JP3058740U - 紫外線強度指示装置 - Google Patents

紫外線強度指示装置

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JP3058740U
JP3058740U JP1998008485U JP848598U JP3058740U JP 3058740 U JP3058740 U JP 3058740U JP 1998008485 U JP1998008485 U JP 1998008485U JP 848598 U JP848598 U JP 848598U JP 3058740 U JP3058740 U JP 3058740U
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彦如 陳
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拓技科技股▲ふん▼有限公司
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紫外線強度指示装置の提供。 【解決手段】 紫外線を受けて変色する染料と紫外線吸
収剤とを混合或いは非混合の後に物品上に応用すること
で得られる紫外線強度指示装置であり、異なる色或いは
深さの異なる同種類の色で異なる紫外線強度を表示で
き、さらに紫外線指数表示が組み合わされて、使用者に
現在の紫外線放射強度を知らしめて予め保護対策を取ら
せることができるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は一種の、紫外線を受けて変色する染料と紫外線吸収剤とを混合或いは 非混合の後に物品上に応用することで得られる紫外線強度指示装置に係り、さら に詳しくは、異なる色で異なる紫外線強度を表示し、紫外線指数に組み合わされ て、使用者に現在の紫外線放射強度を知らしめて予め保護対策を取らせることが できるようにする紫外線強度指示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
地球に到達する太陽光は、赤外線、可視光、紫外線の三つに大きく分けられる 。一般には可視光の波長帯域は400nmから730nmの間で、波長が730 nm以上のものが赤外線と称され、400nm以下のものが紫外線と称されてい る。三者中、人体皮膚に対する傷害性は紫外線が最も大きい。
【0003】 紫外線は、一般に波長の長短によりさらに三部分に分けられる。即ち、UVA 、UVB及びUVCである。これら三者の波長帯域は、UVAが320から40 0nm、UVBが290から320nm、UVCが200から290nmである 。その中、UVCの波長が最も短く、動植物に対する傷害も最大となる。しかし 幸いなことにUVCは全て地球に到達する過程でオゾン層により吸収されるため 、地球表面に到達する紫外線は僅かにUVAとUVBの2種類である。UVBの 皮膚に対する効果は、照射時間が短ければ、皮膚の発紅をもたらし並びにビタミ ンDの合成を減らし、照射時間が長ければ、皮膚癌や白内障の発生をもたらしう る。UVAは、皮膚のビタミンD合成に対して頗る有益である。しかし、過多の UVA照射は皮膚の老化を速めると共に免疫システムの損壊や白内障をもたらし うる。
【0004】 地球表面上空に存在するオゾン層は、有害な紫外線(UVC及び一部のUVB )を吸収して地表の動植物を保護する。しかし、1974年に、科学者はフロン (CFC)の使用が、オゾン層中のオゾンの分解と合成の平衡状態を破壊し、オ ゾン量を減少し、オゾン層がそのために徐々に薄くなっていることを発表してお り、現在に至って、南極の上空にはオゾンホールが出現している。また、人々は 古くより、日に焼けた褐色の皮膚を健康の象徴としていたが、紫外線と皮膚癌、 白内障との疾病の関連性が研究されるにつれ、人々の意識も徐々に変わり、紫外 線に対し必要な保護措置を採り始めた。実際に、80年代には、オーストラリア で日照を過多に受ける運動を回避することが提唱され、続いて、ニュージーラン ド、カナダ、アメリカなどで提唱された(彼らは、白色の皮膚が有色の皮膚より 紫外線傷害を受けやすく関連する疾病を発生しやすいことを証明した)。このよ うな運動の進行と共に、地表に到達する紫外線強度の測定も重要視されるように なった。各国に測定ポイントが設けられ、紫外線指数(Ultraviolet index;UVI)の定義と発布がなされ、気象報告中でも紫外線指数の報 道がなされるようになり、人々はいかに自分の皮膚を紫外線傷害より保護するか に注意を払うようになった。
