JP3038310U - 自己温度制御式積層型面状ヒータ - Google Patents

自己温度制御式積層型面状ヒータ

Info

Publication number
JP3038310U
JP3038310U JP1996012787U JP1278796U JP3038310U JP 3038310 U JP3038310 U JP 3038310U JP 1996012787 U JP1996012787 U JP 1996012787U JP 1278796 U JP1278796 U JP 1278796U JP 3038310 U JP3038310 U JP 3038310U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
heater
self
control type
temperature control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1996012787U
Other languages
English (en)
Inventor
正男 池田
Original Assignee
ミタケ電子工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ミタケ電子工業株式会社 filed Critical ミタケ電子工業株式会社
Priority to JP1996012787U priority Critical patent/JP3038310U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3038310U publication Critical patent/JP3038310U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Resistance Heating (AREA)
  • Surface Heating Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度調節器を付設せずとも温度を一定に保つ
ことができ、しかも、単位面積当たりの熱容量を簡単に
変更することができ、地中に埋設してもコンクリート床
や道路を剥離させずに温めることができ、植物栽培の畑
における土中の通気および植物の生育を妨げず、簡単に
防水加工できる自己温度制御式積層型面状ヒータを提供
する。 【解決手段】 積層された面状の遠赤外線ヒータであっ
て、該遠赤外線ヒータが、導電性樹脂16と発熱性を有
する半導体樹脂15と遠赤外線放射材料14と絶縁性樹
脂17とからなる自己制御式ヒータであって、温度の上
昇によって電気抵抗値が上昇し、上限温度に達すると、
前記電気抵抗値が一定となる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、自己温度制御式積層型面状ヒータに関する。
【0002】
【従来の技術】
電気ヒータは、電気エネルギーを熱エネルギーに変換するもので、この熱エネ ルギーの量を調整して種々の分野で利用されている。電気ヒータの発熱量Qは、 主にその電気ヒータの電気抵抗値R、電気ヒータを流れる電流量Iおよび電気ヒ ータに加わる電圧値Vによって決まる。 ニクロム線ヒータの場合、電気抵抗値Rは一定なので、発熱量Qを調整するた めには、電流量Iや電圧値Vを調整させる必要がある。したがって、通常、ニク ロム線ヒータには、電流量Iや電圧値Vを調整させるためのサーモスタット等の 温度調整器が付随して設置されている。 しかし、ニクロム線ヒータにおける温度調整器は嵩張り、しかも、故障すると 電気ヒータが異常高温となり火災の危険があった。 そこで、温度調整器を必要としない、遠赤外線を放射する自己温度制御式の面 状ヒータ、例えば、特開昭51−76647号公報のヒータ(以下では、従来の 第1面状ヒータという)や特開平6−96843号公報のヒータ(以下では、従 来の第2面状ヒータという)が開発され知られている。 従来の第1面状ヒータは、その発熱体が正の温度係数の抵抗を示し、かつそれ 以上ではこれが実質上非導電性である異常温度を有するPTC層と、このPTC 層の少くとも異常温度以下で実質上一定の抵抗を有するCW層とが、積層された ものである。 従来の第2面状ヒータは、パイプの側周面に、自己温度制御性面状発熱体が被 膜されたものである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかるに、従来の面状ヒータは、以下に示すように、いくつかの問題がある。 