JP3013559B2 - 通信システム - Google Patents

通信システム

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JP3013559B2
JP3013559B2 JP31153391A JP31153391A JP3013559B2 JP 3013559 B2 JP3013559 B2 JP 3013559B2 JP 31153391 A JP31153391 A JP 31153391A JP 31153391 A JP31153391 A JP 31153391A JP 3013559 B2 JP3013559 B2 JP 3013559B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばいわゆるCDM
A(符号分割多元接続)方式のように、同一周波数を隣
接セルで用いて移動体通信を行う通信システムに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来の移動体通信システムにおけるセル
構造を図13に示す。
【0003】この図13において、各セルCLは、基地
局BSが例えば自動車,人等の移動体に配される移動体
通信端末MA ,MM を無線回線で結ぶことを受け持つエ
リアのことである。
【0004】ここで、上記基地局BSと無線回線を結ぶ
ことができるエリア(セルCL)は、当該基地局BSに
配されるアンテナが例えば無指向性のアンテナの場合に
は地物(建物等)等の影響を除けば略円形になる。基本
的には、上記図13に示すように通信サービスが受けら
れない地域が無いように、ある程度その円(各セルC
L)が重なるように配置されるのが一般的である。
【0005】また、上記各セルCLの構成を模式的に表
したものとしては、例えば図14で示すような正6角形
構造がよく用いられている。ただし、この図14に示す
ような各セルCLの境界は、上記地物の影響などによっ
て図示の例ほど明確なものではない。
【0006】ここで、例えば、従来のアナログ方式やT
DMA(時分割多元接続)方式の移動体通信システムに
おいては、例えば同一周波数を使用するセルCL同士は
互いの干渉を避けるために、当該セルCLの半径の4〜
5倍程度互いに基地局BSを離して配置されるようにな
っている。
【0007】これに対し、例えばいわゆるCDMA(符
号分割多元接続)方式の移動体通信システムでは、同じ
エリアで同一の周波数を複数の移動体通信端末が使用で
きるという特徴を活かして、隣接セルを含めた総てのセ
ルで同一周波数を使用するようになされている。
【0008】すなわち、このCDMA方式は、各回線に
特定の符号を割り当て、同一搬送周波数の変調波をこの
符号でスペクトル拡散して同一中継器に送信し、受信側
では各々符号同期をとり、所望の回線を識別する多元接
続方法であって、SSMA方式とも呼ばれるものであ
る。また、このCDMA方式は、中継器帯域が制限され
ていることから、中継器当たりの伝送容量はFDMA
(周波数分割多元接続)方式やTDMA(時分割多元接
続)方式に比較して小さい。これは、中継器の帯域が狭
いために十分な処理利得が得られず、搬送波間の干渉雑
音によりチャンネル数が制限されていることによる。一
方、当該CDMA方式では、初期接続過程を必要とせ
ず、互いに符号を決めておきさえすれば直接呼毎に通信
ができること、また、秘話性及び耐干渉性に優れている
ことに特徴がある。
【0009】言い換えれば、上記CDMA方式の通信で
は、例えばいわゆるスペクトル拡散の手法を用いるた
め、基地局BSからみた着目する移動体通信端末M以外
の他の移動体通信端末Mの信号或いは、当該着目する移
動体通信端末Mからみた基地局BSから他の移動体通信
端末Mへ送られる信号は、かなりレベルの低い雑音とみ
なされるという特徴を持っている。そのため、1つのセ
ルCLの中でも同一周波数を複数の移動体通信端末Mが
使用できる。このことは隣接するセルCLにおいても同
一周波数を用いることが出来ることを意味している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、各セルCL
間の干渉(妨害)の程度を計算する場合には、セルCL
内に移動体通信端末Mが一様に存在すると仮定し、回線
容量を見積るのが一般的で妥当性もある。
【0011】上述のアナログ方式やTDMA方式のよう
に同一周波数を用いる各基地局BSの間隔が大きい場合
には、各セルCL内の移動体通信端末Mの分布に偏りが
あっても影響は小さい。
【0012】しかし、上記CDMA方式の場合のよう
に、隣接セルCLで同一周波数を用いる場合には、各セ
ルCL内の移動体通信端末Mの分布に偏りがある場合に
は後述するような影響を無視できない。
【0013】ここで、図15は、移動体通信端末Mが一
様に存在する例を示している。また、例えば図中Aに示
すセルCLA の基地局BSA に対する各隣接セル(図中
B〜Gに示すセル)CLの影響が無いように、移動体通
信端末Mの数が制限されているとする。
【0014】これに対し、図16には、図中セルCLA
にトラヒックが集中している(セルの周辺部に接続状態
の移動体通信端末が集中している)場合に予想される移
動体通信端末Mの配置を示している。この場合、上記セ
ルCLA の隣接セルCL中の通信中の移動体通信端末M