【0005】 現在紫外線指数予報値は、二つの組織の定義に準じてなされている。その一つ はNational Weather Bureau;NWB(台湾)によるも ので、1UVI=100Joule/m2 と定義しており、もう一つはWorl d Meteorological Organization;WMO(世界 気象組織)によるもので、1UVI=25mW/m2 と定義している。もし一時 間の用量で表示すると、1UVINWB =1.08UVIWMO となる。日照の最強 であるお昼(11:30から12:30)の1時間に地上に到達する紫外線放射 量が、500ジュール/m2 であれば、NWBの定義によると、その紫外線指数 は5となり、WMOの定義によるとその紫外線指数は5.4となる。大衆がこの 指数を使用するのに便利なように、一般には、「微弱」(0から2)、「弱」( 3から4)、「中」(5から6)、「強」(7から9)、「極めて強い」(10 以上)という幾つかのレベルに分けられて示される。UVIの報道は、気象報道 の他の情報、例えば気温や降雨確率及びスモッグ状況などの報道と共になされる ようになってから、徐々に一般大衆の日常の生活にとって重要な参考データとな っている。
【0006】 従来より、紫外線測定に必要な機器は比較的精密であり、電気回路基板、トラ ンジスタ及びパワーサプライの装備を必要とし、携帯及び使用上、いずれも不便 であり、このため研究或いは学術機構でなければこのような設備を持つことはで きなかった。紫外線強度測定する作業を一般化及び普及化するために、スピロピ ラン(spiropyran)及びスピロオキサジン(spirooxazin e)等の紫外線を受けて変色する化学成分に適量の溶剤が加えられたものが、プ ラスチックやガラス等に塗布されて、紫外線を受けて紫外線強度により変色する ようにしたものが開発され、それは構造が簡単で、外接電源不要であり、携帯及 び使用上便利である。アメリカ合衆国パテントNo.5,387,798及びN o.5,581,090はいずれもこれに類し、紫外線強度検出に係るものであ る。しかし、これらの周知の技術はいずれも紫外線を受けて変色する染料を基材 上に塗布して、この染料成分が紫外線を受けて変色する性質を利用して紫外線の 存在を顕現するもので、紫外線の強弱に対してデータ化した表示を行うことはで きなかった。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
紫外線強度を、紫外線指数と組み合わせて、データ化表示するために、本考案 では、紫外線吸収剤と紫外線を受けて変色する成分の組合せを利用し、異なる変 色成分の選択と、紫外線吸収剤の比率を工夫することで、異なる或いは同じ色で 、異なる紫外線強度を表示できるようにし、さらには、現在、次第に行われるよ うになった紫外線指数報道に応じて、本考案では紫外線指数を使用者に表示でき るようにする。
【0008】 具体的には、本考案は一種の紫外線強度指示装置を提供することを課題とし、 それは、一つ或いは複数の変色区域を有し、各区域がいずれも紫外線を受けて変 色する異なる染料成分を有し、並びに各一つの区域に異なる或いは同じ比率の紫 外線吸収剤が加えられて、各区域の連続変色とそれに対応する変色区域の傍らの 紫外線指数表示により、明確に紫外線強度を表示できるようにしてあるものとす る。
【0009】 本考案はまた一種の紫外線強度指示装置を提供することを課題とし、それは、 一つ或いは複数の変色区域を有し、各区域がいずれも紫外線を受けて変色する同 じ染料成分を有し、並びに各一つの区域に異なる或いは同じ比率の紫外線吸収剤 が加えられて、異なる強度の紫外線照射の下で、各区域が連続変色し並びに深さ の異なる同種類の色を顕現し、それに対応する変色区域の傍らの紫外線指数表示 が組み合わされて、明確に紫外線強度を表示できるようにしてあるものとする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の考案は、少なくとも一つの変色区域を具え、各変色区域が紫外線を 受けて変色する異なるか或いは同じ染料成分と、異なる或いは同じ比率の紫外線 吸収剤を有して、異なる強度の紫外線照射下で、各変色区域が連続して変色を行 うようにしてあるほか、各変色区域の横に紫外線指数表示が設けられて構成され た、紫外線強度指示装置としている。
【0011】 請求項2の考案は、前記変色区域が少なくとも四つ設けられたことを特徴とす る、請求項1に記載の紫外線強度指示装置としている。
