JP3006578B2 - Gps受信機 - Google Patents
Gps受信機Info
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- JP3006578B2 JP3006578B2 JP10113860A JP11386098A JP3006578B2 JP 3006578 B2 JP3006578 B2 JP 3006578B2 JP 10113860 A JP10113860 A JP 10113860A JP 11386098 A JP11386098 A JP 11386098A JP 3006578 B2 JP3006578 B2 JP 3006578B2
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- Japan
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- satellite
- search
- tcxo
- satellite radio
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は人工衛星からの送信電波
を受信して受信機の位置を検出するGPS受信機に関す
る。
を受信して受信機の位置を検出するGPS受信機に関す
る。
【0002】
【従来技術】従来、この種のGPS受信機においては、
例えば特開昭63−308587号公報や特開昭61−
34486号公報などに示されているようなものがあ
る。このようなGPS受信機では、衛星電波の捕捉をす
るために疑似雑音符号位相とキャリア周波数のサーチを
行っている。
例えば特開昭63−308587号公報や特開昭61−
34486号公報などに示されているようなものがあ
る。このようなGPS受信機では、衛星電波の捕捉をす
るために疑似雑音符号位相とキャリア周波数のサーチを
行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなG
PS装置においては単にキャリア周波数のサーチを行っ
ている。そのため、GPS受信機内の信号処理部に入力
する信号の周波数は基準周波数発振器(以下、TCXO
という)の出力周波数のズレのため、理論的な値と異な
っている。
PS装置においては単にキャリア周波数のサーチを行っ
ている。そのため、GPS受信機内の信号処理部に入力
する信号の周波数は基準周波数発振器(以下、TCXO
という)の出力周波数のズレのため、理論的な値と異な
っている。
【0004】また、人工衛星は上空を移動するため、人
工衛星から送信されGPS受信機の信号処理部に入力す
る信号は人工衛星の運動による衛星電波のドップラー効
果を受けている。更に、GPS受信機を車両に搭載した
場合には、車両も移動するものであるために、車両の運
動による衛星電波のドップラー効果を受けている。
工衛星から送信されGPS受信機の信号処理部に入力す
る信号は人工衛星の運動による衛星電波のドップラー効
果を受けている。更に、GPS受信機を車両に搭載した
場合には、車両も移動するものであるために、車両の運
動による衛星電波のドップラー効果を受けている。
【0005】これらの誤差要因の他、受信機の時計誤
差、現在推定している位置誤差等の誤差もあり、それら
によって衛星電波を捕捉するまでの時間が長くなるとい
う問題がある。そこで、本発明は、種々誤差要因によっ
て衛星電波の捕捉時間が長くなることを抑制して早く電
波の捕捉ができるようにすることを目的とする。
差、現在推定している位置誤差等の誤差もあり、それら
によって衛星電波を捕捉するまでの時間が長くなるとい
う問題がある。そこで、本発明は、種々誤差要因によっ
て衛星電波の捕捉時間が長くなることを抑制して早く電
波の捕捉ができるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、請求項1に記載の発明のよれば、目的とす
る衛星の電波のサーチ動作を繰り返すことによって前記
衛星の電波を捕捉するように構成されたGPS受信機に
おいて、基準周波数発振手段の基準周波数をもとに設定
した捕捉対象衛星の周波数予測値に基づき所定のサーチ
周波数範囲内における前記サーチ動作を実行中に前記周
波数予測値の予測誤差要因が減少した後、狭く設定した
サーチ周波数範囲を用いたサーチ動作に移る制御を行う
