JP3015814U - 神仏具用ロウソク立て - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】浮きロウソク立てには様々な長所があるものの
安定性や安全性を欠き、太さの異なるロウソクには直ち
に対応できなかったが、本考案はこれを解決すると共に
神仏具用に適した実用性の高い浮きロウソク立てを提供
する。 【構成】上部が円錐状広がりを呈する略漏斗状の有底座
管１と、該円錐状広がりの内側に載置ないし設置される
輪状円板２と、該輪状円板２の円孔より鍔の外径が大き
く管の外径が小さい鍔付き管３とを主要構成部材とし、
鍔付き管３は太さの順に重ねて挿入できる複数個のセッ
トとしそのまま浮きロウソク立て用として使用できるよ
うにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は主に神仏具用ないし神仏礼拝用の燭台に取付けられるロウソク立て に関する分野で利用される。

【０００２】

【従来の技術】

従来よりロウソク立ての一様式として浮きロウソクがあるが、これはロウソク の比重が水より軽いことを応用してこれを縦に浮上させ、水面上に浮き出た部分 に点火するものであって、それは主に浮きロウソクカップ型構造や浮きロウソク 立て型構造となっており、いずれも装飾用すなわちキャンドルサービスに適した 形態になっているものが多い。

【０００３】 例えば実公平１−３５３８６号の「ロウソク用スタンド」や、実開平３−８２ ５１１号の「安全ロウソク支持装置」にみられるように、水を容れる有底筒の上 部は装飾性を強調するワインカップ状の「ホヤ部」を備えているのが特徴となっ ている。

【０００４】 又、かかる浮きロウソク立て類は、いずれも特定の太さのロウソク本体にのみ 適用できる構造となっている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

このようなキャンドルサービス的なロウソク立ては、神仏具用としては不向き であると同時に、浮きロウソクとして用いる場合に安定性や安全性に欠けるきら いがあった。

【０００６】 又、太さの異なる別種のロウソクには対応できず、あえて用いればロウソクが 傾いたり倒れたりし、容器をロウで汚したり中途で消えたりする憂いがあった。

【０００７】 更に、安全性の高い金属を用いる場合には、成形がきわめて困難である等の問 題点もあった。

【０００８】 本考案はかかる問題点を解決して、甚だ安全性や安定性に富むと同時に、異な る太さのロウソクにも直ちに対応でき、しかも神仏具用として適し、意匠性にも すぐれたロウソク立てを提供することを課題とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

上部が円錐状広がりを呈する略漏斗状の有底座管（１）と、該円錐状広がりの 内側に載置ないし設置される輪状円板（２）と、該輪状円板の円孔（２Ａ）より 鍔（３Ａ）の外径が大きく管（３Ｂ）の外径が小さい鍔付き管（３）とを主要構 成部材とし、水（４）を容れた有底座管（１）内の輪状円板（２）の円孔（２Ａ ）に管（３Ｂ）部を通して載置した鍔付き管（３）の中にロウソク（５）を収め てこれを浮上させ、点火しうるようにして、神仏具用のロウソク立てとする。

【００１０】 この際、輪状円板（２）は原則として図２のように円孔を打抜きした独立のリ ング状円板を意味し、これを図１のように有底座管（１）の漏斗状の円錐内面に 載置するが、場合によってはこれ等を始めから一体化しておいてもよい。

【００１１】 鍔付き管（３）は、その管（３Ｂ）の外径及び内径の異なる類似形状のものを 予め複数個（例えば３個）用意しておき、かつそれ等の管（３Ｂ）を太さの順に それぞれ挿入していって、複数個が重なった状態で輪状円板（２）にセットされ るようにする。

【００１２】 即ち、最も太いロウソク（５）を使用する場合には、図４のように最大の鍔付 き管（３）の１個のみを輪状円板（２）にセットするものとし、より細いロウソ クの場合には当該鍔付き管（３）をあえて取り外すまでもなく、順により細い鍔 付き管を重ねて挿入して、例えば図５のように複数個の鍔付き管（３）がセット された状態で使用するものとする。

