JP3084372B2 - 船舶用落水救助器具 - Google Patents

船舶用落水救助器具

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JP3084372B2
JP3084372B2 JP11027386A JP2738699A JP3084372B2 JP 3084372 B2 JP3084372 B2 JP 3084372B2 JP 11027386 A JP11027386 A JP 11027386A JP 2738699 A JP2738699 A JP 2738699A JP 3084372 B2 JP3084372 B2 JP 3084372B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、船舶用の落水救助
器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、船舶用の救助器具としては、救命
浮環や救命胴衣、ロープといったものが用いられてい
る。
【0003】しかし、和船タイプの漁船においては、救
命胴衣などは作業上の邪魔になることから装着せず、し
かも独りで漁に行くことが多いのが現状である。せめ
て、救命胴衣を身につけておけば、万一海に落ちても沈
むことはない。しかしながら、船に上がることは大変困
難である。特に冬場の時期は、いち早く海から上がらな
いと体温が奪われ、5分から10分位で凍死すると言わ
れている。
【0004】従来、これに対応する、すなわち海面に転
落して浮遊中の人間が、容易に、いち早く、しかも自力
で船内に上がるための救助器具は開発されていなかっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来、漁船、遊覧船な
どに義務付けられている救命器具には、救命胴衣、救命
浮環と言ったものがあるが、これらは複数の人が乗船従
事の場合であれば、たとえ海に落ちても船内の人によっ
て助けてもらうことが出来る。しかし、独りで漁や仕事
で海に行くことも多く、万一海に落ちた場合は救命胴衣
を身につけておれば、海面に浮いていることは出来る
が、船内に上がることは大変困難であった。小型船の海
難事故においては、船は見付かるものの遭難した人は見
当たらない事が多い。これは、海中に落下した人の大多
数が船に上がれずに、溺れて海中に沈んでしまうためで
ある。
【0006】その時、単独でも自力で海中より船に上が
れる救助器具を、船内に取り付けておれば、多くの人命
を助けることが出来ると考えられる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の救助器具の主構
成は、一定のボックス内に収納された縄梯子もしくは網
梯子であるが、船舶のデッキの上部に自由に取り付けが
出来る。したがって、船上での作業や航行には全く支障
をきたす事なく、既存の船はもとより新造船にも設置す
ることが出来る。新造船の場合は最も効果的な場所に取
り付けられる。
【0008】さらに本発明の「請求項1」における構成
を図1にしたがって説明する。収納ボックス1内に縄梯
子4が畳まれており、縄梯子が絡まることがないよう
に、縄梯子のステップ・ハンガー6の1本1本が掛けフ
ック9に掛けられて収納されており、そして最下段のス
テップ・ハンガーより垂れ下がった引き出しロープ7を
海中転落者が海中より引くことにより、縄梯子4をスム
ーズに海面12に降ろすことが出来る。また、引き出し
ロープ7の先端には、闇夜でも見やすい夜光性で、しか
も掴まりやすい浮き8が取り付けられている。そして、
その収納ボックス1が、船舶の側舷10における船体の
空所、あるいは、作業に支障のないデッキ11の一部に
自由に取り付けられることを特徴とする救助器具であ
る。
【0009】次に本発明の「請求項2」における構成を
図2にしたがって説明する。収納ボックス1内にロープ
等で製作された網梯子5が畳まれており、網梯子が落ち
ないように収納ボックスの下部蓋3が取り付けられてお
り、収納ボックスの下部蓋から垂れ下がった引き出しロ
ープ7を海中転落者が海中より引くことにより、網梯子
5をスムーズに海面12に降ろすことが出来る。また、
引き出しロープ7の先端には闇夜でも見やすい夜光性
で、しかも掴まりやすい浮き8が取り付けられている。
そして、その収納ボックス1が船舶の側舷10における
船体の空所、あるいは、作業に支障のないデッキ11の
一部に自由に取り付けられることを特徴とする救助器具
である。
【0010】3つのタイプの収納ボックスの例を図3か
ら図5に示す。なお、図面は縄梯子を適用した場合を想
定して描いているが、網梯子を適用した場合でも、収納
ボックスの構造の基本原理は全く同じである。すなわ
ち、1タイプは和船用の例(図3)であり、2タイプは
小型船の例(図4)であり、3タイプは中型船の例(図
5)である。以上のようなタイプに分かれているが、ど
んな船舶にも取り付けが可能である。このような救助器
具は多くの漁業者において必要を認められており、今
後、中小型の船舶での設置が義務づけられれば多くの人
命が救われると考えられる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の救助器具の船体への取り
付け状況を図5に示す。まず、船体にボックス収納され
た救助器具を取り付ける。そのボックスから1本のロー
プが海面にぶら下がり、その先端に浮きが付いている。
【0012】次に救助器具が使用された状況を図6に示
す。人が海に落ちた場合、海面に浮かんでいる浮き玉の
ロープを引くことにより、縄梯子もしくは網梯子が降り
てくるので、そこに足をかけて船内に上がることができ
る。なお、一度使用しても、収納ボックスの上部蓋(図
1の2)を開けて、縄梯子もしくは網梯子を引き上げれ
ば再収納が簡単にでき、再び使用できる状態になる。
【0013】
【実施例】本発明の救助器具として実際に次の寸法の試
作品を製作した。収納ボックス(長さ400mm、幅5
0mm、深さ200mm)に、5段の縄梯子を3段のフ
ックにかける状態で収納した。最下段のステップ・ハン
ガーには先端に浮きの付いた約2mのロープが吊り下げ
られた。実物の船の左舷に取り付けて実験を行った。そ
の結果、目標とする機能は十分発揮できることが確認で
きた。
【0014】
【発明の効果】今までの救助器具には、身体に着衣する
救命胴衣、船の上から投げて救助するための救命浮環し
かなく、独り乗りの漁船からの海中転落者が、船上に戻
る用具・装置はまだ開発されていない。したがって、本
発明の救命器具は、これに対応するものとして漁業者か
ら大変期待されるものである。
【0015】平成9年度における北海道周辺海域の漁船
海難事故は82隻、人身事故81人、死亡行方不明者4
1人であり、行方不明者の54%は海中転落者であり、
その多くは5トン未満の小型漁船であるという記事が北
海道水産雑誌に記載されている。もし、本発明の救命器
具があれば、その内の何人かの命が救われたものと考え
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の「請求項1」の構成内容を説明する図
面。
【図2】本発明の「請求項2」の構成内容を説明する図
面。
【図3】和船漁船に適用された1タイプの救助器具の例
を、船体断面との関連で説明した構造図。
【図4】小型漁船に適用された2タイプの救助器具の例
を、船体断面との関連で説明した構造図。
【図5】中型漁船に適用された3タイプの救助器具の例
を、船体断面との関連で説明した構造図。
【図6】救助器具の取り付け状況の説明図。
【図7】救助器具が使用された時の状況説明図。
【符号の説明】
1 収納ボックス 2 収納ボックスの上部蓋 3 収納ボックスの下部蓋 4 縄梯子 5 網梯子 6 ステップ・ハンガー 7 引き出しロープ 8 浮き 9 掛けフック 10 船舶の側舷 11 デッキ 12 海面

