JP3084721B2 - 雑音除去回路 - Google Patents

雑音除去回路

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JP3084721B2 JP02043967A JP4396790A JP3084721B2 JP 3084721 B2 JP3084721 B2 JP 3084721B2 JP 02043967 A JP02043967 A JP 02043967A JP 4396790 A JP4396790 A JP 4396790A JP 3084721 B2 JP3084721 B2 JP 3084721B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、入力信号から雑音成分を除去する雑音除去
回路に関するものである。
〔発明の概要〕
本発明は、周波数軸上のデータに変換された信号を臨
界帯域で分割し、各帯域毎に雑音成分の抽出とマスキン
グスレッショールドレベルの検出とを行い、これらを比
較してマスキングスレッショールドレベルを越える雑音
成分を、各帯域から除去することにより、音質劣化を最
小にすることができる雑音除去回路を提供するものであ
る。
〔従来の技術〕
一般に、音声信号には、音声が元々有している雑音成
分が含まれていることが多い。これに対し、音声信号に
種々の処理を施すことによって、2次的に発生する雑音
成分がある。この2次的に発生する雑音成分としては、
例えば、音声信号にアナログ/ディジタル(A/D)変換
或いは再量子化等の処理を施すことで発生するいわゆる
量子化雑音が挙げられる。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、例えば、エンコーダ等による量子化の際に
発生する量子化雑音は、処理の容易さから当該エンコー
ダ内でノイズシェーピング等のノイズ低減処理が施され
る場合が多い。すなわち、エンコーダ内で量子化雑音を
低減処理する場合が多いのは、量子化雑音の原因となる
量子化処理が、例えばA/D変換であるか或いは再量子化
であるか、また、量子化ステップがどのくらいであるか
等が判明しており、その量子化雑音低減処理への対応が
易いためである。
しかし、一般に、エンコーダで発生した量子化雑音
を、デコーダ側で低減処理することは困難な場合が多
い。すなわち、量子化雑音は、デコーダの入力信号に既
に混入しているものであるため、当該デコーダ側で、そ
の量子化雑音を特定して除去することは困難である。
そこで、本発明は、上述のような実情に鑑みて提案さ
れたものであり、例えば、デコーダ側での量子化雑音の
除去すなわち、既に量子化雑音が乗ってしまっている音
声信号の量子化雑音を、有効に除去することができる雑
音除去回路を提供することを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の雑音除去回路は、上述の目的を達成するため
に提案されたものであり、入力信号を周波数軸上のデー
タに変換する変換手段と、当該変換手段の出力を複数の
臨界帯域(クリティカルバンド)に分割する分割手段
と、各帯域毎の雑音成分を抽出する抽出手段と、各帯域
毎のマスキングスレッショールドレベルを検出する検出
手段と、上記抽出手段の出力と上記検出手段の出力を比
較し、上記検出手段の出力レベルを越える雑音成分を上
記分割手段の出力から除去するようにした雑音除去手段
とを有してなるものである。
また、本発明の雑音除去回路は、上記抽出手段におけ
る雑音成分の抽出にニューラルネットワークを用い、上
記雑音除去手段における雑音の除去に上記抽出手段にお
けるニューラルネットワークとは別のニューラルネット
ワークを用いる。さらに、本発明の雑音除去回路は、雑
音想定レベルを生成する手段を更に具備し、上記雑音除
去手段は、上記抽出手段の出力と上記検出手段の出力及
び上記雑音想定レベルを比較し、上記雑音想定レベルの
範囲内にあり、且つ上記検出手段の出力レベルを超える
