JP3023704U - ランドセル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】反射光線によってドライバー等に児童が居るこ
とを容易に視認でき、かつ、ヘッドライト等の光を確実
に反射させることができながら、ランドセルの外観を損
なうことなく、しかも、接触や摩擦により傷を付けると
か剥がれるといったことのない状態にして、反射部材を
取り付けたランドセルの提供。 【解決手段】ランドセル本体ａを形成するポケット１〜
３付きの前仕切板４および左右大襠板６，６の上部外面
に、補強兼飾り板ｅが重合縫着するとともに、これら前
仕切板４、左右大襠板６，６および補強兼飾り板ｅの上
端縁に、一連の縁取り補強片ｆが逆Ｕ字状に被覆縫着
し、かつ、上記補強兼飾り板ｅの下端側所要幅員を自由
な状態で垂れ下がった垂下部分８とし、その垂下部分８
に、合成樹脂製の反射シートを裁断して得た幅狭で長い
反射部材ｇを二つ折り状態にし、該補強兼飾り板ｅの下
端辺縁を包むようにして縫着してなるランドセル。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ドライバー等に反射光線によって児童が居ることを容易に視認でき るようにしたランドセルに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のランドセルとして、ランドセル本体，蓋板（かぶせ）または背 負い紐の表面の所要部位に、ヘッドライト等の光を反射させるテープ状反射部材 を縫着または貼着したものが知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記テープ状反射部材は、ヘッドライト等の光がよく反射するように、ランド セル本体の側面，蓋板（かぶせ）の正面，背負い紐の外面のよく目立つ部分に、 できるだけ大きい面積に拡げた状態で縫着または貼着され、ドライバー等はその 反射光線で児童が居るのを視認し易くなっていて、安全上はそれなりの効果を期 待できると認められる。

【０００４】 しかし、テープ状反射部材の上記のごとき縫着または貼着状態は、ランドセル の外観、すなわち、体裁やデザインを著しく損ない、折角のランドセルの商品価 値を低減するとともに、そのテープ状反射部材が、上記のようによく目立つ部分 に配置されている場合ほど、接触や摩擦の機会が多くなり、表面に傷が付くとか 、部分的に剥がれるといった不都合が生じや易い。

【０００５】 そこで、本考案は、反射光線によってドライバー等に児童が居ることを容易に 視認でき、かつ、ヘッドライト等の光を確実に反射させることができながら、ラ ンドセルの外観を損なうことなく、しかも、接触や摩擦により傷を付けるとか剥 がれるといったことのない状態にして、反射部材を取り付けてなるランドセルを 提供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案ランドセルは、ランドセル本体ａを形成するポケット１〜３付きの前仕 切板４および左右大襠板６，６の上部外面に、補強兼飾り板ｅが重合縫着すると ともに、これら前仕切板４、左右大襠板６，６および補強兼飾り板ｅの上端縁に 、一連の縁取り補強片ｆが逆Ｕ字状に被覆縫着し、かつ、上記補強兼飾り板ｅの 下端側所要幅員を垂下部分８とし、その垂下部分８に、合成樹脂製の反射シート を裁断して得た幅狭で長い反射部材ｇを二つ折り状態にし、該補強兼飾り板ｅの 下端辺縁を包むようにして縫着してなる。

【０００７】 上記において、さらに、左右大襠板６，６とポケット２の外面に横架バンドｄ をそれらを囲繞する状態に巻装するとともに、その横架バンドｄの外面に、合成 樹脂製の無色透明または色透明反射体ｈを取り付けると一層好適である。 また、上記色透明反射体ｈを、受入台１１に嵌着した状態で取り付け、かつ、 その受入台１１内に文字，記号または図形等を表示したシート１４を敷き、その 表示を反射体ｆを通じて見ることができるようにすると便利である。

【０００８】

【作用】

本考案ランドセルは、前仕切板および左右大襠板の上部外面に重合縫着した補 強兼飾り板の垂下部分の下端辺縁に縫着した反射部材の反射光線により、ドライ バー等は、児童が居ることを容易に視認できる。 しかも、上記反射部材は、ランドセル本体を形成する前仕切板と左右大襠板に 重合縫着した補強兼飾り板の垂下部分の下端辺縁に二つ折り状態にして縫着され ているから、ヘッドライト等の光を確実に反射させることができながら、ランド セルの外観を損なうことなく、しかも、その配置位置が接触や摩擦を生じること の比較的少ないところなので傷を付けるとか剥がれるといったことがない。

【０００９】

【考案の実施の態様】

図において、ａはランドセル本体、ｂは蓋板、ｃは背負いバンド、ｄは横架バ ンドである。 ランドセル本体ａは、複数個のポケット１〜３を有する前仕切板４と背板５と を、それぞれ、左右大襠板６，６および底板７の前辺縁と後辺縁とに縫着するこ とにより形成されている。

【００１０】 上記左右大襠板６，６は、底板７の長手方向両側に連続するとともに、該底板 ７に対し直角に折曲起立している。 すなわち、左右大襠板６，６と底板７は、天然皮革または合成皮革等からなる 表板イと合成紙等からなる裏板ロとを、それらの間の所要部分に芯材を適宜介在 させて重合してなる帯状材の、中央所要長さ部分を底板７とし、その左右両側部 分を直角に折曲して左右大襠板６，６としたものである。

【００１１】 そして、ランドセル本体ａは、この帯状材を折曲してなる左右大襠板６，６と 底板７の前辺縁に上記前仕切板４の対向辺縁を、また、後辺縁に上記背板５の対 向辺縁を、それぞれ縫着することにより、これら前仕切板４、背板５および左右 大襠板６，６で上面開口を囲繞形成してなる。