は、図中セルCLA 側に偏って存在し、このセルCLA
以外の多くの移動体通信端末Mが当該セルCLA の基地
局BSA に接近することが予想される。
【0015】ここで、通常、電波の強さは送信点から距
離の3乗から4乗に反比例するため、隣接セルCLの移
動体通信端末Mが上記セルCLA の基地局BSA に接近
することは、当該セルCLA の基地局BSA が隣接セル
CLの端末から著しい妨害を受けることを意味する。
【0016】したがって、この図16の場合に、上記セ
ルCLA と各隣接セルCLが受ける妨害の程度を比較す
ると、上記セルCLA の基地局BSA と各隣接セルCL
の移動体通信端末Mとの距離は、隣接セルCLに着目し
た場合より小さくなる(例えば図中Bに示す隣接セルC
Lの基地局BSと当該図中Bの隣接セルに隣接する各セ
ル内の移動体通信端末との距離よりも小さくなる)た
め、当該セルCLA がより大きな妨害を受け、結果的に
このセルCLA で使用できる移動体通信端末Mの数が各
隣接セルCLよりかなり少なくなる場合が起こり得るこ
とになる。
【0017】極端な場合には、上記セルCLA では妨害
が大きすぎて1台の移動体通信端末Mも使用できなくな
る。
【0018】すなわち、通信トラヒックのピークは上記
セルCLA にあり、当該セルCLA での回線容量をもっ
と増やしたいのに、このセルCLA で使用できる移動体
通信端末Mの数が周辺より低下することになり、これは
システム上大きな問題となる。
【0019】上述したように、上記CDMA方式では、
同一周波数を使用できると言っても他の移動体通信端末
Mに与える妨害の程度が小さいだけであって、通信トラ
ヒックの偏り(地域的に偏って通話中の端末が存在する
こと)によって回線容量が当初予定していたより著しく
低下する問題が生じることがある。
【0020】そこで、本発明は、上述のような実情に鑑
みて提案されたものであり、セル内で偏ったトラヒック
状態を検出して、未然に隣接セルに対する妨害を阻止す
ることが可能な通信システムを提供することを目的とす
るものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の通信システム
は、上述の目的を達成するために提案されたものであ
り、各々セルが設けられる複数の基地局と、1以上の移
動体通信端末とからなり、上記セル内に存在する移動体
通信端末は上記基地局を介して通信を行うと共に、この
通信の際には隣接セルで同一周波数を用いる通信システ
ムであって、上記基地局は、上記同一周波数で接続して
いる上記移動体通信端末と当該基地局との距離を測定す
る距離測定手段を有し、上記移動体通信端末からの発信
或いは上記移動体通信端末への着信の要求があった場合
に、当該距離測定手段によって、対象となる上記移動体
通信端末と当該基地局との距離を測定し、距離によって
分類された通話中の移動体通信端末数と通話可能な移動
体通信端末数の上限の情報とにより、新たな移動体通信
端末の接続の可否を判断するようにしたものである。
【0022】すなわち、本発明では、いわゆるCDMA
方式のように隣接セルで同一の周波数を用いる通信シス
テムにおいて、各セル毎の基地局が当該基地局からの距
離別に移動体通信端末の通話端末数を把握し、この距離
別に通話端末数の制御を行うようにし、距離の大きな範
囲(セルの周辺)での通話端末数を制限することによ
り、隣接セルに対する妨害を低減することができ、回線
容量が著しく低下することを防ぐことができるようにし
ている。
【0023】言い換えれば、本発明では、基地局は同一
周波数で接続している端末(通話を行っている移動体通
信端末)の当該基地局からの距離を測定する距離測定手
段を持ち、この距離によって分類されたトラヒック情報
を作成し、移動体通信端末からの発信或いは移動体通信
端末への着信の要求があった場合に、対象となる移動体
通信端末と基地局との距離を測定し、距離別に分類され
た通話端末(通話中の移動体通信端末)数と通話可能な
移動体通信端末数の上限の情報を元に、新たな移動体通
信端末の接続が可能かどうかを判断する。このように、
セル周辺での端末数を特に制限することにより隣接セル
に対する妨害を低減させるようにしている。
【0024】また、本発明の通信システムにおいては、
上記基地局は、同一周波数における妨害の発生状況を測
定する妨害状況測定手段を有し、上記移動体通信端末か
らの発信或いは上記移動体通信端末への着信の要求があ
った場合に、当該妨害状況測定手段によって、対象とな
る周波数での妨害の発生状況を測定し、この測定結果に
基づいて新たな移動体通信端末の接続の可否を判断する
ようにもしている。
【0025】すなわち、本発明は、CDMA方式のよう
に隣接セルで同一の周波数を用いる通信システムにおい
て、各セルの基地局が使用周波数帯域内の妨害状況を調
べて隣接セルに対して同時使用端末数の制限に関する要
求を発し、この要求に対して隣接セルが接続される移動
体通信端末数を制限することにより、各セル間の妨害を
低減して回線容量が著しく低下することを防止するよう
にしている。
【0026】言い換えれば、本発明では、基地局は使用
チャンネルの受信電力レベルをモニタして隣接セルから
の妨害レベルを判定する機能を持ち、この妨害レベルが
一定以上の時に、隣接セルに対して通信端末数を制限す
る要求を発し、隣接セルがこれに答えて接続する移動体
