JP3071642U - 簡易式万能スタンド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作が簡単で安全で製造コストが低い簡易式
万能スタンドの提供。 【解決手段】 支持棒の前端部の中心枢接孔が長孔とさ
れ、中心枢接ピンにより、支持棒が底盤上に均等配置さ
れたレール溝に枢接され、該レール溝壁の上端と側端に
嵌め孔が設けられ、該支持棒の中心枢接孔より後部の適
宜位置に、該嵌め孔に嵌合可能な嵌めピンが穿設され、
該嵌めピンと前述の中心枢接ピンの間にバネが掛けられ
並びに二つのピンが該バネにより引っ張られ、バネの引
っ張り作用により、中心枢接ピンが常態での位置決め能
力を保持するほか、支持棒全体の中心枢接孔内における
中心枢接ピンの位置変更と弾性回復が可能とされて、支
持棒を回転させた後、嵌めピンが快速位置決めされるこ
とを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は一種の簡易式万能スタンドに係り、多重の用途、例えばテーブルの脚 、パラソルスタンド、展示スタンドに用いられて物品を起立させるスタンドであ り、該スタンドは速やかに展開、折り畳みでき収納、携帯に便利であるほか、高 い応力強さを有し、大型物件のスタンドとしての使用に適合し、特に、操作が安 全且つ簡単に行え、周知の各種のスタンドの有する各種の欠点を解決できる、簡 易式万能スタンドに関する。

【０００２】

【従来の技術】

スタンドを具えた物品は数多くあり、そのうち、分離式及び独立性のスタンド は、展開、収合が速く、簡単に行え、収納、携帯に便利であり、また安定した支 持効果を有している。そのなかでも代表的なものは、大型のパラソル或いはテン トスタンドであり、図１に示される周知のスタンドＡ１は、価格が高く、相当体 積が大きく重たいという欠点を有しており、独立使用のメリットを有して他のス タンドを必要とする物品に転用できるという使用上の価値を有していた。

【０００３】 図１に示される周知のスタンドＡ１は、金属製の片条状の棒Ａ２を具え、枢接 方式で３点を以て枢接された２段式枢接形態を呈し、且つ展開、収合を可能とす るために、主棒Ａ４の上下にそれぞれリング体Ａ５が套設され、棒Ａ２が展開、 収合される時に、それが軌道に沿って移動しロックする装置とされている。