制御手段を有することを特徴とする。
成するため、請求項1に記載の発明のよれば、目的とす
る衛星の電波のサーチ動作を繰り返すことによって前記
衛星の電波を捕捉するように構成されたGPS受信機に
おいて、基準周波数発振手段の基準周波数をもとに設定
した捕捉対象衛星の周波数予測値に基づき所定のサーチ
周波数範囲内における前記サーチ動作を実行中に前記周
波数予測値の予測誤差要因が減少した後、狭く設定した
サーチ周波数範囲を用いたサーチ動作に移る制御を行う
制御手段を有することを特徴とする。
【0007】また、請求項2に記載の発明によれば、請
求項1に記載の発明において、前記所定のサーチ周波数
範囲は前記周波数予測値の予測の精度の範囲に基づき設
定されることを特徴とする。
求項1に記載の発明において、前記所定のサーチ周波数
範囲は前記周波数予測値の予測の精度の範囲に基づき設
定されることを特徴とする。
【0008】
【実施例】以下、本発明を図に示す実施例について説明
する。図1は、本発明の一実施例を示す車両用GPS受
信機の構成図である。アンテナ1は、GPS衛星からの
衛星電波を捕え電気信号に変換する。この電気信号は増
幅部2で、十分に増幅され、周波数変換部5に入力され
る。周波数変換部5では、基準周波発振器(以下、TC
XOという)3の出力を周波数逓倍回路4で逓倍した局
部発周波数と受信信号を合成し、周波数変換を行なう。
する。図1は、本発明の一実施例を示す車両用GPS受
信機の構成図である。アンテナ1は、GPS衛星からの
衛星電波を捕え電気信号に変換する。この電気信号は増
幅部2で、十分に増幅され、周波数変換部5に入力され
る。周波数変換部5では、基準周波発振器(以下、TC
XOという)3の出力を周波数逓倍回路4で逓倍した局
部発周波数と受信信号を合成し、周波数変換を行なう。
【0009】なお、その周波数変換は1度のみならず2
度以上の変換を行なう構成であってもよい。信号処理部
6では、周波数変換された受信信号に対して、TCXO
3の信号を用いてキャリア成分の復調、及び擬似雑音符
号の復調を行なう。この動作をサーチ動作といい、復調
に成功して追従している状態を衛星電波を捕捉した状態
という。さらに、信号処理部6では軌道データの復調、
測位計算の処理を行なう。
度以上の変換を行なう構成であってもよい。信号処理部
6では、周波数変換された受信信号に対して、TCXO
3の信号を用いてキャリア成分の復調、及び擬似雑音符
号の復調を行なう。この動作をサーチ動作といい、復調
に成功して追従している状態を衛星電波を捕捉した状態
という。さらに、信号処理部6では軌道データの復調、
測位計算の処理を行なう。
【0010】この信号処理部6において、サーチ動作か
ら衛星電波捕捉迄を高速にするようにした点に本件の特
徴がある。この信号処理部6は、その動作を実行するた
め、マイクロコンピュータを用いて構成されており、後
述する種々の動作を行わせるためのプログラムに従って
その作動を実行する。この信号処理部6におけるマイク
ロコンピュータの作動について次に説明する。図2はそ
の演算処理を示すフローチャトである。
ら衛星電波捕捉迄を高速にするようにした点に本件の特
徴がある。この信号処理部6は、その動作を実行するた
め、マイクロコンピュータを用いて構成されており、後
述する種々の動作を行わせるためのプログラムに従って
その作動を実行する。この信号処理部6におけるマイク
ロコンピュータの作動について次に説明する。図2はそ
の演算処理を示すフローチャトである。
【0011】まず、ステップ100では、衛星の選択お
よび衛星の位置を演算する処理を行う。この場合、ウォ
ームスタートあるいはホットスタートの時と、コールド
スタートの時とでは異なる動作を行なう。ウォームスタ
ートとは、概略軌道データ(オルマナックデータ)及び
概略受信機位置を受信機内に記憶しており、かつ現在の
時間も概略わかっている状態をいう。ホットスタートと
は、更に、詳細軌道データ(エフェメリスデータ)も受
信機内に記憶している状態をいう。コールドスタートと
は、上記2つの状態以外を指している。これらのオルマ
ナックデータ、概略受信機位置、エフェメリスデータに
ついては、前回までの処理にて求められ記憶されたもの
であり、その記憶情報に従って、上記3つの場合にいず
れであるかが判別される。
よび衛星の位置を演算する処理を行う。この場合、ウォ
ームスタートあるいはホットスタートの時と、コールド
