JP3070541B2 - 動的輪郭抽出装置 - Google Patents

動的輪郭抽出装置

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JP3070541B2
JP3070541B2 JP9270704A JP27070497A JP3070541B2 JP 3070541 B2 JP3070541 B2 JP 3070541B2 JP 9270704 A JP9270704 A JP 9270704A JP 27070497 A JP27070497 A JP 27070497A JP 3070541 B2 JP3070541 B2 JP 3070541B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は動的輪郭抽出装置に
関し、特に動的輪郭抽出用閉曲線を分割、結合して物体
の輪郭を抽出する動的輪郭抽出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】画像処理において、画像中の物体の輪郭
を抽出する技術は非常に重要である。この従来の輪郭抽
出技術の一つとして、M.Kassらによって提案された動的
輪郭抽出法(Snakes)がある("Snakes:active contour mo
del",International Journal of Computer Vision, Vo
l.1,No.4,pp.321-331,1988)。
【0003】この方法では、まず輪郭抽出対象の物体に
対して閉曲線を与える。次に、この閉曲線を構成してい
る画素(制御点)の座標値や画素値、微分画素値を用い
て計算される評価関数を設定する。そして、全制御点で
評価関数値を求めてその和をとり、この閉曲線の評価関
数値とする。つまりこの閉曲線の評価関数値Eを以下の
ように定義する。 E=E(閉曲線形状)+E(画像情報) (1)
【0004】式(1)において、E(閉曲線形状)は通
常、閉曲線の全周長や各制御点での曲率の一周和といっ
た閉曲線形状依存の数値の線形和を表し、E(画像情
報)は通常、各制御点における濃度勾配の絶対値の一周
和が用いられる。これらの評価関数項には重み係数がか
かり、通常その値は0、若しくは正の実数値であるが、
画像情報に関する評価関数値項として濃度勾配の絶対値
を用いた場合、画像情報に関する評価関数項の重み係数
は0、若しくは負の実数値となる。
【0005】そして、この閉曲線の評価関数値Eが小さ
くなるように制御点の位置を修正することによって閉曲
線の形状を変化させていき、対象とした物体の輪郭を抽
出する。つまり、物体の輪郭に近づくにつれて値が小さ
くなる評価関数を用いた最小解探索が、動的輪郭抽出法
である。
【0006】上述の最小解探索を行う従来の技術とし
て、例えば、特開平6−139356号公報において開
示された「輪郭抽出方法」がある。
【0007】この方法は、閉曲線の評価関数値が最小値
をとる形状に閉曲線が素早く落ち着くように、動的輪郭
抽出の1回の抽出ステップでの閉曲線の変形の大きさに
制限を加える方法である。
【0008】また評価関数を用いた従来の輪郭抽出とし
て、動的輪郭抽出方法以外にも、特開平6−15000
2号公報において開示された「画像セグメンテーション
方法及びシェーディング補正方法」がある。
【0009】一般的に、画像処理では輪郭を抽出する方
法として適当な閾値で画像を2値化するという方法が良
く用いられるが、特開平6−150002号公報におい
て開示された発明では、画像の個々の箇所で評価関数を
設けて、通常の2値化では画像全体に対して1つだけ設
定される閾値を画像の局所で異なるものにし、2値化を
行うというものである。
【0010】動的輪郭抽出方法において、輪郭抽出が成
功するか否かは、閉曲線の初期位置の設定の仕方に大き
な影響を受ける。そこで、この影響について研究してい
る美濃らは、輪郭抽出の対象物が複数(N3 個)存在す
る場合にこれらN3 個の物体全てを包含する閉曲線を初
期閉曲線とし、輪郭抽出の過程で制御点間の距離がある
閾値以下になるとその制御点どうしをつないで、閉曲線
を分割させて輪郭抽出を続けていくという手法(公知例
1)を提案した(美濃、坂口、池田、「SNAKEパラメー
タの設定についての検討」、PRU90-21,pp43-49) 。
【0011】この公知例1の動的輪郭抽出装置について
図56を参照して説明する。図56に、公知例1の動的
輪郭抽出装置の構成のブロック図を示す。この公知例1
の構成の説明については、後述する本願発明に係る動的
輪郭抽出装置の説明と重複しているので省略する。
【0012】また、分割閉曲線の他のモデルとして、特
開平8−263666号公報において開示された「画像
中の輪郭抽出・追跡方法」においては、閉曲線による輪
郭抽出を終えた後、この閉曲線を2つの部分に分けて考
えて、各々の閉曲線に沿った物体の平均輝度値の差があ
る閾値を越えた時に閉曲線を、この2つの部分に分ける
ようにしている(公知例2)。
【0013】この公知例2の動的輪郭抽出方法につい
て、図57を参照して説明する。図57に、公知例2の
動的輪郭抽出装置の構成のブロック図を示す。この公知
例2の構成の説明については、後述する本願発明に係る
動的輪郭抽出装置の説明と重複しているので省略する。
【0014】上述の公知例2の分割閉曲線モデルは、異
なる物体の輪郭一周における平均輝度値は違う値を取る
という仮定に基づいている。また公知例2では閉曲線の
結合についてもモデルを提案している。公知例2の閉曲
線の結合は、閉曲線を分割して2つの閉曲線になった場
合に、画像のエッジ情報から曲線を生成して閉曲線と連
結し、再び閉曲線にするというモデルである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術では、本来1つであるはずの滑らかな輪郭をもつ物体
に対して閉曲線を誤分割してしまう場合や、分割させる
べき形状において分割することができない場合があると
いう第1の問題点と、複数の物体を個別に閉曲線で動的
輪郭抽出している場合に、輪郭の重畳度の大きい2つの
物体に対し、2つの閉曲線を1つの閉曲線に結合して動
的輪郭抽出することができないという第2の問題点とを
有する。
【0016】第1の問題点を、図58を参照して説明す
る。図58に、従来の動的輪郭抽出装置における輪郭抽
出過程の概念図を示す。
【0017】従来技術では、図58の(a)の左端図の
ような輪郭に対しては閉曲線の分割を行い、次に、図5
8の(b)のような輪郭に対しては閉曲線の分割を行わ
ないという、2つの区別した分割ができないということ
である。
【0018】上述の公知例1の方法では、閉曲線を構成
している制御点の中でおたがいの距離があらかじめ設定
された閾値を下回る2点が存在する場合に、その2点を
結ぶ事により閉曲線の分割を実行しているので、2つの
物体が一部重畳しているか非常に近接しているときは、
例えば図58の(a)に示されるように、閉曲線を分割
させて個別に輪郭を抽出することができる。
【0019】しかし、図58の(b)に示されるよう
に、長円形でその中央部分がゆるやかにくびれているよ
うな一つの物体に対しては、制御点間の距離が閾値を下
回る箇所があった場合に、無条件に閉曲線が分割してし
まい、本来は滑らかに結合している1つの物体の形状で
あるのに、複数の輪郭線を生成してしまうという矛盾が
生じる。
【0020】また、上述の公知例2の方法では、異なる
物体は輪郭一周での平均輝度差の値が異なる、という前
提をおいているので、輪郭一周での平均輝度差の値が同
じ2つの物体(例えば、輪郭線の内側が完全に黒の2つ
の物体)が一部重畳もしくは非常に近接している場合に
は、閉曲線が分割して個別に輪郭を抽出するということ
ができない。
【0021】上述の第2の問題点を図58を参照して具
体的に説明する。この第2の問題点は、図58の(c)
に示されるように、複数の物体の輪郭を個別に閉曲線を
設定し、動的輪郭の抽出を実行している際に、例えば物
体の移動により2つの物体の重畳度が大きくなり、2つ
の閉曲線を1つに結合して出来る閉曲線が滑らかな場合
に閉曲線を結合して動的輪郭抽出を行うということがで
きない点である。
【0022】この点について、図59を参照してさらに
詳細に説明する。図59は、従来の動的輪郭抽出装置に
おける閉曲線の結合過程を示す概念図である。まず、公
知例1の方法では結合閉曲線に対する考慮は行われてい
ない。公知例2で提案されている閉曲線の結合は、図5
9の(a)のように動的輪郭抽出を行い、図59の
(b)のように閉曲線を分割して閉曲線が開曲線になっ
た場合に、図59の(c)のように物体の輪郭情報から
曲線を生成して図59の(d)のように閉曲線に戻すと
いうモデルであり、これは閉曲線どうしの結合を行うと
いものではない。
【0023】本発明は上記事情に鑑みなされもので、従
来技術で発生していた、本来1つであるはずの滑らかな
輪郭をもつ物体に対して閉曲線を誤分割したり分割させ
るべき形状で分割出来ないという問題を除去し、本来1
つであるはずの滑らかな輪郭をもつ物体に対して閉曲線
を分割せず、かつ、分割させるべき形状に対しては分割
することが可能な動的輪郭抽出装置を提供することを目
的とする。
【0024】また、従来技術で発生していた、複数の物
体を個別に閉曲線で動的輪郭抽出している場合に、輪郭
重畳度の大きい2つの物体に対し、2つの閉曲線を1つ
の閉曲線に結合して動的輪郭抽出することが出来ないと
いう問題を除去し、複数の物体を個別に閉曲線で動的輪
郭抽出している場合に、輪郭の重畳度の大きい2つの物
体に対し、2つの閉曲線を1つの閉曲線に結合して動的
輪郭抽出することが可能な動的輪郭抽出装置を提供する
ことを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
入力画像を電気信号に変換する画像入力手段と、前記入
力画像に平滑化処理を行う画像整形手段と、前記入力画
像中に複数の閉曲線を設定し、該複数の閉曲線の中から
動的輪郭抽出を行う注目閉曲線として1つの閉曲線を選
択する注目閉曲線選択手段と、前記注目閉曲線を構成す
る制御点を設定し、閉曲線形状依存評価関数と画素値ま
たは微分画素値依存評価関数の重み係数のかかった線形
和で定義される閉曲線評価関数の重みの設定を行う閉曲
線初期設定手段と、前記注目閉曲線を構成する制御点の
入力座標値から評価関数値を出力する動的輪郭抽出評価
関数値計算手段とを有する。
【0026】さらに、前記注目閉曲線の初期位置に対し
て前記動的輪郭抽出評価関数値計算手段によって出力さ
れる評価関数値を記憶する初期評価関数値記憶手段と、
前記注目閉曲線を構成する制御点の中から注目する制御
点を注目制御点として選択し、該選択された注目制御点
の位置を該注目制御点の近傍画像集合のいずれかの位置
に設定する制御点探索位置設定手段と、前記制御点探索
位置設定手段により設定された制御点の位置に基づい
て、分割閉曲線と結合閉曲線とを設定する分割・結合閉
曲線設定手段と、前記制御点探索位置設定手段により設
定された位置の座標値を入力として前記動的輪郭抽出評
価関数値計算手段によって出力される閉曲線評価関数値
を記憶する閉曲線評価関数値記憶手段とを有する。
【0027】さらに、前記分割・結合閉曲線設定手段に
より、設定された分割閉曲線の座標値、及び、結合閉曲
線の座標値を入力として前記動的輪郭抽出評価関数値計
算手段によって出力される分割閉曲線評価関数値、及
び、結合閉曲線評価関数値を記憶する分割・結合閉曲線
評価関数値記憶手段と、前記閉曲線評価関数値記憶手段
に記憶されている閉曲線評価関数値と、前記分割・結合
閉曲線評価関数値記憶手段に記憶されている分割閉曲線
評価関数値と、結合閉曲線評価関数値との大小を比較
し、評価関数値が一番小さい閉曲線を決定する評価関数
値比較手段と、前記評価関数値比較手段の比較結果に基
づき、前記閉曲線評価関数値が最小の場合には、閉曲線
の分割・結合を伴わない通常の動的輪郭抽出を行い、分
割閉曲線評価関数値が最小の場合には閉曲線の分割を行
い、結合閉曲線評価関数値が最小の場合には閉曲線の結
合を行い、これらの分割・結合の制御の結果を基に前記
注目制御点の最適位置と、次に最適位置探索を行う次回
注目制御点の座標を算出する分割・結合実行制御手段と
を有する。
【0028】さらに、前記分割・結合実行制御手段によ
る閉曲線の分割によって新たに生じた閉曲線を構成する
制御点の座標値を記憶する分割生成閉曲線座標値記憶手
段と、前記分割・結合実行制御手段において算出された
最適位置へ前記注目制御点を更新する制御点最適位置決
定手段と、前記分割・結合実行制御手段により算出され
た、次に最適位置探索を行う次回注目制御点の座標に最
適探索対象制御点の座標を変更する最適位置探索対象制
御点変更手段と、前記注目閉曲線の動的輪郭抽出の終了
を判定する注目閉曲線輪郭抽出終了判定手段と、前記入
力画像に対する動的輪郭抽出の終了を判定する動的輪郭
抽出終了判定手段と、輪郭抽出の結果を出力する輪郭抽
出結果出力手段とを有することを特徴とする。
【0029】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記評価関数値比較手段による評価関数値
の大小の比較は、前記動的輪郭抽出評価関数値計算手段
により出力された注目閉曲線の評価関数値をEIとし、
前記動的輪郭抽出評価関数値計算手段により出力され
た、注目閉曲線を2つに分割することにより生成された
2つの分割閉曲線のそれぞれの評価関数値をE1、E2
とし、前記動的輪郭抽出評価関数値計算手段により出力
された、前記注目閉曲線と、該注目閉曲線に最も近接し
その評価関数値がEIIである閉曲線と、を結合してで
きる結合閉曲線の評価関数値をE0として、注目閉曲線
の分割を判断する際は、EI>E1+E2が満たされて
いるか否かの比較であり、注目閉曲線の結合を判断する
際は、E0<EI+EIIが満たされているか否かの比
較であることを特徴とする。
【0030】請求項3記載の発明は、請求項1又は2に
記載の発明において、前記分割・結合閉曲線設定手段に
よる分割閉曲線、及び、結合閉曲線の設定は、前記制御
点探索位置設定手段により、前記注目制御点が前記近傍
画像集合のいずれかの位置に設定される度に行うか、若
しくは、前記注目閉曲線における、前記注目制御点が位
置している点の曲率が、所定の値より大きい場合にのみ
行うことを特徴とする。
【0031】請求項4記載の発明は、請求項1から3の
いずれかに記載の発明において、前記分割・結合閉曲線
設定手段による分割閉曲線、及び、結合閉曲線の設定
は、該設定された分割閉曲線、及び、結合閉曲線を構成
する1つの制御点を、前記制御点探索位置設定手段によ
り注目制御点の位置が設定される近傍画像集合の中のい
ずれか1つの画素位置にある制御点に選択することによ
り行われることを特徴とする。
【0032】請求項5記載の発明は、請求項1から4の
いずれかに記載の発明において、前記制御点探索位置設
定手段により注目制御点の位置が設定される近傍画像集
合が、前記注目制御点の位置を中心として、上、下、
左、右、左上、右上、左下、及び、右下に位置する8個
の画素により構成されていることを特徴とする。
【0033】請求項6記載の発明は、請求項1から5の
いずれかに記載の発明において、前記注目閉曲線輪郭抽
出終了判定手段による、注目閉曲線の輪郭抽出が終了し
たか否かの判定は、前記注目閉曲線上の制御点の全てに
対して、前記制御点探索位置設定手段による位置の設定
が行われたか否かにより判定されることを特徴とする。
【0034】請求項7記載の発明は、入力画像を電気信
号に変換する画像入力手段と、前記入力画像に平滑化処
理を行う画像整形手段と、前記入力画像中に複数の閉曲
線を設定し、該複数の閉曲線の中から動的輪郭抽出を行
う注目閉曲線として1つの閉曲線を選択する注目閉曲線
選択手段と、前記注目閉曲線を構成する制御点を設定
し、閉曲線形状依存評価関数と画素値または微分画素値
依存評価関数の重み係数のかかった線形和で定義される
閉曲線評価関数の重みの設定を行う閉曲線初期設定手段
と、前記注目閉曲線を構成する制御点の入力座標値から
評価関数値を出力する動的輪郭抽出評価関数値計算手段
とを有する。
【0035】さらに、前記注目閉曲線の初期位置に対し
て前記動的輪郭抽出評価関数値計算手段によって出力さ
れる評価関数値を記憶する初期評価関数値記憶手段と、
前記注目閉曲線を構成する制御点の中から注目する制御
点を注目制御点として選択し、該選択された注目制御点
の位置を該注目制御点の近傍画像集合のいずれかの位置
に設定する制御点探索位置設定手段と、前記制御点探索
位置設定手段により設定された制御点の位置に基づい
て、結合閉曲線を設定する結合閉曲線設定手段とを有す
る。
【0036】さらに、前記制御点探索位置設定手段によ
り設定された位置の座標値を入力として前記動的輪郭抽
出評価関数値計算手段によって出力される閉曲線評価関
数値を記憶する閉曲線評価関数値記憶手段と、前記結合
閉曲線設定手段により設定された結合閉曲線の座標値を
入力として前記動的輪郭抽出評価関数値計算手段によっ
て出力される結合閉曲線評価関数値を記憶する結合閉曲
線評価関数値記憶手段と、前記閉曲線評価関数値記憶手
