JP3028714U - 簡易式洗濯物乾燥機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安価かつ、使用時の省エネルギー性に優れた
室内用の洗濯物乾燥機。 【構成】家庭用ファンヒーターＢの熱風が熱風取入口１
から流入し、エアーダクト２、Ｌ字ダクト３を経由して
簡易式洗濯物乾燥機Ａの内部に入る。Ｌ字ダクト３によ
り上方に吹き上げられた熱風は、覆い４の中で対流し、
物干しＣに掛けられた洗濯物を乾かし、小穴５、６より
湿気と共に排出される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案が属する技術分野】

本考案は、洗濯物を室内において乾かす乾燥機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、室内用の洗濯物乾燥機は、電気乾燥機やガス乾燥機を利用するものが一 般的である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

電気やガスを使用する洗濯物乾燥機は、乾燥機自体の価格が高価であり、また 作動時に消費する光熱費も少なくない。

【０００４】 本考案は、従来の技術の有するこのような問題点を鑑みてなされたものであり 、その目的とするところは、安価な価格で、光熱費の消費の少ない洗濯物乾燥機 を提供しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案は、冬季に毎日のように使われる普及型の 家庭用の灯油又はガスファンヒーターを暖房用として使用している時に、その吹 き出す熱風の一部を利用して洗濯物を乾かそうとするものである。

【０００６】

【考案の実施の形態】

考案の実施の形態について図面を参照して説明する。 図１において、簡易式洗濯物乾燥機Ａの熱風取入口１より、市販の家庭用ファ ンヒーターＢの吹き出す熱風が入り、エアーダクト２とＬ字ダクト３を経由して 覆い４の中に入る。Ｌ字ダクト３により上向きに吹き出された熱風は、覆い４の 中で矢印のように対流し、物干しＣに掛けた洗濯物を乾かす。小穴５と小穴６か らは、湿気と余った熱風が抜ける仕組みになっている。

【０００７】

【実施例】

実施例について図面を参照して説明する。 図２〜図４において、折りたたみ式物干しＣの上部に覆い４を取り付ける。覆 い４は通気性の少ない、例えばナイロン製のような生地で作り、上部に直径３ｃ ｍほどの小穴５を１箇所、下部には直径３ｃｍほどの小穴６を周囲に数箇所設け る。覆い４は洗濯物の出し入れに便利なように、上げ下げができるようにし、下 ろした時に覆い４の形が整うように金属製のリング７、８を取り付ける。覆い４ とリング８は最も下げた位置で、後述のＬ字ダクト３と干渉するので、その部分 の形状は当たらないように作成する。物干しＣの支柱最上部には、覆い４とリン グ７、８を上げた状態で固定できるように、金属製のストッパー保持具９とスト ッパー１０を取り付ける。ストッパー１０は覆い４とリング７、８を簡単に固定 できるように蝶番１１で動かせるようにする。物干しＣの下には、湿気や水滴に より床面が濡れるのを防ぐために防水シート１２を用意する。

【０００８】 ファンヒーターから覆い４の中へ熱風を送るエアーダクト２は、例えば電気掃 除機のホースのように曲げることのできるような構造で作り、流入効率を考慮し て直径１２〜１３ｃｍ、長さは１．５ｍほどのものとする。エアーダクト２の熱 風取入口１は、熱風が入りやすいように縦１５ｃｍ、横２３ｃｍほどの角パイプ とし、エアーダクト２との接合部は熱風がスムーズに流入するように漏斗状にす る。ファンヒーターの吹出口は、機種により上部にあるもの、下部にあるものが あるので、どちらの機種の吹き出し方向にも適合するように、熱風取入口１に取 入口台１３をビス４本で取り付ける。取入口台１３のビス穴１４は弧状をなし、 熱風取入口１の設置角度を変えることができるものとする。

【０００９】 エアーダクト２より流入した熱風を覆い４の中に入れるためには、Ｌ字ダクト ３を使用する。エアーダクト２とＬ字ダクト３は差し込むだけで連結するように する。Ｌ字ダクト３は、その位置がずれたり転倒したりしないように、吹出口と 物干しＣの支柱を金具１５で引っ掛けられるようにする。

【００１０】 図５と図６は小型の簡易式洗濯物乾燥機である。毎回の洗濯物の量が少ないよ うなら、小型の簡易式洗濯物乾燥機で十分である。蓋１６を開けて、上部より洗 濯物を物干し部１７に掛けられるような構造とし、未使用時には本体を折りたた めるようにする。このサイズであればＬ字ダクト３のような大げさな装置は必要 なく、ダクト差込穴１８を設けてエアーダクト２を差し込む構造にする。湿気と 余った熱風は上部１箇所の小穴１９と下部数箇所の小穴２０より吐き出される。

【００１１】 簡易式洗濯物乾燥機は、構成部品のすべてが熱風にさらされるので、熱により 簡単に曲がったり歪んだりする材質で制作することはできない。特に熱風取入口 １、エアーダクト２、取入口台１３はファンヒーターの熱風が直接当たるので、 高温に耐えられる材質が要求される。又、取入口台１３は床と接するので、熱伝 導率の低い材質で作る必要がある。

【００１２】

【考案の効果】

簡易式洗濯物乾燥機は、暖房機を使う季節のみに有効な装置であり、家庭用フ ァンヒーターの使用者でないと使えないという問題点を持っている。しかし、家 庭用ファンヒーターの普及率は高く、その使用者が暖房使用時に簡易式洗濯物乾 燥機を使うものとすれば、簡易式洗濯物乾燥機の使用時の光熱費はほとんどかか らないことになる。

【００１３】 簡易式洗濯物乾燥機は複雑な機械的作動部を持たないので、従来の電気乾燥機 やガス乾燥機に比べて十分に安価に作成することができるものと思われる。

【００１４】 暖房器具の使用は室内を乾燥させてしまうが、簡易式洗濯物乾燥機を使用する ことにより、洗濯物から出る湿気によって、室内を加湿する効果も期待できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】簡易式洗濯物乾燥機の作用図である。

【図２】簡易式洗濯物乾燥機の要部断面図である。

【図３】覆いを上げた簡易式洗濯物乾燥機の斜視図であ
る。

【図４】覆いを下げた簡易式洗濯物乾燥機の要部斜視図
である。

【図５】小型の簡易式洗濯物乾燥機の斜視図である。

【図６】小型の簡易式洗濯物乾燥機の内部斜視図であ
る。

【符号の説明】

Ａ 簡易式洗濯物乾燥機 Ｂ 家庭用ファンヒーター Ｃ 物干し １ 熱風取入口 ２ エアーダクト ３ Ｌ字ダクト ４ 覆い ５、６、１９、２０ 小穴 ７、８ リング ９ ストッパー保持具 １０ ストッパー １１ 蝶番 １２ 防水シート １３ 取入口台 １４ ビス穴 １５ 金具 １６ 蓋 １７ 物干し部 １８ ダクト差込穴

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 室内用物干しの周囲全面に覆いを掛け、
   その覆いの一部にエアーダクトを取り付け、そこから家
   庭用ファンヒーターが吹き出す熱風を取り入れて覆いの
   中を暖め、物干しに掛けた洗濯物を乾かす洗濯物乾燥
   機。