JP3034038U - ルアー用浮力付与具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 魚の喰い付き性の向上を図り、アングラーが
ルアー・フィッシングの操作を楽しむことができるルア
ー用浮力付与具。 【解決手段】 ルアー本体４の後端部４ｂ側などに浮力
体２着脱可能に取付けられ、ルアー本体４の先端部４ａ
側がシンカー６によって下向きとされる際に、ルアー本
体４の後端部４ｂ側を上向くように浮上させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、魚の喰い付き性の向上を図り、アングラーがルアー・フィッシン グの操作を楽しむことができるルアー用浮力付与具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

周知のように、ルアー・フィッシングは昆虫やエビ類あるいは小魚などの形や 動作を模倣したルアー（疑似餌）を、水中で引いて動かすことにより、魚の食欲 ，反射，威嚇などを誘い喰い付かせるものである。

【０００３】 したがって、ルアー・フィッシングで高い釣果を得るためには、用いられるル アーは、魚が疑似餌ではなく本物の餌と間違って喰い付くように、なるべく実物 とそっくりの印象を与えるような形とともに、水中動作を行わせる必要がある。

【０００４】 このためルアーには、湾曲状に形成されヒラヒラと水中を漂うようなスプーン と称されるものや、ブレイドが回転し音を発生させるスピナーと称されるもの、 リップなどを付けたプラグと称されるもの、実物の生き物を模した例えばミミズ やイソメなどの形を模したワームなどのイミテーション・ルアーなど、様々なタ イプのものが市販されている。

【０００５】 なお、多用されるワームには、成形時に細かい気泡を入れたワームや、ストレ ートなワームの後半分を中空に成形したワームなどがあり、これらのものは、水 中でサスペンドぎみに漂わせて、魚の食欲を誘うことを種目的としている。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来のルアーはその形状はともかくとして、その動作は水中で 漂わせることにより実物の餌に似た動作をさせる比較的に単純なものであり、魚 の食欲，反射，威嚇などを一段と誘うようなトリッキーでアクティブな動作を行 わせることはできなかった。

【０００７】 例えば、ミミズやイソメなどは、水中を漂うように遊泳動作することもあるが 、水底をクネクネと這いながら移動することもあり、また、水底に潜る際には水 底に刺さったような状態となる場合もある。

【０００８】 このような様々な動作をルアーに行わせるには、従来のルアーに対して何らか の工夫を凝らす必要がある。本願考案者は、ルアーの形状をきわめて精巧とした 疑似餌として形成するだけではなく、その動作を実物の餌に似た動作とすること ができ、魚の食欲，反射，威嚇などをより一層誘うようなトリッキーでアクティ ブな動作をも行わせることができるルアーの必要を感じていた。

【０００９】 この考案は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とする ところは、魚の反射を誘うようなトリッキーでアクティブな動作を行わせること ができ、魚の喰い付き性の向上を図るような水中動作を演出することができ、ア ングラーがルアー・フィッシングの操作をより一層楽しむことができるルアー用 浮力付与具を提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

この考案は、上記のような目的を達成するために、請求項１記載のように、ル アー本体の後端部側などに着脱可能に取付けられる補助具であって、ルアー本体 の先端部側がシンカーによって下向きとされる際に、ルアー本体の後端部側を上 向くように浮上させる浮力体であることを特徴とする。また、浮力体は発砲スチ ロール材や発砲ウレタン材などより形成されることを特徴とする。さらに、浮力 体とルアー本体との取付けはアルミ製のタッピングネジを介して行われることを 特徴とする。

【００１１】

【考案の実施の形態】

以下、この考案の実施例を図面に基づき詳細に説明する。図１は、この考案に 係るルアー用浮力付与具の説明図であり、図２は、図１の分解図である。

【００１２】 図１に示すように、ルアー用浮力付与具１は、浮力体２と取付け具であるタッ ピングネジ３とによって構成され、図３に示すルアー本体４（酢酸ビニール製な ど）の後端部４ｂ側に取付けられるルアー用補助具である。

【００１３】 浮力体２は、発砲スチロール材や発砲ウレタン材などのように水中で浮力を有 する材質のものにより形成される。また、浮力体２はこの実施例では釣り鐘状に 形成されており，その底面の中央部位に孔２ａが開設されているが、種々の形状 とすることができる。そして、この孔２ａ内には、浮力体２の浮力を相殺しない ようような軽量な材質のものであって腐食に強いもの、例えば、アルミ製のタッ ピングネジ３が取付け具として用いられてネジ込まれる。