段に記憶されている閉曲線評価関数値と、前記結合閉曲
線評価関数値記憶手段に記憶されている結合閉曲線評価
関数値との大小を比較し、評価関数値が一番小さい閉曲
線を決定する評価関数値比較手段と、前記評価関数値比
較手段の比較結果に基づき、前記閉曲線評価関数値が最
小の場合には、閉曲線の結合を伴わない通常の動的輪郭
抽出を行い、結合閉曲線評価関数値が最小の場合には閉
曲線の結合を行い、該結合の制御の結果を基に前記注目
制御点の最適位置と、次に最適位置探索を行う次回注目
制御点の座標を算出する結合実行制御手段とを有する。
【0037】さらに、前記結合実行制御手段において算
出された最適位置へ前記注目制御点を更新する制御点最
適位置決定手段と、前記結合実行制御手段により算出さ
れた、次に最適位置探索を行う次回注目制御点の座標に
最適探索対象制御点の座標を変更する最適位置探索対象
制御点変更手段と、前記注目閉曲線の動的輪郭抽出の終
了を判定する注目閉曲線輪郭抽出終了判定手段と、前記
入力画像に対する動的輪郭抽出の終了を判定する動的輪
郭抽出終了判定手段と、輪郭抽出の結果を出力する輪郭
抽出結果出力手段とを有することを特徴とする。
【0038】請求項8記載の発明は、請求項7記載の発
明において、前記評価関数値比較手段による評価関数値
の大小の比較は、前記動的輪郭抽出評価関数値計算手段
により出力された注目閉曲線の評価関数値をEIとし、
前記動的輪郭抽出評価関数値計算手段により出力され
た、前記注目閉曲線と、該注目閉曲線に最も近接しその
評価関数値がEIIである閉曲線と、を結合してできる
結合閉曲線の評価関数値をE0として、E0<EI+E
IIが満たされているか否かの比較であることを特徴と
する。
【0039】請求項9記載の発明は、請求項7又は8に
記載の発明において、前記結合閉曲線設定手段による結
合閉曲線の設定は、前記制御点探索位置設定手段によ
り、前記注目制御点が前記近傍画像集合のいずれかの位
置に設定される度に行うか、若しくは、前記注目閉曲線
における、前記注目制御点が位置している点の曲率が、
所定の値より大きい場合にのみ行うことを特徴とする。
【0040】請求項10記載の発明は、請求項7から9
のいずれかに記載の発明において、前記結合閉曲線設定
手段による結合閉曲線の設定は、該設定された結合閉曲
線を構成する1つの制御点を、前記制御点探索位置設定
手段により注目制御点の位置が設定される近傍画像集合
の中のいずれか1つの画素位置にある制御点に選択する
ことにより行われることを特徴とする。
【0041】請求項11記載の発明は、請求項7から1
0のいずれかに記載の発明において、前記制御点探索位
置設定手段により注目制御点の位置が設定される近傍画
像集合が、前記注目制御点の位置を中心として、上、
下、左、右、左上、右上、左下、及び、右下に位置する
8個の画素により構成されていることを特徴とする。
【0042】請求項12記載の発明は、請求項7から1
1のいずれかに記載の発明において、前記注目閉曲線輪
郭抽出終了判定手段による、注目閉曲線の輪郭抽出が終
了したか否かの判定は、前記注目閉曲線上の制御点の全
てに対して、前記制御点探索位置設定手段による位置の
設定が行われたか否かにより判定されることを特徴とす
る。
【0043】請求項13記載の発明は、入力画像を電気
信号に変換する画像入力手段と、前記入力画像に平滑化
処理を行う画像整形手段と、前記入力画像中に複数の閉
曲線を設定し、該複数の閉曲線の中から動的輪郭抽出を
行う注目閉曲線として1つの閉曲線を選択する注目閉曲
線選択手段と、前記注目閉曲線を構成する制御点を設定
し、閉曲線形状依存評価関数と画素値または微分画素値
依存評価関数の重み係数のかかった線形和で定義される
閉曲線評価関数の重みの設定を行う閉曲線初期設定手段
と、前記注目閉曲線を構成する制御点の入力座標値から
評価関数値を出力する動的輪郭抽出評価関数値計算手段
とを有する。
【0044】さらに、前記注目閉曲線の初期位置に対し
て前記動的輪郭抽出評価関数値計算手段によって出力さ
れる評価関数値を記憶する初期評価関数値記憶手段と、
前記注目閉曲線を構成する制御点の中から注目する制御
点を注目制御点として選択し、該選択された注目制御点
の位置を該注目制御点の近傍画像集合のいずれかの位置
に設定する制御点探索位置設定手段と、前記制御点探索
位置設定手段により設定された制御点の位置に基づい
て、分割閉曲線を設定する分割閉曲線設定手段と、前記
制御点探索位置設定手段により設定された位置の座標値
を入力として前記動的輪郭抽出評価関数値計算手段によ
って出力される閉曲線評価関数値を記憶する閉曲線評価
関数値記憶手段とを有する。
【0045】さらに、前記分割閉曲線設定手段により設
定された分割閉曲線の座標値を入力として前記動的輪郭
抽出評価関数値計算手段によって出力される分割閉曲線
評価関数値を記憶する分割閉曲線評価関数値記憶手段
と、前記閉曲線評価関数値記憶手段に記憶されている閉
曲線評価関数値と、前記分割閉曲線評価関数値記憶手段
に記憶されている分割閉曲線評価関数値との大小を比較
し、評価関数値が一番小さい閉曲線を決定する評価関数
値比較手段と、前記評価関数値比較手段の比較結果に基
づき、前記閉曲線評価関数値が最小の場合には、閉曲線
の分割を伴わない通常の動的輪郭抽出を行い、分割閉曲
線評価関数値が最小の場合には閉曲線の分割を行い、該
分割の制御の結果を基に前記注目制御点の最適位置と、
次に最適位置探索を行う次回注目制御点の座標を算出す
る分割実行制御手段とを有する。
【0046】さらに、前記分割実行制御手段による閉曲
線の分割によって新たに生じた閉曲線を構成する制御点
の座標値を記憶する分割生成閉曲線座標値記憶手段と、
前記分割実行制御手段において算出された最適位置へ前
記注目制御点を更新する制御点最適位置決定手段と、前
記分割実行制御手段により算出された、次に最適位置探
索を行う次回注目制御点の座標に最適探索対象制御点の
座標を変更する最適位置探索対象制御点変更手段とを有
する。
【0047】さらに、前記注目閉曲線の動的輪郭抽出の
終了を判定する注目閉曲線輪郭抽出終了判定手段と、前
記入力画像に対する動的輪郭抽出の終了を判定する動的
輪郭抽出終了判定手段と、輪郭抽出の結果を出力する輪
郭抽出結果出力手段とを有することを特徴とする。
【0048】請求項14記載の発明は、請求項13記載
の発明において、前記評価関数値比較手段による評価関
数値の大小の比較は、前記動的輪郭抽出評価関数値計算
手段により出力された注目閉曲線の評価関数値をEIと
し、前記動的輪郭抽出評価関数値計算手段により出力さ
れた、注目閉曲線を2つに分割することにより生成され
た2つの分割閉曲線のそれぞれの評価関数値をE1、E
2として、EI>E1+E2が満たされているか否かの
比較であることを特徴とする。
【0049】請求項15記載の発明は、請求項13又は
14に記載の発明において、前記分割閉曲線設定手段に
よる分割閉曲線の設定は、前記制御点探索位置設定手段
により前記近傍画像集合のいずれかの位置に注目制御点
が設定される度に行うか、若しくは、前記注目閉曲線に
おける、前記注目制御点が位置している点の曲率が、所
定の値より大きい場合にのみ行うことを特徴とする。
【0050】請求項16記載の発明は、請求項13から
15のいずれかに記載の発明において、前記分割閉曲線
設定手段による分割閉曲線の設定は、該設定された分割
閉曲線を構成する1つの制御点を、前記制御点探索位置
設定手段により注目制御点の位置が設定される近傍画像
集合の中のいずれか1つの画素位置にある制御点に選択
することにより行われることを特徴とする。
【0051】請求項17記載の発明は、請求項13から
16のいずれかに記載の発明において、前記制御点探索
位置設定手段により注目制御点の位置が設定される近傍
画像集合が、前記注目制御点の位置を中心として、上、
下、左、右、左上、右上、左下、及び、右下に位置する
8個の画素により構成されていることを特徴とする。
【0052】請求項18記載の発明は、請求項13から
17のいずれかに記載の発明において、前記注目閉曲線
輪郭抽出終了判定手段による、注目閉曲線の輪郭抽出が
終了したか否かの判定は、前記注目閉曲線上の制御点の
全てに対して、前記制御点探索位置設定手段による位置
の設定が行われたか否かにより判定されることを特徴と
する。
【0053】以下に、課題を解決するための手段につい
て、さらに詳細に説明する。本発明の動的輪郭抽出装置
では、閉曲線の分割や結合の判断を、例えば、制御点の
最適位置探索毎に行う(最適位置を探索している制御点
を注目制御点と呼ぶ)。
【0054】より詳細に説明すると、通常の動的輪郭抽
出法では画像中に複数の閉曲線を設定しその中から動的
輪郭抽出をおこなう閉曲線を選び(選ばれた閉曲線を注
目閉曲線と呼ぶ)、選ばれた注目閉曲線上の注目制御点
の最適位置を閉曲線評価関数値が小さくなるように更新
した後で、注目制御点のすぐ隣の制御点(これを隣接制
御点と呼ぶ)を次に最適位置を探索する制御点(次回注
目制御点と呼ぶ)としてその最適位置探索に移るという
処理を順次繰り返していく(この処理方法をGreedyアル
ゴリズムと呼ぶ)。
【0055】本発明の動的輪郭抽出装置においては発明
の課題を解決するために、本発明に係る動的輪郭抽出装
置の第1の実施形態の構成を示す図1に示されるよう
に、閉曲線の制御点座標に対して評価関数値を計算する
動的輪郭抽出評価関数値計算手段10と、注目制御点の
最適位置を探索するための注目制御点を自身の近傍画素
に順次あてはめていく制御点探索位置設定手段6と、制
御点があてはめられている位置を基に分割や結合してで
きる閉曲線の制御点座標を計算する分割・結合閉曲線設
定手段7と、制御点探索位置設定手段6であてはめられ
ている注目制御点の位置での閉曲線の評価関数値を算出
し記憶する閉曲線評価関数値記憶手段8とを有する。
【0056】さらに、分割・結合閉曲線設定手段7で計
算した分割・結合閉曲線の評価関数値を算出して記憶す
る分割・結合閉曲線評価関数値記憶手段9と、算出され
た閉曲線評価関数値および分割・結合閉曲線評価関数値
を比較する評価関数値比較手段11と、その比較の結
果、分割や結合の実行の可否を判定し、注目制御点の最
適位置および次回注目制御点を決定する分割・結合実行
制御手段12と、分割の結果生成された閉曲線の座標を
記憶する分割生成閉曲線座標値記憶手段13と、注目制
御点を分割・結合実行手段で算出した最適位置へ更新す
る制御点最適位置決定手段14と、注目制御点を次回注
目制御点に変更する最適位置探索対象制御点変更手段1
5と、注目閉曲線の輪郭中止油津の終了を判定する注目
閉曲線輪郭抽出終了判定手段16と、輪郭抽出の終了を
判定する輪郭抽出終了判定手段17とを有し、これらの
手段からなる動的輪郭抽出手段20によって輪郭抽出を
行う。
【0057】本発明の動的輪郭抽出装置では、注目制御
点は自身の近傍画素に順次あてはめられる。そして、近
傍画素の一つにあてはめられた注目制御点とその他の全
制御点の座標値に対して、動的輪郭抽出評価関数値計算
手段10を用いて分割や結合を行う前の閉曲線の評価関
数値EIを計算し、このEIを閉曲線評価関数値記憶手
段8に記憶しておく。
【0058】閉曲線の分割に関しては、注目制御点を分
割線の端点として閉曲線を二分した際にできる二つの閉
曲線の座標値を分割・結合閉曲線設定手段9で計算し、
その座標値を基に動的輪郭抽出評価関数値計算手段10
を用いて評価関数値E1、E2を算出し、 EI>E1+E2 (2) が満たされるかどうかを評価関数値比較手段11で比較
する。式(2)が満たされるなら分割・結合実行制御手
段12において、E1+E2が最小となる分割線によっ
て閉曲線を分割し、その際に注目制御点があてはめられ
ている近傍画素の座標を注目制御点の最適位置、分割線
の端点のうち注目制御点でない方の点を次回注目制御点
とする。式(2)が成り立たない時は、次回注目制御点
は隣接制御点とし、注目制御点の最適位置もEIが小さ
くなる点をもって最適位置とする。
【0059】閉曲線の結合に関しては、注目制御点を含
む閉曲線I(評価関数値はEI)に最も近接している閉
曲線II(評価関数値はEII)に対して、注目制御点
を結合点候補C1とした上で、分割・結合閉曲線設定手
段12において閉曲線Iから結合点候補C2、閉曲線I
Iから結合点候補C1’、C2’を選び、C1とC
1’、C2とC2’とを結んでできる結合閉曲線0に対
して動的輪郭抽出評価関数値計算手段10を用いて評価
関数値E0を計算する。そして、その値E0を用いて、 E0<EI+EII (3) が満たされるか否かを評価関数値比較手段11で比較す
る。式(3)が満たされるなら分割・結合実行手段12
において、E0が最小となる結合線によって二つの閉曲
線I、IIは一つの閉曲線0に結合され、その時に注目
制御点があてはめられている近傍画素の座標を注目制御
点の最適位置、結合点C1’を次回注目制御点とする。
式(3)が成り立たない場合は、次回注目制御点は隣接
制御点とし、注目制御点の最適位置もEIが小さくなる
点をもって最適位置とする。
【0060】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して、本発明に
係る動的輪郭抽出装置の実施形態について、詳細に説明
する。
【0061】図1に、本発明に係る動的輪郭抽出装置の
第1の実施形態の構成のブロック図を示す。
【0062】図1に示されるように、この第1の実施形
態に係る動的輪郭抽出装置は、画像を取り込み、それを
電気的な信号にする画像入力手段1と、電気的信号に変
換された入力画像に対して2値化や平滑化などを行う画
像整形手段2と、画像中に複数の閉曲線を設定し、その
中から動的輪郭抽出を行う注目閉曲線を選択する注目閉
曲線選択手段3と、注目閉曲線上への制御点設定など
を行う閉曲線初期設定手段4と、閉曲線の形状を輪郭抽
出対象物体の輪郭に近づけていく動的輪郭抽出手段20
と、入力画像に対する動的輪郭抽出の終了を判定する動
的輪郭抽出終了判定手段17と、輪郭抽出の結果を出力
する輪郭抽出結果出力手段18とから構成される。
【0063】また、動的輪郭抽出手段20は、入力座標
値から評価関数値を出力する動的輪郭抽出評価関数値計
算手段10と、注目閉曲線の初期位置に対して前記動的
輪郭抽出評価関数値計算手段10によって出力される評
価関数値を記憶する初期評価関数値記憶手段5と、注目
制御点の最適位置を探索するために注目制御点を自身の
近傍画素に順次設定する制御点探索位置設定手段6と、
この制御点探索位置設定手段6で設定された制御点から
分割閉曲線と結合閉曲線とを設定する分割・結合閉曲線
設定手段7と、上述の制御点探索位置設定手段6におい
て設定された座標値を入力として動的輪郭抽出評価関数
値計算手段10によって出力される評価関数値を記憶す
る閉曲線評価関数値記憶手段8とを有する。
【0064】さらに、分割・結合閉曲線設定手段7で設
定された分割・結合閉曲線座標値を入力として動的輪郭
抽出評価関数値計算手段10によって出力される評価関
数値を記憶する分割・結合閉曲線評価関数値記憶手段9
と、閉曲線評価関数値記憶手段8に記憶されている閉曲
線評価関数値と分割・結合閉曲線評価関数値記憶手段9
に記憶されている分割閉曲線評価関数値と結合閉曲線評
価関数値との大小を比較して一番小さい閉曲線を決定す
る評価関数値比較手段11と、この評価関数値比較手段
11の比較結果を基に閉曲線評価関数値が最小の場合に
は、閉曲線の分割・結合を伴わない通常の動的輪郭抽出
を行い、分割閉曲線評価関数値が最小の場合には、閉曲
線の分割を行い、結合閉曲線評価関数値が最小の場合に
は閉曲線の結合を行い、これらの分割・結合の制御の結
果を基に注目制御点の最適位置と、次に最適位置探索を
行う制御点の座標を算出する分割・結合実行制御手段1
2とを有する。
【0065】さらに、閉曲線の分割によって新たに生じ
た閉曲線の構成制御点座標値を記憶する分割生成閉曲線
座標値記憶手段13と、分割・結合実行制御手段12に
おいて算出された最適位置へ注目制御点を更新する制御
点最適位置決定手段14と、分割・結合実行制御手段1
2において算出された次に最適位置探索を行う制御点の
座標に最適位置探索対象制御点を変更する最適位置探索
対象制御点変更手段15と、注目閉曲線の動的輪郭抽出
の終了を判定する注目閉曲線輪郭抽出終了判定手段16
とから構成される。
【0066】公知例1を示す、図56、及び、公知例2
を示す図57を参照すると分かるように、本発明に係る
動的輪郭抽出装置において、図1の粗い破線で囲まれて
いる動的輪郭抽出手段20中の細かい破線で囲まれた部
分40が新規発明部分となっている。
【0067】次に、図1に示される動的輪郭抽出装置の
第1の実施形態の動作について、以下に説明する。
【0068】図1に示すように、本発明に係る動的輪郭
抽出装置は、画像入力手段1、画像整形手段2、注目閉
曲線選択手段3、閉曲線初期設定手段4、動的輪郭抽出
手段20、動的輪郭抽出終了判定手段17、輪郭抽出結
果出力手段18とから構成されている。
【0069】画像入力手段1では画像を電気的信号に変
換し、各画素の画素値として記憶する。
【0070】画像整形手段2では画像入力手段1で電気
的信号化された画像に対してノイズ除去のための平滑化
を行う。
【0071】注目閉曲線選択手段3では画像中に複数の