スタートの時とでは異なる動作を行なう。ウォームスタ
ートとは、概略軌道データ(オルマナックデータ)及び
概略受信機位置を受信機内に記憶しており、かつ現在の
時間も概略わかっている状態をいう。ホットスタートと
は、更に、詳細軌道データ(エフェメリスデータ)も受
信機内に記憶している状態をいう。コールドスタートと
は、上記2つの状態以外を指している。これらのオルマ
ナックデータ、概略受信機位置、エフェメリスデータに
ついては、前回までの処理にて求められ記憶されたもの
であり、その記憶情報に従って、上記3つの場合にいず
れであるかが判別される。
【0012】そして、ウォームスタートあるいはホット
スタート時においては、まず概略軌道データより衛星位
置を計算し、その中から可視衛星(受信可能衛星)を判
定する。これら可視衛星の組み合せで測位の精度が良く
なるものを追跡可能な数だけ選択する。また、コールド
スタート時においては、衛星位置が計算できない為、衛
星を最適に選択することは不可能である。従って、衛星
番号1〜32の衛星を順次サーチする様な選択とする。
スタート時においては、まず概略軌道データより衛星位
置を計算し、その中から可視衛星(受信可能衛星)を判
定する。これら可視衛星の組み合せで測位の精度が良く
なるものを追跡可能な数だけ選択する。また、コールド
スタート時においては、衛星位置が計算できない為、衛
星を最適に選択することは不可能である。従って、衛星
番号1〜32の衛星を順次サーチする様な選択とする。
【0013】続くステップ110では、ステップ100
で選択した衛星について、衛星電波の周波数を予測す
る。ウォームスタートあるいはホットスタートの場合は
衛星位置が概略軌道データより計算できるので、ステッ
プ100で求めた衛星位置から適当な微少時間後の衛星
位置を求め、この微少時間での、衛星・受信機(受信機
内の概略受信機位置データを用いる)間の距離の変化に
より、衛星の速度vSiを求め、この衛星の速度vSiに基
づきドップラー量△fsiを次式で求める。
で選択した衛星について、衛星電波の周波数を予測す
る。ウォームスタートあるいはホットスタートの場合は
衛星位置が概略軌道データより計算できるので、ステッ
プ100で求めた衛星位置から適当な微少時間後の衛星
位置を求め、この微少時間での、衛星・受信機(受信機
内の概略受信機位置データを用いる)間の距離の変化に
より、衛星の速度vSiを求め、この衛星の速度vSiに基
づきドップラー量△fsiを次式で求める。
【0014】
【数1】△fSi=vSi・fO /C 但し、fO は衛星電波送信周波数(1575.42MH
z)、Cは光速度(299892458m/s)であ
る。また、後述するステップ160あるいは180のT
CXOズレ量演算手段で求めるTCXOズレ量△fTCXO
と前記衛星の運動によるドップラー量△fSiを考慮して
以下の式で、衛星電波の周波数予測値friを求める。
(ΔfTCXOは計算される迄は0とする。)
z)、Cは光速度(299892458m/s)であ
る。また、後述するステップ160あるいは180のT
CXOズレ量演算手段で求めるTCXOズレ量△fTCXO
と前記衛星の運動によるドップラー量△fSiを考慮して
以下の式で、衛星電波の周波数予測値friを求める。
(ΔfTCXOは計算される迄は0とする。)
【0015】
【数2】fri=fO +△fSi−△fTCXO この実施例では、TCXOのズレ量△fTCXOは、周波数
逓倍後の値を指している。従って実際のTCXOの周波
数ズレ量は、△fTCXOを逓倍数で割った量となる。
逓倍後の値を指している。従って実際のTCXOの周波
数ズレ量は、△fTCXOを逓倍数で割った量となる。
【0016】また、コールドスタートの場合は、衛星の
運動によるドップラー量△fS を求めることができない
ので衛星電波の周波数予測値friは以下の式で求める。
運動によるドップラー量△fS を求めることができない
ので衛星電波の周波数予測値friは以下の式で求める。
【0017】
【数3】fri=fO −△fTCXO 続くステップ120では、ステップ100で選択されス
テップ110で衛星電波の周波数が予測された衛星につ
いて、サーチ動作を行なう。このステップは、衛星電波
を捕捉するか、擬似雑音符号の全位相について相関計測
を行なっても、相関が得られない場合に終了する。
テップ110で衛星電波の周波数が予測された衛星につ
