JP3061283U - 手締めティンパニの音変え装置 - Google Patents

手締めティンパニの音変え装置

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JP3061283U
JP3061283U JP1999001428U JP142899U JP3061283U JP 3061283 U JP3061283 U JP 3061283U JP 1999001428 U JP1999001428 U JP 1999001428U JP 142899 U JP142899 U JP 142899U JP 3061283 U JP3061283 U JP 3061283U
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祐吉 石本
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祐吉 石本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 手締めティンパニのチューニングボルトに触
れることなしに音変えができるようにする。 【解決手段】 フープの直径に相当する長さのビーム1
と、その中央に固定されたナット2と、これにねじ込ま
れたねじ軸3と、その下端に取り付けられた押し下げパ
ッド4と、ねじ軸3の上端に取り付けられこれを回転さ
せるハンドル5と、ビーム1の両端でフープを把持する
クランプ手段6とで構成された音変え装置をティンパニ
のヘッドに装着し、押し下げパッド4で膜を押し下げ
る。

Description

【考案の詳細な説明】 【考案の属する技術分野】
本考案は、打楽器の一種であるティンパニのうち、ペダル式、あるいはハンド ル式の音変え機構を有しないいわゆる手締めティンパニにおいて、音程を簡単に 変更することのできる手締めティンパニの音変え装置に関する。
【従来の技術】
ティンパニは、脚で支持された金属製あるいは樹脂製で上面が開口したカップ 状のケトルの開口部に、金属製のリング(以下フープという)の内側に牛皮、樹 脂等の膜を張ったヘッドを載せ、ヘッドをケトルに押し当てて膜面を緊張させ、 この膜面をばちで打って演奏する打楽器である。 大太鼓、小太鼓などの一般の太鼓類と異なり、ティンパニは発する音に明確な 音程が感じられるという特性を有するため、オーケストラや吹奏楽団においては 通常2個ないし5個のティンパニを異なる音程に調整して並べておき、曲の進行 に合わせて音楽に調和する音を選択しながら打って演奏する。例えばハ長調の曲 であれば、2個のティンパニを譜面に指定されたC音とG音というような音程に 調整するのである。この音変えは演奏する曲が代わる毎に行う必要があり、また 曲によっては1曲の中でたびたび行う場合もある。 ティンパニの音程はヘッドの膜の大きさや材質、張力等によって変わるが、1 つの楽器についての音程の変更は膜の張力を変えることにより行う。このためす べてのティンパニには音程変更機構が設けられている。 もっとも構造の簡単なティンパニとして、ヘッドをケトルに取り付ける取り付 けボルトを回転させることにより音変えを行ういわゆる「手締め」ティンパニが ある。とくに図示しないが、手締めティンパニのケトルは通常3本の脚で支持さ れている。この脚は単にケトルを所定の高さに支持するだけのものなので、楽器 を運搬したり保管したりする際には脚をケトルの内部に引き込んだり、折り畳ん だり、取り外したりすることも可能である。手締めティンパニは構造が簡単で重 量もさほど大きくなく、取扱いも容易であり、特に脚をケトル内に引き込む等の ことをすれば、通常の乗用車でも運搬できる。 ところが、手締めティンパニは音変えに時間がかかるという一大欠点を有して いる。手締めティンパニの音変え機構を図面により説明する。 図3は手締めティンパニの一部を示す部分断面図で、Mは膜、Rは膜の周囲に 取り付けられたリング、HはこのリングRを押し下げる環状のフープ、Bはフー プHの周囲数カ所に等間隔に取り付けられたチューニングボルトである。 チューニングボルトBはケトルKの側面上縁近くに取り付けられたナットにね じ込まれているので、チューニングボルトBを締めつけてゆくことによりフープ Hおよびこの下面の膜Mを張ったリングRが押し下げられ、膜Mは周囲から半径 方向に引っ張られて張力が高まり、この楽器の音程が上昇する。