【０００４】 この周知のスタンドＡ１は、多くのパーツを組み合わせてなり、製造コストの 面から言うと、多くのパーツと加工プロセスのために価格が高くなり、使用を推 進しにくかった。その使用上の欠点は以下の６点にまとめられる。 １．周知のスタンドＡ１は、片条状の棒Ａ２を支持主体とし、ゆえに応力支持 の面で薄弱であった。また重たい物品が衝突すると棒Ａ２が折れ曲がったり損壊 しやすく、ゆえにこのスタンドＡ１の損壊率は相当に高かった。 ２．スタンドＡ１は片条状の棒の応力強さが相当に薄弱であるため、その安定 性が理想的なものでなかった。 ３．周知のスタンドＡ１は金属条を組み合わせて３点の枢接点Ａ３を有する二 段式の構造とされ、この枢接点Ａ３がスタンドＡ１のウイークポイントとなり、 衝撃による脱落、損壊のほか、腐食の発生により枢接点Ａ３の脱落が形成されや すく、その使用寿命に影響が生じた。 ４．周知のスタンドＡ１は使用上、相当注意が必要であった。即ち、リング体 Ａ５がゆるめられ、且つ棒が打撃により弯曲を発生している場合に重力により下 に折れ、この重力の加速度を受けた下降折れ曲がりの際に、使用者を傷つける場 合があった。 ５．第４の欠点を受け、周知のスタンドＡ１は学校や各種の活動において、遮 光やテント張りに使用される時、特に学童にとって大型の危険な物品となるおそ れがあった。 ６．周知のスタンドＡ１は操作上高い危険性を有するほか、展開、収合の過程 で、二つのリング体Ａ５をロックする手続きに注意が必要で、且つ収合時にリン グ体Ａ５を遺失しやすかった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は製造コストが低く、構造が簡単で、操作が容易であり、部品組成が簡 単であり、周知のスタンドの危険な構造を改善し、操作の安全性と使用性を確保 し、良好な応力強さを有し、大型物件のスタンドとしての使用に適し、生産者及 び使用者の双方にとって有利であり、産業上の利用価値を有する簡易式万能スタ ンドを提供することを課題としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、主架体、分路式レール溝、底盤及び支持棒で組成された簡 易式万能スタンドにおいて、 該主架体は、管体とされ、ネジ装置により管体に挿入された挿入棒が固定され 、該主架体の底面に該底盤が固着され封じられ、該底盤が全体の架体が収合後の 起立面を形成し、 該分路式レール溝は、該底盤の上面に固着され、主架体の円周を囲み均等に配 置され、各レール溝壁の上端と側端の対応位置に支持棒に設けられた嵌めピンの 嵌め止めに供される嵌め孔が設けられ、このレール溝壁の側端に設けられた嵌め 孔が一つ以上設けられて支持棒を該レール溝に枢接する中心枢接ピンより低い位 置に設けられ、 該支持棒が前述の分路式レール溝内にそれぞれ配置され、該支持棒の上記中心 枢接ピンによる該分路式レール溝への枢接に供される中心枢接孔がその端部に設 けられ、該中心枢接孔が適宜ゆとりを有する長孔とされ、中心枢接孔の後方の適 宜位置に上記嵌めピンが穿設され、該嵌めピンの両端が僅かに該支持棒外に突出 し、並びに嵌めピンの両端にストッパ面が形成され、該嵌めピンと該中心枢接ピ ンの間にバネが掛けられて該バネの引っ張り作用により、中心枢接ピン部分の状 態位置決め能力が保持されるほか、全体の支持棒が引っ張られて嵌めピンと嵌め 孔の係合が解除されて支持棒が回された後の嵌めピンと嵌め孔の係合による支持 棒の快速位置決めを達成することを特徴とする、簡易式万能スタンドとしている 。

【０００７】

【考案の実施の形態】

本考案の簡易式万能スタンドの設計の目的は、スタンドを有する物品に運用さ れて、快速展開、収納操作及び簡単操作、安全使用、低い製造コスト及び高応力 強さの多重のメリットを提供し、スタンドを具備する物品に相乗する便利な機能 を提供すると共に、スタンドの支持の安定度を理想に近づけ、産業上の利用価値 と高い実用性、進歩性を有するものとなすことにある。

【０００８】 本考案は、主架体、分路式レール溝、底盤及び支持棒で組成される。そのうち 、底盤は主架体の底端口に固定されて架体全体の収合後の起立点とされ、分路式 レール溝は底盤面上に固定され（溶接で一体とされうる）、各一つのレール溝が 円周により平均分配された構造態様を有する。このほか、該支持棒はレール溝内 に枢接され、それは枢接ピンを中心として回転動作可能である。

【０００９】 この支持棒の中心枢接孔は端部に位置し、適度なゆとりを有する長孔とされ、 一つの中心枢接ピンにより、支持棒をレール溝の内側に枢接するのに供され、且 つ該中心枢接孔中で枢接位置が移動可能とされ、収合、展開操作に供される。次 に、該支持棒の中心枢接孔より後部の適宜位置に、一つの嵌めピンが穿設され、 該嵌めピンと前述の中心枢接ピンの間はバネで係止され並びに二つのピンが引っ 張られ、バネの引っ張り作用により、中心枢接ピンが常態の位置決め能力を保持 するほか、支持棒全体が枢接点で微性距離弾力の特性を有し、嵌めピンに、支持 棒を回転させる際に、快速位置決めの力を与える。言い換えると、該バネ、嵌め ピン及びレール溝壁に設けられた嵌め孔の三者の構造の組合せが、嵌合と位置決 めの高機能構造を形成している。

【００１０】 操作上、まず収合されすでに位置決めされた支持棒を上向きに引き上げる。こ の引上げ動作は支持棒全体の中心枢接孔の距離を改変し、その微性距離の改変に より嵌めピンがレール壁の嵌め孔を離脱し、支持棒が位置決め解除されて水平の 回転可能となる。