閉曲線を設定し、設定された閉曲線の中から動的輪郭抽
出を行う閉曲線(注目閉曲線)を1つ選択して、この選
択した閉曲線を第1の閉曲線とする。
【0072】閉曲線初期設定手段4では、前述の閉曲線
選択手段3において選択された第1の閉曲線上にN個の
制御点を設定して、その座標値を記憶する。
【0073】動的輪郭抽出手段20では制御点最適位置
探索と最適位置への制御点への移動を、注目閉曲線上の
全ての制御点について行う。
【0074】初期評価関数値記憶手段5では、閉曲線構
成制御点座標値を基に閉曲線の評価関数値を計算する動
的輪郭抽出評価関数値計算手段10を用いて、閉曲線初
期設定手段4で与えられた閉曲線の初期位置に対する評
価関数値を計算し、その出力値を記憶する。
【0075】制御点探索位置設定手段6では、注目制御
点の最適位置を探索するために注目制御点を自身の近傍
画素に順次設定し、全制御点の座標値を記憶する。
【0076】閉曲線評価関数値記憶手段8では、制御点
探索位置設定手段6で記憶された制御点の座標値と動的
輪郭抽出評価関数値計算手段10を用いて第1の閉曲線
の評価関数値(閉曲線の分割の場合は(2)式のEI、
閉曲線の結合の場合は(3)式のEIになる)を計算
し、その値を記憶する。
【0077】分割・結合閉曲線設定手段7では、制御点
探索位置設定手段6で設定された注目制御点の探索位置
から閉曲線を分割、若しくは結合すると仮定した場合の
閉曲線の構成制御点を設定する。分割を仮定する場合
は、第1の閉曲線を注目制御点から2つに分割して出来
る第2の閉曲線および第3の閉曲線を設定する。結合を
仮定する場合は、第1の閉曲線に最も近い第4の閉曲線
を用い、注目制御点を結合線の端点として結合閉曲線
(第5の閉曲線とする)を設定する。そして第2、第
3、第4、第5の閉曲線の構成制御点の座標値を記憶す
る。
【0078】分割・結合閉曲線評価関数値記憶手段9で
は、分割・結合閉曲線設定手段7で記憶された分割・結
合閉曲線の座標値と動的輪郭抽出評価関数値計算手段1
0を用いて、閉曲線の分割の場合は第2の閉曲線の評価
関数値((2)式のE1)と、第3の閉曲線の評価関数
値((2)式のE2)を計算し、結合の場合は第4の閉
曲線の評価関数値((3)式のEII)と第5の閉曲線
の評価関数値((3)式のE0)を計算し、それらの結
果を記憶する。
【0079】評価関数値比較手段11では、閉曲線評価
関数値記憶手段8、及び、分割・結合閉曲線評価関数値
記憶手段9に記憶されている評価関数値を用いて、
(2)式、(3)式が満たされているか否かが判定され
る。
【0080】分割・結合実行制御手段12では、評価関
数値比較手段11の結果を基に閉曲線の分割、結合を制
御し、注目制御点の最適位置および次回注目制御点を算
出する。
【0081】分割生成閉曲線座標値記憶手段13では、
閉曲線の分割が実行された場合に生じる第3の閉曲線の
座標値を記憶する。
【0082】制御点最適位置決定手段14では、分割・
結合実行制御手段12で算出された最適位置へ注目制御
点を移動させる。
【0083】最適位置探索対象制御点変更手段15で
は、最適位置探索が閉曲線を一巡していない場合、分割
・結合実行制御手段12で算出された次回注目制御点の
座標へ注目制御点を変更する。最適位置探索が閉曲線を
一巡した場合は、注目閉曲線輪郭抽出終了判定手段16
に処理を進める。
【0084】注目閉曲線輪郭抽出終了判定手段16で
は、注目閉曲線の動的輪郭抽出が終了したか否かが判定
される。終了していないと判定された場合は、制御点探
索位置設定手段6から最適位置探索対象終了判定手段1
5までの処理が繰り返される。終了したと判定された場
合は、動的輪郭抽出終了判定手段17に処理を進める。
【0085】動的輪郭抽出終了判定手段17では、入力
画像に対する動的輪郭抽出の終了の可否が判定される。
終了条件が満たされない場合は、注目閉曲線を変更して
注目閉曲線選択手段3から注目閉曲線輪郭抽出終了判定
手段16までの処理が繰り返される。終了条件が満たさ
れた場合は、動的輪郭抽出の結果を出力する。
【0086】輪郭抽出結果出力手段18では、動的輪郭
抽出終了判定手段17の出力結果を表示する。
【0087】次に、図1に示される本発明に係る動的輪
郭抽出装置の第1の実施形態の第1の動作例について、
図2〜図10を参照して説明する。
【0088】この第1の動作例は閉曲線の分割と結合と
を同時に行い、閉曲線の分割の結果生成された閉曲線に
対しても、分割と結合を伴う動的輪郭抽出を行う動作例
である。
【0089】図2は図1に示されるブロック図のうち、
注目閉曲線選択手段3と動的輪郭抽出用の閉曲線初期設
定手段4と動的輪郭抽出手段20と動的輪郭抽出終了判
定手段17の動作を示すフローチャートである。
【0090】また、図3は、図2のステップA12の動
作を示したフローチャートであり、図4、及び図5は、
図2のステップA8の動作を示したフローチャートであ
り、図6、及び図7は、図5のステップA50の動作を
示したフローチャートであり、図8は、図6のステップ
A77の動作を示したフローチャートであり、図9、及
び図10は、図6のステップA78の動作を示したフロ
ーチャートである。
【0091】まず、図2に示されるフローチャートにつ
いて説明する。まずステップA1では、入力画像に対し
て動的輪郭抽出を行う閉曲線の延べ総数の上限値Limit
- tot - loopが指定される。
【0092】ステップA2では、動的輪郭抽出を実行し
た閉曲線の延べ総数をカウントする変数tot - loopの値
が1に初期化される。ステップA3では、画像中に複数
の閉曲線(L個)が設定され、これら設定された閉曲線
が初期閉曲線群となる。
【0093】ステップA4では、閉曲線の分割の結果生
成される分割生成閉曲線の構成制御点座標を保存するた
めに、大きさがID×PDの2次元配列Fが用意され、
その要素値がすべて−1に初期化される。
【0094】ステップA5では個々の分割生成閉曲線を
ラベルづけするための変数kkが1に初期化される。ス
テップA6では、ステップA3で設定された初期閉曲線
群の中で、動的輪郭抽出の注目閉曲線として選択されて
いないものの存在が判定され、存在する場合(Yes)
にはステップA7に、存在しない場合(No)はステッ
プA12に処理が移る。
【0095】ステップA7では、初期閉曲線群の中で注
目閉曲線として未選択のものが1つ、注目閉曲線と選択
され、この閉曲線が閉曲線Iとされる。ステップA12
では、分割生成閉曲線に対して動的輪郭抽出を行う際に
配列Fを使用するために、配列Fのうち初期化されたま
まで未変更のものを除き、全て配列tempに複写される。
ステップA13では、配列temp表される閉曲線群が初期
閉曲線群となり、その個数elm がステップA14で初期
閉曲線群の個数Lとされる(ステップA1〜A7、A1
2〜A14は図1の注目閉曲線選択手段3の動作であ
る。以下、各ステップの動作を行う手段については、単
に名称を記載するのみとする。)。
【0096】ステップA8では、注目閉曲線に対して動
的輪郭抽出が行われ、輪郭抽出終了後の構成制御点の座
標値配列C’と分割生成閉曲線の構成制御点の座標配列
Fが出力される(ステップA8は図1の閉曲線初期設定
手段4、及び動的輪郭抽出手段20)。
【0097】ステップA9では、配列C’を次に選択さ
れる注目閉曲線の動的輪郭抽出に使用するために、その
値が閉曲線座標配列Rに複写される。ステップA10で
は、変数tot - loopに1が加算され、ステップA11で
tot - loopとLimit - tot -loopの大小関係が判定され
る。tot - loopの方が小さい場合(No)は処理がステ
ップA6に移り、tot - loopの方が大きい場合(Ye
s)は、動的輪郭抽出を終了して、ステップA15で配
列Rを出力する(ステップA9〜A17は動的輪郭抽出
終了判定手段17)。
【0098】次に、図2のステップA12の動作を図3
に示されるフローチャートを参照して説明する。
【0099】図3に示されるように、まず、ステップA
25では配列Fの添字kk、kk' および配列tempの添字kk
k 、kkk'が全て1に初期化される。ステップA26では
kkが配列Fの第1添字の上限値IDと同じか否かが判定
される。同じ場合(Yes)はステップA33で、配列
tempの第1添字の最大値を変数elm の値として動作を終
了する。同じでない場合(No)は、ステップA27に
処理が進む。
【0100】ステップA27では配列Fの要素値が初期
値の−1と同じか否かが判定される。同じ場合(Ye
s)はステップA30に、違う場合(No)はステップ
A28に処理が進む。ステップA28では、配列tempの
要素に配列Fの要素値を代入し、ステップA29で添字
kk' 、kkk'にそれぞれ1が加算されてステップA27に
処理を戻す。
【0101】ステップA30ではkk' が1と同じか否か
が判定されて、同じ場合(Yes)はステップA31
に、違う場合(No)はステップA32に処理を進め
る。ステップA31では、配列Fの第1添字kkにのみ1
を加算してステップA26に処理を戻す。ステップA3
2ではkk、kkk にそれぞれ1を加算し、kk' 、kkk'の値
を1にしてステップA26以下の処理を繰り返す。
【0102】次に、図2のステップA8の動作を図4、
及び図5に示されるフローチャートを用いて説明する。
ただし、図4、及び、図5に示されるように、フローチ
ャート中の同じ英数字番号は、そのフローチャートにお
いて連結していることを示す。以下のフローチャートに
おいて同じである。
【0103】図4に示されるように、ステップA40で
は、注目閉曲線(閉曲線I)上にN個の制御点が設定さ
れその初期位置が計算される。その際、初期位置の座標
値は入力画像をラスター走査した時の走査順番号のよう
な非負値で与えられる(図1の閉曲線初期設定手段
4)。
【0104】ステップA41では、N個の制御点の座標
情報と図1に示される動的輪郭抽出抽出評価関数値計算
手段10を用いて閉曲線Iの評価関数の初期値が計算さ
れ、その値がE’に保存される。ステップA42では制
御点の最適位置への更新が一巡した場合を、動的輪郭の
計算回数の1回分としたときの計算回数の上限値Nlimi
t が決められる。ステップA43では、動的輪郭抽出の
計算回数をカウントする変数cnt の値が初期化される
(ステップA41〜A43は図1に示される初期評価関
数値記憶手段5)。
【0105】ステップA44ではN個の制御点の番号づ
けが行われ、その座標が配列Cに保存される(図1の制
御点探索位置設定手段6)。ステップA45では閉曲線
IのN番目の制御点の座標を変数LASTに保存する
(図1の制御点探索位置設定手段6)。ステップA46
では閉曲線Iに最も近接している閉曲線が探索されて、
該当する閉曲線を閉曲線IIとする(図1の制御点探索
位置設定手段6)。
【0106】ステップA47では閉曲線IIの構成制御
点数をN”個とし、このN”個の制御点の番号づけが行
われた後でその座標情報を配列Dに保存する(図1の制
御点探索位置設定手段6)。ステップA48では配列D
の座標情報と図1に示される動的輪郭抽出評価関数値計
算手段10とを用いて閉曲線IIの評価関数値が計算さ
れ、その値がEIIに保存される(図1の制御点探索位
置設定手段6)。
【0107】次に、図5に示されるように、ステップA
49(図1の制御点探索位置設定手段6)で、注目制御
点として選択されている制御点の番号を表す変数iの値
が、1に初期化される。ステップA50では指定された
注目制御点の最適位置Pと次回注目制御点の位置Qおよ
び分割・結合実行制御後の配列Cが算出される(図1に
示される制御点探索位置設定手段6から分割生成閉曲線
座標値記憶手段13)。ステップA51ではステップA
50で算出された注目制御点の最適位置Pに注目制御点
の座標を更新する(図1の制御点最適位置決定手段1
4)。
【0108】ステップA52(図1の最適位置探索対象
制御点変更手段15)では制御点の最適位置探索が一巡
したか否かを判定し、一巡していない場合(No)はス
テップA53(図1の最適位置探索対象制御点変更手段
15)で注目制御点を次回注目制御点に変更し、一巡し
た場合(Yes)はステップA54(図1の注目閉曲線
輪郭抽出終了判定手段16)で最適位置更新済みのN’
個の制御点の座標を配列C’に保存した上で、ステップ
A55(図1の注目閉曲線輪郭抽出終了判定手段16)
において配列C’と、図1の動的輪郭抽出評価関数値計
算手段10を用いて配列C’で表されている閉曲線の形
状に対する評価関数値Eを計算し、このEとすでに計算
しているE’とで輪郭抽出終了判定を行う。
【0109】輪郭抽出終了判定はステップA56(図1
の注目閉曲線輪郭抽出終了判定手段16)において各制
御点の最適位置への更新を行う前後の閉曲線の評価関数
値の違いがε(あらかじめ決めておく正の十分小さい
数)より小さく、かつ更新後の評価関数値が更新前のそ
れより小さいかで判定され、違いが十分小さく更新後の
評価関数値が更新前の評価関数値より小さい場合(Ye
s)は、ステップA61(図1の注目閉曲線輪郭抽出終
了判定手段16)で配列C’が出力される。
【0110】終了条件を満たしていない場合(No)
は、動的輪郭抽出の計算回数がステップA57(図1の
注目閉曲線輪郭抽出終了判定手段16)でチェックさ
れ、ステップA42により指定された上限を越えていな
い場合は、ステップA58で変数cnt に1を加算して計
算回数を増加させ、ステップA59では抽出終了条件に
用いるE’にステップA55で計算したEの値を代入
し、ステップA60で配列C’を次の動的輪郭抽出の一
巡のための制御点の初期位置として処理をステップA4
4に戻す(ステップA58〜A60はともに図1の注目
閉曲線輪郭抽出終了判定手段16の動作)。
【0111】次にステップA50の動作内容を、図6、
及び図7に示されるフローチャートを参照して説明す
る。
【0112】図6に示されるように、まず、ステップA
70では注目制御点である第i制御点とこの制御点の8
近傍画素の合計9個の点の座標が、最適位置探索のため
に算出される。
【0113】ここで、この注目制御点と8近傍画素の関
係について、図54に示す。図54の(b)に示される
ように、注目制御点C〔i〕を中心として、マトリック
ス状に、8個の近傍画素が配列されている。
【0114】ステップA71のカウンタkは、ステップ
A70で算出された9個の点のうち、k番目の点を第i
制御点の最適位置と仮定して評価関数値計算を行うこと
を表している。
【0115】このステップ71ではkの値が1に初期化
される。そして、ステップA72で第i制御点の位置が
第k画素であるとして、ステップA73で閉曲線Iを分
割して生成される2つの閉曲線のうちの一方の閉曲線2
の全てと、閉曲線Iと閉曲線IIとを結合してできる全
ての閉曲線0にラベルをつけるためのカウンタk'、k"を
1に初期化し、ステップA74で第i制御点以外の座標
とステップA72で選んだ第i制御点の座標を記憶する
(以上ステップ70〜74は図1の制御点探索位置
設定手段6)。
【0116】ステップA75(図1の閉曲線評価関数値
記憶手段8)で、これらの座標を記憶した上で図1の動
的輪郭抽出評価関数値計算手段10を用いて評価関数値
を計算し、その値をステップA76(図1の閉曲線評価
関数値記憶手段8)で配列EI[k] に保存する。
【0117】次にステップA77で閉曲線Iを分割させ
てできる閉曲線1、閉曲線2の可能な組み合わせに対す
る評価関数値E1[k][k'] 、E2[k][k'](k'=1 、2 、
・・・) および各k’に対応する端点1、2の座標配列
END1[k][k'] 、END2[k][k'] を算出し、ステッ
プA78では閉曲線Iと閉曲線IIとを結合させてでき
る可能な全ての閉曲線0の座標値配列U[k][k"][k"']
(k"'=1 、2 、・・・)と、配列Uに対応する評価関数
値E0[k][k"] 、及び結合線の4つの端点の座標配列E
ND[k][k"][k""](k""=1,2,3,4)を算出する(ステップ
A77、A78は共に図1の分割・結合閉曲線設定手段
7、及び、分割・結合閉曲線評価関数値記憶手段9の動
作を含む)。
【0118】ステップA79では、ステップA72〜A
78の処理をステップA70で設定した9個の点全てに
対して行ったか否かを判定し、行われていないなら(N
o)ステップA80で変換kに1を加算してステップA
72に処理を戻す(ステップA79は図1の手段6)。
ステップA79で9点全てを探索したと判定された場合
(Yes)は、ステップA81(図1の評価関数値比較
手段11)において、配列E0[k][k"] 、EI[k] 、E
II(k=1 、2 、・・・、9 ,k"=1 、2 ・・・) を用
いて結合条件式 E0[k][k"] <EI[k] +EII (4) を満たすk 、k"の組みの存在の有無が判定される。
【0119】図7にも示されるように、統合条件を満た
すk 、k"の組が存在する場合(Yes)は、ステップA
82に処理を移し、存在しない場合(No)は、ステッ
プA87に処理を移す。ステップA82(図1の分割・
結合実行制御手段12)でE0[k][k"] が最小になるk
、k"の組をk0、k0" として、座標値配列U[k0][k0"]
