JP3045778U - 地中灌水装置 - Google Patents
地中灌水装置Info
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- JP3045778U JP3045778U JP1997006674U JP667497U JP3045778U JP 3045778 U JP3045778 U JP 3045778U JP 1997006674 U JP1997006674 U JP 1997006674U JP 667497 U JP667497 U JP 667497U JP 3045778 U JP3045778 U JP 3045778U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 植物生育のために必要とされる灌水を行うと
きに、特に、雨水や風呂水等の生活排水を利用すること
ができ、経済性に優れかつ植物の生育によい地中灌水装
置を提供することにある。 【構成】 雨水・生活排水を貯蔵する貯水タンク、植物
の根域に水を供給するために地中に埋設してなる複数の
リーキーパイプにて構成した灌水装置および貯水タンク
と灌水装置との間に配設される流量調節装置からなるこ
とを特徴とする地中灌水装置である。
きに、特に、雨水や風呂水等の生活排水を利用すること
ができ、経済性に優れかつ植物の生育によい地中灌水装
置を提供することにある。 【構成】 雨水・生活排水を貯蔵する貯水タンク、植物
の根域に水を供給するために地中に埋設してなる複数の
リーキーパイプにて構成した灌水装置および貯水タンク
と灌水装置との間に配設される流量調節装置からなるこ
とを特徴とする地中灌水装置である。
Description
【0001】
この考案は、植物に灌水を施すために用いられる装置に関し、とくに、雨水や 生活排水などを貯水し必要に応じて浄化してから有効利用すること、および地中 灌水ができるようにした点に特徴を有する地中灌水装置についての提案である。
【0002】
従来、植物育成のための灌水は、水道水等の浄水をスプリンクラ−等により、 地表面へ散水することにより行っている。この従来技術は、第1に、水道水など の浄水を使うためにコストが高くなること、第2に、貴重な水資源の有効利用に なっていないという課題があった。というのは、スプリンクラ−等による上方か らの散水では、地表面からの蒸発ロスが大きくかつ地下への浸透が少ないために 、植物の生育に必要な水分を供給するためには、必要以上の散水を行わねばなら ないからである。
【0003】 また、一般に地表面に散水する方法での灌水というのは、植物の根が下に延び ず、表面を這うように延びるため、植物の生育がよくないという傾向があった。 さらに、地表面へ散水するもう一つの問題点は、雑草の繁殖が旺盛になることで ある。
【0004】
そこでこの考案の目的は、植物に灌水を行うときに起こる上述した問題を解消 することにあり、特に、雨水や風呂水等の生活排水を利用した地中灌水装置を提 供することにある。
【0005】
考案者らは、上記目的実現に向け鋭意検討した結果、下記内容を要旨構成とす る地中灌水装置を開発することができた。 すなわち、本考案は、雨水・生活排水を貯蔵する貯水タンク、植物の根域に水 を供給するために地中に埋設してなる複数のリーキーパイプにて構成した灌水装 置および貯水タンクと灌水装置との間に配設される流量調節装置からなることを 特徴とする地中灌水装置である。
【0006】 この地中灌水装置において、上記貯水タンクには、タンク内の集水側に設けた ,導水部、沈降部およびろ過部からなる沈殿ろ過槽と、タンク内の配水側に設け た貯水槽とで構成されるものを用いることが好ましい。
【0007】 また、上記パイプとしては、灌水放出用の多数の小孔を設けた多孔質ゴム性チ ュ−ブからなるものを用いることが好ましい。 また、上記灌水装置には、肥料混入器および/またはエアレ−ション用ポンプ を付帯させることが好ましい。 さらに、上記流量調節装置への給水を、リーキーパイプ近傍の地中に埋設した 地中水分センサーの出力に応じ、配水パイプ中に配設した電磁弁を作動させるこ とにより行うことが好ましい。
【0008】
本考案にかかる地中灌水装置は、主として、雨水・生活排水を貯蔵する貯水タ ンクと、地中埋設リーキーパイプとからなるものである。この貯水タンクTは、 降雨時に集水用樋に流れ込んだ雨水、または生活排水管に流れ込んだ風呂水など に使用した生活排水を貯蔵するタンクである。この貯水タンクTの場合、雨水等 はまず沈殿ろ過槽において、導水部に取付けたゴミ取り用スクリーンを通過させ ることにより、大きなゴミ等を除去する。次に、沈降部に流入させることにより 、小さなゴミや土砂などの汚濁物を沈降作用によって除去することにより一次浄 化し、この槽の上部給水側に設けたろ過部に流入させる。
【0009】 その後、ろ過部に流入した雨水や風呂水等は、下層に位置する植物性繊維マッ ト、中層に位置する浄化抗菌チップの層および上層に位置する浄化抗菌炭の層を 順次に通過して二次浄化されたのち、ろ過部上方のオーバーフロー口を経て貯水 槽に流入する。