【００１１】 各支持棒がいずれもこの操作により水平に展開された後（このとき支持棒は位 置決めされていないが、枢接ピン及び嵌めピンの両者はバネの引っ張り力の作用 を受ける）、主架体全体が上向きに引上げ可能となる。この時、重力の原理によ り、各一つの支持棒は自動的に下に回転し、各一つの支持棒が嵌めピンにより同 期に快速に並びにバネの引っ張り力により自動的にレール溝壁の側向の嵌め孔内 に嵌入し、同期嵌止め及び快速操作を達成する。

【００１２】 反対に、収合時には、同様に嵌め止めされた支持棒を引出し並びに上向きに回 転させ、この回転の過程で支持棒の枢接ピンと嵌めピンの両者が、いずれもバネ の引っ張りの作用を受け、ゆえに回転してレール壁の上方の嵌め孔位置に至ると 、嵌めピンが速やかに自動的にレール溝壁の上方の嵌め孔に嵌入し、支持棒を垂 直として収合させ、嵌め止めする機能を達成する。

【００１３】 簡単に言うと、本考案のスタンドは、収合或いは展開の異なる実施態様の時、 その支持棒がいずれも嵌め止め位置決めの能力を有し、脱落することがなく、支 持棒がばらばらになったり倒れて人を傷つけることがなく、携帯及び使用する人 にとって安全性が高い。

【００１４】

【実施例】

図２、３に示されるように、本考案は、主架体１、分路式レール溝２、及び支 持棒４で組成され、そのうち、主架体１は、挿着式の管体１１を具備し、ネジ装 置１２により管体１１に挿入された挿入棒５が固定され、物件を起立させるため のスタンドを形成している。主架体１の底面は一つの底盤３が固着され封じられ 、該底盤３が全体の架体が収合後の起立面を形成する（図２参照）。分路式レー ル溝２は、該底盤３の上面に固着され、円形の主架体１を囲み均等に配置され、 分路式のレール溝を形成している。このほか各レール溝壁に支持棒４の展開及び 収合時にその位置決めと嵌め止めの定点とされる嵌め孔２０が設けられている。

【００１５】 各一つの支持棒４は、前述の分路式レール溝２内にそれぞれ配置され、レール 溝２の中心に中心枢接ピン２１で枢接されて各一つの支持棒４が回転動作可能と されている。

【００１６】 図３に示されるように、支持棒４には中心枢接孔４１が設けられ、それは支持 棒４の端部に位置し、適宜のゆとりを有する長孔とされ、一つの中心枢接ピン２ １によりレール溝２内に枢接され、これにより支持棒４が回転可能にレール溝２ 内に連結される。この支持棒４の中心枢接孔４１より後方の適宜位置を貫通する 一つの嵌めピン４２が設けられ、該嵌めピン４２の両端が僅かに該支持棒４外に 突出し、並びに嵌めピン４２の両端にストッパ面４２１が形成され、嵌めピン４ ２の嵌め止め及びスライド位置決めと嵌めピン４２の脱出防止の作用を発生する 。

【００１７】 図３、図４及び図５に示されるように、該嵌めピン４２と前述の中心枢接ピン ２１の間にバネ４３が掛けられ、バネ４３により両者が引っ張られ、バネ４３の 引っ張り作用により中心枢接ピン２１の常態位置決め能力が保持されるほか、中 心枢接孔４１との組合せにより支持棒４全体が僅かに持ち上げ可能とされ、嵌め ピン４２が支持棒４を回転させる際に速やかに嵌め止め、位置決めされる効果が 達成される。

【００１８】 操作時には、まず収合され且つ位置決めされた支持棒４を上向きに引上げ（図 ４参照）、この引上げ動作が、支持棒４の中心枢接孔４１における中心枢接ピン ２１の位置を改変し、支持棒４全体と中心枢接ピン２１との相対距離を僅かに改 変することにより、嵌めピン４２がレール溝壁の嵌め孔２０を離脱し、支持棒４ の嵌め止めが解除されることにより支持棒４が回転可能な状態となる。

【００１９】 図６に示されるように、各支持棒４がこの操作により地面方向に回された後（ この時、支持棒は嵌め止めされていないが、中心枢接ピン及び嵌めピンの両者は いずれもバネの引っ張り作用を受けている）、全体の主架体１を上向きに僅かに 引き上げる。この時、重力を受けて、各一つの支持棒４が自動的に下に回転し、 各支持棒４に設けられた嵌めピンがバネ４３の引っ張り力を受けて同期に速やか に自動的にレール溝壁の側方の嵌め孔２０内に嵌入し、嵌め止め状態が形成され る。