いて、サーチ動作を行なう。このステップは、衛星電波
を捕捉するか、擬似雑音符号の全位相について相関計測
を行なっても、相関が得られない場合に終了する。
【0018】続くステップ130においては、ステップ
120の結果に従って、処理を振り分ける。すなわち、
ステップ120のサーチ動作で衛星電波が捕捉できた場
合には、処理をステップ150へ進め、捕捉できなかっ
た場合には、処理をステップ140ヘ進める。ここで、
衛星電波の捕捉に失敗し、ステップ140へ進むと、ス
テップ110で求めた衛星電波予測周波数の近傍でサー
チ周波数を制御する操作を加えるようにする。衛星運動
によるドップラー量は、概略軌道データ,受信機時計,
受信機の概略位置データの精度により誤差を生じる。ま
たTCXOのズレ量も、温度等の要因で起こる短期変動
分は補正しきれない。さらに、車両の運動による衛星電
波のドップラー等で、衛星電波の予測周波数と、実際の
周波数に誤差が生じるため衛星電波を捕捉できないこと
がある。このため、衛星電波予測周波数を中心とし、前
記予測の精度の範囲迄、サーチ動作を行なう必要があ
る。又、サーチを何Hz毎に行なうかは、何Hzズレた
信号まで、擬似雑音符号の相関を求めることができるか
という性能で決定される。
120の結果に従って、処理を振り分ける。すなわち、
ステップ120のサーチ動作で衛星電波が捕捉できた場
合には、処理をステップ150へ進め、捕捉できなかっ
た場合には、処理をステップ140ヘ進める。ここで、
衛星電波の捕捉に失敗し、ステップ140へ進むと、ス
テップ110で求めた衛星電波予測周波数の近傍でサー
チ周波数を制御する操作を加えるようにする。衛星運動
によるドップラー量は、概略軌道データ,受信機時計,
受信機の概略位置データの精度により誤差を生じる。ま
たTCXOのズレ量も、温度等の要因で起こる短期変動
分は補正しきれない。さらに、車両の運動による衛星電
波のドップラー等で、衛星電波の予測周波数と、実際の
周波数に誤差が生じるため衛星電波を捕捉できないこと
がある。このため、衛星電波予測周波数を中心とし、前
記予測の精度の範囲迄、サーチ動作を行なう必要があ
る。又、サーチを何Hz毎に行なうかは、何Hzズレた
信号まで、擬似雑音符号の相関を求めることができるか
という性能で決定される。
【0019】サーチ周波数の制御の仕方は、以下3つの
状態で異なる。1つはウォームスタートあるいはホット
スタート時で、2つ目はコールドスタート時、3つ目は
測位開始後である。ここで、本件の特徴として、サーチ
周波数の制御を、サーチ範囲内を均等に行なうのではな
く、図3に示すごとく前記衛星電波周波数予測値friを
一番頻度を高くし、これから離れるに従って頻度を低く
する。これは建物等による衛星電波の遮断という車両特
有の環境に対する配慮のためである。 (1)ウォームスタートあるいはホットスタート時 衛星電波の周波数予測値friを中心として、 friを中心に、fri±fnlmt1 まで、fstp1単位で±
両方向交互にサーチする。
状態で異なる。1つはウォームスタートあるいはホット
スタート時で、2つ目はコールドスタート時、3つ目は
測位開始後である。ここで、本件の特徴として、サーチ
周波数の制御を、サーチ範囲内を均等に行なうのではな
く、図3に示すごとく前記衛星電波周波数予測値friを
一番頻度を高くし、これから離れるに従って頻度を低く
する。これは建物等による衛星電波の遮断という車両特
有の環境に対する配慮のためである。 (1)ウォームスタートあるいはホットスタート時 衛星電波の周波数予測値friを中心として、 friを中心に、fri±fnlmt1 まで、fstp1単位で±
両方向交互にサーチする。
【0020】friを中心に、fri±fnlmt1 まで、f
stp1単位で±両方向交互にサーチし、fri+(2+i)
・fcstp〜fri+(3+i)・fcstpとfri−(2+
i)・fcstp〜fri−(3+i)・fcstpの周波数帯を
交互にfstp1単位でサーチする。(i=0) の処理をi=1,2,3と増やしていく。(キャリ
ア周波数のシフト量は±fwlmtまで) に戻る。
stp1単位で±両方向交互にサーチし、fri+(2+i)
・fcstp〜fri+(3+i)・fcstpとfri−(2+
i)・fcstp〜fri−(3+i)・fcstpの周波数帯を
交互にfstp1単位でサーチする。(i=0) の処理をi=1,2,3と増やしていく。(キャリ
