JP3041252U - 墓 石 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型墓石において、設置の簡便性、利便性の
向上、コストの低下をはかり、品質、美観などの点で石
材の小型墓石に近いように製造する。 【解決手段】 サオ部１、第一基台２、第二基台３、は
樹脂成型品とされそれぞれの内部には内部空間２１、２
２、２３が設けられている。中空構造の内部に経歴書
５、骨壷６が設置可能であり、サオ部１の表層には家
名、戒名、俗名刻印プレート４が両面テープ７を介し
て、凹部にはめ込まれる。そして、家名、戒名、俗名等
を取り外し可能なプレート式にしたため、刻印作業を容
易化し、誤筆時にはプレートのみの交換ですむようにす
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、集合霊廟及び納骨堂又は家庭等屋内に設置可能な小型墓石の構造に 関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、都市部などでは地価高騰の影響からお墓を手に入れることは非常に困難 になってきている状態であり、集合霊廟を屋内に設ける事例が増加している。そ の集合霊廟へは通常、石材の小型墓石が設置されている。なお、墓石に関しては 玄武岩、花崗岩、模造石などの石材の中でも堅く美観に優れている御影石が多用 されていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、墓石の石材は小型化されていても重く、施設建設は大がかりな工事と 、その重量を見込んだ強度設計をしなければならず工事費、建設費が高価となっ ていた。 一方、これまで、このような所へ使用されている墓石の軽量化のために合成樹 脂が用いられなかったのは、墓石としての仕上がりが石材（特に御影石）特有の 高級感、質感、美観を出せなかったことにある。

【０００４】 また、石材の場合内部に骨壷等を挿入できるようにするには、穴加工をする必 要があり製造コストがかかっていた。 また、家名、戒名、俗名等は墓石サオ部の表裏に直接刻印等が施されていたが 、刻印時に手間がかかりまた、誤筆してしまった場合サオ石そのものが使用不可 能となるなどの損失があった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案においては、屋内集合霊廟においての製造コストの低減をはかり、また 墓石を石材の外観と近くするために合成樹脂製とし、且つ中空構造体として軽量 化をはかると共に、墓石内部に形成された中空構造を利用して収納スペースを確 保できるようにしたものである。

【０００６】 すなわち中空構造で構成された柱体である墓石本体と、その柱体を載置するた めの第一基台及び第二基台とで構成され、かつ前記柱体と両基台を合成樹脂の押 圧成形によって墓石形状に形成し、その表面に御影石模様の透明シール材を転写 して御影石調の墓石とする。

【０００７】 本考案によれば、墓石の柱体又は両基台は中空構造として製造されるので、内 部に骨壷又は個人の経歴書等が収納できる。 また、墓石において家名、戒名及び俗名等のプレートを貼り付ける凹部を前 記柱体の側面に設置する。

【０００８】 また合成樹脂は射出成形等で容易に中空化できるため、内部に骨壷や個人の経 歴書などを手軽に入れることが容易となる。 なお、家名、戒名、俗名等を記入するサオ部１の表面部分を取り外し可能なプ レート式にしたため、刻印作業が比較的容易となり、また、誤筆時にはプレート のみの交換ですむのでミスに対するリスクを小さくすることができる。

【０００９】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の形態を図を参照しながら説明する。図１は本考案の斜視図であ り、墓石がサオ部１、第一基台２、第二基台３から構成されていることを示して いる。

【００１０】 図２は本考案のプラスチック製小型軽量墓石の分解斜視図である。サオ部１、 第一基台２、第二基台３はそれぞれ、樹脂成型品とされておりサオ部１の内部空 間２１とされている。また、第一基台２、第二基台３の内部もそれぞれ中空とさ れて、内部空間２２、２３が形成されている。そして、中空構造の内部に経歴書 ５、骨壷６が設置可能であることが図２に示されている。また、サオ部１の表層 部分（表裏２面）に家名、戒名、俗名刻印プレート４が両面テープ７を介して、 サオ部１に設けられた家名、戒名、俗名刻印プレート４が嵌入されるための凹部 （切削片）にはめ込まれる。このように貼付片である家名、戒名、俗名の刻印プ レート４はサオ部１にはめ込み可能である。従ってプレート４に家名、戒名、俗 名を刻印するときに取り外した状態で刻印可能であるので作業の簡便化がはかれ る。