【0012】 請求項3の考案は、前記変色区域がそれぞれ同じ染料成分を有することを特徴 とする、請求項1に記載の紫外線強度指示装置としている。
【0013】 請求項4の考案は、前記染料成分が、スピロピラン、スピロオキサジン、クロ ム化合物及びその他の紫外線を受けて変色する染料成分から選択されたことを特 徴とする、請求項1に記載の紫外線強度指示装置としている。
【0014】 請求項5の考案は、前記紫外線吸収剤が、ピリデン化合物及びその他の紫外線 を吸収或いは遮蔽可能な成分より選択されたことを特徴とする、請求項1に記載 の紫外線強度指示装置としている。
【0015】 請求項6の考案は、直接屋外で使用されて日照を受けやすい物品に直接応用さ れたことを特徴とする、請求項1に記載の紫外線強度指示装置としている。
【0016】 請求項7の考案は、直接屋外で使用されて日照を受けやすい物品に変色区域が 塗布されたことを特徴とする、請求項6に記載の紫外線強度指示装置としている 。
【0017】 請求項8の考案は、一つの基材上に応用されたことを特徴とする、請求項1に 記載の紫外線強度指示装置としている。
【0018】 請求項9の考案は、一つの基材上に変色区域が塗布により形成されたことを特 徴とする、請求項8に記載の紫外線強度指示装置としている。
【0019】 請求項10の考案は、少なくとも一つの変色区域を有して、各変色区域が、紫 外線を受けて変色する異なるか或いは同じ染料成分を有し、各変色区域において 該染料成分の上にさらに一層或いは多層の紫外線吸収剤が応用されて、その紫外 線吸収剤の比率がプラスチックパレット成分の重量に対して0重量%から20重 量%ずつ各変色区域で増加するように設けられて構成された、紫外線強度指示装 置としている。
【0020】 請求項11の考案は、変色区域が少なくとも4つ設けられたことを特徴とする 、請求項10に記載の紫外線強度指示装置としている。
【0021】 請求項12の考案は、各変色区域の染料成分が同じ成分とされたことを特徴と する、請求項10に記載の紫外線強度指示装置としている。
【0022】 請求項13の考案は、第1の変色区域に応用される紫外線吸収剤の比率がプラ スチックパレット成分の重量の0重量%とされたことを特徴とする、請求項10 に記載の紫外線強度指示装置としている。
【0023】 請求項14の考案は、変色区域に応用される染料成分が、その応用前に溶剤に 溶かしうるものとされたことを特徴とする、請求項10に記載の紫外線強度指示 装置としている。
【0024】 請求項15の考案は、前記溶剤が、ベンゼン、トルエン、アセトン、テトラヒ ドロフラン及びその他のプラスチックパレット成分を溶解しうる溶剤のいずれか であることを特徴とする、請求項14に記載の紫外線強度指示装置としている。
【0025】 請求項16の考案は、紫外線吸収剤が、その応用前に溶剤に溶かしうるものと されたことを特徴とする、請求項10に記載の紫外線強度指示装置としている。
【0026】 請求項17の考案は、前記溶剤が、ベンゼン、トルエン、アセトン、テトラヒ ドロフラン及びその他のプラスチックパレット成分を溶解しうる溶剤のいずれか であることを特徴とする、請求項16に記載の紫外線強度指示装置としている。
【0027】 請求項18の考案は、変色区域ごとに、紫外線吸収剤がプラスチックパレット 重量に対して5重量%ずつ増加するよう設けられたことを特徴とする、請求項1 0に記載の紫外線強度指示装置としている。
【0028】 請求項19の考案は、紫外線吸収剤がピリジン化合物或いはその他の紫外線を 吸収或いは遮蔽しうる成分とされたことを特徴とする、請求項10に記載の紫外 線強度指示装置としている。
【0029】 請求項20の考案は、少なくとも一つの変色区域を有して、各変色区域が、紫 外線を受けて変色する異なるか或いは同じ染料成分と紫外線吸収剤の混合物を有 し、該紫外線吸収剤がプラスチックパレット成分の重量に対して各変色区域ごと に0.1重量%から20重量%ずつ増える方式で設けられて構成された、紫外線 強度指示装置としている。
【0030】 請求項21の考案は、変色区域が少なくとも4つ設けられたことを特徴とする 、請求項20に記載の紫外線強度指示装置としている。
【0031】 請求項22の考案は、各変色区域の染料成分が同じ成分とされたことを特徴と する、請求項20に記載の紫外線強度指示装置としている。
【0032】 請求項23の考案は、第1の変色区域に応用される紫外線吸収剤の比率がプラ スチックパレット成分の重量の0重量%とされたことを特徴とする、請求項20 に記載の紫外線強度指示装置としている。
