JP3063547U - 乱流発生装置 - Google Patents
乱流発生装置Info
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- JP3063547U JP3063547U JP1999002956U JP295699U JP3063547U JP 3063547 U JP3063547 U JP 3063547U JP 1999002956 U JP1999002956 U JP 1999002956U JP 295699 U JP295699 U JP 295699U JP 3063547 U JP3063547 U JP 3063547U
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 流体通路内に配置される邪魔板部材の製作が
容易で、しかも安定した流体攪拌効果を得ることができ
るようにする。 【解決手段】 帯状の板材4の幅方向両側から、切込み
5a,5bを交互に設ける。この板材4を、板幅方向中
央線を軸として軸廻りに捩り、その後各部分P1,P2
の端部に、直角状に折曲がる三角形状の折曲げ部6
a,6bを設けて邪魔板部材3を形成する。この邪魔板
部材3を、流体通路2内に挿入配置する。
容易で、しかも安定した流体攪拌効果を得ることができ
るようにする。 【解決手段】 帯状の板材4の幅方向両側から、切込み
5a,5bを交互に設ける。この板材4を、板幅方向中
央線を軸として軸廻りに捩り、その後各部分P1,P2
の端部に、直角状に折曲がる三角形状の折曲げ部6
a,6bを設けて邪魔板部材3を形成する。この邪魔板
部材3を、流体通路2内に挿入配置する。
Description
【0001】
本考案は、流体混合用として用いられる乱流発生装置に係り、特にC重油に粉 炭,水,染料廃液等を添加する際に用いるのに好適な乱流発生装置に関する。
【0002】
一般に、この種の乱流発生装置としては、例えば実公昭59−16115号公 報に示されているように、帯状の板材に、長手方向に任意の間隔で板幅方向に複 数の切込みを設け、この切込みを介して少なくともその前後いずれか一方の部分 を板材面に対し所要の角度で折曲げしてほぼ三角形状の邪魔板部を形成し、この 板材を流体通路内に配置するようにしたものが知られている。
【0003】 前記旧来の乱流発生装置は、製作が比較的容易で、しかも非線形の流体通路内 にも配置できる等の利点を有しているが、板材に形成される三角形状の邪魔板部 は、工場等において予め形成しておかなければならず、また流体通路が滑らかな 曲線にならない等の問題がある。
【0004】 そこで一部では、例えば実公平4−29250号公報に示されているように、 帯状の板材に、長手方向に任意の間隔で板幅方向に延びる複数の切込みを設ける とともに、この板材を、その板幅方向中央部を軸として軸廻りに捩り、前記各切 込みを介しその両側に相互に逆方向に滑らかに湾曲して捩れる邪魔板部を形成し 、これを流体通路内に配置するようにした乱流発生装置が提案されている。
【0005】
前記従来の乱流発生装置においては、邪魔板部が、板材面に対し滑らかに湾曲 して捩れているため、圧力損失が少なくなるとともに、流体通路を滑らかな曲線 とすることができるという利点を有している反面、板材の材質によっては、邪魔 板部が滑らかに湾曲して捩れた状態とならず、圧力損失が増大するという問題が ある。
【0006】 これを解決する方法としては、切込みを設ける間隔を狭ばめることが考えられ るが、この方法の場合には、圧力損失は少なくなるものの充分な攪拌効果が得ら れないという問題がある。
【0007】 本考案は、かかる現況に鑑みなされたもので、製作が容易で、しかも安定した 流体攪拌効果が得られる乱流発生装置を提供することを目的とする。
【0008】 本考案の他の目的は、板材をその幅方向中央部を軸として軸廻りに捩った際に 、2本の切込みで挾まれた部分を容易に変形させることができる乱流発生装置を 提供するにある。
【0009】 本考案の他の目的は、製作が容易で、しかも板材の捩り量が少ない場合であっ ても、充分な攪拌効果を得ることができる乱流発生装置を提供するにある。
【0010】 本考案の他の目的は、攪拌効果をより向上させることができる乱流発生装置を 提供するにある。
【0011】 本考案のさらに他の目的は、2本の切込みで挾まれた部分の面積を一定量確保 しつつ、大きな効果を有する折曲げ部を得ることができる乱流発生装置を提供す るにある。