雑音成分を上記分割手段の出力から除去する。
ここで、上記臨界帯域とは、人間の聴覚特性を考慮し
たものであり、音声信号を例えば25バンドに分割して高
域程帯域幅が広くなるようにしたものである。また、マ
スキングスレッショールドレベルのマスキングとは、人
間の聴覚上の特性により、ある信号によって他の信号が
マスクされて聞こえなくなる現象を言うもので、このマ
スキングの効果によって、マスクされる部分にノイズが
あったとしてもマスキングスレッショールドレベル以下
のレベルのノイズは聞こえなくなる。
〔作用〕
本発明によれば、人間の聴覚特性に基づいた臨界帯域
で入力信号を分割し、各帯域毎に同じく人間の聴覚特性
を考慮したマスキングスレッショールドレベルと雑音成
分のレベルとを比較しており、マスキングスレッショー
ルドレベルを越える帯域の雑音すなわち人間の耳に雑音
として聞こえる雑音成分を除去するようにしている。
また、本発明によれば、雑音成分の抽出及び除去にニ
ューラルネットワークを用いることにより、入力信号か
ら雑音成分のみを抽出し、入力信号の信号成分を損なう
ことなく雑音成分を除去する。
さらに、本発明によれば、雑音想定レベルの範囲内で
且つ検出手段の出力レベルを超える雑音成分を除去する
ことにより、雑音成分を除去するだけでなく、量子化雑
音に近い信号成分を誤って除去することを防止してい
る。
〔実施例〕
以下、本発明を適用した実施例について図面を参照し
ながら説明する。
第1図に本発明実施例の雑音除去回路の概略構成を示
す。
この第1図の雑音除去回路は、入力信号を周波数軸上
のデータに変換する変換回路9と、当該変換回路9の出
力を複数の臨界帯域(クリティカルバンド)に分割(例
えば25バンドに分割)する分割手段である帯域分割フィ
ルタ10と、各帯域毎の雑音成分を抽出する抽出手段であ
る雑音成分抽出回路111〜1125と、各帯域毎のマスキン
グスレッシホールドレベルを検出する検出回路15と、上
記雑音成分抽出回路111〜1125の出力と上記検出回路15
の出力を比較し、上記検出回路15の出力レベルを越える
雑音成分を上記帯域分割フィルタ10の出力から除去する
ようにした雑音除去手段である雑音成分除去回路121〜1
225とを有してなるものである。ここで、入力端子1に
は、例えばアナログ/ディジタル(A/B)変換或いは再
量子化されることによって発生した量子化雑音の含まれ
た音声信号が、入力信号として供給されている。
すなわち、本実施例回路においては、第2図に示すよ
うに、上記変換回路9で周波数軸上のデータに変換され
た音声信号Sが、上記帯域分割フィルタ10によって、人
間の聴覚特性に基づいた臨界帯域すなわち高域程帯域幅
の広くなるような帯域分割の手法で例えば25バンド(CB
1〜CB25)に分割されている。これら各帯域毎の音声信
号は、上記各雑音成分抽出回路111〜1125に送られ、当
該雑音成分抽出回路111〜1125によって、量子化雑音成
分のみが抽出される。また、各帯域毎の音声信号から
は、上記検出回路15によって各帯域毎に人間の聴覚特性
を考慮した後述する上記マスキングスレッショールドレ
ベルMSが検出される。これら各帯域毎の上記雑音成分抽
出出力とマスキングスレッショールドレベル検出出力
は、それぞれレベル比較回路131〜1325に送られる。
ここで、一般に音声信号等を量子化することで発生す
る量子化雑音には、そのレベルに一定の統計的性質が現
れる。すなわち、一般的な量子化雑音には、第2図に示
す量子化雑音想定レベルQNのように、統計的に表すこと
ができるレベルが存在する。本実施例雑音除去回路の上
記レベル比較回路131〜1325では、一般的な量子化雑音
の統計的性質に基づいて予め定められた上記量子化雑音
想定レベルQNと、上記雑音成分抽出出力のレベルと、上
記マスキングスレッショールドレベル検出出力とを各帯
域毎に比較するようにしている。これにより、当該レベ
ル比較回路131〜1325からは、上記各帯域毎の量子化雑
音のレベルが、上記量子化雑音想定レベルQNの範囲内に