第1に、従来の面状ヒータの単位面積当たりの発生熱量を上げるためには、従 来の第1面状ヒータの場合、前記PTC層とCW層とを何重にも積み重ねたり、 従来の第2面状ヒータの場合、前記自己温度制御性面状発熱体の厚みを大きくし なければならない。いずれにしても、発熱体の被膜が厚くなるが、発熱体を厚く すると、所望の形状に加工するときに、発熱体の被膜にクラッキングが入ってし まうという問題がある。 第2に、従来の面状ヒータは、単位面積当たりの熱量の上限値が一定である。 したがって、単位面積当たりの熱量を、自由に変更することができないという問 題がある。 第3に、従来の面状ヒータを拡げた状態で、寒冷地における家屋や豚舎などの 建築物のコンクリート床や道路の地下に埋設させると、この面状ヒータを境にし て、その上部と下部との間の接触架橋強度がなくなり、この面状ヒータを境界に して、コンクリートやアスファルト等が剥離してしまうという問題がある。 第4に、従来の面状ヒータを拡げた状態で、植物栽培をしている畑の地中に埋 設すると、水はけが悪いとともに、土中の通気を遮断してしまい植物およびその 根の生育を妨げるという問題がある。 第5に、従来の面状ヒータを水槽に入れるためには、その表裏全面の広い面積 において防水加工しなければならず、加工の難度が増大するという問題がある。
【0004】 本考案はかかる事情に鑑み、温度調節器を付設せずとも温度を一定に保つこと ができ、しかも、単位面積当たりの熱量を簡単に変更することができ、地中に埋 設してもコンクリート床や道路を剥離させずに温めることができ、植物栽培の畑 における土中の通気および植物の生育を妨げず、簡単に防水加工できる自己温度 制御式積層型面状ヒータを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の自己温度制御式積層型面状ヒータは、遠赤外線を放射し、温度の上 昇によって電気抵抗値が上昇し、上限温度に達すると、前記電気抵抗値が一定と なる自己温度制御式の面状ヒータが、積層されたことを特徴とする。 請求項2の自己温度制御式積層型面状ヒータは、遠赤外線を放射し、温度の上 昇によって電気抵抗値が上昇し、上限温度に達すると、前記電気抵抗値が一定と なる自己温度制御式の面状ヒータが、筒状に巻積層されたことを特徴とする。 請求項3の自己温度制御式積層型面状ヒータは、遠赤外線を放射し、温度の上 昇によって電気抵抗値が上昇し、上限温度に達すると、前記電気抵抗値が一定と なる自己温度制御式の面状ヒータが、重ねて重積層されたことを特徴とする。 請求項1の「積層」とは、複数のものが重ねて積層された重積層の状態だけで なく、単数のものを筒状に巻いて積層された巻積層の状態をも含む概念である。
【0006】
【考案の実施の形態】
つぎに、本考案の実施形態を図面に基づき説明する。 図1は本実施形態の自己温度制御式積層型面状ヒータに係わる概略斜視図であ る。図2は自己温度制御式積層型面状ヒータ1の説明図であって、(A)は巻積 層型、(B)は重積層型を示している。 図1に示すように、本実施形態の自己温度制御式積層型面状ヒータ1は、遠赤 外線を放射する自己温度制御式の面状ヒータ10が積層されたものである。 なお、自己温度制御式積層型面状ヒータ1は、図1および図2(A)に示すよ うに面状ヒータ10が筒状に巻いて積層された巻積層型のものだけでなく、図2 (B)に示すように、複数の面状ヒータ1が重ねて積層された重積層型のもので もよい。
【0007】 つぎに、面状ヒータ10について説明する。 図3は面状ヒータ10の模式図である。図3に示すように、この面状ヒータ1 0は、非常に薄い発熱体11の両面に絶縁フィルム12が被覆され、この発熱体 11の適所に電極13p、13nが設けられたものである。この発熱体11は、 約50〜200 ミクロンの非常に薄く、軽く、屈曲性・耐折り曲げ性に優れたもの で、平面はもとより曲面にも取り付けることができ、また延ばして広い面積に加 工することができるものである。さらに、発熱体11は、通電されると遠赤外線 を放射し、温度が高くなると電気抵抗値が大きくなるものであるが、詳細は後述 する。 電極13p、13nは、いずれも電導性を有する金属を常法によって、発熱体 11に印刷して貼付すればよい。絶縁フィルム12は絶縁性を有するポリエステ ルなどの樹脂を約10〜20ミクロンの厚さに延ばしたもので、ラミネート加工 によって発熱体11に被覆すればよい。符号4は電源コードを示している。
