JP3086724U - 便所装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 汲み取り便所において、排便時に便槽側から
の汚水の跳ね返りを小さくする。 【解決手段】 床１に設置されている便器２の直下に便
槽３が設置されている汲み取り便所であって、便器２と
便槽３間には、そのほぼ中間であって排便落下通路に位
置させて、筒状の回転体７が回転可能に横架して設けら
れている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、排便時に汚水の跳ね返りを防止できるようにした、特に、汲み取り 式便所に適用して有効な便所装置に関する。

【０００２】

【考案が解決しようとする課題】

近時、衛生的改善面等から水洗方式による便所が普及し一般化されているもの の、多くの地方の過疎地等では、依然として便槽に多量の糞尿を蓄えることがで きる汲み取り式便所が使用されているのが現状である。この汲み取り式便所では 、便槽に蓄えられていた汚水が排便時の落下物（大便）により跳ね返って尻等に 当ったりして、非常に不潔・不快感を生じるものであり、その解決策が要望され ていた。

【０００３】 本考案はかかる問題を解決したものであって、その目的は、排便時の落下物を 直接便槽に落下させないで、落下中途で回転体に接触させると同時に該回転体を 回転させてから便槽に落とす２段落ちにして汚水側への衝撃力を弱め、汚水の跳 ね返りを小さくできるようにする一方、既に設置されている便所に安価で簡単に 設備できる便所装置を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案の特徴とする便所装置は、床に設置されて いる便器の直下に便槽が設置されている汲み取り便所であって、便器と便槽間に は、そのほぼ中間であって排便落下通路に位置させて、筒状の回転体が回転可能 に横架して設けられている構成である。

【０００５】 上記構成において、回転体は塩化ビニル等の合成樹脂管（好ましく円筒形のも の）を用いるのが好ましく、また、便器が設置されている部分の床下の隣合った 一対の根太に支柱をそれぞれ垂設して、この両支柱間に回転体が回転可能に横架 するのが、本考案は容易安価に実施できる上で望ましい。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下に、図面を参照しながら本考案の実施の形態を説明する。１は住居内の床 、２は床１の開口１ａを囲むように床１上に取り付けられている便器であり、便 器２の直下に該便器２に向かって開口した便槽３が地上に埋設等して設置されて 汲み取り便所を構成している。

【０００７】 ５，５は便器２が設置されている部分の床下の隣合った一対の根太４，４に止 めネジ６を用いてそれぞれ垂設されている支柱であり、便器２と便槽３間の両支 柱５，５間には、その中間（ほぼ真中）であって排便落下通路に位置させて、筒 状の回転体７が支軸８を介して回転可能に横架されている。

【０００８】 図示の場合、回転体７は円筒形であって、特に塩化ビニル等の合成樹脂製のも の（市販のものでよい）を用いるのが、落下物の付着を防止する上に好ましく、 その外径は約２０〜３０ｍｍである。なお、床１上には、排便時の落下物が回転 体７に確実に接触できるように、便器２の近くに足を置く位置を表示しておくの が望ましい。

【０００９】

【考案の効果】

以上の構成によれば、排便時の落下物は回転体７に接触して落下速度が低下し 、いわゆる２段落ちの状態で便槽３に落下するので、汚水への衝撃力が弱まって 汚水の跳ね返りは小さくなり、前述したような不潔不快感を全面的に解消できる 。また、回転体７は落下物の接触により回転するので、回転体７上に落下物の付 着する不具合も防止しできて、違和感なく長期使用に耐え得るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施の形態を示す平面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線断面図である。

【符号の説明】

１は床 １ａは開口 ２は便器 ３は便槽 ５は支柱 ７は回転体 ８は支軸

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 床に設置されている便器の直下に便槽が
   設置されている汲み取り便所であって、便器と便槽間に
   は、そのほぼ中間であって排便落下通路に位置させて、
   筒状の回転体が回転可能に横架して設けられていること
   を特徴とする便所装置。
2. 【請求項２】 回転体は円筒形の合成樹脂製であること
   を特徴とする請求項１記載の便所装置。