【0033】 請求項24の考案は、変色区域に応用される染料成分が、その応用前に溶剤に 溶かしうるものとされたことを特徴とする、請求項20に記載の紫外線強度指示 装置としている。
【0034】 請求項25の考案は、前記溶剤が、ベンゼン、トルエン、アセトン、テトラヒ ドロフラン及びその他のプラスチックパレット成分を溶解しうる溶剤のいずれか であることを特徴とする、請求項24に記載の紫外線強度指示装置としている。
【0035】 請求項26の考案は、紫外線吸収剤が、プラスチックパレット成分重量に対し て、各変色区域ごとに5重量%ずつ増加するよう設けられたことを特徴とする、 請求項20に記載の紫外線強度指示装置としている。
【0036】 請求項27の考案は、前記紫外線吸収剤が、ピリジン化合物或いはその他の紫 外線を吸収或いは遮蔽しうる成分とされたことを特徴とする、請求項20に記載 の紫外線強度指示装置としている。
【0037】
【考案の実施の形態】
本考案の紫外線強度指示装置は、一つ或いは複数、望ましくは四つ以上の変色 区域で組成され、各一つの変色区域がいずれも紫外線を受けて変色する異なる染 料成分を含有し、並びに各一つの変色区域に異なる或いは同じ比率の紫外線吸収 剤が加えられて、異なる強度で照射されることで、異なる変色区域が連続して変 色し、変色区域の傍らの対応する紫外線指数表示と組み合わされて、明確に紫外 線強度を表示できるようにしてある。このほか、各一つの変色区域が紫外線を受 けて変色する同じ染料成分を含有し、異なる比率の紫外線吸収剤が加えられたも のとされて、異なる紫外線照射強度の下で、異なる区域が連続して異なる深さの 色を表現することで、対応する変色区域の傍らの紫外線指数表示と合わせて現在 の紫外線強度を表示できるようにした形態も可能である。
【0038】 本考案で使用する紫外線を受けて変色する染料成分は、周知のスピロピラン、 スピロオキサジン、クロム化合物及びその他の紫外線を受けて変色する染料成分 から選択される。紫外線吸収剤は、周知のピリデン化合物、例えば、2−(2’ −ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−ネブゾトリアゾール(2−(2’−h ydroxy−5’−methylphenyl)−nebzotriazol e)及びその他の紫外線を吸収或いは遮断しうる成分より選択される。本装置は 直接屋外の日照を受けやすい物品、例えば、洋傘、ゴルフクラブ、テニスラケッ ト、スイムウエア、腕時計、指輪及び自動車に応用可能である。その応用時には 、紫外線を受けて変色する染料成分の応用厚さと紫外線吸収剤の応用厚さはいず れも10umから1500umの間とされ、望ましくは20umから100um の間とされる。本装置はまた一つの基材上に応用可能で、基材の成分は、ポリエ チレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、セルロイド及びその他の無色透明材 料から選択され、その厚さは20umから300umとされ、望ましくは90u mから150umとされる。
【0039】 本考案の紫外線強度指示装置で、一つ或いは複数の変色区域を有し、各一つの 変色区域に紫外線を受けて変色する異なる染料成分を含有するものとした実施例 によると、紫外線を受けて変色する染料成分の応用厚さは10umから1500 umの間、望ましくは20umから100umの間とされる。この紫外線を受け て変色する染料成分を有する変色区域の上にさらに一層或いは多層の紫外線吸収 剤が応用され、各変色区域は溶剤中に使用されたプラスチックパレットの重さに 基づき、各変色区域ごとに0重量%から20重量%ずつ順次増加する方式が採用 され、第1の変色区域の比率は0重量%とされうる。
【0040】 本考案で提供するもう一種の紫外線強度指示装置は、一つ或いは複数の変色区 域を有し、各一つの変色区域中に予め同じ紫外線を受けて変色する染料成分が応 用され、その他の方式は前述の実施例と同じとされる。