ア周波数のシフト量は±fwlmtまで) に戻る。
【0021】実際の制御は、図4のフローチャートに従
って行なわれる。なお、fnlmt1 は、頻度高くサーチす
る範囲を示し、friの精度とTCXO周波数の短期変動
量より設定される。fstp1は、サーチ単位を示し、捕捉
可能な範囲のキャリア周波数ズレ量より設定される。
って行なわれる。なお、fnlmt1 は、頻度高くサーチす
る範囲を示し、friの精度とTCXO周波数の短期変動
量より設定される。fstp1は、サーチ単位を示し、捕捉
可能な範囲のキャリア周波数ズレ量より設定される。
【0022】fcstpは、頻度低くサーチする周波数帯の
分割の単位を示す。fwlmtは、衛星運動によるドップラ
ー量及びTCXOのズレ量の最大値より設定される。上
記〜の処理によりサーチ周波数は図5に示す範囲内
で変更される。 (2)コールドスタート時 全衛星の衛星電波周波数予測値friを0として、fstp2
単位に±両方向に、最大fwlmtまでサーチする。この場
合、図6に示す数字の順番でサーチされる。なお、f
stp2は、サーチ単位を示し、fstp2>fstp1である。
分割の単位を示す。fwlmtは、衛星運動によるドップラ
ー量及びTCXOのズレ量の最大値より設定される。上
記〜の処理によりサーチ周波数は図5に示す範囲内
で変更される。 (2)コールドスタート時 全衛星の衛星電波周波数予測値friを0として、fstp2
単位に±両方向に、最大fwlmtまでサーチする。この場
合、図6に示す数字の順番でサーチされる。なお、f
stp2は、サーチ単位を示し、fstp2>fstp1である。
【0023】このコールドスタート時においては、前記
衛星電波の周波数予測値friを求めることができないの
で、サーチ幅は、考えうるドップラー量全ての幅としな
ければならない。さらに、TCXOのズレ量も求められ
ていなければ、そのズレ量の予測最大値を含めたサーチ
幅としなければならない。従って、サーチ時間は非常に
長くなる。このため、サーチの単位をウォームスタート
及びホットスタート時より、大きく設定してある(f
stp2>fstp1)。これにより、信号の弱い衛星を捕捉す
る事はできないが、信号の強い衛星を高速で捕捉するこ
とができ、1つの衛星を捕捉したら、後述するTCXO
ズレ量演算手段1で、TCXOのズレ量を求め、さらに
この衛星から概略軌道データを収集することにより、以
後の衛星捕捉迄の時間を短縮することが可能となる。
衛星電波の周波数予測値friを求めることができないの
で、サーチ幅は、考えうるドップラー量全ての幅としな
ければならない。さらに、TCXOのズレ量も求められ
ていなければ、そのズレ量の予測最大値を含めたサーチ
幅としなければならない。従って、サーチ時間は非常に
長くなる。このため、サーチの単位をウォームスタート
及びホットスタート時より、大きく設定してある(f
stp2>fstp1)。これにより、信号の弱い衛星を捕捉す
る事はできないが、信号の強い衛星を高速で捕捉するこ
とができ、1つの衛星を捕捉したら、後述するTCXO
ズレ量演算手段1で、TCXOのズレ量を求め、さらに
この衛星から概略軌道データを収集することにより、以
後の衛星捕捉迄の時間を短縮することが可能となる。
【0024】実際の制御は図7のフローチャートに従っ
て行なわれる。 (3)測位開始後 衛星電波予測周波数friを中心に、±fnlmt2 まで前記
fstp1単位で±両方向交互にサーチする。この場合、図
8に示す数字の順番でサーチされる。なお、f
nlmt2 は、サーチする範囲を示し、fnlmt2 >fnlmt1
である。
て行なわれる。 (3)測位開始後 衛星電波予測周波数friを中心に、±fnlmt2 まで前記
fstp1単位で±両方向交互にサーチする。この場合、図
8に示す数字の順番でサーチされる。なお、f
nlmt2 は、サーチする範囲を示し、fnlmt2 >fnlmt1
である。
【0025】測位を行なった場合は、受信機の時計が正
確に補正され、又、受信機位置も正確になる。さらに、
TCXOズレ量も後述するTCXOズレ量演算手段2で
正確に求めることができるため、サーチ幅を狭くする事
ができ、新しい衛星の電波捕捉迄の時間を高速化するこ
とができる。実際の制御は図7のフローチャートに示す
ものと同様であるが、fstp2をfst p1に、fwlmtをf