通信端末数を制限することによって、この隣接セルから
の妨害によって著しく回線容量が低下することを防止す
る。
【0027】
【作用】本発明の通信システムによれば、基地局は、移
動体通信端末からの発信或いは移動体通信端末への着信
の要求があった場合に、距離測定手段によって、対象と
なる移動体通信端末とこの基地局との距離を測定し、距
離によって分類された通話中の移動体通信端末数と通話
可能な移動体通信端末数の上限の情報とにより、新たな
移動体通信端末の接続の可否を判断し、接続不可の時は
新たな移動体通信端末の接続を制限するようにしてい
る。このため、隣接セルに対する妨害を低減することが
でき、回線容量が著しく低下することを防ぐことができ
るようになる。
【0028】また、本発明の通信システムによれば、基
地局は、移動体通信端末からの発信或いは移動体通信端
末への着信の要求があった場合に、妨害状況測定手段に
よって、対象となる周波数での妨害の発生状況を測定
し、この測定結果に基づいて新たな移動体通信端末の接
続の可否を判断し、接続不可の時は新たな移動体通信端
末の接続を制限するようにしている。このため、各セル
間の妨害を低減して回線容量が著しく低下することを防
止することができるようになる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。
【0030】本実施例の通信システムは、前述した図1
3で示したように、各々セルCLが設けられる複数の基
地局BSと、1以上の移動体通信端末M(MA ,MM
とからなり、上記セルCL内に存在する移動体通信端末
Mは上記基地局BSを介して通信を行うと共に、この通
信の際には隣接セルCLで同一周波数を用いる(すなわ
ち例えばCDMA方式を用いる)通信システムであっ
て、図1に示すように、上記基地局BSは、上記同一周
波数で接続している上記移動体通信端末Mと当該基地局
BSとの距離を測定する距離測定手段が内蔵される基地
局制御回路1を有し、上記移動体通信端末Mからの発信
或いは上記移動体通信端末Mへの着信の要求があった場
合に、当該基地局制御回路1の距離測定手段によって、
対象となる上記移動体通信端末Mと当該基地局BSとの
距離を測定し、先に距離によって分類された通話中の移
動体通信端末数と通話可能な移動体通信端末数の上限の
情報とにより、新たな移動体通信端末Mの接続の可否を
判断するようにしたものである。
【0031】ここで、上記図1の基地局BSの構成の説
明に先立ち、本発明の概要について説明する。
【0032】図2はセルCL内の移動体通信端末Mの分
布の様子を示している。
【0033】この図2において、移動体通信端末Mと基
地局BSの距離をxとすると、移動体通信端末Mがセル
CL内に一様に分布していれば、当該距離xと移動体通
信端末数yの関係は、図3に示すようになる。
【0034】すなわちこの図3において、距離xが大き
くなれば、この距離に応じた半径xの円周が長くなるの
と比例して移動体通信端末数yは大きくなる。
【0035】また、通話している移動体通信端末数nは
離散的な値をとるので、上記距離xを例えば等分した場
合の当該通話端末数nは、例えば図4に示すようにな
る。
【0036】ここで、例えば長時間平均をとれば、通話
端末数nは図4のように距離xに対して一様な増加傾向
を示すであろうが、例えば1つのセルCL内の移動体通
信端末数は少数でありしたがって短時間でみれば、通常
図5に示すように通話端末数nはバラつくと考えられ
る。
【0037】また、前述した図16の隣接セル(セルC
A に隣接する各セル)CLのように各移動体通信端末
が偏った分布を示す場合には、図6のようにこれら隣接
セルCLの各基地局BSからの距離xの大きいところに
移動体通信端末Mが集中する。
【0038】ここで、基地局BSからの距離xと隣接セ
ルCLへの妨害の程度は、当該距離xが大きくなるにつ
れ非常に大きくなる。
【0039】これには2つの要因があり、第1の要因
は、受信電力が送信点からの距離の3〜4乗に反比例す
るため、移動体通信端末Mが隣接セルCLに近付くと妨
害の程度が非常に大きくなることであり、第2の要因
は、各基地局BSがそのセルCL内の移動体通信端末M
の送信電力を移動体通信端末Mとの距離が違っていても
受信電力が同レベルになるよう制御しているため、この
基地局BSから遠ざかるにつれ移動体通信端末Mの送信
電力が非常に大きくなることである。すなわち、このこ
とはセルCLの周辺で通話状態にある移動体通信端末M
が妨害の状態をほとんど支配することを意味している。
【0040】上述のようなことから、本発明では図7に
示すように、基地局BSからの距離xが大きくなるほど
移動体通信端末数(通話端末数n)を制限するようにし
ている。この図7には基地局BSからの距離xを例えば
5分割してそれぞれに許される通話可能な移動体通信端
末数N1,N2,N3,N4,N5を示している。な
お、上記距離の分割の方法は、5分割のみに限らず、ま
た等分である必要もなく、更に対数分割しても、また更
にその他の方法をとっても良い。
【0041】また、基地局BS付近では隣接セルCLに
対する妨害が小さいので、セルCLの周辺部に比べて多
くの移動体通信端末Mが収容可能である。
【0042】これらのことを、現在通話中の移動体通信
端末数の情報と併せて表にしたものが表1であり、基地
局BSはこのような距離xで分離されたトラヒック情報