【0012】
前記目的を達成するため本考案は、流体通路内に邪魔板部材を配置して構成さ れる乱流発生装置において、前記邪魔板部材を、帯状の板材に、その幅方向両側 から板幅方向に延びる切込みを交互に設けるとともに、この板材を、その幅方向 中央部を軸として軸廻りに捩り、かつ前記各切込みを介しその上流側の端部また は下流側の端部のうちの少なくともいずれか一方に、板面に対しほぼ90度に屈 曲する三角形状の折曲げ部を設けて構成するようにしたことを特徴とする。そし て、折曲げ部を設けことにより、流体の分離,集合箇所が増大し、安定な流体攪 拌効果を得ることが可能となる。また、折曲げ部は、各切込みを介しその上流側 あるいは下流側の端部を三角形状に折曲げれば形成されるので、現場でも容易に 形成することができ、製作が容易である。
【0013】 本考案はまた、切込みを、板材の板幅のほぼ1/2の切込み深さとするように したことを特徴とする。そしてこれにより、板材をその幅方向中央部を軸として 軸廻りに捩った際に、2本の切込みで挾まれた部分を容易に変形させることが可 能となる。
【0014】 本考案はまた、折曲げ部を、各切込みを介しその上流側の端部または下流側の 端部のうちのいずれか一方に設けるようにしたことを特徴とする。そしてこれに より、製作が容易となるとともに、板材の捩り量が少ない場合であっても、充分 な攪拌効果を得ることが可能となる。
【0015】 本考案はまた、折曲げ部を、各切込みを介しその上流側の端部および下流側の 端部にそれぞれ設け、かつその折曲げ方向が相互に逆向きとなるようにしたこと を特徴とする。そしてこれにより、攪拌効果をより向上させることが可能となる 。
【0016】 本考案はさらに、折曲げ部を、各切込みの切込み深さを一辺とする二等辺三角 形状とするようにしたことを特徴とする。そしてこれにより、2本の切込みで挾 まれた部分の面積を一定量確保しつつ、大きな効果を有する折曲げ部を得ること が可能となる。
【0017】
以下、本考案を図面を参照して説明する。 図1は、本考案の実施の一形態に係る乱流発生装置を示すもので、この乱流発 生装置1は、図1(a),(b)に示すように、可撓性を有する合成樹脂製チュ ーブ等で形成された円筒状の流体通路2を備えており、この流体通路2内には、 邪魔板部材3が挿入配置されている。
【0018】 この邪魔板部材3は、図1(c)および図2(a)〜(c)に示すように、例 えば薄肉ステンレス鋼を帯状にした板材4に、幅方向両側から切込み5a,5b を交互に設け、この板材4をその幅方向中央線Oを軸として軸廻りに捩ることに より形成されている。そして、前記各切込み5a,5bの切込み深さは、板材4 の板幅のほぼ1/2の長さに設定されている。
【0019】 次に、本実施の形態の作用について説明する。 邪魔板部材3の製造に際しては、まず例えば薄肉のステンレス鋼板を帯状にカ ットして板材4を製作し、この板材4に、板幅方向両側から切込み5a,5bを 交互に設ける。この際、各切込み5a,5bの切込み深さは、板材のほぼ1/2 の長さとする。
【0020】 このようにして、板材4に各切込み5a,5bを設けたならば、この板材4を 板幅方向中央線Oを軸として軸廻りに所要量捩る。そしてその後、各切込み5a ,5bを介しその上端側の端部を、板面に対しほぼ90度に折曲させて三角形状 の折曲げ部6a,6bを設ける。すると、図1(a),(b)に示すような邪魔 板部材3が形成される。
【0021】 図1(a)はその一例を示し、また図1(b)は、邪魔板部材3を図1(a) の位置から軸廻りにほぼ90度回転させた状態を示し、さらに図1(c)は軸廻 りに捩って邪魔板部材を形成する前の板材4を示す。
【0022】 図1(c)および図2(a),(b)において、切込み5a,5bで挾まれた 部分をP1 、切込み5a,5bで挾まれた部分をP2 、前記各部分P1 の下 流側 の端部,すなわち切込み5aを介しその上流側の端部を折曲げ部6a、前記各部 分P2 の下流側の端部,すなわち切込み5bを介しその上流側の端部を折曲げ 部 6bとすると、邪魔板部材3を形成した際の各部分P1 ,P2 および各折曲げ 部 6a,6bの状態は、図1(a),(b)に示すようになる。
【0023】 ところで、図2(a)に示す板材4を、幅方向中央線Oを軸として軸廻りに捩 った場合、各部分P1 ,P2 の連結部分を滑らかな曲線とすることは必ずしも 容 易でなく、切込み5aの底部と切込み5bの底部とを結ぶ線を境にして、山形あ るいは谷形に屈曲してしまうことがしばしばある。そしてこの場合には、流体の 圧力損失が増大するという問題がある。