【0008】 つぎに、面状ヒータ10の発熱体11について詳細に説明する。 図4は、面状ヒータ10の発熱体11の作用説明図であって、(A)は常温時 の状態模式図、(B)は高温時の状態模式図である。図3および図4(A)、( B)に示すように、発熱体11は、絶縁性樹脂17に、セラミックなどの遠赤外 線放射材料14と、半導体樹脂15と、黒鉛やカーボンなどの導電性樹脂16と を練り込んだものである。半導体樹脂15、導電性樹脂16はいずれも電気が供 給されると発熱するものである。遠赤放射材料14は加熱されると遠赤外線を放 射するものである。 ところで、対向する一対の導電体を非常に接近させておき、この一対の導電体 の間に電圧を加えれば、たとえ一対の導電体の間に絶縁体が介在していても、一 対の導電体の間に電気が流れるという誘電現象が知られている。もちろん、一対 の導電体が充分離れてしまえば、絶縁体の介在によって一対の導電体間に電気は 通じない。
【0009】 図4(A)に示すように、常温時では発熱体11の半導体樹脂15と導電性樹 脂16との間には絶縁性樹脂17が介在しているものの半導体樹脂15と導電性 樹脂16は接触または非常に接近しており、電極13p、13n間に連鎖を形成 している。このため、電極13p、13n間の発熱体11に通電すると、前記誘 電現象により半導体樹脂15と導電性樹脂16との連鎖に電気が流れる。この通 電により半導体樹脂15および導電性樹脂16は発熱し、この発熱により遠赤放 射材料14が赤外線を放射する。
【0010】 一方、図4(B)に示すように、発熱体11の温度が高くなると、発熱体11 が熱膨張して発熱体11の体積は増加する。半導体樹脂15や導電性樹脂16は 、その回りを絶縁性樹脂17で埋められているので、前記発熱体11が熱膨張す ると、常温時に比較して、導電性樹脂16と半導体樹脂15との間隙が広がる。 電極13p、13n間の発熱体11における半導体樹脂15と導電性樹脂16と の連鎖に電気が流れにくくなる。換言すれば、導電体である半導体樹脂15と導 電性樹脂16との間隙が広くなるので、前記誘電現象による誘電状態が制限され 、半導体樹脂15と導電性樹脂16とが形成する連鎖に流れる電流量が低下する 。
【0011】 上記のごとく、発熱体11の温度が低くなるにつれて、発熱体11に電流が流 れやすくなり、発熱しやすくなる。一方、発熱体11の温度が高くなるにつれて 、発熱体11に電流が流れにくくなり、発熱しにくくなる。したがって、発熱体 11に通電して、発熱体11を一定の温度まで上昇させるか、あるいは、発熱体 11を一定の電気抵抗値にまで下降させれば、発熱体11の電流量と発熱量とが 均衡を保ち、発熱体11はその温度を継続的に維持する。
【0012】 この発熱体11の上限温度は、主に、半導体樹脂15の保有抵抗値、電極13 p、13n間の電気抵抗値によって決定されており、絶縁性樹脂17の体積膨張 率によっても微妙に変動するので、これらの値を変更することにより発熱体11 の温度の上限を設定することができる。また、発熱体11の発熱量は、単位面積 当たりの半導体樹脂15の密度および導電性樹脂16の密度によって決定されて いるので、絶縁性樹脂17に対する半導体樹脂15の量の割合を増減させること によって、発熱体11の発熱量を設定することができる。
【0013】 また、この発熱体11は従来のニクロム線、カーボン繊維、アルミニウム線な どの発熱体とは異なり、設定された上限温度を越えて高温にならない。また、断 線や短絡による通電不良などによる危険性がないので長時間運転であっても、安 全に安定した操業を維持できるという効果を奏する。
【0014】 図5は本実施形態の面状ヒータ10の自己温度制御特性の説明図であって、縦 軸は温度、横軸は経過時間を示しており、符号Fは本実施形態の面状ヒータ10 の特性曲線、符号Sは従来のサーモスタット制御方式のヒータの特性曲線を示し ている。 図5の符号Sで示すように、従来のサーモスタット制御方式のヒータ温度は、 大幅な温度変動を繰り返している。 一方、図5の符号Fで示すように、本実施形態の面状ヒータ10のヒータ温度 は通電後10分程度の短時間で、面状ヒータ10の設定された上限温度まで急上 昇し、以後それ以上温度は上昇せずに一定温度を維持している。
【0015】 図6は面状ヒータ10の自己温度制御特性の模式図および、温度グラフであっ て縦軸が温度値で、(A)は偏温差がない状態、(B)は偏温差がある状態であ る。 図6(A)の符号t0で示すように、面状ヒータ10の面が均一のヒータ温度 であれば、面状ヒータ10の面のどの局所であっても同一の電気抵抗値を示し、 同一量の電流Iが通電する。もし、面状ヒータ10の任意の局所Dが周辺よりも 高温になると、図6(B)の符号t1で示すように局所Dの電気抵抗値が大きく なり局所Dに電流が流れにくくなり、局所Dの発熱は抑えられ、それ以上ヒータ 温度が上がらない。逆に、面状ヒータ10の任意の局所Dが周辺よりも低温にな ると、局所Dの電気抵抗値が小さくなり局所Dに電流が流れやすくなり、局所D の発熱は促進されヒータ温度が上昇する。つまり、面状ヒータ10は自己温度制 御特性を有しており、ヒータ温度の変化に対してフィードバックが働く。
