JP3014050U - 乳首式授薬器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 乳首が噛まれても塞がれるのを防ぎ、薬液は
内管と乳首の内壁との間の隙間に従って通過して流出さ
せることができるなどの効果を有する乳首式授薬器の提
供を目的する。 【構成】 哺乳瓶などの瓶におねじを設け、リングキャ
ップがおねじによって乳首及び内管と結合し、瓶を圧縮
することで薬液は乳首の出口へ向って流出するよう構成
され、内管を乳首の吸引部分内に挿入することで乳首の
穴や内壁とは適当な距離を保ち液体が通過できるよう構
成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、乳首式授薬器を提供しようとするものである。 すなわち、本考案は、哺乳瓶などの瓶におねじを設け、リングキャップがおね じによって乳首及び内管と結合し、瓶を圧縮することで薬液は乳首の出口へ向っ て流出するよう構成され、内管を乳首の吸引部分内に挿入することで乳首の穴や 内壁とは適当な距離を保ち液体が通過できるよう構成されている。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の乳首式授薬器にあっては、下記のようなものになっている。 Ａ．杓の形をしたキャップを利用して薬の瓶の中にある薬剤を送り出すことが できるように構成したもの。（台湾公告第２０５１６３号「授薬器」実用新案） Ｂ．授薬器上半本体及び下半本体より構成され、上半本体は硬質のプラスチッ クでできた薬輸送内管及び外層は軟質のプラスチックでできた保護皮より構成し たもの。（台湾公告第２０２５９３号「小児授薬器」実用新案）

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術で述べたものにあっては、下記のような問題点を有していた。 上記Ａについては、杓の形をしたキャップは良好な遮断ができないため、その 授薬の過程においては乳幼児が抵抗することによって薬が溢れ出しやすい。 上記Ｂについては、その本体は深入りの阻止部を設けないため、乳幼児の抵抗 より大きい強制力によって意外な事故で乳幼児の咽喉が傷つくこともあり得る。 このほか、このような授薬器を使用する時、薬の味や匂いによって乳幼児が拒 否行為を起こして乳首を直接噛んで吸わなくなると、薬は口を通らなくなる。

【０００４】 本願は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みなされたものであり、そ の目的とするところは、次のようなことのできるものを提供しようとするもので ある。 本考案の目的は、乳首式授薬器を提供するものであり、それは乳幼児が薬を拒 否反応なく吸い取りやすいように、また乳幼児が拒否行為を起こして吸わなくな っても半強制的な流出動作によって強制的に乳幼児に薬を飲ませるものである。 また、乳幼児の習慣性も十分に利用し、児童には受け入れやすいものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案のものは下記のようになるものである。 すなわち、本考案のものは、瓶にリングキャップによって乳首及び内管を結合 し、瓶を圧縮することで薬液は乳首の穴へと流出するよう構成され、内管は乳首 内に挿入されていると共に、内管の下端に設けたリングは乳首のリングと一緒に 瓶の開口端面に位置し、また内管は乳首の吸引部分内に挿入され、当該内管の終 端は乳首の穴とは適当な距離を保ち、内管と乳首の内壁の間には隙間が形成され 、内管には穴が設けられて液体を通過させることができるよう構成されている乳 首式授薬器である。 この場合、乳首の吸引部分内に挿入される内管の突起は、槽又は多辺形あるい は不規則な形状にすることができる。

【０００６】

【作用】

作用については効果と共に説明する。

【０００７】

【実施例】

実施例について図面を参照して説明する。 図１が示す本考案のものは、瓶１、乳首２、内管３、リングキャップ４などよ り構成される。 瓶１は圧縮可能な半柔軟性の材質で一つの容器として構成され、下方には圧縮 部１１が形成されている。 圧縮部１１が圧縮されることによって瓶１の体積は減少し、瓶１の中の薬液は 瓶１の体積の変化によって流出される。 瓶１の開口部におねじ１２が設けられ、リングキャップ４はおねじ１２によっ て乳首２と結合するよう構成されている。 この場合、瓶１の中の薬液の量を正確に計量するため、瓶１の表面に目盛り１ ３を設けることができる。 乳首２は従来のものと同じで、リングキャップ４によって瓶１の開口部と結合 され、また薬液が通過して流出できるように乳首２に穴２１が設けられている。