【００１１】 なお、サオ部１の表裏二面に家名、戒名、俗名刻印プレート４が嵌入されるた めの凹部（切削片）にプレートを両面接着テープなどで容易に取り付けることが できる。また、取り外す際はサオ部１内部よりプレート取り外し穴８に突起物を 挿入しプレートを押圧することにより容易に取り外せられる。 また、収納時においては経歴書５がサオ部１の内部空間２１へ、また、骨壷６ は第一基台２、第二基台３の内部の中空空間２２、２３に収納される。

【００１２】 図３は刻印プレートの取付状態を示した図１のＡ−Ａ’面の断面図であり、家 名、戒名、俗名刻印プレート４が嵌入されるための凹部（切削片）に家名、戒名 、俗名刻印プレート４がはめ込まれている状態である。このようなはめ込み式で あることにより、サオ部１表面からプレート部分ががはみ出すことはない。

【００１３】 図４は本考案の墓石の表層の断面図である。本体基材９はサオ部１、第一基台 ２、第二基台３等を構成しその表面に５０μ程度の御影石模様フィルムが転写さ れている。なお本考案においては本体基材９の表面に御影石模様フィルム１０を 熱転写印刷などを施している。そうすることによって、加工性に富む、などの特 性を持つため原材料としてきわめて広範囲に用いられる合成樹脂加工で着色やフ ィラ配合等で出せなかった御影石調の高級な質感を、御影石模様に印刷された特 殊フィルムを例えば熱転写する事によって御影石の美観を実現することができる 。

【００１４】 なお、本考案であるプラスチック製小型軽量墓石の寸法は集合霊廟及び納骨堂 又は各家庭に設置可能なほど小さく、なおかつ板の接着や削りだし及び射出形成 等の加工法で無理なく且つ精度よく制作するために、高さを５０ｃｍ以下、３０ ｃｍ以上としたものである。 また、特に近年のペットブームにおいて、人間と対等な交友関係を結び、娯楽 やその他の人間活動に共同参加できるコンパニオンアニマルとしてのペットの社 会性は広く認められている。そのようなペットのための墓石として本考案は好適 である。

【００１５】 なお、重量は最小の場合で御影石製の１／５程度まで軽量化することができ、 また、多少の重量感を求められる場合は内部に重りを挿入することで可能である 。 素材は合成樹脂である為成形加工が容易であり、デザインに富んだ設計が可能 であり、御影石調に印刷された特殊フィルムではなく好みに応じた特殊フィルム を用いることができる。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように、合成樹脂製で且つ中空構造体のため軽量であるので、集 合霊廟に設置される場合に特殊な強度設計の必要がなく、設計コストの低減が可 能である。また、工事の際の材料の移動、組立も容易に行うことが出来る。 また本考案の墓石は内部が中空になっている為、内部に骨壷や個人の経歴書を スペースを取らずにコンパクトに収納する事が出来る。 また、戒名や俗名を記入する部分を取り外し可能なプレート式としたため、刻 印が容易になり、誤筆などでのリスクも少ない。

【００１７】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の墓石の斜視図である。

【図２】本考案の墓石の分解斜視図である。

【図３】本考案の墓石の刻印プレートの取付状態を示す
断面図である。

【図４】本考案の墓石の刻印プレートの取付状態を示し
た表層の断面図である。

【符号の説明】

１ サオ部 ２ 第一基台 ３ 第二基台 ４ 家名、戒名、俗名刻印プレート ５ 経歴書 ６ 骨壷 ７ 両面テープ ８ プレート取り外し穴 ９ 本体基材 １０ 御影石模様フィルム ２１、２２、２３ 内部空間

フロントページの続き (72)考案者 慶留間 浩 東京都港区芝浦１丁目２番１号 日本大洋 海底電線株式会社内 (72)考案者 荒川 隆作 栃木県栃木市川原田町1258の２

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 中空構造で構成された柱体と前記柱体を
   載置するための第一の基台及び第二の基台とを備え、 前記柱体と基台を合成樹脂の押圧成形によって構成する
   と共にその表面に御影石模様の透明シール材を転写して
   構成されることを特徴とする墓石。
2. 【請求項２】 前記墓石の柱体及び又は基台は中空構造
   として内部に骨壷又は個人の経歴書が挿入できる中空部
   を形成したことを特徴とする請求項１に記載の墓石。
3. 【請求項３】 前記墓石において家名、戒名及び俗名等
   のプレートを貼り付ける凹部を前記柱体の側面に設置し
   たことを特徴とする請求項１に記載の墓石。