【0016】 上記のごとく、この面状ヒータ10は自己温度制御特性を有しているので、面 状ヒータ10を用いることによって、温度調整器を付設することなく、ヒータ温 度を一定に維持でき、しかもヒータ温度のバラツキを少なく維持することができ るという効果を奏する。
【0017】 つぎに、面状ヒータ10の消費電力について説明する。 図7は面状ヒータ10の消費電力特性の説明図であって、Ftは面状ヒータ1 0の温度曲線であって縦軸が温度値、横軸が経過時間であり、FWは面状ヒータ 10の消費電力曲線であって縦軸が消費電力量、横軸が経過時間である。図7の Ftで示すように、面状ヒータ10は、面状ヒータ10のヒータ温度が上昇する にしたがって、面状ヒータ10の消費電力は減少する。面状ヒータ10のヒータ 温度がその設定された上限温度になると、面状ヒータ10のヒータ温度はそれ以 上上昇しなくなり、一定温度を維持する。面状ヒータ10のヒータ温度が一定温 度をしている期間では、面状ヒータ10の消費電力も低い値のまま一定の値を維 持する。このため、温度調整器を付設せずとも、無駄な熱を放散することなく、 消費電力を大幅に節減できるという効果を奏する。
【0018】 つぎに、面状ヒータ10から放射される遠赤外線について説明する。図8は温 度55℃における、面状ヒータ10の遠赤外線特性グラフであって、Fhは面状 ヒータ10の特性曲線、Fcは徳島県立工業技術センターの標準物質の特性曲線 である。横軸は波長を示しており、縦軸はレベルを示している。標準物質とは、 材料の値付けの基準として用いられる素材または物質で、その特性値が目的を達 成するのに十分な程度に確定されているものをいう。 同図に示すように、面状ヒータ10から放射される遠赤外線のレベルは、どの 波長においても、標準物質から放射される遠赤外線のレベルに接近している。つ まり、現時点において、面状ヒータ10は標準物質の能力に限りなく近いもので ある。
【0019】 上記のごとき、本実施形態の自己温度制御式積層型面状ヒータ1の効果につい て説明する。 本実施形態の自己温度制御式積層型面状ヒータ1に通電すると、それぞれの面 状ヒータ10の半導体樹脂15および導電性樹脂16は発熱し、この発熱により 面状ヒータ10の遠赤放射材料14が遠赤外線を放射する。この結果、面状ヒー タ10は遠赤外線を放射し始めるとともに、面状ヒータ10のヒータ温度が上昇 し始める。他方、面状ヒータ10から放射される遠赤外線は、従来のニクロム線 の熱伝導と異なり、放射によって被熱体を直接温め、その温度を上昇させる。 面状ヒータ10のヒータ温度は上昇を続けるが、設定された上限温度に達する と、面状ヒータ10の自己温度制御特性によって、それ以上ヒータ温度が上昇し ない。以後、面状ヒータ10は一定温度を維持し、被熱体を一定温度で温め続け させることができるという効果を奏する。
【0020】 しかも、面状ヒータ10の単位面積当たりの熱量は一定であるが、本実施形態 の自己温度制御式積層型面状ヒータ1は積層されているので、自己温度制御式積 層型面状ヒータ1の単位面積当たりの熱量は、熱干渉があるものの、自己温度制 御式積層型面状ヒータ1の積層数に応じて高くなる。 したがって、自己温度制御式積層型面状ヒータ1は、面状ヒータ10の厚みを 変えることなく、その積層数を変えることによって、すなわち、巻積層型の場合 には、巻積層数を増減し、重積層型の場合には、重積層数を増減することによっ て、自己温度制御式積層型面状ヒータ1から発生する単位面積当たりの熱量を変 えることができるという効果を奏する。
【0021】 つぎに、自己温度制御式積層型面状ヒータ1の使用例について説明する。 図9は本実施形態の自己温度制御式積層型面状ヒータ1の第1使用説明図であ る。 まず、図9(A)に示すように、巻積層型の本実施形態の自己温度制御式積層 型面状ヒータ1を、筒状でその一端が閉じられた防水容器20の本体21に収納 する。ついで、図9(B)に示すように、本体21と蓋22との間に、例えばO リングなどを介装させて、本体21に蓋22を取り付け、自己温度制御式積層型 面状ヒータ1を防水容器20の内部に液密に密封する。 上記のごとく、簡単に、自己温度制御式積層型面状ヒータ1を防水することが できるという効果を奏する。
【0022】 そこで、水の入った水槽に、本実施形態の自己温度制御式積層型面状ヒータ1 が収納された防水容器20を入れておくと、水を加温することができる。しかも 、水槽への出し入れが簡単であるという効果を奏する。
【0023】 また、本実施形態の自己温度制御式積層型面状ヒータ1が収納された複数の防 水容器20を、寒冷地における家屋や豚舎などの建築物のコンクリート床や道路 の地下等に互いに間隔をもって埋設すれば、平面状の面状ヒータと異なり、コン クリート床やアスファルト等を剥離することなく温めることことができ、路面の 凍結を防止できるという効果を奏する。