【００２０】 反対に、収合時には、同様にすでに展開嵌め止めされた支持棒４を引き出し、 上に回し、この回す過程でその中心枢接ピン２１及び嵌めピン４２の両者がいず れもバネ４３の引っ張り作用を受け、ゆえに垂直位置まで回されると、嵌めピン ４２が速やかに自動的にレール溝壁上方の嵌め溝２０内に嵌入し、支持棒４が垂 直な収合嵌め止めの状態を形成する。

【００２１】 分路式レール溝２の側方に設けられた嵌め孔２０は支持棒４を展開後の傾いた 支持角度に保持する。言い換えると、この側方の嵌め孔２０が中心枢接ピン２１ に対して下方の位置にあるほど、その傾斜支持角度が大きくなる。即ち、該嵌め 孔２０は傾斜支持角度の要求に応じるため、中心枢接孔に対してそれより下方の 位置に一つ以上の嵌め孔２０を増設可能である。

【００２２】

【考案の効果】

本考案は製造コストが低く、構造が簡単で、操作が容易であり、部品組成が簡 単であり、周知のスタンドの危険な構造を改善し、操作の安全性と使用性を確保 し、良好な応力強さを有し、大型物件のスタンドとしての使用に適し、生産者及 び使用者の双方にとって有利であり、産業上の利用価値を有する簡易式万能スタ ンドを提供している。

【図面の簡単な説明】

【図１】周知のスタンドの展開及び収合動作表示図であ
る。

【図２】本考案の展開後の望ましい実施例の全体外観態
様表示図である。

【図３】本考案の単一支持棒の各部品の分解構造図であ
る。

【図４】本考案の支持棒収合嵌止時の側面透視図であ
る。

【図５】本考案の支持棒の嵌止解除時の側面透視図であ
る。

【図６】本考案の操作の動作表示図である。

【図７】本考案の収合後の立体外観表示図である（矢印
は収合後の展開動作方向を示す）。

【符号の説明】

１ 主架体 １１ 管体 １２ ネジ装置 ２ 分路式レール溝 ２０ 嵌め孔 ２１ 中心枢接ピン ３ 底盤 ４ 支持棒 ４１ 中心枢接孔 ４２ 嵌めピン ４２１ ストッパ面 ４３ バネ ５ 挿入棒

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 主架体、分路式レール溝、底盤及び支持
   棒で組成された簡易式万能スタンドにおいて、 該主架体は、管体とされ、ネジ装置により管体に挿入さ
   れた挿入棒が固定され、該主架体の底面に該底盤が固着
   され封じられ、該底盤が全体の架体が収合後の起立面を
   形成し、 該分路式レール溝は、該底盤の上面に固着され、主架体
   の円周を囲み均等に配置され、各レール溝壁の上端と側
   端の対応位置に支持棒に設けられた嵌めピンの嵌め止め
   に供される嵌め孔が設けられ、このレール溝壁の側端に
   設けられた嵌め孔が一つ以上設けられて支持棒を該レー
   ル溝に枢接する中心枢接ピンより低い位置に設けられ、 該支持棒が前述の分路式レール溝内にそれぞれ配置さ
   れ、該支持棒の上記中心枢接ピンによる該分路式レール
   溝への枢接に供される中心枢接孔がその端部に設けら
   れ、該中心枢接孔が適宜ゆとりを有する長孔とされ、中
   心枢接孔の後方の適宜位置に上記嵌めピンが穿設され、
   該嵌めピンの両端が僅かに該支持棒外に突出し、並びに
   嵌めピンの両端にストッパ面が形成され、該嵌めピンと
   該中心枢接ピンの間にバネが掛けられて該バネの引っ張
   り作用により、中心枢接ピン部分の状態位置決め能力が
   保持されるほか、全体の支持棒が引っ張られて嵌めピン
   と嵌め孔の係合が解除されて支持棒が回された後の嵌め
   ピンと嵌め孔の係合による支持棒の快速位置決めを達成
   することを特徴とする、簡易式万能スタンド。