【0041】 本考案の装置で塗布方式で表現されるものの製造ステップは以下のとおりであ る。まず溶剤を準備し、プラスチックパレット成分を有機溶剤に、1:5から1 :20の比で溶かす。プラスチックパレットの成分はポリ塩化ビニル、ポリスチ レン、ポリエチレン及びポリプロピレンを含む群より選択し、溶剤は、ベンゼン 、トルエン、アセトン、テトラヒドロフランを含む群より選択する。その後に、 紫外線を受けて変色する染料成分と該溶剤とを混合する。染料成分の比率はプラ スチックパレット成分重量の0.001重量%から5重量%とする。こうして製 造した溶液を直接物品上に塗布するか、或いは溶液を一つの基材上に塗布し、溶 剤が完全に揮発させた後に、薄膜を形成させる。塗布時には、隣り合う異なる変 色区域に異なる染料成分を塗布する。これにより、紫外線照射時に、異なる変色 区域が異なる色を顕現する。或いは、隣り合う異なる変色区域内に同じ染料成分 を塗布し、紫外線照射時に、異なる変色区域が深さの異なる同種の色を顕現する ようにする。
【0042】 本考案の装置は上述の説明では塗布方式で示されるが、この方式によってのみ 達成されるのではなく、その他の周知の応用方式、例えばスプレーや射出も本考 案に使用可能である。
【0043】 一方、紫外線吸収剤層を形成するための溶液中の紫外線吸収剤の重量%は、溶 剤中に使用されるプラスチックパレットの重量に基づき決定され、各一つの変色 区域毎に0重量%から20重量%ずつ、望ましくは5重量%ずつ増加する。第1 の変色区域での比率は0重量%とされうる。その後、この紫外線吸収剤を溶かし た溶液を紫外線を受けて変色する染料成分を塗布した変色区域の上に塗布し、こ うして、異なる強度の紫外線照射下で、連続して異なる色が顕現し、その横の紫 外線指数表示と合わせて紫外線強度を表示できるようにする。
【0044】 本考案のもう一種の紫外線強度指示装置は、一つ或いは複数の変色区域を有し 、各変色区域に異なる紫外線を受けて変色する染料成分と紫外線吸収剤の混合物 が応用され、その中、紫外線を受けて変色する染料成分の比率はプラスチックパ レット成分の重量%により決定され、並びに各一つの変色区域ごとに0.1から 20重量%ずつ増加し、第1個の変色区域での比率は0重量%とされうる。
【0045】 本考案はさらにもう一種の紫外線強度指示装置は、一つ或いは複数の変色区域 を有し、各変色区域に先に同じ紫外線を受けて変色する染料成分と紫外線吸収剤 との混合物が応用され、その他は前述の実施例と同じである。
【0046】 以上の装置は塗布方式の製造ステップが採用され、上述の溶剤中に同時に異な る紫外線を受けて変色する染料成分と紫外線吸収剤とを加え、その後に直接物件 に塗布し、溶剤を完全に揮発させた後に一つの薄膜を形成するか、或いは溶液を 一つの基材上に塗布する。並びに異なる変色区域により、紫外線吸収剤の比率を 調整し、その比率はプラスチックパレットの重量%により決定し、並びに各一つ の変色区域ごとに0.1重量%から20重量%、望ましくは5重量%ずつ増加す るようにし、その中の第1の変色区域の紫外線吸収剤の比率は0重量%としうる 。その他の条件は前述の実施例と同じである。
【0047】 上述の塗布のステップでは、隣り合う各異なる変色区域に同じ紫外線を受けて 変色する染料成分と紫外線吸収剤との混合物を塗布することで、紫外線を受けた 時に、異なる変色区域が深さの異なる同種の色を表現するものとできる。
【0048】 本考案の紫外線強度指示装置の一つの実施例の平面図が図1に示されている。 図1に示されるように、中間に位置する四つの変色区域は、紫外線を受けた後に 、それぞれ緑色、藍色、黄色、及びピンク色に変色する。それぞれの変色に対応 する紫外線強度範囲は、緑色で紫外線指数が4以下、藍色で4から6、黄色で6 から9、ピンク色で9以上であり、両側に表示された紫外線指数表示により、使 用者は異なる変色区域の連続変色により、現在の紫外線強度を知ることができる 。且つ図中のNWBは交通部中央気象局(台湾)、WMOは世界気象組織を示す 。
【0049】 本装置が直接、屋外で使用されて日照を受けやすい物品、例えばテニスラケッ トに応用される場合、紫外線を受けて変色する染料成分と紫外線吸収剤が直接ラ ケットのフレーム等に応用されることで、フレームの変色区域が日光を受けて日 光中の紫外線強度により変色を発生し、室内や日光が及ばないところにラケット を持ち込むと、ラケットのフレームがもとの色に回復する。その他の物品に応用 した場合もこれに類似する。
【0050】
【実施例】
以下に本考案の紫外線強度指示装置の具体的実施例を示す。