【0024】 さらに、本実施形態の自己温度制御式積層型面状ヒータ1が収納された複数の 防水容器20を、植物栽培をしている畑の地中に互いに間隔をもって埋設すれば 、平面状の面状ヒータと異なり、水はけは良く、土中の通気を遮断しないで、植 物の生育を妨げることなく、畑を温めることができるという効果を奏する。
【0025】 つぎに、本実施形態の自己温度制御式積層型面状ヒータ1の第2使用例を説明 する。図10は本実施形態の自己温度制御式積層型面状ヒータ1の第2使用説明 図である。 同図に示すように、例えば、寒冷地における家屋の屋根と地面との間に立てて 配設された水流しパイプ等のパイプ30の外側周面に巻積層型の本実施形態の自 己温度制御式積層型面状ヒータ1を取り付ける。自己温度制御式積層型面状ヒー タ1の熱により、パイプ30の中空部の空気が温められるので、この温められた 空気はパイプ30の上部口、すなわち、家屋の屋根へ上昇する。したがって、温 かい空気によって屋根の上に積もった雪を融かすことができる。しかも、自己温 度制御式積層型面状ヒータ1の表面の単位面積当たりの熱量を変えることができ るので、パイプ30に所望の熱量を与えることができる。
【0026】 また、循環風呂の配管の外側側面に、自己温度制御式積層型面状ヒータ1を取 り付けておけば、風呂の温度の上限が一定となり、無駄な電気エネルギーを費す ことなく、適温の湯に保持することができる。
【0027】 つぎに、重積層型の自己温度制御式積層型面状ヒータ1の使用例について説明 する。 図示しないが、例えば熱帯魚が入れられた水槽の底部や側面に、その水槽の外 面から、重積層型の自己温度制御式積層型面状ヒータ1を貼付する。水槽の底部 や側面の総面積は一定であるが、自己温度制御式積層型面状ヒータ1の表面の単 位面積当たりの熱量を変えることができるので、水槽に所望の熱量を与えること ができる。 なお、本実施形態の自己温度制御式積層型面状ヒータ1は、上述した用途だけ でなく、所望の熱量がしばしば変更になったり、熱量不足が予測される用途や、 取り付け場所が限定された用途に使用すると好適である。
【0028】
【考案の効果】
本発明の自己温度制御式積層型面状ヒータによれば、温度調節器を付設せずと も温度を一定に保つことができ、しかも、単位面積当たりの熱容量を簡単に変更 することができ、地中に埋設してもコンクリート床や道路を剥離させずに温める ことができ、植物栽培の畑における土中の通気および植物の生育を妨げず、簡単 に防水加工できる自己温度制御式積層型面状ヒータを提出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の自己温度制御式積層型面状ヒータ
1の概略斜視図である。
【図2】「積層」の概念定義用の説明図であって、
(A)は巻積層型、(B)は重積層型である。
【図3】面状ヒータ10の模式図である。
【図4】面状ヒータ10の拡大模式図であって、(A)
は常温時の状態、(B)は高温時の状態である。
【図5】面状ヒータ10の自己温度制御特性の模式図で
ある。
【図6】面状ヒータ10の温度特性の説明図である。
【図7】面状ヒータ10の消費電力特性の説明図であ
る。
【図8】面状ヒータ10および標準物質から放射される
遠赤外線の特性グラフである。
【図9】本実施形態の自己温度制御式積層型面状ヒータ
1の第1使用説明図である。
【図10】本実施形態の自己温度制御式積層型面状ヒー
タ1の第2使用説明図である。
【符号の説明】
1 自己温度制御式積層型面状ヒータ 10 面状ヒータ 11 発熱体 14 遠赤外線放射材料 15 半導体樹脂 16 導電性樹脂 17 絶縁性樹脂

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】遠赤外線を放射し、温度の上昇によって電
    気抵抗値が上昇し、上限温度に達すると、前記電気抵抗
    値が一定となる自己温度制御式の面状ヒータが、積層さ
    れたことを特徴とする自己温度制御式積層型面状ヒー
    タ。
  2. 【請求項2】遠赤外線を放射し、温度の上昇によって電
    気抵抗値が上昇し、上限温度に達すると、前記電気抵抗
    値が一定となる自己温度制御式の面状ヒータが、筒状に
    巻積層されたことを特徴とする自己温度制御式積層型面
    状ヒータ。
  3. 【請求項3】遠赤外線を放射し、温度の上昇によって電
    気抵抗値が上昇し、上限温度に達すると、前記電気抵抗
    値が一定となる自己温度制御式の面状ヒータが、重ねて