nlmt2 にして処理が実行される点で異なる。
確に補正され、又、受信機位置も正確になる。さらに、
TCXOズレ量も後述するTCXOズレ量演算手段2で
正確に求めることができるため、サーチ幅を狭くする事
ができ、新しい衛星の電波捕捉迄の時間を高速化するこ
とができる。実際の制御は図7のフローチャートに示す
ものと同様であるが、fstp2をfst p1に、fwlmtをf
nlmt2 にして処理が実行される点で異なる。
【0026】以上がステップ140の動作であるが、上
述したサーチの幅・単位等の値fst p1、fstp2、f
nlmt1 、fnlmt2 は、システムに応じて様々に設定する
ことができる。以上の様にステップ120,130,1
40の動作が衛星電波の捕捉に成功するまで繰返され
る。
述したサーチの幅・単位等の値fst p1、fstp2、f
nlmt1 、fnlmt2 は、システムに応じて様々に設定する
ことができる。以上の様にステップ120,130,1
40の動作が衛星電波の捕捉に成功するまで繰返され
る。
【0027】衛星電波の捕捉に成功した場合、制御は続
くステップ150に移される。ステップ150では衛星
電波の捕捉に成功した衛星の数を管理しており、これが
2つ以下の場合と3つ以上の場合で処理を振り分ける。
2つ以下の場合は、ステップ160へ、3つ以上の場合
は、ステップ170へ処理を移行する。ステップ160
では、衛星電波に含まれる時刻情報で、受信機時計を概
略補正し、これと上記した概略もしくは詳細軌道データ
より衛星運動によるドップラー量を求める。このドップ
ラー量と実測周波数の差をTCXOのズレ量として求め
る。また、捕捉に成功した衛星が2個有る場合には、そ
れぞれで求めたTCXOのズレ量の平均を求め、この値
をTCXOのズレ量とする。また、このステップでは、
ステップ140のサーチ周波数の制御の初期化も行な
う。初期化とは、サーチ周波数を衛星電波周波数予測値
に戻すことをいう。
くステップ150に移される。ステップ150では衛星
電波の捕捉に成功した衛星の数を管理しており、これが
2つ以下の場合と3つ以上の場合で処理を振り分ける。
2つ以下の場合は、ステップ160へ、3つ以上の場合
は、ステップ170へ処理を移行する。ステップ160
では、衛星電波に含まれる時刻情報で、受信機時計を概
略補正し、これと上記した概略もしくは詳細軌道データ
より衛星運動によるドップラー量を求める。このドップ
ラー量と実測周波数の差をTCXOのズレ量として求め
る。また、捕捉に成功した衛星が2個有る場合には、そ
れぞれで求めたTCXOのズレ量の平均を求め、この値
をTCXOのズレ量とする。また、このステップでは、
ステップ140のサーチ周波数の制御の初期化も行な
う。初期化とは、サーチ周波数を衛星電波周波数予測値
に戻すことをいう。
【0028】ここで求めたTCXOのズレ量には、車両
の運動が考慮されていない、受信機位置が正確でない等
の理由により誤差が含まれている。ステップ150で、
捕捉に成功した衛星が3つ以上あると判定した場合は、
ステップ170で衛星電波の追跡・測位処理が行なわれ
る。測位については、特開昭63−198887号等に
記載されたものと同様である。
の運動が考慮されていない、受信機位置が正確でない等
の理由により誤差が含まれている。ステップ150で、
捕捉に成功した衛星が3つ以上あると判定した場合は、
ステップ170で衛星電波の追跡・測位処理が行なわれ
る。測位については、特開昭63−198887号等に
記載されたものと同様である。
【0029】ステップ180では、ステップ170で求
めた最新の受信機位置を用いて、TCXOのズレ量を正
確に求める。例えば衛星を4個用いて、緯度・経度・高
度を求める3次元測位の後では、以下の様にして求め
る。測位によって求まった受信機の位置を座標の原点と
し、東をE軸、北をN軸、上方向をU軸とするENU座
標を定める。このENU座標上での各衛星の位置を求
め、受信機から衛星へ向かう単位ベクトルの各座標軸へ
の方向余弦を求め、以下の行列を作成する。
めた最新の受信機位置を用いて、TCXOのズレ量を正
確に求める。例えば衛星を4個用いて、緯度・経度・高
度を求める3次元測位の後では、以下の様にして求め
る。測位によって求まった受信機の位置を座標の原点と
し、東をE軸、北をN軸、上方向をU軸とするENU座
標を定める。このENU座標上での各衛星の位置を求