【0010】 図1は、この考案にかかる地中灌水装置の一実施例を示す略線図である。図に 示すように、この考案にかかる貯水タンクTは、ステンレス鋼板製のタンク本体 内を、沈殿ろ過槽1と貯水槽2とに区画し、集水用樋3または生活用水排水管4 から集水した雨水または風呂水などの使用済の生活排水が、ろ過部5を通って前 記各槽内を移動するように構成されている。 このような貯水タンクTは、雨水や風呂水等を浄化して風呂やトイレ、散水( 洗車など)などの生活用水として供給したり、非常用水としても貯水する一方で 、植物灌水用水資源として利用するべく貯水するタンクである。また、この貯水 タンクT内の水は、灌水用としての主用途の他に寒冷地や積雪地における、融雪 用水としても使用が可能である。 なお、この貯水タンク内の貯水量が少ないときは、水道水(上水)を導入して もよい。また、オーバーフロー水については、浄化の有無にかかわらず灌水用水 として使用することができる。これはろ過後の生活用水の一部を分流させて得た ものを使うことが好ましい。
【0011】 また、この貯水タンクTの貯水槽内に水質改良部6を設け、水質改善や殺菌等 を施せばさらに浄化された水を得ることができ、こうして得られた水は飲料以外 の生活用水として、とくに有用である。 なお、この貯水タンクTの本体は、耐久性および耐侯性のために、ステンレス 鋼板(SUS304等)を用いることが好ましく、タンク蓋7は、軽量化のために耐食 アルミニウム材(アルマイト表面処理材)を用いることができる。
【0012】 次に、上記灌水装置Wは、灌水面積等に応じて平行に離隔配設される複数のリ ーキーパイプ8およびヘッダーパイプ9によって、構成されている。これらのリ ーキーパイプ8の周面には、多数の微小孔が穿設してあり、これらの微小孔から 極少量の水が地中にじわじわと浸出するように構成してある。耕作地にとっては このような形で行われる灌水こそ最も効果的であると言える。
【0013】 実際の灌水に当たっては、耕作地に埋設された上記リーキーパイプ8の近傍に 、地中水分センサーSを埋設したとき、このセンサーSの感知に基づいて上記微 小孔からの搬水を行うようにする。即ち、土中に埋設された該地中水分センサー Sが灌水が必要な水分量になったことを感知したとき、貯水タンクTと流量調節 装置Fとをつなぐ経路上に配設した電磁弁13を作動させることにより、必要な水 分を土中に供給することができる。従って、耕作中の水分が不足したときに必要 な量の水分量を供給することになるから無駄に搬水することがなくなる。 また、こうした構成の採用により、従来、利用されることなくそのほとんどが 廃水処理されていた雨水や風呂水などの生活排水を、生活用水の他に植物灌水と して有効に活用することができると共に、必要最小量の搬水で済むから、水資源 の有効利用とコストパフォーマンスを実現することができる。
【0014】 なお、上記貯水タンクTから灌水装置Wへの水の供給は、該タンクT外に設置 したポンプP等を利用しかつ配水パイプ10を介してヘッダーパイプ9、リーキー パイプ8へと圧送する。 なお、上記構成にあるリーキーパイプ8は、無数の微小孔を有するゴム製の多 孔質チュ−ブを用いることが好ましい。 本考案において採用するこのリーキーパイプ8の場合、植物の水分消費量に応 じた水量を根域に自動的に配水することができる点で極めて有利である。即ち、 リーキーパイプ8まわりの土壌中の水分が不足すると、毛管力により吸引圧が大 きくなる。そうすると、このリーキーパイプ8からは、水分が不足している部分 に、自然に必要な水が自動的に浸出のである。しかも、その土壌中の水分が飽和 に近づくと、その部分に対する水分供給は自動的に抑制されるようになるもので ある。
【0015】 上記配水パイプ10の途中には後述する流量調節装置Fを配設する。 この流量調節装置Fは、灌水量に応じて必要な水量を前記リーキーパイプ8に 給水制御するための装置であり、フィルターa、パイパス弁b、逆止弁c、圧力 計d、流量計fから主としてなり、さらに液肥添加用肥料混入器11、エアレ−シ ョン用ポンプ12を付帯して構成することが好ましい。 なお、該肥料混入器11は、植物が必要とする液体肥料を灌水用給水中に添加す るものであり、エアポンプ12は給水にエアレーションを施すためにある。
【0016】
考案者らの実験によれば、地中に埋設したリーキーパイプ8は、育成する植物 の種類により異なるが、通常植物の根域、地下5〜60cmの深さに埋設することが 好ましいことがわかった。そのパイプ埋設の間隔は、土壌の種類によっても異な るが、砂質の場合では、30〜50cm、ロ−ム土質の場合では60〜90cm、粘土質の場 合、90〜120cmcを目安として埋設することが好ましいこともわかった。
【0017】 こうした本考案にかかる地中灌水装置によれば、野菜、花卉、果樹等のハウス 栽培、ロックウ−ル栽培、庭園、街路樹、道路中央分離帯等の植栽、花壇、ゴル フ場、競技場、公園等の芝地、人工地盤、室内庭園、プランター栽培等あらゆる 栽培に用いることができる。
【0018】
