JP3078452U - 折畳みの椅子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 収納時に占める空間を大幅に減少することが
できる折畳み椅子の提供。 【解決手段】 ２つの脚部フレーム１１は、交叉して軸
支して椅子の支持部１０を構成し、背凭れフレーム３０
は一定の傾斜角度を以って支持部上に設けられる。ま
た、座部フレーム４０は支持部上に設けられ、椅子を展
開した状態において背凭れフレームに対して鋭角を形成
する。支軸は、脚部フレームと、背凭れフレームと、座
部フレームの一端縁部がすべて一列に並び一端縁部に貫
通してこれらを軸支する。また、連結部材５０は、座部
フレームの軸支しない自由端の適宜な位置に一端を固定
し、他端は背凭れフレームの自由端を通過して更に支持
部の下端を経て、前方の脚部フレームの自由端に至り固
定する。さらに、座部フレームの自由端と座部フレーム
の自由端に対応する支持部の自由端には、それぞれ対応
する係合部材６０を設け、座部フレームを所定の位置に
固定できるようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、折畳み、もしくは展開の動作が便利で、収納時に空間を占めるこ とのない折畳み式の椅子に関する。

【０００２】

【従来の技術】

周知の技術による折り畳み式の椅子は、略Ｘ字状に交叉させて軸支した前、後 脚部フレーム１００、２００と、該前、後脚部フレーム１００、２００上に地面 に平行して設ける座部４００とによってなり、前脚部フレーム１００は、後方に 至り、上方に延伸して背凭れ部３００を形成する。

【０００３】 以上の構成による周知の折畳み式の椅子は、使用する場合、前脚部フレーム１ ００と背凭れ部３００が一体に形成されているため、折畳んで収納する場合、背 凭れ部３００を前脚部フレーム１００の移動に伴い座部４００上に畳み込むこと しかできず、前、後脚部フレーム１００、２００と、座部４００とを同時に折畳 むことができない。よって、収納する場合、やはり占める空間を減少させること ができなくなる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は、従来の技術に見られる以上の欠点に鑑みて鋭意開発されたもので ある。即ち、椅子を構成するフレーム部材の占める空間を極力省き、組み立て作 業を簡略化するとともに、椅子を使用する場合、展開、折畳みの動作が簡易で、 特に折畳んで収納する場合にはフレーム部材が一面に畳み込まれることによって 、占める空間を大幅に減少することのできる折畳み式の椅子を提供することを目 的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

２つの脚部フレームと、背凭れフレームと、座部フレームと、支軸と、連結部 材とによって折畳みの椅子を構成する。該２つの脚部フレームは、互いに交叉し て軸支することによって、椅子の支持部を構成し、該背凭れフレームは一定の傾 斜角度を以って該脚部フレームによってなる支持部上に設けられる。また、該座 部フレームは、該脚部フレームによってなる支持部上に設けられ、椅子を展開し た状態において背凭れフレームに対して鋭角を形成する。該支軸は、前記脚部フ レームと、背凭れフレームと、座部フレームの一端縁部がすべて一列に並ぶよう に、該脚部フレームと、背凭れフレームと、座部フレームの一端縁部に貫通して 、これらを軸支する。また、該連結部材は、該座部フレームの軸支しない自由端 の適宜な位置に一端を固定し、他端は背凭れフレームの自由端を通過して更に該 支持部の下端を経て、前方の脚部フレームの自由端に至り固定する。

【０００６】 また、前記背凭れフレームと、座部フレームの自由端にそれぞれ一端が固定さ れ、かつ長手方向の略中央の位置に貫通部を設けて前記支軸を貫通させることに よって、背凭れフレームの自由端から支軸を通過して座部フレームの自由端に至 るシートを設け、該シートによって背凭れと、座部とを構成する。

【０００７】 さらに、前記座部フレームの自由端と、該座部フレームの自由端に対応する支 持部の自由端には、それぞれ対応する係合部材を設け、前記椅子を展開した状態 において前記座部フレームと、支持部とを係合して該座部フレームを所定の位置 に固定できるようにする。

【０００８】

【実施例】

この考案の構造と特徴を説明するために、具体的な実施例を挙げ、図示を参照 にして以下に詳述する。図２に開示するように、この考案による折畳み式の椅子 は、略Ｕ字状に形成した２つの脚部フレーム１１を交叉し、軸支してなる支持部 １０と、椅子を展開した状態において該支持部１０に対して鋭角を形成するほぼ Ｕ字状（当業者が実施する場合は、均等の効果を有するその他形状にしてもかま わない）の背凭れフレーム３０、および座部フレーム４０とによって折畳み式の 椅子のフレーム部を形成する。これらすべてのフレームのＵ字状の開口部側の端 縁部に軸孔を穿設して支軸２０で軸支する。即ち、脚部フレーム１１と、座部フ レーム４０と、背凭れフレーム３０のそれぞれの一端は、その交叉する個所にお いて、そのすべてを１本の支軸２０で一列に軸支する。

【０００９】 該座部フレームの軸支しない自由端には、２本の連結部材５０の一端を固定す る。この実施例においては、該連結部材５０は帯状を呈する（但し、当業者が実 施する場合は、均等の効果を有するその他部材に変更してもよい）。また、該連 結部材５０は、背凭れフレーム３０の自由端に一旦固定し、かつ該背凭れフレー ム３０の自由端から更に支持部１０の下端を経て、前方の脚部フレーム１１の自 由端に至り、その他端を固定する。座部フレーム１１と、背凭れフレーム３０と 、脚部フレーム１１において、連結部材５０を固定する場合は、固定チップ５１ と固定ボルトによって固定する。これら固定個所の間は、所定の距離を置く。