[1]、U[k0][k0"][2]、・・・、U[k0][k0"][N'] と結
合線の端点C1 =END[k0][k0"][1]、C1'=END[k
0][k0"][3]が選択される。
【0120】その後で、ステップA83(図1の評価関
数値比較手段11)で配列EI[k]、E1[k][k'] 、E
2[k][k'](k=1、2、・・・、9,K’=1、2、・・
・)を用いて分割条件式 EI[k] >E1[k][k'] +E2[k][k'] (5) を満たすk 、k'の組の存在の有無が判定される。
【0121】分割条件を満たすk 、k'の組が存在する場
合(Yes)は処理をステップA84に移し、存在しな
い場合(No)はステップA86に処理を移す。
【0122】ステップA84(図1の分割・結合実行制
御手段12)でE1[k][k'] +E2[k][k'] が最小にな
るk 、k'の組をk1、k1' として、END1[k1][k1'] 、
END2[K1][K1'] が分割線の端点として選択される。
さらにステップA85(図1の分割・結合実行制御手段
12)で、結合閉曲線の最小評価関数値E0[k0][k0"]
と分割閉曲線の最小評価関数値E1[k1][k1'] +E2[k
1][k1'] との大小が比較され、結合閉曲線の最小評価関
数値の方が小さい場合(Yes)は、閉曲線の結合実行
のためステップA86に処理を移し、結合閉曲線の最小
評価関数値の方が大きい場合(No)は閉曲線の分割実
行のためにステップA90に処理を移す。
【0123】ステップA86(図1の分割・結合実行制
御手段12、及び、分割生成閉曲線座標値記憶手段1
3)では、ステップA82で選択した配列Uと結合線端
点C1、C1’を用いて端点C1 を注目制御点の最適位
置P、端点C1’を次回注目制御点Q、配列Uを新しい
配列Cとし、分割生成閉曲線座標配列Fの要素値を−1
とする。
【0124】ステップA90(図1の分割・結合実行制
御手段12)では、ステップA84で選択したk1、k1'
を用いてEND1[k1][k1'] を位置P、END2[k1][k
1']を次回注目制御点Q、更新済み制御点であるC[1]
、C[2] 、・・・、C[i-1]と未更新制御点C[i] 、C
[i+1]、・・・、C[N] を配列C 、G[k1][k1'][1]、
G[k1][k1'][2]、・・・を分割生成閉曲線配列F[kk][k
k'][1]、F[kk][kk'][2]、・・・とする。
【0125】ステップA87はステップA83と全く同
じ処理を行って、閉曲線の分割条件を判定する。ステッ
プA87において分割条件を満たすk 、k'の組が存在し
ない場合(No)は、処理をステップA88に移し、存
在する場合(Yes)は処理をステップA89に移す。
【0126】ステップA88(図1の分割・結合実行制
御手段12、及び、分割生成閉曲線座標値記憶手段1
3)でEI[k] が最小になる近傍画素配列Aの値が位置
P、隣接制御点C[i+1]が次回注目制御点Q、更新済み
制御点であるC[1] 、C[2] 、・・・、C[i-1] と未更
新制御点C[i] 、C[i+1]、・・・、C[N] を分割結合
実行制御後の配列Cとし、分割生成閉曲線座標配列Fの
要素値を−1とする。
【0127】ステップA89はステップA84と全く同
じ処理をして、分割線の端点1、2を選択し、ステップ
A90に処理を移す。ステップA91(図1の分割生成
閉曲線座標値記憶手段13)では分割生成閉曲線に対す
るラベルkkに1を加算し、ステップA92(図1の分割
生成閉曲線座標値記憶手段13)では、ステップA70
〜A91の処理の結果として算出された注目制御点の最
適位置P、次回注目制御点Q、分割結合実行制御後の配
列C、分割生成閉曲線座標配列Fを出力する。
【0128】次に、図6のステップA77の動作につい
て、図8のフローチャートを用いて説明する。
【0129】図8に示されるように、図6のフローチャ
ートにおけるステップA77では、閉曲線Iの分割線の
2つの端点のうち一方の端点1は注目制御点とし、もう
一方の端点2として第i+1、i+2、・・・、Nまで
の制御点の全てを調べる。
【0130】ここで、端点1と端点2との関係を図54
の(a)に示す。この図54の(a)に示されているよ
うに、閉曲線1と閉曲線2とで形づくられる閉曲線上に
は、1からNまでのN個の点が設定されている。
【0131】図8に示されるフローチャートにおいて、
ステップA100では、端点2として調べている制御点
の番号を表す変数jをi+1に初期化する。ステップA
101では、第i制御点を分割線の端点1とし、この端
点1の座標を配列要素END1[k][k'] に保存する。
【0132】次に、ステップA102で端点2を第j制
御点とし、端点2の座標を配列要素END2[k][k'] に
保存する。ステップA103で、第1、2、・・・、
i、j、j+1、・・・、N制御点で構成される閉曲線
を閉曲線1とし、第i、i+1、・・・、j−1、j制
御点で構成される閉曲線を閉曲線2として、閉曲線1の
制御点座標を配列C1に、閉曲線2の制御点座標を配列
C2に保存し、さらに配列C2を分割生成閉曲線座標配
列Gに複写する。(ステップA100〜A103は図1
の分割・結合閉曲線設定手段7)。
【0133】ステップA104、A106(ともに図1
の分割・結合閉曲線評価関数値記憶手段9)では、それ
ぞれ配列C1、C2より、図1の動的輪郭抽出評価関数
値計算手段10を用いてそれぞれの評価関数値を計算
し、ステップA105、A107(ともに図1の分割・
結合閉曲線評価関数値記憶手段9)でその結果をそれぞ
れ配列E1[k][k'] 、E2[k][k'] に記憶される。
【0134】ステップA108では、端点2として全て
の可能な制御点を選択したか否かが判定され、選択が完
了した場合(Yes)はステップA111に処理が移
り、完了していない場合(No)はステップA109に
処理が移る。
【0135】ステップA109で変数jに1が加算され
ることにより端点2が移動し、ステップA110でそれ
に対応してカウンタk’が1だけ進められる(ステップ
A108〜A110は図1の分割・結合閉曲線設定手段
7)。ステップA111(図1の分割・結合閉曲線評価
関数値記憶手段9)では、評価関数値配列E1[k][k']
、E2[k][k'] および端点座標値配列END1[k][k']
、END2[k][k'] 、分割生成閉曲線座標配列Gが出
力される。
【0136】次に、図6のステップA78の動作につい
て、図9、及び図10に示されるフローチャートを参照
して説明する。
【0137】図9に示されるように、ステップA120
では、注目制御点を2本の結合線L1、L2のうちのL
1の端点C1とする。
【0138】ステップA121では、L2の2つの端点
C2、C2’のうち閉曲線I側から選ぶ端点C2とし
て、第i+1、i+2、・・・、Nまでの制御点の全て
を調べるために、端点C2として選択している制御点の
番号をjとし、jをi+1に初期化する。
【0139】ステップA122では端点C2を第j制御
点とする。ステップA123では結合線L1の端点のう
ち閉曲線IIから選ぶ端点C1’として配列Dに保存さ
れている閉曲線IIの構成制御点の全てを調べるため
に、端点C1’として選択されている制御点番号をmと
して、mが1に初期化される。
【0140】ステップA124では端点C1’が、ステ
ップA123のmを用いてD〔m〕とされる。ステップ
A125では結合線L2の端点のうち閉曲線IIから選
ぶ端点C2’として配列Dに保存されている閉曲線II
の構成制御点の全てを調べるために、端点C2’として
選択されいる制御番号をnとして、nが1に初期化され
る。ステップA126では端点C2’が、ステップA1
25のnを用いてD〔n〕とされる。
【0141】ここで、端点C1、C2、C1’、C2’
の関係について、図55の(a)に示す。
【0142】ステップA127ではC [1] 、C [2]
、・・・、C [i] 、D [m] 、D[m+1] 、・・
・、D [n] 、C [j] 、C [j+1] 、・・・、C
[N] で構成される閉曲線0が自身の中に捻じれによる
交点を持たないかが判定される。
【0143】ここで、閉曲線0が自身の中に捻じれによ
る交点をもつ場合を、図55の(b)に示す。
【0144】交点を持つ場合(No)はステップA12
8に処理が移り、交点を持たない場合(Yes)はステ
ップA132に処理が移る。ステップA128では、端
点C2’として閉曲線IIの全ての構成制御点を探索し
たか否かが判定される。ステップA128で探索が終わ
っていないと判定された場合(No)は、ステップA1
29で変換nに1が加算されてステップA126以降の
処理に戻る。ステップA128で探索が終了した(Ye
s)と判定された場合には、ステップA130で端点C
1’として閉曲線IIの全ての構成制御点を探索したか
否かが判定される。
【0145】ステップA130で探索が終わっていない
(No)と判定された場合は、ステップA131で変数
mに1が加算されてステップA124以降の処理に移
る。ステップA130で探索が終了した(Yes)と判
定された場合には、A142に処理が移る(ステップA
120〜A131、A142は図1の分割・結合閉曲線
設定手段7)。
【0146】図10に示されるように、ステップA13
2(図1の分割・結合閉曲線評価関数値記憶手段9)で
は、C [1] 、C [2] 、・・・、C [i] 、D [m]
、D[m+1] 、・・・、D [n] 、C [j] 、C [j
+1] 、・・・、C [N] が結合閉曲線0の構成制御点
であるとして配列U [k][k"][1] 、U [k][k"][2] 、・
・・U [k][k"][N']に保存される。
【0147】ステップA133では、配列U [k][k"]
[1] 、U [k][k"][2] 、・・・、U [k][k"][N']と図1
の動的輪郭抽出評価関数値計算手段10により評価関数
値が計算され、ステップA134ではステップA71で
計算された評価関数値が配列E0 [k][k"]に保存される
(ステップA133、A134は図1の分割・結合閉曲
線評価関数値記憶手段9)。
【0148】ステップA135では端点C1、C2、C
1’、C2’の座標値が配列END[k][k"][1] 、EN
D [k][k"][2] 、END [k][k"][3] 、END [k][k"]
[4]、にそれぞれ保存される(図1の分割・結合閉曲線
評価関数値記憶手段9)。ステップA136において端
点C2’として閉曲線IIの全ての構成制御点を選択し
たか否かが判定され、選択が終了した場合(Yes)は
ステップA139に処理が移り、完了していない場合
(No)はステップA137に処理が移る。
【0149】ステップA137では変数nに1が加算さ
れ、ステップA138で変数k”に1が加算され、ステ
ップA126以降の処理に戻る。ステップA139で
は、端点C1’として閉曲線IIの全ての構成制御点を
選択したか否かが判定され、選択が完了した場合(Ye
s)はステップA142に処理が移り、完了していない
場合(No)はステップA140に処理が移る。
【0150】ステップA140では変数mに1が加算さ
れ、ステップA141で変数k”に1が加算されてステ
ップA124以降の処理に戻る(ステップA136〜A
141は図1の分割・結合閉曲線設定手段7)。ステッ
プA142では、端点C2として可能な全ての制御点を
調べて選択したか否かが判定され、選択が完了した場合
(Yes)はステップA145に処理が移り、完了して
いない場合(No)はステップA143に処理が移る。
【0151】ステップA143で変数jに1が加算され
て、ステップA144で変数k’に1が加算された上で
処理がA122に戻る(ステップA142〜A144は
図1の分割・結合閉曲線設定手段7)。ステップA14
5では、結合閉曲線0の座標値配列U、評価関数値配列
E0、端点座標値配列ENDが出力される。
【0152】この第1の動作例において、ステップA4
1〜A44、A49、A51〜A61、およびステップ
A50中のステップA70〜A72、A74〜A76、
A79、A80、A88、A92がGreedyアルゴリズム
であるが、この部分は、注目制御点を閉曲線評価関数値
が小さくなる位置へ更新する計算方法であれば、Greedy
アルゴリズム以外の方法を用いることができる。
【0153】また、この第1の動作例においては、閉曲
線の分割と結合の制御とが同時に行われ、閉曲線の分割
の結果生成された分割生成閉曲線に対しても動的輪郭抽
出が行われる。分割結合実行制御は注目制御点の最適位
置探索のたびに行われるので、閉曲線の動的輪郭抽出計
算が収束してから分割結合制御を行う従来の方法より
も、より細かい抽出ステップで閉曲線の分割と結合を伴
った動的輪郭抽出を行うことが可能である。
【0154】次に、図1に示される本発明に係る動的輪
郭抽出装置の第1の実施形態の第2の動作例について、
図11〜図16を参照して説明する。
【0155】第2の動作例は、上述した第1の動作例か
ら閉曲線の結合機能のみを持たせた動作例で、注目閉曲
線とその最近接閉曲線の結合を次々に行っていく動作例
である。
【0156】図11は、図1の注目閉曲線選択手段3、
閉曲線初期設定手段4、動的輪郭抽出手段20、動的輪
郭抽出終了判定手段17内で行われる処理を表すフロー
チャートである。図12、及び図13は、図11のステ
ップB4の動作を説明するフローチャート、図14、図
15、及び、図16は、図13のステップB30の動作
を説明するフローチャートである。
【0157】図11のステップB1、B2、B3、B
5、B6、B8の動作は、それぞれ図2のステップA
2、A3、A7、A9、A10、A15の動作と全く同
じである。
【0158】また、図2のステップA8では閉曲線の分
割と結合を伴う動的輪郭抽出の結果として配列C’と分
割生成閉曲線座標配列Fが算出されて出力となるが、ス
テップB4(図1の動的輪郭抽出手段20)では、閉曲
線の結合のみを伴う動的輪郭抽出の結果として配列C’
が出力となる。
【0159】ステップB7(図1の動的輪郭抽出終了判
定手段17)では、初期閉曲線群の中で注目閉曲線とし
て未選択の閉曲線の存在が判定され、存在する場合(Y
es)はステップB3に処理が移り、存在しない場合
(No)はステップB8に処理が移る。
【0160】ステップB4の動作を、図12、及び図1
3に示されるフローチャートを用いて説明する。
【0161】図12、及び、図13に示されるフローチ
ャートのステップB30とB41を除く各ステップは、
図4、及び図5に示されるステップA50とA61を除
いた対応する各ステップと全く同じ動作をする。
【0162】図13のステップB30(図1の制御点探
索位置設定手段6から分割生成閉曲線座標記憶手段1
3)ではステップA50とは異なり分割生成閉曲線座標
配列を出力せず、注目制御点の最適位置P、次回注目制
御点Q、結合実行制御後の閉曲線座標配列Cを出力す
る。ステップB41(図1の動的輪郭抽出終了判定手段
17)では、ステップA61と異なり配列Fを出力せ
ず、配列C’のみを出力する。
【0163】次に、図13に示されるステップB30の
動作を、図14、図15、及び、図16に示されるフロ
ーチャートを用いて説明する。
【0164】図14に示されるように、ステップB50
では、注目制御点である第i制御点とこの制御点の8近
傍画素の計9個の点の座標が、最適位置探索のために算
出される。ステップB51の変数kは、前ステップB5
0で設定された9個の点のうちk番目の点を第i制御点
の最適位置と仮定して評価関数値を計算する事を表し、
このステップB51ではkの値が1に初期化される。
【0165】ステップB52では、第i制御点の位置が
ステップB50で設定された9点のk番目の点と設定さ
れる。ステップB53のカウンタk’は、閉曲線Iと閉
曲線IIとを結合して出来る全ての閉曲線0にラベルを
つけるためのものであり、このステップではk’の値が
1に初期化される。
【0166】ステップB54で第i制御点以外の座標と
ステップB52で選んだ第i制御点の座標を記憶する
(以上ステップB50〜54は図1の制御点探索位置設
定手段6)。
【0167】図15のステップB55でこれらの座標を
記憶(図1の閉曲線評価関数値記憶手段8)した上で図
1の分割・結合閉曲線評価関数値計算手段10を用いて
評価関数値を計算し、その値をステップB56(図1の
閉曲線評価関数値記憶手段8)で配列EI [k] に保存
する。
【0168】ここで、前出の図9、及び図10に示され
るカウンタ変数k”と、図14、図15、及び図16に
示されるカウンタ変数k’とは同じ働きをするので、図
14、図15、及び図16に示されるフローチャートの
ステップB57〜B81はそれぞれに対応する、図9、
及び図10に示されるフローチャートのステップA12
0〜A144と同じ動作をする。
【0169】図15のステップB82では、ステップB
52〜B81までの処理をステップB50での設定点全
てに対して行ったか否かを判定し、行われた場合(Ye
s)にはステップB84に処理を移し、行われていない
場合(No)はステップB83に処理を移す。
【0170】ステップB83では、変数kに1を加算し