以上説明したようにこの考案によれば、雨水や風呂水等の生活排水を植物灌水 として有効に利用することができる。また、灌水作用に着目した場合、地表面へ の散水と異なり水分の蒸発が少ないため節水にもつながる。 また、地中に埋設したパイプを通して浸みだした水により、極低流量にて植物 の根域に直接、水、空気、肥料を供給することができる。従って、植物の根が地 表面に広がることなく、地中深くにしっかりとはり、生育がすこぶるよくなる。 さらに、土壌水分が常に適切なレベルに保たれ、土壌の固結をも抑制することが できる。またさらに、地表面が濡れないので、病虫害の発生抑制、無駄な雑草の 繁殖を抑制することができる。そして、地中に埋設したリーキーパイプによる給 水であるから、灌水中であっても、他の作業を同時に行うことができる。 また、この装置における多孔質ゴム製チュ−ブは、柔軟性のある迷路状のミク ロ孔が無数にあるため、極めて目詰まりしにくい構造であり、植物の根が孔へ侵 入することもなく、さらに、傾斜地や複雑な形状の区画にも施工でき、また給水 設備や配管の小型化が図れるものである。
【図1】本考案にかかる地中灌水装置の略線図である。
1 沈殿ろ過槽 2 貯水槽 3 集水用樋 4 生活用水排水管 5 ろ過部 6 水質改良部 7 タンク蓋 8 リーキーパイプ 9 ヘッダーパイプ 10 配水パイプ 11 肥料混入器 12 エア用ポンプ 13 電磁弁 T 灌水用タンク W 灌水装置 F 流量調節装置 S 地中水分センサー a フィルター b バイパス弁 c 逆止弁 d 圧力計 e 流量計 f 定流量弁
Claims (5)
- 【請求項1】 雨水・生活排水を貯蔵する貯水タンク、
植物の根域に水を供給するために地中に埋設してなる複
数のリーキーパイプにて構成した灌水装置および貯水タ
ンクと灌水装置との間に配設される流量調節装置からな
ることを特徴とする地中灌水装置。 - 【請求項2】 上記貯水タンクは、タンク内の集水側に
設けた,導水部、沈降部およびろ過部からなる沈殿ろ過
槽と、タンク内の配水側に設けた貯水槽と、で構成され
ていることを特徴とする請求項1に記載の地中灌水装
置。 - 【請求項3】 上記リーキーパイプは、灌水放出用の多
数の小孔を設けた多孔質ゴム性チュ−ブからなることを
特徴とする請求項1に記載の地中灌水装置。 - 【請求項4】 上記流量調節装置には、肥料混入器およ
び/またはエアレ−ション用ポンプを付帯することを特
徴とする請求項1に記載の地中灌水装置。 - 【請求項5】 上記流量調節装置への給水を、リーキー
パイプ近傍の地中に埋設した地中水分センサーの出力に
応じ、配水パイプ中に配設した電磁弁を作動させること
により行うことを特徴とする請求項1に記載の地中灌水
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1997006674U JP3045778U (ja) | 1997-07-30 | 1997-07-30 | 地中灌水装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1997006674U JP3045778U (ja) | 1997-07-30 | 1997-07-30 | 地中灌水装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3045778U true JP3045778U (ja) | 1998-02-13 |
Family
ID=43180148
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1997006674U Expired - Lifetime JP3045778U (ja) | 1997-07-30 | 1997-07-30 | 地中灌水装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3045778U (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101217165B1 (ko) | 2012-05-02 | 2012-12-31 | 주식회사두합크린텍 | 무동력 초기빗물배제장치를 이용한 자연유하식 빗물처리시스템 및 그 방법 |
KR20170013121A (ko) * | 2015-07-27 | 2017-02-06 | 이창래 | 집수정을 이용한 수목수분공급장치 |
KR20200073754A (ko) | 2018-12-14 | 2020-06-24 | 대한민국(농촌진흥청장) | 화단용 지중 유체 공급장치 |
-
1997
- 1997-07-30 JP JP1997006674U patent/JP3045778U/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20170013121A (ko) * | 2015-07-27 | 2017-02-06 | 이창래 | 집수정을 이용한 수목수분공급장치 |
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