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 収納ボックス内に縄梯子が畳まれてお
    り、縄梯子が絡まることがないように、縄梯子のステッ
    プ・ハンガーの1本1本がフックに掛けられて収納され
    ており、そして最下段のステップ・ハンガーより垂れ下
    がった引き出しロープを海中転落者が海中より引くこと
    により、縄梯子をスムーズに海面に降ろすことができ、
    その引き出しロープの先端部には、暗闇でも見やすい夜
    光性で、しかも掴まりやすい浮きが取り付けられてお
    り、その収納ボックスは船舶の側舷における船体の空
    所、あるいは、作業に支障のないデッキの一部に自由に
    取り付けられることを特徴とする救助器具。
  2. 【請求項2】 収納ボックス内にロープ等で製作した縄
    梯子が収納されており、収納ボックスの下部には縄梯子
    が落ちてこないように蓋があり、その下部蓋からは縄梯
    子を引き出すための引き出しロープが垂れ下がってお
    り、海中転落者が海中よりそれを引くことにより、縄梯
    子をスムーズに海面に降ろすことができ、その引き出し
    ロープの先端部には、暗闇でも見やすい夜光性で、しか
    も掴まりやすい浮きが取り付けられており、その収納ボ
    ックスは船舶の側舷における船体の空所、あるいは、作
    業に支障のないデッキの一部に自由に取り付けられるこ
    とを特徴とする救助器具。
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