【0024】 これを解決する方法としては、各切込み5a,5bを設ける間隔を狭ばめるこ とが考えられるが、この方法の場合には、流体の圧力損失は少なくなるものの、 充分な攪拌効果が得られないという問題がある。
【0025】 ところが、本実施の形態においては、各部分P1 ,P2 の端部に三角形状の 折 曲げ部6a,6bをそれぞれ設けるようにしているので、各部分P1 ,P2 に 沿 って流れてきた流体が、各折曲げ部6a,6bに衝接して乱流となり、流体の分 離,集合,攪拌が繰返されることになる。このため、流体の充分な攪拌混合が行 なわれる。
【0026】 また、流体が所定の部分P1 ,P2 から次の部分P1 ,P2 に移行する際 に、 流体の全量が均一に攪拌混合されるわけではなく、流体中に、充分に攪拌混合が なされる部分,不充分に攪拌混合がなされる部分,および殆ど攪拌混合がなされ ない部分が生じることになる。そして、この攪拌混合度合の差異は、流体各部の 流速差となって顕われ、これにより流体の前後方向の攪拌混合もなされることに なる。また、重油に紛失を混入した燃料油等、流体中に固形分を含有するものに あっては、固形分が微細化,分散化されて混合性状が均一化されることになる。 また、重油に水を添加したエマルジョン燃料等においても、水が微細化,分散化 されて混合性状が均一化されることになる。
【0027】 なお、各切込み5a,5bの切込み深さは、特に制限はないが、板材4を幅方 向中央線Oを軸として軸廻りに捩った際に、各部分P1 ,P2 の捩れ状態を最 も 好ましい状態にするには、切込み深さを板材4の板幅のほぼ1/2の長さとする ことがよいことが、本考案者等の実験により確認されている。
【0028】 また、各折曲げ部6a,6bについても、その大きさに特に制限はないが、各 切込み5a,5bの切込み深さを一辺とする二等辺三角形状とすることが最も好 ましいが、本考案者等の実験により確認されている。これは、各部分P1 ,P 2 の面積を一定量確保しつつ、各折曲げ部6a,6bの面積も、充分に確保できる からであるものと考えられる。
【0029】 しかして、板材4の幅方向両側に、切込み5a,5bを交互に設け、これを板 幅方向中央線Oを軸として軸廻りに捩るとともに、各切込み5a,5bを介しそ の上流側の端部に、板面に対しほぼ90度に屈曲する三角形状の折曲げ部6a, 6bを設けて邪魔板部材3を形成し、この邪魔板部材3を流体通路2内に配置す るようにしているので、製作が容易で、しかも安定した流体攪拌効果を得ること ができる。
【0030】 なお、前記実施の一形態においては、折曲げ部6a,6bを、各部分P1 , P 2 の下流側の端部に設ける場合について説明したが、上流側の端部に設けるよ う にしてよく、また上流側および下流側の両端部に設けるようにしてもよい。そし てこの場合、上流側の端部の折曲げ部6a,6bと下流側の端部の折曲げ部6a ,6bとは、折曲げ方向を相互に逆向きとすることが好ましい。
【0031】
以上説明したように本考案は、流体通路内に邪魔板部材を配置して構成される 乱流発生装置において、前記邪魔板部材を、帯状の板材に、その幅方向両側から 板幅方向に延びる切込みを交互に設けるとともに、この板材を、その幅方向中央 部を軸として軸廻りに捩り、かつ前記各切込みを介しその上流側の端部または下 流側の端部のうちの少なくともいずれか一方に、板面に対しほぼ90度に屈曲す る三角形状の折曲げ部を設けて構成するようにしているので、前記各折曲げ部に より、流体の分離,集合箇所が増大し、安定な流体攪拌効果を得ることができる 。また、折曲げ部は、各切込みを介しその上流側あるいは下流側の端部を三角形 状に折曲げれば形成されるので、現場でも容易に形成することができ、製作が容 易である。
【0032】 本考案はまた、切込みを、板材の板幅のほぼ1/2の切込み深さとするように しているので、板材をその幅方向中央部を軸として軸廻りに捩った際に、2本の 切込みで挾まれた部分を容易に変形させることができる。
【0033】 本考案はまた、折曲げ部を、各切込みを介しその上流側の端部または下流側の 端部のうちのいずれか一方に設けるようにしているので、製作が容易となるとと もに、板材の捩り量が少ない場合であっても、充分な攪拌効果を得ることができ る。
