JP3087743U - 採血用タイマー付き止血帯 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】採血後の終了手続きを効率化するとともに、待
たされたり心的負担や誤処置を軽減できるような止血帯
を提供する。 【解決手段】採血用止血帯１の外面に止血時刻通知タイ
マー２を取り付ける。また特に、外面に面状ファスナー
片面３Ａを形成し内面の片側端部に面状ファスナー他面
３Ｂを形成した採血用止血帯１と、裏面に面状ファスナ
ー他面３Ｂを形成した止血時刻通知タイマー２との、着
脱自在セットとする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、献血等のために採血し止血するまでの間腕に巻く止血帯に関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

輪血用血液を献血するときなどに採血した後、約５分（場合によっては７分） 間は注射箇所からの出血があるため、通常は被採血者自身がそこをカット綿で押 さえ、或いは更にバンド状の止血帯を巻き出血を止めて、自然止血を待つことが 一般的に行なわれている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このような献血は、多くの場合、同一日に何人も行なわれるから、採血する医 院側ではちょうど止血時間が終了した時点の被採血者をいちいち把握して呼び出 すわけには行かず、一方、被採血者側も止血時間が過ぎたか否かがよく判らない ために誤って外したり徒らに待たされるなど、不都合なことが多かった。

【０００４】 本考案はかかる現状を改善するためになされたもので、止血が完了した時点を 明瞭に知らせることにより被採血者のミスや不安感を無くすと同時に、医院側も 待たせることなく効率よく業務を推進できるような、実用的な止血帯を提供する ことを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

採血用止血帯１の外面に止血時刻通知タイマー２を取り付けて、本考案の採血 用タイマー付き止血帯とする。

【０００６】 この際、特に図面に示したような形態に構成すると好適である。すなわち、外 面に面状ファスナー片面３Ａを形成し内面の片側端部に面状ファスナー他面３Ｂ を形成した採血用止血帯１と、裏面に面状ファスナー他面３Ｂを形成した止血時 刻通知タイマー２とのセットにし、両者を着脱自在とするものである。

【０００７】 ここでいう「面状ファスナー」とは、通称マジックテープ又はベルクロテープ などの商品名でよく知られたもののことであって、一対の雌雄の面を重ね合わせ ると、無数の微細ループに無数の鉤状短繊維が引掛かって、面状に付着した状態 になるものである。

【０００８】 本考案では採血用止血帯１の外面（腕に巻いたときに外側になる方）にその片 面３Ａを形成するが、これには無数の微細ループから成る面を採用することが、 その表面のソフトさから好ましい。従ってその他面に相当する３Ｂは無数の鉤状 短繊維から成る面ということになる。

【０００９】 上記の面状ファスナー片面３Ａは採血用止血帯２の外面のほぼ全体に形成する ことが望ましい。また採血用止血帯１の内面（腕に巻いたときに内側になる方） の片方の端部に面状ファスナー他面３Ｂが形成（縫着）してあると、腕に巻いた ときにそこが外面に付着して直ちに固着することができる。

【００１０】 また上記採血用止血帯１の内面の他方の端部には脱脂綿を収容するポケット４ を形成しておくと便利である。

【００１１】 なお止血時刻通知タイマー２としては、現在既に実用化されている各種タイマ ーを適用することができる。すなわちそこにはアラームが鳴るまでの残時間をデ ジタル表示する表示部２Ａと、予め所望する残時間の分・秒をセットする設定ボ タン２Ｂと、作動及び休止を行なう作動ボタン２Ｃが備わっているから、残時間 の設定を通常は５分（場合により７分等）にすれば、それが止血時刻を通知する ことになる。なお通知はアラーム音に限らず、振動等にすることもできる。

【００１２】

【作用】 本考案はこのような構成であるから、採血を終えた人は注射口に脱脂綿を当て た後、当該タイマー付き止血帯を腕に巻いて、タイマーの残時間を５分に設定し てそのまま控室等で待機していれば、止血時間に相当する５分後にアラーム等の 通知があるので、直ちに窓口に行き手続きを終えることができる。

【００１３】 また本考案の止血帯の外面に形成される面状ファスナーの片面は、同内面の片 側端部に形成される面状ファスナーの他面と任意の場所で圧着のみで付着するか ら、人により腕の太さや形が異なっても甚だ容易かつスピーディーにこれを装着 することができるが、同時に該タイマーにもその裏面に面状ファスナーの他面が 形成されているので、そのタイマーも腕の太さなど人それぞれの情況により止血 帯の見やすい位置にこれを取り付けることができる。

【００１４】

【考案の実施の形態】

ゴム状伸縮性のある幅約４ｃｍ、長さ約４５ｃｍの帯バンドにおいて、外面に 相当する全面を無数の微細繊維ループからなる商品名マジックテープの雌面状に 形成し、内面の片端部に幅約２ｃｍ、長さ約７ｃｍの商品名マジックテープの雄 面を縫着するとともに、同他端先部を約３ｃｍ内側に折り曲げその両横を縫着し て脱脂綿収容用袋体に形成する。

【００１５】 一方、縦径約４ｃｍ、横径約５ｃｍ、厚さ１ｃｍ弱のタイマー本体の表面にお いて、上部に分と秒の数値を表示するデジタル表示ミニディスプレイを、中部左 右に分値と秒値を設定する設定ボタンを、下部左右にスタートとストップを作動 させる作動ボタンを設ける。またその裏面には、約１０ｃｍ^２の商品名マジック テープ雄面を強固に取り付けて、上記帯バンドの止血帯本体とともに着脱自在の セット製品とする。なお本考案はかかる例に限定されるものでないことは勿論で ある。

【００１６】

【考案の効果】

このように本考案によれば、採血後に止血するまでの時間を測ったり気にした りすることなく、装着した止血帯から止血時刻を知らされるので、それに合わせ て終了手続きを行なうことができ、順序が乱れることによる非効率を無くすと同 時に、誤処置や待たされることなどによる心的負担を減らすことができるなどの 効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案一例の見取図

【図２】本考案における止血通知タイマーの裏面見取図

【符号の説明】

１……採血用止血帯 ２……止血時刻通知タイマー ２Ａ……表示部 ２Ｂ……設定ボタン ２Ｃ……作
動ボタン ３Ａ……面状ファスナー片面 ３Ｂ……同他面 ４
脱脂綿用ポケット

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】採血用止血帯１の外面に止血時刻通知タイ
   マー２を取り付けたことを特徴とする採血用タイマー付
   き止血帯。
2. 【請求項２】外面に面状ファスナー片面３Ａを形成し内
   面の片側端部に面状ファスナー他面３Ｂを形成した採血
   用止血帯１と、裏面に面状ファスナー他面３Ｂを形成し
   た止血時刻通知タイマー２との、着脱自在セットより成
   ることを特徴とする採血用タイマー付き止血帯。