をテーブルとして持つようにしている。
【0043】
【表1】
【0044】この表1において、上記通話可能な移動体
通信端末数N1,N2,N3,N4,N5は、ある程度
は計算上求めることが可能である。ただし、上記通話可
能な移動体通信端末数N1,N2,N3,N4,N5
は、例えば地物の影響等による電波の減衰状況に併せて
(経験的に)設定するのが望ましい。
【0045】再び図1に戻って、この図1に示す基地局
BSは、複数の周波数(例えばk個のチャンネル)の送
受信が行えるようになっている。すなわち、当該図1の
基地局BSは、上記CDMA方式に対応するものである
ため1チャンネルのみとされるというわけではなく、例
えば既存のシステムから移行する場合など、少しずつ使
用周波数帯域を増やす場合には複数のチャンネルを使用
できるシステムとなっている。このため、通話用送受信
装置10の各チャンネルの送信機111 ,・・・,11
k 及び受信機121 ,・・・,12k は、アンテナ共用
装置2を介してアンテナ4と接続されている。なお、こ
の場合でも隣接セルCLが同一周波数を用いることには
変わりが無い。
【0046】ここで、第1のチャンネル(1CH)につ
いてのみ説明すると、アンテナ4,アンテナ共用装置2
を経て出力される受信信号は、受信機入力信号線を介し
て当該チャンネル(1CH)用の受信機121 に入力さ
れる。当該受信機121 で復調された信号RS1 は、受
信機出力信号線を介して上記基地局制御回路1へ送られ
る。当該基地局制御回路1を介した信号は、端子5から
無線系の各種の制御局を経て公衆網へ接続される。
【0047】一方、公衆網から無線系の各種の制御局を
経て端子5に送られてきた送信信号は、上記基地局制御
回路1を介し更に送信機入力信号線を通して(送信信号
TS1 )上記チャンネル(1CH)用の送信機111
入力される。この送信機111 で変調された送信信号
は、送信機出力信号を介してアンテナ共用装置2へ入力
され、上記アンテナ4から送出される。
【0048】上記通話用送受信装置10の他の送信機及
び受信機も上述同様であるため説明は省略する。
【0049】また、基地局制御回路1では、上述したよ
うに、上記移動体通信端末Mからの発信或いは上記移動
体通信端末への着信の要求があった場合に、内蔵する距
離測定手段によって、当該発信或いは着信の対象となる
移動体通信端末Mと当該基地局BSとの距離を測定し、
同時に先に距離によって分類している通話中の移動体通
信端末数と通話可能な移動体通信端末数の上限の情報と
により、新たな移動体通信端末の接続の可否を判断する
ようにしている。
【0050】すなわち、当該基地局制御回路1では、当
該基地局BSから上記通話中の移動体通信端末Mまでの
距離によって分類されたトラヒック情報を作成しておく
と共に、上記発信或いは着信の対象となる移動体通信端
末Mとこの基地局BSとの距離を測定し、上記距離別に
分類された通話端末数と通話可能な移動体通信端末数の
上限の情報を元に、新たな移動体通信端末Mの接続が可
能かどうかを判断するようにしている。
【0051】この基地局制御回路1の具体的構成及び動
作については、後述の図8で説明するが、当該基地局制
御回路1からの送信信号TSc は、制御用送受信装置2
0の送信機23を介して上記アンテナ共用装置2に送ら
れる。また、受信信号は上記制御用送受信装置20の受
信機24を介して(信号RSc )、当該基地局制御回路
1に送られる。
【0052】図8には上記基地局制御回路1の1チャン
ネル分の構成図を示す。
【0053】この図8の構成においては、1チャンネル
で複数の移動体通信端末Mとの通信を行うため、複数
(j個)のエンコーダ401 ,・・・,40j と、複数
のデコーダ411 ,・・・,41j とを有している。
【0054】各エンコーダ401 ,・・・,40j 及び
デコーダ411 ,・・・,41j の組は、複数の移動体
通信端末Mと1対1に接続されるようになる。
【0055】また、例えば端子511 ,・・・,51j
を介して供給される無線回線基地局からの送信通話信号
ET1 ,・・・,ETj は、制御部43を介して上記エ
ンコーダ401 に送られる。このエンコーダ401 の出
力は、加算器53で他のエンコーダの出力と合わせて、
端子54を介して上記図1の送信機に送られる。
【0056】更に、端子55を介して供給される上記図
1の受信機の出力は、各デコーダ411 ,・・・,41
j に分配される。これらデコーダ411 ,・・・,41
j からのそれぞれの受信通話信号DT1 ,・・・,DT
j は、制御部43に送られ最終的には端子521 ,・・
・,52j を介して無線回線制御局へ送られる。
【0057】ここで、上述したように、当該基地局制御
回路1において、上記基地局BSと移動体通信端末Mと
の距離を求める距離測定手段としては2つ考えられる。
【0058】第1の距離測定手段は、移動体通信端末M
のパワー制御情報を用いて距離を測定する手段である。
【0059】すなわち、基地局BSでの受信電力は、一
定に制御されるため、当該基地局BSから遠いほど移動
体通信端末Mの出力が大きくなるよう基地局BSから制
御される。具体的にはデコーダ411 ,・・・,41j
における信号の復号状態が信号(復号信号DS1 ,・・
・,DSj )として制御部43に送られ、当該制御部4
