JP3083370U - 小型照明具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源コードと端子板との間の断線を防止でき
る小型照明具を提供する。 【解決手段】 小型照明具１が小型ランプ２と端子板装
着体２０と、ランプソケット４０とを有する。端子板装
着体２０は、電源コード２９を小型ランプ２へ導くため
のコード案内溝２７を有する。案内溝２７の底面部に
は、溝の幅方向へ延びるリブ２８が形成され、このリブ
２８がコード２９の被覆にくい込んでいる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、例えばショールーム、クリスマスツリー等を装飾する小型照明具に 関する。

【０００２】

【従来の技術】

登録実用新案公報第３０５１８３１号には、この種の小型照明具が開示されて いる。

【０００３】 この小型照明具は、ランプを挿入保持するための一対の筒状端子が固定されて いるランプ装着用部材と、このランプ装着用部材を嵌入保持する筒状のランプソ ケットからなっている。このランプソケットの内面には、ランプ装着用部材の嵌 入方向に延びる互いに対向する一対の第１凸状部と、これと直交する方向に延び る一対の第２凸状部とが形成され、ランプ装着用部材には、これらの第１、第２ 凸状部と係合する一対の第１、第２凹状部とがそれぞれ形成されている。ランプ 装着用部材をランプソケットに嵌入すると、これら第１、第２凸状部と第１、第 ２凹状部とがそれぞれ係合し、ランプソケットとランプ装着用部材とが固定され る。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

この小型照明具では、電源コードが筒状端子から延びてランプソケットに案内 されてランプソケットの外方に延出している。この照明具のコードは、種々の要 因により外方へ引っ張られると、ランプ装着用部材に固定されている筒状端子と の間に引っ張り力が作用して筒状端子との間で断線する虞があった。また、外方 から内方に向かう押圧力が加わった場合でも、コードが座屈するという虞があっ た。

【０００５】 本考案は、このような問題を解決することを課題とするもので、コードが引っ 張られてもコードと端子との間に引っ張り力が作用することがないように、コー ドを堅固に固定することができる小型照明具の提供を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

前記課題解決のために、本考案が前提とするのは、小型ランプと、前方と後方 とを有し前記前方に前記小型ランプが取り付けられ前記後方に前記小型ランプに まで延びる軟質絶縁性材料で被覆された一対の電源コードが進入しており前記小 型ランプと前記電源コードとを端子板を介して電気的に接続させる端子板装着体 と、この端子板装着体を嵌入する嵌入孔を備えたランプソケットとを有する小型 照明具である。

【０００７】 かかる前提において、本考案が特徴とするところは、前記端子板装着体が前記 コードを前記小型ランプに向かって導くためのコード案内溝を有し、前記コード 案内溝の底面部には前記案内溝の幅方向に延びる少なくとも１本のリブが形成さ れていること、にある。 本考案の好ましい実施態様において、前記コードは、前記ランプソケットの内面 に当接して前記コード案内溝に圧入され、前記リブが前記コードの被覆にくい込 んでいる。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、本考案を、図面に示す実施の形態に基づいて説明する。この実施の形態 は、本考案をショールーム等の装飾用小型照明具に適用したものである。

【０００９】 図１は、小型照明具１の斜視図である。

【００１０】 図２は、小型照明具１の分解斜視図である。

【００１１】 図３は、図１のＩＩＩ−ＩＩＩ線断面図である。

【００１２】 図４は、図２のＩＶ−ＩＶ線切断面を示す図である。

【００１３】 図１，２，３に示すように、小型照明具１は、光源であるタングステン線を内 包する小型ランプ２と、小型ランプ２の一対のリード線６を前方から後方（図の 左方から右方）へ案内するリード線案内部材３と、一対の電源コード２９を案内 するとともにコード２９の先端に取り付けられた端子板２１が固定されている端 子板装着体２０と、端子板装着体２０を前方から嵌入できるランプソケット４０ とから構成されており、これら小型ランプ２と、リード線案内部材３と、端子板 装着体２０と、ランプソケット４０とが図３のように組み付けられて使用される 。

【００１４】 リード線案内部材３と、一対の端子板２１を除いた部分の端子板装着体２０と 、ソケット４０とは、電気絶縁性の合成樹脂から形成されている。

【００１５】 小型ランプ２は、図３に示すように、バルブ４と、バルブ４の基端部５から延 びる一対のリード線６とを有している。基端部５は、扁平に作られていて平行な ２面５ａ，５ｂを有する。

【００１６】 リード線案内部材３は、前方部分の内側にランプ挿入部７が形成され、後方部 分の内側にリード線案内部１０が形成されている。リード線案内部材３の前方部 分は、外径の大きい環状部８と、環状部８の後方にあって環状部８よりも外径が 小さく、断面形状がほぼ矩形の扁平部９とを有する。扁平部９は、厚さ方向（図 の上下方向）に一対の平行な平面部９ａ，９ｂを有し、平面部９ａ，９ｂには挿 入部７に連通する一対の窓部１２と、窓部１２それぞれの後方でランプ２の周面 を覆う一対のランプ押え板１３とが形成されている。平面部９ａと９ｂとの間の 厚さはランプ２のバルブ４の外径よりも小さく、ランプ挿入部７に納まるバルブ ４はその表面が窓部１２から突出するが、基端部５は一対の抑え板１３の間に挿 入される。リード線６は、リード線案内部１０を通って案内部材３の外へ導かれ る。外へ出たリード線６は、案内部材３の外面１１ａ，１１ｂに沿って折り返さ れる。