て図14のステップB52に処理を戻す(ステップB8
2、B83は図1の制御点探索位置設定手段6)。ステ
ップB84(図1の評価関数値比較手段11)では計算
した配列EI [k]、EII、E0 [k][k'](k’=1、
2、・・・)を用いて式(4)を満たすk、k’の組の
存在の有無が判定され、存在する場合(Yes)はステ
ップB86に処理が移り、存在しない場合(No)はス
テップB85に処理が移る。
【0171】ステップB85(図1の分割・結合実行制
御手段12)では、EI [k] が最小になる第k近傍画
素を第i制御点の最適位置P、隣接している第i+1制
御点を次回注目制御点Q、各号実行制御後の配列Cを最
適位置への更新済みのC [1] 、C [2] 、・・・、C
[i−1] と未更新のC [i] 、C [i+1] 、・・
・、C [N] としてステップB88(図1の分割・結合
実行制御手段12)で出力する。
【0172】ステップB86(図1の分割・結合実行制
御手段12)では、E0 [k][k']を最小値にするk、
k’の組をk0、k0’とし、配列U [k0][k0'][1] 、
U [k0][k0'][2] 、・・・、U [k0][k0'][N']、および
結合線の端点としてEND [k0][k0'][1] が端点C1に
END [k0][k0'][3] 端点C1’に選ばれる。ステップ
B87(図1の分割・結合実行制御手段12)ではステ
ップB86で選ばれた配列Uを構成する際に用いられた
端点C1を位置P、端点C1’を次回注目制御点Q、ス
テップB86で選ばれた配列Uを結合実行後の配列Cと
し、配列Uの要素数N’を配列Cの要素数Nとしてステ
ップB88で出力する。
【0173】この第2の動作例において、ステップB2
0〜B24、B29、B31〜B41、およびステップ
B30中のステップB54〜B56、B82、B83、
B85、B86がGreedyアルゴリズムであるが、この部
分は、注目制御点を閉曲線評価関数値が小さくなる位置
へ更新する計算方法であれば、Greedyアルゴリズム以外
の方法を用いることができる。
【0174】上述の、本発明に係る第1の実施形態の第
2の動作例では、閉曲線の結合実行制御のみを行うこと
ができる。結合実行制御は注目制御点の最適位置探索の
たびに行われ、結合後の閉曲線に対しても動的輪郭抽出
が一巡した後で結合対象閉曲線が計算される。したがっ
て自身に近い閉曲線を次々に結合していくことが可能と
なり、かつ閉曲線の動的輪郭抽出計算が収束してから結
合を制御する従来の方法よりも、細かい抽出ステップで
結合を伴う動的輪郭抽出を行う事が可能である。
【0175】次に、図1に示される本発明に係る動的輪
郭抽出装置の第1の実施形態の第3の動作例について、
図17〜図22を参照して説明する。
【0176】次に、図17は、図1の注目閉曲線選択手
段3、閉曲線初期設定手段4、初期評価関数値記憶手段
5、動的輪郭抽出手段20、動的輪郭抽出終了判定手段
17の動作を示したフローチャートである。図18、及
び図19は、図17のステップC4の動作を説明するフ
ローチャートであり、図20、図21、及び、図22は
図19のステップC31の動作を説明するフローチャー
トである。
【0177】図17のステップC1〜C8はそれぞれに
対応する図11のステップB1〜B8と同じ動作をす
る。
【0178】図17のステップC4の動作を図18、及
び、図19に示されるフローチャートを用いて説明す
る。
【0179】図18、及び、図19の各ステップの動作
は、ステップC20(図1の閉曲線初期設定手段4)で
閉曲線結合実行をチェックするフラッグが定義され、フ
ラッグがONに初期化される以外は、図12、及び、図
13の対応する各ステップと同じ動作をする。
【0180】次に、図19のステップC31の動作を図
20、図21、及び、図22に示されるフローチャート
を用いて説明する。
【0181】図20、図21、及び、図22の各ステッ
プはステップC55、C89〜C94を除き図14、図
15、及び、図16の対応する各ステップと同じ動作を
する。図20のステップC55(図1の制御点探索位置
設定手段6)においてステップC4で定義された結合フ
ラッグがONかOFFかが判定され、ONと判定された
場合(Yes)はステップC56からステップC89ま
での処理が行われ、ステップC89(図1の分割・結合
実行制御手段12)では結合フラッグがOFFとされ
る。
【0182】ステップC55において結合フラッグがO
FFであると判定された場合(No)は、図21に示さ
れるように、ステップC90において配列Cと図1の動
的輪郭抽出評価関数値計算手段10を用いて評価関数値
を計算し、ステップC91においてその出力値を配列E
I[ k] に保存する(ステップC90、C91は共に図
1の閉曲線評価関数値記憶手段8)。
【0183】ステップC92では、ステップC50で設
定された9個の点全てを最適位置として選択したか否か
が判定され、選択が完了している場合(Yes)はステ
ップC94に処理が移り、完了していない場合(No)
はステップC93に処理が移る。図21のステップC9
3では変数kに1を加算し処理をステップC52に戻す
(ステップC92、C93は図1の制御点探索位置設定
手段6)。図22のステップC94(図1の分割・結合
実行制御手段12)においてEI [k] が最小になる近
傍画素配列Aの座標値が注目制御点の最適位置P、隣接
制御点の座標値を次回注目制御点Q、更新済みの制御点
C [1] 、C [2] 、・・・、C [i−1] と未更新の
制御点C [i] 、C [i+1] 、・・・、C [N] を結
合制御後の配列Cとする。ステップC95(図1の分割
・結合実行制御手段12)では、ステップC86、C8
8、C93の算出結果を出力する。
【0184】この第3の動作例において、ステップC2
1〜C23、C27、C28、C30、C32〜C4
2、およびステップC31中のステップC50〜C5
2、C54、C56、C57、C83、C84、C8
6、C90〜C95がGreedyアルゴリズムであるが、こ
の部分は、注目制御点を閉曲線評価関数値が小さくなる
位置へ更新する計算方法であれば、Greedyアルゴリズム
以外の方法を用いることができる。
【0185】上述のように、図1に示される第1の実施
形態に係る動的輪郭抽出装置の第3の動作例によれば、
注目閉曲線Iの最近傍閉曲線IIを結合対象閉曲線と
し、一度この閉曲線IIが閉曲線Iに結合されると、結
合を伴った動的輪郭抽出から通常の動的輪郭抽出に切り
替わる動作例である。
【0186】また、この第1の実施形態における第3の
動作例において示した結合フラッグによる動的輪郭抽出
方法の切替えを、第1の実施の形態の第1の動作例に適
応させることで、動的輪郭抽出の過程での閉曲線の分割
・結合を制御しつつ、一度閉曲線の結合が行われると抽
出の過程で制御するのは閉曲線の分割のみになるという
動作例も実行することができる。
【0187】次に、図1に示される本発明に係る動的輪
郭抽出装置の第1の実施形態の第4の動作例について、
図23〜図30を参照して説明する。
【0188】第1の実施の形態の第4の動作例は、第1
の動作例の閉曲線の分割と結合の機能のうち、分割の機
能のみを持つ場合の動作例である。図23は図1の閉曲
線初期設定手段4、初期評価関数値記憶手段5、動的輪
郭抽出手段20、動的輪郭抽出終了判定手段17の動作
を示すフローチャートである。図24は図23のステッ
プD12の動作を説明するフローチャートであり、図2
5、及び、図26は、図23のステップD8の動作を説
明するフローチャートであり、図27、及び、図28
は、図26のステップD46の動作を説明するフローチ
ャートであり、図29、及び、図30は、図27のステ
ップD71の動作を説明するフローチャートである。
【0189】図23の各ステップは、ステップD8を除
き図2の対応する各ステップと同じ動作をする。ステッ
プD8(図1の閉曲線初期設定手段4、動的輪郭抽出手
段20)は図2に示されるステップA8と異なり、閉曲
線の分割のみを伴う動的輪郭抽出の結果の閉曲線座標配
列C’と分割生成閉曲線座標配列Fとを出力する。
【0190】次に、図23のステップD12の動作を、
図24を用いて説明する。図24の各ステップは、図3
の対応するステップと同じ動作をする。
【0191】次に、図23のステップD8の動作を、図
25、及び図26に示されるフローチャートを用いて説
明する。図25、及び、図26と、図4、及び、図5を
比べて、図25、及び、図26のステップD40〜D4
5、D47〜D57の動作は、それぞれ図4、及び、図
5のステップA40〜A44、A49、A51〜A61
と同じである。図4、及び、図5に示されるフローチャ
ートのステップA45〜A48は閉曲線の結合を行うた
めに必要なステップなので、第4の動作例ではこれらの
ステップは含まれない。
【0192】また、図5に示されるフローチャートのス
テップA50では閉曲線の分割結合実行制御後の配列
C、分割生成閉曲線座標配列F、注目制御点の最適位
置、次回注目制御点を算出するが、第4の動作例では閉
曲線の分割のみを行うので、それに対応する図26のス
テップD46では分割のみを伴う動的輪郭抽出後の閉曲
線座標配列C、分割生成閉曲線座標配列F、注目制御点
の最適位置P、次回注目制御点が算出される。
【0193】次に、図26に示されるフローチャートの
ステップD46の動作を図27、及び、図28に示され
るフローチャートを用いて説明する。
【0194】図27に示されるように、ステップD65
では注目制御点である第i制御点とこの制御点の8近傍
画素の計9個の点の座標が、最適位置探索のために算出
される。ステップD66のカウンタkは、第i制御点の
位置を前ステップD65で設定した9個の点のk番目の
点と仮定して評価関数値の計算を行う事を表し、該ステ
ップでkの値を1に初期化する。
【0195】ステップD67では、第i制御点の位置を
ステップD65で設定した9個の点のk番目の点とす
る。ステップD68では、第i制御点以外の制御点の座
標とステップD67で選んだ第i制御点の座標を記憶す
る(以上ステップD65〜D68は図1の制御点探索位
置設定手段6)。ステップD69でこれらの座標を記憶
(図1の閉曲線評価関数値記憶手段8)した上で、図1
の動的輪郭抽出評価関数値計算手段10を用いて評価関
数値を計算し、その値をステップD70(図1の閉曲線
評価関数値記憶手段8)で配列EI [k] に記憶する。
【0196】ステップD71(図1の分割・結合閉曲線
設定手段7、及び、分割・結合閉曲線評価関数値記憶手
段9)では、2つの分割閉曲線の評価関数値配列E1、
E2と分割線の2端点の座標配列END1、END2、
および分割生成閉曲線座標配列Gが計算される。
【0197】ステップD72では、ステップD65で設
定された9個の点すべてがステップD67で選択された
か否かが判定され、選択が完了した場合(Yes)は図
28のステップD74に処理が移り、完了していない場
合(No)はステップD73に処理が移る。ステップD
73で変数kに1を加算して、ステップD67に処理を
戻す(ステップD72、D73は共に図1の制御点探索
位置設定手段6)。
【0198】図28に示されるように、ステップD74
(図1の評価関数値比較手段11)では、配列EI
[k]、E1 [k][k']、E2 [k][k']を用いて式(5)を
満たすk、k’の組の存在の有無が判定され、存在しな
い場合(No)はステップD78に処理が移り、存在す
る場合(Yes)はステップD75に処理が移る。ステ
ップD78(図1の分割・結合実行制御手段手段12、
及び、分割生成閉曲線座標値記憶手段13)でEI [k]
が最小になる第k近傍画素を第i制御点の最適位置P、
隣接している第i+1制御点を次回注目制御点Q、分割
生成閉曲線座標配列Fの要素値を全て−1とする。
【0199】ステップD75(図1の分割・結合実行制
御手段12)では、E1 [k][k']+E2[k][k'] が最小
になるk、k’の組をk1、k1’とし端点1としてE
ND1[k1][k1'] 、端点2としてEND2[k1][k1'] が
選ばれる。ステップD76(図1の分割・結合実行制御
手段12、分割生成閉曲線座標値記憶手段13)では、
端点1が第i制御点の最適位置P、端点2が次回注目制
御点Q、前ステップD75で選択されたk1、k1’を
用いてG[k1][k1'][1]、G [k1][k1'][2] 、・・・が分
割生成閉曲線座標配列F [kk][k k'][1]、F [kk][kk']
[2] 、・・・に代入される。
【0200】ステップD77では分割生成閉曲線に対す
るラベルkkに1が加算される。ステップD78では、
配列C、配列F、および点P、Qの座標を出力する(ス
テップD77、78は図1の分割生成閉曲線座標値記憶
手段13)。
【0201】次に、図27のステップD71の動作につ
いて、図29、及び、図30に示されるフローチャート
を用いて説明する。
【0202】図29、及び、図30に示されるフローチ
ャートの各ステップはそれぞれ、ステップD91を除き
図8の対応するステップと同じ動作をする。ステップD
91では、閉曲線Iを分割してできる閉曲線にラベルを
つける変数k’が定義され、該ステップでk’の値が1
に初期化される。
【0203】この第4の動作例において、ステップD4
0〜D45、D47〜D57、およびステップD46中
のステップD65〜D70、D72、D73、D78、
D79がGreedyアルゴリズムであるが、この部分は、注
目制御点を閉曲線評価関数値が小さくなる位置へ更新す
る計算方法であれば、Greedyアルゴリズム以外の方法を
用いる事が出来る。
【0204】上記、図1に示される本発明に係る動的輪
郭抽出装置の第1の実施形態の第4の動作例において
は、閉曲線の分割のみが動的輪郭抽出の過程で行われ、
分割制御は注目制御点の最適位置探索のたびに実行され
るので、閉曲線の動的輪郭抽出計算が収束してから分割
制御を行う従来の方法よりも、より細かい抽出ステップ
で分割を伴った動的輪郭抽出を行うことができる。
【0205】ここで、前述した本発明の第1の実施の形
態の各動作例に関して、最適位置探索のために設定する
近傍画素の数を9個としたが、この数は9に限定される
ものではなく、任意に変更することができる。
【0206】また、本発明の第1の実施の形態の各動作
例に関して、分割・結合閉曲線の設定を各制御点の最適
位置探索のたびに行う場合について説明したが、曲率の
大きい点に対してのみ行うなどの制限があってもよい。
【0207】また、本発明の第1の実施の形態の各動作
例に関して、分割線の端点2および結合線の端点C2を
最適位置へ未更新の制御点の中で設定して説明したが、
更新済みの制御点を含めてもよい。
【0208】また、本発明の第1の実施の形態の各動作
例に関して、入力画像に対する動的輪郭抽出の終了条件
を、動的輪郭抽出が行われた閉曲線の延べ総数の上限値
で設定して説明したが、終了条件に制限はない。
【0209】さらに、本発明の第1の実施の形態の各動
作例に関して、注目閉曲線に対する結合線の設定の仕方
に制限はない。
【0210】次に、本発明に係る動的輪郭抽出装置の第
2の実施形態について、図面を参照して説明する。図3
1に、本発明に係る動的輪郭抽出装置の第2の実施形態
の構成を示すブロック図を示す。
【0211】この図31に示される第2の実施形態は、
閉曲線の分割および結合を制御点の最適位置探索が閉曲
線を一巡してから実行するものである。図31と図1と
を比較すると、図31では評価関数値比較手段11、分
割・結合実行制御手段12、分割生成閉曲線座標値記憶
手段13が最適位置探索対象制御点変更手段15と注目
閉曲線輪郭抽出終了判定手段16の間にある点が、前述
した第1の実施形態との相違点であることが分かる。
【0212】本発明の第2の実施形態では、注目閉曲線
を分割すると仮定した時の2つの閉曲線を分割候補閉曲
線、注目閉曲線をその最近接閉曲線と結合すると仮定し
た時の結合閉曲線を結合候補閉曲線とする。図31にお
ける各手段は、図1における各手段と同じ動作をするの
で説明を省略する。
【0213】また、最適位置探索対象制御点変更手段1
5は制御点の最適位置探索が閉曲線を一巡した時に評価
関数値比較手段11に処理を移すので、閉曲線の分割お
よび結合を制御点の最適位置探索が一巡するたびに実行
制御することができる。
【0214】次に、図31に示される本発明に係る動的
輪郭抽出装置の第2の実施形態の第1の動作例につい
て、図32〜図40を参照して説明する。
【0215】図32は、図31の注目閉曲線選択手段
3、閉曲線初期設定手段4、動的輪郭抽出手段20、動
的輪郭抽出終了判定手段17の動作を示すフローチャー
トであり、図33は図32のステップE12の動作を示
すフローチャートであり、図34、図35、及び、図3
6は図32のステップE8の動作を示すフローチャート
であり、図37は図35のステップE56の動作を示す
フローチャートであり、図38は図37のステップE9
6の動作を示すフローチャートであり、図39、図40
は、図37のステップE97の動作を示すフローチャー
トである。
【0216】図32のステップE8を除く各ステップ
は、それぞれ図2の対応するステップと同じ動作をす
