JP3062003U - 扇スタンド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発想が「和」の世界にとどまりがちな扇を、
インテリアとして「洋」の空間にも生かせる新しい扇の
飾り方を提案するために、扇スタンドを作ることが目的
である。 【解決手段】 従来の立て懸ける竹製扇立て製品にかわ
り、扇の面を垂直にすることで扇を飾る場所を広げ、現
代居住空間のインテリアとして、「洋」の空間にも提案
できるようにした。また、伝統工芸品である扇の美意識
を美術品とすることができるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の嘱する技術分野】

この考案は、輪切りの竹にスポンジ・ゴム等で挟み込む部分と錘をつけた、扇 スタンドに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の扇立ては、扇を立て懸けるものであった。したがって扇が傾くため扇を 飾る場所は限られ、「和」の空間イメージに留まりがちであった。

【０００３】

【考案が解決するための手段】

本考案は、扇の立てる角度を垂直にすることにより、扇を飾る場所が広がり、 現代居住空間（完全な「和」空間ではなく、「洋」空間を併せ持った）のインテ リアとして、扇を生かせるようにすることを課題として研究をすすめた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

現代居住空間または洋空間に生かせるためには、扇を飾ったときの扇の面の角 度を垂直にすることである。どのようなものが理想かを実験と考察の結果、扇の 骨の留め金（要／かなめ）より下の部分を垂直に挟み込むことが最上であること を発案した。

【０００５】

【考案実施の形態】

本考案を実施するために、最初はクリップなどで骨を挟み込み垂直に空に浮か せるものを作った。

【０００６】 扇が宙に浮かんだ感じで、デザインも新鮮であることはよい。しかし、これは クリップで挟める骨の形状が決まってしまうこと、または骨に傷が付きやすいこ とと、試作の段階での仕上がりが製品化しにくい構造であったことにより、次は 木に扇を差し込む四角い穴をあけた。しかし、これも扇の種類によって、穴の角 度と大きさを変えなければならず、また、安定性にも欠けた。

【０００７】 本考案は以上のような過程を経た結果、穴の形状を丸くしスポンジ・ゴム等を 挟み込むことで角度を自由にすることができ、１つの扇スタンドで幅広く対応す ることが出来た。また、錘を入れたことで安定感もさらに増した。スポンジを挟 み込む材料として扇と同じ材料の竹を用いた。一般的な材料を用いているため、 低コストでの生産が可能となった。

【０００８】

【実施例】

竹を輪切りに切断し油抜きと乾燥の行程を経たあと、染めるか、あるいはその ままの状態で表面を磨く。スポンジ・ゴム等は竹の穴にあわせ、円筒形に抜き、 垂直に半分に切り、フェルト等を張る。竹に錘を入れフェルト等を張ったスポン ジ・ゴム等をはめ込む。底面に封印をする。（図２）

【０００９】

【考案の効果】

本考案は以上のような構成により、安定感もあり、扇と同じ素材を用いている が、従来の竹製扇立てとは違い、「和」空間だけに留まらず「洋」の風体も持ち 合わせている。よって、扇は「和」と「洋」の空間に生かされた。さらに、伝統 工芸である扇の美意識を変えることにより絵画的表現も可能とし、伝統工芸品に 留まらず美術品ともした。また、一般的な材料を用いることで、コストダウンに より製品の価格にも貢献できた。金属製のものとは違い、自然の軟らかさがあり 、扇と溶け込む感である。

【図面の簡単な説明】

【図１】扇スタンドの縦断面図である。

【図２】扇スタンドの全体図である。

【図３】扇スタンドの雑誌掲載図である。

【符号の説明】

１ フェルト等を張ったスポンジ・ゴム等 ２ 竹 ３ 錘

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 輪切りの竹（１）の中に、スポンジ・ゴ
   ム等の表面にフェルト等（２）を張ったものと錘（３）
   をいれた、扇スタンド。