JP3012498U - 生活排水を淨化してリサイクルする装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は屎尿以外の生活排水を淨化してリサ
イクルする装置の提供を目的とする 【構成】 本考案の本体は強化プラスチックにて構成さ
れ内部に田の字形の四個の濾過槽を有する濾過槽で処理
された処理水は貯水槽（５）に到る濾過材は３段階の粒
子の砕石と活性炭により構成される

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は家庭からの生活排水を淨化してリサイクルし余剰は放流する装置に関す るものである

【０００２】

【從来の技術】

近年水環境の悪化が問題になっている主な原因は農藥散布、工場廃液、家庭か らの生活排水に大別され、このうちゴルフ場の農藥散布、工場廃液には法的にも 規制を受け又世間の厳しい目もあります農地への農藥散布は除々に減りつつあり ます、特別栽培米、合鴨、水稲同時栽培、稲わら利用の不耕起栽培、完全有機農 法、等の運動が全国規模で拡大されている、これ等運動は農藥を一切使用しない 農法である、今まで農藥を多用して来た弊害にやっと気が付いたのではないかと 思います。 問題は家庭からの生活排水である、下水道施設のない地域では野放し状態である 法的にも何ら規制はなく世間の厳しい目もありません、台所の洗剤、浴室タイル の洗滌剤、洗濯機からの合成洗剤天ぷらの残り油、これらは各家庭から毎日流さ れており、始末の悪いことに流す本人は何の罪の意識もなく流していることであ る、水環境悪化の元凶は家庭からの生活排水の未処理たれ流しである 今般環境庁はトリハロメタン対策を中心とした「特定水利水障害の防止のため の水道水源水域の水質保全に関する特別措置法」を又厚生省は下水道や合垪淨化 槽の施設整備と河川、湖沼の浚渫などを盛り込んだ「水道源水、水質保全事業の 実施に関する法律」が立法化され１９９４年５月１０日に施行されました。 上記法律に基づいて各地方自治体は下水道施設の建設計画区域を定めました建 設計画区域以外の区域は一部補助金付で住宅新築の際は合垪淨化槽の設置を義務 付けられる様になりました、したがって今後下水道施設の建設計画のない地域で の単独淨化槽は認められなくなったわけですこれは良質な水質を確保する上に於 て一歩前進したことになりますところが既存の単独淨化槽を設置している家庭に は何ら法的義務は遡及しません新築の場合だと合垪淨化槽を設置することを条件 に建築確認申請がおろされるわけですから一部補助金付きとは云え単独淨化槽の 数倍の価格の合垪淨化槽をいやでも設置しなければなりません、したがってこれ ら単独淨化槽の家庭からは相変らず未処理のまま流され続くことになります、 又下水道施設建設の計画地域内では補助金は一切出ません、建設計画があると いうだけで事業年度の決定は２０年先という所もあります、事業年度が決定して からでも着工までは５・６年を要します、建設計画区域内では合垪淨化槽にする か単独淨化槽にするかは個人の自由裁量になっている様です、したがってこの地 域からも未処理排水が日夜続くわけです。 この現状を無視して厚生省は前記水質保全事業として河川、湖沼の浚渫をする というのである未処理水のたれ流しを知り乍ら膨大な予算を組んで全国の川底を 渫えるというのである

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は家庭から排出される生活排水を淨化してリサイクルすることを目的と したものであるが一団地集合住宅とかマンション等は対象外である。これ等は法 的に合垪槽の設置を義務付けられている、又下水道施設の完備した地域で生活排 水は下水道へ流している一戸建住宅も除かれる 本考案は未処理排水の一戸建住 宅を対象としたものである、これを地域別に説明すると （１）下水道完備地域の単独淨化槽の家庭、 （２）下水道施設の計画のない地域の既存住宅の家庭、 （３）下水道施設の建設計画が有る地域の家庭、 以上の３ヶ条の地域の家庭の生活排水を淨化しリサイクルすることを目的とした ものである （１）については下水道への接続、単独淨化槽の撤去等の工事を伴 いその費用すべて個人負担である （２）については新築住宅には法的義務があ るが既存住宅には合垪槽にする法的強制力はない （３）は下水道が完備される までは未処理排水は続くものと思われます、