る。また、図32のステップE12の動作を、図33に
示されるフローチャートを用いて説明する。
【0217】図33に示されるフローチャートの各ステ
ップは、それぞれ図3の対応するステップと同じ動作を
する。
【0218】次に、図32のステップE8の動作を、図
34、図35、及び、図36に示されるフローチャート
を用いて説明する。
【0219】図34、図35、及び、図36において、
ステップE45〜E54は、図4、及び、図5のステッ
プA40〜A49と同じ動作をする。ステップE55で
は、分割候補閉曲線にラベルをつけるための変数k’、
結合候補閉曲線にラベルをつけるための変数k”のそれ
ぞれの値が1に初期化される。
【0220】図35のステップE56(図31の閉曲線
初期設定手段4、動的輪郭抽出手段20)において注目
制御点C [i] の最適位置P、分割候補閉曲線の座標配
列C1、C2、分割候補閉曲線の評価関数値配列E1、
E2、結合候補閉曲線の座標配列U、結合候補閉曲線の
評価関数値配列E0が計算される。ステップE57(図
31の制御点最適位置決定手段14)では注目制御点C
[i] の座標が、最適位置Pの座標に更新される。
【0221】ステップE58では、注目制御点として閉
曲線I上の全ての制御点が選択されたか否かが判定さ
れ、選択が完了した場合(Yes)はステップE60に
処理が移り、完了していない場合(No)はステップE
59に処理が移る。ステップE59では変数iに1が加
算されてステップE55以降の処理に戻る(ステップE
58、E59は図31の最適位置探索対象制御点変更手
段15)。
【0222】ステップE60では配列Cと図31の動的
輪郭抽出評価関数値計算手段10を用いて評価関数値E
Iが計算される(図31の閉曲線評価関数値記憶手段
8)。図36のステップE61(図31の評価関数値比
較手段11)で配列E0 [i"][k"] 、EI、EII
(i”=1、2、・・・、Nk”=1、2、・・・)を
用いて結合条件式 E0[i"][k"]<EI+EII (6) を満たすi”、k”の組の存在の有無が判定される。
【0223】統合条件を満たすi”、k”の組が存在す
る場合(Yes)は、ステップE62に処理を移し、存
在しない場合(No)はステップE68に処理を移す。
ステップE62(図31の分割・結合実行制御手段1
2)でE0[i"][k"]が最小になるi”、k”の組が選択
され、その値がi0、k0”となる。その後で、ステッ
プE63(図31の評価関数値比較手段11)で配列E
I、E1[i'][k']、E2[i'][k'](i’=1、2、・・
・、N,k’=1、2、・・・)を用いて分割条件式 EI>E1[i'][k']+E2[i'][k'] (7) を満たすk、k’の組の存在の有無が判定される。
【0224】分割条件を満たすi’、k’の組が存在す
る場合(Yes)は処理をステップE64に移し、存在
しない場合(No)はステップE66に処理を移す。ス
テップE64(図31の分割・結合実行制御手段12)
でE1[i'][k']+E2[i'][k']が最小になるi’、k’
の組が選択され、その値がi1’、k1’とされる。
【0225】ステップE65(図31の分割・結合実行
制御手段12)で結合閉曲線の最小評価関数値E0[i0][k
0"] と分割閉曲線の最小評価関数値E1[i1'][k1']+E
2[i1'][k1']の大小が比較され、結合閉曲線の最小評価
関数値の方が小さい場合(Yes)は、閉曲線の結合実
行のためステップE66に処理を移し、結合閉曲線の最
小評価関数値の方が大きい場合(No)は閉曲線の分割
実行のためにステップE67に処理を移す。
【0226】ステップE66(図31の分割・結合実行
制御手段12、分割生成閉曲線座標値記憶1手段3)で
は、ステップE62で選択したi0、k0”を用いて配
列U[i0][k0"][1]、U[i0][k0"][2]、・・・が配列C’
とされ、分割生成閉曲線座標配列Fの全ての要素値が−
1とされる。
【0227】ステップE67(図31の分割・結合実行
制御手段12、分割生成閉曲線座標値記憶手段13)で
は、ステップA64で選択したi1、k1' を用いてC1[i
1][k1'][1]、C1[i1][k1'][2]、・・・が配置C’とさ
れ、C2[i1][k1'][1]、C2[i1][k1'][2]、・・・を分
割生成閉曲線配列F[kk][kk'][1]、F[kk][kk'][2]、・
・・とされる。ステップE68はステップE63と全く
同じ処理を行って、閉曲線の分割条件を判定する。ステ
ップA68で分割条件を満たすi'、k'の組が存在しない
場合(No)は、処理をステップE71に移し、存在す
る場合(Yes)は処理をステップE69に移す。
【0228】ステップE71(図31の分割・結合実行
制御手段12、分割生成閉曲線座標値記憶手段13)で
は、配列Cが配列C’とされ、分割生成閉曲線座標配列
Fの要素値を−1とする。ステップE69はステップA
64と全く同じ処理をして、ステップE67に処理を移
す。ステップE70(図31の分割生成閉曲線座費用値
記憶手段13)では分割生成閉曲線に対するラベルkk
に1を加算し、ステップE72(図31の注目閉曲線輪
郭抽出終了判定手段16)ではステップE66、E6
7、E71の結果の配列C’と図31の動的輪郭抽出評
価関数値計算手段10を用いて評価関数値Eを計算す
る。次のステップE73〜E78は、図4、及び、図5
のステップA56〜A61と同じ動作をする。
【0229】次に、図35に示されるフローチャートの
ステップE56の動作を図37を用いて説明する。
【0230】ステップE90〜E92は図6、及び、図
7のステップA70〜A72と同じ動作をし、ステップ
E96、E97、E100を除くステップE92以降の
各ステップは、それぞれ図6、及び、図7のステップA
74〜A80の対応するステップと同じ動作をする。
【0231】ステップE96(図31の分割・結合閉曲
線設定手段7、分割・結合閉曲線評価関数値記憶手段
9)では注目制御点と配列Cを用いて、2つの分割候補
閉曲線1、2の評価関数値配列E1、E2と座標配列C
1、C2が計算される。ステップE97(図31の分割
・結合閉曲線設定手段7、分割・結合閉曲線評価関数値
記憶手段9)では注目制御点と配列Cを用いて、結合候
補閉曲線の評価関数値配列E0と座標配列Uが計算され
る。
【0232】ステップE100(図31の制御点最適位
置決定手段14)では計算された配列EI[k] のうち最
小値となるkを求めて、ステップE90で設定した9個
の点のうち求めたk番目の点を位置Pとする。
【0233】次に、図37のステップE96の動作を図
38に示されるフローチャートを用いて説明する。
【0234】ステップE111、E112で端点1およ
び端点2の座標を配列に保存せず、ステップE113で
配列C1、C2の第1添字に制御点の番号が用いられ、
ステップE115、E117で配列E1、E2の第1添
字に制御点の番号が用いられることを除けば、ステップ
E110〜E120の各ステップは、それぞれ図8の対
応するステップA100〜A110と同じ動作をする。
【0235】ステップE121(図31の分割・結合閉
曲線評価関数値記憶手段9)では計算された配列E1、
E2、C1、C2が出力される。
【0236】次に、図37のステップE97の動作につ
いて、図39、及び、図40に示されるフローチャート
を用いて説明する。
【0237】配列E0、および配列Uの第1添字に制御
点の番号が用いられ、2本の結合線の端点の座標が保存
されないことを除けば、ステップE130〜E153の
各ステップの動作は、それぞれ図9、及び、図10でス
テップA135を除いた対応するステップと同じ動作を
する。ステップE135(図31の分割・結合閉曲線評
価関数値記憶手段9)では、計算された配列E0、Uが
出力される。
【0238】この動作例において、ステップE45〜E
49、E54、E57〜E59、E71〜E78、およ
びステップE56中のステップE90〜E95、E98
〜E100がGreedyアルゴリズムであるが、この部分
は、注目制御点を閉曲線評価関数値が小さくなる位置へ
更新する計算方法であれば、Greedyアルゴリズム以外の
方法を用いることができる。
【0239】上述のように、本発明に係る動的輪郭抽出
装置の第2の実施形態の第1の動作例では、制御点の最
適位置探索が閉曲線を一巡した後で閉曲線の分割および
結合が行われる。第1の実施形態では制御点の最適位置
探索ごとに閉曲線の分割と結合を行っていたので、分
割、若しくは結合の端点となるべき制御点の最適位置探
索が行われる前に、別の制御点で閉曲線の分割、若しく
は結合が行われる可能性がある。
【0240】上述した第2の実施形態では、全制御点に
関して分割候補閉曲線と結合候補閉曲線を計算してから
分割と結合を実行していることにより、本当に閉曲線の
分割、若しくは結合をするべき制御点で、閉曲線の分
割、若しくは結合を実行することができる。
【0241】従って、本発明の第2の実施形態の第1の
動作例は、閉曲線の分割と結合を同時に制御する例であ
るが、第1の実施形態の第2、第3、第4の動作例と同
じく閉曲線の結合のみ、若しくは分割のみを伴う動的輪
郭抽出装置にも用いることができる。
【0242】また、本発明の第2の実施形態の動作例に
関して、最適位置探索のために設定する近傍画素の数を
9個としたが、この数には制限はない。
【0243】また、本発明の第2の実施形態の動作例に
関して、分割・結合閉曲線の設定を各制御点の最適位置
探索のたびに行う場合について説明したが、曲率の大き
い点に対してのみ行うなどの制限があってもよい。
【0244】また、本発明の第2の実施形態の動作例に
関して、分割線の端点2および結合線の端点C2を最適
位置へ未更新の制御点の中で設定して説明したが、更新
済みの制御点を含めてもよい。
【0245】また、本発明の第2の実施形態の動作例に
関して、入力画像に対する動的輪郭抽出の終了条件を、
動的輪郭抽出が行われた閉曲線の延べ総数の上限値で設
定して説明したが、終了条件に制限はない。
【0246】さらに、本発明の第2の実施形態の動作例
に関して、注目閉曲線に対する結合線の設定の仕方に制
限はない。
【0247】次に、本発明に係る動的輪郭抽出装置の第
3の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0248】図41に、本発明に係る動的輪郭抽出装置
の第3の実施形態の構成のブロック図を示す。図41に
示されるように、この第3の実施形態では、分割閉曲
線、若しくは結合閉曲線の設定の実行を制御する分割・
結合閉曲線設定実行制御手段19によって、制御点探索
位置設定手段6、閉曲線評価関数値記憶手段8、制御点
最適位置決定手段14、最適位置探索対象制御点変更手
段15から成る通常の動的輪郭抽出部分と分割・結合閉
曲線設定手段7、分割・結合閉曲線評価関数値記憶手段
9、評価関数値比較手段11、分割・結合実行制御手段
12、分割生成閉曲線評価関数値記憶手段13から成る
閉曲線の分割と結合を制御する部分とが分かれているこ
とが、図1に示される第1の実施形態との相違である。
【0249】次に、図41に示される、本発明に係る動
的輪郭抽出装置の第3の実施形態の動作について、以下
に説明する。
【0250】本発明の第3の実施形態では、注目閉曲線
を分割すると仮定した時の2つの閉曲線を分割候補閉曲
線、注目閉曲線をその最近接閉曲線と結合すると仮定し
た時の結合閉曲線を結合候補閉曲線とする。図41の分
割・結合閉曲線設定実行制御手段19は制御点の最適位
置探索が閉曲線を一巡するたびに動作をする。
【0251】この分割・結合閉曲線設定実行制御手段1
9では次の輪郭抽出の一巡で、閉曲線の分割と結合を伴
わない通常の動的輪郭抽出を行うか、閉曲線の分割と結
合の制御のみを行うかを判定する。通常の動的輪郭抽出
を行う場合は、制御点探索位置設定手段6で注目制御点
の最適位置探索のための探索点を設定し、閉曲線評価関
数値記憶手段8で制御点探索位置設定手段6をもとに動
的輪郭抽出評価関数値計算手段10を用いて評価関数値
を計算してその値を記憶し、制御点最適位置決定手段1
4で閉曲線評価関数値記憶手段8の結果より注目制御点
の最適位置を決定し、最適位置探索対象制御点変更手段
15で次に最適位置探索を行う制御点に注目制御点を変
更する。
【0252】閉曲線の分割と結合の制御のみを行う場合
は、分割・結合閉曲線設定手段7で分割候補閉曲線と結
合候補閉曲線を設定し、分割・結合閉曲線評価関数値記
憶手段9において分割・結合閉曲線設定手段7で設定さ
れた閉曲線に対する評価関数値を動的輪郭抽出評価関数
値計算手段10を用いて計算してその値を記憶し、評価
関数値比較手段11において分割・結合閉曲線評価関数
値記憶手段9の値を比較し、分割・結合実行制御手段1
2で評価関数値比較手段11の比較の結果をもとにして
閉曲線の分割と結合を制御し、分割生成閉曲線座標記憶
手段13において閉曲線の分割の結果生成した閉曲線の
構成制御点座標を記憶する。
【0253】次に、図41に示される本発明に係る動的
輪郭抽出装置の第3の実施形態の動作例について、図面
を参照して説明する。
【0254】本発明の第3の実施形態の第1の動作例
を、図42〜図52に示す。図42は、図41の注目閉
曲線選択手段3、閉曲線初期設定手段4、動的輪郭抽出
手段20、動的輪郭抽出終了判定手段17、分割・結合
閉曲線設定実行制御手段19の動作を示すフローチャー
トであり、図43は、図42のステップF12の動作を
示すフローチャートであり、図44、図45、図46、
及び、図47は、図42のステップF8の動作を示すフ
ローチャートであり、図48、及び、図49は、図46
に示されるフローチャートのステップF75の動作を示
すフローチャートであり、図50、図51、及び、図5
2は、図45のステップF70の動作を示すフローチャ
ートであり、図53は図45のステップF53の動作を
示すフローチャートである。
【0255】図42に示されるフローチャートの各ステ
ップは、それぞれ図2の対応するステップと同じ動作を
する。
【0256】次に、図42のステップF12の動作を、
図43に示されるフローチャートを用いて説明する。図
43の各ステップは、それぞれ図3の対応する各ステッ
プと同じ動作をする。
【0257】次に、図42のステップF8の動作を、図
44、図45、図46、及び、図47に示されるフロー
チャートを用いて説明する。
【0258】ステップF45〜F47、F50、F58
〜F62は図4、及び、図5のA40〜A42、A4
4、A56〜A60と同じ動作をする。ステップF48
では制御点の最適位置探索が一巡するたびに1が加算さ
れる変数cntおよび次のステップF49で設定される
配列sep、uniの添字r’、r”の値が1に初期化
される。
【0259】また、閉曲線の分割の制御のみを行うcn
tの値が配列sep[1] 、sep[2] 、・・・に保存さ
れ、閉曲線の結合の制御のみを行うcntの値が配列u
ni[1] 、uni[2] 、・・・に保存される(ステップ
F48、F49はともに図41の閉曲線初期設定手段
4)。
【0260】また、図45に示されるように、ステップ
F51(図41の分割・結合閉曲線設定実行制御手段1
9)ではcntの値が配列sepの要素値のいずれか、
若しくは配列uniの要素値のいずれかと等しいか否か
が判定され、等しい要素値がある場合(Yes)はステ
ップF63に処理が移り、等しくない場合(No)には
ステップF52に処理が移る。
【0261】ステップF52では注目制御点の番号を表
す変数iが1に初期化される。ステップF53(図41
の閉曲線評価評価関数値記憶手段8)では、第i制御点
が注目制御点として選択され、注目制御点の最適位置P
が計算される。ステップF54(図41の制御点最適位
置決定手段14)では注目制御点の座標が前ステップF
53で求めた点Pに変更される。
【0262】また、図46に示されるように、ステップ
F55(図41の制御点探索位置設定手段6)では、注
目制御点として注目閉曲線上の全ての構成制御点が選択
されたか否かが判定され、選択が完了した場合(Ye
s)は図47のステップF81に処理を移し、完了して
いない場合(No)は図45のステップF56に処理を
移す。
【0263】ステップF56(図41の最適位置探索対
象制御点変更手段15)では、iに1が加算されてステ
ップF53以降に処理を戻す。ステップF63では計算
されているE’の値が変数EIに代入される。ステップ
F64では、cntがuni[r"]と等しいか否かが判定
され、等しい場合(Yes)はステップF65に処理を
移し、等しくない場合(No)はステップF84に処理
を移す。
【0264】ステップF65〜F68は図4、及び、図
5に示されるフローチャートのA45〜A48と同じ動
作をする。ステップF69ではr”に1が加算され、個
々の結合候補閉曲線にラベルをつける変数k”の値が1
に初期化される(ステップF63〜F69は図41の分
割・結合閉曲線設定手段7)。ステップF70(図41
の分割・結合閉曲線設定手段7、分割・結合実行制御1
2)では、配列Cより結合候補閉曲線座標配列Uと結合
候補閉曲線評価関数値配列E0が計算される。図46の
ステップF71(図41の評価関数値比較手段11)で