あり、かつ、上記マスキングスレッショールドレベルMS
よりも大きい場合を示す所定の信号が出力されるように
なっている。
このレベル比較回路131〜1325からの上記所定の信号
は、上記雑音成分除去回路121〜1225に送られるように
なっている。また、この雑音成分除去回路121〜1225
は、上記帯域分割フィルタ10からの各帯域毎の音声信号
と、上記雑音成分抽出回路111〜1125からの出力信号も
伝送されるようになっている。このことから、当該雑音
成分除去回路121〜1225では、上記レベル比較回路131
1325からの上記所定の信号が供給された時に、上記雑音
成分除去回路121〜1225からの抽出出力に基づいて、上
記各帯域毎の音声信号からそれぞれ雑音成分を滑らかに
減少させるようにしている。すなわち、上記所定信号が
供給された雑音成分除去回路のみが雑音除去動作を行う
ようになっている。
上述のようにして量子化雑音が除去された音声信号
は、それぞれ合成フィルタ16に送られて合成された後、
出力端子2から出力されるようになっている。
すなわち、本実施例の雑音除去回路においては、マス
キングスレッショールドレベルMSよりも雑音レベルが小
さい帯域の音声信号には、雑音成分除去の処理を施して
いないため、この処理による音声信号の変化を最小限に
止めることができるようになっている。また、本実施例
では、量子化雑音に着目して雑音除去を行っているた
め、量子化雑音想定レベルQNの範囲内の雑音のみを除去
処理の対象としている。更に、このように量子化雑音想
定レベルQNの範囲内の雑音のみを除去するようにしてい
るので、例えば量子化雑音に近い音声信号の信号成分を
除去してしまうようなことはない。
ところで、上述した量子化雑音の抽出及び除去は、例
えば後述するいわゆるニューラルネットワーク(Neural
Network:神経回路網)を用いることにより具体的に実
現することができる。このニューラルネットワークは、
例えば、いわゆるバックプロパゲーション(Back Propa
gation:逆伝播)学習則に従った学習処理が成されてい
る。
すなわち、上記ニューラルネットワークとは、人間の
脳細胞のニューロン間の結合をモデルとしたものであ
り、このニューラルネットワークの一般的な回路は、例
えば、第3図に示すように、入力層31と出力層33の間に
中間層32a,32bを有する多層構造となっている。これら
各層は上記ニューロンに対応するそれぞれ複数個のユニ
ットuで構成されている。また、これらの各層間におい
ては、入力層→中間層→出力層の方向に結合し、逆に出
力層から入力層へ向かう結合のないいわゆるフイードフ
ォワードのネットワークとなっている。すなわち、上記
入力層31の各々のユニットuが中間層32aの各々のユニ
ットuと結合し、中間層32aの各々のユニットuが中間
層32bの各々のユニットuと結合し、同様に中間層32bの
各々のユニットuが出力層33の各々のユニットuと結合
していて、この逆の結合のないネットワークとなってい
る。また、1つの層内の各々のユニットウ間での結合も
ない。ここで、上記ユニットuは、他のユニットuから
の入力を一定の規則で変換し、その変換結果を出力する
ようになっていて、他のユニットuとの結合部はそれぞ
れ可変の重み(リンク・ウェート)付けを行うようにな
っている。この重み付けにより、各ユニットの結合の強
さが表される。例えば中間層32bのI番目のユニットui
と出力層33内のJ番目のユニットujとの結合では、可変
の重み付けの係数(結合係数)wijが付けられる。この
結合係数wijを変えるとネットワークの構造が変わるよ
うになる。ネットワークの学習とは、この結合係数wij
を変えることであり、この値は正,ゼロ,負の値をと
る。ゼロは結合のないことを表す。ここで、あるユニッ
トuが複数のユニットから入力を受けた場合、当該ユニ
ットuは、その総和を例えばsigmoid関数等の所定の関
数で変換し、その変換された値を出力する。すなわち、
入力信号の値(例えば各サンプルデータ)が入力層31の