    重積層されたことを特徴とする自己温度制御式積層型面
    状ヒータ。
JP1996012787U 1996-11-30 1996-11-30 自己温度制御式積層型面状ヒータ Expired - Lifetime JP3038310U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1996012787U JP3038310U (ja) 1996-11-30 1996-11-30 自己温度制御式積層型面状ヒータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1996012787U JP3038310U (ja) 1996-11-30 1996-11-30 自己温度制御式積層型面状ヒータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3038310U true JP3038310U (ja) 1997-06-20

Family

ID=43172995

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1996012787U Expired - Lifetime JP3038310U (ja) 1996-11-30 1996-11-30 自己温度制御式積層型面状ヒータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3038310U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7121422B1 (ja) 2021-03-29 2022-08-18 株式会社ビーエステクノ 融雪装置及び融雪制御システム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7121422B1 (ja) 2021-03-29 2022-08-18 株式会社ビーエステクノ 融雪装置及び融雪制御システム
JP2022152747A (ja) * 2021-03-29 2022-10-12 株式会社ビーエステクノ 融雪装置及び融雪制御システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
FI65522C (fi) Skiktat sjaelvreglerande uppvaermningsfoeremaol
US5720774A (en) Heating pad
US9538581B2 (en) Heating unit for warming fluid conduits
KR20020005166A (ko) 세라믹 탄소섬유지 면상발열체
US20130026156A1 (en) Heating Unit for Warming Propane Tanks
US20090107986A1 (en) Three layer glued laminate heating unit
JP3038310U (ja) 自己温度制御式積層型面状ヒータ
CA2684178C (en) Heating unit for warming propane tanks
CA2684115A1 (en) Heating unit for warming fluid conduits
KR100958609B1 (ko) 밀착시공이 용이한 구조를 갖는 난방용 면상발열체
JP3047507U (ja) 融雪ヒータ
JPWO2019030940A1 (ja) 遠赤外線輻射シート、床暖房システムおよびドーム型温熱機器
KR200247329Y1 (ko) 원적외선 반사 단열부를 갖는 원적외선 방사 면상 발열체
JP3317895B2 (ja) 温度自己制御機能ヒータ
KR200320681Y1 (ko) 면상발열체를 이용한 휴대용 보온주머니
TW200950573A (en) Sheet heater
CN211909196U (zh) 均温传热电热板
RU106478U1 (ru) Лучистый теплогенератор
JP3418531B2 (ja) 太陽電池付き屋根板および融雪兼用太陽光発電屋根
KR20170135778A (ko) 태양광발전 발열시스템 및 그 태양광발전 발열시스템 구현방법
JP3236273U (ja) 暖房畳
CN110366277A (zh) 电热装置
KR20180013835A (ko) 원적외선 맞춤형 안전 난방기구 및 그 원적외선 맞춤형 안전 난방기구 제조방법
RU94041312A (ru) Резистивный электронагреватель
KR200367202Y1 (ko) 온열식 전기침구