3はその情報(復号信号DS1 ,・・・,DSj )に基
づいて、移動体通信端末Mへの出力を制御する。言い換
えれば、当該制御部43は、上記デコーダ411 ,・・
・,41j における信号の復号状態の情報を用いれば、
移動体通信端末Mがどの程度基地局BSから離れている
かを知ることができる。
【0060】また、第2の距離測定手段は、当該基地局
BSからの送信信号(図1の信号TS1 ,・・・,TS
j )に対して、移動体通信端末Mからの受信信号がどれ
だけ遅延しているかにより、移動体通信端末Mの距離を
測定する手段である。
【0061】この場合、例えば各エンコーダ401 ,・
・・,40j 及びデコーダ411 ,・・・,41j から
それぞれ送信通話信号ET1 ,・・・,ETj の同期信
号SE1 ,・・・,SEj 及び受信通話信号DT1 ,・
・・,DTj の同期信号SD1 ,・・・,SDj を出力
し、これら同期信号をそれぞれ対応する遅延測定回路4
1 ,・・・,42j に入力して、これら遅延測定回路
421 ,・・・,42j で両同期信号の遅延時間を測定
して、これを上記制御部43に送る。この時、制御部4
3では、これら各遅延時間の情報に基づいて距離を計算
すると共に、セルCL内の移動体通信端末Mの分布を制
御し、隣接セルCLへの妨害を低減させるようにする。
なお、上述のように遅延時間を測定する方が一般的には
精度が高い。
【0062】すなわち、上述した図1の基地局制御回路
1においては、受信機24を介してこの図8の制御部4
3に入力される移動体通信端末Mからの受信信号RSc
に基づいて、上述したように当該基地局BSと移動体通
信端末Mとの距離を求め、また、この距離に基づいて上
記制御部43で求めた上記移動体通信端末Mの制御信号
が送信信号TSc として送信機23に送られるようにな
っている。
【0063】図9には、図8の制御部43での動作のフ
ローチャートを示す。
【0064】ここで、制御部43は、前記表1のテーブ
ルを持ち、各距離帯(同じ距離を結んだ帯状の場所)に
どれだけの移動体通信端末Mが通話(通信)中であるか
を把握しなければならない。そのためには移動体通信端
末Mの接続時だけでなく通話中の移動体通信端末Mの基
地局BSからの距離も測定しなければならない。また、
この通話中の移動体通信端末Mが移動したら(距離帯を
移ったら)上記テーブルも更新しなければならない。
【0065】すなわち、この図9のフローチャートにお
いて、ステップS1で移動体通信端末Mからの発信或い
は移動体通信端末Mへの着信の要求があったならば、ス
テップS2でセルCL内に通話中の移動体通信端末Mが
増やせるか否かを調べる。上記CDMA方式の通信の場
合には、移動体通信端末数を増やすと徐々にデータの誤
り率が大きくなっていくため、このステップS2でシス
テム設計上許される誤り率以上にならないように移動体
通信端末数は制限される。このステップS2において通
話中の移動体通信端末Mが増やせるか否かを調べる方法
としては、具体的には、セルCL内の通話中の移動体通
信端末数で判断する方法と、基地局BSでの受信状態を
調べて誤り率がある一定値に達するまで移動体通信端末
Mを増やしていく方法とがある。このステップS2で
は、これらの何れかの方法を用いて判断を行う。
【0066】当該ステップS2でこれ以上移動体通信端
末Mを増やすことが出来ないと判断した場合には、ステ
ップS7に進み、このステップS7で無線回線が混雑し
て接続できないことを要求元(発信元)へ通知した後、
ステップS6で発信着信要求の処理を終了する。
【0067】また、ステップS2で追加が可能であると
判断した場合は、ステップS3に進み、このステップS
3で移動体通信端末Mと一時的に回線を接続して移動体
通信端末Mの距離を測定し、当該接続した移動体通信端
末Mが属する距離帯に存在する移動体通信端末数Miと
移動体通信端末上限数Niを前記表1のテーブルから取
り出す。
【0068】その後、ステップS4で移動体通信端末数
Miと上限数Niを比較し、このステップS4において
Mi<Niでなければ(No)、移動体通信端末Mの数
を増やすことができないため、ステップS7に進み、当
該ステップS7で上述同様に無線回線の混雑で接続でき
ないことを要求元に通知して終了する(ステップS
6)。
【0069】また、ステップS4でMi<Niと判断さ
れた場合(Yes)には、移動体通信端末Mの数を増や
すことが可能であるので、ステップS5で従来通りに移
動体通信端末Mの接続を行う。更に、このステップS5
では、前記表1のテーブルに接続した移動体通信端末M
の情報を追加した後、ステップS6に進み発信着信要求
の処理を終了する。
【0070】以上のように、本実施例によれば、セルC
L全体でみた判断に、基地局BSからの距離に応じて移
動体通信端末Mの追加の可/不可の判断を追加すること
により、隣接セルCLへの妨害を未然に防止できるよう
になる。
【0071】また、本発明の通信システムは、以下に示
す他の実施例システムの図10に示すように、上記基地
局BSは、同一周波数における妨害の発生状況を測定す
る妨害状況測定手段を内蔵する基地局制御回路6を有
し、上記移動体通信端末Mからの発信或いは上記移動体
通信端末Mへの着信の要求があった場合に、当該基地局
制御回路6内の妨害状況測定手段によって、対象となる
周波数での妨害の発生状況を測定し、この測定結果に基