【0034】 本考案はまた、折曲げ部を、各切込みを介しその上流側の端部および下流側の 端部にそれぞれ設け、かつその折曲げ方向が相互に逆向きとなるようにしている ので、攪拌効果をより向上させることができる。
【0035】 本考案はさらに、折曲げ部を、各切込みの切込み深さを一辺とする二等辺三角 形状とするようにしているので、2本の切込みで挾まれた部分の面積を一定量確 保しつつ、大きな効果を有する折曲げ部を得ることができる。
【図1】(a)は本考案の実施の一形態に係る乱流発生
装置を示す構成図、(b)は(a)を軸廻りにほぼ90
度回転させた状態を示す構成図、(c)は軸廻りに捩る
前の板材の状態を示す構成図である。
装置を示す構成図、(b)は(a)を軸廻りにほぼ90
度回転させた状態を示す構成図、(c)は軸廻りに捩る
前の板材の状態を示す構成図である。
【図2】(a)は図1(c)と同様の板材を示す説明
図、(b)は(a)の左側面図、(c)は(a)の右側
面図である。
図、(b)は(a)の左側面図、(c)は(a)の右側
面図である。
1 乱流発生装置 2 流体通路 3 邪魔板部材 4 板材 5a,5b 切込み 6a,6b 折曲げ部 O 板幅方向中央線 P1 ,P2 部分
Claims (5)
- 【請求項1】 流体通路内に邪魔板部材を配置して構成
される乱流発生装置において、前記邪魔板部材は、帯状
の板材に、その幅方向両側から板幅方向に延びる切込み
を交互に設けるとともに、この板材を、その幅方向中央
部を軸として軸廻りに捩り、かつ前記各切込みを介しそ
の上流側の端部または下流側の端部のうちの少なくとも
いずれか一方に、板面に対しほぼ90度に屈曲する三角
形状の折曲げ部を設けたことを特徴とする乱流発生装
置。 - 【請求項2】 切込みは、板材の板幅のほぼ1/2の切
込み深さを有していることを特徴とする請求項1記載の
乱流発生装置。 - 【請求項3】 折曲げ部は、各切込みを介しその上流側
の端部または下流側の端部のうちのいずれか一方に設け
られていることを特徴とする請求項1または2記載の乱
流発生装置。 - 【請求項4】 折曲げ部は、各切込みを介しその上流側
の端部および下流側の端部にそれぞれ設けられ、かつそ
の折曲げ方向が相互に逆向きになっていることを特徴と
する請求項1または2記載の乱流発生装置。 - 【請求項5】 折曲げ部は、各切込みの切込み深さを一
辺とする二等辺三角形状をなしていることを特徴とする
請求項1,2,3または4記載の乱流発生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1999002956U JP3063547U (ja) | 1999-04-30 | 1999-04-30 | 乱流発生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1999002956U JP3063547U (ja) | 1999-04-30 | 1999-04-30 | 乱流発生装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3063547U true JP3063547U (ja) | 1999-11-09 |
Family
ID=43197253
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1999002956U Expired - Lifetime JP3063547U (ja) | 1999-04-30 | 1999-04-30 | 乱流発生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3063547U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012172907A (ja) * | 2011-02-22 | 2012-09-10 | Cku:Kk | フィンを螺旋階段状に配置したシェルアンドチューブ式の熱交換器 |
-
1999
- 1999-04-30 JP JP1999002956U patent/JP3063547U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012172907A (ja) * | 2011-02-22 | 2012-09-10 | Cku:Kk | フィンを螺旋階段状に配置したシェルアンドチューブ式の熱交換器 |
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