【００１３】

【作用】

本考案において、ロウソク立ての有底座管（１）の上部は円錐状に広がるもの であるから、その部分は水を容れて使用する際の水位調節に適していると同時に 、これを耐熱製や堅牢性にすぐれた金属管を用いて成形することを可能ならしめ るものであり、かつその漏斗状の内面には、鍔付き管（３）を載置すべき輪状円 板（２）が甚だ安定的に（即ち不動状態に）載置されることになる。

【００１４】 又、それによって、複数個の鍔付き管（３）を同時に重ねて該輪状円板（２） に挿入するように載置してもぐらつくことなく安定するから、わざわざ取り替え るまでもなく、そのまま細いロウソク用にも使用することができる。

【００１５】 このことはそれぞれの太さにフィットした（即ちロウソクの太さより必要最小 限に太い）鍔付き管が安定的にセットされることを意味するから、これを浮きロ ウソク用として用いた場合に、ロウソクが減るにつれて動いたり傾いたり倒れた りするおそれがなく、従って燃えつきるまで垂立状態を保ちながら周辺を汚した り破損することなく円滑に燃焼する。

【００１６】

【実施例】

円錐状広がりの上端が約７０ｍｍ径で下方の管部が約３２ｍｍ径の、図面のよ うな漏斗状有底座管（１）をステンレスで成形し、その底は燭台（６）の針（６ Ａ）が係止されるゴム栓状底（７）とする。

【００１７】 輪状円板（２）は、直径約５０ｍｍのステンレス製円板の中央に直径約３０ｍ ｍの円孔（２Ａ）がくり抜かれた形状のものとする。

【００１８】 鍔付き管（３）は、管部（３Ｂ）の長さはいずれも約３０ｍｍ、管厚はいずれ も約０．３ｍｍでその外径がそれぞれ約２８ｍｍ、２１ｍｍ、１５ｍｍの３点セ ットとし、いずれの上部にも幅約７ｍｍのリング状鍔（３Ａ）を設けるものとす る。

【００１９】 更に、上記の有底座管（１）の外周面には乳白色の塗装を施して、外観がロウ ソクに類似したイメージとなるようにする。

【００２０】 なお本考案はかかる実施例に限定されるものでないことは勿論である。

【００２１】

【考案の効果】

以上述べたように本考案によれば、浮きロウソクとして使用するにあたり、甚 だ堅牢で安定性や安全性の高いものにすることができるからその長所が充分に発 揮され、しかもロウソクの大きさが異なっても直ちにフィットした形で応じるこ とができるから、ロウソクが傾いたりロウが流れ出たり或いは中途で消えたりす ることがなく、外観的にもロウソクのイメージに酷似し、かつ炎の位置が常に上 端に保たれるものにすることができる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案一例の見取図

【図２】本考案に用いる輪状円板の見取図

【図３】本考案に用いる鍔付き管野見取図

【図４】本考案一例の一使用状態を示す断面図

【図５】本考案一例の別の使用状態を示す断面図

【符号の説明】

１……有底座管 ２……輪状円板 ２Ａ……円孔 ３……鍔付き管 ３Ａ……鍔 ３Ｂ……管 ４……水 ５……ロウソク ６……燭台 ６Ａ……針 ７……ゴム栓状底

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上部が円錐状広がりを呈する略漏斗状の有
   底座管と、該円錐状広がりの内側に載置ないし設置され
   る輪状円板と、該輪状円板の円孔より鍔の外径が大きく
   管の外径が小さい鍔付き管とを主要構成部材とし、水を
   容れた有底座管内の輪状円板の円孔に管部を通して載置
   した鍔付き管の中にロウソクを収めてこれを浮上させ点
   火しうるようにしたことを特徴とする神仏具用ロウソク
   立て。
2. 【請求項２】「鍔付き管」が複数の大きさの異なる類似
   形状のものからなるセットであり、かつその管部が太さ
   の順に互いに挿入できて、複数個が重なった状態で使用
   可能状となる「請求項１」に記載の神仏具用ロウソク立
   て。