫刻刃工具の形状も各メーカーによって多少相違する場合もあるが、基本 的にはケースは縦長のペンシル状で、その一端から彫刻刃の固定部材が突出して 設けられており、本震伝治療機ではこの固定部材に押圧片が適宜公知の方法によ って取り付けられている。

【００１５】

【作用】

本考案の電動式縦型震伝治療機は以上のように構成されているので、本震伝治 療機を用いて治療する場合、その使用者は治療機を手で握るように持ったり、ま た、ペンシルを持つような形態で保持できる。従って、押圧片を想う方向に自在 に向けられる。 そして、ケースに有する起動スイッチをＯＮにして震伝治療機を起動させる。 この起動と共に往復運動出力手段は起動して、これに接続されている軸は進退動 作を始め、且つ、その軸の先端に設けられている押圧片も進退動作を始める。 この進退動作を開始した押圧片を身体の患部に対応するツボに直接またはその 周辺部分に当接させて治療を開始する。 これによって、そのツボは、発赤→発熱→腫張→疼痛→治癒の経過をたどり完 治に至る。すなわち、進退動作をする押圧片の刺激が、身体の自己治療作用をう ながすのである。

【００１６】 また、この震伝治療機の本体に電動彫刻刃工具を用いて、その電動彫刻刃工具 の出力軸に押圧片を設けた治療機においても、使用者はその治療機を手で握るよ うに持ったり、また、ペンシルを持つような形態で保持できる。従って、押圧片 を想う方向に自在に向けられる。 そして、ケースに有する起動スイッチをＯＮにして、押圧片を身体の患部に対 応するツボに直接またはその周辺部分に押し当てる。この押し当てによって押圧 片は進退動作を開始する。押圧片の押し当てを止めると進退動作は停止する。 これによって、そのツボは、発赤→発熱→腫張→疼痛→治癒の経過をたどり完 治に至る。すなわち、進退動作をする押圧片の刺激が、身体の自己治療作用をう ながすのである。

【００１７】

【実施例】

本考案の電動式縦型震伝治療機を以下図面に従って説明すると、図１は、本考 案に係わる電動式縦型震伝治療機の一例を示す斜視図であり、１は震伝治療機、 ２は震伝治療機１のケースで、柱状すなわち縦長に形成されているものである。 ３はケース２から突出された軸で、４は身体のツボ等の患部を押圧するための 治療用の押圧片である。また、本図の本押圧片４には磁気治療効果をも得るため 、適当な磁力の磁石５を設けている。 ６は震伝治療機１の起動用の電源スイッチで、７は家庭用コンセントに接続さ れる電源コードである。そして、この電源スイッチ６のオンにより、ケース２内 に配置されている往復運動出力手段（図示なし）が起動する。

【００１８】 図２は、バッテリーを搭載した携帯可能な震伝治療機の一例を示す斜視図であ り、震伝治療機の１のケース２の後部にバッテリー８を搭載して、何処にでも自 由に携帯できるようにしたものである。

【００１９】 図３は、電動彫刻刃工具を本体とした震伝治療機を示す斜視図であり、１１は その電動彫刻刃工具９の本体を用いて構成した震伝治療機である。その本体（ケ ース）は柱状すなわち縦長に形成されている。 ３１は電動彫刻刃工具９の彫刻刃取付軸で、この彫刻刃取付軸３１の先端に彫 刻刃に代えて押圧片４を取り付けている。５は磁気治療効果を得るために設けた 磁石である。 ６１は電動彫刻刃工具９の起動用の電源スイッチで、７１は家庭用コンセント に接続される電源コードである。そして、この電源スイッチ６１のオンにより電 動彫刻刃工具９すなわち震伝治療機１１が起動する。 次に、押圧片４を身体の患部に対応するツボに直接またはその周辺部分に押し 当てることにより、押圧片４は彫刻刃取付軸３１と共に進退動作を開始する。押 圧片４の押し当てを止めると進退動作は停止する。

【００２０】 図４は、押圧片に被せる被覆材の一例を示す斜視図であり、４１はタオル地か ら形成された被覆材である。

【００２１】 図５は、震伝治療機の使用状態の一例を示す図であり、ケース２に有する起動 スイッチ６をＯＮにして震伝治療機１を起動させて、進退動作を開始した押圧片 ４を身体の患部に対応するツボに直接またはその周辺部分に当接させて治療を開 始する。 図では足裏１０のツボに当接させているものであり、このように、連続的な押 圧刺激を加えることにより、そのツボは、発赤→発熱→腫張→疼痛→治癒の経過 をたどり完治に至る。すなわち、進退動作をする押圧片の刺激が、身体の自己治 療作用をうながし治療することができる。

【００２２】

【効果】

本考案の電動式縦型震伝治療機は以上のように、ケースが縦長に形成されてい るので保持性に優れる。すなわち、治療機を使用する者はそれを手で握ったり、 また、ペンシルを持つような形態で使用することができることから、高齢者は勿 論のこと、誰にでも容易に治療機を扱うことができる。 従って、患者自身による自己治療においても、押圧片を疾患部やツボまたその 周辺部分に適確に当接することができ、効果的な刺激を与えることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案に係わる電動式縦型震伝治療機の一例
を示す斜視図

【図２】 バッテリーを搭載した携帯可能な震伝治療機
の一例を示す斜視図

【図３】 電動彫刻刃工具を本体とした震伝治療機を示
す斜視図

【図４】 押圧片に被せる被覆材の一例を示す斜視図

【図５】 震伝治療機の使用状態の一例を示す図

【符号の説明】

１−震伝治療機，１１−震伝治療機，２−ケース，３−
軸，３１−鋸刃取付軸，４−押圧片，４１−被覆材，５
−磁石，６−電源スイッチ，６１−電源スイッチ，７−
電源コード，７１−電源コード，８−バッテリー，９−
電動彫刻刃工具，１０−足裏

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ケースの一端からケース内の往復運動出力
   手段に接続された軸が突出し、該軸に身体のツボを押圧
   可能な押圧片が固定または着脱自在に設けられている震
   伝治療機であって、前記ケースは、少なくとも人の手で
   握り持てる部位を有し且つ前記軸方向に適宜延ばされて
   いる柱状のケースであることを特徴とする電動式縦型震
   伝治療機
2. 【請求項２】請求項１記載の震伝治療機の本体に電動彫
   刻刃工具を用いて、その電動彫刻刃工具の出力軸に既設
   の彫刻刃に代えて、身体のツボを押圧可能な押圧片を固
   定または着脱自在に設けていることを特徴とする電動式
   縦型震伝治療機
3. 【請求項３】前記押圧片にタオル地やフェルト等の柔軟
   素材からなる被覆材が固定または着脱自在に設けられて
   いることを特徴とする請求項１または請求項２の電動式
   縦型震伝治療機