【００１０】 また、座部フレーム４０の自由端と、該座部フレーム４０の自由端に対応する 支持部１０の自由端には、それぞれ対応する係合部材６０を設ける。この実施例 においては、該係合部材６０は、それぞれに係合突起部と、係合溝とを設けて互 いに係合するようにする（但し、当業者が実施する場合、均等の効果を有するそ の他部材に変更してもよい）。該係合部材６０は、適宜な長さのベルト６１によ って座部フレーム４０と支持部１０を形成する脚部フレーム１１にそれぞれ連結 する。

【００１１】 また、支軸２０は、同時に略中央の位置に貫通部を設けたシート７０の該貫通 孔を貫通して設ける。該シート７０は両端を背凭れフレーム３０と、座部フレー ム４０の自由端にそれぞれ固定して、背凭れと、座部を構成する。

【００１２】 図３に開示するように、以上の構成によるこの考案の折畳み式の椅子を使用す る場合は、脚部フレーム１１を交叉状に展開して支持部１０を形成して椅子を立 ち上げ、座部フレーム４０と、背凭れフレーム３０を展開する。この場合、脚部 フレーム１１は連結部材５０の制限を受けることによって引き続き展開すること はない。また、座部フレーム４０と、背凭れフレーム３０も、連結部材５０の制 限を受けることによって引き続き展開することなく、支持部１０に対して鋭角を 形成し、この状態を保持する。以上の動作によって椅子を形成した後、さらに上 下の係合部材６０を互いに係合させ、座部フレーム４０を所定の位置に固定する ことによって、座部フレーム４０が背凭れフレーム３０の方向に旋回することを 防ぎ、使用上の安全を保つことができる。

【００１３】 この考案による椅子を折畳む場合は、図４に開示するように、支軸２０を中心 に座部フレーム４０と、背凭れフレーム３０と、支持部１０を構成する脚部フレ ーム１１を回転させて折畳んで、最小の体積にする。

【００１４】 以上の説明は、この考案の好ましい実施例を示したものであって、この考案の 実施の範囲を限定するものではない。よって、この考案と均等の効果を有する変 更、もしくは修正などは、いずれもこの考案の実用新案登録請求の範囲に含まれ るものとする。

【００１５】

【考案の効果】

この考案によれば、折畳み式の椅子においてフレームの構造を簡略化すること によって、折畳み，展開の作業が簡単に行えるようにするとともに、折畳んだ場 合の体積を最小限度にすることができるため、収納する場合、占める空間を大幅 に減少することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 周知の折畳み式の椅子の側面図である。

【図２】 この考案による折り畳み式の椅子の分解図で
ある。

【図３】 この考案による折り畳み式の椅子を展開した
状態の斜視図である。

【図４】 この考案による折り畳み式の椅子を折畳んだ
状態の斜視図である。

【符号の説明】

１０ 支持部 １１ 脚部フレーム ２０ 支軸 ３０ 背凭れフレーム ４０ 座部フレーム ５０ 連結部材 ５１ 固定チップ ６０ 係合部材 ６１ ベルト ７０ シート １００、２００ 前、後脚部フレーム ３００ 背凭れ部 ４００ 座部

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ２つの脚部フレームと、背凭れフレーム
   と、座部フレームと、支軸と、連結部材とによってなる
   折畳みの椅子において、該２つの脚部フレームは、互い
   に交叉して軸支することによって、椅子の支持部を構成
   し、該背凭れフレームは一定の傾斜角度を以って該脚部
   フレームによってなる支持部上に設けられ、該座部フレ
   ームは、該脚部フレームによってなる支持部上に設けら
   れ、椅子を展開した状態において背凭れフレームに対し
   て鋭角を形成し、該支軸は、前記脚部フレームと、背凭
   れフレームと、座部フレームの一端縁部がすべて一列に
   並ぶように、該脚部フレームと、背凭れフレームと、座
   部フレームの一端縁部に貫通して、これらを軸支し、 該連結部材は、該座部フレームの軸支しない自由端の適
   宜な位置に一端を固定し、他端は背凭れフレームの自由
   端を通過して更に該支持部の下端を経て、前方の脚部フ
   レームの自由端に至り固定することを特徴とする折畳み
   式の椅子。
2. 【請求項２】 前項記載の背凭れフレームと、座部フレ
   ームの自由端にそれぞれ一端が固定され、かつ長手方向
   の略中央の位置に貫通部を設けて前記支軸を貫通させる
   ことによって、背凭れフレームの自由端から支軸を通過
   して座部フレームの自由端に至るシートを設け、該シー
   トによって背凭れと、座部とを構成することを特徴とす
   る請求項１に記載の折畳み式の椅子。
3. 【請求項３】 前項記載の座部フレームの自由端と、該
   座部フレームの自由端に対応する支持部の自由端には、
   それぞれ対応する係合部材を設け、前記椅子を展開した
   状態において前記座部フレームと、支持部とを係合して
   該座部フレームを所定の位置に固定できるようにするこ
   とを特徴とする請求項１に記載の折畳み式の椅子。
4. 【請求項４】 前項記載の脚部フレームと、背凭れフレ
   ームと、座部フレームとがＵ字状に形成されることを特
   徴とする請求項１に記載の折畳み式の椅子。
5. 【請求項５】 前項記載の連結部材がベルトであること
   を特徴とする請求項１に記載の折畳み式の椅子。