め、受信機から衛星へ向かう単位ベクトルの各座標軸へ
の方向余弦を求め、以下の行列を作成する。
【0030】
【数4】 但し、n1 はENU座標系において衛星へ向かう単位ベ
クトルのN軸への方向余弦を示し、ei はENU座標系
において衛星へ向かう単位ベクトルのe軸への方向余弦
を示し、ui はENU座標系において衛星へ向かう単位
ベクトルのu軸への方向余弦を示している。
クトルのN軸への方向余弦を示し、ei はENU座標系
において衛星へ向かう単位ベクトルのe軸への方向余弦
を示し、ui はENU座標系において衛星へ向かう単位
ベクトルのu軸への方向余弦を示している。
【0031】衛星iの電波の実測周波数と、前述した衛
星の運動によるドップラー量△fsiとの差が、車両の運
動と、TCXOのズレによって生じる。これをfdui
とすると、このfduiは次式で求めることができる。
星の運動によるドップラー量△fsiとの差が、車両の運
動と、TCXOのズレによって生じる。これをfdui
とすると、このfduiは次式で求めることができる。
【0032】
【数5】fdui=実測周波数−(fo+Δfsi) 数式2、数式3より、
【0033】
【数6】 但し、fn,fe,fuは、車両の速度のn,e,u軸
成分のドップラ−換算値である。
成分のドップラ−換算値である。
【0034】従って、上記式により、TCXOのズレ量
ΔfTCXOを正確に求めることができる。また、衛星を3
個用いて、高度を固定し緯度・経度を求める2次元測位
の後では、3次元測位と同様に次式を用いて求める。
ΔfTCXOを正確に求めることができる。また、衛星を3
個用いて、高度を固定し緯度・経度を求める2次元測位
の後では、3次元測位と同様に次式を用いて求める。
【0035】
【数7】 なお、このステップ180にて求められたTCXOのズ
レ量ΔfTCXOは、この信号処理部6内の記憶装置(バッ
テリバックアップされたもの)に記憶保持され、この記
憶保持された値は次回の車両始動時のステップ110の
周波数予測演算に供される。
レ量ΔfTCXOは、この信号処理部6内の記憶装置(バッ
テリバックアップされたもの)に記憶保持され、この記
憶保持された値は次回の車両始動時のステップ110の
周波数予測演算に供される。
【0036】なお、上記実施例では、基準周波発振器に
TCXOをもちいたが、これは水晶発振器等の他の発振
手段を用いてもよい。また、上記した衛星電波の周波数
予測を正確にするものは、車両以外の用途のGPS受信
機にも適用できる。
TCXOをもちいたが、これは水晶発振器等の他の発振
手段を用いてもよい。また、上記した衛星電波の周波数
予測を正確にするものは、車両以外の用途のGPS受信
機にも適用できる。
【0037】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、サー
チ動作を実行中に周波数予測値の予測誤差要因が減少し
た後、狭く設定したサーチ周波数範囲を用いたサーチ動
作に移る制御を行うようにしているので、種々誤差要因
によって衛星電波の捕捉時間が長くなることを抑制して
早く電波の捕捉ができるという優れた効果がある。
チ動作を実行中に周波数予測値の予測誤差要因が減少し
た後、狭く設定したサーチ周波数範囲を用いたサーチ動
作に移る制御を行うようにしているので、種々誤差要因
によって衛星電波の捕捉時間が長くなることを抑制して
早く電波の捕捉ができるという優れた効果がある。
【図1】本発明を適用したGPS受信機の構成を示した
図である。
図である。
【図2】信号処理部におけるマイクロコンピュータの演
算処理を示すフローチャートである。
算処理を示すフローチャートである。
【図3】サ−チ周波数制御の説明に供する説明図であ
る。
る。
【図4】ウォ−ムスタート及びホットスタート時のサ−
チ周波数制御を示すフローチャートである。
チ周波数制御を示すフローチャートである。
【図5】ウォ−ムスタート及びホットスタート時のサ−
チ周波数制御を説明するための説明図である。
チ周波数制御を説明するための説明図である。
【図6】コールドスタート時のサ−チ周波数制御を説明
するための説明図である。
するための説明図である。
【図7】コールドスタート時のサ−チ周波数制御を示す
フローチャートである。
フローチャートである。
【図8】測位開始後のサ−チ周波数制御を説明するため
の説明図である。
の説明図である。