【０００８】 内管３は乳首２の吸引部分に伸び入れることができるよう構成され、内管３の 下端には、当該内管３の直径よりやや長い直径のリング３１が設けられ、リング ３１はリングキャップ４に設けられた結合リング４１内に位置すると共に、当該 リング３１は乳首２のやや長い直径のリング２２と一緒に瓶１の開口端面１４に 当接するよう構成されている。 一方、内管３には外径より数本の突き出た突起３２が形成され、突起３２はリ ング３１に結合され、またリング３１と内管３との間には数個の穴３３が形成さ れ、内管３の長さが乳首２の長さより短いため、内管３と乳首２の穴２１の間は 少々離れ、両者の間は適当な距離を保ち、内管３が穴２１を塞ぐのを防ぐことが できるよう構成されている。 リングキャップ４には結合リング４１が設けられ、結合リング４１の内側には めねじ４２が設けられている。 また、乳幼児の唇を当てて乳首が乳幼児の口に入りすぎないようにリングキャ ップ４は、瓶の直径よりやや大きい直径に形成されている。

【０００９】 図２は本考案の１部を切欠いた正面図であり、瓶１内に薬液などを入れたのち 、リングキャップ４を以て乳首２及び内管３と結合する。 図３は乳首２の吸引部分の断面図であり、乳首２がまだ噛まれていない状態の 場合である。 図４のごとく、乳幼児が吸い取る過程において乳首２を噛んでいる時、乳首２ の吸引部分は変形する。 しかし、この乳首２の内壁は内管３の突起３２に支えられるため、乳首２の内 壁は内管３とは完全に密接せず、両者の間には隙間が形成され、薬液がその隙間 を通過する。 そして、瓶１を圧縮することによって強制的に薬液を乳幼児の口に飲み込ませ ることができる。

【００１０】

【考案の効果】

本考案は、上述の通り構成されているので次に記載する効果を奏する。 本考案の乳首式授薬器は、乳首が噛まれて塞がれるのを防ぐために乳首内に内 管を設け、更に瓶は圧縮することができるため、薬液は内管と乳首の内壁との間 の隙間に従って通過して流出させることができる。 本考案のものでは、内管によって乳首の吸引部分が噛まれて塞がれるのを防ぐ のが主な目的であり、そのために内管の突起は上述したような突起のようなもの だけとは限らない。 そのほかに、多辺形や不規則な形又は槽などの突起も皆、乳首が内管と完全に 密接せずに薬液が順調に通過できるように同じ効果を有するのであるから、それ らの技術は皆本考案とは同一の技術に属するべきである。 本考案のものを使用する場合、口に深く入りすぎて乳幼児の咽喉が傷つくなど の問題は生じない。 また、本考案のものは乳幼児が拒否行為を起こしても、瓶１を圧縮することに よって薬液を内管３の穴３３から通過させて強制的に乳幼児に飲ませることがで きる。 さらに、内管３は乳首内に位置するため、リングキャップ４を着脱することに よって内管３も簡単に着脱することができ、手で触る必要もないため、不潔又は 伝染などの問題も解決できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の分解した斜視図である。

【図２】１部を切欠いた正面図である。

【図３】Ａ−Ａ線断面図である。

【図４】図３の噛まれた状態の断面図である。

【符号の説明】

１ 瓶 ２ 乳首 ３ 内管 ４ リングキャップ １１ 圧縮部 １２ おねじ １３ 目盛り １４ 開口端面 ２１ 穴 ２２，３１ リング ３２ 突起 ３３ 穴 ４１ 結合リング ４２ めねじ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 瓶にリングキャップによって乳首及び内
   管を結合し、瓶を圧縮することで薬液は乳首の穴へと流
   出するよう構成され、内管は乳首内に挿入されていると
   共に、内管の下端に設けたリングは乳首のリングと一緒
   に瓶の開口端面に位置し、また内管は乳首の吸引部分内
   に挿入され、当該内管の終端は乳首の穴とは適当な距離
   を保ち、内管と乳首の内壁の間には隙間が形成され、内
   管には穴が設けられて液体を通過させることができるよ
   う構成されていることを特徴とする乳首式授薬器。
2. 【請求項２】 乳首の吸引部分内に挿入される内管の突
   起は、槽又は多辺形あるいは不規則な形状にした請求項
   １記載の乳首式授薬器。