各ユニットuに入力値としてそれぞれ供給され、当該入
力層31から出力層33に向かって各ユニットuの出力値を
順次計算していくことで、上記出力層33の各ユニットu
の出力値opが得られるようになる。
ここで、バックプロパゲーション学習アルゴリズムに
おいては、入力信号を与えた時の出力層33の各ユニット
uの実際の出力値opと、望ましい出力値otすなわち教師
信号otとの二乗誤差の総和を、極小化するように上記結
合係数を変える学習処理を行っていくことによって、教
師信号otに最も近い出力値opが上記出力層33から得られ
るようになる。
第4図は、音声信号の量子化雑音の除去をニューラル
ネットワークで実現するための具体的なブロック図であ
る。この第4図では、第1図の各雑音成分抽出回路に上
記ニューラルネットワークを適用した例を示し、例え
ば、第1図の1つの帯域のみの雑音除去を例に挙げてい
る。すなわち、この第4図の入力端子41には、第1図の
帯域分割フィルタ10からの各臨界帯域の内の1つの帯域
の音声信号が供給されている。当該音声信号には量子化
雑音が含まれていて、ニューラルネットワーク42に送ら
れている。ここで、上記ニューラルネットワーク42は、
予め量子化雑音を教師信号として上述したような学習処
理が施されたものである。このため、このニューラルネ
ットワーク42からは、上記音声信号から、量子化雑音の
みが抽出されて出力されることになる。なお、ニューラ
ルネットワークの基本構造は、通常複数入力,複数出力
の構成をとるため、上記ニューラルネットワーク42は、
音声信号をパラレルのサンプルデータに変換して処理し
た後、再びシリアルに変換して出力するようにしてい
る。或いは、臨界帯域の内の1つの帯域の音声信号を、
更に周波数分割したデータの処理を行った後、再び合成
して出力するようなものとすることもできる。
このニューラルネットワーク42で抽出された量子化雑
音を、減算器で構成された雑音成分除去回路43に送り、
この回路43で上記入力音声信号から上記抽出された量子
化雑音を引くことで、入力音声信号の量子化雑音の除去
が可能となる。また、上記ニューラルネットワーク42で
抽出された量子化雑音は、レベル比較回路44にも送られ
ている。このレベル比較回路44は、第1図のレベル比較
回路と同様に動作するものであり、端子45を介した前記
マスキングスレッショールドレベルMSと、上記量子化雑
音のレベルと、前記量子化雑音想定レベルQNとの比較が
行われる。このレベル比較回路44の出力が、セレクタ46
に送られるようになっている。該セレクタ46は、当該レ
ベル比較回路44の出力に応じて、上記雑音成分除去回路
43の出力と入力端子41からの入力音声信号とを切り換え
て出力するものである。このようにしてレベル比較回路
44の出力に応じて切り換えられた信号が出力端子47から
出力され、第1図の合成フィルタ16に送られる。したが
って、この第4図の構成を第1図の回路に適用すること
で、量子化雑音成分の除去による音声信号の変化を最小
限に止めることができる。更に、音声信号の信号成分を
損なうことなく雑音の除去も可能となる。
また、第5図に、上記ニューラルネットワークを第1
図の各雑音成分抽出回路及び雑音成分除去回路の両方に
適用する場合の例を示す。この第5図も第4図同様1つ
の帯域の例を示す。
すなわち、第5図において、入力端子51を介した1つ
の帯域の音声信号は、雑音成分抽出ニューラルネットワ
ーク52と、雑音成分除去ニューラルネットワーク53とに
伝送されている。上記雑音成分抽出ニューラルネットワ
ーク52は、第4図のニューラルネットワーク42と同様
に、予め量子化雑音を教師信号として学習処理が施され
ており、したがって、入力音声信号の量子化雑音のみが
抽出されて出力される。また、雑音成分除去ニューラル
ネットワーク53では、予め量子化雑音のない音声信号を
教師信号とした学習処理が施されており、したがって、
入力音声信号の量子化雑音成分が除去されて出力されて