は、前ステップF70で計算された配列E0[k"](k”
=1、2、・・・)を用いて E0[k"]<EI+EII (8) を満たすk”が存在するか否かが判定され、存在する場
合(Yes)はステップF72に処理が移り、存在しな
い場合(No)はステップF83に処理が移る。
【0265】ステップF72(図41の分割・結合実行
制御手段12)ではE0[k"]が最小の時のk”の値がk
0”とされる。ステップF73(図41の評価関数値比
較手段11)ではcntの値がsep[r']と等しいか否
かが判定され、等しい場合(Yes)はステップF74
に処理が移り、等しくない場合(No)はステップF8
2に処理が移る。
【0266】ステップF74(図41の分割・結合閉曲
線設定手段7)では、r’に1が加算され、個々の分割
候補閉曲線にラベルをつける変数k’の値が1に初期化
される。ステップF75(図41の分割・結合閉曲線設
定手段7、分割・結合実行制御手段12)では、配列C
より分割候補閉曲線座標配列C1、C2と分割候補閉曲
線評価関数値配列E1、E2が計算される。ステップF
76(図41の評価関数値比較手段11)では、前ステ
ップF75で計算された配列E1[k']、E2[k'](k’
=1、2、・・・)を用いて EI>E1[k']+E2[k'] (9) を満たすk’が存在するか否かが判定され、存在する場
合(Yes)はステップF77に処理が移り、存在しな
い場合(No)はステップF79に処理が移る。
【0267】ステップF77(図41の分割・結合実行
制御手段12)ではE1[k']+E2[k']が最小の時の
k’の値がk1’とされる。ステップF78(図41の
分割・結合実行制御手段12)ではE0[k0"] とE1
[k']+E2[k']の大小が判定され、E0[k0"] の方が小
さい場合(Yes)は、ステップF79に処理が移り、
大きい場合(No)は、ステップF80に処理が移る。
【0268】ステップF79(図41の分割・結合実行
制御手段12、分割生成閉曲線座標値記憶手段13)で
は配列U[k0"][1]、U[k0"][2]、・・・が配列C’とさ
れ、分割生成閉曲線座標配列Fの要素値が全て−1とさ
れる。
【0269】ステップF80(図41の分割・結合実行
制御手段12、分割生成閉曲線座標値記憶手段13)で
は配列C1[k1'][1]、C2[k1'][2]、・・・が配列C’
とされ、C2[k1'][1]、C2[k1'][2]、・・・が分割生
成閉曲線座標配列F[kk][1]、F[kk][2] 、・・・とさ
れる。
【0270】ステップF82はステップF79と同じ動
作をする。ステップF83(図41の分割・結合実行制
御手段12、分割生成閉曲線座標値記憶手段13)で
は、配列Cが配列C’とされ、分割生成閉曲線座標配列
Fの要素値が−1とされる。ステップF84、ステップ
F85は、それぞれステップF74、F75と同じ動作
をし、ステップF86はステップF76と同じ動作をす
る。
【0271】図45のステップF86で条件を満たす
k’が存在する場合(Yes)はステップF87に処理
が移り、存在しない場合(No)はステップF89に処
理が移る。ステップF87、F88、F89はそれぞれ
F77、F80、F83と同じ動作をする。ステップF
90(図41の注目閉曲線輪郭抽出終了判定手段16)
では配列C’と配列Fが出力される。
【0272】次に、図46に示されるフローチャートの
ステップF75の動作を図48、及び、図49を用いて
説明する。
【0273】ステップF100(図41の分割・結合閉
曲線設定手段7)では、注目閉曲線上の制御点で分割線
の端点1として用いる制御点の番号を表す変数iの値
が、1に初期化される。ステップF101〜F111
は、ステップF102、F103で端点1と端点2の座
標を保存せず、ステップF104で前ステップF10
2、F103で選択した端点を結んで出来る2つの閉曲
線1、2のうち、閉曲線1の座標を配列C1[ k’]
[1] 、C1[ k’][2] 、・・・、閉曲線2の座標を
配列C2[ k’][1] 、C2[ k’][2] 、・・・に保
存し、ステップF106、F108で評価関数値を配列
E1[ k’] 、E2[ k’] に保存し、ステップF10
9でjと比較する値が注目閉曲線の構成制御点数Nであ
る以外は、図8のステップA100〜A110の対応す
るステップと同じ動作をする。
【0274】図49のステップF112(図41の分割
・結合閉曲線設定手段7)ではiの値がN−1と等しい
か否かが判定され、等しい場合(Yes)はステップF
115に処理が移り、等しくない場合(No)はステッ
プF113に処理が移る。
【0275】ステップF113ではiに1が加算され、
ステップF114でk’に1が加算されて処理がF10
1以降に戻される(ステップF113、F114は図4
1の分割・結合閉曲線設定手段7)。ステップF115
(図41の分割・結合閉曲線評価関数値記憶手段9)で
は配列E1、E2、C1、C2が出力される。
【0276】次に、図45のステップF70の動作を図
50、図51、及び、図52に示されるフローチャート
を用いて説明する。
【0277】図50のステップF125(図41の分割
・結合閉曲線設定手段7)では、注目閉曲線上の制御点
で結合線の端点C1として用いる制御点の番号を表す変
数iの値が、1に初期化される。ステップF126〜F
149は、結合候補閉曲線座標を配列U[ k”][1] 、
U[ k”][2] 、・・・に保存し、結合候補閉曲線評価
関数値を配列E0[ k”] 、E0[ k”] 、・・・に保
存し、ステップF147でjと比較する数が注目閉曲線
の構成制御点数Nであり、4端点C1、C2、C1’、
C2’の座標を保存しない以外は、図9、及び、図10
に示されるフローチャートのステップA120〜A14
4の対応するステップと同じ動作をする。図52のステ
ップF150(図41の分割・結合閉曲線評価関数値記
憶手段7)ではiの値がN−1と等しいか否かが判定さ
れ、等しい場合(Yes)はステップF153に処理が
移り、等しくない場合(No)はステップF151に処
理が移る。
【0278】ステップF151ではiに1が加算され、
図51のステップF152でk”に1が加算されて処理
が図50のステップF126に戻される(ステップF1
51、F152は図41の分割・結合閉曲線設定手段
7)。図52のステップF153(図41の分割・結合
閉曲線評価関数値記憶手段9)では配列E0、Uが出力
される。
【0279】次に、図45のステップF53の動作につ
いて、図53に示されるフローチャートを用いて説明す
る。
【0280】図53のステップF160〜F167は、
配列Cに対する評価関数値が配列ERに保存される以外
は、それぞれ図6、及び、図7に示されるフローチャー
トのステップA70〜A72、A74〜A76、A7
9、A80の対応するステップと同じ動作をする。
【0281】ステップF168(図41の分割・結合実
行制御手段12)では、計算されたER[k] の最小値に
対応するkを選択し、ステップF160で設定した9個
の点のうち、選択したk番目の点を注目制御点の最適位
置Pとして算出する。
【0282】この動作例において、ステップF45〜F
48、F50、F52、F54〜F62、およびステッ
プF53中のステップF160〜F168がGreedyアル
ゴリズムであるが、この部分は、注目制御点を閉曲線評
価関数値が小さくなる位置へ更新する計算方法であれ
ば、Greedyアルゴリズム以外の方法を用いることができ
る。
【0283】上述したように、本発明に係る動的輪郭抽
出装置の第3の実施形態の第1の動作例では、制御点の
最適位置探索が閉曲線を一巡するたびに、閉曲線の分割
と結合を伴わない通常の動的輪郭抽出を行うか、閉曲線
の分割と結合のみを制御するかが判定される。したがっ
て、制御点の最適位置探索と閉曲線の分割と結合の実行
制御を並列に行う本発明の第1の実施形態、若しくは、
第2の実施形態と比較して、少ない計算量で輪郭抽出を
行うことができる。
【0284】また、本発明に係る動的輪郭抽出装置の第
3の実施形態の第1の動作例は、閉曲線の分割と結合を
同時に制御する例であるが、第1の実施形態の第2、第
3、第4の動作例と同じく閉曲線の結合のみ、若しくは
分割のみを伴う動的輪郭抽出装置にも用いることができ
る。
【0285】また、本発明の第3の実施形態の動作例に
関して、最適位置探索のために設定する近傍画素の数を
9個としたが、この数に制限はない。
【0286】また、本発明の第3の実施形態の動作例に
関して、分割・結合閉曲線の設定を各制御点の最適位置
探索のたびに行う場合について説明したが、曲率の大き
い点に対してのみ行うなどの制限があってもよい。
【0287】また、本発明の第3の実施形態の動作例に
関して、分割線の端点2および結合線の端点C2を最適
位置へ未更新の制御点の中で設定して説明したが、更新
済みの制御点を含めてもよい。
【0288】また、本発明の第3の実施形態の動作例に
関して、入力画像に対する動的輪郭抽出の終了条件を、
動的輪郭抽出が行われた閉曲線の延べ総数の上限値で設
定して説明したが、終了条件に制限はない。
【0289】さらに、本発明の第3の実施形態の動作例
に関して、注目閉曲線に対する結合線の設定の仕方に制
限はない。
【0290】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る動的輪郭抽出装置を用いれば、物体の曲率の一周
積分を評価関数として用いる事により、図58の(a)
に示される様な中央部分で大きなへこみ(曲率が大き
い)がある物体は、中央で閉曲線が分割されている事で
曲率和が小さい2つの円形形状になるので式(2)より
閉曲線が分割されて個別に輪郭が抽出される。さらに図
58の(b)に示される様な中央部分でへこみがあって
もそのへこみが小さい(曲率が小さい)場合に中央部分
で閉曲線を分割してしまうと、逆にこの分割部分での曲
率が大きくなり式(2)が満たされず、閉曲線は分割さ
れない。したがって従来の技術の持っていた第1の問題
点を解決することが可能な動的輪郭抽出装置を提供する
ことができる。
【0291】さらに、本発明の動的輪郭抽出を用いれ
ば、閉曲線の結合は閉曲線評価関数値を用いてその実行
の制御をしているので、図58の(c)の最下段に示さ
れるような重畳部分が大きい2つの物体があった場合、
その曲率は2物体を1つに結合させた方が小さくなり、
式(3)が満たされ2つの閉曲線は一つに結合される。
従って、従来技術の持っていた第2の問題点を解決する
ことが可能な動的輪郭抽出装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る動的輪郭抽出装置の第1の実施形
態の構成のブロック図である。
【図2】図1に示される動的輪郭抽出装置の第1の動作
例を示すフローチャートである。
【図3】図1に示される動的輪郭抽出装置の第1の動作
例を示すフローチャートである。
【図4】図1に示される動的輪郭抽出装置の第1の動作
例を示すフローチャートである。
【図5】図1に示される動的輪郭抽出装置の第1の動作
例を示すフローチャートである。
【図6】図1に示される動的輪郭抽出装置の第1の動作
例を示すフローチャートである。
【図7】図1に示される動的輪郭抽出装置の第1の動作
例を示すフローチャートである。
【図8】図1に示される動的輪郭抽出装置の第1の動作
例を示すフローチャートである。
【図9】図1に示される動的輪郭抽出装置の第1の動作
例を示すフローチャートである。
【図10】図1に示される動的輪郭抽出装置の第1の動
作例を示すフローチャートである。
【図11】図1に示される動的輪郭抽出装置の第2の動
作例を示すフローチャートである。
【図12】図1に示される動的輪郭抽出装置の第2の動
作例を示すフローチャートである。
【図13】図1に示される動的輪郭抽出装置の第2の動
作例を示すフローチャートである。
【図14】図1に示される動的輪郭抽出装置の第2の動
作例を示すフローチャートである。
【図15】図1に示される動的輪郭抽出装置の第2の動
作例を示すフローチャートである。
【図16】図1に示される動的輪郭抽出装置の第2の動
作例を示すフローチャートである。
【図17】図1に示される動的輪郭抽出装置の第3の動
作例を示すフローチャートである。
【図18】図1に示される動的輪郭抽出装置の第3の動
作例を示すフローチャートである。
【図19】図1に示される動的輪郭抽出装置の第3の動
作例を示すフローチャートである。
【図20】図1に示される動的輪郭抽出装置の第3の動
作例を示すフローチャートである。
【図21】図1に示される動的輪郭抽出装置の第3の動
作例を示すフローチャートである。
【図22】図1に示される動的輪郭抽出装置の第3の動
作例を示すフローチャートである。
【図23】図1に示される動的輪郭抽出装置の第4の動
作例を示すフローチャートである。
【図24】図1に示される動的輪郭抽出装置の第4の動
作例を示すフローチャートである。
【図25】図1に示される動的輪郭抽出装置の第4の動
作例を示すフローチャートである。
【図26】図1に示される動的輪郭抽出装置の第4の動
作例を示すフローチャートである。
【図27】図1に示される動的輪郭抽出装置の第4の動
作例を示すフローチャートである。
【図28】図1に示される動的輪郭抽出装置の第4の動
作例を示すフローチャートである。
【図29】図1に示される動的輪郭抽出装置の第4の動
作例を示すフローチャートである。
【図30】図1に示される動的輪郭抽出装置の第4の動
作例を示すフローチャートである。
【図31】本発明に係る動的輪郭抽出装置の第2の実施
形態の構成を示すブロック図である。
【図32】図31に示される動的輪郭抽出装置の第1の
動作例を示すフローチャートである。
【図33】図31に示される動的輪郭抽出装置の第1の
動作例を示すフローチャートである。
【図34】図31に示される動的輪郭抽出装置の第1の
動作例を示すフローチャートである。
【図35】図31に示される動的輪郭抽出装置の第1の
動作例を示すフローチャートである。
【図36】図31に示される動的輪郭抽出装置の第1の
動作例を示すフローチャートである。
【図37】図31に示される動的輪郭抽出装置の第1の
動作例を示すフローチャートである。
【図38】図31に示される動的輪郭抽出装置の第1の
動作例を示すフローチャートである。
【図39】図31に示される動的輪郭抽出装置の第1の
動作例を示すフローチャートである。
【図40】図31に示される動的輪郭抽出装置の第1の
動作例を示すフローチャートである。
【図41】本発明に係る動的輪郭抽出装置の第3の実施
形態の構成を示すブロック図である。
【図42】図41に示される動的輪郭抽出装置の第1の
動作例を示すフローチャートである。
【図43】図41に示される動的輪郭抽出装置の第1の
動作例を示すフローチャートである。
【図44】図41に示される動的輪郭抽出装置の第1の
動作例を示すフローチャートである。
【図45】図41に示される動的輪郭抽出装置の第1の
動作例を示すフローチャートである。
【図46】図41に示される動的輪郭抽出装置の第1の
動作例を示すフローチャートである。
【図47】図41に示される動的輪郭抽出装置の第1の
動作例を示すフローチャートである。
【図48】図41に示される動的輪郭抽出装置の第1の
動作例を示すフローチャートである。
【図49】図41に示される動的輪郭抽出装置の第1の
動作例を示すフローチャートである。
【図50】図41に示される動的輪郭抽出装置の第1の
動作例を示すフローチャートである。
【図51】図41に示される動的輪郭抽出装置の第1の
動作例を示すフローチャートである。
【図52】図41に示される動的輪郭抽出装置の第1の
動作例を示すフローチャートである。
【図53】図41に示される動的輪郭抽出装置の第1の
動作例を示すフローチャートである。
【図54】本発明に係る分割閉曲線の設定方法を示す概
念図である。
【図55】本発明に係る結合閉曲線の設定方法を示す概
念図である。
【図56】従来の動的輪郭抽出装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図57】従来の動的輪郭抽出装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図58】従来の閉曲線の分割、及び結合を実行する際
の概念図である。
【図59】従来の閉曲線の結合を実行する際の概念図で
ある。
【符号の説明】
1 画像入力手段 2 画像整形手段 3 注目閉曲線選択手段 4 閉曲線初期設定手段 5 初期評価関数値記憶手段 6 制御点探索位置設定手段 7 分割・結合閉曲線設定手段 8 閉曲線評価関数値記憶手段 9 分割・結合閉曲線評価関数値記憶手段 10 動的輪郭抽出評価関数値計算手段 11 評価関数値比較手段 12 分割・結合実行制御手段 13 分割生成閉曲線座標値記憶手段 14 制御点最適位置決定手段 15 最適位置探索対象制御点変更手段 16 注目閉曲線輪郭抽出終了判定手段 17 動的輪郭抽出終了判定手段 18 輪郭抽出結果出力手段 19 分割・結合閉曲線設定実行制御手段 20 動的輪郭抽出手段