【００１４】 タッピングネジ３は、その中央部位に中座部３ａを有するように圧造され、浮 力体２の孔２ａを挿入位置決めとし、その一方側を中座部３ａが浮力体２に当接 するまで孔２ａ内にネジ込む。また、中座部３ａの他方側はルアー本体４にネジ 込まれる。

【００１５】 すなわち、図３に例示したように、先端部４ａ側がビーズ５，シンカー６，ラ イン７と接続されているルアー本体４の後端部４ｂ側を、ハサミなどで切断しそ の切断面にルアー用浮力付与具１のタッピングネジ３の他方側をネジ込んで取付 けみ、ルアー本体４の後端部４ａ側に浮力の付与を行う。

【００１６】 なお、図３のルアー本体４はいわゆるミミズやイソメなどの形を模したワーム として図示したが、その他の形状のルアーを用いてよいことは勿論である。

【００１７】 次に、ルアー本体４の水中動作を説明する。まず、ルアー本体４が水中に投げ 込まれると、シンカー６の重みにより水底に着底する。その際、ルアー本体４の 後端部４ａは浮力付与具１により浮力が生じるため、ルアー本体４の先端部４ａ 側が下向きとされ後端部４ｂ側が上向くように浮上させられる。このため、ルア ー本体４は水底に直立するような状態とされる。

【００１８】 そして、図４のように、ロッド９のティップのみが動くようにロッド９に微振 動を連続して与える。これにより、水底に直立するような状態とされているルア ー本体４は、図５に示すように、浮力により直立している先端部４ａ側が横振れ し、ミミズやイソメなどが水底に潜る時のような状態とされ、魚の好奇心を刺激 することとなる。

【００１９】 次に、図６のように、ロッド９を（Ａ）〜（Ｄ）のように定間隔で「トン・ト ン・トン」とリズミカルにあおる。これにより、図７の（Ａ）のように水底に直 立するような状態とされているルアー本体４は、ロッド９の（Ａ）〜（Ｂ）への 動作に伴って図７の（Ｂ）のようにあおられる。

【００２０】 そして、ロッド９の停止（Ｃ）により、ルアー本体４の動作は止められその先 端部４ａを下向きとして水中で下降する。さらに、ロッド９の動作（Ｃ）〜（Ｄ ）により、ルアー本体４はその先端部４ａ側が下降され後端部４ｂ側が上昇する ように浮上させられつつ、水底へ向けて下降される。このようなロッド９の操作 により、ルアー本体４はあたかもミミズなどが水中を泳ぐような動作となり、魚 の好奇心を刺激することとなる。

【００２１】 その他、この実施例に係るルアー用浮力付与具は、従来のストレート・ワムな どに対しても簡単に装着することができるとともに、釣り中においても外れるこ とがない。また、このルアー用浮力付与具は着脱可能とされているので、アング ラーが嗜好に応じたワームに自在に浮力を付加することができる。さらに、浮力 付与具に対する種々の着色により、魚の好奇心をより刺激することができる。

【００２２】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案によれば、シンカーの重りの作用と浮力体の浮 上の作用との相反する物理性の調整により、魚の好奇心を誘うようなトリッキー でアクティブな動作を行わせることができ、魚の喰い付き性の向上を図るような 水中動作を演出することができ、アングラーがルアー・フィッシングの操作をよ り一層楽しむことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係るルアー用浮力付与具の説明図で
ある。

【図２】図１の分解図である。

【図３】ルアー本体にこの考案に係る浮力付与具を取付
けた状態の１例を示す説明図である。

【図４】ロッド操作の１例を示す説明図である。

【図５】図４のロッド操作に伴うルアー本体の動作例を
示す説明図である。

【図６】ロッド操作の他例を示す説明図である。

【図７】図６のロッド操作に伴うルアー本体の動作例を
示す説明図である。

【符号の説明】

１ ルアー浮力付与具 ２ 浮力体 ２ａ 孔 ３ タッピングネジ ３ａ 中座部 ４ ルアー本体 ４ａ ルアー本体の先端部 ４ｂ ルアー本体の後端部 ５ ビーズ ６ シンカー ７ ライン ８ フック ９ ロッド

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ルアー本体の後端部側などに着脱可能に
   取付けられる補助具であって、ルアー本体の先端部側が
   シンカーによって下向きとされる際に、ルアー本体の後
   端部側を上向くように浮上させる浮力体であることを特
   徴とするルアー用浮力付与具。
2. 【請求項２】 浮力体は、発砲スチロール材や発砲ウレ
   タン材などより形成されることを特徴とする請求項１記
   載のルアー用浮力付与具。
3. 【請求項３】 浮力体とルアー本体との取付けは、アル
   ミ製のタッピングネジを介して行われることを特徴とす
   る請求項１または２記載のルアー用浮力付与具。