づいて新たな移動体通信端末Mの接続の可否を判断する
ようにもしている。なお、この図10において、前述し
た図1と同様の構成要素には同一の指示符号を付してい
る。
【0072】すなわち、本発明の基地局制御回路6は、
使用チャンネルの受信電力レベルをモニタして隣接セル
CLからの妨害レベルを判定する機能を持ち、この妨害
レベルが一定以上の時に、隣接セルCLに対して通信端
末数を制限する要求を発し、隣接セルCLがこれに答え
て接続する移動体通信端末数を制限するようにしてい
る。
【0073】この図10において、当該基地局BSは、
複数の周波数(例えばkチャンネル)の送受信が行える
ようになっている。すなわち、当該図10の基地局BS
においても、上記CDMA方式に対応するものであるた
め1チャンネルのみとされるというわけではなく、例え
ば既存のシステムから移行する場合など、少しずつ使用
周波数帯域を増やす場合には複数のチャンネルを使用で
きるシステムとなっている。このため、通話用送受信装
置10の各チャンネルの送信機111 ,・・・,11k
及び受信機131 ,・・・,13k は、アンテナ共用装
置2を介してアンテナ4と接続されている。なお、この
場合でも隣接セルCLが同一周波数を用いることには変
わりが無い。
【0074】ここで、第1のチャンネル(1CH)につ
いてのみ説明すると、アンテナ4,アンテナ共用装置2
を経て出力される受信信号は、受信機入力信号線を介し
て当該チャンネル(1CH)用の受信機131 に入力さ
れる。当該受信機131 で復調された信号RS1 は、受
信機出力信号線を介して上記基地局制御回路6へ送られ
る。当該基地局制御回路6を介した信号は、端子5から
無線系の各種の制御局を経て公衆網へ接続される。
【0075】一方、公衆網から無線系の各種の制御局を
経て端子5に送られてきた送信信号は、上記基地局制御
回路6を介し更に送信機入力信号線を通して(送信信号
TS1 )上記チャンネル(1CH)用の送信機111
入力される。この送信機111 で変調された送信信号
は、送信機出力信号を介してアンテナ共用装置2へ入力
され、上記アンテナ4から送出される。
【0076】上記通話用送受信装置10の他の送信機及
び受信機も上述同様であるため説明は省略する。
【0077】ここで、この図10に示す他の実施例の各
受信機131 ,・・・,13k からは、受信電力レベル
を測定した結果の信号(電力レベル測定信号EL1 ,・
・・,ELk )が取り出される。すなわち、この他の実
施例の基地局制御回路6では、上記電力レベル測定信号
EL1 ,・・・,ELk により、妨害レベルを知ること
が可能となる。
【0078】また、例えば前述した図16に示したよう
に、同一周波数を図中AのセルCLA の移動体通信端末
Mも使用しており、したがって、上記受信電力レベルに
は当該セルCLA で使用している移動体通信端末Mのも
のが含まれている。ここで、当該セルCLA の移動体通
信端末Mの受信電力レベルは、基地局BSA で別途測定
可能であり、したがって受信電力レベルから同セルCL
A 内の移動体通信端末Mの分(受信電力レベル)を差し
引けば、外部セルCLからの妨害のレベルを知ることが
できる。すなわち、CDMA方式の通信では、基地局B
SでそのセルCL内の移動体通信端末Mからの受信信号
強度は略一定になるよう制御されていて、使用中の台数
のみでセルCL内の移動体通信端末M分の受信電力は算
出可能である。
【0079】上述のようにして求めた受信電力レベルに
基づいて、上記基地局制御回路6が、上記移動体通信端
末Mからの発信或いは上記移動体通信端末Mへの着信の
要求があった場合に、対象となる周波数での妨害の発生
状況を測定し、この測定結果に基づいて新たな移動体通
信端末Mの接続の可否を判断するようにしている。
【0080】図11には、前記図16の図中Aに示すセ
ルCLA の基地局BSA における動作のフローチャート
を示す。
【0081】ここで、妨害レベルとは上記図10の各受
信機から出力される妨害レベル情報から、同セルCLA
内の移動体通信端末Mの分を差し引いて算出される値で
ある。また、この基地局BSA は、チャンネルの状態に
応じて隣接セルCLの基地局BSに対して接続する移動
体通信端末数を制限してもらうことになるが、この制限
の程度に何段階か用意し、以下それを制限レベルと呼ん
でいる。
【0082】この図11のフローチャートにおいて、ス
テップS11でスタート後(基地局BSA の動作が開始
されたら)、ステップS12で初期設定として制限レベ
ルを0(最小にする)。この状態では、隣接セルCLへ
の移動体通信端末数の制限は要求しておらず、隣接セル
CLも各セルCLで決められた(制限レベル0の場合
の)移動体通信端末数の上限に従って移動体通信端末M
の接続を行っている。
【0083】次に、ステップS13で妨害レベルを調べ
る。このステップS13で妨害レベルが設定値P1より
大きい場合(Yes)には、このセルCLAの隣接セル
CLからの妨害を強く受けていることを意味する。この
場合(Yes)は、ステップS14に進み、このステッ
プS14で制限レベルが最大まで達しているか否かを調
べる。当該ステップS14で制限レベルが最大まで達し
ていると判断した場合(Yes)には、これ以上制限を
強化できないのでなにも処理せずステップS13の妨害
レベルのチェックに戻る。