音程を下げよう とする場合には逆にチューニングボルトBをゆるめればよい。ところで、前記し たようにチューニングボルトBはフープHの周囲に6本あるいは8本等間隔に配 置されているので、音程を変えるときはこれらの複数本のチューニングボルトB を順番にすべて回してやる必要がある。しかも所定の振動数の音だけを発生させ るためには膜Mの張力を全面にわたって均一とする必要があり、すべてのチュー ニングボルトBを均等に締めつけ、あるいはゆるめることが重要であるが、この 操作を手回しで行うため回転量は必ずしも同一とならず、音程変更後、膜面を打 って音を出しながら各ボルトを1本毎に微調整してやる必要があり、演奏に入る までにかなりの時間を要するのである。 この点を改良したのがペダルティンパニあるいはハンドルティンパニと呼ばれ るもので、これらはペダルを踏んで操作するか、ハンドルを手で回してやるかの 相違はあるがいずれもチューニングボルトBをケトルではなくケトルを支える脚 の機能を有するフレームに内蔵したチューニングロッド等に接続し、このチュー ニングロッドを同時にかつ均等に昇降させて音変えを行うようにしている。張力 分布の微調整用としてチューニングボルトBは残っているが、通常の音程の変更 の際にチューニグボルトには触れる必要がないのでチューニングボルト間のバラ ンスは保たれたままであり、音変えを瞬時に行うことができるため曲の中間での 音変えも可能であり、演奏上きわめて有利である。しかしこれらペダルティンパ ニあるいはハンドルティンパニはこのような機構をケトルを支えるフレームに内 蔵させるため脚部を取り外したり、折り畳んだりすることは不可能であり、全体 構造が複雑になって重量も増大し、製造コストもきわめて高価となるという問題 点を有している。
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、手締めティンパニに簡単な装置を取り付けることによって、チュー ニングボルトに触れることなく瞬時に音変えができるようにした手締めティンパ ニの音変え装置を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
本考案は、ティンパニヘッドのフープの直径に相当する長さを有するビームと 、ビームの中央位置に固定されたナットと、このナットにねじ込まれたねじ軸と 、このねじ軸の下端に取り付けられた押し下げパッドと、前記ねじ軸の上端に取 り付けられこれを回転させるためのハンドルと、前記ビームの両端に設けられ、 ティンパニヘッドのフープを把持するクランプ手段とからなる手締めティンパニ の音変え装置であり、望ましくは前記ビームが長さ方向に伸縮可能に継ぎ足し式 となっている前記の手締めティンパニの音変え装置である。
【考案の実施の形態】
ティンパニにおいてばちで膜を打つ位置は膜面の中央ではなく、奏者からみて 手前の縁に近い部分である。膜面をばちで打つことにより、さまざまな振動数の 振動が発生する。図4は一般の円形膜の振動モードを示す模式図で、ローマ数字 は振動モードの次数、図の下の数字は基本振動数に対するそのモードの固有振動 数の比である。また図中の+や−は膜面が上下に沈下したり隆起していることを 示し、その境界線は振動の節となって変位しない。そこで図4で膜の中心点に着 目すると、I次モードとIV次モード以外の振動ではすべてここが節になってい ることがわかる。ところでティンパニの場合、他の振動数と調和しないI次モー ドの振動数が構造的に抑制され、II次モード以上のもののみが発生しているこ とが知られている。したがって膜の中心部を何かで触れていても、発生する音に はほとんど影響がない。本考案の音変え装置はこの現象に着目してなされたもの で、膜面の中央に押し下げパッドを接触させ、この押し下げパッドを先端に取り 付けたねじ軸をハンドルを回して昇降させることにより膜の張力を変え、音程を 瞬時に変化させるものである。