【0051】 実施例1 10グラムのポリ塩化ビニルを90グラムのテトラヒドロフランに溶かし、溶 剤を作成する、紫外線を受けて変色する染料成分(James Robinso n社製 Reversacol Sea Green)を0.05グラム、該溶 剤に溶かし、以上で溶液を形成する。厚さ100umのポリエチレンシートを基 材とし、上述の溶液を基材上に塗布する。塗布面積は1.5cm×2.0cm、 厚さは50umとし、こうして緑色変色区域を形成する。 上述のステップを重複するが、ただし染料成分を0.05グラムのRever sacol Oxford Blueに変え、且つ塗布区域を前述の緑色変色区 域に隣接する位置とし、こうして藍色変色区域を上記緑色変色区域に隣接するよ う形成する。前述の溶剤を10グラム採り、プラスチックパレット成分重量の5 %、即ち0.05グラムの紫外線吸収剤である2−(2’−ヒドロキシ−5’− メチルフェニル)−ネブゾトリアゾールをその中に溶かし、並びにこの溶液をさ らに藍色変色区域上に塗布する。 上述のステップを重複するが、ただし染料成分を0.05グラムのRever sacol Corn Yellowに変え、且つ塗布区域を前述の藍色変色区 域に隣接する位置とし、こうして黄色変色区域を上記藍色変色区域に隣接するよ う形成する。前述の溶剤を10グラム採り、プラスチックパレット成分重量の1 0%、即ち0.1グラムの紫外線吸収剤をその中に溶かし、並びにこの溶液をさ らに黄色変色区域上に塗布する。 上述のステップを重複するが、ただし染料成分を0.05グラムのRever sacol Plum Redに変え、且つ塗布区域を前述の黄色変色区域に隣 接する位置とし、こうしてピンク色変色区域を上記黄色変色区域に隣接するよう 形成する。前述の溶剤を10グラム採り、プラスチックパレット成分重量の15 %、即ち0.15グラムの紫外線吸収剤をその中に溶かし、並びにこの溶液をさ らにピンク色変色区域上に塗布する。 以上で四種の紫外線強度レベルを表示可能な指示装置を形成する。その厚さは 約150umであり、平面構造は図1に示されるようである。紫外線照射前は、 本装置の四つの変色区域の傍らにはいずれも数字が表示されて、各変色区域は紫 外線照射を受ける前の原色を呈し、図1の平面図の左側のWMO UVI表示の 4−6の表示に対応する変色区域は黄褐色、6−8の表示に対応する変色区域は 無色、8−10の表示に対応する変色区域は無色、10+の表示に対応する変色 区域は無色を呈する。 UVPの紫外線ランプ(Model UVL−56,UVL−57)で上述の 装置に対して紫外線照射を行う。照射波長は302と365nmとし、強度はU VI=4となるよう調整する(これはSolar Tech Model SM 6.5 Serial No.00078及びSolar Light社製UV meter Model 3D Serial No.002137で測定する )。すると指示装置は緑色を表示し、紫外線ランプを取り去ると、指示装置は元 の無色或いは変色前の原色に回復した。照射強度をUVI=6となるよう照射す ると、指示装置は緑色と藍色を表示し、紫外線ランプを取り去ると、指示装置は 元の無色或いは変色前の原色に回復した。照射強度をUVI=9となるよう照射 すると、指示装置は緑色と藍色及び黄色を表示し、紫外線ランプを取り去ると、 指示装置は元の無色或いは変色前の原色に回復した。照射強度をUVI=10と なるよう照射すると、指示装置は緑色と藍色及び黄色及びピンク色を表示し、紫 外線ランプを取り去ると、指示装置は元の無色或いは変色前の原色に回復した。 このように、本指示装置は確実に紫外線強度を指示する機能を有する。
【0052】 実施例2 10グラムのポリ塩化ビニルを90グラムのテトラヒドロフランに溶かし、溶 剤を作成する、紫外線を受けて変色する染料成分(James Robinso n社製 Reversacol Sea Green)を0.05グラム、該溶 剤に溶かし、以上で溶液を形成する。厚さ100umのポリエチレンシートを基 材とし、上述の溶液を基材上に塗布する。塗布面積は1.5cm×2.0cm、 厚さは50umとし、こうして緑色変色区域を形成する。 上述のステップを重複するが、但し、0.05グラムの染料成分Revers acol Oxford Blueと上述の溶剤中のポリ塩化ビニルの重量の重 量の5%、即ち0.05グラムの紫外線吸収剤である2−(2’−ヒドロキシ− 5’−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾールを溶剤中に溶かして溶液を形成す る。この溶液を緑色変色区域の横に、塗布面積1.5cm×2.0cm、厚さ5 0umで塗布して藍色変色区域を形成する。 上述のステップを重複するが、但し、染料成分を0.05グラムのRever sacol Yellowに変えると共に、上述の溶剤中のポリ塩化ビニルの重 量の重量の10%、即ち0.1グラムの紫外線吸収剤である2−(2’−ヒドロ キシ−5’−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾールを溶剤中に溶かして溶液を 形成する。