JP3065908U - 指紋検出用アルミニウム粉末固形物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 いつでも適量のアルミニウム粉末を使用して
指紋を採取可能とする。 【構成】 アルミニウム粉末を主剤とし、それにタル
ク、カオリン、酸化チタンの内から選ばれた１又は２以
上から成る希釈剤と、上記主剤及び希釈剤を結合するバ
インダーとを混合し、その混合物を所定の型に充填、加
圧して成る指紋検出用アルミニウム粉末固形物。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は指紋検出に用いるアルミニウム粉末固形物に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

指紋検出にはアルミニウム粉末、白粉又は炭末等の微粉末が用いられ、特に付 着力が強く、均一な粉末を多量に得やすいことから、アルミニウム粉末を主剤と した、いわゆるアルミパウダーが犯罪捜査に広く用いられている。従来、アルミ パウダ−は広口の容器に詰めた状態で取り扱われ、指紋付着面に、刷毛を用いて 擦り付ける方法がとられてきた。

【０００３】 しかしアルミニウム粉末は比重が小さいため飛散しやすく、強風下では取り扱 いにくく、また飛散したアルミニウム粉末を取り扱い者が吸引して健康を害する という問題があった。また実際の使用に当たっては、刷毛に付着し過ぎて扱いに 困るとか、家具や備品、床等を汚し事後拭き取っても完全には落とせない、さら にはアルミニウム粉末を例えば高価な絨緞にこぼして使い物にならなくしてしま うといった問題を生じていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は前記の点に着目してなされたもので、その課題は必要時に必要量のア ルミニウム粉末を使用して指紋を採取することが容易に行なえるようにすること である。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記の課題を解決するため本考案は、アルミニウム粉末を主剤とし、それにタ ルク、カオリン、酸化チタンの内から選ばれた１又は２以上から成る希釈剤と、 上記主剤及び希釈剤を結合するバインダーとを混合し、その混合物を所定の型に 充填、加圧するという手段を講じている。

【０００６】 打型された指紋検出用アルミニウム粉末固形物は、刷毛で撫でることによって 必要量を取り、かつ指紋検出面に付着させることを容易に可能にする。

【０００７】

【考案の実施の形態】

本考案の指紋検出用アルミニウム粉末固形物は、アルミニウム粉末を主剤とす る。つまりアルミニウム粉末の被検体への強力な付着力を指紋の検出に利用する ので、この点従来のいわゆるアルミパウダーと共通している。

【０００８】 本考案では、アルミニウム粉末にタルク、カオリン、酸化チタンから選ばれた １又は２以上の成分を配合する。これらの成分はアルミニウム粉末の濃度を希釈 し、付着力を調整するために混合される。希釈剤として、タルク、カオリン、酸 化チタンの内の１種以上は含まれている必要があるということである。さらに上 記以外の成分を含んでいても良い。

【０００９】 上記主剤と希釈剤とは混合されバインダーによって結合される。バインダーは 、上記各成分を固形化するために混合するもので、結合剤に相当し、例えば植物 油等の油成分を配合し得るものが適している。

【００１０】 主剤と希釈剤及びバインダーの混合物は所定の型に充填、加圧することにより 一定の外形を有する固形物となる。打型された指紋検出用アルミニウム粉末固形 物はケース入りとされ、衝撃から保護するために必要ならばクッション材を併用 する。この固形物の状態のものに刷毛を撫で付けることによって、粉末成分が刷 毛に適量付着する。

【００１１】

【実施例】

以下図面を参照して本考案をより詳細に説明する。

【００１２】 １０００メッシュのアルミニウム粉末４０重量部、同じく１０００メッシュの タルク粉末３２重量部、カオリン粉末１５重量部、酸化チタン粉末５重量部をバ インダー８重量部と混合し、図１に示す、成形型にセットしたケース１１に充填 し、１０Ｋｇ／ｃｍ² の圧力を加えて、直径７５ｍｍ，厚味１０ｍｍの指紋検出 用アルミニウム粉末固形物１０を製造した。

【００１３】 上記の成分比率は好適な実施例の一つであり、各比率についても相当の幅を持 っており、その範囲内で変更可能である。なお、バインダー８重量部の内訳は木 ろう１０、ヒマシ油１０、オクチルドデカノール７７．５、乳化剤２、パラベン ０．４、酸化防止剤０．１とした。

【００１４】 上記アルミニウム粉末固形物１０はケース１１と一体化しており、蓋裏には保 護のためにクッション材１２が取り付けられている。１３は刷毛であり、ケース １１の口径程度の大きさのブラシ部を有する。このようなアルミニウム粉末固形 物は、刷毛１３で撫でて擦り取った分だけ被検体の指紋検出面に付着することが でき、余分な粉末を飛散させることが殆どない。故に被検体に付着するアルミニ ウム粉末は必要最少限度となり、またこぼして絨緞等を汚すというようなことも ない。

【００１５】

【考案の効果】

本考案は以上の如く構成されかつ作用するものであるから、必要量のアルミニ ウム粉末だけを使用して指紋の検出を行なうことが可能であり、家具備品等へ付 着させた分も比較的容易に除去可能であり、取り扱いが容易であるという効果を 奏する。

【提出日】平成１１年９月１６日（１９９９．９．１６）

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００５

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記の課題を解決するため本考案は、アルミニウム粉末を主剤とし、それにタ ルク、カオリン、酸化チタンの内から選ばれた１又は２以上から成る希釈剤と、 上記主剤及び希釈剤を結合するバインダーとを混合し、その混合物をケースに充 填、加圧するという手段を講じている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る指紋検出用アルミニウム粉末固形
物の実施例を示す斜視図。

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【手続補正書】

【提出日】平成１１年９月１６日（１９９９．９．１
６）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【実用新案登録請求の範囲】

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 アルミニウム粉末を主剤とし、それにタ
   ルク、カオリン、酸化チタンの内から選ばれた１又は２
   以上から成る希釈剤と、上記主剤及び希釈剤を結合する
   バインダーとを混合し、その混合物を所定の型に充填、
   加圧して成ることを特徴とする指紋検出用アルミニウム
   粉末固形物。
2. 【請求項２】 アルミニウム粉末３０〜８０重量部、希
   釈剤５５〜１５重量部、バインダー１５〜５重量部の配
   合比率を有する請求項１記載の指紋検出用アルミニウム
   粉末固形物。
3. 【請求項３】 アルミニウム粉末固形物は打型によって
   ケースと一体化したものとされている請求項１又は２記
   載の指紋検出用アルミニウム粉末固形物。