【0084】ステップS14において制限レベルが最大
に達していないと判断した場合(No)には、ステップ
S15に進み、このステップS15で制限のレベルを上
げた後、ステップS16で移動体通信端末数の制限を隣
接セルCLへ要求する。
【0085】このステップS16の後は、ステップS1
7で隣接セルCLの総てからの応答を待ち、隣接セルC
Lの総てから制限強化の終了の応答を受けたならば、ス
テップS13の妨害レベルチェックへ戻る。
【0086】また、上記ステップS13でで妨害レベル
が上記設定値P1より小さいと判断した場合(No)に
は、ステップS18に進み、このステップS18でで妨
害レベルが設定値P2より大きいか否かを調べる。当該
ステップS18で大きいと判断された場合(Yes)に
は、制限を強化或いは緩和する必要の無い状態のため何
の処理もせずステップS13へ戻る。
【0087】上記ステップS18で上記設定値P2より
小さいと判断された場合(No)には、隣接セルCLか
らの妨害が非常に小さい状態であり、したがってステッ
プS19に進み、このステップS19で制限レベルが下
げられるか(最小であるか)否かを調べる。
【0088】このステップS19で既に最小レベルにあ
る場合(Yes)にはステップS13へ戻る。また、ス
テップS19で最小レベルにないと判断された場合(N
o)には、ステップS20に進み、このステップS20
で制限レベルを下げた後、ステップS21で制限の緩和
を隣接セルCLに要求する。
【0089】このステップS21の次には、ステップS
22に進み、このステップS22では、隣接セルCLの
総てからの応答を待ち、総ての隣接セルCLから制限緩
和完了の応答を受けたらば、ステップS13へ戻る。
【0090】なお、上述した制限レベルは1段階であっ
ても良い。
【0091】図12には、1つの制限強化或いは緩和要
求に対する隣接セルCLの動作のフローチャートを示
す。
【0092】ここで、隣接セルCLでは制限レベルに関
する指令を常時待ち続けている。また、各セルCLで
は、制限レベルに応じてセルCL内の使用移動体通信端
末数を制御し、制限レベルに対応した移動体通信端末数
以上に移動体通信端末Mが使用されている場合には、移
動体通信端末Mからの発信要求や移動体通信端末Mへの
着信要求を制限して、制限レベルに対応する移動体通信
端末数以下にする。逆に、制限レベルに対して移動体通
信端末数が少なくかつ発信或いは着信の要求がある場合
には、制限レベルに対応する移動体通信端末数の範囲内
でこれを受け付ける。上記他の実施例では、このように
制限レベルが大きくなるにつれセルCL内で使用できる
移動体通信端末数は少なく制限される。
【0093】この図12において、ステップS31で隣
接セルCLから指令を受けたら、ステップS32で制限
を強化するのか緩和するのかを調べる。このステップS
32で制限を強化する場合(制限)には、ステップS3
3に進み、このステップS33で制限のレベルを上げ
る。
【0094】このステップS33の後は、ステップS3
4に進み、このステップS34で制限の実施が完了した
かどうかを調べる。このステップS34で制限レベルに
対応した移動体通信端末数以下(Yes)であれば直ち
にステップS35の判断へ進む。また、このステップS
34で、制限レベルの移動体通信端末数を超えていれば
(No)、移動体通信端末Mの終話切断が進み制限レベ
ルに対応した移動体通信端末数以下になるのを待ってか
らステップS35へ進む。
【0095】上記ステップS35では、指令を受けた基
地局BSへ制限の実施完了の報告を行い終了(ステップ
S36)する。
【0096】また、上記ステップS32で制限を緩和す
ると判断した場合には、ステップS37に進み、このス
テップS37で制限レベルを下げた後、ステップS38
で制限の緩和が実施されたがどうか調べる。
【0097】このステップS38では、発信或いは着信
の要求が無い場合(Yes)には直ちに、また、要求が
ある場合(No)には制限レベルの範囲内でそれを許可
した後、ステップS39で制限緩和の実施完了の報告
を、指令を受けた相手基地局BSに送り、1回の制限指
令に対する処理を終了(ステップS36)する。
【0098】なお、上述した他の実施例での説明は、前
記セルCLA が隣接セルCLから受ける妨害がある場合
に隣接セルCLに対して使用移動体通信端末数の制限を
要求する場合について説明を行ったが、総てのセルCL
はセルCLA の立場にも隣接セルCLの立場にもなるこ
とは言うまでもない。したがって、前述の図16の1つ
のセルCLは、他の6つのセルCLの隣接セルCLでも
あり、6つのセルCLから移動体通信端末数の制限に関
する指令を受け取ることになる。また、複数のセルCL
から同時に制限される場合には、各セルCLから送られ
る制限レベルの内最大のものを制御に用いることにす
る。
【0099】更に、上述の他の実施例では、説明の都合
上、セルCLの基地局BS間での制御という形で説明し
た。ここで、通常は、複数の基地局BSの制御を無線回
線制御局で総括して行っている。このように中心セルC
Lと隣接セルCLの合計7個が1つの回線制御局内にあ
る場合には無線回線制御局内で総ての制御を行い、ま
た、複数の回線制御局にまたがる場合には複数の回線制
御局間でも制御処理を行うようにする。
【0100】なお、前述した従来のアナログ方式やTD
MA方式の通信システムの基地局BSの設備でも受信電