いる。なお、これらニューラルネットワーク52,53で
は、第4図のニューラルネットワーク42と同様に、音声
信号のパラレル変換とシリアル変換、或いは、周波数分
割と合成が行われる。上記雑音成分抽出ニューラルネッ
トワーク52によって抽出された量子化雑音は、レベル比
較回路54に送られ、ここで、端子55を介した上記マスキ
ングスレッショールドMSと、上記量子化雑音想定レベル
QNと比較される。このレベル比較回路54の出力に応じ
て、入力音声信号と上記雑音成分除去ニューラルネット
ワーク53の出力とを切り換えるセレクタ56での切り換え
動作が行われ、出力端子57から出力される。この第5図
の構成を第1図の回路に適用することで第4図同様の効
果を得ることができる。
なお、第1図、第4図、第5図において、例えば量子
化雑音の抽出が理想的に行われたならば、上述したレベ
ル比較処理の際の上記量子化雑音想定レベルQNは必ずし
も必要でない。
ここで、第1図の上記検出回路15で行われる各帯域毎
の上記マスキングスレッショールドレベルMSの検出につ
いて述べる。
マスキングとは、人間の聴覚上の特性により、ある信
号によって他の信号がマスクされて聞こえなくなる現象
を言うもので、このマスキング効果には、時間軸上の信
号に対するマスキング効果と周波数軸上の信号に対する
マスキング効果(或いは、同時刻マスキング,テンポラ
ルマスキング)とがある。このマスキング効果により、
マスキングされる部分にノイズがあったとしても、この
ノイズは聞こえなくなる。本実施例では上記周波数軸上
のマスキングが適用されている。
上記検出回路15では、具体的に以下に述べるような処
理を行ってマスキングスレッショールドレベルMSを検出
している。先ず、該検出回路15の前段の構成である上記
変換回路9では、時間軸の入力音声信号を例えば高速フ
ーリエ変換(FFT)により周波数軸上の成分(FFT係数)
に変換しており、また、上記帯域分割フィルタ10では、
該FFT係数の振幅項Am(以下、m=0〜1024)を、臨界
帯域幅で例えば25バンドのグループGn(以下、nは各バ
ンドの番号を示し、n=0〜24)に分けている。このよ
うな各帯域毎のFFT係数の振幅項Amが上記検出回路15に
送られる。この検出回路15では、例えば、第(1)式に
より各バンド毎のそれぞれの振幅項Amの総和(振幅項Am
のピーク又は平均或いはエネルギ総和)を取ることで得
られるいわゆるバークスペクトル(総和のスペクトル)
Bnが求められる。
Bn=10log10Cn(Pn)[dB] (1) ただし、n=0〜24であり、Cnは第n番目のバンド内
の要素数すなわち振幅項(ポイント数)、Pnは各バンド
の値である。上記各バンドのバークスペクトルBnは、例
えば、第6図に示すようになる。ただし、この第6図で
は図示を簡略化するため、上記臨界帯域における全バン
ド数を例えば12バンド(B1〜B12)で表現している。
更に、この各バンド毎のバークスペクトルBnを、第
(2)式によりバンド間の影響を考慮してコンボリュー
ション(所定の重み付けの関数を畳込む)することで、
この各バンド毎の上記コンボリューションされたバーク
スペクトルSnを算出する。
Sn=Hn*Bn (2) ただし、Hnはコンボリューションの係数。このコンボ
リューションにより、第6図の図中点線で示す部分の総
和がとられる。
更に、該コンボリューションされたバークスペクトル
Snと、必要とされるS/N値であるOn(n=0〜24)とを
用い、第(3),(4)式によりコンボリューションさ
れたマスキングスレッショールドTnを算出する。
On=N−K×n (3) Tn=Sn−On (4) ここで、例えばN=38で、K=1とすることができ、
この時の音質劣化は少ない。すなわち、第7図に示すよ
うに、該コンボリューションされたマスキングスレッシ
ョールドTnの各レベル(マスキングスレッショールドレ
ベルMS)で示すレベル以下がマスキングされることにな
る。
〔発明の効果〕 本発明の雑音除去回路においては、周波数軸上のデー