この溶液を藍色変色区域の横に、塗布面積1.5cm×2.0cm、 厚さ50umで塗布して黄色変色区域を形成する。 上述のステップを重複するが、但し、染料成分を0.05グラムのRever sacol Plum Redとし、上述の溶剤中のポリ塩化ビニルの重量の重 量の15%、即ち0.15グラムの紫外線吸収剤である2−(2’−ヒドロキシ −5’−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾールを溶剤中に溶かして溶液を形成 する。この溶液を黄色変色区域の横に、塗布面積1.5cm×2.0cm、厚さ 50umで塗布してピンク色変色区域を形成する。 UVPの紫外線ランプ(Model UVL−56,UVL−57)で上述の 装置に対して紫外線照射を行う。照射波長は302と365nmとし、強度はU VI=4となるよう調整する(これはSolar Tech Model SM 6.5 Serial No.00078及びSolar Light社製UV meter Model 3D Serial No.002137で測定する )。すると指示装置は緑色を表示し、紫外線ランプを取り去ると、指示装置は元 の無色或いは変色前の原色に回復した。照射強度をUVI=6となるよう照射す ると、指示装置は緑色と藍色を表示し、紫外線ランプを取り去ると、指示装置は 元の無色或いは変色前の原色に回復した。照射強度をUVI=9となるよう照射 すると、指示装置は緑色と藍色及び黄色を表示し、紫外線ランプを取り去ると、 指示装置は元の無色或いは変色前の原色に回復した。照射強度をUVI=10と なるよう照射すると、指示装置は緑色と藍色及び黄色及びピンク色を表示し、紫 外線ランプを取り去ると、指示装置は元の無色或いは変色前の原色に回復した。 このように、本指示装置は確実に紫外線強度を指示する機能を有する。
【0053】
【考案の効果】
本考案は、紫外線を受けて変色する染料と紫外線吸収剤とを混合或いは非混合 の後に物品上に応用することで得られる紫外線強度指示装置であり、異なる色或 いは深さの異なる同種類の色で異なる紫外線強度を表示でき、さらに紫外線指数 表示が組み合わされて、使用者に現在の紫外線放射強度を知らしめて予め保護対 策を取らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の紫外線強度指示装置の平面図である。

Claims (27)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つの変色区域を具え、各変
    色区域が紫外線を受けて変色する異なるか或いは同じ染
    料成分と、異なる或いは同じ比率の紫外線吸収剤を有し
    て、異なる強度の紫外線照射下で、各変色区域が連続し
    て変色を行うようにしてあるほか、各変色区域の横に紫
    外線指数表示が設けられて構成された、紫外線強度指示
    装置。
  2. 【請求項2】 前記変色区域が少なくとも四つ設けられ
    たことを特徴とする、請求項1に記載の紫外線強度指示
    装置。
  3. 【請求項3】 前記変色区域がそれぞれ同じ染料成分を
    有することを特徴とする、請求項1に記載の紫外線強度
    指示装置。
  4. 【請求項4】 前記染料成分が、スピロピラン、スピロ
    オキサジン、クロム化合物及びその他の紫外線を受けて
    変色する染料成分から選択されたことを特徴とする、請
    求項1に記載の紫外線強度指示装置。
  5. 【請求項5】 前記紫外線吸収剤が、ピリデン化合物及
    びその他の紫外線を吸収或いは遮蔽可能な成分より選択
    されたことを特徴とする、請求項1に記載の紫外線強度
    指示装置。
  6. 【請求項6】 直接屋外で使用されて日照を受けやすい
    物品に直接応用されたことを特徴とする、請求項1に記
    載の紫外線強度指示装置。
  7. 【請求項7】 直接屋外で使用されて日照を受けやすい
    物品に変色区域が塗布されたことを特徴とする、請求項
    6に記載の紫外線強度指示装置。
  8. 【請求項8】 一つの基材上に応用されたことを特徴と
    する、請求項1に記載の紫外線強度指示装置。
  9. 【請求項9】 一つの基材上に変色区域が塗布により形
    成されたことを特徴とする、請求項8に記載の紫外線強