【００１２】 上記上面開口を形成する前仕切板４、背板５および左右大襠板６，６のうち、 背板５を除く、前仕切板４および左右大襠板６，６の上部外面には、帯状の補強 兼飾り板ｅが重合縫着し、さらに、これら前仕切板４、左右大襠板６，６および 補強兼飾り板ｅの上端縁に、一連の縁取り補強片ｆが逆Ｕ字状に被覆縫着してい る。

【００１３】 上記補強兼飾り板ｅは、その下端側所要幅員、さらに具体的には、該補強兼飾 り板ｅを上下２段に前仕切板４および左右大襠板６，６の上部外面に縫着してい るうちの下段縫着部分より下側の部分であって、単に垂れ下がった状態になって いる所要幅員を垂下部分８とし、その垂下部分８に、合成樹脂製の反射シートを 裁断して得た幅狭で長い反射部材ｇを二つ折り状態にして、該補強兼飾り板ｅの 下端辺縁を包むようにして縫着している。

【００１４】 これによって、反射部材ｇが、二つ折りの外側部分とその頂部が、補強兼飾り 板ｅの下端辺縁を覆って、前仕切板４および左右大襠板６，６の上部外面に位置 し、これに当たったヘッドライト等の光を反射させるものである。

【００１５】 反射部材ｇの補強兼飾り板ｅへの縫着は、補強兼飾り板ｅを前仕切板４および 左右大襠板６，６の上部外面に重合縫着する前に、別途予め行っておくものであ る（図３）。

【００１６】 蓋板ｂは、その基端が背板５の上端部に縫着されている。また、背負いバンド ｃは、基端を背板５に取り付けた大紐９と、同じく基端を底板７に取り付けた小 紐１０とからなる。

【００１７】 横架バンドｄは、左右大襠板６，６とポケット２の外面に、それらを囲繞する 状態に巻装されている。 この横架バンドｄの外面には、合成樹脂製の無色透明または色透明反射体ｈを 取り付けている。 すなわち、反射体ｈは、それを嵌着している受入台１１の取付け脚片１２を横 架バンドｄの透孔に挿通し、その先端に雌片１３を嵌合しかしめることにより、 該横架バンドｄに取り付けられ、ヘッドライト等の光を反射させる。

【００１８】 なお、上記受入台１１内に文字，記号または図形等を表示したシート１４を敷 いてあり、その表示を反射体ｆを通じて見ることができるようにしてある。した がって、そのシート１４に名前等を表示しておくと、便利である。

【００１９】

【考案の効果】

以上述べたところから明らかなように、本考案によれば次の効果を奏する。 本考案ランドセルは、前仕切板および左右大襠板の上部外面に重合縫着した補 強兼飾り板の垂下部分の下端辺縁に縫着した反射部材の反射光線により、ドライ バー等は、児童が居ることを容易に視認できる。

【００２０】 上記反射部材は、ランドセル本体を形成する前仕切板と左右大襠板に重合縫着 した補強兼飾り板の垂下部分の下端辺縁に二つ折り状態にして縫着されているか ら、ヘッドライト等の光を確実に反射させることができながら、ランドセルの外 観を損なうことなく、しかも、その配置位置が接触や摩擦を生じることの比較的 少ないところなので傷を付けるとか剥がれるといったことがない。 したがって、上記反射部材が、従来のように、ランドセルの外観、すなわち、 体裁やデザインを損ない商品価値を低減するというより、反対に、装飾的効果を 挙げ商品価値を高めるのに役立つものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の１実施態様に係るランドセルの斜視図
である。

【図２】同上の大襠板、前仕切板の上端部分の断面図で
ある。

【図３】同上の反射部材を縫着した状態の補強兼飾り板
の平面図である。

【図４】同上の横架バンドの反射体を取り付けた部分の
断面図である。

【符号の説明】

ａ ランドセル本体 ｂ 蓋板 ｃ 背負いバンド ｄ 横架バンド ｅ 補強兼飾り板 ｆ 補強片 ｇ 反射部材 ｈ 反射体 １ ポケット ２ ポケット ３ ポケット ４ 前仕切板 ５ 背板 ６ 大襠板 ７ 底板 ８ 補強兼飾り板の垂下部分 ９ 大紐 １０ 小紐 １１ 受入台 １２ 脚片 １３ 雌片 １４ シート

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ランドセル本体を形成するポケット付きの
   前仕切板および左右大襠板の上部外面に、補強兼飾り板
   が重合縫着するとともに、これら前仕切板、左右大襠板
   および補強兼飾り板の上端縁に、一連の縁取り補強片が
   逆Ｕ字状に被覆縫着し、上記補強兼飾り板の下端側所要
   幅員を垂下部分とし、その垂下部分に、合成樹脂製の反
   射シートを裁断して得た幅狭で長い反射部材を二つ折り
   状態にし、該補強兼飾り板の下端辺縁を包むようにして
   縫着してなることを特徴とするランドセル。
2. 【請求項２】ランドセル本体が、左右大襠板とポケット
   の外面に横架バンドをそれらを囲繞する状態に巻装する
   とともに、その横架バンドの外面に、合成樹脂製の無色
   透明または色透明反射体を取り付けてなることを特徴と
   する請求項１記載のランドセル。
3. 【請求項３】ランドセル本体が、左右大襠板とポケット
   の外面に横架バンドをそれらを囲繞する状態に巻装する
   とともに、その横架バンドの外面に、合成樹脂製の無色
   透明または色透明反射体を、受入台に嵌着した状態で取
   り付け、かつその受入台内に文字，記号または図形等を
   表示したシートを敷き、その表示を反射体を通じて見る
   ことができるようにしてなることを特徴とする請求項１
   記載のランドセル。