【０００４】

【課題を解決するための手段】

動力を一切使用しないで水位の高低差を利用して汚水が濾過槽（１）から濾過 槽（４）へと順次移行し各槽を通過することによって汚水が淨化される

【０００５】

【作用】

（図１）の平面図において導入管（６）より汚水が濾過槽（１）に流入し濾過 材の砕石層を通過して濾過槽（２）及び（３）（４）と移行し最后は貯水槽（５ ）に到るこの過程で処理水になりリサイクル可能となるリサイクルの方法は貯水 槽（５）にＶＰφ１３を配管し１／４馬力のポンプを据付け水栓と連動させれば 水栓をひねることによって貯水槽（５）の処理水がリサイクル出来る余剰水は排 水管（７）より自然に放流される

【０００６】

【実施例】

以下本考案の実施例を図面に從って説明する

【０００７】 本考案の本体は強化プラスチックにて構成され形状は立方体で隅部には丸味を 持たせた、住宅の敷地の片隅に埋設して浴室、炊事場、洗濯機洗面所等の排水を 導入してこれを淨化するものである

【０００８】 淨化するまでの過程は（図１）において導入管（６）より排水が濾過槽（１） に流入し濾過材砕石層を下向きに通過した排水は（図４）において隔板（１１） をくぐり濾過槽（２）へと上向きに移る（図３）において濾過槽（２）の砕石層 を通過し、あふれた水は隔板（１１）の上端を越えて濾過槽（３）へと移る。（ 図５）において濾過槽（３）を下向きに通過した排水は隔板（１１）の下をくぐ り濾過槽（４）へと移る濾過槽（４）を上向きに通過した排水は（図２）におい て隔板（１１）の上端を越えて貯水槽（５）へ到達する

【０００９】 濾過材の取替えは一年一回を厳守し各濾過材は取替え時省力化を考慮してナイ ロンネットの袋詰めにした濾過材の活性炭は水に浮上する欠点があるのでその対 策としてステンレス格子蓋を袋詰め活性炭の上に置くことにした

【００１０】

【考案の効果】

生活排水をリサイクルすることによって節水になる又自家の屋根に降った雨水 も在来の排水設備をそのまま使って（図１）の導入管（６）に接続して生活排水 のリサイクルと共に雨水のリサイクルも可能となる 次に河川、湖沼の水質が良好となる

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の平面である

【図２】本考案の−断面図であり地中に埋設して設
置した状態を示したものである

【図３】本考案の−断面図であり地中に埋設して設
置した状態を示したものである

【図４】本考案の▲Ａ▼−▲Ａ▼断面図であり地中に埋
設して設置した状態を示したものである

【図５】本考案の▲Ｂ▼−▲Ｂ▼断面図であり地中に埋
設して設置した状態を示したものである

【符号の説明】

１……濾過槽 砕石１０^ＭＭ ２……濾過槽 砕石５^ＭＭ ３……濾過槽 砕石３^ＭＭ ４……濾過槽 活性炭６^ＭＭ ５……貯水槽 ６……導入管 ７……放流管 ８……マンホール ９……濾過材受ステンレス金網 １０……水面 １１……隔板、強化プラスチック １２……保護用コンクリート １３……捨コンクリート １４……栗石 １５……空練りモルタル １６……槽本体 １７……ステンレス格子蓋

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】動力を一切使用しないで水位の高低差を利
   用して汚水が濾過槽（１）から濾過槽（４）へと順次移
   行し各槽を通過することによって汚水が淨化されること
   を特徴とする生活排水を淨化してリサイクルし余剰水は
   放流する装置
2. 【請求項２】装置本体は強化プラスチックで構成し濾過
   槽（１）から濾過槽（４）までを田の字型に配置し濾過
   材を槽の中間に定置さすためのステンレス金網（９）に
   て受け、又濾過材は取替え時の省力化を考慮して各濾過
   材の粒子より小さい網目のナイロンネットにて各濾過材
   を袋詰めにしたことを特徴とする請求項１記載の生活排
   水を淨化してリサイクルし余剰水は放流する装置、