力を測定しているが、それらはその周波数を使用してい
る移動体通信端末Mの送信電力を監視するのが目的であ
るのに対し、本発明実施例ではそれを妨害レベルとして
利用する点で異なっている。
【0101】上述したように、この他の実施例において
は、セルCL内で偏ったトラヒック状態(セルCLの周
辺部に接続状態の移動体通信端末Mが集中する状態)を
検出して未然に隣接セルCLに対する妨害を防止するこ
とができるようになる。また、受信電力レベルを測定し
それに基づいて隣接セルCLの移動体通信端末数を制限
することによって各セルCLの通信容量が著しく低下す
るのを防止できる。
【0102】
【発明の効果】上述のように、本発明の通信システムに
おいては、基地局が、移動体通信端末からの発信或いは
移動体通信端末への着信の要求があった場合に、距離測
定手段によって、対象となる移動体通信端末と基地局と
の距離を測定し、距離によって分類された通話中の移動
体通信端末数と通話可能な移動体通信端末数の上限の情
報とにより、新たな移動体通信端末の接続の可否を判断
するようにしたことにより、隣接セルに対する妨害を低
減することができ、回線容量が著しく低下することを防
ぐことができるようになる。
【0103】また、本発明の通信システムにおいては、
基地局が、移動体通信端末からの発信或いは移動体通信
端末への着信の要求があった場合に、妨害状況測定手段
によって、対象となる周波数での妨害の発生状況を測定
し、この測定結果に基づいて新たな移動体通信端末の接
続の可否を判断するようにしているため、各セル間の妨
害を低減して回線容量が著しく低下することを防止する
ことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の通信システムの基地局の概略構
成を示すブロック回路図である。
【図2】実施例のセル内の基地局と移動体通信端末の分
布を示す図である。
【図3】実施例の基地局からの距離と移動体通信端末数
の関係を示す図である。
【図4】実施例の移動体通信端末が一様な分布の場合の
基地局からの距離と通話端末数の関係を示す図である。
【図5】実施例の移動体通信端末の分布にバラツキがあ
る場合の基地局からの距離と通話端末数の関係を示す図
である。
【図6】実施例の移動体通信端末の分布がセルの周辺部
に集中している場合の基地局からの距離と通話端末数の
関係を示す図である。
【図7】実施例の基地局からの距離と端末数の上限を示
す図である。
【図8】実施例の基地局の基地局制御回路の具体的構成
を示すブロック回路図である。
【図9】実施例におけるセル内の移動体通信端末数の制
限の動作のフローチャートである。
【図10】本発明の他の実施例の通信システムの基地局
の構成を示すブロック回路図である。
【図11】他の実施例におけるセルCLA における動作
のフローチャートである。
【図12】他の実施例における隣接セルの動作のフロー
チャートである。
【図13】移動体通信とセル構造を示す図である。
【図14】正6角形セル構造を示す図である。
【図15】移動体通信端末が分散している場合の例を示
す図である。
【図16】移動体通信端末が偏っている場合の例を示す
図である。
【符号の説明】
1,6・・・・・・・基地局制御回路 2・・・・・・・・・アンテナ共用装置 4・・・・・・・・・アンテナ 10・・・・・・・・通信用送受信装置 111 〜11k ,23・・・・・・・・・・・送信機 121 〜12k ,131 〜13k ,24・・・受信機

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々セルが設けられる複数の基地局と、
    1以上の移動体通信端末とからなり、上記セル内に存在
    する移動体通信端末は上記基地局を介して通信を行うと
    共に、この通信の際には隣接セルで同一周波数を用いる
    通信システムにおいて、 上記基地局は、上記同一周波数で接続している上記移動
    体通信端末と当該基地局との距離を測定する距離測定手
    段を有し、上記移動体通信端末からの発信或いは上記移
    動体通信端末への着信の要求があった場合に、当該距離
    測定手段によって、対象となる上記移動体通信端末と当
    該基地局との距離を測定し、距離によって分類された通
    話中の移動体通信端末数と通話可能な移動体通信端末数
    の上限の情報とにより、新たな移動体通信端末の接続の
    可否を判断することを特徴とする通信システム。
  2. 【請求項2】 各々セルが設けられる複数の基地局と、
    1以上の移動体通信端末とからなり、上記セル内に存在
    する移動体通信端末は上記基地局を介して通信を行うと
    共に、この通信の際には隣接セルで同一周波数を用いる
    通信システムにおいて、 上記基地局は、同一周波数における妨害の発生状況を測
    定する妨害状況測定手段を有し、上記移動体通信端末か
    らの発信或いは上記移動体通信端末への着信の要求があ
    った場合に、当該妨害状況測定手段によって、対象とな
    る周波数での妨害の発生状況を測定し、新たな移動体通
    信端末の接続の可否を判断することを特徴とする通信シ
    ステム。
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