【００１７】 端子板装着体２０は、図２に示すように、前方に端子係止部２２を有し、後方 にコード案内部２３を有している。端子係止部２２は、所要の寸法の間隔をあけ て図の上下方向で互いに対向する一対の板状部２４を有し、板状部２４と２４と の側部どうしの間には、端子板２１を固定することができる。板状部２４の外面 には、弧状断面を有する溝部２４ａが前後方向へ延びている。溝部２４ａの縁部 ２４ｄ，２４ｅは、ソケット４０の後記前部４１の内面に当接する。

【００１８】 端子板装着体２０のコード案内部２３は、扁平に作られていて、その両側部に 被覆３１で覆われたコード２９を導く案内溝２７を有する。案内溝２７の底面部 には、溝２７の幅方向へ延びる少なくとも１本のリブ２８が形成されている。案 内溝２７では、リブ２８がコード２９の被覆３１にくい込んでいて、コード２９ はその長さ方向へ引っ張られても案内溝２７から抜けることがない。かかる被覆 ３１は、軟質塩化ビニールのごとき柔軟で好ましくは弾性を有する合成樹脂やゴ ムなどの絶縁性材料で形成されている。

【００１９】 ランプソケット４０は、断面の内側がほぼ円形を成す前部４１と、断面の内側 がほぼ矩形を成す後部４２とを有する。前部４１には端子板装着体２０の端子係 止部２２が挿入され、後部４２には、端子板装着体２０のコード案内部２３が挿 入される。後部４２は、そこに矩形断面を有するコード案内部２３が挿入される ことによって、端子板装着体２０の周方向の回転を抑えることができる。前部４ １の内面には、径方向において互いに対向し、頂部が半円状を成す一対の凸条部 ４３が端子板装着体２０の挿入方向へ延びている。

【００２０】 図４は、案内溝２７とそこに納まるコード２９の部分断面図である。溝２７の 中では、ビニール被覆３１に３本のリブ２８がくい込んでおり、ソケット４０の 外方からコード２９に引っ張る力が加わっても、その力がこのリブ２８でブロッ クされ、端子板２１まで及ばないようになっている。また、ソケット４０の外方 からコード２９にこれを前方に押し出すような力が加わっても、その力が同様に 端子板２１にまで及ばない。この結果、コード２９が端子板２１との接続部で断 線したり、座屈したりすることがない。

【００２１】 以下、照明具１の組み立て手順を説明するとともにその作用を説明する。

【００２２】 小型ランプ２をリード線案内部材３のランプ挿入部７に、一対のリード線６が 延出する基端部５から挿入すると、小型ランプ２のバルブ４の一部が、扁平部９ の窓部１２から突出し、小型ランプ２の基端部５は、扁平部９の一対のランプ押 え板１３と１３とで挟まれる。ランプ押え板１３のそれぞれの外表面は、バルブ ４の径方向において窓部１２から突出したバルブ４の表面を越えることがない。 リード線６は、リード線案内部１０のそれぞれに案内されて扁平部９の外に出て 、リード線案内部１０の外側面１１ａ，１１ｂに沿うように折り返される。この リード線案内部材３を端子板装着体２０の前方に挿入する。

【００２３】 端子板装着体２０には、ソケット４０に後方から挿通されたコード２９が延び ており、ランプ２が装着されたリード線案内部材３をこの端子板装着体２０に前 方から挿入すると、コード２９の先端に取り付けられた端子板２１とリード線６ とが電気的に接続する。

【００２４】 次に、端子板装着体２０をソケット４０に前方から嵌入する。端子板装着体２ ０のコード案内部２３は、ソケット４０の後部４２に納まり、端子係止部２２は 、ソケット４０の前部４１に納まる。この嵌入に際して、コード案内部２３の溝 ２７に納まっているコード２９は、ソケット４０の後部４２の内面に強く押圧さ れ、コード２９の被覆３１に溝２７の３本のリブ２８がくい込む。端子板装着体 ２０の嵌入は、リード線案内部材３の環状部８が前方からソケット４０の前端に 当接したときに停止する。

【００２５】 本考案の小型照明具は、ショールーム装飾用に適用する他に、クリスマスツリ ー用、野外イルミネーション用等、装飾用小型照明具として幅広い用途に適用す ることができる。

【００２６】

【考案の効果】

本考案の小型照明具は、コード案内溝の底面部に溝の幅方向へ延びるリブが形 成され、このリブがコードの被覆にくい込んでコードが溝の中に堅固に固定され るから、コードは引っ張られたり押されたりしても端子板との接続部で断線した り、座屈したりすることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】小型照明具の斜視図。

【図２】小型照明具の分解斜視図。

【図３】図１のＩＩＩ−ＩＩＩ線断面図。

【図４】図２のＩＶ−ＩＶ線切断面を示す図。

【符号の説明】

１ 小型照明具 ２ 小型ランプ ２０ 端子板装着体 ２１ 端子板 ２７ 案内溝 ２８ リブ ２９ 電源コード ４０ ランプソケット

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 小型ランプと、前方と後方とを有し前記
   前方に前記小型ランプが取り付けられ前記後方に前記小
   型ランプにまで延びる軟質絶縁性材料で被覆された一対
   の電源コードが進入しており前記小型ランプと前記電源
   コードとを端子板を介して電気的に接続させる端子板装
   着体と、この端子板装着体を嵌入する嵌入孔を備えたラ
   ンプソケットとを有する小型照明具において、 前記端子板装着体は、前記コードを前記小型ランプに向
   かって導くためのコード案内溝を有し、前記コード案内
   溝の底面部には前記案内溝の幅方向に延びる少なくとも
   １本のリブが形成されていることを特徴とする前記小型
   照明具。
2. 【請求項２】 前記コードは、前記ランプソケットの内
   面に当接して前記コード案内溝に圧入され、前記リブが
   前記コードの被覆にくい込んでいる請求項１記載の小型
   照明具。