1 アンテナ 2 増幅部 3 基準周波発振器 6 信号処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−226610(JP,A) 特開 昭63−308587(JP,A) 特開 平3−235078(JP,A) 特開 平3−181875(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 5/00 - 5/14 JICSTファイル(JOIS)
Claims (2)
- 【請求項1】 目的とする衛星の電波のサーチ動作を繰
り返すことによって前記衛星の電波を捕捉するように構
成されたGPS受信機において、 基準周波数発振手段の基準周波数をもとに設定した捕捉
対象衛星の周波数予測値に基づき所定のサーチ周波数範
囲内における前記サーチ動作を実行中に前記周波数予測
値の予測誤差要因が減少した後、狭く設定したサーチ周
波数範囲を用いたサーチ動作に移る制御を行う制御手段
を有することを特徴とするGPS受信機。 - 【請求項2】 前記所定のサーチ周波数範囲は前記周波
数予測値の予測の精度の範囲に基づき設定されることを
特徴とする請求項1に記載のGPS受信機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10113860A JP3006578B2 (ja) | 1998-04-23 | 1998-04-23 | Gps受信機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10113860A JP3006578B2 (ja) | 1998-04-23 | 1998-04-23 | Gps受信機 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9654591A Division JPH04326079A (ja) | 1991-04-26 | 1991-04-26 | Gps受信機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10268024A JPH10268024A (ja) | 1998-10-09 |
JP3006578B2 true JP3006578B2 (ja) | 2000-02-07 |
Family
ID=14622908
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10113860A Expired - Lifetime JP3006578B2 (ja) | 1998-04-23 | 1998-04-23 | Gps受信機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3006578B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10059540B4 (de) * | 1999-12-03 | 2009-11-26 | DENSO CORPORATION, Kariya-shi | GPS-Empfänger der eine Suchfrequenzband-Umschaltfunktion aufweist |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003222667A (ja) * | 2002-01-31 | 2003-08-08 | Japan Radio Co Ltd | Gps受信機 |
-
1998
- 1998-04-23 JP JP10113860A patent/JP3006578B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10059540B4 (de) * | 1999-12-03 | 2009-11-26 | DENSO CORPORATION, Kariya-shi | GPS-Empfänger der eine Suchfrequenzband-Umschaltfunktion aufweist |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10268024A (ja) | 1998-10-09 |
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