    度指示装置。
  10. 【請求項10】 少なくとも一つの変色区域を有して、
    各変色区域が、紫外線を受けて変色する異なるか或いは
    同じ染料成分を有し、各変色区域において該染料成分の
    上にさらに一層或いは多層の紫外線吸収剤が応用され
    て、その紫外線吸収剤の比率がプラスチックパレット成
    分の重量に対して0重量%から20重量%ずつ各変色区
    域で増加するように設けられて構成された、紫外線強度
    指示装置。
  11. 【請求項11】 変色区域が少なくとも4つ設けられた
    ことを特徴とする、請求項10に記載の紫外線強度指示
    装置。
  12. 【請求項12】 各変色区域の染料成分が同じ成分とさ
    れたことを特徴とする、請求項10に記載の紫外線強度
    指示装置。
  13. 【請求項13】 第1の変色区域に応用される紫外線吸
    収剤の比率がプラスチックパレット成分の重量の0重量
    %とされたことを特徴とする、請求項10に記載の紫外
    線強度指示装置。
  14. 【請求項14】 変色区域に応用される染料成分が、そ
    の応用前に溶剤に溶かしうるものとされたことを特徴と
    する、請求項10に記載の紫外線強度指示装置。
  15. 【請求項15】 前記溶剤が、ベンゼン、トルエン、ア
    セトン、テトラヒドロフラン及びその他のプラスチック
    パレット成分を溶解しうる溶剤のいずれかであることを
    特徴とする、請求項14に記載の紫外線強度指示装置。
  16. 【請求項16】 紫外線吸収剤が、その応用前に溶剤に
    溶かしうるものとされたことを特徴とする、請求項10
    に記載の紫外線強度指示装置。
  17. 【請求項17】 前記溶剤が、ベンゼン、トルエン、ア
    セトン、テトラヒドロフラン及びその他のプラスチック
    パレット成分を溶解しうる溶剤のいずれかであることを
    特徴とする、請求項16に記載の紫外線強度指示装置。
  18. 【請求項18】 変色区域ごとに、紫外線吸収剤がプラ
    スチックパレット重量に対して5重量%ずつ増加するよ
    う設けられたことを特徴とする、請求項10に記載の紫
    外線強度指示装置。
  19. 【請求項19】 紫外線吸収剤がピリジン化合物或いは
    その他の紫外線を吸収或いは遮蔽しうる成分とされたこ
    とを特徴とする、請求項10に記載の紫外線強度指示装
    置。
  20. 【請求項20】 少なくとも一つの変色区域を有して、
    各変色区域が、紫外線を受けて変色する異なるか或いは
    同じ染料成分と紫外線吸収剤の混合物を有し、該紫外線
    吸収剤がプラスチックパレット成分の重量に対して各変
    色区域ごとに0.1重量%から20重量%ずつ増える方
    式で設けられて構成された、紫外線強度指示装置。
  21. 【請求項21】 変色区域が少なくとも4つ設けられた
    ことを特徴とする、請求項20に記載の紫外線強度指示
    装置。
  22. 【請求項22】 各変色区域の染料成分が同じ成分とさ
    れたことを特徴とする、請求項20に記載の紫外線強度
    指示装置。
  23. 【請求項23】 第1の変色区域に応用される紫外線吸
    収剤の比率がプラスチックパレット成分の重量の0重量
    %とされたことを特徴とする、請求項20に記載の紫外
    線強度指示装置。
  24. 【請求項24】 変色区域に応用される染料成分が、そ
    の応用前に溶剤に溶かしうるものとされたことを特徴と
    する、請求項20に記載の紫外線強度指示装置。
  25. 【請求項25】 前記溶剤が、ベンゼン、トルエン、ア
    セトン、テトラヒドロフラン及びその他のプラスチック
    パレット成分を溶解しうる溶剤のいずれかであることを
    特徴とする、請求項24に記載の紫外線強度指示装置。
  26. 【請求項26】 紫外線吸収剤が、プラスチックパレッ
    ト成分重量に対して、各変色区域ごとに5重量%ずつ増
    加するよう設けられたことを特徴とする、請求項20に
    記載の紫外線強度指示装置。
  27. 【請求項27】 前記紫外線吸収剤が、ピリジン化合物
    或いはその他の紫外線を吸収或いは遮蔽しうる成分とさ
    れたことを特徴とする、請求項20に記載の紫外線強度
    指示装置。
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