【実施例】 図1は本考案の手締めティンパニの音変え装置の一実施例を示す斜視図で、1 はティンパニのヘッドの直径に相当する長さを有するビーム、2はビーム1の中 央位置に固定されたナット、3はナット2にねじ込まれたねじ軸、4はねじ軸3 の下端に取り付けられた押し下げパッド、5はねじ軸3の上端に取り付けられ、 これを回転させるためのハンドル、6はビーム1の両端に設けられ、ティンパニ のフープを把持するクランプ手段である。クランプ手段6としてはツマミをねじ ることにより開口が開閉するワンタッチ式の戸締り錠などが手頃であるが、シャ コ万力のようなねじ式のものでもよい。 図2は、この手締めティンパニの音変え装置をティンパニのヘッド部に装着し た状態を示す部分正面図で、各符号はこれまでの図1、図3に示したものと同じ である。 両端のクランプ手段6によりビーム1をティンパニのフープHに直径方向に取 り付ける。取り付ける方向は、演奏の支障とならないよう奏者からみて横向きと なる方向がよい。ねじ軸3がビーム1の中央にあるから、ビーム1をフープHに 直径方向に取り付ければ、ねじ軸3の下端にある押し下げパッド4の位置は円形 の膜Mの中心にあることになる。ハンドル5を回すことによりねじ軸3が回転し 、その下端に取り付けられた押し下げパッド4が下降して膜Mの中心部を押し下 げれば、膜Mの張力が高まって音程が上昇する。すなわち、押し下げパッド4が 膜Mから離れた状態で演奏音域の下限に音程を調整しておけば、ハンドル5を回 して押し下げパッド4を押し下げることにより音程を任意に高くすることができ 、逆にゆるめれば音程は徐々に低くなり、手締めティンパニがハンドルティンパ ニと同等の音変え機能を備えることになるのである。 膜Mとの接触点である押し下げパッド4の下面は、過度の応力集中による膜M の損傷を防止するため、球面等のゆるやかな曲面とすることが望ましい。 手締めティンパニは高音用、低音用の大小一対で製造されるのが通常である。 一例を挙げると、フープの外径で小は590mm、大が640mmである。これ らに合わせ、ビーム1の長さの2とおりのものを準備するのが望ましいが、ビー ム1を一体で製作せず、長孔にねじ止めするなど伸縮可能な継手を設け、同一品 を2本使用し、楽器に合わせてビームの長さを変えるようにしてもよい。また曲 によっては低音はC音のまま、高音を曲の途中でF音からG音に変えるようなも のもあるから、本考案の手締めティンパニの音変え装置は必ずしも2本なくても 、1本だけでも十分その効果を発揮することができる。
【考案の効果】
本考案によれば、構造が簡単で持ち運びの容易な手締めティンパニにおいてハ ンドルティンパニと同等の音変え機能を備えることになり、音変えを簡単に行う ことができるというすぐれた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の手締めティンパニの音変え装置の実施
例を示す斜視図である。
【図2】本考案の手締めティンパニの音変え装置の使用
状態を示す部分正面図である。
【図3】従来の手締めティンパニの音変え機構を示す部
分断面図である。
【図4】本考案に係わる円形膜の振動モードを示す模式
図である。
【符号の説明】
1 ビーム 2 ナット 3 ねじ軸 4 押し下げパッド 5 ハンドル 6 クランプ手段 B チューニングボルト H フープ K ケトル M 膜 R リング

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ティンパニヘッドのフープの直径に相当
    する長さを有するビーム(1)と、このビーム(1)の
    中央位置に固定されたナット(2)と、このナット
    (2)にねじ込まれたねじ軸(3)と、このねじ軸
    (3)の下端に取り付けられた押し下げパッド(4)
    と、前記ねじ軸(3)の上端に取り付けられこれを回転
    させるためのハンドル(5)と、前記ビーム(1)の両
    端に設けられ、ティンパニヘッドのフープを把持するク
    ランプ手段(6)とからなる手締めティンパニの音変え
    装置。
  2. 【請求項2】 前記ビーム(1)が長さ方向に伸縮可能
    に継ぎ足し式となっている請求項1に記載の手締めティ
    ンパニの音変え装置。
JP1999001428U 1999-02-05 1999-02-05 手締めティンパニの音変え装置 Expired - Lifetime JP3061283U (ja)

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