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力画像を電気信号に変換する画像入力
    手段と、 前記入力画像に平滑化処理を行う画像整形手段と、 前記入力画像中に複数の閉曲線を設定し、該複数の閉曲
    線の中から動的輪郭抽出を行う注目閉曲線として1つの
    閉曲線を選択する注目閉曲線選択手段と、 前記注目閉曲線を構成する制御点を設定し、閉曲線形状
    依存評価関数と画素値または微分画素値依存評価関数の
    重み係数のかかった線形和で定義される閉曲線評価関数
    の重みの設定を行う閉曲線初期設定手段と、 前記注目閉曲線を構成する制御点の入力座標値から評価
    関数値を出力する動的輪郭抽出評価関数値計算手段と、 前記注目閉曲線の初期位置に対して前記動的輪郭抽出評
    価関数値計算手段によって出力される評価関数値を記憶
    する初期評価関数値記憶手段と、 前記注目閉曲線を構成する制御点の中から注目する制御
    点を注目制御点として選択し、該選択された注目制御点
    の位置を該注目制御点の近傍画像集合のいずれかの位置
    に設定する制御点探索位置設定手段と、 前記制御点探索位置設定手段により設定された制御点の
    位置に基づいて、分割閉曲線と結合閉曲線とを設定する
    分割・結合閉曲線設定手段と、 前記制御点探索位置設定手段により設定された位置の座
    標値を入力として前記動的輪郭抽出評価関数値計算手段
    によって出力される閉曲線評価関数値を記憶する閉曲線
    評価関数値記憶手段と、 前記分割・結合閉曲線設定手段により、設定された分割
    閉曲線の座標値、及び、結合閉曲線の座標値を入力とし
    て前記動的輪郭抽出評価関数値計算手段によって出力さ
    れる分割閉曲線評価関数値、及び、結合閉曲線評価関数
    値を記憶する分割・結合閉曲線評価関数値記憶手段と、 前記閉曲線評価関数値記憶手段に記憶されている閉曲線
    評価関数値と、前記分割・結合閉曲線評価関数値記憶手
    段に記憶されている分割閉曲線評価関数値と、結合閉曲
    線評価関数値との大小を比較し、評価関数値が一番小さ
    い閉曲線を決定する評価関数値比較手段と、 前記評価関数値比較手段の比較結果に基づき、前記閉曲
    線評価関数値が最小の場合には、閉曲線の分割・結合を
    伴わない通常の動的輪郭抽出を行い、分割閉曲線評価関
    数値が最小の場合には閉曲線の分割を行い、結合閉曲線
    評価関数値が最小の場合には閉曲線の結合を行い、これ
    らの分割・結合の制御の結果を基に前記注目制御点の最
    適位置と、次に最適位置探索を行う次回注目制御点の座
    標を算出する分割・結合実行制御手段と、 前記分割・結合実行制御手段による閉曲線の分割によっ
    て新たに生じた閉曲線を構成する制御点の座標値を記憶
    する分割生成閉曲線座標値記憶手段と、 前記分割・結合実行制御手段において算出された最適位
    置へ前記注目制御点を更新する制御点最適位置決定手段
    と、 前記分割・結合実行制御手段により算出された、次に最
    適位置探索を行う次回注目制御点の座標に最適探索対象
    制御点の座標を変更する最適位置探索対象制御点変更手
    段と、 前記注目閉曲線の動的輪郭抽出の終了を判定する注目閉
    曲線輪郭抽出終了判定手段と、 前記入力画像に対する動的輪郭抽出の終了を判定する動
    的輪郭抽出終了判定手段と、 輪郭抽出の結果を出力する輪郭抽出結果出力手段とを有
    することを特徴とする動的輪郭抽出装置。
  2. 【請求項2】 前記評価関数値比較手段による評価関数
    値の大小の比較は、 前記動的輪郭抽出評価関数値計算手段により出力された
    注目閉曲線の評価関数値をEIとし、 前記動的輪郭抽出評価関数値計算手段により出力され
    た、注目閉曲線を2つに分割することにより生成された
    2つの分割閉曲線のそれぞれの評価関数値をE1、E2
    とし、 前記動的輪郭抽出評価関数値計算手段により出力され
    た、前記注目閉曲線と、該注目閉曲線に最も近接しその
    評価関数値がEIIである閉曲線と、を結合してできる
    結合閉曲線の評価関数値をE0として、 注目閉曲線の分割を判断する際は、 EI>E1+E2 が満たされているか否かの比較であり、 注目閉曲線の結合を判断する際は、 E0<EI+EII が満たされているか否かの比較であることを特徴とする
    請求項1記載の動的輪郭抽出装置。
  3. 【請求項3】 前記分割・結合閉曲線設定手段による分
    割閉曲線、及び、結合閉曲線の設定は、 前記制御点探索位置設定手段により、前記注目制御点が
    前記近傍画像集合のいずれかの位置に設定される度に行
    うか、若しくは、 前記注目閉曲線における、前記注目制御点が位置してい
    る点の曲率が、所定の値より大きい場合にのみ行うこと
    を特徴とする請求項1又は2に記載の動的輪郭抽出装
    置。
  4. 【請求項4】 前記分割・結合閉曲線設定手段による分
    割閉曲線、及び、結合閉曲線の設定は、 該設定された分割閉曲線、及び、結合閉曲線を構成する
    1つの制御点を、 前記制御点探索位置設定手段により注目制御点の位置が
    設定される近傍画像集合の中のいずれか1つの画素位置
    にある制御点に選択することにより行われることを特徴
    とする請求項1から3のいずれかに記載の動的輪郭抽出
    装置。
  5. 【請求項5】 前記制御点探索位置設定手段により注目
    制御点の位置が設定される近傍画像集合が、 前記注目制御点の位置を中心として、上、下、左、右、
    左上、右上、左下、及び、右下に位置する8個の画素に
    より構成されていることを特徴とする請求項1から4の
    いずれかに記載の動的輪郭抽出装置。
  6. 【請求項6】 前記注目閉曲線輪郭抽出終了判定手段に
    よる、注目閉曲線の輪郭抽出が終了したか否かの判定
    は、 前記注目閉曲線上の制御点の全てに対して、前記制御点
    探索位置設定手段による位置の設定が行われたか否かに
    より判定されることを特徴とする請求項1から5のいず
    れかに記載の動的輪郭抽出装置。
  7. 【請求項7】 入力画像を電気信号に変換する画像入力
    手段と、 前記入力画像に平滑化処理を行う画像整形手段と、 前記入力画像中に複数の閉曲線を設定し、該複数の閉曲
    線の中から動的輪郭抽出を行う注目閉曲線として1つの
    閉曲線を選択する注目閉曲線選択手段と、 前記注目閉曲線を構成する制御点を設定し、閉曲線形状
    依存評価関数と画素値または微分画素値依存評価関数の
    重み係数のかかった線形和で定義される閉曲線評価関数
    の重みの設定を行う閉曲線初期設定手段と、 前記注目閉曲線を構成する制御点の入力座標値から評価
    関数値を出力する動的輪郭抽出評価関数値計算手段と、 前記注目閉曲線の初期位置に対して前記動的輪郭抽出評
    価関数値計算手段によって出力される評価関数値を記憶
    する初期評価関数値記憶手段と、 前記注目閉曲線を構成する制御点の中から注目する制御
    点を注目制御点として選択し、該選択された注目制御点
    の位置を該注目制御点の近傍画像集合のいずれかの位置
    に設定する制御点探索位置設定手段と、 前記制御点探索位置設定手段により設定された制御点の
    位置に基づいて、結合閉曲線を設定する結合閉曲線設定
    手段と、 前記制御点探索位置設定手段により設定された位置の座
    標値を入力として前記動的輪郭抽出評価関数値計算手段
    によって出力される閉曲線評価関数値を記憶する閉曲線
    評価関数値記憶手段と、 前記結合閉曲線設定手段により設定された結合閉曲線の
    座標値を入力として前記動的輪郭抽出評価関数値計算手
    段によって出力される結合閉曲線評価関数値を記憶する
    結合閉曲線評価関数値記憶手段と、 前記閉曲線評価関数値記憶手段に記憶されている閉曲線
    評価関数値と、前記結合閉曲線評価関数値記憶手段に記
    憶されている結合閉曲線評価関数値との大小を比較し、
    評価関数値が一番小さい閉曲線を決定する評価関数値比
    較手段と、 前記評価関数値比較手段の比較結果に基づき、前記閉曲
    線評価関数値が最小の場合には、閉曲線の結合を伴わな
    い通常の動的輪郭抽出を行い、結合閉曲線評価関数値が
    最小の場合には閉曲線の結合を行い、該結合の制御の結
    果を基に前記注目制御点の最適位置と、次に最適位置探
    索を行う次回注目制御点の座標を算出する結合実行制御
    手段と、 前記結合実行制御手段において算出された最適位置へ前
    記注目制御点を更新する制御点最適位置決定手段と、 前記結合実行制御手段により算出された、次に最適位置
    探索を行う次回注目制御点の座標に最適探索対象制御点
    の座標を変更する最適位置探索対象制御点変更手段と、 前記注目閉曲線の動的輪郭抽出の終了を判定する注目閉
    曲線輪郭抽出終了判定手段と、 前記入力画像に対する動的輪郭抽出の終了を判定する動
    的輪郭抽出終了判定手段と、輪郭抽出の結果を出力する
    輪郭抽出結果出力手段とを有することを特徴とする動的
    輪郭抽出装置。
  8. 【請求項8】 前記評価関数値比較手段による評価関数
    値の大小の比較は、 前記動的輪郭抽出評価関数値計算手段により出力された
    注目閉曲線の評価関数値をEIとし、 前記動的輪郭抽出評価関数値計算手段により出力され
    た、前記注目閉曲線と、該注目閉曲線に最も近接しその
    評価関数値がEIIである閉曲線と、を結合してできる
    結合閉曲線の評価関数値をE0として、 E0<EI+EII が満たされているか否かの比較であることを特徴とする
    請求項7記載の動的輪郭抽出装置。
  9. 【請求項9】 前記結合閉曲線設定手段による結合閉曲
    線の設定は、 前記制御点探索位置設定手段により、前記注目制御点が
    前記近傍画像集合のいずれかの位置に設定される度に行
    うか、若しくは、 前記注目閉曲線における、前記注目制御点が位置してい
    る点の曲率が、所定の値より大きい場合にのみ行うこと
    を特徴とする請求項7又は8に記載の動的輪郭抽出装
    置。
  10. 【請求項10】 前記結合閉曲線設定手段による結合閉
    曲線の設定は、 該設定された結合閉曲線を構成する1つの制御点を、 前記制御点探索位置設定手段により注目制御点の位置が
    設定される近傍画像集合の中のいずれか1つの画素位置
    にある制御点に選択することにより行われることを特徴
    とする請求項7から9のいずれかに記載の動的輪郭抽出
    装置。
  11. 【請求項11】 前記制御点探索位置設定手段により注
    目制御点の位置が設定される近傍画像集合が、前記注目
    制御点の位置を中心として、上、下、左、右、左上、右
    上、左下、及び、右下に位置する8個の画素により構成
    されていることを特徴とする請求項7から10のいずれ
    かに記載の動的輪郭抽出装置。
  12. 【請求項12】 前記注目閉曲線輪郭抽出終了判定手段
    による、注目閉曲線の輪郭抽出が終了したか否かの判定
    は、 前記注目閉曲線上の制御点の全てに対して、前記制御点
    探索位置設定手段による位置の設定が行われたか否かに
    より判定されることを特徴とする請求項7から11のい
    ずれかに記載の動的輪郭抽出装置。
  13. 【請求項13】 入力画像を電気信号に変換する画像入
    力手段と、 前記入力画像に平滑化処理を行う画像整形手段と、 前記入力画像中に複数の閉曲線を設定し、該複数の閉曲
    線の中から動的輪郭抽出を行う注目閉曲線として1つの
    閉曲線を選択する注目閉曲線選択手段と、 前記注目閉曲線を構成する制御点を設定し、閉曲線形状
    依存評価関数と画素値または微分画素値依存評価関数の
    重み係数のかかった線形和で定義される閉曲線評価関数
    の重みの設定を行う閉曲線初期設定手段と、 前記注目閉曲線を構成する制御点の入力座標値から評価
    関数値を出力する動的輪郭抽出評価関数値計算手段と、 前記注目閉曲線の初期位置に対して前記動的輪郭抽出評
    価関数値計算手段によって出力される評価関数値を記憶
    する初期評価関数値記憶手段と、 前記注目閉曲線を構成する制御点の中から注目する制御
    点を注目制御点として選択し、該選択された注目制御点
    の位置を該注目制御点の近傍画像集合のいずれかの位置
    に設定する制御点探索位置設定手段と、 前記制御点探索位置設定手段により設定された制御点の
    位置に基づいて、分割閉曲線を設定する分割閉曲線設定
    手段と、 前記制御点探索位置設定手段により設定された位置の座
    標値を入力として前記動的輪郭抽出評価関数値計算手段
    によって出力される閉曲線評価関数値を記憶する閉曲線
    評価関数値記憶手段と、 前記分割閉曲線設定手段により設定された分割閉曲線の
    座標値を入力として前記動的輪郭抽出評価関数値計算手
    段によって出力される分割閉曲線評価関数値を記憶する
    分割閉曲線評価関数値記憶手段と、 前記閉曲線評価関数値記憶手段に記憶されている閉曲線
    評価関数値と、前記分割閉曲線評価関数値記憶手段に記
    憶されている分割閉曲線評価関数値との大小を比較し、
    評価関数値が一番小さい閉曲線を決定する評価関数値比
    較手段と、 前記評価関数値比較手段の比較結果に基づき、前記閉曲
    線評価関数値が最小の場合には、閉曲線の分割を伴わな
    い通常の動的輪郭抽出を行い、分割閉曲線評価関数値が
    最小の場合には閉曲線の分割を行い、該分割の制御の結
    果を基に前記注目制御点の最適位置と、次に最適位置探
    索を行う次回注目制御点の座標を算出する分割実行制御
    手段と、 前記分割実行制御手段による閉曲線の分割によって新た
    に生じた閉曲線を構成する制御点の座標値を記憶する分
    割生成閉曲線座標値記憶手段と、 前記分割実行制御手段において算出された最適位置へ前
    記注目制御点を更新する制御点最適位置決定手段と、 前記分割実行制御手段により算出された、次に最適位置
    探索を行う次回注目制御点の座標に最適探索対象制御点
    の座標を変更する最適位置探索対象制御点変更手段と、 前記注目閉曲線の動的輪郭抽出の終了を判定する注目閉
    曲線輪郭抽出終了判定手段と、 前記入力画像に対する動的輪郭抽出の終了を判定する動
    的輪郭抽出終了判定手段と、 輪郭抽出の結果を出力する輪郭抽出結果出力手段とを有
    することを特徴とする動的輪郭抽出装置。
  14. 【請求項14】 前記評価関数値比較手段による評価関
    数値の大小の比較は、 前記動的輪郭抽出評価関数値計算手段により出力された
    注目閉曲線の評価関数値をEIとし、 前記動的輪郭抽出評価関数値計算手段により出力され
    た、注目閉曲線を2つに分割することにより生成された
    2つの分割閉曲線のそれぞれの評価関数値をE1、E2
    として、 EI>E1+E2 が満たされているか否かの比較であることを特徴とする
    請求項13記載の動的輪郭抽出装置。
  15. 【請求項15】 前記分割閉曲線設定手段による分割閉
    曲線の設定は、 前記制御点探索位置設定手段により前記近傍画像集合の
    いずれかの位置に注目制御点が設定される度に行うか、
    若しくは、 前記注目閉曲線における、前記注目制御点が位置してい
    る点の曲率が、所定の値より大きい場合にのみ行うこと
    を特徴とする請求項13又は14に記載の動的輪郭抽出
    装置。
  16. 【請求項16】 前記分割閉曲線設定手段による分割閉
    曲線の設定は、 該設定された分割閉曲線を構成する1つの制御点を、 前記制御点探索位置設定手段により注目制御点の位置が
    設定される近傍画像集合の中のいずれか1つの画素位置
    にある制御点に選択することにより行われることを特徴
    とする請求項13から15のいずれかに記載の動的輪郭
    抽出装置。
  17. 【請求項17】 前記制御点探索位置設定手段により注
    目制御点の位置が設定される近傍画像集合が、前記注目
    制御点の位置を中心として、上、下、左、右、左上、右
    上、左下、及び、右下に位置する8個の画素により構成
    されていることを特徴とする請求項13から16のいず
    れかに記載の動的輪郭抽出装置。
  18. 【請求項18】 前記注目閉曲線輪郭抽出終了判定手段
    による、注目閉曲線の輪郭抽出が終了したか否かの判定
    は、 前記注目閉曲線上の制御点の全てに対して、前記制御点
    探索位置設定手段による位置の設定が行われたか否かに
    より判定されることを特徴とする請求項13から17の
    いずれかに記載の動的輪郭抽出装置。
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