タに変換された信号を臨界帯域で分割し、各帯域毎の雑
音成分の抽出とマスキングスレッショールドレベルの検
出を行い、これらを比較してマスキングスレッショール
ドレベルを越える雑音成分を、各帯域から除去すること
により、例えば、デコーダ側での量子化雑音の除去すな
わち、既に量子化雑音が乗ってしまっている音声信号の
量子化雑音を有効に除去することができ、音質劣化を最
小にすることが可能となる。
また、本発明の雑音除去回路においては、雑音成分の
抽出及び除去にニューラルネットワークを用いることに
より、入力信号から雑音成分のみを抽出でき、入力信号
の信号成分を損なうことなく雑音成分を除去することが
可能となる。
さらに、本発明の雑音除去回路においては、雑音想定
レベルの範囲内で且つ検出手段の出レベルを超える雑音
成分を除去することにより、雑音成分を除去可能である
だけでなく、量子化雑音に近い信号成分を誤って除去す
るようようなことを防止可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例の雑音除去回路の構成を示すブロ
ック回路図、第2図は臨界帯域毎のマスキングスレッシ
ョールドと量子化雑音の関係を示す図、第3図はニュー
ラルネットワークを説明するためのブロック図、第4図
は量子化雑音成分抽出をニューラルネットワークで行う
ための構成を示すブロック回路図、第5図は量子化雑音
成分抽出と除去をニューラルネットワークで行うための
構成を示すブロック回路図、第6図はバーククペクトル
を示す図、第7図はマスキングスレッショールドを示す
図である。 9……変換回路 10……帯域分割フィルタ 111〜1125……雑音成分抽出回路 121〜1225……雑音成分除去回路 131〜1325……レベル比較回路 15……検出回路 16……合成フィルタ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04B 1/10 G10L 7/04 Z (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 17/02 613 H03H 17/02 601 G10L 11/00 H03M 1/08 H04B 1/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力信号を周波数軸上のデータに変換する
    変換手段と、 該変換手段の出力を複数の臨界帯域に分割する分割手段
    と、 各帯域毎の雑音成分を抽出する抽出手段と、 各帯域毎のマスキングスレッショールドレベルを検出す
    る検出手段と、 上記抽出手段の出力と上記検出手段の出力を比較し、上
    記検出手段の出力レベルを超える雑音成分を上記分割手
    段の出力から除去するようにした雑音除去手段とを有し
    てなることを特徴とする雑音除去回路。
  2. 【請求項2】上記抽出手段における雑音成分の抽出にニ
    ューラルネットワークを用いることを特徴とする請求項
    (1)記載の雑音除去回路。
  3. 【請求項3】上記雑音除去手段における雑音の除去に、
    上記抽出手段におけるニューラルネットワークとは別の
    ニューラルネットワークを用いることを特徴とする請求
    項(2)記載の雑音除去回路。
  4. 【請求項4】雑音想定レベルを生成する手段を更に具備
    し、 上記雑音除去手段は、上記抽出手段の出力と上記検出手
    段の出力及び上記雑音想定レベルを比較し、上記雑音想
    定レベルの範囲内にあり、且つ上記検出手段の出力レベ
    ルを超える雑音成分を上記分割手段の出力から除去する
    ことを特徴とする請求項(1)記載の雑音除去回路。
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JPH03247011A (ja) 1991-11-05

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